JP5356979B2 - 位置測定装置及び位置測定装置の動作方法 - Google Patents

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Description

本発明は、位置測定装置及び位置測定装置の動作方法に関するものであり、特に、相互に回転運動する2つの物体の位置を測定するために使用される位置測定装置及び該装置の動作方法に関する。
相互に回転運動する2つの物体の位置測定装置は、通常、いわゆる割出しディスク上に配置された回転する格子目盛本体を有している。格子目盛本体は、円形リング状の半径方向分割として形成され、適切な走査ユニットによるこの半径方向分割の走査により、割出しディスクの回転運動に関する位置信号が発生可能である。このために、必要な走査ユニットは、少なくとも1つの適切な検出装置を含む。相互の位置が決定されるべき2つの物体は、一方の回転する割出しディスクと、他方のそれに対向する位置測定装置の固定部分即ち走査ユニットと結合されている。典型的な使用において、このような位置測定装置を介して、例えば、回転する駆動軸の、定置の駆動ハウジングに対する回転運動が決定される。これにより求められた位置信号は、駆動制御に使用可能である。
このような位置測定装置において、回転する割出しディスク及びそれに対向する位置測定装置の定置要素が予め工場側で相互に装着されずに別々に納入されて、割出しディスク及び走査ユニットの装着が客先側で行われた場合に、問題が発生する。すなわち、割出しディスクが目標回転軸線に対して正確に心出しされて装着されることは当然保証されていない。しかしながら、正確な心出しが必要であり、正確な心出しは、発生された位置信号を評価するときに必須の前提条件である。このように、実際には、発生された位置信号に関するいわゆる偏心誤差がしばしば生じ、この偏心誤差は、目標回転軸線が回転する割出しディスク又は格子目盛本体の実際回転軸線と一致しなかったことによるものであり、且つこれは偏心の大きさを表わす。
心出しの精度は一般に約100μmであり、費用をかけた場合には約20μmである。1μmの心出し精度は、客先側で補助手段を使用して十分に費用をかけたときにのみ実現可能である。したがって、客先側で装着したときには、割出しディスクの偏心支持が原因の誤差はきわめて大きく、且つ対応位置測定装置の最大測定精度に決定的な影響を与える。しかしながら、通常、不正確な心出しにもかかわらず、使用される軸受は遊びがないことから、発生する偏心誤差は周期的に反復されるので、これは補正可能である。
このような問題はさらに、種々の走査原理を用いた回転位置測定装置において発生し、即ち、光学的に走査される格子目盛本体においてのみならず、磁気的、誘導的又は容量的に走査される装置においてもまた発生する。
回転位置測定装置における偏心誤差を除去するために、既に多数の方法が提案されている。既知の解決方法の1つは、回転する割出しディスク上に、回転運動を測定するために使用される、半径方向分割を有する分割トラックのほかに、同心に且つ円形リング状に配置された分割線からなる他の分割トラックが平行に配置されるように設計されている。この他の分割トラックに付属されている検出ユニットを介して、場合により存在する割出しディスクの半径方向運動が定量的に測定され、また、本来目的とする、割出しディスクの回転軸線周りの回転を表わす位置信号を補正するために使用可能である。これに関しては、例えば、特開2001−264119号公報に記載されている。また、ドイツ特許公開第19712622号公報には、信号偏差を調節しかつオンライン補正する方法が開示されている。
特開2001−264119号公報 ドイツ特許公開第19712622号公報
特開2001−264119号公報に記載された偏心誤差補正に対する変更態様においては、同心の分割線の間隔が一般にほぼ偏心の大きさ又はそれ以上であることが欠点である。したがって、半径方向運動の測定において、信号は1つ又は複数の完全な正弦波状の信号周期とならず、その一部が正弦波となるにすぎない。また、ドイツ特許公開第19712622号公報に開示されているような、信号偏差を調節しオンライン補正する方法は、一般に、1つ又は複数の完全な信号周期を必要とするので、使用不可能な場合が多々ある。したがって、特開2001−264119号公報に記載された、割出しディスクの半径方向運動から発生された信号を補正することが不可能であり、著しい補間誤差を含んでいる。
さらに、特開2001−264119号公報に記載された方法においては、設けられている2つの分割トラックのうちの第2の分割トラックは、もっぱら、場合により発生する偏心誤差を測定するためにのみ使用され、また回転運動に関する情報は全く提供しないことが欠点である。したがって、追加の分割トラックに対するコストパフォーマンスが低く、また、追加の走査ユニットが設けられているにもかかわらず、相互に独立の2つの位置信号を誤差補正のために評価する方法もまた存在しない。それに加えて、円周に沿った種々の場所に走査ユニットを配置することが不利であることは明らかである。この結果、構造がきわめて大きい走査ユニット又は複数の走査ユニットが設けられることになり、このことは構造空間のみならず費用もまた増大させるので好ましくない。
したがって、本発明の目的は、相互に回転運動する2つの物体の位置を測定するための位置測定装置並びに位置測定方法において、追加費用なしに、位置測定における偏心に基づく誤差の最小化を実現することである。同時に、補間誤差を最小にするために、発生された信号が既知の方法で補正可能であるものとする。
上記した本発明の目的を達成するために、本発明に係る、相互に回転運動する2つの物体の位置を測定するための位置測定装置であって、
実際の回転軸線(AIST)の周りを回転し、周期的格子を有する格子目盛本体であって、該格子目盛本体の走査から、該格子目盛本体の半径方向運動に関する位置情報及び接線方向運動に関する位置情報が導かれるようにした格子目盛本体(2、20)と、
回転する格子目盛本体を走査し、該格子目盛本体の半径方向運動及び接線方向運動に関するそれぞれ複数の位相シフト信号(S1、S190、S1180、S1270、S2、S290、S2180、S2270)を発生させる少なくとも2つの検出ユニットと、
位置信号(P1、P2)の偏心誤差に関する補正値(K)であって、格子目盛本体の実際回転軸線(AIST)と目標回転軸線(ASOLL)との偏心誤差を補正するための補正値を記憶するメモリ・ユニット(5)と、
格子目盛本体の回転において偏心誤差のない位置値(ψkorrigiert)を発生させるために、発生された位置信号(P1、P2)を、メモリ・ユニット(5)内に記憶されている補正値(K)を用いて補正計算する計算ユニット(4)と
を備えていることを特徴とする位置測定装置
を提供する。
また、本発明は、上記した木亭を達成するために、相互に回転運動する2つの物体の位置を測定する方法であって、
初期化動作を行うステップであって、
実際の回転軸線(AIST)の周りを回転する周期的格子目盛本体(2、20)の走査から、格子目盛本体(2、20)の半径方向運動に関する位置情報及び接線方向運動に関する位置情報を検出するステップと、
格子目盛本体を走査し、少なくとも2つの検出ユニットにより、該格子目盛本体の半径方向運動及び接線方向運動に関するそれぞれ複数の位相シフト信号(S1、S190、S1180、S1270、S2、S290、S2180、S2270)を発生させるステップと、
得られた位置情報から、位置信号(P1、P2)の偏心誤差に関する補正値(K)を決定して記憶するステップであって、格子目盛本体の実際回転軸線(AIST)と目標回転軸線(ASOLL)との偏心誤差に関する補正値(K)を決定してメモリ・ユニット(5)に記憶するステップと
からなるステップと、
測定動作において、測定された位置信号をメモリ・ユニットに記憶されている補正値(K)を用いて補正して、格子目盛本体の回転に関する偏心誤差のない位置値(ψkorrigiert)を発生させるステップと
からなることを特徴とする位置測定方法
を提供する。
本発明による位置測定装置並びに本発明による方法の有利な形態が、それぞれの従属請求項の発明から得られる。
すなわち、本発明においては、格子目盛本体の走査から、格子目盛本体の半径方向運動に関する位置情報のみならず接線方向運動に関する位置情報もまた導くことが可能な格子目盛本体を使用するように設計されている。このような格子目盛本体の重要な利点として、ここでは、格子目盛本体の接線方向運動に関する信号のみならず半径方向運動に関する信号もまた格子目盛本体の1回転ごとに多数の信号周期を通過し、これにより誤差補正のための既知の方法を用いて補正可能である。
このような格子目盛本体の走査から発生された位置信号を介して、初期化過程において、場合により存在する偏心誤差に関する補正値が発生され、この偏心誤差は、格子目盛本体の実際の回転軸線が目標の回転軸線と一致しなかったときに形成される。補正値はメモリ・ユニット内に記憶される。測定動作において、このようにして偏心誤差のない位置値を発生させるために、計算ユニットを介して、発生された位置信号が、メモリ・ユニット内に記憶されている補正値を用いて計算され、又は補正値と組み合わされる。
これにより、設けられているメモリ・ユニットに基づき、相互に空間的に離れて2つの走査ユニットを配置することはもはや必要ではなく、全体装置の明らかにコンパクトな配置が可能となる。
相互に回転運動する2つの物体の位置を測定するための本発明による位置測定装置は、実際回転軸線の周りを回転する周期的格子目盛本体を含み、格子目盛本体の走査から、格子目盛本体の半径方向運動に関する位置情報のみならず、接線方向運動に関する位置情報もまた導くことが可能である。回転する格子目盛本体を走査しまた格子目盛本体の運動に関するそれぞれ複数の位相シフト信号を発生させるための少なくとも2つの検出ユニットが設けられている。メモリ・ユニット内に位置信号の偏心誤差に関する補正値が記憶され、この場合、格子目盛本体の実際回転軸線が目標回転軸線と一致しなかったときに、偏心誤差が形成される。格子目盛本体の回転に関する偏心誤差のない位置値を発生させるために、計算ユニット内において、発生された位置信号が、メモリ・ユニット内に記憶されている補正値を用いて計算される。
格子目盛本体が、回転方向に対して垂直方向に向けられている方向成分のみならず回転方向に対して接線方向に向けられている方向成分をも有する構造要素を含むことが好ましい。
格子目盛本体が、円形リング状に且つ同心に配置された少なくとも2つの分割トラックを含み、分割トラック内にそれぞれ、分割トラックの半径ベクトルに対して平行でもなく且つ垂直でもない特定の配置角をなして、周期的な直線の分割マークが配置されていてもよい。
好適な実施形態においては、分割マークの半径ベクトルに対する配置角がそれぞれ、5°〜45°の範囲内で選択される。
2つの分割トラック内の分割マークの配置角は、以下の式に基づいて選定される。
cosβ/cosα=r1/r2
ただし、α=内側分割トラック内の分割マークの配置角
β=外側分割トラック内の分割マークの配置角
r1=内側分割トラックの中心の、格子目盛本体の中心点までの間隔
r2=外側分割トラックの中心の、格子目盛本体の中心点までの間隔
検出ユニットは、半径方向に相互に直接隣接して配置可能である。
さらに、各分割トラックに検出ユニットが付属され、検出ユニットは、複数の位相シフト位置信号を発生させるために、相互にオフセットされて配置されている複数の走査格子と、これらの走査格子に付属されている検出装置とを含むことが可能である。
本発明による、相互に回転運動する2つの物体の位置を測定するための位置測定装置の動作方法においては、初期化動作において、実際回転軸線の周りを回転する周期的格子目盛本体の走査から、格子目盛本体の半径方向運動に関する位置情報のみならず接線方向運動に関する位置情報もまた導かれる。このために、少なくとも2つの検出ユニットにより、格子目盛本体の運動に関するそれぞれ複数の位相シフト信号を発生させるために、格子目盛本体が走査される。位置情報から、位置信号の偏心誤差に関する補正値が決定され、この場合、格子目盛本体の実際回転軸線が目標回転軸線と一致しなかったときに、偏心誤差が形成される。補正値はメモリ・ユニット内に記憶される。測定動作において、格子目盛本体の回転に関する偏心誤差のない位置値を発生させるために、測定された位置信号は、メモリ・ユニット内に記憶されている補正値を用いて計算される。
初期化動作において、例えば、少なくとも2つの検出ユニットの位置信号から、格子目盛本体の半径方向及び接線方向シフトに関する位置変化値が決定され、且つこの位置変化値から、測定角度範囲内の全ての位置値に対する、位置の関数としての補正値が決定される。
ここで、初期化動作において、少なくとも90°の角度範囲にわたり補正値が決定されることが可能である。
例えば、増分位置測定装置の場合、位置測定装置の投入ごとに、その後に初期化動作が実行されるように設計されてもよい。
さらに、測定動作においてもまた、前の初期化動作において決定された補正値を更新するために、背後において、初期化動作が繰り返し動作されてもよい。
絶対位置測定装置の場合、代替態様として、補正値が、初期化動作において格子目盛本体回転運動に関して提供される絶対位置情報と共に記憶されてもよい。
さらに、測定動作において、実行された格子目盛本体の回転をカウントすることが可能である。
最後に、格子目盛本体の半径方向運動がきわめて大きい場合に警告信号が発生されるように設計されてもよい。
本発明による位置測定装置の走査は、種々の原理に基づいて実行可能である。即ち、光学的走査のほかに、それに対応して形成された格子目盛本体の磁気的、容量的又は誘導的走査もまた可能である。
本発明のその他の詳細及び利点は、実施例に関する以下の説明により、明瞭となるであろう。
本発明による位置測定装置の一実施例の一部分の概略図である。 本発明による位置測定装置の一実施例の他の部分の概略図である。 図1a及び図1bに示した実施例における、走査される格子目盛本体の一部の平面図である。 付属の検出装置と結合された、図1a及び図1bの実施例において使用される走査格子の図である。 種々の幾何形状値を説明するための割出しディスクの概略図を示す。 本発明による位置測定装置の可能な一実施形態における初期化動作を説明するためのブロック回路図である。 本発明による位置測定装置の可能な一実施形態における測定動作を説明するためのブロック回路図である。
図1aを参照して、本発明による光学的位置測定装置、特にその基本的構造の一実施例を説明する。図示の位置測定装置は、光学的ロータリ・エンコーダとして形成され、該ロータリ・エンコーダは、透過光内で動作しまた相互に回転運動する2つの物体の位置を測定するように機能する。回転軸線Aの周りを回転する図示されていない2つの物体は、この場合、一方が位置測定装置の回転要素即ち軸1及びこれと結合されている格子目盛本体2と結合され、他方が位置測定装置の位置が固定されている要素すなわち定置要素と結合されている。格子目盛本体2及び軸1に対して定置の要素には、走査ユニット3が含まれ、該走査ユニット3は、光源3.1と、走査格子3.2、3.2からなる検出ユニットと、2つの検出装置3.3、3.4とを備えている。走査ユニット3は、図示されていないハウジングと結合されている。
上述したように、このような位置測定装置は電気駆動の制御に使用可能であり、このため、位置測定装置の軸1が適切に駆動軸と結合される。本発明による位置測定装置を介して、駆動軸の回転運動に関する位置情報が発生可能であり、位置情報は後段に位置する適宜の電子装置により、制御のために後処理される。以下においては、回転軸線Aの周りの回転角ψが、関連する位置情報すなわち位置値である。
図1aから明らかなように、回転する格子目盛本体2の上面は、2つの円形リング状の分割トラック2.3、2.4が同心円状に配置されている、ディスク状の円形支持要素2.1からなる。円形支持要素2.1は、この実施例においては透明な薄いガラス・ディスクとして形成されている。その上に配置されている分割トラック2.3、2.4は、例えばクロムからなる、非透過性の直線又はほぼ直線の分割マークの周期的配置を含む。格子目盛本体2及び2つの分割トラック2.3、2.4の形態は、その走査によって、格子目盛本体2の接線方向運動に関する位置情報のみならず半径方向運動に関する位置情報もまた導くことを可能にする。これは、例えば、駆動制御のために重要な、軸1の回転運動に関する位置情報のほかに、軸1の半径方向運動を表わす位置情報もまた提供可能であることを意味する。後者は、その周りを軸1又は格子目盛本体2が回転する実際回転軸線が回転運動の目標回転軸線と一致しなかったときの場合である。
図1aは、格子目盛本体2が正しく心出しされた状態を示しており、図1bに示されているように、実際回転軸線AIST及び目標回転軸線ASOLLが一致する理想的な場合である。したがって、図1aには、ただ1つの回転軸線Aのみが示されている。冒頭に説明したように、例えば割出しディスクすなわち格子目盛本体2の不正確な心出し装着により、場合により装置の偏心が形成されることがある。偏心補正のために使用される格子目盛本体2の分割トラック2.3、2.4については、図2a及び図2bを参照して以降で詳細に説明する。
図1bは、走査される格子目盛本体2の一部分のほかに、さらに、本発明による位置測定装置の信号処理側の部分をブロック回路図として示している。2つの検出装置3.3、3.4を介して2つの分割トラック2.3、2.4の走査により発生された信号S1、S2は、略図で示されている補間ユニット7に供給される。図1bには、さらに、図を簡単にするために2つの信号S1、S2のみが示され、信号S1、S2は、本来分割トラックごとに形成される4つのサブ信号の適切な切換から得られる。補間ユニット7においては、場合により発生する信号誤差に関する信号S1、S2の切換及び補正並びに信号S1、S2の位置信号P1、P2に対する補間が行われる。
位置信号P1、P2は、後段の計算ユニット4に供給され、計算ユニット4は、発生された位置信号P1、P2の、メモリ・ユニット5内の補正値を用いた計算、すなわち補正値との組合せが実行される。計算ユニット4は、ソフトウェア及び/又はハードウェアにより種々の形で実現可能である。計算ユニットの詳細について、以降で、図4a及び図4bを参照して説明する。
この例においては、計算ユニット4により、位置信号P1、P2から位置値Pψが決定され、位置値Pψは、回転する格子目盛本体2の、回転軸線に関する誤差のある角度位置を表している。計算ユニット4はメモリ・ユニット5と接続され、メモリ・ユニット5には、それぞれの位置値Pψの偏心誤差に関する補正値Kが記憶されている。上述したように、このような誤差は、格子目盛本体2の実際回転軸線AISTが目標回転軸線ASOLLと一致しなかったときに形成される。計算ユニット4は、メモリ・ユニット5から、決定された各位置値Pψに対する補正値Kを読み出し、該補正値を用いて補正位置値ψkorrigiertを計算する。回転する格子目盛本体2の角度位置に関する補正位置値ψkorrigiertは、次に、図示されていない後段の電子装置例えば駆動制御装置内において処理するために、計算ユニット4から出力される。本発明による位置測定装置を用いた信号処理及び偏心誤差の補正について、以降で詳細に説明する。
図2aは、第1の実施例の、走査のために使用される検出装置3.3、3.4を含む格子目盛本体2の平面図を示し、図2bは、付属の走査格子と、2つの検出装置3.3、3.4の検出面内に配置されている検出要素とを有する検出ユニットを示す。
図2aから明らかなように、この例においては、格子目盛本体2は、円形リング状に且つ同心円状に配置された2つの分割トラック2.3、2.4を含む。2つの分割トラック2.3、2.4内にそれぞれ、周期的な直線の分割マークが、両方の分割トラック2.3、2.4の半径ベクトルRに対して平行でもなく且つ垂直でもない特定の配置角α及びβで配置されている。この例においては、2つの分割トラック2.3、2.4内にそれぞれ多数の同じ分割マークが配置されているが、基本的には、両方の分割トラック2.3、2.4内に多数の異なる分割マークを配置するようにしてもよい。図2a内に実線で示されている分割マークは、この例においては非透光性材料例えばクロムからなり、非透光性材料は、透明な支持要素上に配置されている。分割トラック2.3、2.4の分割マークの配置角α、βは、両方の分割トラック2.3、2.4の測定方向における感度が同じであるように選択されることが好ましい。
感度の同一化は、以下の式が成立する場合に達成される。
cosβ/cosα=r1/r2 (1)
ただし、α=内側分割トラック内の分割マークの配置角
β=外側分割トラック内の分割マークの配置角
r1=内側分割トラックの中心の、格子目盛本体の中心点までの間隔
r2=外側分割トラックの中心の、格子目盛本体の中心点までの間隔
一般的に、両方の分割トラック2.3、2.4内の分割マークの配置角α及びβの値が45°より小さく且つ5°より大きく選択されるとき、それは有利であることが実証されている。
2つの分割トラック2.3、2.4のこのような形態に基づき、これらの分割トラック2.3、2.4に対して有効感度ベクトルV1、V2が形成され、有効感度ベクトルV1、V2はそれぞれ、分割マークに対する垂直線として求められ、且つ目盛本体平面内又はこれに平行に存在する。図2aから明らかなように、有効感度ベクトルV1、V2はそれぞれ、格子目盛本体の回転運動に関する接線方向成分及び半径方向成分を含む。即ち、このように形成されている分割トラック2.3、2.4の走査から、格子目盛本体2の半径方向運動に関してのみならず接線方向(回転方向)運動に関しても、位置情報すなわち位置信号P、Pψを導くことができる。
格子目盛本体の半径方向運動に関する位置信号Pは、第1及び第2の検出装置3.3、3.4から発生される個々の位置信号P1、P2の差から得られる。格子目盛本体の接線方向ないしは周方向運動に関する位置信号Pψは、個々の位置信号P1、P2の和から得られる。即ち、次の関係が成立する。
=1/2(P1・sinα−P2・sinβ) (2.1)
ψ=1/2(P1・cosα+P2・cosβ) (2.2)
ここで、P1、P2により、検出装置3.3、3.4からの個々の位置信号が表わされ、これらの位置信号P1、P2は、補間により、個々の検出要素上に存在する、分割トラック2.3、2.4ごとに得られる4つの位相シフトサブ信号S1、S190、S1180、S1270及びS2、S290、S2180、S2270(図2b参照)のアナログ切換から得られる。
式2.1及び2.2から明らかなように、配置角α、βの適切な選択により、接線方向及び半径方向の測定方向間の感度比が定義されて設定可能である。十分な半径方向感度を保証するために、上述したように、配置角α、βの値をそれぞれ5°より大きく選択することが好ましい。
図2bに、2つの分割トラック2.3、2.4を走査するために使用される検出ユニットが示され、該検出ユニットは、走査格子と、検出面内に配置されている2つの検出装置3.3、3.4からなる検出要素とを備えている。ここでは、両方の走査格子は、走査される分割トラックそれぞれに、4つのサブ走査格子3.21a、3.21b、3.21c、3.21d、及び4つのサブ走査格子3.22a、3.22b、3.22c、3.22dを含み、これらのサブ走査格子は、それぞれ90°だけ、すなわち走査される分割周期の1/4だけ測定方向に相互にオフセットされて配置されている。これらのサブ走査格子3.21a、3.21b、3.21c、3.21d及び3.22a、3.22b、3.22c、3.22dの各々の検出側に、四角形の検出要素3.31a、3.31b、3.31c、3.31d及び3.41a、3.41b、3.41c、3.41dが設けられ、即ち、2つ検出装置3.3、3.4それぞれは、4つの個別検出要素3.31a、3.31b、3.31c、3.31d及び4つの個別検出要素3.41a、3.41b、3.41c、3.41dを含み、これらの検出要素に、それぞれ90°だけ位相シフトされたサブ信号S1、S190、S1180、S1270及びS2、S290、S2180、S2270が存在している。このように、この例においては、検出装置ごとにそれぞれ、それぞれ90°だけ位相シフトされたサブ信号S1、S190、S1180、S1270及びS2、S290、S2180、S2270を発生させるために、検出装置3.3、3.4は、オフセットされて配置されている複数の走査格子及びこれらの走査格子に付属されている検出要素を含んでいる。
以下に、図3を参照して、本発明により偏心誤差のない位置信号を発生させるための種々の幾何形状関係を説明する。特に、ここでは、角度位置内の誤差が、回転する格子目盛本体20の測定された半径方向シフトから如何に決定されるかを説明する。
図3は、格子目盛本体20が目標回転軸線ASOLLの周りに回転するのではなく、これに対して間隔rだけシフトされた実際回転軸線AISTの周りに回転するケースを示す。この結果、実際回転軸線AISTは目標回転軸線ASOLLと一致していないので、偏心誤差が生じる。この偏心に基づき、図3に略図でのみ示されている、走査場所30を有する分割トラック20.3の、実際回転軸線AISTからの間隔r(ψ)は以下の式3.1で表される関係に基づいて変化する。
r(ψ)=r・cos(δ−ψ)
+sqrt[r −r ・sin(δ−ψ)] (3.1)
ただし、
r(ψ)=走査場所の実際回転軸線からの間隔
ψ=格子測定本体の分割トラックの回転角
δ=目標回転軸線と実際回転軸線とを結ぶ直線及び
目標回転軸線と走査場所とを結ぶ直線が形成する角度
=目標回転軸線と実際回転軸線との間の間隔
=分割トラックの目標回転軸線からの半径方向間隔
ここで、検出装置により変化部分
Δr(ψ)=r(ψ)−r (3.2)
のみが測定され、即ち、分割トラックの走査場所からの間隔の変化が測定される。
検出装置は、格子測定本体20の接線方向シフトに対して、増分で円弧長さS(ψ)を測定するが、円弧長さS(ψ)は、格子目盛本体20の1/4回転ごとに、目標回転軸線ASOLLの中心に支持された格子目盛本体20の場合の円弧長さから約±rだけ偏差を有している。評価ユニットは、増分位置測定装置から、補正されていない位置値Pψ即ち補正されていない回転角を、
Pψ=S(ψ)/r (3.3)
により計算する。
r(ψ)≒r+r・cos(δ−ψ) (3.4)
による第1の近似により、
S(ψ)=ψ・r+r・sin(δ−ψ) (3.5)
による実際の円弧長さS(ψ)に対する近似計算が可能となり、これにより、ψ(S)に対する近似として、
ψ(S)≒(S(ψ)/r)−(r/r・sin(δ−ψ))
=(S(ψ)/r)−Δr|(ψ−90°)/r (3.6)
が得られる。式3.6において、“Δr|(ψ−90°)”は、場所すなわち角度位置(ψ−90°)におけるΔrの大きさを表わす。
したがって、本発明により、他の方法ステップにおける一時的な補正されていない測定を用いて、格子目盛本体20の回転角又は回転位置に対する補正位置値ψkorrigiertが、次の関係式により決定することができる。
ψkorrigiert=Pψ−Δr|(Pψ−90°)/r (3.7)
純粋に増分を測定する位置測定装置を用いた場合、該装置の投入直後において、実際の位置値Pψ、及び、以下の式で表される必要な補正値の実際値
K=Δr|(Pψ−90°)/r (3.8)
が未知である。したがって、初期化動作において、投入毎に、その後に初期化過程が必要であり、初期化過程において、値Δr|Pψが測定され且つメモリ・ユニット内に記憶される。これにより、測定動作に対して各位置値ψに対する補正値Kが決定可能である。
これに対して、絶対測定の位置測定装置の場合、補正値K=Δr|(Pψ−90°)/rの値は、各角度位置すなわち各位置値ψに対して1回の初期化過程の間に測定されてそれぞれの絶対角度位置値と共にメモリ・ユニット内に記憶される。そして、以降の測定動作において、補正のためにこの補正値が参照される。
最後に、図4a及び4bのブロック回路図を参照して、本発明により形成された位置測定装置の一実施例における初期化動作及び測定動作についての方法を説明する。まずはじめに、位置測定装置が純粋に増分の位置測定装置として形成されている場合を説明する。この場合、図4aに示されている初期化動作は、対応する位置測定装置が新たに投入されたとき、そのたびごとに必要である。
分割トラックごとに発生される4つのサブ信号S1、S190、S1180、S1270及びS2、S290、S2180、S2270は、はじめに、補間ユニット70内において、位置信号P1、P2が形成されるように切り換えられ、補正され且つ補間され、位置信号P1、P2は、計算ユニット40に供給される。補間ユニット70はその入口側にマルチプレクサ・ユニット71を有し、マルチプレクサ・ユニット71に、2組の4つのサブ信号S1、S190、S1180、S1270及びS2、S290、S2180、S2270が供給される。マルチプレクサ・ユニット71は、時点t及びtにおいて、2つの分割トラックからのサブ信号S1、S190、S1180、S1270及びS2、S290、S2180、S2270を交互に切り換え、即ち、時点tにおいては第1の分割トラックのサブ信号S1、S190、S1180、S1270を受信するように、時点tにおいては第2のサブ信号S2、S290、S2180、S2270を受信するように切り換える。2組のサブ信号S1、S190、S1180、S1270及びS2、S290、S2180、S2270は、マルチプレクサ・ユニット71を介して、次に、A/D変換ユニット72.1、72.2を介して、補正ユニット73そして補間器74に供給される。補正ユニット73は、信号振幅、信号オフセット及び位相角誤差をオンラインで補正し、サブ信号内の誤差を除去する。それに続いて補間器74により補間され、補正されかつ補間された位置信号P(t)、P(t)は交互に計算ユニット40に伝送され、計算ユニット40において、中間メモリ41内に記憶される。
計算ユニット40は、中間メモリ41内に記憶されている値P(t)、P(t)から、式2.1、2.2にこれらの信号を代入することにより、格子目盛本体の半径方向及び接線方向運動に対する位置情報すなわち位置信号P及びPψを決定する。そして、位置信号P及びPψから、換算ユニット42により式3.8を用いて換算することにより補正値Kが得られ、格子目盛本体の半径方向及び接線方向シフトΔr及びΔψに対する実際値が決定される。増分カウンタ(不図示)を存在する相対位置情報と組み合わせて、得られた各角度位置ψに対する補正値Kを、適宜のメモリ・ユニット50の索引テーブルに記憶するようにしてもよい。
補正値K(ψ)の決定を含むこのような初期化過程を、まずはじめに、90°の角度範囲にわたって行うが、格子目盛本体の1回転即ち360°の角度範囲にわたって行ってもよい。
以下に、図4bを参照して、予めこのような初期化過程を実行した後の、増分の位置測定装置の本来の測定動作における方法を示すものとする。
測定動作において、マルチプレクサ・ユニット71を介して各サイクル内のサブ信号S1、S190、S1180、S1270及びS2、S290、S2180、S2270を加算し、A/D変換ユニット72.1、72.2を介して補正ユニット73及び補間器74に供給する。計算ユニット40は、入力された位置信号Pに基づいて、評価された位置信号Pψの計算を行う。そして、評価された位置信号Pψを索引として、メモリ・ユニット50の対応する索引テーブルから、この位置信号Pψに割り当てられている補正値K=Δr|(Pψ−90°)/rを呼び出し、式3.7により、偏心誤差に関して補正された位置値ψkorrigiertを計算する。補正位置値ψkorrigiertは、次に、後続処理のために計算ユニット40から出力される。
図4aを参照して説明した初期化過程の実行、即ち補正値K=Δr|(Pψ−90°)/rの決定は、対応する位置測定装置の始動前に1回だけ実行してもよい。しかしながら、測定動作の間中に、補正値Kのこの決定を背後で常時実行してもよい。また、補正値Kの決定を常に行うのではなく、所定の定期的な時間間隔でのみ行ってもよい。後者の場合は、背後において行われる補正値決定に基づいて補正された位置値の出力が、低サイクル・レートで可能であることから、時間低減が可能である。
本発明は、絶対位置を測定する位置測定装置又は準絶対位置を測定する位置測定装置と組み合わせて使用されてもよいことは明らかである。この場合、絶対位置の位置測定装置とは、例えば図1bにより説明されたような格子目盛本体のほかに、さらに、コード・トラック例えばPRCコードを含む装置である。コード・トラックを介して、360°の1回転の間に一義的な位置決定が可能である。準絶対位置の位置測定装置とは、1つ又は複数の基準マークを通過したのちに360°の1回転内の位置に関して絶対関係が形成可能である装置である。このような絶対又は準絶対の位置測定装置の場合、上記の初期化過程は、例えば製造時に1回のみ実行してもよい。この場合に得られた補正値Kは、付属の絶対位置情報と共にメモリ・ユニット内に記憶される。ここで、初期化過程は、360°の1回転にわたり行われてもよい。絶対の位置測定装置の場合には測定動作において投入直後に、準絶対の位置測定装置の場合には1又は2つの基準マークを通過した後に、絶対位置が決定され且つ付属の補正値Kがメモリ・ユニットから呼び出されてもよい。これにより、再び、偏心に基づく誤差を含まない増分位置信号を形成可能である。
上述の方法のほかに、本発明の範囲内において、さらに多数の他の方法が実行可能である。
即ち、図4a及び4bを参照して説明した、補間ユニット内に1つの処理チャネルを有するようにする代わりに、2つの分割トラックのサブ信号に対して2つの並列処理チャネルを設けてもよい。この場合、図4a及び4bにより説明されたような多重動作の代わりに、各処理チャネル内に、2つのA/D変換ユニット並びに後段の補正ユニット並びに補間器を設けてもよい。この場合、各処理チャネルの出口に、補正且つ補間された位置信号が出力され、これらの位置信号は、次に、原理的に図4a及び4bに説明されたように形成された処理ユニットすなわち計算ユニット40に伝送される。本発明による位置測定装置のこの代替態様は、特に、より細かい分割周期の走査に対して適しているが、コストがやや高くなる。
さらに、本発明の範囲内において、図1bに示されている、2つの分割トラックを有する格子目盛本体を、両方の分割トラックが支持要素上において相互に直接隣接して配置されているように変更しても良い。この場合、最終的にただ1つの分割トラックのみが存在し、それを走査することから、半径方向及び接線方向運動に関する位置情報を導くことが可能である。
同様に、測定精度を向上させるために、2つより多い分割トラックを設けてもよい。
一般的に、回転方向に対して垂直方向に向けられている成分を有するのみでなく、回転方向に対して接線方向に向けられている成分もまた有する分割マークないしは構造要素を有する格子目盛本体を形成してもよい。ここで、回転方向とは、割出しディスクの周方向に対する接線方向である。このために、分割マークは曲線状に形成されていても、例えば円弧又はインボリュートの一部からなるものであってもよい。同様に、格子目盛本体が円形リング状に配置されたクロス格子構造を有することが可能である。
本発明は、光学的走査原理に限定されず、即ち、磁気的、誘導的又は容量的走査もまた本発明により形成可能である。
さらに、光学的走査の場合、上記の透過光走査のほかに、照射走査が使用されてもよいことは当然である。さらに、使用される光学的走査が干渉走査原理に基づくものであってもよいことは明らかである。
さらに、検出側で、図2bに示されている、走査格子及び検出要素を有する検出ユニットの代わりに、他の走査装置、例えばいわゆる構造化検出装置を使用してもよい。該検出装置は、アレイ状に配置された多数の検出要素を備えており、この場合、分離走査格子は必要ではない。
本発明による位置測定装置にさらに回転数カウンタを設け、且つ本発明による位置測定装置をいわゆる多重システムとして構成することが可能である。
さらに、本発明の範囲内において、半径方向位置値Pの時間的及び/又は角度的な大きな変動があったときに、警報又はエラー・メッセージが発生されるように設計されていてもよい。それに加えて、格子目盛本体ないしは割出しディスクの装着及び心出しの間における半径方向位置Pの変動が、精度信号又は装着精度として、適宜視覚化されてもよい。
さらに、補間ユニット、メモリ・ユニット、及び計算ユニットが、必ずしも格子目盛本体及び検出ユニットに直接隣接して配置されている必要はない。本発明の範囲内において、本発明による位置測定装置のこれらの構成要素を、位置測定装置から空間的に切り離して配置してもよい。

Claims (13)

  1. 相互に回転運動する2つの物体の位置を測定するための位置測定装置において、
    実際の回転軸線(AIST)の周りを回転し、周期的格子を有する格子目盛本体であって、該格子目盛本体の走査から、該格子目盛本体の半径方向運動に関する位置情報及び接線方向運動に関する位置情報が導かれるようにした格子目盛本体(2、20)と、
    回転する格子目盛本体を走査し、該格子目盛本体の半径方向運動及び接線方向運動に関するそれぞれ複数の位相シフト信号(S1、S190、S1180、S1270、S2、S290、S2180、S2270)を発生させる少なくとも2つの検出ユニットと、
    位置信号(P1、P2)の偏心誤差に関する補正値(K)であって、格子目盛本体の実際回転軸線(AIST)と目標回転軸線(ASOLL)との偏心誤差を補正するための補正値を記憶するメモリ・ユニット(5)と、
    格子目盛本体の回転において偏心誤差のない位置値(ψkorrigiert)を発生させるために、発生された位置信号(P1、P2)を、メモリ・ユニット(5)内に記憶されている補正値(K)を用いて補正計算する計算ユニット(4)と
    を備え
    格子目盛本体は、円形リング状に且つ同心に配置された少なくとも2つの分割トラック(2.3、2.4)を含み、これら分割トラック(2.3、2.4)にはそれぞれ、周期的な直線の分割マークが、これら分割トラックの半径ベクトル(R)に対して平行でなく且つ垂直でない特定の配置角(α、β)をなして配置されている
    ことを特徴とする位置測定装置。
  2. 請求項記載の位置測定装置において、分割マークの半径ベクトル(R)に対する配置角(α、β)はそれぞれ、5°〜45°に範囲に設定されていることを特徴とする位置測定装置。
  3. 請求項1又は2記載の位置測定装置において、2つの分割トラック(2.3、2.4)の分割マークの配置角(α、β)が、
    cosβ/cosα=r1/r2
    ただし、α=内側分割トラック内の分割マークの配置角
    β=外側分割トラック内の分割マークの配置角
    r1=内側分割トラックの中心から格子目盛本体の中心点までの間隔
    r2=外側分割トラックの中心から格子目盛本体の中心点までの間隔
    を満足するよう設定されていることを特徴とする位置測定装置。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の位置測定装置において、検出ユニットは半径方向に相互に直接隣接して配置されていることを特徴とする位置測定装置。
  5. 請求項1〜いずれかに記載の位置測定装置において、2つの分割トラック(2.3、2.4)それぞれに検出ユニットが付属され、検出ユニットは、複数の位相シフト位置信号(S1、S2)を発生させるために、相互にオフセットされて配置されている複数の走査格子(3.2、3.2)と、これらの走査格子に付属されている検出装置(3.3、3.4)とを含むことを特徴とする位置測定装置。
  6. 請求項1〜5いずれかに記載の位置測定装置を用いて、相互に回転運動する2つの物体の位置を測定する方法において、
    初期化動作を行うステップであって、
    実際の回転軸線(AIST)の周りを回転する周期的格子目盛本体(2、20)の走査から、格子目盛本体(2、20)の半径方向運動に関する位置情報及び接線方向運動に関する位置情報を検出するステップと、
    格子目盛本体を走査し、少なくとも2つの検出ユニットにより、該格子目盛本体の半径方向運動及び接線方向運動に関するそれぞれ複数の位相シフト信号(S1、S190、S1180、S1270、S2、S290、S2180、S2270)を発生させるステップと、
    得られた位置情報から、位置信号(P1、P2)の偏心誤差に関する補正値(K)を決定して記憶するステップであって、格子目盛本体の実際回転軸線(AIST)と目標回転軸線(ASOLL)との偏心誤差に関する補正値(K)を決定してメモリ・ユニット(5)に記憶するステップと
    からなるステップと、
    測定動作において、測定された位置信号をメモリ・ユニットに記憶されている補正値(K)を用いて補正して、格子目盛本体の回転に関する偏心誤差のない位置値(ψkorrigiert)を発生させるステップと
    からなることを特徴とする位置測定方法。
  7. 請求項記載の方法において、初期化動作において、少なくとも2つの検出ユニットの位置信号(P1、P2)から、格子目盛本体の半径方向及び接線方向シフトに関する位置変化値が決定され、この位置変化値から、測定角度範囲内の全ての位置に対する、位置の関数としての補正値(K)が決定されることを特徴とする方法。
  8. 請求項記載の方法において、初期化動作において、少なくとも90°の角度範囲にわたり補正値(K)が決定されることを特徴とする方法。
  9. 請求項6〜8いずれかに記載の方法において、位置測定装置の投入ごとに、初期化動作が実行されることを特徴とする方法。
  10. 請求項6〜9いずれかに記載の方法において、測定動作中に、初期化動作において決定された補正値(K)を更新するために、背後において、初期化動作が繰り返し実行されることを特徴とする方法。
  11. 請求項6〜10いずれかに記載の方法において、補正値(K)は、初期化動作において格子目盛本体の回転運動に関して提供される絶対位置情報と共に記憶されることを特徴とする方法。
  12. 請求項6〜11いずれかに記載の方法において、該方法はさらに、測定動作において、実行された格子目盛本体の回転がカウントされることを特徴とする方法。
  13. 請求項6〜12いずれかに記載の方法において、格子目盛本体の半径方向運動がきわめて大きい場合に、警告信号が発生されることを特徴とする方法。
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