JP5407145B2 - 4’−ジアルコキシメチルビシクロへキシル−4−イルメタノール及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶材料を製造する上で有用な中間体及びその製造方法に関する。
液晶表示素子は、低電圧作動、薄型表示等の優れた特徴から現在広く用いられている。液晶表示素子の表示方式として近年、垂直配向方式が新たに実用化されてきた。垂直配向方式は液晶分子の垂直配向を利用して視野角の改善を図った方式であり、誘電異方性値が負の液晶組成物が使用される。既に、誘電率異方性が負の液晶組成物はいくつか報告されているが、その1つとして、2,3-ジフルオロヒドロキノン骨格を有する式(5)
Figure 0005407145
で表される化合物が報告されている(特許文献1参照)。しかし、当該引用文献においては側鎖が飽和アルキル基を有する化合物のみが開示されており、式(6)
Figure 0005407145
で表される化合物に代表される側鎖にアルケニル基を有する化合物に関しては開示されていなかった。そのため、アルケニル基を側鎖に有する化合物の物性及び液晶化合物として用いた場合の有用性については未知のままであった。
最近、側鎖としてアルケニル基を有する2,3-ジフルオロヒドロキノン誘導体について開示がなされた(特許文献2参照)。当該引用文献においては側鎖としてアルケニル基を有する2,3-ジフルオロヒドロキノン誘導体についての具体的な開示があり、製造方法についての記載もある。しかし、当該引用文献記載の製造方法においては、製造中間体として用いられる下記化合物
Figure 0005407145
の収率が悪く、精製により更に単離収率が悪化することから実用的な製造方法とは言えない問題があった。更に、当該引用文献記載の製造方法においては、4-(2-アルケニル)-2,3-ジフルオロフェノール誘導体を別途製造する必要がある。そのため、側鎖の異なる同族体を製造する場合において、種々の4-(2-アルケニル)-2,3-ジフルオロフェノール誘導体を製造する必要が生じ生産効率が悪い問題があった。
以上より、側鎖にアルケニル基を有する2,3-ジフルオロヒドロキノン骨格を有する化合物の効率的な製造方法及び製造中間体の開発が求められていた。
国際公開89/08637号パンフレット 国際公開O6/93102号パンフレット
本発明が解決しようとする課題は、側鎖にアルケニル基を有する2,3-ジフルオロヒドロキノン骨格を有する化合物の製造に有用な製造中間体を提供し、併せて当該化合物の効率的な製造方法を提供することにある。
本願発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、トランス,トランス-4-(ジアルコキシメチル)ビシクロヘキシル-4-イルメタノール誘導体が、側鎖にアルケニル基を有する2,3-ジフルオロヒドロキノン骨格を有する化合物の製造に有用であることを見出し本願発明の完成に至った。
本願は、一般式(1)
Figure 0005407145
(式中、R3は炭素数1〜12のアルキル基を表す。)で表されるトランス,トランス-4-(アルコキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸誘導体のカルボキシル基を還元して一般式(2)
Figure 0005407145
(式中、R3は一般式(1)と同じ意味を表す。)で表されるトランス,トランス-4-(アルコキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルバルデヒド誘導体に変換し、そのホルミル基をアセタール保護して一般式(3)
Figure 0005407145
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルケニル基を表すが、R1及びR2はまたR1及びR2が環状構造を形成し-CH2CH2-又は-CH2CH2CH2-を表しても良く、R3は一般式(1)と同じ意味を表す。)で表されるトランス,トランス-4-(ジアルコキシメチル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸エステル誘導体に変換し、そのアルコキシカルボニル基を還元することによる一般式(4)
Figure 0005407145
(式中、R1及びR2は一般式(3)と同じ意味を表す。)で表されるトランス,トランス-4-(ジアルコキシメチル)ビシクロヘキシル-4-イルメタノール誘導体の製造方法を提供する。また、本願発明の製造中間体である一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物も併せて提供する。
本願発明の製造中間体を用い、以下の合成経路を用いることにより側鎖にアルケニル基を有する2,3-ジフルオロヒドロキノン骨格を有する化合物を効率的に製造することが可能となる。
Figure 0005407145
本願発明の製造方法は、製造過程において極端に収率の悪い工程を含まない。更に、側鎖を最終段階で導入することから、種々の側鎖を有する化合物を効率的に製造することが可能であり、
2,3-ジフルオロヒドロキノン骨格を有する化合物の製造に有用である。
本願発明の中間体により製造可能な2,3-ジフルオロヒドロキノン骨格を有する化合物は垂直配向方式の液晶表示素子の構成部材として有用である。更に、本願発明の製造中間体は、トランス,トランス-4-(アルコキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸誘導体を出発物質とする本願発明の製造方法により効率的に製造することが可能である。
以下に本発明について詳細に説明する。
一般式(1)で表される化合物の酸化は、塩素化剤によりカルボン酸を酸クロリドに変換した後、ローゼンムント還元(Rosenmund reduction)することによって行うことができる。塩素化に用いる反応溶媒としては、反応を好適に進行させるものであればいずれでも構わないが、ハロゲン系溶媒、エーテル系溶媒又は炭化水素系溶媒等を挙げることができる。ハロゲン系溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等を、エーテル系溶媒としては、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル又はt-ブチルメチルエーテル等を、炭化水素系溶媒としてはペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン又はトルエン等が挙げられ、中でもハロゲン系溶媒であるジクロロメタン又は1,2-ジクロロエタンが好ましい。
塩素化剤としてはシュウ酸クロリド、塩化チオニル、スルフリルクロリド等を挙げることができ、入手及び取り扱いの容易さからシュウ酸クロリド、塩化チオニルが好ましく、得られる酸クロリドの精製の容易さという観点からシュウ酸クロリドがより好ましい。塩化チオニルを用いた場合、蒸留精製をしないと、次の還元反応がスムーズに進行しないのに対し、シュウ酸クロリドを用いた場合は、精製無しでも還元反応が進行するので有利である。塩素化の際の反応温度は0℃から150℃が好ましく、酸クロリドの熱安定の観点から0℃から80℃がより好ましい。より高温に加熱すると異性化反応が進行し、シクロヘキサン環とクロロカルボニル基の付け根の炭素上でのトランス/シス立体選択性が悪化するので不利である。
ローゼンムント還元の際は、パラジウム炭素を触媒として水素添加反応をおこなうが、この時発生する塩酸ガスを反応系から除去する必要がある。塩酸ガスを除去するする方法としては、水素ガスを反応溶液にバブリングして物理的に塩酸ガスを溶液外に排出する方法と、塩基を反応溶液に添加して化学的に塩酸ガスを補足する方法があるが、反応収率の観点より塩基を用いる方がより好ましい。添加する塩基としては、三級アミン又はピリジン誘導体を挙げることができる。三級アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等を、ピリジン誘導体としては、ピリジン、2-メチルピリジン、2,6-ジメチルピリジン等を挙げられ、反応収率の観点よりジイソプロピルエチルアミン又は2,6-ジメチルピリジンが好ましい。用いる反応溶媒としては、反応を好適に進行させるものであればいずれでも構わないが、エーテル系溶媒、エステル系溶媒又は炭化水素系溶媒等を挙げることができる。エーテル系溶媒としては、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル又はt-ブチルメチルエーテル等を、エステル系溶媒としては、酢酸メチル又は酢酸エチルを、炭化水素系溶媒としてはペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン又はトルエン等が挙げられ、テトラヒドロフラン又は酢酸エチルが好ましい。反応温度は0℃から60℃が好ましく、15℃から35℃がより好ましい。
一般式(3)のアルコキシカルボニル基を還元する方法としては、金属を用いる方法、金属ヒドリドを用いる方法、水素添加反応などが挙げられるが、金属ヒドリドを用いることが好ましく、さらに水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ジイソブチルアルミニウム又は水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムがより好ましく、試薬の入手容易さ及び取り扱いの容易さより水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムが特に好ましい。用いる反応溶媒としては、反応を好適に進行させるものであればいずれでも構わないが、エーテル系溶媒又は炭化水素系溶媒等を挙げることができる。エーテル系溶媒としては、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル又はt-ブチルメチルエーテル等を、炭化水素系溶媒としてはペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン又はトルエン等が挙げられ、中でもテトラヒドロフラン又はトルエンが好ましく、トルエンがより好ましい。反応の停止を水でおこなうと不溶性のアルミン酸ナトリウムが析出し、後処理を困難にするということが、しばしば問題になる。これを防ぐ方法として水の代わりに塩酸又は水酸化ナトリウム水溶液を用いることが挙げられるが、得られる化合物のアセタール基の安定性の観点から水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。また水酸化ナトリウム水溶液の濃度は、アルミン酸ナトリウムの溶解性の観点から20%以上が好ましい。
一般式(1)、一般式(2)及び一般式(3)において、R3は炭素数1〜12のアルキル基を表すことが好ましく、具体的には−CH3、−CH2CH3、−(CH2)2CH3、−(CH2)3CH3、−(CH2)4CH3、−(CH2)5CH3、−(CH2)6CH3又は−(CH2)7CH3が好ましい。
一般式(3)及び一般式(4)においてR1及びR2は同時に炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましく、具体的には−CH3、−CH2CH3、−(CH2)2CH3、又は−(CH2)3CH3を表すことが好ましく、R1及びR2が-CH2CH2-又は-CH2CH2CH2-を表すことにより環状構造を有することが好ましい。
本願発明の製造方法において、目的物である一般式(4)で表される化合物としてより具体的には次に示す化合物の製造が好ましい。
Figure 0005407145
特に好ましい化合物として次に示す化合物を挙げることができる。
Figure 0005407145
本願発明の化合物である一般式(3)で表される化合物は具体的には次に示す化合物が好ましい。
Figure 0005407145
(式中、R3は炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
特に好ましい化合物として次に示す化合物を挙げることができる。
Figure 0005407145
(式中、R3は炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
(応用例) 本願発明の製造中間体を用いた液晶化合物の製造
一般式(4)
Figure 0005407145
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜12のアルキル基又はアルケニル基を表すが、R1及びR2はまた-CH2CH2-又は-CH2CH2CH2-を表しても良く、さらにR3は一般式(2)と同じ意味を表す。)で表されるトランス,トランス-4-(ジアルコキシメチル)ビシクロヘキシル-4-イルメタノール誘導体を、一般式(7)
Figure 0005407145
(式中、R1及びR2は一般式(4)と同じ意味を表し、X1は塩素、臭素、よう素、ベンゼンスルホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を表す。)で表される化合物に変換する。これと2,3-ジフルオロフェノールと反応させて一般式(8)
Figure 0005407145
(式中、R1及びR2は一般式(4)と同じ意味を表す。)で表される化合物を得る。水酸基を導入し一般式(9)
Figure 0005407145
(式中、R1及びR2は一般式(1)と同じ意味を表す。)で表されるフェノールに誘導し、これと一般式(10)
Figure 0005407145
(式中、R4は炭素数1〜12のアルキル基又はアルケニル基を表し、n は0又は1を表し、X2は一般式(7)と同じ意味を表す。)で表される化合物と反応させて、一般式(11)
Figure 0005407145
(式中、R1及びR2は一般式(4)と同じ意味を表し、R4及びn は一般式(10)と同じ意味を表す。)で表される化合物を得る。酸性条件下でアセタールを脱保護し、一般式(12)
Figure 0005407145
(式中、R4及びnは一般式(10)と同じ意味を表す。)で表されるアルデヒドに導き、メチルトリフェニルホスフィンブロミドより調製されるイリドを反応させることにより一般式(13)
Figure 0005407145
(式中、R4及びnは一般式(10)と同じ意味を表す。)で表される化合物を得ることができる。一般式(13)で表される化合物は、誘電率異方性は負の液晶組成物の構成部材として有用である。
本願発明の化合物を使用することにより、従来製造が困難であった液晶化合物を効率的に製造することができる。
本願発明において、出発物質となる一般式(1)で表される化合物は、一般式(14)
Figure 0005407145
(式中、R3は一般式(1)と同じ意味を表す。)で表されるトランス、トランス-4', 4-ビシクロヘキシルジカルボン酸ジエステルの片方のアルコキシカルボニル基を加水分解することにより得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。化合物の構造は、核磁気共鳴スペクトル(NMR)、質量スペクトル(MS)等により確認した。
化合物記載に下記の略号を使用する。
THF :テトラヒドロフラン
LDA :リチウム ジイソプロピルアミド
i-Pr :イソプロピル
DIAD :ジイソプロピル アゾジカルボキシレート
Ph :フェニル
(参考例1) トランス、トランス-4'-(メトキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸の製造
Figure 0005407145
トランス、トランス-4', 4-ビシクロヘキシルジカルボン酸ジメチルエステル(15.8g)のメタノール(46mL)/テトラヒドロフラン(46mL)溶液に、15℃で20%水酸化ナトリウム水溶液(11.7mL)を滴下した。25℃で2時間攪拌した後、10%塩酸でPH=3にし、溶媒を留去して析出した固体をろ取した。固体をジクロロメタンで分散洗浄し、洗浄液を濃縮、再結晶することにより、トランス、トランス-4'-(メトキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸(7.35g)を無色透明の結晶(融点204-207℃)として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)
δ: 0.95 1.13 (m, 6 H), 1.33 1.45 (m, 4 H), 1.79 (bs, 4H), 2.01 (t, J = 13.6 Hz, 4 H), 2.22 (ddt, J = 3.6 Hz, 12.4 Hz, 20.8 Hz, 2 H), 3.66 (s, 3 H).
(実施例1) トランス、トランス-4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメタノールの製造
(1−1) トランス、トランス-4-(メトキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルバルデヒドの製造
Figure 0005407145
実施例1で得たトランス、トランス-4'-(メトキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸(44g)のジクロロメタン(222mL)溶液に、25℃でシュウ酸クロリド(22 mL)を滴下した。35℃で3時間攪拌した後、溶媒を減圧留去し、褐色の固体を得た。この化合物とパラジウム炭素(3.6g)、2,6-ジメチルピリジン(19g)をテトラヒドロフラン(240 mL)に懸濁させ、25℃で水素雰囲気下、10時間攪拌した。セライトろ過を行い、ろ液を10%食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去してトランス、トランス-4-(メトキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルバルデヒド(45g)を黄色固体として得た
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)
δ: 0.95 1.12 (m, 7 H), 1.20 1.29 (m, 1 H), 1.38 1.45 (m, 2 H), 1.76 2.00 (m, 4 H), 2.00 2.07 (m, 4 H), 2.11 2.25 (m, 2 H), 3.66 (s, 1 H), 9.60 (s, 1 H).
(1−2) トランス、トランス-4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸メチルの製造
Figure 0005407145
(1−1)で得たトランス、トランス-4-(メトキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルバルデヒド(45g)、エチレングリコール(12g)及び硫酸水素カリウム(4.6g)をトルエン(135mL)に溶解し、共沸脱水をしながら115℃で3時間攪拌した。25℃に冷却後、反応溶液を、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水及び10%食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して褐色固体を得た。カラムクロマトグラフィーで精製し、トランス、トランス-4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸メチル(42g)を黄色固体として得た
MS m/z : 296 (M+)、265
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)
δ: 0.93 1.15 (m, 8 H), 1.32 1.50 (m, 3 H), 1.73 1.87 (m, 6 H), 1.96 2.00 (m, 2 H), 2.21 (tt, J = 3.6 Hz, 12.2 Hz, 1 H), 3.65 (s, 3H), 3.82 3.88 (m, 2 H), 3.90 3.95 (m, 2 H), 4.58 (d, J = 5.2 Hz, 1 H).
(1−3) トランス、トランス-4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメタノールの製造
Figure 0005407145
(1−2)で得たトランス、トランス-4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸メチル(20g)のトルエン(120 mL)に5℃で水素化ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(70%wtトルエン溶液、23 g)を滴下した。25℃で1時間攪拌した後、20%水酸化ナトリウム水溶液(45mL)に5℃で滴下した。有機層を分取し、水層をトルエンで抽出した。有機層を合わせ、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去してトランス、トランス-4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメタノール(18g)を微黄色の固体として得た。
MS m/z : 268 (M+)、250
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)
δ: 0.85 1.15 (m, 10 H), 1.32 1.52 (m, 3 H), 1.73 1.86 (m, 8 H), 3.43 (t, J = 6.2 Hz, 2 H), 3.82 3.88 (m, 2 H), 3.90 3.95 (m, 2 H), 4.59 (d, J = 4.8 Hz, 1 H).
(応用例) 2,3-ジフルオロ-1-(3-ブテニルオキシ)-4-(トランス、トランス-4'-ビニルビシクロヘキシル‐4‐イル)メトキシベンゼンの製造
Figure 0005407145
(2−3)で得たトランス、トランス-4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメタノール(Ia、18g)、ピリジン(8mL)のジクロロメタン(54 mL)溶液中に、25℃でメタンスルホニルクロリド(7.7mL)を滴下した。35℃で5時間攪拌したのちに、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に滴下した。有機層を分取し、水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせ、水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し黄色固体を得た。カラムクロマトグラフィーと再結晶にて精製し、メタンスルホン酸 トランス、トランス-4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメチル(Ib、21g)を無色結晶として得た。
メタンスルホン酸 トランス、トランス-4-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメチル(Ib、21g)、2,3-ジフルオロフェノール(8.7g)及び炭酸カリウム(11g)のジメチルホルムアミド(125mL)溶液を85℃で7時間攪拌した。室温に放冷後、水を加えトルエンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し黄色固体を得た。カラムクロマトグラフィーと再結晶にて精製し、1-(トランス,トランス-4'-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメトキシ)-2,3-ジフルオロベンゼン(Ic、21 g)を無色結晶として得た。
LDA(0.37 M、135 mL、THF: hexane = 75:25)を調整し、1-(トランス,トランス-4'-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメトキシ)-2,3-ジフルオロベンゼン(Ic、14.0 g)のTHF(42mL)溶液を内温-40〜-55℃で滴下し、内温を保ったまま2時間攪拌した。ほう酸トリイソプロピル(10.5 g)を内温-50〜-55℃で滴下し、0℃まで昇温した。塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止し、有機層を分取後、水層をトルエンで抽出した。合わせた有機層に15%過酸化水素水(12.7g)をゆっくり加え、40℃で2時間攪拌した。水を加えてしばらく攪拌し、トルエンで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して、4-(トランス,トランス-4'-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメトキシ)-2,3-ジフルオロフェノール (Id、13.1 g)を得た。
4-(トランス,トランス-4'-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメトキシ)-2,3-ジフルオロフェノール (Id、12.9 g)、3-ブテノール(2.81 g)、トリフェニルホスフィン(10.6 g)及びTHF(58 mL)を混合し、5℃でジイソプロピル アゾジカルボキシレート(7.88 g)を滴下した。室温で1時間攪拌した後、濃縮してTHFを除去した。67%メタノール水溶液を加えて固形物を分散させ、結晶をろ別、乾燥し、6-(3-ブテニルオキシ)-3-(トランス,
トランス-4'-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメトキシ)-1,2-ジフルオロベンゼン(Ie、14.3 g)を得た。
6-(3-ブテニルオキシ)-3-(トランス,トランス-4'-(1,3-ジオキソラン-2-イル)ビシクロヘキシル-4-イルメトキシ)-1,2-ジフルオロベンゼン (Ie、14.3 g)をトルエン(70 mL)に溶解し、ギ酸(28 mL)を加えて50℃で5時間攪拌した。室温まで冷却後、水及び飽和食塩水を加えて有機層を分取し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、溶媒を減圧留去して、6-(3-ブテニルオキシ)-3-(トランス,トランス-4'-ホルミルビシクロヘキシル-4-イルメトキシ)-1,2-ジフルオロベンゼン (If、12.8 g)を得た。
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(14.4 g)をTHF(43 mL)に分散し、5℃でカリウム-t-ブトキシド(4.50 g )を加え、30分攪拌した。その後、6-(3-ブテニルオキシ)-3-(トランス,トランス-4'-ホルミルビシクロヘキシル-4-イルメトキシ)-1,2-ジフルオロベンゼン (If、12.6 g)のTHF(25 mL)溶液を滴下し、30分攪拌した。水10 mLを加えた後溶媒を減圧留去し、残渣に50%メタノール水溶液及びヘキサンを加えて有機層を分取した。有機層を50%メタノール水溶液及び飽和食塩水で洗浄し、溶媒を減圧留去した。残渣を再結晶及びカラムクロマトグラフィーにより精製し、無色結晶として2,3-ジフルオロ-1-(3-ブテニルオキシ)-4-(トランス、トランス-4'-ビニルビシクロヘキシル‐4‐イル)メトキシベンゼン(Ig、10.5 g)を得た。
相転移温度 C 64.5 N 119.5 I
MS m/z : 404 (M+)
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)
δ: 0.95-1.15 (m, 10H), 1.65-2.00 (m, 10H), 2.50 2.60 (m, 2H), 3.76 (d, J = 6.4 Hz, 2 H), 4.03 (t, J = 6.8 Hz, 2 H), 4.80 5.30 (m, 4 H), 5.79 (ddd, J = 6.4 Hz, 10.4 Hz, 17.2 Hz, 1 H), 5.83 5.95 (m, 1 H), 6.55 6.70 (m, 2 H).
本願発明の4'-ジアルコキシメチルビシクロへキシル-4-イルメタノールを出発原料とすることにより、二つのアルケニル側鎖を有する2,3-ジフルオロ-1-(3-ブテニルオキシ)-4-(トランス、トランス-4'-ビニルビシクロヘキシル‐4‐イル)メトキシベンゼンを効率的に製造することが可能となった。
(比較例) 2,3-ジフルオロ-1-(3-ブテノキシ)-4-(トランス、トランス-4-ビニルビシクロヘキシル‐4‐イル)メトキシベンゼン(R)の製造
(R−1) 4-(2-ブテノキシ)-2,3-ジフルオロフェノールの製造
Figure 0005407145
(R−1−1) 1-(2-ブテノキシ)-2,3-ジフルオロベンゼンの製造
2,3-ジフルオロフェノール77.2 gの2-ブタノン(600 ml)溶液に、無水炭酸カリウム122 gを加えた後、1-ブロモ-2-ブテン90.0 ml(E/Z比=92/8)を加えた。4時間加熱還流した後、室温まで冷却し、水を滴下して加えて反応を停止させた。ヘキサンで抽出し(3回)、集めた有機層を、3 M塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、減圧蒸留(155-160℃、50 kPa)することにより、無色透明の液体として1-(2-ブテノキシ)-2,3-ジフルオロベンゼン(E/Z比=82/18、1H-NMR分析による)106 gを得た。
(R−1−2) 4-(2-ブテノキシ)-2,3-ジフルオロフェノールの製造
1-(2-ブテノキシ)-2,3-ジフルオロベンゼン96.0 gのTHF(500 ml)溶液を-50℃以下で激しく攪拌している中に、内温を保ちながら、2.67 Mブチルリチウムヘキサン溶液225 mlを滴下して加えた後、-50℃で1時間攪拌を続けた。内温を保ちながら、ホウ酸トリメチル63.3 gのTHF(60 ml)溶液を滴下して加え、その温度を保ったまま30分間攪拌を続けた後、0℃まで昇温した。内温を保ちながら、水120 mlを滴下して加えた後、さらに15%過酸化水素水160 mlを滴下して加え、0℃で1時間攪拌を続けた。室温まで昇温し、さらに2時間攪拌を続けた後、飽和食塩水を加え、有機層を分離し、水層からトルエンで抽出した(2回)。有機層を集めた後、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、3 M塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、再結晶することにより、微黄色の針状晶として4-(2-ブテノキシ)-2,3-ジフルオロフェノール(E/Z比=99/1、1H-NMR分析による) 42.7 gを得た。
(R−2) 1-((E)-2-ブテノキシ)-2,3-ジフルオロ-4-(トランス-4-(トランス-4-ビニルシクロヘキシル)シクロヘキシル)メトキシベンゼンの製造
Figure 0005407145
(R−2−1) 4,4'-ビスメトキシメチリデンビシクロヘキシルの製造
メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド882.3 gをTHF 2600 mLに分散し、-10℃に冷却した。内温を保ちながらカリウム-t-ブトキシド313.2 gを加えた。内温を保ちながら1時間攪拌した後、ビシクロヘキシル-4,4'-ジオン200.0 gのTHF (800 mL)溶液を滴下して加えた。内温を保ちながら1時間攪拌した後、水を加えて反応を停止させた。溶媒を減圧留去した後、ヘキサンを加え激しく攪拌し、濾過した(2回)。濾液を合わせ、50%メタノール水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、無水の硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、白色の固体231.8 gを得た。
(R−2−2) トランス,トランス-ビシクロヘキシル-4,4'-ジカルバルデヒドの製造
(R−2−1)で得られた固体231.8 gのTHF (930 mL)溶液に10%塩酸700 mLを加え、1時間加熱還流した。反応液を放冷した後、有機層を分離し、水層からトルエンで抽出した(4回)。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水の硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、赤茶色の液体204.5gを得た。これをメタノール800 mLに溶解し、- 10℃で激しく攪拌している中に、内温を保ったまま10%水酸化ナトリウム水溶液80 mLを滴下して加えた。内温を保ったまま2時間攪拌した。水を加え、析出した固体を吸引ろ過により濾取した。得られた固体を水、メタノールの順に洗浄、乾燥し、白色の固体189.4 gを得た。
(R−2−3) 4'-ビニルビシクロヘキシル-4-カルバルデヒドの製造
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド192.5 gをTHF 580 mLに分散し、-10℃で激しく攪拌している中に、内温を保ちながらカリウム-t-ブトキシド66.6 gを加えた。内温を保ちながら1時間攪拌した後、(R−2−2)で得られた固体120.0 gのTHF (1800 mL)溶液へ内温5 10℃で滴下して加えた。内温を保ったまま1時間攪拌した後、水を加えて反応を停止させた。反応溶液を5%塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。有機層の溶媒を留去し、ヘキサン及びトルエンを加え、50%メタノール水で洗浄した。無水の硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、ほぼ無色の固体60.1 gを得た。
(R−2−4) トランス-4-(トランス-4-ビニルシクロヘキシル)シクロヘキシルメタノールの製造
水素化ホウ素ナトリウム1.65 gのエタノール(120 mL)溶液を-10℃で攪拌している中に、内温を保ちながら(R−2−3)で得られたほぼ無色の固体60.1 gのTHF(180 mL)溶液を滴下して加えた。室温まで昇温した後2時間攪拌し、水、酢酸エチル、塩化アンモニウム水溶液を加え、反応を停止させた。反応液に飽和食塩水を加え、有機層を分離し、水層から酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、カラムクロマトグラフィーにより精製して白色の固体としてトランス-4-(トランス-4-ビニルシクロヘキシル)シクロヘキシルメタノール15.4 gを得た。
(R−2−5) メタンスルホン酸 トランス-4-(トランス-4-ビニルシクロヘキシル)シクロヘキシルメチルの製造
トランス-4-(トランス-4-ビニルシクロヘキシル)シクロヘキシルメタノール15.1 g、ピリジン8.2 mL及び4-ジメチルアミノピリジン0.41 gをジクロロメタン50 mLに溶解した。氷冷下、メタンスルホニルクロリド6.3 mLのジクロロメタン(6 mL)溶液を30分かけて滴下し、室温まで昇温後6時間攪拌し、終夜放置した。反応溶液を10%塩酸にあけて有機層を分取し、水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン)及び再結晶(ヘキサン/トルエン)3回で精製し、無色結晶としてメタンスルホン酸 トランス-4-(トランス-4-ビニルシクロヘキシル)シクロヘキシルメチル9.8 gを得た。
(R−3) 2,3-ジフルオロ-1-(3-ブテノキシ)-4-(トランス、トランス-4-ビニルビシクロヘキシル‐4‐イル)メトキシベンゼン(R)の製造
Figure 0005407145
(R−2)で得られたメタンスルホン酸 トランス-4-(トランス-4-ビニルシクロヘキシル)シクロヘキシルメチル及び(R−1)で得られた4-(3-ブテノキシ)-2,3-ジフルオロフェノールをDMFに溶解した。そこへリン酸三カリウムを加え、100 130℃で3時間攪拌し、4-(3-ブテノキシ)-2,3-ジフルオロフェノールを追加してさらに3時間攪拌した。反応混合物を水にあけ、トルエンで抽出し、水及び飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製し、無色結晶として2,3-ジフルオロ-1-(3-ブテノキシ)-4-(トランス、トランス-4-ビニルビシクロヘキシル‐4‐イル)メトキシベンゼン(R)を得た。
本願発明の中間体を用いない従来の製造方法では、(R−2−3)における反応の選択性が低いため、(R−2−2)で得られた4'-ビニルビシクロヘキシル-4-カルバルデヒド 120gからトランス-4-(トランス-4-ビニルシクロヘキシル)シクロヘキシルメタノールを約15gしか得ることができず、単離収率は二工程で約13%と低いものであった。更に、比較例の製造方法では、4-(2-アルケニル)-2,3-ジフルオロフェノール誘導体を別途製造しなければならない。その結果、側鎖の異なる化合物を製造する場合に種々の4-(2-アルケニル)-2,3-ジフルオロフェノール誘導体を製造する必要があり効率が悪いものであった。

Claims (5)

  1. 一般式(1)
    Figure 0005407145
    (式中、R3は炭素数1〜12のアルキル基を表す。)で表されるトランス,トランス-4’-(アルコキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸誘導体のカルボキシル基を還元して一般式(2)
    Figure 0005407145
    (式中、R3は一般式(1)と同じ意味を表す。)で表されるトランス,トランス-4’-(アルコキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルバルデヒド誘導体に変換し、そのホルミル基をアセタール保護して一般式(3)
    Figure 0005407145
    (式中、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルケニル基を表すが、R1及びR2はまたR1及びR2が環状構造を形成し-CH2CH2-又は-CH2CH2CH2-を表しても良く、R3は一般式(1)と同じ意味を表す。)で表されるトランス,トランス-4’-(ジアルコキシメチル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸エステル誘導体に変換し、そのアルコキシカルボニル基を還元することによる一般式(4)
    Figure 0005407145
    (式中、R1及びR2は一般式(3)と同じ意味を表す。)で表されるトランス,トランス-4’-(ジアルコキシメチル)ビシクロヘキシル-4-イルメタノール誘導体の製造方法。
  2. 一般式(2)
    Figure 0005407145
    (式中、R3は炭素数1〜12のアルキル基を表す。)で表されるトランス,トランス-4’-(アルコキシカルボニル)ビシクロヘキシル-4-イルカルバルデヒド誘導体に変換し、そのホルミル基をアセタール保護して一般式(3)
    Figure 0005407145
    (式中、R1及びR2はそれぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルケニル基を表すが、R1及びR2はまたR1及びR2が環状構造を形成し-CH2CH2-又は-CH2CH2CH2-を表しても良く、R3は一般式(2)と同じ意味を表す。)で表されるトランス,トランス-4’-(ジアルコキシメチル)ビシクロヘキシル-4-イルカルボン酸エステル誘導体に変換し、そのアルコキシカルボニル基を還元することによる一般式(4)
    Figure 0005407145
    (式中、R1及びR2はさらにR3は一般式(3)と同じ意味を表す。)で表されるトランス,トランス-4’-(ジアルコキシメチル)ビシクロヘキシル-4-イルメタノール誘導体の製造方法。
  3. 一般式(1)で表される化合物を還元して一般式(2)で表される化合物に変換する方法が、一般式(1)で表される化合物を塩素化剤と反応させて酸クロリドに変換した後、ローゼンムント還元する方法である請求項1記載の製造方法。
  4. 塩素化剤としてシュウ酸クロリドを用いる請求項記載の製造方法。
  5. ローゼンムント還元の反応条件が、塩基を添加することである請求項記載の製造方法。
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