JP5408342B2 - エンコーダ、駆動装置、絶対位置算出方法及びエンコーダ製造方法 - Google Patents

エンコーダ、駆動装置、絶対位置算出方法及びエンコーダ製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、エンコーダ、駆動装置、絶対位置算出方法及びエンコーダ製造方法に関する。
移動体の位置を特定する際にエンコーダが使用される。一方、近年サーボモータ等の動作精度の向上に伴い、エンコーダの位置特定精度の向上が図られている。このような位置特定精度の向上方法の一例として、いわゆる「積上げ方式」による位置特定が挙げられる。
積上げ方式によれば、移動体の位置を分解能の異なる複数の位置データで表し、分解能の低い位置データ(上位データ)から高い位置データ(下位データ)へと順次移動体の位置を特定することにより、正確な移動体の絶対位置を表す位置データを生成する。この積上げ方式によれば、例えば最も分解能の低い位置データに、移動体の絶対位置(アブソリュートポジション)のデータを含ませることにより、分解能の高い絶対位置をも特定することが可能である。
特許第3551252号公報 特許第3336396号公報
一方、このような積上げ方式によれば、分解能の異なる2以上の位置データ間に誤差(「位相誤差」ともいう。)が生じると、その2以上の位置データを積み上げた位置データが正確でなくなる場合がある。
そこで、このような誤差が生じた場合でも正確な位置データを生成するために、例えば特許文献1や特許文献2のようなエンコーダが開発されている。これらのエンコーダによれば、方法は異なるものの、位置データ生成過程で、下位データと上位データとを使用して、下位データが得られた上位データにおける区間を特定して、特定した区間と下位データとから絶対位置を表す位置データを生成する。従って、単純に積み上げる場合に比べて、区間特定の際に上記位相誤差を補償することにより、正確な位置データを生成する。
しかし、特許文献1や特許文献2に記載のエンコーダによれば、位置データ生成過程で、分解能が相異なる2以上の位置データに基づいて上記位相誤差を補正するが、補正が可能なズレ量には限界がある。その限界量は、補正方法や各位置データの分解能等にも依存するが、例えば、もっとも限界量が大きい場合でも、低分解能側の位置データが高分解能側の位置データの位相の1/2を超えると、位相誤差を補正することが難しい。
一方、位相誤差が生じる要因としては、例えば、位置データの生成に使用される検出信号に含まれた誤差が挙げられる。そして、その検出信号に含まれた誤差の特性に応じて、位相誤差は、移動体の移動や振動等のリアルタイムな駆動状況に起因した再現性のない誤差と、製造誤差など検出機構自身に起因して再現性のある誤差とに大別される。したがって、例えば、上記特許文献1や特許文献2に記載のエンコーダによれば、もともとエンコーダ自身が有する再現性のある誤差に、リアルタイムな駆動状況に応じた再現性のない誤差が積み重なる結果、上記の補正の限界量を超えてしまうことがあるのが実情である。
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、比較的大きな誤差が生じた場合でも当該誤差を補正することが可能な、エンコーダ、駆動装置、絶対位置算出方法及びエンコーダ製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、移動体が移動可能な上位区間における上記移動体の位置を表す上位データと、上記上位区間内で複数回繰り返される下位区間における上記移動体の位置を上記上位データよりも高分解能に表す下位データとを取得する位置データ取得部と、
上記下位データに対して上記上位データにおいて生じ予め測定されたズレ量に基づいて予め生成された該ズレ量を補正可能な補正値が、上記移動体の上記下位データよりも低分解能な絶対位置に関連付けられて記録される記憶部と、
上記位置データ取得部により上記上位データが取得された際の上記低分解能な絶対位置に基づいて、当該絶対位置に関連付けられた補正値を上記記憶部から取得し、当該補正値に基づいて、上記上位データを補正する補正部と、
上記補正部が補正した上位データと、当該上位データが取得された際の上記下位データとに基づいて、当該下位データが取得された上記下位区間を、上記上位区間に対して特定する区間特定部と、
を有する、エンコーダが提供される。
また、少なくとも、上記区間特定部が特定した下位区間と、上記上位データが取得された際の下位データとに基づいて、上記移動体の上記下位データと同程度の分解能における絶対位置を算出する絶対位置算出部を更に有してもよい。
また、上記位置データ取得部は、上記移動体の移動可能範囲内を相異なる分割数で分割する複数の区間のそれぞれにおいて、該分割数が多くなるほど分解能が高くなる相異なる分解能により上記移動体の位置を表す3以上の位置データを取得し、
上記記憶部には、分解能の高低において相隣接して上記上位データ及び上記下位データの関係にある2の位置データの複数のペアそれぞれについて、上記補正値が記録され、
上記補正部は、上記複数のペアそれぞれについて、上記補正値に基づいて上記上位データに相当する位置データを補正し、
上記区間特定部は、上記複数のペアそれぞれについて、上記補正部が補正した上位データと、当該上位データが取得された際の上記下位データとに基づいて、当該下位データが取得された上記下位区間を、上記上位区間に対して特定し、
上記絶対位置算出部は、上記区間特定部が上記複数のペアそれぞれについて特定した区間全てと、最も分解能が高い位置データとに基づいて、上記最も分解能が高い位置データと同程度の分解能における上記移動体の絶対位置を算出してもよい。
また、上記記憶部には、上記複数のペアそれぞれの上位データに対して、該ペアの上位データと同程度の分解能の絶対位置に関連付けられて上記補正値が記録され、
上記補正部は、上記複数のペアそれぞれに対して、当該ペア中の上位データと同程度の分解能の絶対位置に基づいて、当該ペア中の上位データを補正する上記補正値を取得してもよい。
また、上記絶対位置算出部は、上記2の位置データのペアの少なくとも1つに対して上記区間特定部で特定された下位区間と、上記区間特定部で既に下位区間が特定された上記ペアに含まれる位置データのうち最も分解能が高い下位データとに基づいて、当該下位データと同程度の分解能による中間的な絶対位置を算出し、
上記補正部は、
補正対象となる上記ペアに含まれる上位データが上記移動体の絶対位置を表す場合には、当該上位データが表す絶対位置に基づいて、当該上位データを補正する上記補正値を取得し、
上記補正対象となるペアに含まれる上位データが上記移動体の絶対位置を表さない場合には、上記補正対象となるペアに含まれる上位データと同程度の分解能を有し上記絶対位置算出部で既に算出された中間的な絶対位置に基づいて、当該上位データを補正する上記補正値を取得してもよい。
また、上記上位区間は、上記移動体の移動可能範囲内で複数回繰り返され、
上記記憶部には、相隣接する複数の上記上位区間内の上位データに対する補正値が、同一の値に設定されて記録されてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、移動体を移動可能範囲内で移動させるモータと、
上記移動可能範囲内に含まれた上位区間における上記移動体の位置を表す上位データと、上記上位区間内で複数回繰り返される下位区間における上記移動体の位置を上記上位データよりも高分解能に表す下位データとを取得する位置データ取得部と、
上記下位データに対して上記上位データにおいて生じ予め測定されたズレ量に基づいて予め生成された該ズレ量を補正可能な補正値が、上記移動体の上記下位データよりも低分解能な絶対位置に関連付けられて記録される記憶部と、
上記位置データ取得部により上記上位データが取得された際の上記低分解能な絶対位置に基づいて、当該絶対位置に関連付けられた補正値を上記記憶部から取得し、当該補正値に基づいて、上記上位データを補正する補正部と、
上記補正部が補正した上位データと、当該上位データが取得された際の上記下位データとに基づいて、当該下位データが取得された上記下位区間を、上記上位区間に対して特定する区間特定部と、
少なくとも、上記区間特定部が特定した下位区間と、上記上位データが取得された際の下位データとに基づいて、上記移動体の上記下位データと同程度の分解能における絶対位置を算出する絶対位置算出部と、
上記絶対位置算出部が算出した絶対位置に基づいて、上記モータを制御する制御装置と、
を有する、駆動装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、移動体が移動可能な上位区間における上記移動体の位置を表す上位データと、上記上位区間内で複数回繰り返される下位区間における上記移動体の位置を上記上位データよりも高分解能に表す下位データとを取得する位置データ取得ステップと、
上記下位データに対して上記上位データにおいて生じ予め測定されたズレ量に基づいて予め生成された該ズレ量を補正可能な補正値が、上記移動体の上記下位データよりも低分解能な絶対位置に関連付けられて記録される記憶部から、上記位置データ取得ステップで上記上位データが取得された際の上記下位データよりも低分解能な絶対位置に基づいて、当該絶対位置に関連付けられた補正値を取得し、当該補正値に基づいて、上記上位データを補正する補正ステップと、
上記補正ステップで補正した上位データと、当該上位データが取得された際の上記下位データとに基づいて、当該下位データが取得された上記下位区間を、上記上位区間に対して特定する区間特定ステップと、
を有する、絶対位置算出方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、移動体が移動可能な上位区間における上記移動体の位置を表す上位データと、上記上位区間内で複数回繰り返される下位区間における上記移動体の位置を上記上位データよりも高分解能に表す下位データとを取得する位置データ取得ステップと、
上記位置データ取得部で取得した上位データ及び下位データに基づいて、当該下位データが取得された上記下位区間を、上記上位区間に対して特定する区間特定ステップと、
少なくとも、上記区間特定ステップで特定した下位区間と、上記位置データ取得ステップで取得した下位データとに基づいて、上記移動体の上記下位データと同程度の分解能における絶対位置を算出する絶対位置算出ステップと、
上記位置データ取得ステップで取得した下位データに基づいて、上記移動体の真の絶対値を算出する基準絶対位置算出ステップと、
上記絶対位置算出ステップで算出された絶対位置と、上記基準絶対位置算出ステップで算出された真の絶対位置とに基づいて、上記下位データに対して上記上位データにおいて生じるズレ量を測定するズレ量測定ステップと、
上記ズレ量測定ステップで測定されたズレ量に基づいて、該ズレ量を補正可能な補正値を生成する補正値生成ステップと、
上記補正値生成ステップで生成された補正値を、上記移動体の上記下位データよりも低分解能な絶対位置に関連付けて、エンコーダ内の記憶部に記録する記録ステップと、
を有する、エンコーダ製造方法が提供される。
以上説明したように本発明によれば、比較的大きな誤差が生じた場合でも当該誤差を補正することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る駆動装置について説明するための説明図である。 図2は、同実施形態に係るエンコーダについて説明するための説明図である。 図3は、同実施形態に係るエンコーダの動作について説明するための説明図である。 図4は、同実施形態に係るエンコーダによる第1の誤差補正例について説明するための説明図である。 図5は、同実施形態に係るエンコーダによる第1の誤差補正例について説明するための説明図である。 図6は、同実施形態に係るエンコーダによる第1の誤差補正例について説明するための説明図である。 図7は、同実施形態に係るエンコーダによる第1の誤差補正例について説明するための説明図である。 図8は、同実施形態に係るエンコーダによる第1の誤差補正例について説明するための説明図である。 図9は、同実施形態に係るエンコーダによる第2の誤差補正例について説明するための説明図である。 図10は、同実施形態に係るエンコーダの製造装置の構成の一例について説明するための説明図である。 図11は、同実施形態に係るエンコーダの製造装置の動作の一例について説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素は、原則として同一の符号で表し、これらの構成要素についての重複説明は、適宜省略するものとする。
なお、以下では説明の便宜上、本発明の一実施形態の理解が容易になるように次の順序で説明する。
<1.本実施形態に係るエンコーダ等>
(1−1.駆動装置の構成)
(1−2.逓倍積上げ方式及びエンコーダの誤差)
(1−2−1.逓倍積上げ方式)
(1−2−2.エンコーダの誤差)
(1−3.エンコーダの構成)
(1−4.エンコーダの動作)
(1−5.エンコーダによる誤差補正例)
(1−5−1.第1の誤差補正例)
(1−5−2.第2の誤差補正例)
(1−6.本実施形態による効果の例)
<2.本実施形態に係るエンコーダの製造>
(2−1.エンコーダ製造装置の構成)
(2−2.エンコーダ製造装置の動作)
<1.本実施形態に係るエンコーダ等>
(1−1.駆動装置の構成)
まず、図1を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る駆動装置の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る駆動装置について説明するための説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係る駆動装置DVは、動力発生装置PGと、制御装置CTとを有する。そして、動力発生装置PGは、モータMと、エンコーダ100とを有する。
モータMは、エンコーダ100を含まない動力発生源の一例であり、駆動装置DVが駆動させる対象である駆動対象(図示せず)を、発生させた動力により駆動させる。この際、モータMは、エンコーダ100から出力される絶対位置データに基づいて制御装置CTにより制御される。
モータMは、動作原理や種類などは特に限定されるものではない。
つまり、モータMは、動力源として電気を使用する電動式モータ部である場合に限られるものではなく、例えば、油圧式モータ部、エア式モータ部、蒸気式モータ部等の他の動力源を使用したモータであってもよい。
また、モータMは、例えば、駆動対象を回転させるロータリタイプのモータであってもよく、駆動対象を直線又は曲線などの線上で移動させるリニアタイプのモータであってもよい。
ただし、説明の便宜上、以下ではモータMがロータリタイプの電動式モータである場合について例を挙げて説明する。つまり、本実施形態に係るモータMは、少なくとも一側に回転シャフトSH1を有し、この回転シャフトSH1を回転軸周りに回転させることにより、回転力を出力する。この際、本実施形態に係るモータMは、制御信号Icontとして、制御装置CTから電気信号(例えばモータMの印加電圧又は電流など)を取得して、該電気信号に応じて回転シャフトSH1を回転させる。
なお、動作原理又は種類などが異なるモータMに本実施形態が適用される場合の相違点等については、適宜補足説明する。
エンコーダ100は、本実施形態では、モータMの出力側の回転シャフトSH1とは逆側に配置されて当該回転シャフトSH1に対応して回転する他の回転シャフトSH2に連結される。そして、エンコーダ100は、回転シャフトSH2の絶対位置(回転角度等)を検出することにより、回転力が出力される回転シャフトSH1の絶対位置及び/又は回転シャフトSH1に接続された駆動対象(図示せず)の絶対位置を検出する。更に、エンコーダ100は、検出した絶対位置を表す絶対位置データを、制御装置CTに出力する。
このエンコーダ100は、分解能が高く精度の高い絶対位置を検出することが可能なように、いわゆる「逓倍処理」を伴った「積上げ方式」により、非常に高精度な絶対位置を、絶対位置データとして出力することができる(以下「逓倍積上げ方式」という。)。この「逓倍積上げ方式」については、詳しく後述する。
この際、エンコーダ100は、随時、逓倍積上げ方式により、絶対位置を検出してもよいが、例えば、電源投入時や駆動装置DVにエラーが発生した場合など、所定の動作開始時にだけ、逓倍積上げ方式により、絶対位置を検出することも可能である。この場合、例えば、外部(例えば制御装置CT)からの絶対位置要求信号(図示せず)を受け取ったときや、エンコーダ100に電源が投入されたとき、モータMが所定の動作をしたときなどに、上記逓倍積上げ方式により絶対位置を検出する。一方、エンコーダ100は、一旦絶対位置を逓倍積上げ方式により検出した後は、最も分解能が高い検出信号をカウントアップするなどにより、絶対位置を検出することが可能である。本実施形態では、説明の便宜上、逓倍積上げ方式により絶対位置を検出する場合について詳しく説明することにする。
なお、エンコーダ100は、回転シャフトSH2等の絶対位置だけでなく、回転シャフトSH2等の回転速度(角速度ともいう。)及び回転加速度(角加速度ともいう。)の少なくとも一方を検出してもよい。この場合、角速度及び角加速度は、絶対位置を時間で1又は2回微分したり、絶対位置の単位時間あたりの変化量又はその変化量の単位時間あたりの変化量を測定(例えばカウント等)するなどの処理により、エンコーダ100により検出され得る。
エンコーダ100が検出する絶対位置は、回転シャフトSH2、回転シャフトSH1及び駆動対象(図示せず)のいずれの絶対位置に基づいて駆動装置DVが駆動対象とするかに応じて、いずれの絶対位置であっても構わない。従って、いずれの絶対位置を検出するかによって、その絶対位置が検出された対象が移動体の一例となる。本実施形態では、説明の便宜上、回転シャフトSH2の絶対位置がエンコーダ100により検出される場合について説明する。
エンコーダ100の配置位置は、本実施形態に特に限定されるものではない。例えば、エンコーダ100は、駆動装置DVが使用する絶対位置の出所や装置自体の配置等に応じて、動力が出力される回転シャフトSH1に直接連結されるように配置されてもよく、また、減速機や回転方向変換機などの他の機構を介して回転シャフト等の回転体に連結されてもよい。
制御装置CTは、エンコーダ100が出力する絶対位置データを取得し、該絶対位置データに表された絶対位置に基づいて、動力発生装置PGの動力発生状態、つまり、モータMの回転を制御する。従って、モータMとして電動式モータ部が使用される本実施形態では、制御装置CTは、絶対位置データに基づいて、制御信号IcontとしてモータMに印加する電流又は電圧等を制御することにより、モータMの回転を制御する。モータMが、油圧式、エア式、蒸気式などの他の動力源を使用する場合には、制御装置CTは、それらの動力源の供給を制御することにより、モータMの回転を制御することが可能である。
この制御装置CTは、上位制御装置(図示せず)から上位制御信号を取得して、当該上位制御信号に表された位置等がモータMの回転軸から出力されるように、モータMを制御することも可能であることは言うまでもない。
(1−2.逓倍積上げ方式及びエンコーダの誤差)
このように駆動装置DVは、エンコーダ100が検出する絶対位置に応じて、モータMを回転させて、駆動対象を駆動させる。従って、エンコーダ100が検出する絶対位置に誤差が含まれる場合、駆動装置DV自身の駆動対象の駆動精度等に多大なる影響を与えてしまう場合がある。これに対して、本実施形態に係るエンコーダ100は、上記逓倍積上げ方式を採用するばかりか、エンコーダ100の位置検出機構で生じる誤差を、非常に広い許容範囲で補正して、非常に精度の高い正確な絶対位置を検出することを可能にしている。そこで、以下では、この本実施形態に係るエンコーダ100について詳細に説明する。
ただし、エンコーダ100について詳細に説明する前に、このエンコーダ100の格別な作用及び効果の理解が容易になるように、本実施形態に係るエンコーダ100による逓倍積上げ方式及びエンコーダで生じ得る誤差について説明する。
(1−2−1.逓倍積上げ方式)
エンコーダは、検出する位置情報に応じて、例えば、アブソリュートエンコーダとインクリメンタルエンコーダとに大別される。
アブソリュートエンコーダは、回転シャフトSH2の1回転(移動体の移動可能範囲又は上位区間の一例。)内の絶対位置を一義に表す検出信号を検出し、その検出信号に基づいて、回転シャフトSH2の絶対位置を算出する。従って、アブソリュートエンコーダは、電源が投入された直後に絶対位置を確定することができる。つまり、アブソリュートエンコーダは、この絶対位置を初期値とし、以降は、回転シャフトSH2の1回転内で複数回繰り返される区間(上位区間及び下位区間の一例。ピッチともいう。)内の位置を一義に表す検出信号(インクリメンタル信号)をカウントするなどの処理により高分解能な絶対位置を算出できる。
これに対して、インクリメンタルエンコーダは、電源投入時の位置データは0となり絶対位置は特定できない。つまり、インクリメンタルエンコーダは、電源投入時の位置データを0とした後、回転シャフトSH2の1回転内で複数回繰り返される区間内の位置を一義に表す検出信号を検出し、所定の原点位置から生じた検出信号をカウントするなどの処理により相対的な位置を算出する。従ってインクリメンタルエンコーダでは、別途設けられた1回転に1つの原点信号等を使い、この原点信号を通過することによって得られる相対補正量を加味することによって擬似的に絶対位置を算出する。
アブソリュートエンコーダが検出する検出信号を「アブソ信号」や「1X信号」ともいい、インクリメンタルエンコーダが検出する検出信号を、「インクレ信号」やその分割数nに応じて「n倍インクレ信号」又は「nX信号」ともいう。アブソ信号やインクレ信号は、それぞれ1回転(移動可能範囲)又は1区間(分割された区間)毎に1周期を有する周期信号を有する。1回転で1周期のアブソ信号は、移動可能範囲(1回転)を1分割する区間(つまり1回転)内で1周期を有する周期信号であるとも言える。
このようなアブソ信号又はインクレ信号からは、検出信号をアナログ−デジタル変換した後、周期内の位相角度に変換することにより、1区間内の位置(1回転内の位置(絶対位置)を含む。区間内位置ともいう。)が算出される。1区間内の位置(角度)を、1周期内での位置を0°〜360°の角度で示したという意味で「電気角」ともいう。そして、アブソリュートエンコーダ及びインクリメンタルエンコーダは、それぞれの周期的な検出信号を、例えば、アナログ−デジタル変換した後、位置データに変換する前に、一旦逓倍処理(ここでは逓倍数をmとする)することにより、各検出信号の分解能をm倍に向上させて、1区間内の位置の検出精度を向上させることが可能である。
より具体的な逓倍積上げ方式の例について説明する。本実施形態に係るエンコーダ100は、例えば、1のアブソ信号と1又は2以上のインクレ信号とを実質的には同時に取得し、そのアブソ信号とインクレ信号とに基づいて、インクレ信号の分解能における絶対位置を測定する。このエンコーダ100による処理内容を概念的に説明すれば以下のとおりである。つまり、エンコーダ100は、各検出信号に逓倍処理等を施して分解能を向上させた後、最も分解能が低いアブソ信号から絶対位置を算出する一方、各インクレ信号からそのインクレ信号の分解能に応じた区間内位置を算出する。そして、エンコーダ100は、最も分解能が低い絶対位置に対して、分解能が低い順にインクレ信号が表す区間内位置を重畳(積上げ)して、最も分解能が高いインクレ信号の分解能における絶対位置を特定する。このように高分解能を実現する絶対位置検出方式を、検出信号を逓倍した後、分解能の異なる検出信号による位置データを重畳(積上げ)するという意味で、ここでは「逓倍積上げ方式」という。なお、逓倍処理を施さずに、単に積み上げることも可能だが、本実施形態では逓倍積上げ方式について説明する。
ここで、分解能及び移動可能範囲における分割数が相異なる区間(1回転又は1区間)の位置を積み上げる方式について、概念的ではあるが、具体的に説明すると以下のとおりである。例えば、アブソ信号から得られる絶対位置を表す第1位置データと、その第1位置データの次に分解能が高いインクレ信号から得られる位置を表す第2位置データと、その第2位置データの次に分解能が高いインクレ信号から得られる位置を表す第3位置データと、を例に挙げる。すると、まず、この積上げ方式では、第1位置データと第2位置データとに基づいて、第2位置データが区間内位置を表すその第2区間が、第1位置データが表す絶対位置中に含まれる複数の第2区間のうちのいずれの第2区間であるのかが特定される。そして、第2位置データと第3位置データとに基づいて、第3位置データが区間内位置を表すその第3区間が、第2位置データが表す絶対位置中に含まれる複数の第3区間のうちのいずれの第3区間であるのかが特定される。その結果、特定された2の区間を重畳した後、最も分解能が高い第3区間内の区間内位置を更に重畳することにより、第3位置データの分解能における絶対位置が算出され得る。なお、区間特定処理の方法は様々な方法が考えられるが、少なくとも分解能の相対関係において、上位(分可能が低い)と下位(分解能が高い)との関係にある2の位置データ(上位データ及び下位データの一例)から、下位の位置データが取得された区間(下位区間の一例)が、上位の位置データの区間(上位区間の一例)に対して特定される。
(1−2−2.エンコーダの誤差)
一方、例えば、各分解能の検出信号には、検出誤差が生じ得る。検出誤差が生じた場合、上記の逓倍積上げ方式による処理の途中で、区間特定の際に、誤った区間が特定されることがある。つまり、下位の区間の特定の際、より高分解能な下位の位置データに対して、より低分解能な上位の位置データにズレが生じると、両位置データの同期状態に誤差が生じ、同期のズレ量に応じて、誤った下位の区間が特定されてしまうことがある。このようなズレ量が生じる原因としては、大きく分けて、再現性のある誤差(「再現性誤差」ともいう。)と、再現性のない誤差(「非再現性誤差」ともいう。)とが挙げられる。再現性誤差は、主には、検出信号の検出機構やエンコーダ100内部の装置構成などにおける装置自身が有する誤差に起因することが多い一方、非再現性誤差は、主には、検出信号取得時の振動や迷光などのようにリアルタイムに変化するノイズに起因することが多い。なお、区間特定処理によって、上記ズレ量はある程度補正され得、正確な区間が特定され得る。しかしながら、上位の位置データの下位の位置データに対する同期ズレのズレ量が、下位の位置データの区間の約半分程度に達すると、上位の位置データと下位の位置データとの組み合わせから、正確な区間を特定することは難しい。しかしながら、本実施形態に係るエンコーダ100は、このように下位の位置データの区間の約半分程度のズレ量が、上位の位置データに生じた場合でも、適切に補正が可能であり、下位の位置データの区間を正確に特定することが可能である。従って、このエンコーダ100は、正確かつ高分解能な絶対位置の算出が可能である。
そこで、以下では、本実施形態に係るエンコーダ100について、図2を参照しつつ詳細に説明する。
なお、以下では説明の便宜上、エンコーダ100は、上記の例示と同様に、分解能が相異なる3の位置データ(絶対位置を含む第1位置データ〜第3位置データ)を取得して、逓倍積上げ方式により最も分解能が高い位置データの分解能による絶対位置を算出する場合について例を挙げつつ説明する。これはあくまで例示であり、エンコーダ100は、分解能が相異なる2の位置データ又は3以上の位置データを取得して、絶対位置を算出することも可能である。ただし、これらの場合であっても、エンコーダ100が取得して絶対位置算出に使用する複数の位置データには、少なくとも他の位置データよりも分解能の低い絶対位置を表す位置データ(例えば分解能が最も低い位置データ)が含まれることになる。
ここで、第1位置データd1は、3つの位置データのうち最も分可能が低く、回転シャフトSH2の1回転(移動可能範囲又は上位区間の一例。第1区間T1ともいう。)における絶対位置(以下「第1位置p1」「基準位置Dorg」ともいう。)を表し、基準絶対位置データともいう。
第2位置データd2は、第1位置データd1の次に分解能が高く、1回転を2以上の第2分割数n2(例えばn2=4)で分割して1回転内でn2回繰り返される第2区間T2内(上位区間又は下位区間の一例)における区間内位置(以下「第2位置p2」ともいう。)を表す。
そして、第3位置データd3は、最も分解能が高く、第2区間T2内を2以上の第3分割数n3(例えばn3=4)で分割して第2区間内でn3回繰り返される第3区間T3(下位区間の一例)における区間内位置(以下「第3位置p3」ともいう。)を表す。
なお、第1位置データは、上述の通り、最も分解能が低く、移動可能範囲(1回転)を第1分割数n1(n1=1)で分割する第1区間T1内の位置(「基準位置」ともいう。)を表す位置データ(「基準絶対位置データDorg」ともいう。)と表現することも可能である。
分解能の相対関係において、分解能の高低で相隣接する2の位置データのうち、分解能が高い方の位置データを「下位データ」ともいい、分解能が低い方の位置データを「上位データ」ともいう。そして、この場合、下位データ及び上位データの区間内位置がそれぞれ表す区間を、「下位区間」及び「上位区間」ともいう。
より具体的には、第1位置データd1と第2位置データd2とを例に挙げると、第1位置データd1は上位データであり、第2位置データd2は下位データとなる。そして、第1位置データd1が位置を表す区間T1(移動可能範囲)が上位区間となり、第2位置データd2が位置を表す第2区間T2が下位区間となる。一方、第2位置データd2と第3位置データd3とを例に挙げると、第2位置データd2は上位データであり、第3位置データd3は下位データとなる。そして、第2位置データd2が位置を表す第2区間T2が上位区間となり、第3位置データd3が位置を表す第3区間T3が下位区間となる。なお、分解能の相対関係上、最も分解能が高い第3位置データd3は、上位データにはならず、最も分解能が低い第1位置データd1は、下位データにはならないことは、言うまでもない。
(1−3.エンコーダの構成)
図2は、本発明の一実施形態に係るエンコーダについて説明するための説明図である。
図2に示すように、エンコーダ100は、大きく分けて、ディスク110と、位置データ取得部120と、記憶部130と、補正部140と、区間特定部150と、絶対位置算出部160と、を有する。
ディスク110は、回転シャフトSH2に接続され、回転シャフトSH2の回転とともに回転する。一方、このディスク110には、それぞれ1回転でn1周期(n1=1)、1回転でn2周期(例えばn2=4)、1回転でn2×n3周期(例えばn3=4)の3つの検出信号(以下「1X信号、4X信号、16X信号」ともいう。)が得られるように、それぞれ第1検出機構〜第3検出機構が設けられている。
なお、この第1検出機構から第3検出機構は、各周期の検出信号が得られる検出機構であれば特に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、磁極がディスク110と平行な面内で並べられてディスク110の回転中心に配置された磁石が、第1検出機構として使用される。一方、ディスク110上には、光学的な検出原理を利用して第2検出機構及び第3検出機構それぞれに対応した複数のスリットによるトラックが形成される。第2検出機構のトラックは、1回転を分割数n2で分割して1回転内でn2周期の検出信号が得られるように、n2本のスリットが形成される。なお、本実施形態では、n2=4である場合を例に挙げて説明するが、実際はn2はより大きな値に設定されることが望ましい。一方、第3検出機構のトラックは、1回転を分割数n2×n3で分割して1回転内でn2×n3周期の検出信号が得られるように、n2×n3本のスリットが形成される。なお、ここであげた第1検出機構〜第3検出機構は、あくまで一例であり、本実施形態は、かかる検出機構の例に限定されるものではないことは上述のとおりである。
位置データ取得部120は、ディスク110が有する第1検出機構〜第3検出機構から、各検出機構における分解能(1:n2:n2×n3=1:4:16など)の3の位置データ(第1位置データd1〜第3位置データd3)を取得する。より具体的には、位置データ取得部120は、第1位置データd1〜第3位置データd3をそれぞれ取得する第1位置データ取得部121〜第3位置データ取得部123を有する。そして、第1位置データ取得部121〜第3位置データ取得部123は、それぞれ対応した第1検出機構〜第3検出機構から、各検出原理を利用して、各分解能を有する第1位置データd1〜第3位置データd3を取得する。
ここで、第1位置データ取得部121〜第3位置データ取得部123による位置データ取得について第3位置データ取得部123を例に挙げて説明する。第3位置データ取得部123は、ディスク110の第3検出機構のトラックに光を照射して、そのトラックに形成された複数のスリットからの反射光を検出する。すると、検出信号は、本実施形態では1回転内でスリット本数(つまり分割数n2×n3)に応じた周期繰り返される略正弦波状の信号となる。そこで、第3位置データ取得部123は、この正弦波状の検出信号を、アナログ−デジタル変換してm3倍に逓倍した後、電気角へと変換することにより、第3区間T3内における第3位置p3を表す第3位置データd3を取得する。第1位置データ取得部121及び第2位置データ取得部122は、検出機構や分解能が異なるものの第3位置データ取得部123と同様に、それぞれ、第1区間T1(1回転)内における第1位置p1を表す第1位置データd1、及び、第2区間T2内における第2位置p2を表す第2位置データd2を取得する。
なお、本実施形態に係るエンコーダ100は、位置データ取得機構、つまり検出信号の検出機構及び検出信号から位置データへの変換方向等については、特に限定されるものではなく、ここで説明した例に限定されないことは言うまでもない。
記憶部130には、後述する補正部140で下位データに対する上位データの補正が行われる際に使用される補正値が、上位データが取得された際の下位データよりも低分解能な回転シャフトSH2の絶対位置に関連付けられて記録されている。なお、本実施形態においては、補正値が関連付けられる低分解能な絶対位置としては、補正対象となる上位データと同程度の分解能な絶対位置が使用される。
本実施形態においては、2種類の補正値r1,r2が使用される。後述する補正部140は、分解能の相対関係で上位データと下位データの関係にある2の位置データのペアそれぞれについて、下位データに対する上位データのズレ量を補正する。従って、本実施形態に係るエンコーダ100は、第1のペア中第2位置データd2に対して第1位置データd1に生じるズレ量と、第2のペア中第3位置データd3に対して第2位置データd2に生じるズレ量とを、補正する。そこで、第1位置データd1のズレ量を補正する補正値として、補正値r1が記憶部130に記録され、かつ、第2位置データd2のズレ量を補正する補正値として、補正値r2が記憶部130に記録される。エンコーダ100が2の位置データから絶対位置を算出する場合には、ペアが1つしか形成されないため、1種類の補正値が記憶部130に記録されることになる。一方、エンコーダ100が3以上のj個の位置データから絶対位置を算出する場合には、ペアがj−1つ形成されるため、j−1種類の補正値が記憶部130に記録されることになる。本実施形態では、本実施形態で使用される2種類の補正値r1,r2が格納される記憶部を区別するために、記憶部130は、補正値r1が記録される第1記憶部131と、補正値r2が記録される第2記憶部132とを有する。
また、補正値r1,r2は、上述の通り、補正対象となるペア中の下位データよりも低分解能な絶対位置であって、補正対象となる上位データが取得された際の絶対位置に関連付けられて、それぞれ第1記憶部131及び第2記憶部132に記録される。ここで、本実施形態では、補正値r1,r2が関連付けられる絶対位置として、下位データより低分解能な上位データと同程度の分解能を有する絶対位置が使用される。つまり、補正値r1は、上位データとしての第1位置データd1と同程度の分解能の絶対位置に関連付けられて、第1記憶部131に記録される。一方、補正値r2は、上位データとしての第2位置データd2と同程度の分解能の絶対位置に関連付けられて、第2記憶部132に記録される。
この補正値r1,r2の生成方法等の例については、後述のエンコーダ製造装置についての説明において、詳述することとし、補正値r1,r2が関連付けられる絶対位置については、後述するエンコーダ製造装置と共に下記の補正部140において、詳述する。ただし、この生成方法等の概要としては、以下のとおりである。つまり、例えば、エンコーダ製造装置等が、予め、補正が行われる上位データにおいて下位データに対して生じるズレ量を測定し、そのズレ量に基づいて、そのズレ量を補正可能な補正値r1,r2を算出する。一方、エンコーダ製造装置等は、その補正値r1,r2が算出された際の、上位データの分解能における絶対位置を算出又は取得する。そして、エンコーダ製造装置等は、補正値r1,r2と絶対位置とを関連付けて、記憶部130に記録する。
なお、回転シャフトSH2の1回転(移動可能範囲)内で複数繰り返される第2位置データd2に対する補正値r2については、同期ズレが1の第2区間T2内の局所的なものであれば、その局所的な絶対位置に対応付けられて第2記憶部132に記録される。一方、同期ズレが相隣接した複数の第2区間T2に跨る場合には、補正値r2は、その複数の第2区間T2内で同一の値に設定されて、第2記憶部132に記録されることが望ましい。
補正部140は、位置データ取得部120により取得された上位データが取得された際の上位データの分解能と同程度の分解能の絶対位置に基づいて、その絶対位置に関連付けられた補正値を記憶部130から取得する。そして、補正部140は、取得した補正値を使用して、上位データを補正する。つまり、補正部140は、分解能の相対関係で連続した高低の関係にある上位データ及び下位データの2つの位置データのペア毎に、そのうち低分解能な上位データを補正する。
つまり、本実施形態では、第1位置データd1〜第3位置データd3の3つの位置データが使用されるが、補正部140は、第1ペアである第1位置データd1と第2位置データd2との関係から、補正値r1に基づいて第1位置データd1のズレ量を補正し、第2ペアである第2位置データd2と第3位置データd3との関係から、補正値r2に基づいて第2位置データd2のズレ量を補正する。なお、各補正を区別して説明するために、本実施形態に係る補正部140は、第1位置データd1を補正する第1補正部141と、第2位置データd2を補正する第2補正部142とを有する。
補正部140が補正を行う際に使用する補正値r1,r2は、本実施形態では上述の通り、それぞれの補正対象となる上位データが取得された際におけるその上位データと同程度の分解能の絶対位置に対して関連付けられて、第1記憶部131又は第2記憶部132にそれぞれ記録される。
第1補正部141が補正する第1位置データd1(上位データの一例)は、3の位置データのうち最も低い分解能により回転シャフトSH2の絶対位置を表し、基準絶対位置データDorgでもある。従って、第1補正部141は、この第1位置データd1自身に関連付けられて第1記憶部131に記録された補正値r1を、第1位置データd1自身に基づいて取得する。そして、第1補正部141は、例えば、取得した補正値r1を、第1位置データd1に加算(又は減算)して、第1位置データd1に生じる第2位置データd2に対するズレ量を補正する。なお、補正後の第1位置データd1を補正前のものと区別するために「第1補正データd1’」という。
一方、第2補正部142が補正する第2位置データd2(上位データの一例)は、絶対位置ではなく区間内位置を表すため、そのまま第2位置データd2に基づいて補正値r2を取得することはできない。そして、第2補正部142の補正処理に先立ち、後述する絶対位置算出部160では第2位置データd2を下位データとして使用してその第2位置データd2と同程度の分解能を有する絶対位置が算出される。そこで、第2補正部142は、その絶対位置算出部160で算出された絶対位置を取得する。この絶対位置を「中間絶対位置」ともいい、中間絶対位置を表す絶対位置データを「中間絶対位置データDmid」ともいう。すると、第2補正部142は、後述する絶対位置算出部160から中間絶対位置データDmidを取得し、その中間絶対位置データDimdが表す中間絶対位置に関連付けられて第2記憶部132に記録された補正値r2を、中間絶対位置データDmidに基づいて取得する。そして、第2補正部142は、例えば、取得した補正値r2を、第2位置データd2に加算(又は減算)して、第2位置データd2に生じる第3位置データd3に対するズレ量を補正する。補正後の第2位置データd2を補正前のものと区別するために「第2補正データd2’」という。
なお、本実施形態とは異なり、補正値r2は、上位データ(第2位置データd2)と同程度の分解能の絶対位置以外に、各下位データ(第3位置データd3)よりも低分解能な絶対位置に関連付けられて、記憶部130(第2記憶部132)に記録されてもよい。この場合、補正部(第2補正部142)は、例えば、下位データである第3位置データd3だけでなく上位データである第2位置データd2よりも低分解能な絶対位置を表す第1位置データd1(つまり基準絶対位置データDorg)を取得して、その第1位置データd1に関連付けられた補正値r2を第2記憶部132から取得してもよい。なお、本実施形態では、上述の通り、補正部(第2補正部142)が、補正対象となるペア中の上位データ(第2位置データd2)と同程度の分解能を有する絶対位置(中間絶対位置)を絶対位置算出部160(第1絶対位置算出部161)から取得して、その中間絶対位置に関連付けられた補正値r2を取得する。従って、本実施形態の場合、補正部による補正の位置に対する精度を向上させることが可能であり、より局所的なズレに対する補正を適切に行うことが可能である。
また、本実施形態に係る補正部140は、上位データ及び下位データの2つの位置データの1ペアだけについて補正することも可能である。しかし、本実施形態のように、補正部140が上位データ及び下位データの2つの位置データの全てのペアそれぞれについて補正する場合、エンコーダ100は、再現性誤差及び非再現性誤差を含むズレ量に対する許容値を高め、精度の高い絶対位置をより安定的に算出することが可能である。
区間特定部150は、補正部140が補正した上位データと、その上位データが取得された際の下位データとに基づいて、下位データが取得された下位区間を、上位区間に対して特定する。つまり、区間特定部150は、補正部140が補正の対象とした2の位置データのペアそれぞれについて、補正後の上位データと、その上位データとペアを成す下位データとを使用して、下位データが属する下位区間が、上位区間中に含まれる複数の下位区間のいずれの下位区間であるのかを特定する。
換言すれば、補正部140が補正の対象としたペアにおいて、下位データは、下位区間内における位置を一義に表す一方、その下位区間は、上位区間を所定の分割数で分割したものであり、上位区間内で複数回繰り返される。従って、下位データのみからは、上位区間に含まれる複数の下位区間のうち、いずれの下位区間に下位データが属しているのかを判別することができない。そこで、区間特定部150は、下位データと共に上位データを使用して、下位データが属する下位区間を特定する。この際、区間特定部150は、位置データ取得部120で取得された上位データではなく、補正部140で補正された補正後の上位データを使用する。従って、区間特定部150は、区間特定精度を非常に向上させることが可能である。
より具体的に、区間特定部150について説明する。
本実施形態では、上位データと下位データとの関係を形成する2の位置データのペアが2つ(第1位置データd1及び第2位置データd2のペア、並びに、第2位置データd2及び第3位置データd3のペア)形成される。従って、区間特定部150は、各ペアについて、その下位データ(第1位置データd1又は第2位置データd2)の下位区間(第1区間T1又は第2区間T2)を特定する。そこで、各ペアに対応して、区間特定部150は、第1区間特定部151と、第2区間特定部152とを有する。
第1区間特定部151と第2区間特定部152とは、区間特定をおこなうペアが異なるものの基本的には同様に構成される。そこで、ここでは、第1区間特定部151を例に挙げて説明する。この第1区間特定部151は、下位データとして、第2位置データ取得部122が取得した第2位置データd2を取得する。更に、第1区間特定部151は、上位データとして、第1位置データ取得部121が取得した第1位置データd1を直接取得するのではなく、第1補正部141により補正された補正後の第1位置データd1’を取得する。そして、第1区間特定部151は、取得した第2位置データd2と補正後の第1位置データd1’とに基づいて、第2区間T2を特定する。
なお、ここで行われる区間特定方法は、様々な方法が使用可能である。つまり、上位区間に含まれる複数の下位区間において、下位データが取得された下位区間が明に特定されてもよいが、例えば、上位データと下位データが重畳又は加算等の処理を施されて、上位データに対する下位データの位置が特定されることにより、下位区間が暗に特定されてもよい。また、下位区間を明に特定する場合の処理も特に限定されるものではなく、例えば、以下のような処理が使用可能である。つまり、例えば、補正後の上位データと下位データが表す位置や処理後の符号の組み合わせに基づいて、下位区間が特定されてもよい。また、例えば、補正後の上位データが、逓倍処理、フィルタリング処理又は閾値との比較処理などにより、上位データを下位データの分割数の分解能にされ、その分解能の上位データがあらわす位置が直接下位データの下位区間として特定されてもよい。なお、本実施形態では、これらの区間特定処理よりも区間特定時の誤差が生じにくい区間特定処理が使用される。
この区間特定処理のために本実施形態では、第1位置データd1〜第3位置データd3として以下のような位置データが使用される。つまり、下位データである第2位置データd2は、上位データである第1位置データd1に対して、下位データの下位区間の2分の1周期だけズレた位置データが使用される。そして、下位データである第3位置データd3は、上位データである第2位置データd2に対して、下位データの下位区間の2分の1周期だけズレた位置データが使用される。
なお、このような相互の下位区間の2分の1周期だけズレた複数の位置データを生成するには、位置データ取得部120が位置データを取得する検出機構(第1検出機構〜第3検出機構)それぞれが、下位区間の2分の1周期分だけズレて形成されることになる。つまり、光学式の検出原理を使用する第3検出機構の複数の下位区間(ピッチ)の周期が、上位の第2検出機構の1の上位区間(ピッチ)の周期とぴったり一致せず、下位区間の2分の1周期(2分の1ピッチ分)だけズレて形成される。そして、第2検出機構と第1検出機構も同様な形成位置関係で形成される。その結果、上述のように、下位区間で2分の一周囲だけズレた複数の位置データが生成される。
上述と同様に、第1区間特定部151を例に挙げると、第1区間特定部151は、上記のように生成され、下位区間である第2区間T2の2分の1周期だけ互いに周期がズレた第1位置データd1’と第2位置データd2とを取得する。すると、第1区間特定部151は、まず、分解能変更処理を行い、分解能が高い下位データに相当する第2位置データd2の分解能と、上位データに相当する第1位置データd1’の分解能とを擬似的に一致させる。なお、この分解能変更処理は、第1位置データd1’に対して逓倍処理することにより擬似的に分解能を向上させて行ってもよく、第2位置データd2に対して分周処理することにより擬似的に分解能を低下させて行ってもよい。更に、分解能変更処理として、後続の処理が容易になるように、第1位置データd1’及び第2位置データd2それぞれに逓倍又は分周処理を施して分解能を一致させることも可能である。また、この分解能変更処理は、例えば、区間特定部150内以外でも、位置データ取得部120における逓倍処理等において行われてもよい。
この分解能変更処理後、第1区間特定部151は、第1位置データd1’から、分解能が揃えられた第2位置データd2を減算する。そして、第1区間特定部151は、分解能が揃えられた際の第2区間T2内の分割数で、上記の減算結果を除算し、その除算結果を、小数点以下切り捨て処理等を施すことにより整数化する。すると、これらの処理後の計算結果である整数は、下位区間である第2区間T2を上位区間に対して一義的に表すことになる(図5及び図6等参照)。
このような本実施形態に係る区間特定処理によれば、上位データにおける下位データに対するズレ量は、除算結果に主には1未満の小数点以下の値として含まれる。従って、その除算結果を整数化する際に、比較的大きなズレ量であっても補正される。一方、この区間特定処理によれば、所定のロジック等による判断処理等が必要ではく、直接算出により下位区間を特定可能であるため、処理負荷を低減することができる。
なお、この区間特定処理によれば、上位データと下位データの分解能を擬似的に一致させる際に、その分解能を高く設定するほど、補正可能なズレ量が増加する。しかしながら、分解能を向上させたとしても、例えば、下位区間の2分の1以上、上位データがズレた場合、そのズレ量は除算結果に1以上の値として含まれることとなり、この区間特定処理によっても補正することが難しくなる。
しかしながら、本実施形態に係るエンコーダ100は、補正部140等を有することにより、区間特定処理に使用する上位データを予め補正値により補正しておき、その補正後の上位データと下位データとから下位区間を特定する。従って、このような補正値として、例えば再現性誤差を補正可能な値を予め記憶部130に記録させておくことにより、本実施形態に係るエンコーダ100は、再現性誤差を、区間特定処理前に低減させることができ、区間特定部150における区間特定における精度を向上させることが可能である。つまり、本実施形態に係るエンコーダ100は、正確に区間特定を行うことにより、比較的大きなズレ量が生じた場合であっても、精度の高い絶対位置を安定的に生成することが可能である。
そして、第1区間特定部151は、特定した第2区間T2を絶対位置算出部160に出力する。一方、第2区間特定部152は、第1区間特定部151と同様な処理により第3区間T3を特定し、その特定した第3区間T3を絶対位置算出部160に出力する。
絶対位置算出部160は、区間特定部150が既に特定した下位区間と、その下位区間が特定された下位データとに基づいて、その下位データと同程度の分解能における絶対位置を算出する。その結果、絶対位置算出部160は、最も分解能が高い位置データと同程度の絶対位置を表す絶対位置データDabsを算出して、制御装置CTに出力することが可能である。
この際、絶対位置算出部160は、最終的な最も分解能が高い絶対位置を算出する前の段階で、区間特定部150が既に特定した全ての下位区間と、区間特定部150が既に下位区間を特定したペアに含まれる位置データのうち最も分解能が高い下位データとに基づいて、下位データと同程度の分解能である中間的な分解能を有する中間絶対位置を表す中間絶対位置Dmidをも算出し、補正部140に出力する。
3つの位置データが使用される本実施形態に係るエンコーダ100では、最も分解能が高い第3位置データd3と同程度の分解能の絶対位置が算出されるとともに、中間絶対位置として、中間的な分解能を有する第2位置データd2と同程度の分解能の絶対位置が算出される。そこで、本実施形態に係る絶対位置算出部160は、後者の中間絶対位置を算出する構成として第1絶対位置算出部161と、前者の最終的な絶対位置を算出する構成として第2絶対位置算出部162とを有する。
第1絶対位置算出部161は、第1区間特定部151が特定した第2区間T2と、第2位置データ取得部122が取得した第2位置データd2とを取得する。そして、第1絶対位置算出部161は、取得した第2区間T2及び第2位置データd2に基づいて、中間絶対位置を算出する。換言すれば、特定された第2区間T2は、第1区間T1(つまり移動可能範囲の1回転)に対する第2区間T2の位置を表す。一方、第2位置データd2は、その第2区間T2内の区間内位置を表す。従って、第1絶対位置算出部161は、例えば、第2区間T2を中間絶対位置の上位ビットとし、第2位置データd2を中間絶対位置の下位ビットとするなどの積上げ処理により、中間絶対位置を算出することが可能である。
なお、第2位置データd2が、位置データ取得部120又は区間特定部150等により、本来有する分解能よりも擬似的に低分解能に変換されている場合には、第1絶対位置算出部161は、この第2位置データd2に逓倍処理等を施すことにより、第2位置データd2を本来有する分解能に高分解能化した後、中間絶対位置を算出することが望ましい。
第1絶対位置算出部161が算出した中間絶対位置データDmidは、第2補正部142に出力され、上述のとおり、第2補正部142における補正値r2の取得に使用される。そして、その後、第2補正部142は、第2位置データd2を補正し、その補正後の第2位置データd2’を使用して、第2区間特定部152が、第2位置データd2’に対する第3区間T3を特定することになる。
一方、第2絶対位置算出部162は、第1区間特定部151及び第2区間特定部152が特定した第2区間T2及び第3区間T3を取得し、かつ、第3位置データ取得部123が取得した第3位置データd3を取得する。
この際、上記第1絶対位置算出部161と同様に、第3位置データd3が、位置データ取得部120又は区間特定部150等により、本来有する分解能よりも擬似的に低分解能に変換されている場合には、第2絶対位置算出部162は、この第3位置データd3に逓倍処理等を施すことにより、第3位置データd3を本来有する分解能に高分解能化する。
そして、第2絶対位置算出部162は、上記第1絶対位置算出部161と同様に、特定された第2区間T2を最終的な絶対位置データDabsの最上位ビットとし、特定された第3区間T3を中位ビットとし、高分解能な第3位置データd3を最下位ビットとするなどの積上げ処理により、非常に高分解能な絶対位置を表す絶対位置データDabsを算出する。そして、算出された絶対位置データDabsは、制御装置CTに出力される。
(1−4.エンコーダの動作)
次に、以上で説明した本発明の一実施形態に係るエンコーダ100による絶対位置算出動作について、図3を参照しつつ説明する。図3は、本実施形態に係るエンコーダの動作について説明するための説明図である。
例えば制御装置CT等の指令信号に基づき絶対位置算出処理が開始されると、エンコーダ100は、まず、ステップS101を処理する。
このステップS101(位置データ取得ステップの一例)では、位置データ取得部120が、アブソ信号を含む複数の検出信号(1X信号、4X信号、16X信号)をほぼ同時に取得する。そして、位置データ取得部120は、各検出信号に対して、デジタル−アナログ変換処理や逓倍処理等を施すことにより、分解能が相異なる複数の第1位置データd1〜第3位置データd3を生成する。このステップS101の処理後は、ステップS103に進む。
なお、ステップS103〜ステップS107は、最終的な高分解能な絶対位置データDabsの算出が完了するまで繰り返されることになるが、まず、1回目のステップS103〜ステップS107における処理について説明する。そして、2回目のステップS103〜ステップS109における処理については、ステップS109の説明の後に説明する。
ステップS101の処理後に開始される1回目のステップS103(補正ステップの一例)の処理では、第1補正部141が、絶対位置を表す基準絶対位置データDorgである第1位置データd1に基づいて、その絶対位置に関連付けられた補正値r1を、第1記憶部131から取得する。そして、第1補正部141は、取得した補正値r1を、第1位置データd1に加算(又は減算)することにより、補正後の第1位置データd1’を生成する。そして、ステップS105に進む。
1回目のステップS105(区間特定ステップの一例)では、第1区間特定部151が、ステップS103で補正された第1補正データd1’と、ステップS101で取得された第2位置データd2とに基づいて、第2位置データd2の第2区間T2を第1位置データd1に対して特定する。そして、ステップS107に進む。
1回目のステップS107(絶対位置算出ステップの一例)では、第1絶対位置算出部161が、ステップS105で特定された第2区間T2と、ステップS101で取得された第2位置データd2とに基づいて、その第2位置データd2と同程度の分解能の絶対位置である中間絶対位置を算出する。そして、ステップS109に進む。
ステップS109では、エンコーダ100が、ステップS107で算出された絶対位置が最終的な高分解能を有する絶対位置(絶対位置データDabs)であるか否かを確認する。絶対位置データDabsでない場合、つまり中間絶対位置データDmidである場合には、ステップS103に進む。
ステップS109の処理後に処理されるステップS103、つまり2回目のステップS103(補正ステップの一例)では、第2補正部142が、ステップS107で算出された中間絶対位置データDmidに基づいて、その絶対位置に関連付けられた補正値r2を、第2記憶部132から取得する。そして、第2補正部142は、取得した補正値r2を、第2位置データd2に加算(又は減算)することにより、補正後の第2位置データd2’を生成する。そして、ステップS105に進む。
2回目のステップS105(区間特定ステップの一例)では、第2区間特定部152が、ステップS103で補正された第2補正データd2’と、ステップS101で取得された第3位置データd3とに基づいて、第3位置データd3の第3区間T3を第2位置データd2に対して特定する。そして、ステップS107に進む。
2回目のステップS107(絶対位置算出ステップの一例)では、第2絶対位置算出部162が、ステップS105で特定された第2区間T2及び第3区間T3と、ステップS101で取得された第3位置データd3とに基づいて、その第3位置データd3と同程度の最終的な高分解能を有する絶対位置を算出する。そして、ステップS109に進む。
ステップS109では、エンコーダ100が、上述の通り、ステップS107で算出された絶対位置が最終的な高分解能を有する絶対位置(絶対位置データDabs)であるか否かを確認する。そして、2回目のステップS107の処理後は、絶対位置データDabsであると判断され、絶対位置データDabsが制御装置CTに出力されて、動作を終了する。
(1−5.エンコーダによる誤差補正例)
以上、本実施形態に係るエンコーダ100等の構成及び動作について説明したが、ここでこのエンコーダ100等の格別な作用効果等の理解が容易になるように、エンコーダ100による誤差補正例について、図4〜図9を参照しつつ説明する。図4〜図8は、本実施形態に係るエンコーダによる第1の誤差補正例について説明するための説明図である。図9は、本実施形態に係るエンコーダによる第2の誤差補正例について説明するための説明図である。
なお、上記実施形態では、絶対位置算出に使用される複数の位置データが3つの第1位置データd1〜第3位置データd3である場合を例に説明した。一方、補正・区間特定・絶対地位算出等の処理は、基本的には上位データと下位データの2つの位置データのペア毎に行われる。そこで、以下では、特に上位データ及び下位データがいずれの場合であるのかを限定せずに説明し、第1位置データd1〜第3位置データd3によって相違する点については適宜補足説明する。
また、図4〜図9では、移動体である回転シャフトSH2が定速で回転している場合を示し、横軸に時間tを取っている。そして、区間特定処理等の説明の便宜上、上位データの分解能と下位データの分解能とは、擬似的に一致させられている場合について説明する。
(1−5−1.第1の誤差補正例)
まず、図4〜図8を参照しつつ、上位データが下位データに対して局所的にズレて、両者の間に同期ズレが生じている場合について、第1誤差補正例として説明する。
図4に示すように、ここでは本実施形態の区間特定処理が使用されるため、下位データは、上位データに対して下位データの下位区間Tdの周期の2分の1(ΔT)だけずれて生成される。つまり、この例の場合、下位データの下位区間Tdの切れ目は、上位データの上位区間Tuの切れ目から、ディレイΔT(=Td/2)だけ遅れて到来する。なお、このディレイΔTは、第2誤差補正例も同様である。
上位データが下位データに対して局所的に同期しておらず、上位データのプロファイルは、実線で示した上位位置puとなっている。一方、下位データは上位データに比べて正確な位置を示すため、下位データのプロファイルは、図4では、便宜上、同期ズレが生じていない1周期内で規則正しく位置が増加する下位位置pdで示している。なお、同期ズレが生じていない場合の上位データのプロファイルは、局所的には破線で示した上位位置pu0となる。従って、例えば、時点t1では、上位データにズレ量Δp1が生じており、時点t2では、上位データにズレ量Δp2が生じている。
このように局所的にズレ量Δp1,Δp2が生じている上位データと、誤差のない下位データとを、図5にデジタル表示する。一方、本実施形態における区間特定部150における区間特定処理では、上位データから下位データが減算される。この減算結果をデジタルで表示したものを図5に示し、グラフ化したものを図6に示す。図5及び図6に示すように、この区間特定部150における区間特定処理の中間段階では、時点t1及び時点t2の両時点において、ズレ量Δp1,Δp2に応じた誤差が含まれている。一方、この上位データから下位データを減算した結果は、下位データの1の下位区間Td内の分割数(図4等では0〜3の4分割)で除算され、その計算結果は、小数点以下が切り捨てられて、下位区間Tdが直接算出される。この特定された下位区間Tdを、図5及び図6に示す。図5及び図6に示す下位区間Tdでは、時点t1においては、ズレ量Δp1に起因した誤差が適切に補正され、正確な下位区間Td(0)が算出されている。一方、時点t2においては、ズレ量Δp2が許容値よりも大きいため、特定された下位区間Td(0)は、誤差を含み、真の下位区間Td(3)に対して誤差が生じている(+1)。特定された下位区間Tdと下位データとから絶対位置算出部160で算出される絶対位置Pabsを、図6に示す。時点t2における絶対位置Pabsに示すように、区間特定部150による区間特定時に生じた誤差は、この絶対位置Pabsにも含まれる。
このような誤差を補正するために、本実施形態に係るエンコーダ100は、記憶部130と補正部140とを有する。記憶部130に予め記録される補正値rを図7に示す。上記時点t2におけるズレ量Δp2は+2である。そこで、この補正値rとしては、ズレ量Δp2による誤差を補正可能なように−1が設定される。
上記時点t2に対してズレ量Δp2を補正値rとして設定するが、補正値rは、上位データと同程度の分解能の絶対位置に関連付けられて記憶部130に記録されるため、ここでは上位データpu(=2)の場合に関連付けられて補正値r(=−1)が記憶部130に記録されることになる。図7では上位データが絶対位置を示すものと仮定して図示している。
そこで、補正部140は、例えば時点t2においては、上位データと同程度の分解能の絶対位置に基づいて、その絶対位置に関連付けられた補正値r(=−1)を取得する。そして、補正部140は、取得した補正値rを上位データに加算して上位データを補正する。そして、区間特定部150は、補正後の上位データから下位データを減算する。この減算結果と、減算結果から特定される下位区間Tdを図7及び図8に示し、更に図8には下位区間Tdから算出された絶対位置Pabsを示す。
図7及び図8に示すように、特定された下位区間Tdは、補正をしない図5及び図6に示す下位区間Tdでは誤差が生じていた時点t2においても、適切に補正がなされている。従って、本実施形態に係るエンコーダ100によれば、図8に示すように、比較的大きなズレ量Δp2が生じた場合であっても適切に補正することができ、結果として、誤差を含まない絶対位置Pabsを生成することが可能である。
この第1誤差補正例では、上位データに局所的に同期ズレが生じた場合について説明した。しかし、例えば、移動可能範囲(1回転)内で複数の第2区間T2が繰り返される上記第2位置データd2において第3位置データd3に対して生じる同期ズレの場合には、局所的な誤差だけではなく、複数の上位区間Tu(この場合複数の第2区間T2)に跨るような誤差が生じることがある。このような誤差をここでは長周期誤差ともいう。
一方、本実施形態に係るエンコーダ100は、上記局所的な誤差だけではなく、複数の上位区間Tuに跨るような長周期誤差をも適切に補正することが可能である。そこで、このような複数の上位区間Tuに跨るような誤差が生じた場合のエンコーダ100に誤差補正を、第2誤差補正例として以下で説明する。
(1−5−2.第2の誤差補正例)
図9には、絶対位置ではなく移動可能範囲(1回転)内で複数回繰り返される上位区間Tuの上位位置puを表す上位データと、その上位区間Tuにおいて複数回繰り返される下位区間Tdの下位位置pdを表す下位データを示す。図9に示すように、上位データは、局所的ではなく、複数の上位区間Tu(図9に示した全ての上位区間Tu)において、下位データに対して同期ズレ(ズレ量Δp)が生じている。この場合、補正部140による補正を行わなければ、区間特定部150が特定する下位区間Tdは、図9に示すように、ズレ量Δpによる影響により、同期ズレが生じた上位区間Tu全域にわたり誤差が生じてしまう。このような場合、もはや区間特定部150による誤差補正のみでは誤差が生じていることすら特定することは難しい。
このような場合、本実施形態に係るエンコーダ100の記憶部130には、相隣接する複数の上位区間Tuにわたり同一の値が設定された補正値rが、それぞれの絶対位置に関連付けられて記録される。この補正値rを模式的に図9に示す。このような長周期誤差が生じている場合には、本実施形態に係るエンコーダ100は、複数の上位区間Tuにわたり同一の値に設定された補正値rにより、複数の上位区間Tu内の全上位データ全体を補正することが可能である。従って、エンコーダ100は、このような長周期誤差が生じた範囲全体について、上記第1誤差補正例と同様に、区間特定部150による区間特定処理では補正し切れない誤差をも、適切に補正して、精度の高い絶対位置を安定して生成することが可能である。
(1−6.本実施形態による効果の例)
以上、本発明の一実施形態に係るエンコーダ100と、エンコーダ100の動作と、そのエンコーダ100を備えた駆動装置DVとについて説明した。これらのエンコーダ100等によれば、逓倍積上げ方式により高分解能な絶対位置を算出する際、区間特定部150により下位区間の特定を行う前に、その区間特定に使用する上位データを、補正部140により補正する。従って、区間特定部150が補正可能なズレ量よりも大きなズレ量が生じた場合であっても、このエンコーダ100等は、ズレ量による影響を補正して、高分解能な絶対位置を、安定的に測定することが可能である。なお、この際、補正部140で上位データに対する補正に使用される補正値rは、予め測定されたズレ量Δpに基づいて決定される。従って、補正値rが補正するズレ量Δpの成分は、再現性誤差であるともいえる。このエンコーダ100等のように、補正部140により、予め再現性誤差を補正した後に、区間特定部150により、非再現性誤差を補正することにより、誤差に対するロバスト性を飛躍的に向上させることが可能である。
なお、3以上の位置データから絶対位置を算出する場合、エンコーダ100は、上位データ及び下位データの複数のペアのうち、いずれか1のペアについてその上位データを補正することにより、上記のような耐誤差性能を向上させることが可能である。しかしながら、本実施形態のエンコーダ100のように、全てのペアについて、補正部140による補正が行われる場合には、耐誤差性能をより一層向上させることが可能である。
また、絶対位置を表さない位置データが上位データとして補正の対象となる場合、本実施形態では、誤差値rを特定するために、上位データと同程度の分解能を有して絶対位置算出部160により既に算出されている中間絶対位置に基づいて、補正部140は、その中間絶対位置に関連付けられた補正値rを取得して、上位データの補正を行う。従って、補正部140は、補正を十分に細やかな精度で行うことが可能であり、補正の精度を向上させることが可能である。
なお、本実施形態で区間特定部150が使用した区間特定処理は、他の区間特定処理に比べて、誤差に対する許容値が高く、また、区間特定処理における負荷も少ない。そればかりか、本実施形態に係る区間特定処理は、下位区間を直接計算処理により求めることが可能であるため、補正部140で使用する補正値rの特定が容易である。従って、本実施形態に係る区間特定処理を使用する場合、エンコーダ100等は、より一層容易に製造することが可能である。
<2.本実施形態に係るエンコーダの製造>
以下では、本発明の一実施形態に係るエンコーダの製造等について、補正値rの生成方法等に触れつつ説明する。なお、補正値rの生成方法等は、下位データに対して上位データに生じるズレ量を適切に補正可能な補正値rを生成可能な方法であれば特に限定されるものではなく、以下で説明する生成方法等と同様な様々な生成方法であってもよい。なお、以下では、様々なバリエーションの中でも、より容易により正確な補正値rを生成可能な方法について例を挙げつつ説明することにする。
(2−1.エンコーダ製造装置の構成)
まず、図10を参照しつつ、本実施形態に係るエンコーダの製造装置200の構成の一例について説明する。図10は、本実施形態に係るエンコーダの製造装置の構成の一例について説明するための説明図である。
図10に示すように、製造装置200は、位置データ取得部210と、区間特定部150と、絶対位置算出部160と、基準絶対位置算出部220と、ズレ量測定部230と、補正値生成部240と、記録部250と、制御部260とを有する。
この製造装置200は、例えば、駆動装置DVに接続されて、駆動装置DVからエンコーダ100の内部で取得される位置データを取得し、駆動装置DVの制御装置CTに駆動装置DVを制御させる上位指令信号を出力する。従って、この製造装置200では、制御装置CTが製造装置200の上位指令信号に基づいて動力発生装置PGを制御する。ただし、製造装置200がエンコーダ100単体を製造する場合には、製造装置200が、図10に示す駆動装置DVの構成である制御装置CT及びモータMを有するなどのように変更が可能である。
製造装置200が有する制御部260は、以下で説明する動作を実現すべく、上位指令信号を生成して制御装置CTに対して出力する。一方、この制御部260は、以下で説明する動作を実現すべく、製造装置200が有する他の構成の制御も行う。この制御部260以外の製造装置200の構成(位置データ取得部210・区間特定部150・絶対位置算出部160・基準絶対位置算出部220・ズレ量測定部230・補正値生成部240・記録部250)の各機能等については、重複説明を省略するために以下で説明する動作の例において、詳しく説明する。
(2−2.エンコーダ製造装置の動作)
次に、図11を参照しつつ、図10に例示したエンコーダの製造装置200による動作の一例について説明する。図11は、本実施形態に係るエンコーダの製造装置の動作の一例について説明するための説明図である。
製造装置200は、補正の対象となり得る1又は2以上の上位データ(例えば第1位置データd1又は第2位置データd2)全てについて、図11に示す諸ステップを処理することにより、補正値rを生成してエンコーダ100の記憶部130に記録させる。この際、製造装置200は、補正の対象となる2の位置データのペア毎に、補正値rを特定することになる。よって、製造装置200は、複数のペアがある場合、つまり3以上の位置データを使用して絶対位置を測定する場合、その複数のペアそれぞれの補正対象となる上位データの分解能が低い順に、1つ1つのペアに対して図11に示す諸ステップを処理して、補正値rをエンコーダ100に格納する。そこで、以下では、最も分解能が低い上位データを有するペアに対して諸ステップが処理された場合を例に挙げて説明し、他のペアに対する諸ステップにおける相違点について適宜補足説明することにする。
また、製造装置200は、移動体である回転シャフトSH2の移動可能範囲(つまり1回転)の全域に亘る補正値rを、図11に示す諸ステップを処理することにより生成してエンコーダ100に格納させる。そのために、製造装置200は、各絶対位置において、補正値rを生成する必要がある。ただし、補正値rが0となる場合も存在する。このように1回転の全域に亘る補正値rを生成する処理を、図11では、ステップS211における分岐によるループ処理として概念的に示している。この場合、ステップS211によりループ処理される諸ステップは、1の位置における補正値rを生成してエンコーダ100に格納させる処理を意味する。ただし、本実施形態に係るエンコーダの製造装置200の動作は、これに限られるものではなく、まず全域について補正値rを順次生成して、全域の補正値rが生成された後に、全ての補正値rをエンコーダ100に格納させることも可能である。この場合、ステップS209は、ステップS211によるループ処理の後に処理されることになる。
つまり、1のペアの1の絶対位置に対する補正値rの生成等について以下では詳しく説明するが、その補正値rをエンコーダ100に格納させるタイミングや方法、及び、他のペアの補正値rの生成処理との相対関係におけるタイミングや方法は、以下で説明する動作の一例に特に限定されるものではなく、様々なバリエーションが考えられる。
以下、具体的に、最も分解能が低い上位データを含むペアに対して、その上位データを補正する補正値rを生成して、エンコーダ100にその補正値rを格納させる過程について詳しく説明する。
図11に示すように、まず、ステップS201が処理され、このステップS201では、製造装置200の位置データ取得部210が、エンコーダ100の位置データ取得部120が取得した上位データ及び下位データを取得する。そして、ステップS105とそれに続くステップS107に進む。
ステップS105及びステップS107では、図3に示したエンコーダ100の動作における処理と同様に、製造装置200の区間特定部150が下位データの下位区間を上位データに対して特定し、製造装置200の絶対位置算出部160が、特定された下位区間と下位データとに基づいて絶対位置を生成する。このステップS105及びステップS107の処理後に生成される絶対位置は、補正値rが生成されるペアにより導出可能な最も分解能が高い絶対位置となる。従って、この絶対位置を表す絶対位置データは、例えば、第1位置データd1と第2位置データd2のペアが処理されている場合には、中間絶対位置を表す中間絶対位置データDmidとなり、第2位置データd2と第3位置データd3のペアが処理されている場合には、最終的な絶対位置を表す絶対位置データDabsとなる。
ただし、この製造装置200におけるステップS105及びステップS107での処理では、エンコーダ100の内部における絶対位置算出過程とは異なり、補正部140による補正が行われていない位置データにより絶対位置が算出される。ここでは、このステップS105及びステップS107の処理後に絶対位置算出部160で算出される絶対位置を、補正が行われていない絶対位置という意味で補正前絶対位置ともいう。そして、算出された補正前絶対位置は、ズレ量測定部230に出力される。
一方、これらのステップS105及びステップS107の処理後(これらの処理前又は同時処理であってもよい。)は、ステップS203が処理される。
ステップS203では、基準絶対位置算出部220が、ステップS201で取得された下位データを取得し、その下位データに基づいて、上位データに含まれるズレ量を含まない基準となる真の絶対位置を算出する。基準絶対位置算出部220は、例えば、所定のタイミングから下位区間をカウントし、そのカウントした値と下位データが表す区間内位置とに基づいて、真の絶対位置を算出することが可能である。そして、算出された真の絶対位置は、ズレ量測定部230に出力される。ステップS203の処理後はステップS205に進む。
ステップS205では、ズレ量測定部230が、ステップS107で算出された補正前絶対位置と、ステップS203で算出された真の絶対位置とに基づいて、ズレ量Δpを測定する。つまり、ズレ量測定部230は、真の絶対位置と補正前の絶対位置との差分を取り、ズレ量Δpを算出する。このステップS205の処理を図8を参照しつつ概念的に説明する。図8における絶対位置Pabsは、上記エンコーダ100の説明では補正後に算出される絶対位置であったが、ここでは真の絶対位置を表す。一方、図8における破線は、上記エンコーダ100の説明では図6に示す補正前の誤差を含む絶対位置であったが、ここでも補正前絶対位置を表す。すると、真の絶対位置Pabsと破線で示した補正前絶対位置との差分が、ズレ量Δpに相当することになり、ズレ量測定部230は、このズレ量Δpを測定する。なお、図8に示した例では、絶対位置は、0〜15の16段階の位置データとして表される。従って、絶対位置は、15を超えると0に戻ることになる。このことは、ズレ量Δpについても同様であり、図8に示した例では、ズレ量Δpは、4と表される(0〜15の値をとる)。この算出されたズレ量Δpは、補正値生成部240に出力され、ステップS207に進む。
ステップS207では、補正値生成部240が、ステップS205で測定されたズレ量Δpに基づいて、そのズレ量Δpを補正可能な補正値rを生成する。図8に示した例では、上述の通りΔp=+4と測定される。一方、このズレ量Δpは、絶対位置における誤差であるため、下位データと同程度の分解能で表されている。そこで、補正値生成部240は、このズレ量Δpを下位データの上位データに対する分解能の倍率m(上位区間に対する分割数)で除算して、上位データと同程度の分解能に変換する。この上位データの分解能のズレ量Δp’は、図8に示す例では、倍率が4であるため、Δp’=4/4=1と算出される。次に、補正値生成部240は、この分解能変換したズレ量Δp’の符号を反転させて誤差rを生成する(r=−Δp’=−Δp/m)。この誤差rは、記録部250に出力され、ステップS209に進む。
ステップS209では、記録部250が、ステップS207で生成された誤差rを、下位データよりも低分解能な絶対位置に関連付けて、エンコーダ100の記憶部130に記録する。そのために、記録部250は、下位データよりも低分解能な絶対位置を、エンコーダ100内部から取得してもよく、また、エンコーダ100から取得された上位データ等から生成してもよい。なお、本実施形態では、補正データは、上位データと同程度の分解能の絶対位置に関連付けられる。そこで、上位データが絶対位置を表した第1位置データd1である場合には、記録部250は、補正値rが生成された時点における上位データに関連付けられて、記憶部130に記録される。一方、上位データが絶対位置以外の第2位置データd2である場合には、記録部250は、エンコーダ100から上位データと同程度の絶対位置を表した中間絶対位置データDmidを取得し、その中間絶対位置に補正値rを関連付けて記憶部130に記録する。そして、ステップS211に進む。
ステップS211では、上述の通り、1回転内全てのポジションに対して上記諸ステップが処理されたかを確認し、処理された場合には、動作を終了する一方、処理されていない場合には、ステップS213に進み、制御部260がモータMを所定量回転させた後、ステップS201以降の処理が繰り返されることになる。
以上、本発明の一実施形態に係るエンコーダ100の製造装置200等について説明した。このような製造装置200によれば、上述のように高分解能な絶対位置を安定的に測定可能なエンコーダ100を容易に製造することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明した。しかしながら、本発明はこれらの実施形態の例に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、様々な変更や修正を行うことに想到できることは明らかである。従って、これらの変更後や修正後の技術も、当然に本発明の技術的範囲に属するものである。
尚、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的に又は個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
DV 駆動装置
PG 動力発生装置
M モータ
SH1,SH2 回転シャフト
CT 制御装置
100 エンコーダ
110 ディスク
120 位置データ取得部
121 第1位置データ取得部
122 第2位置データ取得部
123 第3位置データ取得部
130 記憶部
131 第1記憶部
132 第2記憶部
140 補正部
141 第1補正部
142 第2補正部
150 区間特定部
151 第1区間特定部
152 第2区間特定部
160 絶対位置算出部
161 第1絶対位置算出部
162 第2絶対位置算出部
200 製造装置
210 位置データ取得部
220 基準絶対位置算出部
230 ズレ量測定部
240 補正値生成部
250 記録部
260 制御部

Claims (9)

  1. 移動体が移動可能な上位区間における前記移動体の位置を表す上位データと、前記上位区間内で複数回繰り返される下位区間における前記移動体の位置を前記上位データよりも高分解能に表す下位データとを取得する位置データ取得部と、
    前記下位データに対して前記上位データにおいて生じ予め測定されたズレ量に基づいて予め生成された該ズレ量を補正可能な補正値が、前記移動体の前記下位データよりも低分解能な絶対位置に関連付けられて記録される記憶部と、
    前記位置データ取得部により前記上位データが取得された際の前記低分解能な絶対位置に基づいて、当該絶対位置に関連付けられた補正値を前記記憶部から取得し、当該補正値に基づいて、前記上位データを補正する補正部と、
    前記補正部が補正した上位データと、当該上位データが取得された際の前記下位データとに基づいて、当該下位データが取得された前記下位区間を、前記上位区間に対して特定する区間特定部と、
    を有する、エンコーダ。
  2. 少なくとも、前記区間特定部が特定した下位区間と、前記上位データが取得された際の下位データとに基づいて、前記移動体の前記下位データと同程度の分解能における絶対位置を算出する絶対位置算出部を更に有する、請求項1に記載のエンコーダ。
  3. 前記位置データ取得部は、前記移動体の移動可能範囲内を相異なる分割数で分割する複数の区間のそれぞれにおいて、該分割数が多くなるほど分解能が高くなる相異なる分解能により前記移動体の位置を表す3以上の位置データを取得し、
    前記記憶部には、分解能の高低において相隣接して前記上位データ及び前記下位データの関係にある2の位置データの複数のペアそれぞれについて、前記補正値が記録され、
    前記補正部は、前記複数のペアそれぞれについて、前記補正値に基づいて前記上位データに相当する位置データを補正し、
    前記区間特定部は、前記複数のペアそれぞれについて、前記補正部が補正した上位データと、当該上位データが取得された際の前記下位データとに基づいて、当該下位データが取得された前記下位区間を、前記上位区間に対して特定し、
    前記絶対位置算出部は、前記区間特定部が前記複数のペアそれぞれについて特定した区間全てと、最も分解能が高い位置データとに基づいて、前記最も分解能が高い位置データと同程度の分解能における前記移動体の絶対位置を算出する、請求項2に記載のエンコーダ。
  4. 前記記憶部には、前記複数のペアそれぞれの上位データに対して、該ペアの上位データと同程度の分解能の絶対位置に関連付けられて前記補正値が記録され、
    前記補正部は、前記複数のペアそれぞれに対して、当該ペア中の上位データと同程度の分解能の絶対位置に基づいて、当該ペア中の上位データを補正する前記補正値を取得する、請求項3に記載のエンコーダ。
  5. 前記絶対位置算出部は、前記2の位置データのペアの少なくとも1つに対して前記区間特定部で特定された下位区間と、前記区間特定部で既に下位区間が特定された前記ペアに含まれる位置データのうち最も分解能が高い下位データとに基づいて、当該下位データと同程度の分解能による中間的な絶対位置を算出し、
    前記補正部は、
    補正対象となる前記ペアに含まれる上位データが前記移動体の絶対位置を表す場合には、当該上位データが表す絶対位置に基づいて、当該上位データを補正する前記補正値を取得し、
    前記補正対象となるペアに含まれる上位データが前記移動体の絶対位置を表さない場合には、前記補正対象となるペアに含まれる上位データと同程度の分解能を有し前記絶対位置算出部で既に算出された中間的な絶対位置に基づいて、当該上位データを補正する前記補正値を取得する、請求項4に記載のエンコーダ。
  6. 前記上位区間は、前記移動体の移動可能範囲内で複数回繰り返され、
    前記記憶部には、相隣接する複数の前記上位区間内の上位データに対する補正値が、同一の値に設定されて記録される、請求項1に記載のエンコーダ。
  7. 移動体を移動可能範囲内で移動させるモータと、
    前記移動可能範囲内に含まれた上位区間における前記移動体の位置を表す上位データと、前記上位区間内で複数回繰り返される下位区間における前記移動体の位置を前記上位データよりも高分解能に表す下位データとを取得する位置データ取得部と、
    前記下位データに対して前記上位データにおいて生じ予め測定されたズレ量に基づいて予め生成された該ズレ量を補正可能な補正値が、前記移動体の前記下位データよりも低分解能な絶対位置に関連付けられて記録される記憶部と、
    前記位置データ取得部により前記上位データが取得された際の前記低分解能な絶対位置に基づいて、当該絶対位置に関連付けられた補正値を前記記憶部から取得し、当該補正値に基づいて、前記上位データを補正する補正部と、
    前記補正部が補正した上位データと、当該上位データが取得された際の前記下位データとに基づいて、当該下位データが取得された前記下位区間を、前記上位区間に対して特定する区間特定部と、
    少なくとも、前記区間特定部が特定した下位区間と、前記上位データが取得された際の下位データとに基づいて、前記移動体の前記下位データと同程度の分解能における絶対位置を算出する絶対位置算出部と、
    前記絶対位置算出部が算出した絶対位置に基づいて、前記モータを制御する制御装置と、
    を有する、駆動装置。
  8. 移動体が移動可能な上位区間における前記移動体の位置を表す上位データと、前記上位区間内で複数回繰り返される下位区間における前記移動体の位置を前記上位データよりも高分解能に表す下位データとを取得する位置データ取得ステップと、
    前記下位データに対して前記上位データにおいて生じ予め測定されたズレ量に基づいて予め生成された該ズレ量を補正可能な補正値が、前記移動体の前記下位データよりも低分解能な絶対位置に関連付けられて記録される記憶部から、前記位置データ取得ステップで前記上位データが取得された際の前記下位データよりも低分解能な絶対位置に基づいて、当該絶対位置に関連付けられた補正値を取得し、当該補正値に基づいて、前記上位データを補正する補正ステップと、
    前記補正ステップで補正した上位データと、当該上位データが取得された際の前記下位データとに基づいて、当該下位データが取得された前記下位区間を、前記上位区間に対して特定する区間特定ステップと、
    を有する、絶対位置算出方法。
  9. 移動体が移動可能な上位区間における前記移動体の位置を表す上位データと、前記上位区間内で複数回繰り返される下位区間における前記移動体の位置を前記上位データよりも高分解能に表す下位データとを取得する位置データ取得ステップと、
    前記位置データ取得部で取得した上位データ及び下位データに基づいて、当該下位データが取得された前記下位区間を、前記上位区間に対して特定する区間特定ステップと、
    少なくとも、前記区間特定ステップで特定した下位区間と、前記位置データ取得ステップで取得した下位データとに基づいて、前記移動体の前記下位データと同程度の分解能における絶対位置を算出する絶対位置算出ステップと、
    前記位置データ取得ステップで取得した下位データに基づいて、前記移動体の真の絶対値を算出する基準絶対位置算出ステップと、
    前記絶対位置算出ステップで算出された絶対位置と、前記基準絶対位置算出ステップで算出された真の絶対位置とに基づいて、前記下位データに対して前記上位データにおいて生じるズレ量を測定するズレ量測定ステップと、
    前記ズレ量測定ステップで測定されたズレ量に基づいて、該ズレ量を補正可能な補正値を生成する補正値生成ステップと、
    前記補正値生成ステップで生成された補正値を、前記移動体の前記下位データよりも低分解能な絶対位置に関連付けて、エンコーダ内の記憶部に記録する記録ステップと、
    を有する、エンコーダ製造方法。
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