JP5403744B2 - 荷電粒子ビーム描画装置、荷電粒子ビーム描画方法、および、荷電粒子ビーム描画用データの処理装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置、荷電粒子ビーム描画方法、および、荷電粒子ビーム描画用データの処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、図形パターンを試料に描画する荷電粒子ビーム描画装置、荷電粒子ビーム描画方法、および、荷電粒子ビーム描画用データの処理装置に関する。
半導体デバイスに所望の回路パターンを形成するために、リソグラフィー技術が用いられる。リソグラフィー技術では、マスク(レチクル)と称される原画パターンを使ったパターンの転写が行われる。そして、高精度なレチクルを製造するために、優れた解像度を有する電子ビーム(電子線)描画技術が用いられる。
レチクルに電子ビーム描画を行う電子ビーム描画装置の一方式として、可変成形方式がある。可変成形方式では、第1成形アパーチャの開口と、第2成形アパーチャの開口とを通過することで成形された電子ビームによって、可動ステージに載置された試料上に図形パターンが描画される。
このような、電子ビーム描画装置では、装置に入力されるレイアウトデータを、電子ビームを試料に実際にショットするためのショットデータへと変換するデータ処理が要請される。そして、レイアウトデータや描画方式の複雑化に呼応したデータ処理の最適化が要請される。
特許文献1には、データ処理領域のパターン数に応じてCPUを割り当てる方法が記載されている。
特開2008−218857号公報
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、データ処理状況に応じたリソースの振り分けを行うことで、データ処理の最適化が図られた荷電粒子ビーム描画装置、荷電粒子ビーム描画方法、および、荷電粒子ビーム描画用データの処理装置を提供することにある。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
複数の図形パターンが定義されたレイアウトデータが入力され、レイアウトデータを記憶する記憶部と、
複数の演算処理器を備え、レイアウトデータに定義される複数の図形パターンのパターンデータを変換して、荷電粒子ビームを試料にショットするためのショットデータを生成するショットデータ生成部であって、パターンデータを荷電粒子ビームのショット単位に分割するショット分割プロセスと、パターンデータの密度を算出する密度算出プロセスと、密度算出プロセスの結果を用いて荷電粒子ビームを試料にショットする際の補正量を算出する補正量算出プロセスとを実行するショットデータ生成部と、
ショット分割プロセス、密度算出プロセス、および、補正量算出プロセスの処理状況をモニタし、処理状況に基づき、複数の演算処理器に対し、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配するプロセス分配部と、
ショットデータを用いて、試料に描画を行う描画部と、
を備えることを特徴とする。
上記態様の荷電粒子ビーム描画装置において、
ショットデータ生成部が、ショット分割プロセスの出力結果を記憶するショット分割結果記憶部と、密度算出プロセスの出力結果を記憶する密度算出結果記憶部と、補正量算出プロセスの出力結果を記憶する補正量算出結果記憶部とを備え、
プロセス分配部が、ショット分割結果記憶部、密度算出結果記憶部、および、補正量算出結果記憶部のそれぞれに記憶された出力結果量をモニタし、複数の演算処理器に対し、出力結果量に基づき、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配することが望ましい。
上記態様の荷電粒子ビーム描画装置において、
プロセス分配部が、ショット分割結果記憶部、密度算出結果記憶部、および、補正量算出結果記憶部の各出力結果量を時間に変換する出力結果量変換部を備え、出力結果量変換部における変換結果に基づき、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配することが望ましい。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
複数の図形パターンが定義されたレイアウトデータが入力され、レイアウトデータを記憶する工程と、
複数の演算処理器を用い、レイアウトデータに定義される複数の図形パターンのパターンデータを変換して、荷電粒子ビームを試料にショットするためのショットデータを生成する工程であって、パターンデータを荷電粒子ビームのショット単位に分割するショット分割プロセスと、パターンデータの密度を算出する密度算出プロセスと、密度算出プロセスの結果を用いて荷電粒子ビームを試料にショットする際の補正量を算出する補正量算出プロセスとを実行する工程と、
ショット分割プロセス、密度算出プロセス、および、補正量算出プロセスの処理状況をモニタし、処理状況に基づき、複数の演算処理器に対し、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配する工程と、
ショットデータを用いて、試料に描画する工程と、
を備えることを特徴とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画用データの処理装置は、
複数の図形パターンが定義されたレイアウトデータが入力され、レイアウトデータを記憶する記憶部と、
複数の演算処理器を備え、レイアウトデータに定義される複数の図形パターンのパターンデータを変換して、荷電粒子ビームを試料にショットするためのショットデータを生成するショットデータ生成部であって、パターンデータを荷電粒子ビームのショット単位に分割するショット分割プロセスと、パターンデータの密度を算出する密度算出プロセスと、密度算出プロセスの結果を用いて荷電粒子ビームを試料にショットする際の補正量を算出する補正量算出プロセスとを実行するショットデータ生成部と、
ショット分割プロセス、密度算出プロセス、および、補正量算出プロセスの処理状況をモニタし、処理状況に基づき、複数の演算処理器に対し、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配するプロセス分配部と
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、データ処理状況に応じたリソースの振り分けを行うことで、データ処理の最適化が図られた荷電粒子ビーム描画装置、荷電粒子ビーム描画方法、および、荷電粒子ビーム描画用データの処理装置を提供することが可能となる。
実施の形態の電子ビーム描画装置の概略構成図である。 実施の形態で採用される描画方法の説明図である。 実施の形態の電子ビーム描画装置の制御部の処理プロセスの説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。ただし、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでもかまわない。
実施の形態の荷電粒子ビーム描画装置は、複数の図形パターンが定義されたレイアウトデータが入力され、レイアウトデータを記憶する記憶部と、複数の演算処理器を備え、レイアウトデータに定義される複数の図形パターンのパターンデータを変換して、荷電粒子ビームを試料にショットするためのショットデータを生成するショットデータ生成部を備える。ショットデータ生成部は、パターンデータを荷電粒子ビームのショット単位に分割するショット分割プロセスと、パターンデータの密度を算出する密度算出プロセスと、密度算出プロセスの結果を用いて荷電粒子ビームを試料にショットする際の補正量を算出する補正量算出プロセスとを実行する。そして、ショット分割プロセス、密度算出プロセス、および、補正量算出プロセスの処理状況をモニタし、処理状況に基づき、複数の演算処理器に対し、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配するプロセス分配部を備える。さらに、ショットデータを用いて、試料に描画を行う描画部を備える。
図1は、本実施の形態の電子ビーム描画装置の概略構成図である。電子ビーム描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。電子ビーム描画装置100は、描画部102と、この描画部102の描画動作を制御する制御部104から構成されている。電子ビーム描画装置100は、試料110に所定のパターンを描画する。
描画部102の試料室108内に試料110を載置するステージ112が収容されている。ステージ112は、制御部104によって、X方向(紙面左右方向)、Y方向(紙面表裏方向)およびZ方向に駆動される。試料110として、例えば、半導体装置が形成されるウェハにパターンを転写する露光用のマスクがある。また、このマスクには、例えば、まだ何もパターンが形成されていないマスクブランクスが含まれる。
試料室108の上方には、電子ビーム光学系114が設置されている。電子ビーム光学系114は、電子銃116、各種レンズ118、120、122、124、126、ブランキング用偏向器128、ビーム寸法可変用偏向器130、ビーム走査用の主偏向器132、ビーム走査用の副偏向器134、及び可変成形ビームで描画するための、ビーム成形用の第1のアパーチャ136、第2のアパーチャ138などから構成されている。
制御部104は、記憶部106、ショットデータ生成部140、プロセス分配部142、制御回路144を備える。
記憶部106には、描画するパターンの基データであるレイアウトデータが入力され、このレイアウトデータを記憶する。レイアウトデータは複数の図形パターンで定義される。レイアウトデータは例えば半導体集積回路の回路パターンである。記憶部106は、記憶媒体であれば良く、例えば、磁気ディスク等を用いることができる。
ショットデータ生成部140は、複数の演算処理器150(1)〜150(n)を備える演算処理部152、密度算出結果記憶部154、補正量算出結果記憶部156、ショット分割結果記憶部158を備えている。演算処理器150(1)〜150(n)は、例えばCPUである。密度算出結果記憶部154、補正量算出結果記憶部156、ショットデータ分割結果記憶部158は、記憶媒体であれば良く、例えば、半導体メモリ等を用いることができる。
ショットデータ生成部140は、レイアウトデータを電子ビーム描画装置100に固有の内部制御フォーマットデータであるショットデータへと変換する機能を有する。
プロセス分配部142は、ショットデータ生成部140内でのプロセス処理状況をモニタし、演算処理器150(1)〜150(n)に対し、次に各演算処理器が処理すべきプロセスを判断し分配する機能を有する。すなわち、データ処理状況に応じたリソースの振り分けを行う機能を備える。
制御回路144は、ショットデータ生成部140で生成されたショットデータに基づき描画部102を制御する機能を備える。
ショットデータ生成部140、プロセス分配部142、制御回路144の各機能の処理は、ソフトウェアを用いて実施させても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアを用いて実施させても構わない。或いは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせを用いて実施させても構わない。
図1では、実施の形態を説明する上で、必要な構成部分以外については記載を省略している。電子ビーム描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。
次に、電子ビーム描画装置100を用いた、描画方法について図1、図2、図3を用いて説明する。図2は、実施の形態で採用されるベクタ走査方式及びステージ連続移動方式の描画方法の説明図である。図3は、実施の形態の電子ビーム描画装置の制御部の処理プロセスの説明図である。
制御部104での処理を説明する前に、便宜上、描画部102の動作について図2を用いて説明する。描画部102では、制御部104で生成されたショットデータを用いて、試料110に描画する。
実際の描画にあたっては、電子銃116から発せられる電子ビームをビーム寸法可変用偏向器130及びビーム成形用の第1のアパーチャ136、第2のアパーチャ138により、ビーム形状を可変に制御し、ベクタ走査方式(2次元走査方式)およびステージ連続移動方式により描画処理する。
まず、試料110上の描画すべきパターン202は短冊状のフレーム204と呼ばれる領域に分割され、フレーム204を更にサブフィールド206と呼ばれる領域に分割し、その内部を必要な部分のみ、図1の第1のアパーチャ136、第2のアパーチャ138により成形された可変成形ビーム208を偏向して描画する。
この時、ステージ112(図1)を連続移動させながら描画処理が行われる。1次元走査方式のように、描画の不必要な部分にもビームをオフして走査する動作がないので、描画速度が速くなりスループットが向上する。この時、主偏向器132および副偏向器134(図1)の2段の偏向器が用いられ、サブフィールド206の位置決めは制御部104より送られる主偏向位置データに従って主偏向器132(図1)で行い、サブフィールド206の描画は同じく制御部104より送られる副偏向位置データ、ショットサイズデータ等に従って副偏向器134で行われる。
1つのサブフィールド206の描画が終了すると、次のサブフィールド206の描画に移る。さらに複数のサブフィールド206の集合であるフレーム204の描画が終了したら、X方向に連続移動していたステージ112(図1)を、Y方向にステップ移動させ、上記処理を繰り返して各フレーム領域を順次描画するようになっている。ここで、フレーム204は、主偏向器132(図1)の偏向幅で決まる短冊状の描画領域であり、サブフィールド206は副偏向器134(図1)の偏向幅で決まる単位描画領域である。
制御部104では、上記描画部102の描画処理を実行するためのショットデータをレイアウトデータから作成する。
まず、複数の図形パターンが定義されたレイアウトデータが記憶部106に入力され、このレイアウトデータが記憶される。
次に、ショットデータ生成部140で、記憶部106から受け渡されるレイアウトデータに定義される複数の図形パターンのパターンデータを変換して、電子ビームを試料にショットするためのショットデータを生成する。この変換ではデータ処理速度を向上させるため並列分散処理が行われうる。
図3は、ショットデータ生成部で実行される処理プロセスの説明図である。処理プロセスには、データブロック作成プロセスP10、ショット分割プロセスP11、密度算出プロセスP12、密度算出結果記憶プロセスP13、補正量算出プロセスP14、補正量算出結果記憶プロセスP15、ショットデータ結果記憶プロセスP16が含まれる。
データブロック作成プロセスP10では、レイアウトデータを後の処理プロセスで並列分散処理するために、まずレイアウトデータの全領域をストライプに分割する。さらに、ストライプを分割し、並列分散処理の処理単位である複数のデータブロックに分割する。一つのデータブロックは、複数のサブフィールドに分割されている。
データブロック作成プロセスP10で作成されたデータブロックは、ショット分割プロセスP11で、電子ビーム描画装置100の可変成形ビームのショット単位のデータを備えるショット分割データに変換される。
また、ショット分割プロセスP11で分割されたショット分割データに対して試料により正確なパターンを描画するために、近接効果補正/かぶり効果補正等の補正量を付加する必要がある。密度算出プロセスP12と補正量算出プロセスP14とで、この補正量を求める。
まず、データブロック作成プロセスP10で作成されたデータブロックについて、密度算出プロセスP12で、データブロック中のパターンデータの密度、すなわち領域中の図形の密度が算出される。そして、算出されたパターンデータの密度は、パターン密度データ(出力結果)として密度算出結果記憶プロセスP13で記憶媒体に記憶される。具体的には、図1の密度算出結果記憶部154に記憶される。
補正量算出プロセスP14では、パターン密度データを用いて、近接効果補正/かぶり効果補正等の補正量が算出される。そして、算出された補正量は、補正量データ(出力結果)として補正量算出結果記憶プロセスP15で記憶媒体に記憶される。具体的には、図1の補正量算出結果記憶部156に記憶される。
補正量算出結果記憶部156に記憶された補正量は、対応するデータブロックについてのショット分割データ(出力結果)に付加され、ショット分割結果記憶プロセスで記憶媒体に記憶される。具体的には、図1のショット分割結果記憶部158に記憶される。
なお、ショット分割プロセスP11、密度算出プロセスP12、補正量算出プロセスP14は、図1の複数の演算処理器150(1)〜150(n)を用いて実行される。
ショット分割結果記憶部158に記憶されたデータは、ショットデータとして順次制御回路144に送られる。そして、このショットデータに基づき、描画部102により試料110に描画が行われる。
ここで、プロセス分配部142は、ショット分割プロセスP11、密度算出プロセスP12、および、補正量算出プロセスP14の処理状況をモニタする。そして、この処理状況に基づき、次に各演算処理器150(1)〜150(n)が処理すべきプロセスを判断する。そして、次に各演算処理器150(1)〜150(n)が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセスP11、密度算出プロセスP12、または、補正量算出プロセスP14のいずれかを分配する。
処理状況のモニタ方法としては、例えば、密度算出結果記憶部154、補正量算出結果記憶部156、ショット分割結果記憶部158に蓄えられたデータ量をモニタする。そして、そのデータ量の比較から遅れているプロセスを判断し、その遅れているプロセスを空いている、あるいは、次に空く演算処理器に割り当てる。
あるデータブロックに対し、ショット分割データと補正量データがセットとして生成されない限り、そのデータブロックのショットデータが生成できず、次の制御回路144に送ることができない。いずれかのプロセスのみが先行すると、描画に供するショットデータが不足し、描画を停止せざるをえなくなるおそれがある。
特に、ショット分割プロセスP11、密度算出プロセスP12、および、補正量算出プロセスP14を行う演算処理器があらかじめ固定されている場合には、このおそれが大きくなる。なぜなら、特定のデータブロックのデータ量が予想以上に大きかった場合などに、特定のプロセスのみが演算処理能力に制限され遅延するからである。また、逆に、各プロセスを無制限に演算処理器に割り当てると、プロセスが演算処理器を使い果たして記憶部がいっぱいになり、描画が先に進めなくなるおそれがある。
本実施の形態のように、プロセス分配部142によって、ショット分割プロセスP11、密度算出プロセスP12、および、補正量算出プロセスP14の処理状況をモニタし、空いているリソース(演算処理器)に各プロセスを振り分けることで、描画に供するショットデータが不足し、描画を停止せざるをえないような事態を回避することができる。したがって、電子ビーム描画装置100の描画速度を向上させることができる。
また、多重描画のように描画方式が複雑になったり、レイアウトデータのパターンが複雑になったりして、ショットデータ生成部140の各プロセスの処理速度等の予想が難しい場合がある。このような場合であっても、処理状況をモニタしてリソースを振り分ける本実施の形態によれば、ショットデータが不足し、描画を停止せざるをえないような事態を回避することができる。
また、例えば、複数の演算処理器150(1)〜150(n)のうちの1つが故障したような場合でも、本実施の形態によれば、各処理プロセスが特定の演算処理器に偏在することなく描画処理を円滑に継続できる。
本実施の形態において、プロセス分配部142が、ショット分割結果記憶部158、密度算出結果記憶部154、および、補正量算出結果記憶部156の各出力結果量を時間に変換する出力結果量変換部(図示せず)を備え、この出力結果量変換部における変換結果に基づき、プロセス分配部142が、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配することがより好ましい。
これは、記憶されているデータ量の多少が、必ずしも各処理プロセスの先行程度を定量的に表すわけではないからである。そのため、出力結果をデータ量から時間を単位に変換して、各プロセスの先行程度を判断することが望ましい。
例えば、密度算出プロセスP12の先行時間、すなわち、補正量算出プロセスP14が密度算出結果記憶部154のデータを処理しきる時間tapは、
ap=nD×t/(n+1)
nD:密度算出結果記憶部のデータブロック数
:補正量算出プロセスの平均処理時間(s)
:現在動いている補正量算出プロセスの数
で表される。
補正量算出プロセスP14の先行時間、すなわち、ショット分割プロセスP12が補正量算出結果記憶部156のデータを処理しきる時間tppは、
pp=nD×t/(n+1)
nD:補正量算出結果記憶部のデータブロック数
:ショット分割プロセスの平均処理時間(s)
:現在動いているショット分割プロセスの数
で表される。
ショット分割プロセスP12の先行時間、すなわち、ショット分割結果記憶部158のデータが制御回路144に転送し終わる時間tspは、
sp=D×TR
:ショット分割結果記憶部のデータ量(MB)
TR:ショット分割結果記憶部から制御回路への平均データ転送速度(MB/s)
で表される。
ここで、プロセス分配部142でtap、tpp、tspの大小関係を判断し、もっとも先行時間が短い、すなわち、余力の少ないプロセスに演算処理器を振り分ける。例えば、tapが最小であれば、補正量算出プロセスP14に演算処理器を振り分ける。
このように、データ量を時間単位に変換し、各プロセスの他のプロセスに対する先行時間を考慮することで、各プロセスの先行程度が精度よく判断することが可能になる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
例えば、プロセス分配部142における各プロセスの処理状況のモニタおよび分配の判断は、上記の例に限らず、電子ビーム描画装置100の描画が円滑に行われるように適切な方式が選択されればよい。例えば、ショット分割結果記憶部のデータ量が所定の量より少ない場合は、描画処理のショットデータを優先的に確保するために、ショット分割プロセスP12を優先させる判断をするようにしてもよい。また、例えば、すべての記憶部が一杯の場合、密度算出プロセスP12や補正量算出プロセスP14で演算処理器を使いきらないように、ショット分割プロセスP12を優先させる判断をするようにしてもよい。
また、基板としてマスクを例に説明したが、半導体ウェハを基板とし、ウェハ上に電子ビームで直接パターンを描画する場合にも本発明を適用することが可能である。
また、記憶部106、ショットデータ生成部140、プロセス分配部142を荷電粒子ビーム描画装置とは独立した荷電粒子ビーム描画用データの処理装置としても構わない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置、荷電粒子ビーム描画方法、荷電粒子ビーム描画用データの処理装置は、本発明の範囲に包含される。
100 電子ビーム描画装置
102 描画部
104 制御部
106 記憶部
110 試料
140 ショットデータ生成部
142 プロセス分配部
144 制御回路
150(1)〜(n) 演算処理器
154 密度算出結果記憶部
156 補正量算出結果記憶部
158 ショット分割結果記憶部












Claims (5)

  1. 複数の図形パターンが定義されたレイアウトデータが入力され、前記レイアウトデータを記憶する記憶部と、
    複数の演算処理器を備え、前記レイアウトデータに定義される前記複数の図形パターンのパターンデータを変換して、荷電粒子ビームを試料にショットするためのショットデータを生成するショットデータ生成部であって、前記パターンデータを荷電粒子ビームのショット単位に分割するショット分割プロセスと、前記パターンデータの密度を算出する密度算出プロセスと、前記密度算出プロセスの結果を用いて荷電粒子ビームを試料にショットする際の補正量を算出する補正量算出プロセスとを実行するショットデータ生成部と、
    前記ショット分割プロセス、前記密度算出プロセス、および、前記補正量算出プロセスの処理状況をモニタし、処理状況に基づき、前記複数の演算処理器に対し、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配するプロセス分配部と、
    前記ショットデータを用いて、試料に描画を行う描画部と、
    を備えることを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記ショットデータ生成部が、前記ショット分割プロセスの出力結果を記憶するショット分割結果記憶部と、前記密度算出プロセスの出力結果を記憶する密度算出結果記憶部と、前記補正量算出プロセスの出力結果を記憶する補正量算出結果記憶部とを備え、
    前記プロセス分配部が、前記ショット分割結果記憶部、前記密度算出結果記憶部、および、前記補正量算出結果記憶部のそれぞれに記憶された出力結果量をモニタし、前記複数の演算処理器に対し、出力結果量に基づき、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記プロセス分配部が、前記ショット分割結果記憶部、前記密度算出結果記憶部、および、前記補正量算出結果記憶部の各出力結果量を時間に変換する出力結果量変換部を備え、前記出力結果量変換部における変換結果に基づき、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配することを特徴とする請求項2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 複数の図形パターンが定義されたレイアウトデータが入力され、前記レイアウトデータを記憶する工程と、
    複数の演算処理器を用い、前記レイアウトデータに定義される前記複数の図形パターンのパターンデータを変換して、荷電粒子ビームを試料にショットするためのショットデータを生成する工程であって、前記パターンデータを荷電粒子ビームのショット単位に分割するショット分割プロセスと、前記パターンデータの密度を算出する密度算出プロセスと、前記密度算出プロセスの結果を用いて荷電粒子ビームを試料にショットする際の補正量を算出する補正量算出プロセスとを実行する工程と、
    前記ショット分割プロセス、前記密度算出プロセス、および、前記補正量算出プロセスの処理状況をモニタし、処理状況に基づき、前記複数の演算処理器に対し、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配する工程と、
    前記ショットデータを用いて、試料に描画する工程と、
    を備えることを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  5. 複数の図形パターンが定義されたレイアウトデータが入力され、前記レイアウトデータを記憶する記憶部と、
    複数の演算処理器により、前記レイアウトデータに定義される前記複数の図形パターンのパターンデータを変換して、荷電粒子ビームを試料にショットするためのショットデータを生成するショットデータ生成部であって、前記パターンデータを荷電粒子ビームのショット単位に分割するショット分割プロセスと、前記パターンデータの密度を算出する密度算出プロセスと、前記密度算出プロセスの結果を用いて荷電粒子ビームを試料にショットする際の補正量を算出する補正量算出プロセスとを実行するショットデータ生成部と、
    前記ショット分割プロセス、前記密度算出プロセス、および、前記補正量算出プロセスの処理状況をモニタし、処理状況に基づき、前記複数の演算処理器に対し、次に各演算処理器が処理すべきプロセスとしてショット分割プロセス、密度算出プロセス、または、補正量算出プロセスのいずれかを分配するプロセス分配部と
    を備えることを特徴とする荷電粒子ビーム描画用データの処理装置。




JP2009189987A 2009-08-19 2009-08-19 荷電粒子ビーム描画装置、荷電粒子ビーム描画方法、および、荷電粒子ビーム描画用データの処理装置 Active JP5403744B2 (ja)

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