JP5406504B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP5406504B2
JP5406504B2 JP2008268217A JP2008268217A JP5406504B2 JP 5406504 B2 JP5406504 B2 JP 5406504B2 JP 2008268217 A JP2008268217 A JP 2008268217A JP 2008268217 A JP2008268217 A JP 2008268217A JP 5406504 B2 JP5406504 B2 JP 5406504B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
rotating
sphere
rotation
ball receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008268217A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010094325A (ja
Inventor
崇弘 都筑
Original Assignee
株式会社オリンピア
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社オリンピア filed Critical 株式会社オリンピア
Priority to JP2008268217A priority Critical patent/JP5406504B2/ja
Publication of JP2010094325A publication Critical patent/JP2010094325A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5406504B2 publication Critical patent/JP5406504B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Description

この発明は、正転時と逆転時とで入賞の可能性を変更可能な振り分け装置使用する遊技機に関するものである。
従来、この種の回転体を用いた振り分け装置は、いわゆるクルーンと呼ばれ、パチンコ機等の遊技機において、遊技盤上に配置されているものである。この振り分け装置を使用するパチンコ機は、回転体の所定の孔(球受け部)に球が入り、球が特定領域に誘導されたこと(V入賞)を条件に、入賞したり、特別遊技に移行するようなものがある。
そして、この回転体の回転方向を正逆回転させることにより、クルーンに設けられた所定の孔に入った球の振り分け態様を異ならせるようにしたものが知られている(特許文献1、特許文献2及び特許文献3。)。
一方、従来のパチンコ機等の遊技機では、入賞の確率を変動させるためには、所定条件を満たすことにより、大当たりの抽選確率が変わる、いわゆる確変と呼ばれる確率変動が使用されている程度であった。
特開平05−154237号公報 特開平06−142300号公報 特開平06−154396号公報
しかし、上記した従来の確変では、抽選確率からなる数値データを変動させるものあって、球を使用する遊技としての面白みが少ないといった問題点があった。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1及び2) 請求項1及び2記載の発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、特定の遊技状態に移行する場合に応じて駆動装置の回転方向を変えるだけで、振り分け態様を変化させることができ、実質的な入賞確率の変更を目で見える形で示すことができるようにした振り分け装置を備えた遊技機を提供しようとするものである。
(請求項1)
(特徴点) 請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。すなわち、球が発射される遊技盤(1)と、前記遊技盤(1)に設けられると共に、通常時において一方へ回転するように駆動させる回転体(30)を備え、球を一般領域(29)又は特定領域(28)に振り分ける球の振り分け装置(20)と、前記振り分け装置(20)の作動を制御する役物作動制御手段(130)と、を備え、前記通常時とは異なり特定の遊技状態となるように移行させる遊技機であって、前記振り分け装置(20)は、前記回転体(30)として、遊技盤(1)面上で同一の軸心で回転する2枚の回転板(30a)を有し、各々の前記回転板(30a)は、正逆方向に回転可能に形成され、且つ各々の前記回転板(30a)は、球を受けることが可能な収納溝(具体的にはたとえば収納穴(40)を少なくとも1つ以上設け、2枚の前記回転板(30a)のそれぞれの収納溝(具体的にはたとえば収納穴(40)は、互いが一致した状態の場合、球を受け入れ可能な球受け部(37)を形成すると共に、その受け入れた球を前記特定領域(28)へ誘導する可能性が、互いが一致しない状態の場合に比べて高いように形成され、互いが一致しない状態の場合、球を前記一般領域(29)へ誘導する可能性が、互いが一致した状態の場合に比べて高いように形成され、2枚の前記回転板(30a)のいずれか一方の前記回転板(30a)は、前記回転板(30a)を回転させるための、前記役物作動制御手段(130)に制御される駆動装置(33)に固定され、他方の前記回転板(30a)は前記一方の回転板(30a)と一体となって回転するように形成され、2枚の前記回転板(30a)は、正方向と逆方向との回転では、2枚の前記回転板(30a)同士の対応する位置が異なるように形成され、前記一方の回転板(30a)の正方向への回転では、少なくとも1つの前記球受け部(37)が形成された状態で回転するように形成すると共に、前記一方の回転板(30a)の逆方向への回転では、形成される前記球受け部(37)の数が、前記正方向への回転の際よりも少ない状態で回転するように形成し、前記役物作動制御手段(130)は、前記特定の遊技状態に移行する場合に応じて当該移行期間が終了するまでは回転方向を変更して回転させるようにしたことを特徴とする。
本発明に係る球の振り分け装置は、いわゆるクルーンと呼ばれているものを含み、上記構成以外にも、回転体(30)に球を誘導するための球通路などを備えていてもよい。回転体(30)の回転中心軸の軸方向は垂直方向(上下方向)でも水平方向(前後方向)でもそれらの間の傾斜方向でもよい。
前記回転体(30)を構成する2枚の回転板(31,32)は、好ましくは、板面(表裏面)を重ね合わせたときに円筒状の外周面が完全に一致する外形形状を有している。ただし、厚みは異なっていてもよい。また、相似形であってもよい。
ここで、「特定領域」とは、例えば、遊技盤の所定の場所(例えば回転体(30)の下方)に設けられた球が通過可能な所定の領域(空間部、開口部)であって、球が通過することにより有利状態となる(例えば有利遊技へ移行、有利遊技移行契機の付与、賞球の払い出し)ように形成された領域を含む。また「一般領域」とは、例えば、特定領域以外の領域(例えば盤面の外)に球を誘導する所定の領域を含む。
前記駆動装置(33)は回転板を直接回転させる(駆動軸が回転板の回転中心に固定)ものであってもよいし、間接的に回転させる(回転板の外周又は中心軸に設けたギアと駆動軸に設けたギアを噛ませる)ものであってもよい。
また、前記球受け部(37)は、2枚の回転板(30a)の収納溝(具体的にはたとえば収納穴(40)が一致して、球を少なくとも1個収納可能な凹部であって、球受け部(37)の数は単数でも複数でもよく、形状は溝でも孔でもよい。球受け部(37)は回転板(31,32)の板面に設けても円周面に設けてもよい。
また、ここで、「正逆方向に回転可能」とは、正方向回転及び逆方向回転に回転可能なことを意味するものである。例えば、「正方向の回転」が右回転であれば、「逆方向の回転」は左回転を意味し、「正方向の回転」が左回転であれば、「逆方向の回転」は右回転を意味する。また、ここで、右回転とは、回転板(30a)を回転する円形が見えるように、回転中心軸の延長付近(例えば、図3では、斜め上方向)から見た場合の時計方向回転を意味し、左回転とは、かかる場合の反時計方向回転を意味する。
本発明は、振り分け装置を備えた遊技機、例えば遊技場に設置されるパチンコ遊技機である。遊技機としては、遊技盤の盤面に球を発射するための弾発射装置や、球が入ることにより所定の賞球が払い出される入賞口や、賞球を受けるための球皿などを備えていてもよい。
(作用)
本発明においては、駆動装置(33)を正方向へ回転させた場合と、逆方向に回転させた場合とでは、2枚の回転板(30a)において一致する収納溝である球受け部(37)の数が異なる。ここで、2枚の回転板(30a)において一致する収納溝としての球受け部(37)でなければ、球を収納することができない。そして、球受け部(37)に収納された球は、特定領域へ誘導される可能性が高く、球受け部(37)に収納されなかった球は、一般領域へ誘導される可能性が高い。
したがって、本発明によれば、駆動装置(33)の回転方向を変えるだけで、振り分け態様を変化させることができ、特殊な制御や複雑な機構を用いることなく、特定領域へ誘導される可能性と、一般領域へ誘導される可能性を変更することができる。
そして、特定領域と、一般領域とでは、入賞の可能性が異なるため、結果として、駆動装置(33)の回転方向を変えるだけで、入賞の可能性を変更することができて、実質的な入賞確率を変更することが可能となる。
また、かかる入賞確率の変更を、駆動装置(33)の回転方向の変更という視覚的に示すことができて、実質的な入賞確率の変更を目で見える形で示すことができる。
具体的には、例えば、特定領域へ誘導される球の入賞確率を、一般領域へ誘導される球の入賞確率よりも高く設定することにより、前記球受け部(37)に収納された球は、球受け部(37)に収納されずに遊技盤(1)を落下した球に比べて入賞の可能性を高くすることができる。
また、逆に、例えば、特定領域へ誘導される球の入賞確率を、一般領域へ誘導される球の入賞確率よりも低く設定することにより、前記球受け部(37)に収納された球は、球受け部(37)に収納されずに遊技盤(1)を落下した球に比べて入賞の可能性を低くすることもできる。
本発明に係る遊技機(具体的には、パチンコ遊技機(P))は、振り分け装置(20)を役物として使用することにより、特定の遊技状態に移行する場合に応じて振り分け装置(20)の駆動装置(33)の回転方向を変えて、回転板(30a)の回転方向を変えるだけで、一般領域と特定領域とに振り分ける割合を変化させることができて、実質的な入賞確率の変更を目で見える形で視覚的に表現することができる遊技を実施することが可能となる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記役物作動制御手段(130)は、所定条件に応じて一定期間、前記2枚の前記回転板(30a)のそれぞれの収納溝(具体的にはたとえば収納穴(40))が一致して前記球受け部(37)を形成した状態とすると共に予め定められた位置で当該回転体(30)を停止させた状態とすることを特徴とする。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1及び2) 請求項1及び2記載の発明によれば、次のような効果を奏する。すなわち、請求項1及び2記載の発明によれば、特定の遊技状態に移行する場合に応じて駆動装置の回転方向を変えるだけで、振り分け態様を変化させることができ、実質的な入賞確率の変更を目で見える形で示すことができるようにした振り分け装置を備えた遊技機を提供することができる。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてパチンコ遊技機を例に、図面に基づき説明する。
(図面の説明)
図1乃至図19は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1はパチンコ遊技機Pの外観正面図、図2はパチンコ遊技機Pの斜視図、図3はセンター役物の正面図、図4乃至図15は回転体を示す図、図16はパチンコ遊技機Pの制御装置を示すブロック図、図17から図19までは、パチンコ遊技機Pの作動を説明するフローをそれぞれ示す。
(パチンコ遊技機P)
パチンコ遊技機Pは、図1及び図2に示すように、大きく分けて、方形枠状の筐体2と、筐体2に着脱自在に取り付けられる前扉3と、前扉3の内側に配置される遊技盤1とから構成されている。
前記筐体2は、遊技場の「島」と呼ばれる遊技機設置場所に固定され、筐体2の下方には、上側が開放する球皿4と、球皿4の右下端部に位置し正面側に突出するハンドル5が設けられている。ここで、前記球皿4は、入賞により払い出された遊技球として球を貯留可能な受け皿であり、前記ハンドル5は、その操作により内部に設けられた球発射装置60(図16参照)を作動させるためのものである。
前記前扉3は、中央に窓部を有する板状の扉であり、窓部の内側には窓部を塞ぐようにガラス枠3Aが設けられている。そしてこのガラス枠3Aを通して、正面側から遊技盤1の盤面を見ることができるようになっている。また、前扉3の上部には、スピーカ6と演出用のランプ7が設けられている。
(遊技盤1)
遊技盤1は、図1及び図2に示すように、ガイドレール10によって囲まれた遊技領域1aを有する板部材である。遊技盤1の盤面には、特に図示しないが、遊技球として球の流下方向を規制するとともに流下方向を転換する風車や複数の釘などの流下規制転換部材が設けられている。前記ガイドレール10は、ハンドル5を操作することによって玉発射装置60(図16参照)から発射された球を、遊技領域1aへと誘導するためのものである。
遊技盤1の盤面中央部には、可動役物装置としてのセンター役物20が設けられており、センター役物20の下方には、入賞を契機に前記センター役物20の開放口22を開放させることができる始動入賞口11と、この始動入賞口11の側方に位置する一般入賞口14が、それぞれ設けられている。さらに、遊技盤1の遊技領域1aの最下端部中央には、いずれの入賞口にも入賞しなかった球を遊技領域1a外部となる遊技盤1の裏面に排出させるアウト口15が設けられている。
前記始動入賞口11は、図1に示すように、横方向に並んだ3つの入賞口から構成されている。すなわち、図2に示すように、中央には第一始動口12が、両端には第二始動口13,13が配置されている。従って、第一始動口12よりも第二始動口13,13の方が入賞しやすくなっている。そして、第一始動口12に入賞した場合と、第二始動口13に入賞した場合とで、開放口22の開放時間や開閉回数が異なるようになっている。
(センター役物20(振り分け装置))
前記センター役物20は、回転体30を備えた振り分け装置であって、図3に示すように、球の流入を防止する周囲壁21で囲まれた内部領域を有し、内部領域の下方は、奥側から手前側に下り傾斜する下部傾斜ステージ20Aとなっている。また、周囲壁21の上面壁には、内部領域に球を取り入れる開放口22が形成されており、この開放口22を開閉可能な開閉羽根23が設けられている。そして、内部領域の上方には、前記開放口22から流入した球を、前記下部傾斜ステージ20Aに配置された回転体30に誘導するための球誘導部24が形成されている。
前記開閉羽根23は、特に図示しないが、常態においては開放口22を閉じる方向に付勢されており、開閉羽根ソレノイド50(図16参照)を通電させることにより、2枚の羽根が開放口22を開く方向に移動するようになっている。
前記下部傾斜ステージ20Aには、円筒形の外周壁25と内周壁26が形成されており、外周壁25の内部には、駆動装置としての駆動モータ33(図6及び図7参照)の駆動によって回転する円板状の回転体30が配置されている。外周壁25の内面と内周壁26の外面との間は、球が1個通過可能な流下通路27となっており、内周壁26の奥側には球が1個通過可能な上部切欠261が、内周壁26の手前側には球が1個通過可能な下部切欠262が形成されている。
前記回転体30の円周面には、通常時(正回転(右回転))の場合、側方から球を受け入れ可能な複数個の球受け部37が形成されている。球受け部37は、球をちょうど1個収納可能なハズレ球受け部38と、ハズレ球受け部38よりも中心側に長く形成されたアタリ球受け部39とを備えている。
そして、回転体30は、通常時においては、時計回りに回転するようになっている。なお、回転体30は、複数の回転板を有し、所定の場合に逆回転するように形成されているものであるが、この詳細については後述する。
一方、下部傾斜ステージ20Aには、内周壁26の筒内側であって前記アタリ球受け部39の奥部の位置と一致する2個のアタリ球出口28が、流下通路27の手前側には下部切欠262の正面となる位置に1個のハズレ球出口29がそれぞれ設けられている。アタリ球出口28は、ここを球が通過した場合に、所定の有利状態に移行する特定領域と呼ばれるものである。ハズレ球出口29は、一般領域と呼ばれるものである。
この特定領域は、一般領域と比較して入賞の可能性が異なるものであって、具体的には、入賞の可能性が一般領域よりも高くなるように形成されているものである。
前記球誘導部24は、開放口22から左右に分かれ奥側で一つに繋がる球通路であり、この球通路の下側中央には、前記外周壁25の奥側に形成された開口部を経て流下通路27と連通する球誘導傾斜路24Aが設けられている。そして、開放口22から流入した球が球誘導部24を通過し、球誘導傾斜路24Aを通って流下通路27に流下可能となっている。
そして、球誘導傾斜路24Aに球が流下してきたとき、回転体30の球受け部37が内周壁26の上部切欠261の位置と合致している場合には、図8及び図14(A)に示すように、球受け部37が球を受け入れ、回転体30は球を保持したまま回転する。球の入った球受け部37がアタリ球受け部39であった場合には、図11や図13に示すように、アタリ球受け部39がアタリ球出口28と一致する位置まで回転体30が回転すると、アタリ球受け部39に収納されている球がアタリ球出口28から落下する。アタリ球出口28は回転体30の回転中心軸よりも上方の左右に位置しているので、アタリ球受け部39に収納された球は、回転体30が左右いずれの回転方向に回転してもハズレ球出口29に移動する前にアタリ球出口28から落下可能である。
一方、図8に示すように、球の入った球受け部37がハズレ球受け部38であった場合には、図9に示すように、ハズレ球受け部38がアタリ球出口28の位置となるまで回転体30が回転しても、ハズレ球受け部38の奥端部(回転体30の回転中心側の端部)はアタリ球出口28の奥端部よりも外側にあり、球が通過可能な隙間が形成されないので、ハズレ球受け部38に収納されている球はアタリ球出口28から落下しない。ハズレ球受け部38に保持された球は、ハズレ球受け部38が内周壁26の下部切欠262の位置と合致したときに、ハズレ球受け部38及び内周壁26から手前側に転がり、ハズレ球出口29に落下する。
さらに、球誘導傾斜路24Aに球が流下してきたとき、回転体30の球受け部37が内周壁26の上部切欠261の位置と合致していない場合には、図3又は図11に示すように、内周壁26の上部切欠261が回転体30の周面で塞がれるため、球は回転体30の周面にぶつかり(図14(B)参照)流下通路27の右側又は左側に方向転換して流下して、下り傾斜の先端にあるハズレ球出口29に落下するようになっている。
なお、特に図示しないが、回転体30の球受け部37が内周壁26の上部切欠261の位置と合致していない場合に、球が球誘導傾斜路24A付近に溜まるように形成してもよい。このように形成した場合には、回転体30を左右いずれの回転方向に回転した場合であっても、2枚の回転板30aで一致しているいずれかの球受け部37に収納されることになる。このような場合には、複数の球受け部37のうちの、アタリ球受け部39と、ハズレ球受け部38との個数の割合によって、特定領域へ誘導されるか、一般領域へ誘導されるかが決定されることになる。具体的には、例えば、本実施の形態のような回転体30の構造において、その周囲を球が流下通路を下らずに、球誘導傾斜路24A付近にとどまるような周囲構造とした場合、開放口22から入った球は、図6に示す正回転の回転体30では、3分の1の確率で特定領域へ誘導され、3分の2の確率で一般領域へ誘導されることになり、図7に示す逆回転の回転体30では、2分の2の確率で特定領域へ誘導され、一般領域へ誘導される確率は0となる。
(回転体30)
ここで、回転体30について詳述する。
前記回転体30は、遊技盤1面上で同一の軸心で回転する2枚の回転板30aを有している。
各々の回転板30aは、回転方向の如何を問わず回転可能に形成され、且つ各々の回転板30aは、凹溝状の収納穴40を少なくとも1つ以上設けてある。
本実施の形態においては、回転体30は、駆動モータ33のモータ軸34に固定された円板状の回転板としての本体31と、本体31の上面に重ねて配置される同じ外形形状の回転板としての蓋体32を有している。
2枚の回転板30aのうち、本体31が回転体30を回転させるための回転駆動力を付与する駆動装置33に固定され、他方の蓋体32は本体31と一体となって回転するように形成されている。この駆動装置33は、後述する役物作動制御手段130に制御されるものである。
本体31の中心には、駆動装置としての駆動モータ33のモータ軸34にはめ込み可能な本体軸孔31aが形成されている。この本体軸孔31aは、略円形状であるが、一部にモータ軸34の断面と整合するような四角凹部31bが形成されてあり、この四角凹部31bがあることにより、回転方向の如何を問わず駆動モータ33の回転駆動力をモータ軸34を介して本体31へ伝達可能に形成されているものである。なお、モータ軸34の本体31が嵌め込まれる位置だけに、本体軸孔31aの四角凹部31bに整合するような四角凸部34aが形成されている。
前記蓋体32の中心には、モータ軸34に回転自在に挿入可能な蓋体軸孔32aが形成されている。この蓋体軸孔32aは、モータ軸34よりも僅かに大きく形成されてあり、内部表面に潤滑油を塗って摩擦抵抗を少なくし、蓋体32がモータ軸34を回転の中心として、後述する係合凸部36及び係合凹部35の制限の範囲内で、左右いずれの回転方向にも自由に滑って回転することができるように形成されている。
前記本体31は、回転板30aを回転させるための回転駆動力を付与する駆動装置33に固定され、蓋体32は、本体31と一体となって回転するように形成されているものである。なお、駆動装置(駆動モータ)33の回転駆動力を直接、蓋体32に伝達させて、蓋体32から本体31へ回転駆動力を伝達させるようにしても良い。
本体31は、モータ軸34の固定側と反対側の面(上面)に、上方に突出するピン状の係合凸部36が設けられており、図5(A)に示すように、外周面には2個のハズレ収納穴38Aと、3個のアタリ収納穴39Aが形成されている。また、蓋体32には、前記係合凸部36が係合可能であり長手方向の中心軸が蓋体32の中心(回転体30の回転軸)を中心とする円弧長孔状の係合凹部35が設けられており、図4(A)に示すように、外周面には2個のハズレ収納穴38Bと、2個のアタリ収納穴39Bが形成されている。もちろん、本体31及び蓋体32の収納穴40は、上述したものより多くの数、周囲に形成しても良いものであり、また、上述したものより、少ない数、周囲に形成しても良いものであり、少なくとも1つ以上、設けてあれば良いものである。
2枚の回転板30aのそれぞれの収納穴40は、互いが一致した状態の場合、球を受け入れて収納可能な球受け部37を形成するものである。
係合凸部36を係合凹部35に貫通させて本体31の上に蓋体32を重ね、係合凸部36が係合凹部35の正転方向側(時計回転方向)又は逆転方向側(反時計回転方向)の端部に当接するように位置させ、本体31のハズレ収納穴38A及び蓋体32のハズレ収納穴38Bが一致した場合、回転体30のハズレ球受け部38が形成され、また、本体31のアタリ収納穴39A及び蓋体32のアタリ収納穴39Bが一致した場合、回転体30のアタリ球受け部39が形成されるようになっている。なお、本実施の形態では、回転体30の逆回転では、意図的に、アタリ球受け部39だけが形成され、ハズレ球受け部38は形成されないような構造となっている。
蓋体32は、本体31の正回転と、逆回転とでは、本体31と一体となって回転する際の2枚の回転板30a(蓋体32及び本体31)同士の対応する位置が異なった状態(具体的には、45度回転した状態)で一体となって回転するように形成されている。
回転板30aの正回転方向への回転では、2枚の回転板30aの収納穴40の一部(もちろん、全てが一致するようにしても良い)が一致した状態で2枚の回転板30aが一体で正回転方向に回転することにより球を2枚の回転板30aの両方に一致した収納穴40としての球受け部37(図6の矢印A、B、C)に収納可能であるように形成されている。
球受け部37は、2枚の回転板30aの所定の収納穴40が一致する状態の場合、図14(A)に示すように、2枚の回転板30aの球受け部37の内部に、球を受け入れて収納可能に形成されている。また、収納穴40は、2枚の回転板30aの所定の収納穴40が一致しない状態の場合(図6の矢印D、E、F、図7の矢印I、J、K、L、M)、図15(A)又は(B)に示すように、一方の回転板30aに収納穴40を形成していても、他方の回転板30aが、収納穴40への移動を阻害して、球受け部37として収納不能に形成されているものである。
回転板30aの逆回転方向への回転では、2枚の回転板30aの収納穴40が一部で一致した状態で回転することにより球を正回転方向への回転時とは少なくとも一部が異なる収納穴40に収納可能に形成されている。更に、回転板30aの逆回転方向への回転では、球受け部37の数を、正回転方向の場合よりも少なくなるように形成して、結果として、正回転方向への回転に比べて単位時間当たりで少ない数の球を収納可能としている。これは、図6に示すように、回転体30の正回転では、球受け部37が3個形成され、図7に示すように、回転体30の逆回転では、球受け部37が2個形成され、球受け部37は、逆回転の方が、正回転よりも少なくなっており、結果として、正回転に比べて逆回転の方が、単位時間当たりで少ない数の球を球受け部37に収納可能としているものである。もちろん、上記回転方向を正回転を逆回転、逆回転を正回転に置き換えても上記説明が成立するように形成しても良いものである。
2枚の回転板30aのそれぞれの収納穴40は、互いが一致した状態の場合、球を受け入れて収納可能な球受け部37を形成すると共に、その受け入れた球をアタリ球出口(特定領域)28へ誘導する可能性が、互いが一致しない状態の場合に比べて高いように形成され、互いが一致しない状態の場合、球をハズレ球出口(一般領域)29へ誘導する可能性が、互いが一致した状態の場合に比べて高いように形成されている。
これは、球を球受け部37に収納できなかったときは、流下通路27を通って100%ハズレ球出口(一般領域)29へ誘導されるのに対して、球受け部37に収納された場合、図6に示す正回転で3個の球受け部37のうち1個の割合(3分の1の確率)で、また、図7に示す逆回転で2個の球受け部37のうち2個の割合(2分の2の確率)で球をアタリ球出口(特定領域)28へ誘導するように形成されているものである。
具体的には、図6に示すように、係合凸部36を係合凹部35に貫通させて本体31の上に蓋体32を重ね、係合凸部36が係合凹部35の正転方向側(時計回転方向)の端部に当接するように位置させると、本体31のハズレ収納穴38A及び蓋体32のハズレ収納穴38Bが一致して、図6の白塗り矢印A及び白塗り矢印Bからなる2個のハズレ球受け部38が形成され、同時に、本体31のアタリ収納穴39A及び蓋体32のアタリ収納穴39Bが一致して、図6の黒塗り矢印Cからなる1個のアタリ球受け部39が形成されるようになっている。
これら白塗り矢印A、B及び黒塗り矢印Cは、図14(A)に示すように、2枚の回転板30aの収納穴40が一致した状態の場合であって、一致した収納穴40に球を受け入れて収納可能に形成されている。そして、白塗り矢印A、Bの球受け部37に収納された球は、ハズレ球出口29から一般領域へ誘導される。また、黒塗り矢印Cの球受け部37に収納された球は、アタリ球出口28から特定領域へ誘導されるように形成されている。
図6の白塗り矢印D、E、Fは、一方の回転板30aの収納穴40は形成されているものの、他方の回転板30aが、その収納穴40への移動を阻害して、球を受け入れることができずに収納不能になっているものである。具体的には、図6の白塗り矢印D、Fは、図15(A)に示すように、本体31のアタリ収納穴39Aの上に、蓋体32が存在することにより、そのアタリ球受け部39への球の移動を阻害して、球を受け入れることができない。また、図6の白塗り矢印Eは、図15(B)に示すように、蓋体32のアタリ収納穴39Bの下に、本体31が存在することにより、そのアタリ収納穴39Bへの球の移動を阻害して、球を受け入れることができない。
更に、図7に示すように、係合凸部36を係合凹部35に貫通させて本体31の上に蓋体32を重ね、係合凸部36が係合凹部35の逆回転方向側(反時計回転方向)の端部に当接するように位置させると、図7に示すように、本体31が蓋体32に対して略45度回転し、本体31のアタリ収納穴39A及び蓋体32のアタリ収納穴39Bが一致して、図7の黒塗り矢印G及び黒塗り矢印Hからなる2個のアタリ球受け部39が形成されるようになっている。なお、図7に示すような場合、本体31のハズレ収納穴38A及び蓋体32のハズレ収納穴38Bが一致するものはない。
これら黒塗り矢印G、Hは、図14(A)に示すように、2枚の回転板30aの球受け部37が一致した状態の場合であって、一致した球受け部37に球を受け入れて収納可能に形成されている。そして、黒塗り矢印G、Hの球受け部37に収納された球は、アタリ球出口28から特定領域へ誘導されるように形成されている。
図7の白塗り矢印I、J、K、L、Mは、一方の回転板30aの収納穴40は球を受け入れ可能であるものの、他方の回転板30aが、その収納穴40への移動を阻害して、球を受け入れることができずに収納不能になっているものである。具体的には、図7の白塗り矢印I、Kは、図15(A)に示すように、本体31のハズレ収納穴38Aの上に、蓋体32が存在することにより、そのハズレ収納穴38Aへの球の移動を阻害して、球を受け入れることができない。また、図7の白塗り矢印Mは、図15(A)に示すように、本体31のアタリ収納穴39Aの上に、蓋体32が存在することにより、そのアタリ収納穴39Aへの球の移動を阻害して、球を受け入れることができない。また、図7の白塗り矢印J、Lは、図15(B)に示すように、蓋体32のハズレ収納穴38Bの下に、本体31が存在することにより、そのハズレ収納穴38Bへの球の移動を阻害して、球を受け入れることができない。
ここで、回転板30aの反転時に、球受け部37に球が入っていた場合、本体31が反転を開始しても蓋体32が球受け部37に入っている球に邪魔されて位相がずれない(蓋体32が本体31と一体で回転する)こととなるが、入っている球がアタリ球出口28の位置や、下部切欠262の位置と合致したときに球受け部37から転がり出てしまえば、蓋体32は本体31の反転に伴い反転後の図6又は図7の位置となる。
また、本実施の形態では、回転板30aの正転では、3個の球受け部37が形成され、逆転では、2個の球受け部37が形成されていたが、特にこれに限定されるものではなく、正転では、少なくとも1つの球受け部37が形成され、逆転では、球受け部37の数が正転よりも少なくなるように形成されれば良いものである。
なお、係合凹部35は係合凸部36が貫通しなくてもよく、蓋体32の下面に設けた円弧状の溝部としてもよい。また、本体31の上面に係合凹部35を設け、蓋体32の下面に係合凸部36を設けてもよい。いずれにせよ、係合凸部と係合凹部の係合によって本体31が蓋体32と一体的に回転するようになっていればよい。
また、係合凹部35を図20に示すように形成してもよい。これは、係合凹部35の一端から長手方向に係合凸部36の直径程度の距離だけ離れた内面に、長手方向の中心軸と直交する位置となるよう相対向する突起状の係止部を設けたものである。係止部は、蓋体32の係合凹部35の内周面に設けた孔320に、バネ322によって係合凹部35の内部方向に付勢され孔320から出没自在に形成された球体321からなる。そして、係合凸部36が係合凹部35の一端に位置しているときには、球体321が係合凸部36を押圧して係合凸部36を係止し、回転体30の逆転又は正転時に係合凸部36が係合凹部35内を他端側に移動するときには、係合凸部36に押されて球体321が孔320に押し込まれるようになっているものである。なお、バネ322の付勢力は、本体31の回転に伴う係合凸部36の移動を妨げない程度に調整しておく。このように形成することにより、係合凸部36が係合凹部35の端部に係止されるので、回転体30に球が衝突しても、本体31と蓋体32がずれてぐらつくようなことがない。
なお、係止部としては、係合凹部35の前記と同様の位置の内周面に、出没しない突起を設けたものとしてもよい。この場合には、突起の突出寸法を、本体31の回転に伴う係合凸部36の他端側への移動が可能となる程度に調整する。突起や係合凸部36の一部を弾力性のある部材で形成してもよい。或いは、逆転開始時、正転開始時に、駆動装置33(駆動モータ)の回転数を多くするようにして係合凸部36の他端側への移動が可能となるようにしてもよい。
(回転体30の変形例)
本発明における回転体30の構成は、上記したものには限られない。
例えば、図21に示すように、本体31の厚みを蓋体32よりも薄く形成してもよい。本体31の厚みは、球誘導傾斜路24Aから転動してくる球がその上面に乗ることができる程度の高さとする。このように形成した場合には、図21(A)に示すように、本体31の収納穴40(図5に図示した例ではアタリ収納穴39A)を蓋体32が覆っている状態では、蓋体32の周面が球の本体31のアタリ収納穴39Aへの進入を阻害する。一方、図21(B)に示すように、蓋体32の球受け部37(図4に図示した例ではアタリ収納穴39B)を本体31が塞いでいる状態では、球は本体31の上面に乗ってアタリ収納穴39Bに進入可能であるものの、アタリ球出口28から落下することができず、アタリ収納穴39Bが内周壁26の下部切欠262の位置と合致したときに内周壁23の外に転がり、ハズレ球出口29に落下することとなる。
また、図22に示すように、駆動モータ33の逆転駆動時に、本体31及び蓋体32のアタリ収納穴39A,39Bがそれぞれ、蓋体32及び本体31のハズレ収納穴38A,38Bと合致するように形成してもよい。このように形成した場合には、アタリ収納穴39A,39Bに進入した球がハズレ収納穴38A,38Bの奥端部に当たってそれ以上進めないので、やはりアタリ球出口28から落下することができない。図21に示すように本体31及び蓋体32の厚みを変えても同様である。
また、回転体30としては、球を上面側から受け入れ可能に形成してもよい。具体的には、図23に示すように、収納穴40として、複数の孔を設けたものとすることができる。この場合には、球誘導部24から誘導される球が回転体30の上面に落下するようにし、本体31及び蓋体32で一致する収納穴40としての球受け部37に入らなかった球は流下通路27を流下してハズレ球出口29に排出されるようにする。また、もう一つのハズレ球出口29を本体31の下面側であってアタリ球出口28よりも正転方向側に設け、図23のXの範囲において球受け部37に入った球はアタリ球出口28に落下し、図23のYの範囲において球受け部37に入った球はハズレ球出口29に落下するように形成することができる。
また、係合凹部35と係合凸部36は、図24に示すように、本体31及び蓋体32の周面に設けたものとすることができる。
さらに、回転体30としては、特に図示しないが、例えば、球受け部37の数を3個や2個にしてもよく、球受け部37としてハズレ球受け部38を設けずに、アタリ球受け部39のみを設けてもよい(つまり、回転体30が球を受け入れたときのみアタリ球出口28に誘導されるようにしてもよい)。また、上記実施の形態では、下側の回転板を駆動モータで回転させるようにしてあったが、上側の回転板を駆動モータ33で回転させるようにしてもよい。また、駆動モータ33はいずれか一方の回転板を回転させることができればよく、モータ軸34が回転板に固定されていなくてもよい。例えば回転板の外周又は中心軸に設けたギアとモータ軸34に設けたギアを噛ませることにより、モータ軸34の回転を回転板に伝達するようにしてもよい。要は、回転体30の回転に伴って球が一般領域と特定領域に誘導され、回転体30を逆回転させることにより、少なくとも特定領域に球が誘導されないようになっていればよい。
(制御装置8)
次に、制御装置8の構成を詳述する。
上記制御装置8は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、一個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図16に示すように、次の(1)乃至(4)の装置を構成する。
(1)遊技制御装置8A
(2)演出制御装置8B
(3)発射制御装置8C
(4)払い出し制御装置8D
遊技制御装置8Aは、当り判定の抽選や盤面の可動役物の作動を制御するためのものである。演出制御装置8Bは、遊技制御装置8A等からの出力信号に基づいて、スピーカ6、ランプ7の表示を制御するためのものである。また、発射制御装置8C及び払い出し制御装置8Dは、球の遊技領域1aへの発射及び賞球の払い出しを制御するためのものである。なお、遊技制御装置8A、発射制御装置8C及び払い出し制御装置8Dは、いわゆるメイン基板と呼ばれるものに含まれ、演出制御装置8Bは、いわゆるサブ基板と呼ばれるものに含まれる。
前記演出制御装置8Bの出力段には、スピーカ6、ランプ7が接続されている。そして、演出制御装置8Bは、特に図示しないが、種々の演出データを記憶した記憶手段を備え、遊技制御装置8Aや各センサからの検知信号に基づいて、スピーカ6から音声を出力させたり、ランプ7を所定の態様で点滅させたりするものである。
前記発射制御装置8Cの入力段にはハンドル5が接続され、出力段には弾発射装置60が接続されている。ここで、弾発射装置60は、特に図示しないが、ノックアームによりガイドレール10の下方から球を打ち上げるようにしたものである。そして、発射制御装置8Cは、ハンドル5の操作信号に基づいて、弾発射装置60を作動させるものである。
前記払い出し制御装置8Dの入力段には払い出しセンサ49が接続され、出力段には球払い出し装置61が接続されている。ここで、球払い出し装置61は、特に図示しないが、島設備の球循環装置から所定個数の球を取り入れて球皿4に排出するための装置であって、払い出しセンサ49は、払い出される球を検知するためのセンサである。そして、払い出し制御装置8Dは、後述する入賞検知手段120からの入賞信号及び払い出しセンサ49の検知信号に基づいて、球払い出し装置61を作動させるものである。
(遊技制御装置8A)
次に、遊技制御装置8Aについて詳述する。
(入力段)
遊技制御装置8Aの入力段には、図16に示すように、入賞口球検知センサ41,42、始動口球検知センサ43,44,45、開放口球検知センサ46、アタリ球検知センサ47が接続されている。なお、入力段としては、上記したパーツに限定されるものではない。
ここで、前記入賞口球検知センサ41,42は、一般入賞口14に入球した球を検知するためのセンサであり、2つの一般入賞口14にそれぞれ設けられているものである。前記始動口球検知センサ43,44,45は、始動入賞口11に入球した球を検知するためのセンサであり、第一始動口12には始動口球検知センサ43が、第二始動口13,13には始動口球検知センサ44,45が、それぞれ設けられているものである。前記開放口球検知センサ46は、センター役物20の開放口22に入球した球を検知するためのセンサであり、アタリ球検知センサ47は、センター役物20のアタリ球出口28を通過した球を検知するためのセンサである。いずれのセンサも特に図示しないが、球の通過を検知可能な遮光センサ又は磁 気センサとすることができる。
(出力段)
遊技制御装置8Aの出力段には、図16に示すように、羽根開閉ソレノイド50、駆動モータ33が接続されている。なお、出力段としては、上記したパーツに限定されるものではない。ここで、羽根開閉ソレノイド50は、センター役物20に設けられている開閉羽根23を作動させるためのものである。駆動装置としての駆動モータ33は、センター役物20の回転体30を回転させるためのものである。
そして、遊技制御装置8Aは、次の(1)乃至(4)の手段として機能する。
(1)特別遊技制御手段100(有利状態発生手段)
(2)抽選手段110
(3)入賞検知手段120
(4)役物作動制御手段130
なお、遊技制御装置8Aとしては、上記した(1)乃至(4)の手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいても良い。
(特別遊技制御手段100(有利状態発生手段))
特別遊技制御手段100は、有利状態としての特別遊技状態を制御するためのものであり、本実施の形態では、大当たり遊技を制御するためのものであって、有利状態発生手段としての役割を有する。この有利発生状態手段は、特定領域に誘導された球の検知に基づき、遊技者に所定の遊技状態を発生させるためのものである。なお、特別遊技制御手段100としては、大当り遊技以外の特別遊技状態を制御可能であってもかまわない。
そして、特別遊技制御手段100は、大当り遊技への移行の有無を決定するための大当り遊技移行決定処理と、大当り遊技を行わせるための大当り遊技実行処理を行う。大当り遊技移行決定処理は、始動口球検知センサ43,44,45の検知信号に基づいて行われ、大当り遊技実行処理は、抽選手段110の抽選結果、開放口球検知センサ46の検知信号及びアタリ球検知センサ47の検知信号に基づいて行われる。
ここで、大当り遊技とは、センター役物20に流入した球が回転体30によってアタリ球出口28に誘導された場合に、所定のラウンド数だけ、開放口22が開放される有利遊技である。すなわち、特別遊技制御手段100は、開閉羽根23が所定時間、所定回数開閉するように、羽根開閉ソレノイド50の作動を制御するものである。
具体的には、特別遊技制御手段100は、始動口球検知センサ43,44,45のいずれかが球の入賞を検知した場合には、入賞した始動入賞口11に応じて、センター役物20の開閉羽根23を所定時間、所定回数開閉させて開放口22を開放する。例えば、第一始動口12に入賞した場合(始動口球検知センサ43が球を検知した場合)には開閉羽根23を2回開閉させ、第二始動口13,13に入賞した場合(始動口球検知センサ44,45が球を検知した場合)には開閉羽根23を1回開閉させる。
そして、開放口22に入賞すると、すなわち開放口球検知センサ46が球を検知すると、所定個数の賞球が払い出される。また、開放口22に入賞した球が回転体30のアタリ球受け部39に入り、アタリ球出口28に落下した場合、すなわち特定領域に流入した場合には、遊技状態を大当り遊技へと移行させる。なお、開放口22が開放してから所定時間が経過してもアタリ球出口28を球が通過しない場合には、大当り遊技には移行させない。
大当り遊技に移行すると、一定期間中に開閉羽根23を所定時間、所定回数開閉させることを1ラウンドとして、所定数のラウンドが繰り返される。大当り遊技では、開放口22への入賞によって出玉を増やすこととなる。なお、ラウンド数は、後述する抽選手段110のラウンド抽選により決定される。1ラウンドのラウンド終了条件は、開放口22のラウンド開始からの開閉数が所定回数、例えば18回になったこと、開放口22への球の入賞個数(開放口球検知センサ46のラウンド開始からの検知回数)が所定個数、例えば10個となったこと、特定領域としてのアタリ球出口28に球が流入したこと(アタリ球検知センサ47の球検知)である。
そして、上記いずれかのラウンド終了条件が満たされた段階で1ラウンドが終了し、終了したラウンドが設定された最終ラウンドでない場合で、かつ、ラウンド中に開放口22に入賞した球が特定領域を通過してアタリ球検知センサ46から検知信号を入力した場合に、次のラウンドが開始される。すなわち、ラウンド中に開放口22に入賞した球が特定領域を通過することがラウンドの継続条件となる。
上記すべての継続条件が満たされない場合には、最終ラウンドとなっていなくても大当り遊技が終了することになり、前記ラウンドの継続条件が成立しないことが大当り遊技の終了条件の一つとなる。
(抽選手段110)
抽選手段110は、所定の抽選契機に基づいて、大当り遊技移行時のラウンド数抽選を行うためのものであり、特に図示しないが、乱数抽出手段、乱数記憶手段、判定テーブル、判定手段を備えている。
乱数抽出手段は、特に図示しない乱数発生手段の発生する乱数を、所定の契機にピックアップするものである。具体的には、始動口球検知センサ43,44,45のいずれかの検知信号受信時に乱数をピックアップする。
乱数記憶手段は、前記乱数抽出手段がピックアップした乱数データを記憶するためのものである。
判定テーブルは、乱数発生手段の発生する乱数値を全範囲として、所定のラウンド数領域を定めたものである。具体的には、ラウンド領域として、「1」「7」「15」が設定されている。なお、ラウンド数は上記した数値及び個数に限られない。例えば1乃至15の数値を設定してあってもよい。また、各領域の広さを異なるものとして、各ラウンド数が選択される確率を異ならせるようにしてもよい。
判定手段は、前記乱数記憶手段の記憶している乱数データと、前記判定テーブルとを対比して、当該乱数データが属する領域に対応するラウンド数を決定するものである。
なお、抽選手段110としては、ラウンド数抽選以外の抽選を実行可能であってもよい。例えば、始動口球検知センサ43,44,45のいずれかの検知信号受信時に、開放口22の開放抽選を行うようにすることができる。開放抽選は、「ハズレ」「羽根1回開閉当り」「羽根2回開閉当り」「直撃大当たり」のいずれかを決定する抽選とすることができる。
そして、抽選の結果「ハズレ」と判定された場合には、開放口22は開放されない。「羽根1回開閉当り」「羽根2回開閉当り」と判定された場合には、開閉羽根23の開閉によって開放口22が1回、又は2回開放され、開放口22の開放中に球がアタリ球出口28に誘導されれば、大当り遊技に移行する。「直撃大当たり」と判定された場合には、球がアタリ球出口28に誘導されなくても大当り遊技に移行するようになっている。
上記の場合、第一始動口12に入賞した場合(始動口球検知センサ43の検知信号受信時)には、「羽根1回開閉当り」「羽根2回開閉当り」「直撃大当たり」のいずれかを決定する抽選を行い、第二始動口13,13に入賞した場合(始動口球検知センサ44,45の検知信号受信時)には、「ハズレ」「羽根1回開閉当り」「羽根2回開閉当り」のいずれかを決定する抽選を行うようにしてもよい。
なお、抽選結果が「ハズレ」以外の場合には、その後の所定契機、例えばアタリ球検知時などに、ラウンド数抽選を行うようにすることができる。
(入賞検知手段120)
入賞検知手段120は、入賞口球検知センサ41,42、開放口球検知センサ46の検知信号に基づいて、払い出し制御装置8Dに所定の数の賞球払い出しを指示する入賞信号を出力するものである。
(役物作動制御手段130)
役物作動制御手段130は、センター役物20の作動を制御するためのものであり、本実施の形態においては、回転体30を回転させるための駆動モータ33の作動を制御するものである。
そして、役物作動制御手段130は、通常時においては、回転体30が正転方向(右回り、時計回転方向)に回転するように、駆動モータ33を駆動させ、大当たりの遊技中には、駆動モータ33を逆回転させるようになっている。
具体的には、役物作動制御手段130は、通常時においては、駆動モータ33を駆動させるための駆動開始信号の出力モードを正転に設定し、大当たり遊技中(所定の大当たり遊技フラグが成立している場合)には逆転に設定する。そして、大当たり遊技が終了した場合には、逆転モードを正転モードに戻す。駆動モータ33は、役物作動制御手段130からの駆動指令信号の出力によって正転又は逆転駆動し、駆動停止信号の出力によって駆動停止する。
ところで、大当り遊技は、前述したように、開放口22に所定個数の球が入賞する前に球が特定領域としてのアタリ球出口28を通過すると1ラウンドが終了して次ラウンドに移行し、最終ラウンドが終了する前であっても、球が特定領域としてのアタリ球出口28を通過しないと大当り遊技が終了する。このため、大当り遊技に移行して1ラウンドが開始された直後に球が特定領域を通過してしまい、ラウンド終了条件の個数の球が入賞する前にそのラウンドが終了して次のラウンドが開始され、1ラウンドにおける獲得球数が極端に少なくなったり、逆に開閉羽根23が所定回数開閉する間に球が特定領域を通過できず、大当り遊技が終了してしまい、大当り遊技における獲得球数が極端に少なくなってしまう可能性もある。
そこで、ラウンド開始から一定期間、開放口22への球の入賞数が所定個数、例えば5となるまで、アタリ球受け部39が内周壁26の上部切欠261と合致する位置で回転体30を停止させた状態とし、特定領域としてのアタリ球出口28に球が流入するのを防止し、かつ、回転体30を停止した状態とすることで、アタリ球受け部39に球が保持され易い状態とするようにしても良い。アタリ球受け部39の現在位置は、回転体30にインデックスを設け、内周壁26などに設けたインデックスセンサによってこれを検知することにより特定可能である。
そして、開放口球検知センサ46からの検知信号の入力回数が5となった際に、回転体30を回転させることで、ラウンド開始直後にラウンドが終了するのを防止し、かつ、ラウンド開始からアタリ球受け部39に球を流入可能とする。そして、回転体30が回転開始する前に高い確率でアタリ球受け部39に球を保持させることで、ラウンド継続条件を成立しやすくさせることができるものである。
なお、このような制御は、常に行うものとしてもよいし、ラウンド数抽選の結果やその他の所定条件に応じて行うようにしてもよい。
また、振動を検知する振動検知センサを設けて、この振動検知センサからの検知信号に基づいて、所定の不正検知信号を出力するとともに不正検知フラグを成立させる不正検知手段を設けてもよい。そして、回転板30aの正転時には、球の収納穴40が一致して、アタリ球受け部39が形成されるが、回転板30aの逆転時には、球の収納穴40が一致せずに、アタリ球受け部39が形成されないような形状に、本体31及び蓋体32が形成されている。そして、通常時は、回転板30aを正転方向に回転させるが、その不正検知手段が不正を検知した場合には、回転板30aを逆回転させて、アタリ球受け部39が球を受け入れることができないように、遊技者に不利となるように形成しても良いものである。そして、不正検知フラグの成立中は、回転体30を逆回転させるので、アタリ球受け部39が球を受け入れることができず、大当り遊技が開始されないか、開始されても1ラウンドで終了するように形成することができる。すなわち、リセット操作をしない限り、遊技者に不利な状態が続くこととなる。
(パチンコ遊技機Pの作動)
次に、上記構成を有するパチンコ遊技機Pの作動の流れを、図17乃至図19のフローチャートに基づき説明する。ここで、図17は役物作動制御手段130による回転体30の回転方向制御、図18及び図19は特別遊技制御手段100による大当り遊技移行決定処理及び大当り遊技実行処理の流れをそれぞれ示すものである。
まず、図17のステップ99において、回転体30の回転方向が正転(時計回転方向)に設定される。そして、次のステップ100に進む。
ステップ100において、大当たり中か否かが判断される。大当たり中でない場合にはステップ100に戻り、大当たり中の場合には次のステップ101に進む。
ステップ101において、回転体30の回転方向を逆転方向(反時計回転方向)に設定する。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、大当たりが終了したか否かが判断される。大当たりが終了していない場合にはステップ102に戻り、大当たりが終了している場合には次のステップ103に進む。
ステップ103において、回転体30の回転方向を正転(時計回転方向)に設定する。そして回転体30の回転方向制御を終了する。
なお、上記制御例では、回転体30の逆転設定が大当たり中にのみ設定されてあるが、特にこれに限定されるものではなく、他の条件を満足するときに、逆転するように設定しても良いものである。また、例えば、大当たり遊技開始から所定時間だけ、逆転するように形成し、その所定時間の経過後に自動的に正転設定に戻るようにしてもよい。また、逆転設定を、大当たり後の所定の入賞数までの遊技などとしても良いものである。
次に、大当り遊技移行決定処理の流れを、図18のフローに基づき説明する。
図18のステップ200において、いずれかの始動入賞口11に入賞したか否かが判断される。始動入賞口11に入賞していない場合にはステップ200に戻り、入賞した場合には次のステップ201に進む。
ステップ201において、センター役物20の開放口22の開放条件を決定する。すなわち、第一始動口12に入賞したか第二始動口13,13に入賞したかに応じて、あるいはいずれかの始動入賞口11に入賞した際に行われる開放抽選の結果に基づいて、開閉羽根23の開閉回数(及び開放時間)を決定する。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、決定された開放条件に応じて、所定回数、開閉羽根23を開閉作動させる。すなわち、開閉羽根ソレノイド50を通電させて所定時間の開放作動を所定回数繰り返す。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、予め定められた所定時間が経過したか否かが判断される。ここで、「所定時間」は、開放口22が開放してから最後に開放口22に入賞した球が回転体30でアタリ球出口28に誘導されるのに十分な時間であって、所定時間は開放条件の決定時に設定されるとともに、開閉羽根23の開放作動時からタイムカウントが開始されるものである。そして、所定時間が経過していない場合には、次のステップ204に進む。
ステップ204において、アタリ球が検知されたか否か、すなわちアタリ球検知センサ47が球を検知した信号を出力したか否かが判断される。アタリ球が検知されない場合にはステップ203に戻り、アタリ球が検知された場合には、次のステップ205に進む。
ステップ205において、大当り遊技への移行を決定する。この決定に基づき、大当り遊技が開始される。そして大当り遊技移行決定処理を終了する。
前記ステップ203において、所定時間が経過した場合には、ステップ204、205を飛び越してそのまま処理を終了する。
続いて、大当り遊技実行処理の流れを、図19のフローに基づき説明する。ここで、図中「n」は、1回のラウンドが終了した回数すなわち終了ラウンド数を表す整数であって初期値は0である。また「N」は、抽選等により決定された当該大当り遊技における最大実行可能ラウンド数すなわち設定ラウンド数を表す自然数である。
ステップ300において、開放口22の開閉作動を開始する。すなわち、開閉羽根ソレノイド50に、所定時間おきに、所定時間だけの、作動指令信号出力を開始する。そして、次のステップ301に進む。
ステップ301において、検知カウント及び開閉カウントを開始する。具体的には、特に図示しない開放口球検知カウンタ及び羽根開閉カウンタが作動開始する。ここで、開放口球検知カウンタは、開放口球検知センサ46からの検知信号受信回数をカウントするものであり、カウント値が10になった場合にはカウントアップ信号を出力するように形成されているものである。また、羽根開閉カウンタは、開閉羽根23の開放作動回数(開閉羽根ソレノイド50への作動指令信号出力回数)をカウントするものであり、カウント値が18になった場合にはカウントアップ信号を出力するように形成されているものである。そして、次のステップ302に進む。
ステップ302において、アタリ球が検知されたか否かが判断される。アタリ球が検知されない場合には、次のステップ303に進む。
ステップ303において、開閉カウントが終了したか否か、すなわち羽根開閉カウンタがカウントアップ信号を出力したか否かが判断される。開閉カウントが終了していない場合には、次のステップ304に進む。
ステップ304において、検知カウントが終了したか否か、すなわち開放口球検知カウンタがカウントアップ信号を出力したか否かが判断される。検知カウントが終了していない場合には、ステップ302に戻り、検知カウントが終了した場合には、次のステップ305に進む。
前記ステップ303において、開閉カウントが終了した場合にも、ステップ305に進む。
ステップ305において、検知カウンタ及び開閉カウンタのカウントをリセット(ゼロクリア)する。そして、ステップ309に進む。
ステップ309において、開放口22の開放(開閉羽根23の開閉)作動を終了する。そして、大当り遊技実行処理を終了する。このように、アタリ球が検知されずに開閉カウンタ又は検知カウンタのいずれかがカウントアップした場合には、その場で大当り遊技が終了する。
一方、前記ステップ302において、アタリ球が検知された場合には、ステップ306に進む。
ステップ306において、検知カウンタ及び開閉カウンタのカウントをリセットする。そして、次のステップ307に進む。
ステップ307において、n=n+1とする。すなわち、特に図示しないラウンドカウンタ(ラウンド数を計測するカウンタ)が終了ラウンド数を1だけ加算する。そして、次のステップ308に進む。
ステップ308において、n=Nとなったか否か、すなわち設定されたラウンドが終了したか否かが判断される。n=Nでない場合にはステップ301に戻り、n=Nとなった場合には、ステップ309に進む。
なお、上記フローでは、検知カウンタ、開閉カウンタ、ラウンドカウンタは計測値を加算するように形成されていたが、初期値の設定値から減算するようにしてもよい。
(作用)
本実施の形態では、収納穴40が一致する場合、球受け部37内部に球を受け入れて収納可能となり、一致しない場合、他方の回転板30aが、球の移動を阻害して、球を受け入れることができない。このため、2枚の回転板30aの相対的な位置を、2枚の回転板30aの収納穴40が一致するようにずらす、或いは、一致しないようにずらすことにより、球を収納可能、或いは収納不能とすることができる。
本実施の形態は、蓋体32の回転板30aの回転軸中心に円弧状に形態された係合凹部35内に、本体31の回転板30aの係合凸部36が円弧方向に移動可能に形成されている。このため、本体31の回転板30aを駆動装置33により回転させると、係合凹部35内の係合凸部36が、係合凹部35の円弧状の一方側の端部に当接して、蓋体32の回転板30aも一体となって回転させることができる。そして、本体31の回転板30aを駆動装置33により逆方向の回転方向に回転させると、係合凹部35内の係合凸部36が、係合凹部35の円弧状の他方側の端部に当接して、蓋体32の回転板30aも一体となって回転させることができる。係合凹部35の円弧状の長さを適正な長さに設定することにより、駆動装置33の回転方向の違いにより、2枚の回転板30aが一体となって回転する際の2枚の回転板30a同士の対応する位置を異なった状態とすることができる。すなわち、係合凹部35の円弧状の長さ(角度)に対応する分だけ、2枚の回転板30aの相対的な位置をずらした状態にすることができる。本実施の形態では、駆動装置33の回転方向を変更することにより、本体31と蓋体32とを45度ずらした状態で一体となって回転させることができ、これによって、球を現実に収納可能な本体31及び蓋体32で一致する球受け部37の数を変更することができる。
本実施の形態では、駆動装置33を正転(時計回転方向)へ回転させた場合と、逆転(反時計回転方向)させた場合とでは、2枚の回転板30aにおいて球受け部37の数が異なる。ここで、2枚の回転板30aにおいて一致する収納穴40としての球受け部37でなければ、球を収納することができない。そして、球受け部37に収納された球は、特定領域へ誘導される可能性が高く、球受け部37に収納されなかった球は、一般領域へ誘導される可能性が高い。
したがって、駆動装置33の回転方向を変えるだけで、振り分け態様を変化させることができ、特殊な制御や複雑な機構を用いることなく、特定領域へ誘導される可能性と、一般領域へ誘導される可能性を変更することができる。
また、特定領域と一般領域との入賞の可能性が異なることにより、実質的な入賞確率の変更を目で見える形で示すことができる。
このように、本実施の形態では、回転体30の回転方向を変えるだけで、球受け部37の数を変更することができる。更に、球受け部37にも、アタリ球受け部39と、ハズレ球受け部38との2種類を設けたことにより、球受け部37の数の変更と、そのうちのアタリ球受け部39の割合とを組み合わせることで、種々の入賞の可能性を設定することができる。
本実施の形態では、通常遊技では、回転体30は正転(時計回転方向)となり、アタリ球受け部39が1個であるが、大当たり中になると、回転体30は、逆転(反時計回転方向)となって、アタリ球受け部39が2個となる。これにより、大当たり中の方が、通常遊技中よりも、球をアタリ球出口(特定領域)28へ誘導することができ、入賞確率を、通常遊技よりも、高くすることができる。また、アタリ球出口(特定領域)28と、ハズレ球出口(一般領域)29とは、球受け部37の深さ寸法の形状により、遊技者が、目で見て判別することができる。このため、球がいずれの球受け部37に入るか目で追って、遊技の楽しみを増大させることができるとともに、入賞確率の変動を、視覚的に実感することができる。
なお、本実施の形態では、球受け部37にハズレ球受け部38を設けたが、このハズレ球受け部38を設けずに、全てをアタリ球受け部39に形成しても良いものである。このようにすると、本実施の形態では、正転時に3個のアタリ球受け部39を有し、逆転時に2個のアタリ球受け部39を有することになり、球受け部37の個数の増減が、直接、入賞確率の増減となって、入賞確率の変動を楽しむことが可能となる。
また、上記した実施の形態では、本発明に係る回転体30を、羽根モノと呼ばれる種類のパチンコ遊技機に使用した例を述べたが、本発明に係る回転体30は、それ以外の種類のパチンコ遊技機に使用することができる。例えば、いわゆる権利モノと呼ばれているパチンコ遊技機の盤面に設けられた回転体や、いわゆるデジタル機と呼ばれているパチンコ遊技機の可動役物として利用してもよい。この場合には、回転体30が水平方向の軸を中心に回転するように配置してもよい。
本発明に係る振り分け装置は、通常時は正転(時計回転方向)している回転体30が特定の遊技状態に移行した場合のみ逆転(反時計回転方向)し、入賞による獲得球数が増えるものであるが、これに限定されず、有利遊技に移行する可能性が高くなるような有利遊技期間を形成することもできる。
逆に、通常時は逆転(反時計回転方向)している回転体30が特定の遊技状態に移行した場合のみ正転(時計回転方向)し、入賞による獲得球数が減ったり、有利遊技に移行する可能性が少なくなるような不利益遊技期間を形成するようにしてもよい。
また、盤面殴打や不正が検知された場合に、回転体30の回転方向を変えて、遊技者に不利益となるように形成しても良い。
上述した実施の形態では、2枚の回転板30aで収納穴40が一致した球受け部37に球が入ると、それがアタリ球受け部39であった場合には、球が確実にアタリ球出口(特定領域)28に入る。この場合の特定領域は、V入賞口(アタリ穴)であって、特定領域に球が運ばれると、100%入賞するものである。また、球が、ハズレ球出口(一般領域)29に入ると、確実に一般領域に入るものであって、この一般領域は、ハズレ穴であり、この一般領域に運ばれると100%ハズレるものである。しかし、上述したものに限定されるものではなく、例えば、2枚の回転板30aで収納穴40が一致した球受け部37に球が入ると、特定領域(V入賞)に行きやすい位置まで球を運ぶが、必ずしも100%の確率で特定領域(V入賞)となるものではないが、一般領域へ運ばれるよりかは、高い確率で、特定領域(V入賞)へ行きやすい状態となるようなものを含むものである。なお、かかる場合に、2枚の回転板30aで収納穴40が一致していないときには球受け部37を形成せずに、球受け部37に入らない球は一般領域へ誘導されるように形成されている。
なお、本実施例では、回転体30の正転時には、逆転時と比較して、球受け部37の数が多く(3個)、且つアタリ球受け部39の数が少ない(1個)状態、回転体30の逆転時には、正転時と比較して、球受け部37の数が少なく(2個)、且つアタリ球受け部39の数が多い(2個)状態であったが、これに限定されるものではない。例えば、回転体30の正転時には、逆転時と比較して、球受け部37の数が多く、且つアタリ球受け部39の数が多い、或いは、回転体30の正転時には逆転時と比較して球受け部37の数が少なく、且つアタリ球受け部39の数が少ないように形成しても良いものである。また、回転体30の正転時には、逆転時と比較して、球受け部37の数が少なく、且つアタリ球受け部39の数が多いように形成しても良いものである。
また、回転体30の正転時或いは逆転時のいずれか一方では、球受け部37が形成されるが、他方では球受け部37が形成されなくてもよい。ここで、球受け部37が形成されない場合には、回転体30が回転することに伴って、球が流下通路27に流下し、ハズレ球出口29に球が誘導されるものである。
本発明の実施の形態であって、パチンコ遊技機の外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、前扉を開いたパチンコ遊技機の斜視図である。 本発明の実施の形態であって、センター役物の正面図である。 本発明の実施の形態であって、(A)は回転体の蓋体を示す平面図、(B)は回転体の蓋体を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態であって、(A)は回転体の本体を示す平面図、(B)は回転体の本体を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態であって、(A)は正回転時の回転体を示す平面図、(B)は正回転時の回転体を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態であって、(A)は逆回転時の回転体を示す平面図、(B)は逆回転時の回転体を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態であって、正回転時の回転体を示す平面図である。 本発明の実施の形態であって、正回転時の回転体を示す平面図である。 本発明の実施の形態であって、正回転時の回転体を示す平面図である。 本発明の実施の形態であって、正回転時の回転体を示す平面図である。 本発明の実施の形態であって、逆回転時の回転体を示す平面図である。 本発明の実施の形態であって、逆回転時の回転体を示す平面図である。 本発明の実施の形態であって、(A)は球受け部に球を収納している状態の回転体を示す概略断面図、(B)は球が球受け部に収納されない状態の回転体を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態であって、(A)は蓋体が邪魔することにより収納穴に球が収納されない状態の回転体を示す概略断面図、(B)は本体が邪魔することにより球が収納穴に収納されない状態の回転体を示す概略断面図である。 パチンコ遊技機の入力、出力及び制御手段を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、回転体の回転方向制御処理を示すフローである。 本発明の実施の形態であって、通常遊技の流れを示すフローである。 本発明の実施の形態であって、特別遊技の流れを示すフローである。 係合凹部と係合凸部の変形例を示す平面図である。 回転体の変形例を示す概略断面図である。 回転体の変形例を示す平面図である。 回転体の変形例を示す(A)平面図及び(B)断面図である。 係合凹部と係合凸部の変形例を示す斜視図である。
P パチンコ遊技機 1 遊技盤
1a 遊技領域 2 筐体
3 前扉 3A ガラス枠
4 球皿 5 ハンドル
6 スピーカ 7 ランプ
8 制御装置 8A 遊技制御装置
8B 演出制御装置 8C 発射制御装置
8D 払い出し制御装置 10 ガイドレール
11 始動入賞口 12 第一始動口
13 第二始動口 14 一般入賞口
15 アウト口 20 センター役物(振り分け装置)
20A 下部傾斜ステージ 21 周囲壁
22 開放口 23 開閉羽根
24 球誘導部 24A 球誘導傾斜路
25 外周壁 26 内周壁
261 上部切欠 262 下部切欠
27 流下通路 28 アタリ球出口(特定領域)
29 ハズレ球出口(一般領域) 30 回転体
30a 回転板 31 本体
31a 本体軸孔 31b 四角凹部
32 蓋体 32a 蓋体軸孔
33 駆動装置(駆動モータ) 34 モータ軸
34a 四角凸部 35 係合凹部
36 係合凸部 37 球受け部
38 ハズレ球受け部 38A ハズレ収納穴
38B ハズレ収納穴 39 アタリ球受け部
39A アタリ収納穴 39B アタリ収納穴
40 収納穴 41 入賞口球検知センサ
42 入賞口球検知センサ 43 始動口球検知センサ
44 始動口球検知センサ 45 始動口球検知センサ
46 開放口球検知センサ 47 アタリ球検知センサ
48 振動検知センサ 49 払い出しセンサ
50 羽根開放ソレノイド 60 球発射装置
61 球払い出し装置 100 特別遊技制御手段(有利状態発生手段)
110 抽選手段 120 入賞検知手段
130 役物作動制御手段 320 孔
321 球体 322 バネ

Claims (2)

  1. 球が発射される遊技盤と、
    前記遊技盤に設けられると共に、通常時において一方へ回転するように駆動させる回転体を備え、
    球を一般領域又は特定領域に振り分ける球の振り分け装置と、
    前記振り分け装置の作動を制御する役物作動制御手段と、を備え、
    前記通常時とは異なり特定の遊技状態となるように移行させる遊技機であって、
    前記振り分け装置は、
    前記回転体として、遊技盤面上で同一の軸心で回転する2枚の回転板を有し、
    各々の前記回転板は、正逆方向に回転可能に形成され、且つ各々の前記回転板は、球を受けることが可能な収納を少なくとも1つ以上設け、
    2枚の前記回転板のそれぞれの収納は、
    互いが一致した状態の場合、球を受け入れ可能な球受け部を形成すると共に、その受け入れた球を前記特定領域へ誘導する可能性が、互いが一致しない状態の場合に比べて高いように形成され、
    互いが一致しない状態の場合、球を前記一般領域へ誘導する可能性が、互いが一致した状態の場合に比べて高いように形成され、
    2枚の前記回転板のいずれか一方の前記回転板は、前記回転板を回転させるための、前記役物作動制御手段に制御される駆動装置に固定され、他方の前記回転板は前記一方の回転板と一体となって回転するように形成され、
    2枚の前記回転板は、正方向と逆方向との回転では、2枚の前記回転板同士の対応する位置が異なるように形成され、
    前記一方の回転板の正方向への回転では、少なくとも1つの前記球受け部が形成された状態で回転するように形成すると共に、
    前記一方の回転板の逆方向への回転では、形成される前記球受け部の数が、前記正方向への回転の際よりも少ない状態で回転するように形成し
    前記役物作動制御手段は、
    前記特定の遊技状態に移行する場合に応じて当該移行期間が終了するまでは回転方向を変更して回転させるようにしたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記役物作動制御手段は、所定条件に応じて一定期間、前記2枚の前記回転板のそれぞれの収納溝が一致して前記球受け部を形成した状態とすると共に予め定められた位置で当該回転体を停止させた状態とすることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
JP2008268217A 2008-10-17 2008-10-17 遊技機 Expired - Fee Related JP5406504B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008268217A JP5406504B2 (ja) 2008-10-17 2008-10-17 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008268217A JP5406504B2 (ja) 2008-10-17 2008-10-17 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010094325A JP2010094325A (ja) 2010-04-30
JP5406504B2 true JP5406504B2 (ja) 2014-02-05

Family

ID=42256435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008268217A Expired - Fee Related JP5406504B2 (ja) 2008-10-17 2008-10-17 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5406504B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4933648B2 (ja) * 2010-09-01 2012-05-16 株式会社コナミデジタルエンタテインメント ボール抽選装置
JP5779825B2 (ja) * 2014-02-20 2015-09-16 株式会社大一商会 遊技機
JP5782639B2 (ja) * 2014-02-20 2015-09-24 株式会社大一商会 遊技機
JP6416026B2 (ja) * 2015-03-20 2018-10-31 日本ぱちんこ部品株式会社 遊技球振分装置及びそれを備えた遊技機
JP6873492B2 (ja) * 2019-02-22 2021-05-19 株式会社高尾 弾球遊技機

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4686250B2 (ja) * 2005-05-12 2011-05-25 ダイコク電機株式会社 パチンコ遊技機用振分装置及びパチンコ遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010094325A (ja) 2010-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5406503B2 (ja) 遊技機
JP6390008B2 (ja) パチンコ機
JP6390006B2 (ja) パチンコ機
JP5406504B2 (ja) 遊技機
JP2006280624A (ja) 弾球遊技機及び遊技部品
JP4642670B2 (ja) 遊技機
JP2007185443A (ja) 遊技機、プログラム及び記録媒体
JP4923493B2 (ja) 遊技機
JP4840874B2 (ja) 遊技機
JP2007143714A (ja) 遊技機
JP2008200176A (ja) 弾球遊技機
JP2003180983A (ja) 遊技機の遊技球案内構造及び遊技機
JP5200153B1 (ja) 遊技機
JP2008154652A (ja) 遊技機
JP4863190B2 (ja) 遊技機
JP2005124901A (ja) 組合せ式遊技機
JP4283182B2 (ja) 遊技機
JP4863189B2 (ja) 遊技機
JP5785399B2 (ja) パチンコ機
JP6628195B2 (ja) 遊技機
JP4231324B2 (ja) パチンコ遊技機
JPH08224337A (ja) 遊技機
JP4721177B2 (ja) 遊技機
JP2016174764A (ja) 遊技球振分装置及びそれを備えた遊技機
JP2005081057A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110817

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131024

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5406504

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees