JP2007303184A - 折り戸開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 折り戸の閉鎖運動終端近傍において、センターヒンジのスプリングによる折り戸の急激な閉鎖運動を緩和するダンパーを組み込むことにより、折り戸閉鎖時の衝撃を緩和する折り戸開閉装置を低コストで提供する。
【解決手段】 左右の扉体がセンターヒンジ2によって折畳み自在に連結され、センターヒンジに組み込まれたスプリングにより左右の扉体が閉鎖位置に付勢されるようにした折り戸1であって、扉体の急激な閉鎖運動を緩和するダンパー10を備え、該ダンパーはシリンダー11と、ピストン12並びにピストンロッド13と、シリンダー11内でピストンロッドの移動に抵抗力を発生させる流体と、該ピストンロッド13を常時突出姿勢に付勢するバネ15とからなり、該バネの力はセンターヒンジに組み込まれたスプリングの扉体閉じ力より小さく設定されている構造。
【選択図】図1
【解決手段】 左右の扉体がセンターヒンジ2によって折畳み自在に連結され、センターヒンジに組み込まれたスプリングにより左右の扉体が閉鎖位置に付勢されるようにした折り戸1であって、扉体の急激な閉鎖運動を緩和するダンパー10を備え、該ダンパーはシリンダー11と、ピストン12並びにピストンロッド13と、シリンダー11内でピストンロッドの移動に抵抗力を発生させる流体と、該ピストンロッド13を常時突出姿勢に付勢するバネ15とからなり、該バネの力はセンターヒンジに組み込まれたスプリングの扉体閉じ力より小さく設定されている構造。
【選択図】図1
Description
本発明は、折り戸開閉装置に関するもので、殊に、折り戸の急激な閉鎖運動を緩和するダンパーを備えた折り戸開閉装置に関するものである。
従来、折り戸を手で閉じるときに、閉鎖運動終端近傍において手を離しても、折り戸の左右の扉体を連結するセンターヒンジに組み込まれたスプリングの力により、強制的に左右の扉体が直線姿勢となる最終閉鎖位置までまで閉じるように形成されているのが一般的である。このようなセンターヒンジは、例えば特許文献1〜4で開示されている。
特公昭55−47191号公報
実開昭63−134088号公報
実公平03−30541号公報
特開平03ー228989号公報
しかし、センターヒンジに組み込まれたスプリングの力は、折り戸の閉鎖運動終端近傍位置において急激に作用するので、折り戸を閉じたときの衝撃により、振動や衝撃音が発生する等の問題点があった。
そこで本発明は、折り戸の閉鎖運動終端近傍において、前記スプリングによる折り戸の急激な閉鎖運動を緩和するダンパーを組み込むことにより、折り戸閉鎖時の衝撃を緩和して滑らかに閉じることのできる折り戸開閉装置を低コストで提供することを主たる目的とするものである。
上記目的を達成する為に本発明では次のような技術的手段を講じた。即ち、本発明に係る折り戸開閉装置にあっては、左右の扉体がセンターヒンジによって折畳み自在に連結され、少なくとも一方の扉体の端部に設けた滑走体がレールに滑動可能に形成され、且つセンターヒンジに組み込まれたスプリングにより左右の扉体が直線姿勢となる閉鎖位置に付勢されるようにした折り戸であって、扉体の急激な閉鎖運動を緩和するダンパーを備え、該ダンパーは、シリンダーと、シリンダー内で摺動可能に収納されたピストンと、該ピストンからシリンダーの端壁を貫通して扉体閉鎖位置に於ける扉面に向かって延出されたピストンロッドと、シリンダー内でピストンロッドの移動に抵抗力を発生させる流体と、該ピストンロッドを常時突出姿勢に付勢するバネとからなり、該バネの力はセンターヒンジに組み込まれたスプリングの扉体閉じ力より小さく設定され、前記ピストンロッドが扉体の閉鎖運動終端近傍において扉体に当接して扉体の急激な閉鎖運動を緩和するように形成されている構成とした。
ここで上記にいうダンパーとは、ピストンロッド先端にピストンロッドをシリンダー内に押し込もうとする外圧を受けたときに、シリンダー内のピストンがシリンダー内の流体圧力の抵抗力(一般にこの抵抗力を「減衰力」と呼ばれている)により、抵抗力を減衰させながら徐々にピストンロッド押し込み方向に移動される方式の緩衝装置をいう。
本発明において、前記ダンパーが、一方の扉体の滑走体に対して磁石により着脱可能に吸着して共にレールに沿って移動するように形成されており、更に、前記ダンパーが所定の位置まで移動したときに、それ以上の移動を阻止するストッパが設けられている構成とするのがよい。上記所定の位置とは、ダンパーのピストンロッドの抵抗力が扉体に対して効率的に作動する位置であって、扉体の閉鎖姿勢におけるセンターヒンジに近い端縁部分が好ましい。
又本発明では、前記ダンパーを、扉体の何れか一方の滑走体に遊離不能に連結するようにしてもよい。この場合、左右の滑走体の何れか一方がレールに固定される場合はこの固定側の滑走体にダンバーを連結するのが好ましい。
本発明は上記の如く構成されているので、折り戸を閉じる際に、閉鎖運動終端近傍においてダンパーのピストンロッドが扉体の面を押しつけてシリンダー内に流体による抵抗力を発生させ、この抵抗力を除々に減衰させながらセンターヒンジのスプリング力により扉体をゆっくりと閉鎖方向に移行させることができるので、センターヒンジのスプリングによる折り戸の急激な閉鎖運動を緩和して、折り戸を滑らかに閉じることができ、衝撃による振動や衝撃音の発生を未然に防止することができると共に、ダンパーを付加する簡単な構造であるから安価に製作することができる、といった効果がある。
図1〜図5は本発明にかかる折り戸開閉装置の一実施例を示すものであって、符号1で折り戸を示す。この折り戸1は、センターヒンジ2によって折畳み可能に連結された左右一対の扉体1a、1bからなり、各扉体1a、1bはその遊端部上下面に滑走ピンにより形成された滑走体3が設けられ、この滑走体3が上下の框4に取り付けられたレール5に沿って摺動可能に組み込まれている。尚、図面では下部のレール並びに滑走体は省略されている。尚、本実施例では、扉体1bの滑走体3がレール5に固定されている。
前記センターヒンジ2は、前記特許文献で開示されたセンターヒンジと同じように、左右の扉体1a、1bが直線姿勢となる閉鎖位置に閉じられる際に、その閉鎖運動終端近傍位置で、左右の扉体1a、1bを閉鎖位置に向かって強制するスプリング(図示せず)が組み込まれたものが使用される。このセンターヒンジの機構は上記特許文献等により広く知られた技術であるのでその詳細な説明は省略する。
本発明では、前記センターヒンジ2のスプリングによる扉体1a、1bの急激な閉鎖運動を緩和するためにダンパー10が設けられている。
本実施例にあっては、上記ダンパー10は所謂エアーダンパーが使用されている。このダンパー10は図8に示すように、スライダー16を介して前記レール5に摺動可能に装着されたシリンダー11と、シリンダー11内で摺動可能に収納されたピストン12と、該ピストン12からシリンダー11の前端壁を貫通して扉体閉鎖位置(図5参照)に於ける扉面に向かって延出されたピストンロッド13と、シリンダー11内でピストンロッド13の移動に抵抗力を発生させる流体即ちエアーと、前記抵抗力を減衰させるためにシリンダー11の後端壁に形成されたエアー抜き孔14と、ピストンロッド13を常時突出姿勢に付勢するバネ15とからなる。前記バネ15の力はセンターヒンジ2に組み込まれたスプリングの扉体閉じ力より小さく設定されている。
前記ダンパー10は、左右の滑走体3,3の間に配置され、扉体1aの滑走体3に対して着脱自在に吸着する磁石17を備えており、折り戸1が図2の解放位置から図5の閉鎖位置に向かって閉じられるときに扉体1aの滑走体3に吸着してこの滑走体3と共にレール5に沿って移動するように形成されている。そのために磁石17に吸着される滑走体3は鉄等の磁石に吸着可能な材料で作られている。更に、前記ダンパー10が所定の位置まで移動したときに、それ以上の移動を阻止するストッパ18がレール5の一部に取り付けられている。尚、前記所定位置とは、ピストンロッド13の抵抗力が扉体に対して効率的に作動する位置であって、閉鎖位置における扉体1bのセンターヒンジ2に近い端縁部分が理想的である。
今、図2は折り戸1の折り畳み姿勢(開放位置)にある。この位置において、ダンパー10は扉体1aの滑走体3と吸着している。この解放位置から折り戸1を閉じ方向に操作すると、その閉鎖運動中間において図3に示すように、ダンパー10がストッパー18に当接してダンパー10がその位置で取り残される。更に、折り戸1が閉鎖運動終端近傍位置まで閉じられると、図4に示すように、扉体1bの裏面(図4の上面)がピストンロッド13の先端に接触し、ピストンロッド13をピストン12と共に後退移動させる。このピストン12の移動に対してシリンダー11内でエアーによる抵抗力が発生する。このエアーはエアー抜き孔14から除々に抜けるので、抵抗力が徐々に減衰する。これにより折り戸1はセンターヒンジ2のスプリングの力によりゆっくりと閉鎖方向に閉じられ、最終的にシリンダー11内のエアーの抵抗力はゼロになって図5に示すように、シリンダーロッド13がシリンダ11内に押し込まれ、折り戸1が閉鎖位置に閉じられる。これにより、センターヒンジ2のスプリングによる折り戸の急激な閉鎖運動を緩和して、折り戸を滑らかに閉じることができ、衝撃による振動や衝撃音の発生を防ぐことができる。尚、シリンダー11内のバネ15の力はセンターヒンジ2に組み込まれたスプリングの扉体閉じ力より小さく設定されているので、折り戸の閉じ運動を損なうことはない。
また図5の折り戸閉鎖位置から折り戸1を開くと、ダンパー10が扉体1aの滑走体3と共にレール5に沿って移動し、この移動に伴ってピストンロッド13の先端を抑える規制がなくなるので、バネ15の力によりピストンロッド13が突出姿勢に復帰する。
尚、本発明ではダンパー10を折り戸1の何れか一方の滑走体3に連結にして構成することも可能である。図6は、ダンパー10を固定側の滑走体、即ち扉体1bの滑走体1に連結部材19を介して連結した実施例を示すものであり、図7はダンパー10を移動側の滑走体、即ち扉体1aの滑走体3に連結部材19を介して連結した実施例を示すものである。
尚、上記実施例ではエアーを利用したエアーダンパーを用いたが、図9に示すように、シリンダー11内にオイルを充填し、ピストン12によって隔てられた左右のオイル室を連通する連通孔20を設けた構造のオイルダンパーを利用することも可能である。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造のみに限定されるものでない。例えば、上記滑走体3をピンに代えてローラーとしてもよい。その他本発明ではその構成要件を備え、かつ本発明の目的を達成し、上記の効果を奏する範囲内において適宜改変して実施することができるものである。
本発明に係る折り戸開閉装置は、建具や家具等の折り戸全般に利用することが可能である。
1 折り戸
1a、1b 扉体
2 センターヒンジ
3 滑走体
4 框
5 レール
10 ダンパー
11 シリンダー
12 ピストン
13 ピストンロッド
14 エアー抜穴
15 バネ
16 スライダー
17 磁石
18 ストッパー
19 連結部材
1a、1b 扉体
2 センターヒンジ
3 滑走体
4 框
5 レール
10 ダンパー
11 シリンダー
12 ピストン
13 ピストンロッド
14 エアー抜穴
15 バネ
16 スライダー
17 磁石
18 ストッパー
19 連結部材
Claims (4)
- 左右の扉体がセンターヒンジによって折畳み自在に連結され、少なくとも一方の扉体の端部に設けた滑走体がレールに滑動可能に形成され、且つセンターヒンジに組み込まれたスプリングにより左右の扉体が直線姿勢となる閉鎖位置に付勢されるようにした折り戸であって、扉体の急激な閉鎖運動を緩和するダンパーを備え、該ダンパーは、シリンダーと、シリンダー内で摺動可能に収納されたピストンと、該ピストンからシリンダーの端壁を貫通して扉体閉鎖位置に於ける扉面に向かって延出されたピストンロッドと、シリンダー内でピストンロッドの移動に抵抗力を発生させる流体と、該ピストンロッドを常時突出姿勢に付勢するバネとからなり、該バネの力はセンターヒンジに組み込まれたスプリングの扉体閉じ力より小さく設定され、前記ピストンロッドが扉体の閉鎖運動終端近傍において扉体に当接して扉体の急激な閉鎖運動を緩和するように形成されている折り戸開閉装置。
- 前記ダンパーが、一方の扉体の滑走体に対して磁石により着脱可能に吸着して共にレールに沿って移動するように形成されており、更に、前記ダンパーが所定の位置まで移動したときに、それ以上の移動を阻止するストッパが設けられている請求項1に記載の折り戸開閉装置。
- 前記ダンパーが、扉体の何れか一方の滑走体に遊離不能に連結されている請求項1に記載の折り戸開閉装置。
- 前記ダンパーが、ピストン若しくはシリンダーの壁面にエアー抜き孔を備え、シリンダー内に充填される流体がエアーとしたエアーダンパーにより形成されている請求項1〜請求項3に記載の折り戸開閉装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006133364A JP2007303184A (ja) | 2006-05-12 | 2006-05-12 | 折り戸開閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006133364A JP2007303184A (ja) | 2006-05-12 | 2006-05-12 | 折り戸開閉装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007303184A true JP2007303184A (ja) | 2007-11-22 |
Family
ID=38837344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006133364A Pending JP2007303184A (ja) | 2006-05-12 | 2006-05-12 | 折り戸開閉装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007303184A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011127314A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-30 | Murakoshi Mfg Corp | 吊り折戸の吊り下げ装置とそれを備えた吊り折戸装置 |
KR200460397Y1 (ko) | 2009-12-15 | 2012-05-24 | 훼이스건설 주식회사 | 폴딩 도어 시스템 |
KR101736546B1 (ko) * | 2014-11-13 | 2017-05-17 | 박환영 | 도어 폐쇄장치 |
KR101834972B1 (ko) | 2016-04-18 | 2018-04-19 | 김용갑 | 양방향 댐퍼 및 스프링부에 의하여 개폐속도조절 및 자동이송이 가능한 폴딩도어 |
-
2006
- 2006-05-12 JP JP2006133364A patent/JP2007303184A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011127314A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-30 | Murakoshi Mfg Corp | 吊り折戸の吊り下げ装置とそれを備えた吊り折戸装置 |
KR101736546B1 (ko) * | 2014-11-13 | 2017-05-17 | 박환영 | 도어 폐쇄장치 |
KR101834972B1 (ko) | 2016-04-18 | 2018-04-19 | 김용갑 | 양방향 댐퍼 및 스프링부에 의하여 개폐속도조절 및 자동이송이 가능한 폴딩도어 |
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