JP5412546B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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Description
本発明は、車幅方向端部で左右のフロントピラーにダッシュボードロアパネルが接合され、このダッシュボードロアパネルの上部にダッシュボードアッパパネルが設けられ、ダッシュボードロアパネルの前方に左右のダンパハウジングが設けられた車体前部構造に関する。
車体前部構造は、車室と車室前方に位置する空間とを仕切るダッシュパネルと、ダッシュパネルの上方で車幅方向の両側に位置するフロントピラー間を架け渡したカウル部材と、車両上下方向の上端側が下端側よりも車両前後方向の前側に位置する前傾姿勢で、ダッシュパネルの車両上下方向の上端部とカウル部材の車両上下方向の下端部とを車幅方向の両端部においてそれぞれ連結する連結部材を備える。
この車体前部構造によれば、カウル部材(ダッシュボードアッパパネル)とダッシュパネル(ダッシュボードロアパネル)とが車幅方向端部においては連結部材を介して連結されるため、カウル部材を架け渡すフロントピラーの形状や配置に対する制約が少なくなる。(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、特許文献1の車体前部構造では、カウル部材(ダッシュボードアッパパネル)の後端にダッシュパネル(ダッシュボードロアパネル)が接合するため、走行時のダンパハウジングの内倒れにより発生する振動はカウル部材から減衰されずに、ダッシュパネルに伝達される。このため、ダッシュパネルに振動防止の補強が必要となる。
また、このような車体前部構造を構成するときに、ダッシュボードアッパパネルから室内に浸入する水を防止、ダッシュボードアッパパネルのセット性を向上又は車体前部の溶接の作業性を向上することも合わせて望まれる。
また、このような車体前部構造を構成するときに、ダッシュボードアッパパネルから室内に浸入する水を防止、ダッシュボードアッパパネルのセット性を向上又は車体前部の溶接の作業性を向上することも合わせて望まれる。
本発明は、ダッシュボードロアパネルに伝達される振動が減り、室内振動の低減を図ることができる車体前部構造を提供することを課題とする。また、ダッシュボードアッパパネルから室内に浸入する水を確実に防止することができる車体前部構造を提供することを課題とする。
さらに、ダッシュボードアッパパネルのセット性を向上することができるとともに、車体前部の溶接の作業性も向上することができる車体前部構造を提供することを課題とする。
さらに、ダッシュボードアッパパネルのセット性を向上することができるとともに、車体前部の溶接の作業性も向上することができる車体前部構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車幅方向端部で左右のフロントピラーに接合するダッシュボードロアパネルと、このダッシュボードロアパネルの上部に設けられるダッシュボードアッパパネルと、ダッシュボードロアパネルの前方に設けられる左右のダンパハウジングを備えた車体前部構造において、ダッシュボードアッパパネルが、車体上下方向に略垂直に延ばした前垂直壁と、この前垂直壁の下端から車体前後方向に略水平に延ばした水平底壁と、この水平底壁の後端から車体上方に向けて斜め車体後方に延ばした後傾斜壁を備え、ダッシュボードロアパネルに、垂直壁と、垂直壁の上端に形成される斜めフランジを備え、後傾斜壁の下部に斜めフランジを接合し、垂直壁でダッシュボードアッパパネルの車体前後方向の略中央を下方から支持したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、ダッシュボードロアパネルに、フロントピラーのフロントピラーインナパネルと接合する側縁フランジを備え、斜めフランジが、側縁フランジと連続してダッシュボードロアパネルの角部にL字状の防水壁を形成することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、ダッシュボードアッパパネルを、車体上方からダッシュボードロアパネル及び左右のダンパハウジングに載置するときに、斜めフランジに後傾斜壁を当接するとともに、前垂直壁及び前垂直壁の上端から前方に延ばした前水平フランジを、ダンパハウジングの後壁及び上壁にそれぞれ当接するようにしたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、ダッシュボードアッパパネルに、ウインドシールドを支持するウインドシールドロアサポートを備え、ダッシュボードアッパパネルとウインドシールドロアサポートとで前方上部に指向する開口が形成され、ウインドシールドロアサポート及びダッシュボードアッパパネルは、開口から挟み溶接ガンの一方を挿入し、後傾斜壁の背面から挟み溶接ガンの他方を近接させ、後傾斜壁と斜めフランジとを挟み込み溶接可能な形状に形成されることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、ダンパハウジングの下方に、車輪を覆うホイールハウスが設けられ、ダッシュボードアッパパネルの両端が、ダッシュボードロアパネル、ダンパハウジング及びホイールハウスにより閉断面を形成することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、ダッシュボードロアパネルに、ダッシュボードアッパパネルまで連続的に亘るビードが形成されることを特徴とする。
本発明は以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明では、車体前部構造に、車幅方向端部で左右のフロントピラーに接合するダッシュボードロアパネルと、このダッシュボードロアパネルの上部に設けられるダッシュボードアッパパネルと、ダッシュボードロアパネルの前方に設けられる左右のダンパハウジングを備える。
ダッシュボードアッパパネルが、車体上下方向に略垂直に延ばした前垂直壁と、この前垂直壁の下端から車体前後方向に略水平に延ばした水平底壁と、この水平底壁の後端から車体上方に向けて斜め車体後方に延ばした後傾斜壁を備える。ダッシュボードロアパネルに、垂直壁と、垂直壁の上端に形成される斜めフランジを備える。
例えば、走行時のダンパハウジングの内倒れにより、ダンパハウジングに振動が発生し、ダンパハウジングに結合されるダッシュボードアッパパネル(カウル部)に振動伝達され、ダッシュボードアッパパネル(カウル部)からダッシュボードロアパネルに振動伝達され、室内騒音の原因の一つとなる。
そこで、後傾斜壁の下部に斜めフランジを接合し、垂直壁でダッシュボードアッパパネルの車体前後方向の略中央を下方から支持し、ダッシュボードアッパパネルの支持性を高め、ダッシュボードアッパパネルの振動を低減するようにした。これにより、ダッシュボードアッパパネルからダッシュボードロアパネルに伝達される振動が減り、室内振動の低減を図ることができる。この結果、室内の静粛性の向上を図ることができる。
請求項1に係る発明では、車体前部構造に、車幅方向端部で左右のフロントピラーに接合するダッシュボードロアパネルと、このダッシュボードロアパネルの上部に設けられるダッシュボードアッパパネルと、ダッシュボードロアパネルの前方に設けられる左右のダンパハウジングを備える。
ダッシュボードアッパパネルが、車体上下方向に略垂直に延ばした前垂直壁と、この前垂直壁の下端から車体前後方向に略水平に延ばした水平底壁と、この水平底壁の後端から車体上方に向けて斜め車体後方に延ばした後傾斜壁を備える。ダッシュボードロアパネルに、垂直壁と、垂直壁の上端に形成される斜めフランジを備える。
例えば、走行時のダンパハウジングの内倒れにより、ダンパハウジングに振動が発生し、ダンパハウジングに結合されるダッシュボードアッパパネル(カウル部)に振動伝達され、ダッシュボードアッパパネル(カウル部)からダッシュボードロアパネルに振動伝達され、室内騒音の原因の一つとなる。
そこで、後傾斜壁の下部に斜めフランジを接合し、垂直壁でダッシュボードアッパパネルの車体前後方向の略中央を下方から支持し、ダッシュボードアッパパネルの支持性を高め、ダッシュボードアッパパネルの振動を低減するようにした。これにより、ダッシュボードアッパパネルからダッシュボードロアパネルに伝達される振動が減り、室内振動の低減を図ることができる。この結果、室内の静粛性の向上を図ることができる。
請求項2に係る発明では、ダッシュボードロアパネルに、フロントピラーのフロントピラーインナパネルと接合する側縁フランジを備え、斜めフランジが、側縁フランジと連続してダッシュボードロアパネルの角部にL字状の防水壁を形成したので、ダッシュボードアッパパネルから室内に浸入する水を確実に防止することができる。
請求項3に係る発明では、ダッシュボードアッパパネルを、車体上方からダッシュボードロアパネル及び左右のダンパハウジングに載置するときに、斜めフランジに後傾斜壁を当接するとともに、前垂直壁及び前垂直壁の上端から前方に延ばした前水平フランジを、ダンパハウジングの後壁及び上壁にそれぞれ当接するようにした。
すなわち、ダッシュボードアッパパネルを、ダッシュボードロアパネル及びダンパハウジングに上方からセットするときに、斜めフランジを後傾斜壁に当接することにより後方への移動が抑えられるとともに前方への重力による付勢がおこなえ、前垂直壁及び前水平フランジをダンパハウジングの後壁及び上壁に当接することにより前方への移動が抑えられ位置決めをおこなうことができる。この結果、ダッシュボードアッパパネルのセット性を向上することができる。
すなわち、ダッシュボードアッパパネルを、ダッシュボードロアパネル及びダンパハウジングに上方からセットするときに、斜めフランジを後傾斜壁に当接することにより後方への移動が抑えられるとともに前方への重力による付勢がおこなえ、前垂直壁及び前水平フランジをダンパハウジングの後壁及び上壁に当接することにより前方への移動が抑えられ位置決めをおこなうことができる。この結果、ダッシュボードアッパパネルのセット性を向上することができる。
請求項4に係る発明では、ダッシュボードアッパパネルに、ウインドシールドを支持するウインドシールドロアサポートを備える。ダッシュボードアッパパネルとウインドシールドロアサポートとで前方上部に指向する開口が形成される。
ウインドシールドロアサポート及びダッシュボードアッパパネルを、開口から挟み溶接ガンの一方を挿入し、後傾斜壁の背面から挟み溶接ガンの他方を近接させ、後傾斜壁と斜めフランジとを挟み込み溶接可能な形状に形成したので、ウインドシールドロアサポート及びダッシュボードアッパパネルを、大量生産可能な挟み込み溶接をすることができる。すなわち、車体前部の溶接の作業性も向上することができる。
ウインドシールドロアサポート及びダッシュボードアッパパネルを、開口から挟み溶接ガンの一方を挿入し、後傾斜壁の背面から挟み溶接ガンの他方を近接させ、後傾斜壁と斜めフランジとを挟み込み溶接可能な形状に形成したので、ウインドシールドロアサポート及びダッシュボードアッパパネルを、大量生産可能な挟み込み溶接をすることができる。すなわち、車体前部の溶接の作業性も向上することができる。
請求項5に係る発明では、ダンパハウジングの下方に、車輪を覆うホイールハウスが設けられ、ダッシュボードアッパパネルの両端に、ダッシュボードロアパネル、ダンパハウジング及びホイールハウスにより閉断面を形成したので、車体前部の剛性の向上を図ることができる。
請求項6に係る発明では、ダッシュボードロアパネルに、ダッシュボードアッパパネルまで連続的に亘るビードが形成される。
例えば、ダッシュボードロアパネルの前方には前突時のエンジンルーム内車載部品の後退量を確保する必要があり、その後方はエアコンディショナ(エアコン装置)の室内側部品の設置スペースを確保する必要があるので、パネル振動を抑制する補強部材を設置するスペース確保が困難である。そこで、ダッシュボードロアパネルに、ダッシュボードアッパパネルまで連続的に亘るビードが形成されたので、前突時のエンジンルーム内車載部品の後退量や、エアコン装置の室内側部品の設置スペースを確保しつつ、ダッシュボードロアパネルの振動の抑制をすることができる。
例えば、ダッシュボードロアパネルの前方には前突時のエンジンルーム内車載部品の後退量を確保する必要があり、その後方はエアコンディショナ(エアコン装置)の室内側部品の設置スペースを確保する必要があるので、パネル振動を抑制する補強部材を設置するスペース確保が困難である。そこで、ダッシュボードロアパネルに、ダッシュボードアッパパネルまで連続的に亘るビードが形成されたので、前突時のエンジンルーム内車載部品の後退量や、エアコン装置の室内側部品の設置スペースを確保しつつ、ダッシュボードロアパネルの振動の抑制をすることができる。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
車体前部構造の発明の概要を述べる。
図1〜図6に示されたように、本発明に係る車体前部構造では、ダッシュボードアッパパネル31の後傾斜壁43の下部43aに斜めフランジ93を接合(結合)することで、ダッシュボードロアパネル18でダッシュボードアッパパネル31の車体前後方向の略中央を下方から支持し、ダッシュボードアッパパネル31の支持性を高めた。
図1〜図6に示されたように、本発明に係る車体前部構造では、ダッシュボードアッパパネル31の後傾斜壁43の下部43aに斜めフランジ93を接合(結合)することで、ダッシュボードロアパネル18でダッシュボードアッパパネル31の車体前後方向の略中央を下方から支持し、ダッシュボードアッパパネル31の支持性を高めた。
また、ダッシュボードロアパネル18の斜めフランジ93と側縁フランジ94とを連続させ、ダッシュボードロアパネル18の角部18cにL字状の防水壁95を形成し、ダッシュボードアッパパネル(カウル部)31からの防水性を高めた(図7も参照)。
さらに、ダッシュボードロアパネル18の斜めフランジ93を利用してダッシュボードアッパパネル31のセット性を向上した。
以下、発明の詳細を述べる。
さらに、ダッシュボードロアパネル18の斜めフランジ93を利用してダッシュボードアッパパネル31のセット性を向上した。
以下、発明の詳細を述べる。
図1〜図6に示されたように、車両10は、車体11の前部に、車体前後方向に延ばされた左右のフロントサイドフレーム15と、車体11を前後方向に仕切るダッシュボードロアパネル18と、このダッシュボードロアパネル18の側方に設けられる左右のフロントピラー19と、左右のフロントピラー19から車体前後方向に延ばされた左右のアッパメンバ(エプロンリインフォースメント)21と、左右のアッパメンバ21から車体前方に向けて斜め下方に延ばされた左右のロアメンバ22と、ダッシュボードロアパネル18の上部に設けられるカウルボックス23と、このカウルボックス23で下端24aが支持されるウインドシールド(ウインドシールドガラス)24と、ダンパユニット38を支持する左右のダンパハウジング27と、ダンパハウジング27の下方に車輪29を覆うホイールハウス28を備える。
なお、車両10は、左ハンドルの車両である。
なお、車両10は、左ハンドルの車両である。
ダッシュボードロアパネル18は、左右のフロントピラー19に車幅方向端部18b,18bが接合(結合)している。ダッシュボードロアパネル18は、エンジンルーム13と車室12とを区画する部材である。
ダッシュボードロアパネル18は、車体11に垂直に延ばした垂直壁91と、この垂直壁91から車体後方に向かって下傾斜した傾斜面92からなる(図4参照)。
ダッシュボードロアパネル18は、車体11に垂直に延ばした垂直壁91と、この垂直壁91から車体後方に向かって下傾斜した傾斜面92からなる(図4参照)。
ダッシュボードロアパネル18は、ブレーキマスタシリンダ36を取付けるブレーキマスタシリンダ取付部37が形成される。また、ダッシュボードロアパネル18には、ダッシュボードロアパネル18の上端18aに形成される斜めフランジ93と、フロントピラー19のフロントピラーインナパネル19aと接合(結合)する側縁フランジ94とが形成されている。
左右のダンパハウジング27は、ダッシュボードロアパネル18の前方に設けられる。
左右のダンパハウジング27は、ダッシュボードロアパネル18の前方に設けられる。
カウルボックス23は、ダッシュボードアッパパネル31と、ウインドシールドロアサポート32と、カウルトップ33を主要構成とする車幅方向に延びる空間部である。
カウルボックス23は、ダッシュボードアッパパネル31の前垂直壁(前壁)41の上端41aと、ウインドシールドロアサポート32のウインドシールド支持面81の先端81aとの間に開口(カウル開口)44が設けられ、開口44はカウルトップ33で覆われる。
カウルトップ33は、樹脂で形成されている。
カウルボックス23は、ダッシュボードアッパパネル31の前垂直壁(前壁)41の上端41aと、ウインドシールドロアサポート32のウインドシールド支持面81の先端81aとの間に開口(カウル開口)44が設けられ、開口44はカウルトップ33で覆われる。
カウルトップ33は、樹脂で形成されている。
図5はカウルボックス23の中央断面であり、図6はカウルボックス23の端部断面である。図5及び図6に示されたように、ダッシュボードアッパパネル31は、ダッシュボードロアパネル18の上部に設けられるパネルである。
ダッシュボードアッパパネル31は、車体上下方向に略垂直に延ばした前垂直壁(前壁)41と、この前垂直壁41の下端41bから車体前後方向に略水平に延ばした水平底壁(底壁)42と、この水平底壁42の後端42aから車体上方に向けて斜め車体後方に延ばした後傾斜壁(後壁)43と、前垂直壁41から車体前方に延ばした前水平フランジ(アッパ側前フランジ)45と、後傾斜壁43から車体後方に延ばした後水平フランジ(アッパ側後フランジ)46と、からなる。
後傾斜壁43の下部43aは、斜めフランジ93が接合(結合)される。これにより、ダッシュボードロアパネル18の垂直壁91でダッシュボードアッパパネル31の車体前後方向の略中央が下方から支持される。
ダッシュボードアッパパネル31の両端31b,31b(図3参照)は、ダッシュボードロアパネル18、ダンパハウジング27及びホイールハウス28により閉断面34を形成する。
ダッシュボードアッパパネル31の両端31b,31b(図3参照)は、ダッシュボードロアパネル18、ダンパハウジング27及びホイールハウス28により閉断面34を形成する。
ダッシュボードアッパパネル31に、ウインドシールド24の下端24aを支持するウインドシールドロアサポート(ウインドシールドロアサポート部材)32を備える。
ダッシュボードアッパパネル31とウインドシールドロアサポート32とで前方上部に指向する開口(カウル開口)44が形成される。
ダッシュボードアッパパネル31とウインドシールドロアサポート32とで前方上部に指向する開口(カウル開口)44が形成される。
ダッシュボードアッパパネル31は、上向き開口のコ字断面で簡素な形状として生産性を高めるとともに、ウインドシールドロアサポート32とで構成され、エアコンディショナ(エアコン装置、不図示)へ外気を導入する外気導入路39の断面を大きく稼ぐようにし、エアコン吸気量を増大するように形成される。
ダッシュボードアッパパネル31は、空間部23内で且つ前垂直壁(前壁)41と水平底壁(底壁)42の前部42bとの間に、前垂直壁41と水平底壁42の前部42bとで車幅方向に延びる閉断面47が構成されるカウル補強部材49が設けられる。
ダッシュボードアッパパネル31は、雨水を排水する排水路48が形成される。詳細には、排水路48は、前垂直壁41、水平底壁42及び後傾斜壁43で形成されるコ字断面の溝である。
ダッシュボードアッパパネル31は、ブレーキマスタシリンダ取付部37の上方で、水平底壁42が上方に向け凹み形状(上方向き凹み)51に形成される(図2参照)。
ダッシュボードアッパパネル31は、エアコンディショナ(エアコン装置、不図示)へ外気を吸入するためのエアコン吸気口52が形成される(図3参照)。エアコン吸気口52は、外気導入路39(図5参照)を経由してエアコンディショナに外気を吸入する部分であり、雨水をよける水切り板53(図1参照)が車体前方に設けられる。
ダッシュボードアッパパネル31は、エアコンディショナ(エアコン装置、不図示)へ外気を吸入するためのエアコン吸気口52が形成される(図3参照)。エアコン吸気口52は、外気導入路39(図5参照)を経由してエアコンディショナに外気を吸入する部分であり、雨水をよける水切り板53(図1参照)が車体前方に設けられる。
走行時に、車輪29(図1参照)からの入力により、ダンパハウジング27に車体内方に倒れる内倒れが発生し、このダンパハウジング27の内倒れにより振動が発生し、結合されるダッシュボードアッパパネル(カウル部)31に振動伝達され、ダッシュボードアッパパネル31からダッシュボードロアパネル18に振動伝達され、これが室内騒音の原因となる。
そこで、本発明に係る車体前部構造では、ダッシュボードアッパパネル(カウル部)31の車体前後方向の略中央に相当する後傾斜壁43の下部43aを、ダッシュボードロアパネル18が支持することで、ダッシュボードアッパパネル31の振動を減衰するようにした。これにより、ダッシュボードロアパネル18の振動を抑制することで、補強部材の追加を不要として、車体11(図1参照)の軽量化につなげるようにした。
図3及び図5に示されたように、カウル補強部材49は、ブレーキマスタシリンダ取付部37の上方に形成され且つ正面視で上方に向け湾曲して形成される湾曲部54と、車幅方向にてブレーキマスタシリンダ取付部37の近傍から外れた部位に形成され且つ正面視で直線的に形成される直線部55に分割構成される。そして、湾曲部54及び直線部55が結合して一体のカウル補強部材49となる。なお、正面視とは車体前方から後方を見る方向である。
湾曲部54は、鋼板のプレス折り曲げ品でダッシュボードアッパパネル31の前垂直壁41と水平底壁42に渡り閉断面47の左側を形成する。
図3〜図6に示されたように、直線部55は、鋼板をL字に折り曲げて補強部上壁61b及び補強部後壁62bが形成され、補強部上壁61bから上方に前端フランジ63bが延ばされ、補強部後壁62bから車体後方に後端フランジ64bが延ばされる。なお、補強部上壁61b及び補強部後壁62bの間に稜線65bが形成される。また、湾曲部54には、直線部55同様に、補強部上壁61a、補強部後壁62a、前端フランジ63a、後端フランジ64a及び稜線65aが形成されている。
直線部55は、湾曲部54より薄板にて形成される。
直線部55は、湾曲部54に連続的に、鋼板のプレス折り曲げ品でダッシュボードアッパパネル31の前垂直壁41と水平底壁42に渡り閉断面47の右側を形成する。
直線部55は、湾曲部54に連続的に、鋼板のプレス折り曲げ品でダッシュボードアッパパネル31の前垂直壁41と水平底壁42に渡り閉断面47の右側を形成する。
カウル補強部材49の直線部55は、ダッシュボードアッパパネル31の後傾斜壁43との間に、ダッシュボードアッパパネル31のコ字断面を補強するカウル開口補強部材(縦補強部材)66が結合される。
カウル補強部材49の湾曲部54とダッシュボードアッパパネル31の後傾斜壁43との間に、第1及び第2のワイパ取付ブラケット(第1及び第2のワイパモータ取付ブラケット)67,68が結合された(図3参照)。
カウル補強部材49の湾曲部54とダッシュボードアッパパネル31の後傾斜壁43との間に、第1及び第2のワイパ取付ブラケット(第1及び第2のワイパモータ取付ブラケット)67,68が結合された(図3参照)。
第1及び第2のワイパ取付ブラケット67,68には、ウインドシールド24を払拭するワイパモータ69が取付けられる。
すなわち、ダッシュボードアッパパネル31の中央部では、カウル開口補強部材(縦補強部材)66で、カウル補強部材49の直線部55とダッシュボードアッパパネル31の後傾斜壁43とを結合して、車体前後方向の強度を向上を図る。
すなわち、ダッシュボードアッパパネル31の中央部では、カウル開口補強部材(縦補強部材)66で、カウル補強部材49の直線部55とダッシュボードアッパパネル31の後傾斜壁43とを結合して、車体前後方向の強度を向上を図る。
第1及び第2のワイパ取付ブラケット67,68で、カウル補強部材49の湾曲部54とダッシュボードアッパパネル31の後傾斜壁43とを結合して、前後方向の強度を向上させるとともに、カウル補強部材49の湾曲部54の補強もおこなう。
ウインドシールドロアサポート32は、図5に示されたように、ウインドシールド(フロントガラス)24の下端24aを支持する部材(フロントガラス下端支持部材)である。
ウインドシールドロアサポート32は、車体前方に向けて下方に傾斜させたウインドシールド支持面81と、このウインドシールド支持面81から車体後方に延ばしたウインドシールド上面82と、このウインドシールド上面82から車体後方に向けて斜め下方に延ばしたウインドシールド後面83と、このウインドシールド後面83から水平に延ばしたウインドシールド側フランジ84からなる。
ウインドシールドロアサポート32は、車体前方に向けて下方に傾斜させたウインドシールド支持面81と、このウインドシールド支持面81から車体後方に延ばしたウインドシールド上面82と、このウインドシールド上面82から車体後方に向けて斜め下方に延ばしたウインドシールド後面83と、このウインドシールド後面83から水平に延ばしたウインドシールド側フランジ84からなる。
ウインドシールドロアサポート32は、車体中央部分においてダッシュボードアッパパネル31側に補強のためのウインドシールドロアサポート補強ステー86が設けられる。
ウインドシールドロアサポート補強ステー86は、ウインドシールド支持面81に沿わせたサポート側前フランジ87と、このサポート側前フランジ87から車体後方に向かい下方に延ばされたステー部88と、このステー部88から車体後方に延ばされたサポート側後フランジ89からなる。
ウインドシールドロアサポート補強ステー86は、ウインドシールド支持面81に沿わせたサポート側前フランジ87と、このサポート側前フランジ87から車体後方に向かい下方に延ばされたステー部88と、このステー部88から車体後方に延ばされたサポート側後フランジ89からなる。
ウインドシールドロアサポート32、ウインドシールドロアサポート補強ステー86及びダッシュボードアッパパネル31は、サポート側後フランジ89、ウインドシールド側フランジ84及び後水平フランジ46が結合される。
図7に示されたように、ダッシュボードロアパネル18は、ダッシュボードロアパネル18の上端18aに形成される斜めフランジ93と、フロントピラー19のフロントピラーインナパネル19aと接合(結合)する側縁フランジ94を備える(図4も参照)。
斜めフランジ93は、側縁フランジ94と連続してダッシュボードロアパネル18の角部18cにL字状の防水壁95を形成する。
ダッシュボードアッパパネル31からの水浸入を抑制する。すなわち、ダッシュボードアッパパネル31からの水浸入防止の信頼性を向上する。
斜めフランジ93は、側縁フランジ94と連続してダッシュボードロアパネル18の角部18cにL字状の防水壁95を形成する。
ダッシュボードアッパパネル31からの水浸入を抑制する。すなわち、ダッシュボードアッパパネル31からの水浸入防止の信頼性を向上する。
図4、図8及び図9に示されたように、ダッシュボードロアパネル18は、ダッシュボードアッパパネル31まで連続的に亘る第1及び第2のビード96,97が形成される。
第1のビード96は、ダッシュボードロアパネル18側に形成されるロア側ビード96aと、ダッシュボードアッパパネル31側に形成されるアッパ側ビード96bからなる。同様に、第2のビード97も、ロア側ビード97aと、アッパ側ビード97bからなる。
第1のビード96は、ダッシュボードロアパネル18側に形成されるロア側ビード96aと、ダッシュボードアッパパネル31側に形成されるアッパ側ビード96bからなる。同様に、第2のビード97も、ロア側ビード97aと、アッパ側ビード97bからなる。
例えば、ダッシュボードロアパネル18の前方は前突時のエンジンルーム内車載部品の後退量を確保する必要があり、後方はエアコンディショナ(エアコン装置)の設置スペースを確保する必要がある。従って、パネル振動を抑制する補強部材を設置するスペース確保が困難である。
そこで、ダッシュボードアッパパネル(カウル部)31からダッシュボードロアパネル18に渡り連続的に第1及び第2のビード96,97を形成し、エアコンディショナの設置スペースを確保するとともに、ダッシュボードロアパネル18のパネル振動を抑制する。
そこで、ダッシュボードアッパパネル(カウル部)31からダッシュボードロアパネル18に渡り連続的に第1及び第2のビード96,97を形成し、エアコンディショナの設置スペースを確保するとともに、ダッシュボードロアパネル18のパネル振動を抑制する。
図10(a),(b)及び図11(a),(b)において、本発明に係る車体前部構造のカウルボックス23のセット性の改善について説明する。
図10(a),(b)及び図11(a),(b)に示されたように、ダッシュボードアッパパネル31を、車体上方からダッシュボードロアパネル18及び左右のダンパハウジング27に載置するときに、斜めフランジ93に後傾斜壁43を当接するとともに、前垂直壁41及び前水平フランジ45を、ダンパハウジング27の後壁27b及び上壁27aにそれぞれ当接するようにした。
図10(a),(b)及び図11(a),(b)に示されたように、ダッシュボードアッパパネル31を、車体上方からダッシュボードロアパネル18及び左右のダンパハウジング27に載置するときに、斜めフランジ93に後傾斜壁43を当接するとともに、前垂直壁41及び前水平フランジ45を、ダンパハウジング27の後壁27b及び上壁27aにそれぞれ当接するようにした。
詳細には、図10(a),(b)に示されたように、ダッシュボードアッパパネル31と、ウインドシールドロアサポート32と、カウルトップ33(図5参照)と、カウル補強部材49、ウインドシールドロアサポート補強ステー86を主要構成とするカウルボックス23(ダッシュボードアッパパネル31)を、ダッシュボードロアパネル18とダンパハウジング27との上方から矢印a1,a2の如くセットする。
図11(a),(b)において、カウルボックス23を矢印a3,a4の如く下降させると、車幅方向の中央部では、図11(a)に示されたように、斜めフランジ93が後傾斜壁43に当接により、車体後方への移動が抑えられるとともに、矢印a5の如く車体前方への押し出す力が作用する。言い換えれば、重力による車体前方への付勢が行われる。
車幅方向の端部では、図11(b)に示されたように、前垂直壁41及び前水平フランジ45がダンパハウジング27の後壁27b及び上壁27aに、それぞれ当接する。これにより、カウルボックス23の車体前方への移動が矢印a6の如く抑えられ、カウルボックス23は位置決めされる。
ダッシュボードアッパパネル31の下部に、中央から後上方に傾斜する後傾斜壁43を備え、前方は水平底壁42と垂直な前垂直壁41および前水平フランジ45を連続的に有し、ダッシュボードロアパネル18の上端18aの斜めフランジ93を後傾斜壁43に当接し、前垂直壁41と前水平フランジ45をダンパハウジング27の後壁27bと上壁27aに当接することにより、ダッシュボードアッパパネル31をダッシュボードロアパネル18とダンパハウジング27に上方からセットすると、斜めフランジ93を後傾斜壁43に当接することにより後方への移動が抑えられるとともに前方への重力による付勢を行い、前垂直壁41と前水平フランジ45をダンパハウジング27の後壁27bと上壁27aに当接することにより前方への移動が抑えられ位置決めされ、セット性を向上する。
図12において、本発明に係る車体前部構造のカウルボックス23の溶接性の改善について説明する。
ウインドシールドロアサポート32及びダッシュボードアッパパネル31は、開口44から挟み溶接ガンの一方98を挿入し、後傾斜壁43の背面43bから挟み溶接ガンの他方99を近接させ、後傾斜壁43と斜めフランジ93とを挟み込み溶接可能な形状に形成されている。
ウインドシールドロアサポート32及びダッシュボードアッパパネル31は、開口44から挟み溶接ガンの一方98を挿入し、後傾斜壁43の背面43bから挟み溶接ガンの他方99を近接させ、後傾斜壁43と斜めフランジ93とを挟み込み溶接可能な形状に形成されている。
すなわち、ダッシュボードアッパパネル31の下部中央の後傾斜壁43とダッシュボードロアパネル18の上端18aの斜めフランジ93とを当接し、ウインドシールドロアサポート32とダッシュボードアッパパネル31の開口44から挟み溶接ガンの一方98を挿入し、後傾斜壁43の背面43bから他方の挟み溶接ガン99を近接させて、挟み込む溶接が可能となり、大量生産可能な挟み込み溶接の作業性も向上した。
図1〜図6に示されたように、車体前部構造では、左右のフロントピラー19に車幅方向端部18b,18bが接合(結合)するダッシュボードロアパネル18と、このダッシュボードロアパネル18の上部に設けられるダッシュボードアッパパネル31と、ダッシュボードロアパネル18の前方に設けられる左右のダンパハウジング27を備える。
ダッシュボードアッパパネル31が、車体上下方向に略垂直に延ばした前垂直壁41と、この前垂直壁41の下端41bから車体前後方向に略水平に延ばした水平底壁42と、この水平底壁42の後端42aから車体上方に向けて斜め車体後方に延ばした後傾斜壁43を備える。ダッシュボードロアパネル18に、ダッシュボードロアパネル18に、垂直壁91と、垂直壁91(ダッシュボードロアパネル18)の上端18aに形成される斜めフランジ93を備える。
例えば、走行時のダンパハウジング27の内倒れにより、ダンパハウジング27に振動が発生し、ダンパハウジング27に結合されるダッシュボードアッパパネル(カウル部)31に振動伝達され、ダッシュボードアッパパネル(カウル部)31からダッシュボードロアパネル18に振動伝達され、室内騒音の原因の一つとなる。
そこで、ダッシュボードアッパパネル31の後傾斜壁43の下部43aに斜めフランジ93を接合(結合)し、垂直壁91でダッシュボードアッパパネル31の車体前後方向の略中央を下方から支持し、ダッシュボードアッパパネル31の支持性を高め、ダッシュボードアッパパネル31の振動を低減するようにした。これにより、ダッシュボードアッパパネル31からダッシュボードロアパネル18に伝達される振動が減り、室内振動の低減を図ることができる。この結果、室内12の静粛性の向上を図ることができる。
車体前部構造では、ダッシュボードロアパネル31に、フロントピラー19のフロントピラーインナパネル19aと接合(結合)する側縁フランジ94を備え、斜めフランジ93が、側縁フランジ94と連続してダッシュボードロアパネル18の角部18cにL字状の防水壁95を形成したので、ダッシュボードアッパパネル31から室内12に浸入する水を確実に防止することができる。
車体前部構造では、ダッシュボードアッパパネル31を、車体上方からダッシュボードロアパネル18及び左右のダンパハウジング27に載置するときに、斜めフランジ93に後傾斜壁43を当接するとともに、前垂直壁41及び前垂直壁41の上端41aから前方に延ばした前水平フランジ45を、ダンパハウジング27の後壁27b及び上壁27aにそれぞれ当接するようにした。
すなわち、ダッシュボードアッパパネル31を、ダッシュボードロアパネル18及びダンパハウジング27に上方からセットするときに、斜めフランジ93を後傾斜壁43に当接することにより後方への移動が抑えられるとともに前方への重力による付勢がおこなえ、前垂直壁41及び前水平フランジ45をダンパハウジング27の後壁27b及び上壁27aに当接することにより前方への移動が抑えられ位置決めをおこなうことができる。この結果、ダッシュボードアッパパネル31のセット性を向上することができる。
車体前部構造では、ダッシュボードアッパパネル31に、ウインドシールド24を支持するウインドシールドロアサポート32を備える。ダッシュボードアッパパネル31とウインドシールドロアサポート32とで前方上部に指向する開口(カウル開口)44が形成される。
ウインドシールドロアサポート32及びダッシュボードアッパパネル31が、開口44から挟み溶接ガンの一方98を挿入し、後傾斜壁43の背面から挟み溶接ガンの他方99を近接させ、後傾斜壁43と斜めフランジ93とを挟み込み溶接可能な形状に形成したので、ウインドシールドロアサポート32及びダッシュボードアッパパネル31を、大量生産可能な挟み込み溶接をすることができる。すなわち、車体前部の溶接の作業性も向上することができる。
車体前部構造では、ダンパハウジング27の下方に、車輪29を覆うホイールハウス28が設けられ、ダッシュボードアッパパネル31の両端31b,31bに、ダッシュボードロアパネル18、ダンパハウジング27及びホイールハウス28により閉断面34を形成したので、車体前部の剛性の向上を図ることができる。
車体前部構造では、ダッシュボードロアパネル18に、ダッシュボードアッパパネル31まで連続的に亘るビード96,97が形成される。
例えば、ダッシュボードロアパネル18の前方には前突時のエンジンルーム内車載部品の後退量を確保する必要があり、その後方はエアコンディショナ(エアコン装置)の室内側部品の設置スペースを確保する必要があるので、パネル振動を抑制する補強部材を設置するスペース確保が困難である。そこで、ダッシュボードロアパネル18に、ダッシュボードアッパパネル31まで連続的に亘るビード96,97が形成されたので、前突時のエンジンルーム13内車載部品の後退量や、エアコン装置の室内側部品の設置スペースを確保しつつ、ダッシュボードロアパネル18の振動の抑制をすることができる。
例えば、ダッシュボードロアパネル18の前方には前突時のエンジンルーム内車載部品の後退量を確保する必要があり、その後方はエアコンディショナ(エアコン装置)の室内側部品の設置スペースを確保する必要があるので、パネル振動を抑制する補強部材を設置するスペース確保が困難である。そこで、ダッシュボードロアパネル18に、ダッシュボードアッパパネル31まで連続的に亘るビード96,97が形成されたので、前突時のエンジンルーム13内車載部品の後退量や、エアコン装置の室内側部品の設置スペースを確保しつつ、ダッシュボードロアパネル18の振動の抑制をすることができる。
尚、本発明に係る車体前部構造は、図1に示すように、車両10は左ハンドルの車両であったが、右ハンドルの車両の場合は車体11の左右の構成を入れ換えることを妨げるものではない。
本発明に係る車体前部構造は、セダンやワゴンなどの乗用車に採用するのに好適である。
11…車体、18…ダッシュボードロアパネル、18a…ダッシュボードロアパネルの上端、18b…ダッシュボードロアパネルの車幅方向端部、18c…ダッシュボードロアパネルの角部、19…フロントピラー、19a…フロントピラーインナパネル、27…ダンパハウジング、27a…ダンパハウジングの上壁、27b…ダンパハウジングの後壁、24…ウインドシールド、32…ウインドシールドロアサポート、28…ホイールハウス、29…車輪、31…ダッシュボードアッパパネル、31b…ダッシュボードアッパパネルの両端、34…閉断面、41…前垂直壁(前壁)、41b…前垂直壁の下端、42…水平底壁(底壁)、42a…水平底壁の後端、43…後傾斜壁(後壁)、43a…後傾斜壁の下部、43b…後傾斜壁の背面、44…開口(カウル開口)、45…前水平フランジ(アッパ側前フランジ)、46…後水平フランジ(アッパ側後フランジ)、93…斜めフランジ、94…側縁フランジ、95…L字状の防水壁、96,97…第1及び第2のビード、98…挟み溶接ガンの一方、99…挟み溶接ガンの他方。
Claims (6)
- 左右のフロントピラーに車幅方向端部が接合するダッシュボードロアパネルと、このダッシュボードロアパネルの上部に設けられるダッシュボードアッパパネルと、前記ダッシュボードロアパネルの前方に設けられる左右のダンパハウジングを備えた車体前部構造において、
前記ダッシュボードアッパパネルは、車体上下方向に略垂直に延ばした前垂直壁と、この前垂直壁の下端から車体前後方向に略水平に延ばした水平底壁と、この水平底壁の後端から車体上方に向けて斜め車体後方に延ばした後傾斜壁とを備え、
前記ダッシュボードロアパネルは、垂直壁と、垂直壁の上端に形成される斜めフランジを備え、
前記後傾斜壁の下部に前記斜めフランジを接合し、前記垂直壁で前記ダッシュボードアッパパネルの車体前後方向の略中央を下方から支持したことを特徴とする車体前部構造。 - 前記ダッシュボードロアパネルは、前記フロントピラーのフロントピラーインナパネルと接合する側縁フランジを備え、
前記斜めフランジは、前記側縁フランジと連続して前記ダッシュボードロアパネルの角部にL字状の防水壁を形成することを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。 - 前記ダッシュボードアッパパネルは、車体上方から前記ダッシュボードロアパネル及び左右のダンパハウジングに載置するときに、
前記斜めフランジに前記後傾斜壁を当接するとともに、前記前垂直壁及び前記前垂直壁の上端から前方に延ばした前水平フランジを、前記ダンパハウジングの後壁及び上壁にそれぞれ当接するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車体前部構造。 - 前記ダッシュボードアッパパネルは、ウインドシールドを支持するウインドシールドロアサポートを備え、前記ダッシュボードアッパパネルと前記ウインドシールドロアサポートとで前方上部に指向する開口が形成され、
前記ウインドシールドロアサポート及び前記ダッシュボードアッパパネルは、前記開口から挟み溶接ガンの一方を挿入し、前記後傾斜壁の背面から挟み溶接ガンの他方を近接させ、前記後傾斜壁と前記斜めフランジとを挟み込み溶接可能な形状に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の車体前部構造。 - 前記ダンパハウジングの下方に、車輪を覆うホイールハウスが設けられ、
前記ダッシュボードアッパパネルの両端は、前記ダッシュボードロアパネル、前記ダンパハウジング及び前記ホイールハウスにより閉断面を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体前部構造。 - 前記ダッシュボードロアパネルは、前記ダッシュボードアッパパネルまで連続的に亘るビードが形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の車体前部構造。
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