JP5411527B2 - 緩衝装置とこれを備えた折戸装置 - Google Patents

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Description

本発明は、左右の戸体を互いに水平回動自在に連結してなる折戸の閉じ際における戸体相互の急激な回動を制動するべく折戸に取り付けられる緩衝装置とこれを備えた折戸に関する。
折戸は、少なくとも二つの戸体を備え、相隣り合う戸体同士をセンターヒンジ(蝶番)を介して互いに水平方向に回動自在に連結するとともに、戸体の上端部をその上方に敷かれたレールにランナーを介して移動自在に支持することにより、戸体相互が回動しながら開閉する構造になっている。そして、手で開閉操作を行う折戸においては、閉じ際すなわち完全に閉じた状態になる少し手前で手を離しても、センターヒンジに組み込まれたスプリングの力により、強制的に左右の戸体が直線姿勢となる閉鎖位置まで閉じるように構成されているのが一般的である。(特許文献1〜4)
しかし、センターヒンジに組み込まれたスプリングの力は、折戸の閉じ際において急激に作用するので、折戸を閉じたときの衝撃により、振動や衝撃音が発生する等の問題ある。
この問題を解消するには、折戸を閉める際の戸板相互の急激な回動を緩衝装置で制動することが有効である。この種の緩衝装置として、流体抵抗を利用したダンパにより折戸の閉じ際に一定の制動力を発生させるものが知られている。(特許文献5、6)
特公昭55−47191号公報 実開昭63−134088号公報 実公平03−30541号公報 特開平03−228989号公報 特開2008−156906号公報 特開2008−248596号公報
センターヒンジに組み込まれたスプリングは、折戸を閉じる途中で、最大限圧縮されてから伸張し、その伸張時の反発力が閉じ込み力として作用するため、折戸が完全に閉じられた状態に近づくにつれて最大伸長状態に近づき、折戸を閉じようとする力は弱くなる。
このため、この種のセンターヒンジと従来の緩衝装置とを併用した場合、センターヒンジに組み込まれたスプリングによる閉じ込み力が、折戸の閉鎖位置近傍で、緩衝装置による制動力よりも弱くなることがある。このような場合、折戸の閉じ際における動きが遅くなり過ぎる、折戸が閉まりきらずに閉鎖運動途中で停止してしまうといった不具合が生じる。
本発明が解決しようとする課題は、折戸の閉じ際における動きを過度に制動することなく、折戸を閉める際の戸板相互の急激な回動を制動することができる緩衝装置とこれを備えた折戸装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の緩衝装置は、左右の戸体を互いに水平回動自在に連結してなる折戸の閉じ際における戸体相互の急激な回動を制動するべく折戸に取り付けられる緩衝装置であって、前記左右の戸体のうち一方の戸体の他方の戸体との連結端部に取り付けられる第1取付部材と、前記左右の戸体のうち他方の戸体の一方の戸体との連結端部に取り付けられる第2取付部材と、両取付部材を互いに回動自在に連結しているヒンジ部と、両取付部材相互の回動を制動するべく一方の取付部材に設けられた制動機構と、を備え、前記制動機構は、折戸の閉じ際に水平方向に圧縮され反発することにより制動力を生じするダンパと、このダンパに一体または別体として装着された当接部材と、を備え、前記一方の取付部材は、前記当接部材を進退移動可能に案内しつつ前記ダンパを保持しているダンパ保持部を備え、前記当接部材は、前記ダンパが伸縮することにより進退移動し且つその先端部が他方の取付部材に当接する部材であり、前記ダンパは、前記当接部材が折戸の閉じ際における両取付部材相互の回動に伴って前記他方の取付部材に押圧されることにより圧縮されて制動力を生じ、その制動力が発生直後からの減衰過程を経て一定になった後、折戸が完全に閉じられる前の所定のタイミングで更に減少するように構成されているものである。
本発明の緩衝装置において、前記所定のタイミングは、前記折戸を強制的に閉じるために前記折戸に設けられる閉じ機構による閉じ込み力が、前記一定になった前記制動力よりも弱くなる前のタイミングであることが望ましい。また、前記ダンパが、シリンダと、前記シリンダ内にそのヘッド部が摺動可能に収納されそのロッド部が前記シリンダの一方の端壁を貫通して外部に突出しているピストンと、前記シリンダと前記ピストンとの相対移動に抵抗力を発生させる流体と、前記ロッド部が前記シリンダの前記一方の端壁から突出した姿勢に保たれるように前記ピストンを常時付勢しているスプリングと、を有し、これが圧縮される際に生じる前記流体による抵抗力が前記タイミングで減少するように構成されていることが望ましい。また、前記ダンパを圧縮する際に生じる前記流体による抵抗力が前記タイミングで減少するように、圧縮時における前記ヘッド部の移動終端位置から所定長部分の前記シリンダの内径を伸長時における前記ヘッド部の移動終端位置側の部分の前記シリンダの内径よりも大きくしておくことが望ましい。
上記課題を解決するために、本発明の折戸装置は、左右の戸体を互いに水平回動自在に連結しているセンターヒンジと、戸体相互の閉じ際における急激な回動を制動する緩衝装置と、を備えた折戸装置において、前記センターヒンジは、この折戸を強制的に閉じるべく、閉じ際における戸体相互の回動に伴って減少する閉じ込み力を発生する閉じ機構を有し、前記緩衝装置は、前記左右の戸体のうち一方の戸体の他方の戸体との連結端部に取り付けられる第1取付部材と、前記左右の戸体のうち他方の戸体の一方の戸体との連結端部に取り付けられる第2取付部材と、両取付部材を互いに回動自在に連結しているヒンジ部と、両取付部材相互の回動を制動するべく一方の取付部材に設けられた制動機構と、を備え、前記制動機構は、折戸の閉じ際に水平方向に圧縮され反発することにより制動力を生じるダンパと、このダンパに一体または別体として装着された当接部材と、を備え、前記一方の取付部材は、前記当接部材を進退移動可能に案内しつつ前記ダンパを保持しているダンパ保持部を備え、前記当接部材は、前記ダンパが伸縮することにより進退移動し且つその先端部が他方の取付部材に当接する部材であり、前記ダンパは、前記当接部材がこの折戸の閉じ際における両取付部材相互の回動に伴って前記他方の取付部材に押圧されることにより圧縮されて制動力を生じ、その制動力が発生直後からの減衰過程を経て一定になった後、前記閉じ機構による閉じ込み力が当該一定になった制動力よりも弱くなる前の所定のタイミングで更に減少するように構成されている。
本発明の折戸装置において、前記ダンパが、シリンダと、前記シリンダ内にそのヘッド部が摺動可能に収納されそのロッド部が前記シリンダの一方の端壁を貫通して外部に突出しているピストンと、前記シリンダと前記ピストンとの相対移動に抵抗力を発生させる流体と、前記ロッド部が前記シリンダの前記一方の端壁から突出した姿勢に保たれるように前記ピストンを常時付勢しているスプリングと、を有し、これが圧縮される際に生じる前記流体による抵抗力が前記タイミングで減少するように構成されていることが望ましい。また、前記ダンパを圧縮する際に生じる前記流体による抵抗力が前記タイミングで減少するように、圧縮時における前記ヘッド部の移動終端位置から所定長部分の前記シリンダの内径を伸長時における前記ヘッド部の移動終端位置側の部分の前記シリンダの内径よりも大きくしておくことが望ましい。
本発明の緩衝装置は、折戸の閉じ際における所定のタイミングでその制動力が減少するように構成されているので、折戸の閉じ際における戸板相互の動きが過度に遅くならないようにして、折戸の閉じ際における戸板相互の急激な回動を制動することができる。
本発明の折戸装置は、閉じ機構を有するセンターヒンジと本発明の緩衝装置とを備えているので、閉じ際における動きを過度に遅くすることなく、閉じ際における戸板相互の急激な回動を抑制して、最後まで確実に閉じることができる。
本発明の緩衝装置を備えた折戸装置の背面図 図1中の緩衝装置(両取付部材が完全に開いた状態)の全体斜視図 図1中の緩衝装置(制動力が働き始める臨界状態)の全体斜視図 図1中の緩衝装置(両取付部材が互いに直角に回動した状態)の全体斜視図 (a)〜(e)はそれぞれ本発明の緩衝装置の正面図、左側面図、右側面図、平面図、下面図 本発明の緩衝装置の背面図 図5(a)中のA−A線に沿って切断した断面を示す概略断面図 本発明の緩衝装置の分解斜視図 本発明の緩衝装置の分解平面図 本発明の緩衝装置とこれを取り付けるべく戸板に形成された取付穴とを示した斜視図 (a)、(b)、(c)は戸板相互の角度がそれぞれ130°、150°、175°のときの本発明の緩衝装置の断面図 センターヒンジによる閉じ込み力とダンパによる制動力とが戸板相互の角度変化に伴って変化する様子をそれぞれ曲線で示した図 図1に示す折戸装置の開閉時における一連の状態を示す部分斜視図 図1に示す折戸装置の開閉時における一連の状態を示す部分平面図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る折戸装置の背面図である。図2、図3、図4は本発明の緩衝装置の全体斜視図である。図5(a)〜(e)はそれぞれ本発明の緩衝装置の正面図、左側面図、右側面図、平面図、下面図である。図6は本発明の緩衝装置の背面図、図7は図5(a)中のA−A線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。図8は本発明の緩衝装置の分解斜視図、図9は本発明の緩衝装置の分解平面図である。図10は本発明の緩衝装置とこれを取り付けるべく戸板に形成された取付穴とを示した斜視図である。
折戸装置1は、左右一対の戸板(戸体)11、12をセンターヒンジ21、22により水平方向に互いに回動自在に連結してなる折戸10と、折戸10の上方に敷かれたレール30と、折戸10をレール30に吊り下げた状態でレール30に沿って移動自在に支持しているランナー41、42と、レール30が取り付けられた矩形状の戸枠50と、折戸10の閉じ際における戸板11、12相互の急激な回動を制動すべく装備された緩衝装置60とを備えている。センターヒンジ21、22は、折戸用の蝶番として広く用いられている公知の回動連結装置である。センターヒンジ21、22は、スプリングを用いたいわゆるキャッチ機構を備えており、折戸10を閉じる際に両戸板11、12相互間の角度が略115°以上になると、そのキャッチ機構が作動して、折戸10を強制的に全閉状態に誘導する。緩衝装置60は、図1の例では、二つのセンターヒンジ21、22間のほぼ中央位置に設けられている。
緩衝装置60は、一対の戸板11、12のうち一方の戸板11の他方の戸板12との連結端部に取り付けられる第1取付部材61と、他方の戸板12の一方の戸板11との連結端部に取り付けられる第2取付部材62と、両取付部材61、62を互いに回動自在に連結するヒンジ部63と、取付部材61、62相互の回動を制動するべく第2取付部材62に設けられた制動機構70と、を備えている。
第1取付部材61および第2取付部材62は互いに同一形状且つ同一寸法で同一金属材料からなる取付金具(共通部材)80を各々備えている。取付金具80は戸板11、12に螺子(図示省略)で締着される金属板加工品である。取付金具80は、各戸板11、12に形成された取付穴11a、12a内に収められる手前に開いた断面コ字形の金具本体81aと、金具本体81aの開放端縁部から上下方向に耳状に張り出したフランジ部81b、81cと、上下一対の軸受部81e、81fからなる。各フランジ部81b、81cにはそれぞれ螺子孔81dが形成されている。
第1取付部材61は、その取付金具80に嵌合して一体的に固定される樹脂製の第1ベース部材91を備えている。第1ベース部材91は、戸板11の取付穴11aに嵌め付けられる略円形状の部材である。第1ベース部材91には、取付金具80と嵌合するように形成された切欠部91aと、取付金具80と完全に嵌合したときに金具本体81aの端縁に係合して取付金具80からの離脱を防止する係止爪部91bとが形成されている。
第2取付部材62は、その取付金具80に嵌合して一体的に固定される樹脂製の第2ベース部材92を備えている。第2ベース部材92は、戸板12の取付穴12aに嵌め付けられる略円形状の部材である。第2ベース部材92には、取付金具80と嵌合するように形成された切欠部92aと、取付金具80と完全に嵌合したときに金具本体81aの端縁に係合して取付金具80からの離脱を防止する係止爪部92bとが形成されている。
第1取付部材61は、第1ベース部材91を戸板11の取付穴11aに嵌合させた状態でその取付金具80の各螺子孔81dに螺子を通して締め付けることにより、戸板11に固定されている。第2取付部材62は、第2ベース部材92を戸板12の取付穴12aに嵌合させた状態でその取付金具80の各螺子孔81dに螺子を通して締め付けることにより、戸板12に固定されている。
ヒンジ部63は、第1取付部材61側の取付金具80に形成された上下一対の軸受部81e、81fと、第2取付部材62側の取付金具80に形成された上下一対の軸受部81e、81fとを、軸孔が連通するように互い違いに重ね合わせた状態で両取付金具80の上側の軸受部81e、81f同士、下側の軸受部81f、81e同士を、それぞれヒンジ軸63a、63bで連結することにより、両取付部材61、62を互いに回動自在に連結している。
この例では、第1ベース部材91および第2ベース部材92にもそれぞれ上下一対の軸受部91c、91d及び92c、92dが形成されている。そして、これらの軸受部91c、91d及び92c、92dも、取付金具80の軸受部81e、81fとともにヒンジ軸63a、63bで連結されている。この例では、第1ベース部材91の両軸受部91c、91dは、取付金具80の軸受部81e、81fの外側に重なるように両者の間隔が選定されている。また、第2ベース部材92の両軸受部92c、92dは、取付金具80の軸受部81e、81fの内側に重なるように両者の間隔が選定されている。
制動機構70は、水平方向に圧縮され反発するダンパ71と、ダンパ71に装着された当接部材73とを備えている。
なお、当接部材73は、図7(b)に示すように、ダンパ71と一体に形成されていてもよく、図7(a)に示すように、別体として設けられていてもよい。以下の説明では、当接部材73が別体として設けられている構成(図7(a)に示す構成)について説明する。
ダンパ71は、円柱形状のダンパ本体(シリンダ)71Aと、シリンダ71A内にそのヘッド部71Baが摺動可能に収納されそのロッド部71Bbがシリンダ71Aの一方の端壁シリンダ71Acを貫通して外部に突出しているピストン71Bと、を備えている。シリンダ71A内には、ダンパ71に対しこれを圧縮する向き、すなわちピストン71Bのロッド部71Bbをダンパ本体71A側に押し込む向きに作用する力に抗して反発力を発生するコイルスプリング71Cと、シリンダ71Aとピストン71Bとの相対移動に抵抗力を発生させるオイル(緩衝体)とが収容されている。
ダンパ71は、これを圧縮する際に生じるオイルによる抵抗力が、センターヒンジ21、22による閉じ込み力が働き始めてから、折戸10が完全に閉じられる前の所定のタイミングで急激に減少するように、圧縮時におけるヘッド部71Baの移動終端位置(P1)から所定長部分(L1)のシリンダ71Aの内径寸法が伸長時におけるヘッド部71Baの移動終端位置(P2)側の部分(L2)のシリンダ71Aの内径寸法よりも大きく選定されている。これにより、折戸10が完全に閉じられる前にセンターヒンジ21、22による閉じ込み力がダンパ71の制動力よりも弱くなるのを防止している。
第2ベース部材92には、制動機構70を収容する収容部(ダンパ保持部)72が形成されている。収容部72は、水平方向に延びる円筒状の側壁に囲まれた収容空間を有している。収容部72の第1取付部材61と重なり合う側の側壁は、第2ベース部材92の基部からドーム状に膨出している。収容部72の両端部72a、72bは開口しており、第1取付部材61に臨む端側の開口端部72aから収容空間内に制動機構70が挿入されている。
収容部72のもう一方の開口端部72bはダンパ保持位置調節用キャップ72eにより閉塞されている。収容部72のキャップ72eが装着される部分は他の部分よりも太くなっておりその部分の内壁には、雌ねじ部72dが形成されている。一方、キャップ72eの胴部外周部には雄ねじ部72fが形成されており、この雄ねじ部72fを収容部72の雌ねじ部72dに螺合させることにより、収容部72の開口端部72bにキャップ72eが装着されている。キャップ72eの外側端にはこれを閉塞する円板状の端板部72gが形成されている。端板部72gの外周縁部はキャップ72eの胴部よりも若干外方に張り出しており、その部分に滑り止め用の凹凸を設けることにより摘み部72hが形成されている。この摘み部72hを指で摘んでキャップ72eを回転させて、収容部72に対するキャップ72eのねじ込み量を調節することにより、制動機構70の水平方向における保持位置を微調節できるようになっている。すなわち、収容部72の内壁に形成された雌ねじ部72dとこれに螺合しているキャップ72eとによりダンパ保持位置調節機構が構成され、キャップ72eのねじ込み量をより大きくすることにより、制動機構70の保持位置を第1取付部材61により近い位置に変位させることができ、反対に、キャップ72eのねじ込み量を小さくすれば、制動機構70の保持位置を第1取付部材61からより遠い位置に変位させることができるようになっている。
第1取付部材61には、両取付部材61、62相互を折戸10を開く側に回動させて折り畳んだときに収容部72と当接部材73を受け入れる凹部91eが形成されている。
当接部材73は、ダンパ本体71Aにピストン71Bのロッド部71Bbとは反対側から被せて取り付けられた、先端部が閉塞されたキャップ状の部材である。ダンパ本体71Aは、当接部材73内に完全に収容されている。当接部材73は、収容部72内に水平方向にスライド可能に挿入され、ダンパ本体71Aを収容した状態でこれと一体となって移動する。当接部材73の基端部すなわちピストン71Bのロッド部71Bbがある側の端部は、ダンパ保持位置調節機構を構成しているキャップ72eの内部に摺動可能に挿入されている。ピストン71Bのロッド部71Bbは、その突端がキャップ72eの端板部72g内面に当接している。
当接部材73は、折戸10が閉じられる際の所定のタイミングで第1ベース部材91の第2取付部材62側の側縁部91fに当接するように、その先端部73aの形状及び寸法が選定されている。そして、当接部材73が折戸10の閉じ際における両取付部材61、62相互の回動に伴って第1ベース部材91に押圧されてダンパ本体71Aとともにキャップ72e側に移動することにより、当接部材73とキャップ72eとの間でダンパ71が圧縮されるようになっている。折戸10が完全に閉じられたとき、ダンパ71は最も圧縮された状態になる。
当接部材73の背面側の先端近傍には一対のガイド突起73c、73dが上下に張り出して形成されている。一方、第2ベース部材92には、ガイド突起73c、73dを受け入れて水平方向にスライド可能に案内するガイド溝(図示省略)が形成されている。ガイド突起73c、73dがガイド溝(図示省略)に案内されることにより、当接部材73の第2ベース部材92に対する回動及びがたつきが防止される。
また、当接部材73の前面部には小突起73eが形成されている。一方、収容部72には水平方向(当接部材73の摺動方向)に延びる長孔73iが、収容部72の壁を貫通させて形成されている。当接部材73の小突起73eは、収容部72の長孔73i内に位置しており、長孔73iを通して収容部72の外部から視認可能である。すなわち、この突起73eの位置によって制動機構70の保持位置を概ね確認できるようになっている。また、突起73eが長孔73iの先端側端部に当接することにより、当接部材73の抜けを防止している。
図11(a)、(b)、(c)は、戸板11、12相互の角度がそれぞれ130°、150°、175°のときの緩衝装置60の断面図である。なお、これらの図11(a),(b),(c)では、ダンパ71は、当接部材73と一体(図7(b)の構成)で示してある。
図12は、センターヒンジ21、22による閉じ込み力とダンパ71による制動力とが戸板11、12相互の角度変化に伴って変化する様子をそれぞれ曲線で示した図である。図12の横軸は折戸10の全閉状態(図13(e)、図14(e)参照)における戸板11、12相互の角度を180°としたときの戸板11、12相互の背面側の角度を、縦軸は閉じ込み力F1及び制動力F2の強度をそれぞれ示している。
図12に示すように、センターヒンジ21、22による閉じ込み力F1は、戸板11、12相互の角度が115°以上になると発生し、角度が115°の時をピークにほぼ直線的に減衰する。一方、ダンパ71による制動力F2は、戸板11、12相互の角度が130°以上になると発生して、当初瞬間的に閉じ込み力F1を上回るが、その直後から双曲線的に急速に減衰する。そして減衰過程(D1)を経て一定になった後、センターヒンジ21、22による閉じ込み力F1が当該一定になった制動力F20よりも弱くなる前の所定のタイミング(T)で、すなわちこの例では戸板11、12相互の角度が150°になった時点から更に急激に減少する。したがって、折戸10の閉鎖位置近傍で、センターヒンジ21、22による閉じ込み力F1がダンパ71による制動力F2よりも弱くなることはない。
図13は折戸装置1の開閉時における一連の状態を示す部分斜視図、図14は同じく部分平面図である。図13および図14において、(a)は折戸10が全開の状態であり、この状態から折戸10を閉める際、(b)および(c)の状態を経て、(d)の状態すなわち折戸10の折曲角度が略115°になった時点で、センターヒンジ21、22のキャッチ機構が作動し、その働きにより折戸10が強制的に(e)の状態すなわち全閉状態まで誘導される。その際、センターヒンジ21、22のキャッチ機構の作動開始後から折戸10が全閉状態になるまでの間の所定のタイミングで、制動機構70による制動力が効き始める。これにより、折戸10は閉め際における両戸板11、12相互の急激な回動が制動されつつ、全閉状態まで静かに誘導される。その間、センターヒンジ21、22による閉じ込み力F1がダンパ71による制動力F2よりも弱くなることがないので、折戸10の閉じ際における動きを過度に遅くすることなく、閉じ際における戸板11、12相互の急激な回動を抑制して、最後まで確実に閉じることができる。
なお、上記の形態例では、ダンパ本体(シリンダ)71Aと当接部材73とが互いに別部材として構成されているが、ダンパ本体(シリンダ)71Aに当接部材73としての機能及び構造を持たせることにより、両者を一つの部材で構成してもよい。すなわち、ダンパ本体(シリンダ)71Aに当接部材73が装着されている構成とする必要は必ずしもなく、ダンパ本体(シリンダ)71Aが当接部材73として機能する部分(当接部)を有する構成を採用してもよい。
また、上記の形態例で示した角度115°、130°、150°などの数値は、あくまでも一例であって、実際の条件に適応させて適宜変更されるものである。
また、上記の例では、第1ベース部材91および第2ベース部材92を樹脂製の部材としたが、ベース部材91、92の両方又は一方を金属製の部材としてもよい。また、取付金具80の代わりに別の材質、たとえば硬質樹脂、セラミックなどからなる共通部材を使用することも可能である。
1 折戸装置
10 折戸
11 戸板
12 戸板
21、22 センターヒンジ
60 緩衝装置
61 第1取付部材(他方の取付部材)
62 第2取付部材(一方の取付部材)
63 ヒンジ部
70 制動機構
71 ダンパ
71A ダンパ本体(シリンダ)
71Ac 端壁
71B ピストン
71Ba ヘッド部
71Bb ロッド部
71C コイルスプリング
73 当接部材
P1 移動終端位置
P2 移動終端位置
L1 部分
L2 部分

Claims (2)

  1. 左右の戸体を互いに水平回動自在に連結してなる折戸の閉じ際における戸体相互の急激な回動を制動するべく折戸に取り付けられる緩衝装置であって、
    前記左右の戸体のうち一方の戸体の他方の戸体との連結端部に取り付けられる第1取付部材と、
    前記左右の戸体のうち他方の戸体の一方の戸体との連結端部に取り付けられる第2取付部材と、
    両取付部材を互いに回動自在に連結しているヒンジ部と、
    両取付部材相互の回動を制動するべく一方の取付部材に設けられた制動機構と、を備え、
    前記制動機構は、
    折戸の閉じ際に水平方向に圧縮され反発することにより制動力を発生するダンパと、
    このダンパに一体または別体として装着された当接部材と、を備え、
    前記一方の取付部材は、前記当接部材を進退移動可能に案内しつつ前記ダンパを保持しているダンパ保持部を備え、
    前記当接部材は、
    前記ダンパが伸縮することにより進退移動し且つその先端部が他方の取付部材に当接する部材であり、
    前記ダンパは、
    シリンダと、
    前記シリンダ内にそのヘッド部が摺動可能に収納されそのロッド部が前記シリンダの一方の端壁を貫通して外部に突出しているピストンと、
    前記シリンダと前記ピストンとの相対移動に抵抗力を発生させる流体と、
    前記ロッド部が前記シリンダの前記一方の端壁から突出した姿勢に保たれるように前記ピストンを常時付勢しているスプリングと、を有し、
    前記当接部材が折戸の閉じ際における両取付部材相互の回動に伴って前記他方の取付部材に押圧されることにより圧縮されて制動力を生じ、その制動力が発生当初は前記折戸を強制的に閉じるために前記折戸に設けられる閉じ機構による閉じ込み力を瞬間的に上回り、発生直後から双曲線的に急速に減衰し、その減衰過程を経て一定になった後、折戸が完全に閉じられる前の所定のタイミングで更に減少するように構成され、
    前記所定のタイミングは、
    前記閉じ機構による閉じ込み力が前記一定になった前記制動力よりも弱くなる前のタイミングであり、
    前記ダンパを圧縮する際に生じる前記流体による抵抗力が前記所定のタイミングで減少するように、圧縮時における前記ヘッド部の移動終端位置から所定長部分の前記シリンダの内径を伸長時における前記ヘッド部の移動終端位置側の部分の前記シリンダの内径よりも大きくした、緩衝装置。
  2. 左右の戸体を互いに水平回動自在に連結しているセンターヒンジと、閉じ際における戸体相互の急激な回動を制動する緩衝装置と、を備えた折戸装置において、
    前記センターヒンジは、
    この折戸を強制的に閉じるべく、閉じ際における戸体相互の回動に伴って減少する閉じ込み力を発生する閉じ機構を有し、
    前記緩衝装置は、
    前記左右の戸体のうち一方の戸体の他方の戸体との連結端部に取り付けられる第1取付部材と、
    前記左右の戸体のうち他方の戸体の一方の戸体との連結端部に取り付けられる第2取付部材と、
    両取付部材を互いに回動自在に連結しているヒンジ部と、
    両取付部材相互の回動を制動するべく一方の取付部材に設けられた制動機構と、を備え、
    前記制動機構は、
    折戸の閉じ際に水平方向に圧縮され反発することにより制動力を発生するダンパと、
    このダンパに一体または別体として装着された当接部材と、を備え、
    前記一方の取付部材は、前記当接部材を進退移動可能に案内しつつ前記ダンパを保持しているダンパ保持部を備え、
    前記当接部材は、
    前記ダンパが伸縮することにより進退移動し且つその先端部が他方の取付部材に当接する部材であり、
    前記ダンパは、
    シリンダと、
    前記シリンダ内にそのヘッド部が摺動可能に収納されそのロッド部が前記シリンダの一方の端壁を貫通して外部に突出しているピストンと、
    前記シリンダと前記ピストンとの相対移動に抵抗力を発生させる流体と、
    前記ロッド部が前記シリンダの前記一方の端壁から突出した姿勢に保たれるように前記ピストンを常時付勢しているスプリングと、を有し、
    前記当接部材が折戸の閉じ際における両取付部材相互の回動に伴って前記他方の取付部材に押圧されることにより圧縮されて制動力を生じ、その制動力が発生当初は前記閉じ機構による閉じ込み力を瞬間的に上回り、発生直後から双曲線的に急速に減衰し、その減衰過程を経て一定になった後、折戸が完全に閉じられる前の所定のタイミングで更に減少するように構成され、
    前記所定のタイミングは、
    前記閉じ機構による閉じ込み力が前記一定になった前記制動力よりも弱くなる前のタイミングであり、
    前記ダンパを圧縮する際に生じる前記流体による抵抗力が前記所定のタイミングで減少するように、圧縮時における前記ヘッド部の移動終端位置から所定長部分の前記シリンダの内径を伸長時における前記ヘッド部の移動終端位置側の部分の前記シリンダの内径よりも大きくした、折戸装置。
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