JP5407102B2 - 環状オレフィン系樹脂基材表面保護用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 - Google Patents

環状オレフィン系樹脂基材表面保護用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 Download PDF

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本発明は、環状オレフィン系樹脂基材表面保護用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関し、より詳細には、環状オレフィン系樹脂よりなる基材(例えば、当該部品、フィルム等の成型品)の表面保護用に適する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する。
従来から、光学用途の成形材料として、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが広く使用されているが、PCは複屈折が大きく、またPMMAは吸水性が高く耐熱性も不十分であるため、これら性能を改善した新規な成形材料の開発が求められている。
これらの問題点を解決する素材として、近年環状オレフィン系樹脂が注目され、広く用途展開が進められている。例えば、ノルボルネン構造を有する環状オレフィン系樹脂が市販されている。環状オレフィン系樹脂は、低複屈折、低吸湿、高透明性、高耐熱性を有している反面、表面がやや脆く傷が付きやすいため耐擦傷性の改善が求められている。
従来、各種プラスチック材料にハードコート性を付与するために、活性エネルギー線硬化性コート剤が塗工されており、環状オレフィン系樹脂にも当該コート剤の利用が進められている。しかしながら、環状オレフィン系樹脂基材に汎用の活性エネルギー線硬化性コート剤を適用した場合、活性エネルギー線照射してなる当該コート剤の硬化皮膜は硬度や基材接着性の点で不十分である。また、当該コート剤をフィルム基材に塗工し活性エネルギー線照射して硬化させた場合には、フィルムがカールしやすくなる等の問題があった。
接着性を改善するために、アンダーコート剤として、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂をトルエン等の溶剤に溶解したものを塗工する方法が提案されている(特許文献1参照)が、当該方法では工程が増えるため作業性低下やコストアップの問題があった。
また、他の接着性改善方法として、活性エネルギー線硬化性コート剤中に非反応成分であるポリマーを含有させる方法(特許文献2参照)や、重合性化合物として脂環系(メタ)アクリル化合物を配合する方法(特許文献3、4参照)などが提案されている。しかしながら、これらの方法では、該ポリマーまたは脂環系アクリル化合物の添加により、活性エネルギー線硬化性コート剤の架橋密度が低下し、得られる硬化皮膜の耐擦傷性が低下する問題がある。
さらに、光重合開始剤の選択により密着性を改善する方法(特許文献5参照)が開示されているが、当該方法では環状オレフィン基材上での硬化皮膜の硬度が十分でなく、またフィルムに塗工した際のカール性が大きい等の問題がある。
特開平5−225613号公報 特開平8−12787号公報 特開平10−51542号公報 特開平5−306378号公報 特開2002−275392号公報
本発明の目的は、環状オレフィン系樹脂基材の表面に、硬化性、耐擦傷性、硬度、接着性、透明性等に優れた保護層を形成するための活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のアクリルモノマー、特定のポリマーアクリレートを組み合わせてなる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物によれば前記目的を達成できることを見出した。本発明はかかる新たな知見に基づいて完成されたものである。
すなわち本発明は、(A)トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロピレングリコール付加物のトリアクリレート及びトリメチロールプロパンプロピレングリコール付加物のトリアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種の、表面張力が37mN/m以下であってアクリロイル基を3以上有する多官能モノマー40〜60重量%、
(B)グリシジル(メタ)アクリレート系重合物にアクリル酸を付加反応させてなるポリマーアクリレート10〜60重量%、および
(C)多官能ウレタンアクリレートオリゴマー0〜50重量%(但し、当該各成分の合計が100重量%である)
を含有し、
前記(B)成分のグリシジル(メタ)アクリレート系重合物は、全構成単量体のうち70重量%以上がグリシジル(メタ)アクリレートからなる環状オレフィン系樹脂基材表面保護用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物によれば、環状オレフィン系樹脂基材(当該部品、フィルム等の成型品)の表面に、硬化性、耐擦傷性、硬度、接着性、透明性、耐カール性などに優れた保護層を形成することができるという特有の効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、前記のように、(A)表面張力が30〜37mN/mであってアクリロイル基を3以上有する多官能モノマー(以下、(A)成分という)、(B)グリシジル(メタ)アクリレート系重合物にアクリル酸を付加反応させてなるポリマーアクリレート(以下、(B)成分という)、および(C)その他のアクリルオリゴマー(以下、(C)成分という)を特定量で配合してなるものである。
(A)成分は、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物から得られる硬化皮膜の硬度や当該硬化皮膜の環状オレフィン系樹脂基材に対する密着性などを付与しえる成分である。(A)成分の表面張力は、十分な硬度及び密着性を得ることができるという観点から、37mN/m以下の範囲が適当であり、さらに30mN/m以上のものが好ましい。該表面張力の測定は、協和CBVP式表面張力計を用いる垂直板法(wilhemy method)による。
(A)成分の具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロピレングリコール付加物のトリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレングリコール付加物のトリアクリレートなどが挙げられるが、硬化塗膜が高硬度となることから、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレートが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中の(A)成分の配合量は、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物から得られる硬化皮膜の硬度や当該硬化皮膜の環状オレフィン系樹脂基材に対する密着性などを考慮して慎重に決定され、本発明では40〜60重量%(但し、(A)、(B)、(C)成分の合計が100重量%である。)であることが必須とされ、好ましくは50〜60重量%とされる。環状オレフィン系樹脂基材に対する密着性を十分に確保するとともに、組成物の活性エネルギー線硬化性を十分に確保するためである。
(B)成分は、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物から得られる硬化皮膜の硬度の向上、硬化性および硬化時のカール発生の低減などを付与し得る成分である。(A)成分は特に密着性付与には有効であり、これに(B)成分を配合することで、さらに、硬化性、硬度を高めることができる。これは、(B)成分が高分子量であり、かつ当該分子中に水酸基を多く有することより、疎水性の高い(A)成分との相溶性が低下し、(B)成分が得られる硬化皮膜表面に移行することによると考えられる。
(B)成分は、前記のように、グリシジル(メタ)アクリレート系重合物にアクリル酸を付加反応させてなるポリマーアクリレートである。エポキシ基に対するアクリル酸の付加量は、未反応のエポキシが組成物の安定性に悪影響を与えるため、1:1〜1:0.8程度が適当であり、1:1〜1:0.9程度が好ましい。
当該グリシジル(メタ)アクリレート系重合物としては、グリシジル(メタ)アクリレートの単独重合体、グリシジル(メタ)アクリレートとカルボキシル基を含有しない各種α,β−不飽和単量体との共重合体等が挙げられる。当該カルボキシル基を含有しないα,β−不飽和単量体としては、各種の(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリルなどが例示できる。なお、グリシジル(メタ)アクリレートとカルボキシル基を含有しないα,β−不飽和単量体とを共重合させてグリシジル(メタ)アクリレート系重合物を得ようとする場合には、反応時に架橋が生じることなく、高粘度化やゲル化を有効に防止することができる。当該グリシジル(メタ)アクリレート系重合物の分子量は、本発明の効果である硬化時のカール性の低減及びアクリル付加反応時のゲル化防止の観点より重量平均分子量5,000〜100,000程度であり、10,000〜50,000程度が好ましい。また、(B)成分中のグリシジル(メタ)アクリレートの使用割合は、硬化皮膜の硬度及びポリマーの移行性などを考慮して70重量%以上とされ、好ましくは75重量%以上とされる。
(B)成分の製造は、格別限定されず、公知の共重合方法を適用できる。グリシジル(メタ)アクリレート系重合体の製造は、当該単量体、重合開始剤、必要により連鎖移動剤および溶剤を反応容器に仕込み、窒素気流下に80〜90℃、3〜6時間程度の条件にて行うことが適切である。こうして得られたグリシジル(メタ)アクリレート系重合体とアクリル酸とを開環エステル化反応させて、(B)成分を収得できるが、通常は、アクリル酸自体の重合を防止するために酸素気流下に行うのがよく、また反応温度は100〜120℃、反応時間は5〜8時間程度が適切である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中の(B)成分の配合量は、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物から得られる硬化皮膜の硬度や当該硬化皮膜の環状オレフィン系樹脂基材に対する密着性などを考慮して慎重に決定され、本発明では10〜60重量%(但し、(A)、(B)、(C)成分の合計が100重量%である。)であることが適しており、好ましくは20〜50重量%とされる。フィルムに塗工した場合のカール発生を有効に防止し、環状オレフィン系樹脂基材に対する密着性を確保するためである。
(C)成分は、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に強靭性などを付与するための任意成分である。(C)成分の具体例としては、多官能ポリエステルアクリレート、多官能ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートが挙げられる。これら例示化合物のうちでは、硬化塗膜の耐擦傷性、強靭性等の観点から、多官能ウレタンアクリレートが好ましい。例えば(a)ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートと分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物とのウレタン反応生成物、(b)分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物にポリオール、ポリエステル又はポリアミド系のジオールを反応させて付加体を合成した後、残ったイソシアネート基にヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを付加させる反応生成物等が挙げられる。(例えば、特開2002−275392号参照)
当該多官能ウレタンアクリレートは、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートと2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート化合物とからなるウレタン反応生成物である。当該ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中の(C)成分の配合量は、前記成分(A)および(B)成分からなる本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物より得られる当該硬化皮膜のカール性、密着性などを考慮して適宜に決定することができる。本発明では(C)成分の配合量は0〜50重量%(但し、(A)、(B)、(C)成分の合計が100重量%である。)である。密着性を確保するためである。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、個別用途に応じて、その粘度を調整するために有機溶剤を配合できる。用いる有機溶剤は環状オレフィン系樹脂基材を侵食しないものを選定する必要があり、例えばエステル系溶剤、アルコール溶剤、ケトン系溶剤が好ましい。環状オレフィン系樹脂基材を侵食する有機溶媒を用いた場合には、硬化皮膜の当該基材に対する密着性が低下する不利がある。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、例えば紫外線、電子線などの各種がある。電子線等により当該樹脂組成物を硬化させる場合には光重合開始剤は不要であるが、紫外線により硬化させる場合には、当該樹脂組成物100重量部に対し、通常、光重合開始剤1〜15重量部程度を含有させることができる。該光重合開始剤としては、ダロキュアー1173、イルガキュアー651、イルガキュアー184、イルガキュアー907、イルガキュアー754(いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、ベンゾフェノン、等の各種の公知のものを使用できる。また、必要に応じて、上記以外の各種添加剤、例えば重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、光安定剤、溶剤、消泡剤、レベリング剤などを配合できる。場合によっては、顔料、ケイ素化合物等を本発明の目的・効果を逸脱しない範囲で配合してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化皮膜を基材に塗工する方法としては、バーコーター塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、グラビアリバース塗工、リバースロール塗工、リップ塗工、ダイ塗工、ディップ塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷など各種方法を採用できる。
環状オレフィン系樹脂基材に本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を塗工する際、当該塗工量は該組成物の有効成分濃度や当該用途などに応じて適宜に決定できるが、通常は硬化皮膜の厚みが2〜30μm程度となる量であればよい。また塗工、乾燥後の皮膜に活性エネルギー線を照射する条件についても、用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の種類、塗工膜厚み、用途などに応じて適宜に決定できる。なお、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を適用する環状オレフィン系樹脂基材としては、格別限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製、商品名「ゼオノア」、ジェイエスアール(株)製、商品名「アートン」、三井化学社製、商品名「アペル」などの市販品を含む各種公知の環状オレフィン系樹脂基材が挙げられる。(「ディスプレイ用光学フィルム」第1章、2.2.7(シーエムシー出版)参照)。
以下に、実施例をあげて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下「部」はいずれも重量基準である。
製造例1((B)成分の製造)
撹拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、グリシジルメタアクリレート(以下、GMAという)250部、ラウリルメルカプタン1.3部、酢酸ブチル1,000部および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNという)7.5部を仕込んだ後、窒素気流下に約1時間かけて系内温度が約90℃になるまで昇温し、1時間保温した。次いで、あらかじめGMA750部、ラウリルメルカプタン3.7部およびAIBN22.5部からなる混合液を仕込んだ滴下ロートより、窒素気流下に該混合液を約2時間を要して系内に滴下し、同温度で3時間保温した後、AIBN10部を仕込み、1時間保温した。その後、120℃に昇温し、2時間保温した。得られたアクリルポリマーの重量平均分子量は19,000(GPCによるスチレン換算)であった。60℃まで冷却後、窒素導入管を空気導入管につけ替え、アクリル酸(以下、AAという)507部、メトキノン2.0部およびトリフェニルフォスフィン5.4部を仕込み混合した後、空気バブリング下にて、110℃まで昇温した。同温度にて8時間保温した後、メトキノン1.4部を仕込み、冷却して、不揮発分が50%となるよう酢酸エチルを加え、ワニスB−1を得た。
製造例2((B)成分の製造)
製造例1において初期仕込みの単量体使用量をGMA175部、メチルメタクリレート(以下、MMAという)75部、後仕込みでの単量体使用量をGMA525部、MMA225部に変え、AAの使用量を355部に変化させた他は製造例1と同様に反応を行い、不揮発分が50%であるワニスB−2を得た。AA反応前のアクリルポリマーの重量平均分子量は20,000であった。
参考製造例3((B)成分の製造)
製造例1において初期仕込みの単量体使用量をGMA125部、メチルメタクリレートMMA125部、後仕込みでの単量体使用量をGMA375部、MMA375部に変え、AAの使用量を254部に変化させた他は製造例1と同様に反応を行い、不揮発分が50%であるワニスB−3を得た。AA反応前のアクリルポリマーの重量平均分子量は23,000であった。
実施例1〜4、参考例5
表1に示す各配合にて、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製した。
比較例1〜4
表1に示す各配合にて、比較用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製した。
Figure 0005407102
表1において、
TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート(表面張力36.2mN/m)
DTMPTA:ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(表面張力 36.2mN/m)
ISA:イソステアリルアクリレート(表面張力27.2mN/m)
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(表面張力40.1mN/mであり当該数値限定範囲外であるため、(A)成分には該当しない)
NDDA:1,9−ノナンジオールジアクリレート(2官能アクリレートであり(A)成分には該当しない、表面張力35.5mN/m)
多官能ウレタンアクリレート:荒川化学社工業株式会社製、商品名「ビームセット557」
を示す。
また、B成分の配合量はいずれも固形分換算である。(A)成分の表面張力は、協和CBVP式表面張力計を用いた垂直板法(wilhemy method)により測定した。
(硬化皮膜の調製)
表1に示す各配合物(酢酸エチルにより固形分を50%になるよう調整)に、光重合開始剤として1−ヒドロキシ-シクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「イルガキュアー184」)を配合物固形分に対し5%添加し、溶解させることにより、紫外線硬化性組成物をそれぞれ調整した。環状オレフィンポリマーフィルム(膜厚100μm)上にバーコーター#20にて塗工(UV硬化後の膜厚10μm)し、70℃熱風乾燥機にて1分間乾燥した後、120W/cmの高圧水銀灯にて10cmの距離から500mj/cm2になるようにコンベアースピードを調整し、紫外線を照射した。
(硬化皮膜の各性能評価)
(1)硬化性
メタノールを含侵させたガーゼで20往復擦り、硬化皮膜表面の白化の程度を目視観察し、下記判定基準で評価した。
○変化なし △やや白化 ×白化
(2)密着性
カッターを用いて硬化皮膜に2mm角の碁盤目25個を形成させた後、当該箇所をセロファンテープ剥離し、残った碁盤目の割合で評価した。
(3)耐擦傷性
1cm角の#00スチールウールに500gの荷重をかけ、可動距離2cmにて10往復後の表面の傷つき程度を目視観察し、下記判定基準で評価した。
○良好 △やや不良 ×不良
(4)硬度
JIS K−5400に基づき、鉛筆引っかき試験により硬化膜の擦り傷にて評価した。
(5)硬化カール性
硬化フィルムを縦横10cm角の正方形に切り、四隅の浮き上がり度合いを測定し、平均値を測定した。
○10mm以下 △11〜30mm ×31mm以上
各性能評価結果を表2に示す。
Figure 0005407102

Claims (2)

  1. (A)トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロピレングリコール付加物のトリアクリレート及びトリメチロールプロパンプロピレングリコール付加物のトリアクリレートからなる群から選択される少なくとも1種の、表面張力が37mN/m以下であってアクリロイル基を3以上有する多官能モノマー40〜60重量%、
    (B)グリシジル(メタ)アクリレート系重合物にアクリル酸を付加反応させてなるポリマーアクリレート10〜60重量%、および
    (C)多官能ウレタンアクリレートオリゴマー0〜50重量%(但し、当該各成分の合計が100重量%である)
    を含有し、
    前記(B)成分のグリシジル(メタ)アクリレート系重合物は、全構成単量体のうち70重量%以上がグリシジル(メタ)アクリレートからなることを特徴とする環状オレフィン系樹脂基材表面保護用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分である多官能モノマーがトリメチロールプロパントリアクリレートおよび/またはジトリメチロールプロパンテトラアクリレートである請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
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