JP5403548B2 - 差動信号用ハーネス - Google Patents

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Description

本発明は、数Gbps以上の高速デジタル信号を伝送させるために用いる差動信号用ハーネスに係り、特に、信号波形劣化の小さい差動信号用ハーネスに関するものである。
数Gbps以上の高速デジタル信号を扱うサーバ、ルータ、ストレージ製品などにおいて、電子機器間あるいは電子機器内の基板間の信号伝送には、差動信号による信号伝送が用いられている。電子機器間あるいは電子機器内の基板間は、差動信号用ケーブルの両端にコネクタを設けた差動信号用ハーネスにより電気的に接続される。
差動信号による信号伝送では、位相を反転させた2つの信号を用い、受信側で2つの信号の差分を合成出力する。差動信号用ケーブルは、位相を反転させた2つの信号を伝送するための2本の信号用導体(導線、芯線)を備えている。
差動信号用ハーネスでは、差動信号用ケーブルにて2本の信号用導体に流れる電流が互いに逆方向を向いて流れることとなるため、外部に放射される電磁波が小さくなる。また、差動信号用ハーネスでは、差動信号用ケーブルにて外部から受けたノイズが2本の信号用導体に等しく重畳されるため、受信側で2つの信号の差分を合成出力することで、ノイズによる影響を打ち消すことができる。これらの理由から、高速デジタル信号の伝送には、差動信号による信号伝送が好適である。
従来の差動信号用ハーネスに用いる差動信号用ケーブルとして、信号用導体を絶縁体で被覆した2本の絶縁電線を撚り合わせて対にしたツイストペアケーブルがある。ツイストペアケーブルは、安価で平衡性に優れており、曲げも容易であるため、中距離の信号伝送に広く用いられている。
しかし、このツイストペアケーブルは、グランドに相当する導体が無いので、ケーブル近傍に置かれた金属の影響を受けやすく、特性インピーダンスが安定しない。そのため、ツイストペアケーブルでは、数GHzの高周波領域では信号波形が崩れやすいという問題がある。このような理由から、ツイストペアケーブルは、数Gbps以上の伝送線路にはあまり用いられることがない。
一方、差動信号用ハーネスに用いる他の差動信号用ケーブルとして、2本の絶縁電線を撚らずに並行して配置し、これをシールド用導体で覆ったツイナックスケーブルがある。ツイナックスケーブルは、ツイストペアケーブルに比べて2本の導体間の物理長の差が少なく、また、シールド用導体が2本の絶縁電線を覆うように設けられるので、ケーブル近傍に金属を置いても、特性インピーダンスが不安定になることもなく、また、ノイズ耐性も高い。そのため、ツイナックスケーブルは、比較的高速で短距離(数mから数十m)の信号伝送に用いられている。
ツイナックスケーブルのシールド用導体には、導体付きテープ(金属箔テープ)を用いたもの、編組状の素線を用いたもの、また接地用のドレイン線等を付け合わせたものなどがある。
一例として、特許文献1で開示されているツイナックスケーブルの横断面図を図12に示す。
図12に示すツイナックスケーブル121は、信号用導体122を絶縁体123で絶縁した2本の絶縁電線124の周囲に、ポリエチレンのテープにアルミニウム等の金属箔を貼り付けた金属箔テープからなるシールド用導体125を巻き付け、あるいは縦添えし、さらにそのシールド用導体125の周囲に、ケーブル内部を保護するためのジャケット126を被覆したものである。
シールド用導体125と絶縁電線124との間には、ドレイン線127がシールド用導体125の導電面(金属箔)と接触するように縦添えされ、このドレイン線127がグランド接続されるようになっている。
ところで、数Gbps以上の高速信号を伝送するためには、2本の信号用導体における2つの信号の伝搬時間の差、すなわちスキューを低減する必要がある。これは、スキューが増加すると、受信側で2つの信号の差分を合成出力したデジタル信号の波形を崩してしまうためである。例えば、10Gbps相当の高速信号伝送においては、数psのスキューでも信号品質を劣化させてしまう。また、最近は、EMI(Electromagnetic Interference;電磁波妨害)を低減する必要から、差動・同相変換量を低く抑えることも要求されている。
図13に示すツイナックスケーブル131は、2本の信号用導体132を、絶縁体133で一度に被覆し、この絶縁体133の周囲に金属箔テープからなるシールド用導体134を巻き付け、あるいは縦添えし、さらにそのシールド用導体134の周囲に、ケーブル内部を保護するためのジャケット135を被覆したものである(特許文献2)。
このツイナックスケーブル131では、2本の信号用導体132をひとつの絶縁体133で一括被覆することで、絶縁体133の誘電率差を抑えて、スキューを低減している。
図14に示すツイナックスケーブル141は、信号用導体142を絶縁体143により被覆した2本の絶縁電線144の周囲を発泡剤テープ145で覆い、その発泡剤テープ145の周囲に金属箔テープからなるシールド用導体146を被覆し、さらにその周囲にジャケット147を被覆したものである。発泡剤テープ145とシールド用導体146との間には、ドレイン線148が、シールド用導体146の導体面(金属箔)と接触するように縦添えされている(特許文献3)。
このツイナックスケーブル141では、2本の絶縁電線144をシールド用導体146で覆う前に、絶縁体である発泡剤テープ145を巻き付け、信号用導体142とシールド用導体146との距離を相対的に離すことで、両信号用導体142の電磁結合(電磁気的結合)を強くし、スキューを低減している。
図15に示すツイナックスケーブル151は、信号用導体152を発泡体からなる絶縁体153で被覆した2本の絶縁電線154の周囲に、金属箔テープからなるシールド用導体155を巻き付け、あるいは縦添えし、さらにそのシールド用導体155の周囲にジャケット156を被覆したものである(特許文献4)。
このツイナックスケーブル151では、絶縁体153を発泡体で形成し、2本の絶縁電線154をテープ状のシールド用導体155で被覆する際、絶縁体153が少し潰れるくらいにきつく巻いて、信号用導体152同士の距離を小さくしている。これによって、両信号用導体152の電磁結合が強くなり、スキューが小さくなる。
このようなツイナックスケーブル131,141,151を差動信号用ハーネスの差動信号用ケーブルとして用いることで、信号用導体間の電磁結合を強くし、伝搬する電磁波を信号用導体間に閉じ込めることができ、スキューを低減させることができる。
特開2002−289047号公報 特開2001−35270号公報 特開2007−26909号公報 米国特許第5283390号明細書
しかしながら、差動信号用ハーネスの差動信号用ケーブルとして、上述のツイナックスケーブル131,141,151のように、信号用導体の間隔を相対的に狭めて信号用導体間の電磁結合を強くしたものを用いることで、伝搬する電磁波を信号用導体間に閉じ込めてスキューを低減することはできるものの、電磁放射による不要のノイズ(EMI;Electromagnetic Interference)やクロストークが増加する問題が発生する。
より詳細には、信号用導体間の電磁結合を強くするとスキューは低減できるが、そのスキュー低減の効果は、差動モードのインピーダンス(以下、ディファレンシャルモードインピーダンスという)を100Ωとすると、同相モードのインピーダンス(以下、コモンモードインピーダンスという)を40Ω程度としたときに表れる。信号用導体間の電磁結合を強くしつつディファレンシャルモードインピーダンスを100Ωとするためには、ケーブル外径を変更しない場合は必然的に信号用導体を細くしなければならず、コモンモードインピーダンスが大きくなることが避けられない。
一方、システム側の伝送線路では、プリント基板上に施されたマイクロストリップライン構造によって特性インピーダンスが決まっており、50Ωのシングルエンド配線を2本並行していることが多い。つまり、システム側のコモンモードインピーダンスは、50/2=25Ωであることが多く、差動信号用ハーネスのコモンモードインピーダンスが大きくなると、システム側のコモンモードインピーダンスとズレが生じ、差動成分では整合がとれていても同相成分に対しては不整合となり、僅かながら信号の反射等がおきる。
入力される伝送信号はほとんどが差動モードであるので、伝送信号の波形にはほとんど影響がないが、伝送信号には、ごく一部同相成分が含まれている。この伝送信号に含まれる同相成分、あるいは伝送の途中で生成してしまった同相成分が、差動信号用ハーネスの接続部におけるコモンモードインピーダンスの不整合の影響で、一部反射を引き起こし、その結果、クロストークやEMI等の問題が発生する。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、数Gbps以上の高速伝送に用いられる差動信号用ハーネスにおいて、スキューを低減し、かつ、EMIやクロストークを低減した差動信号用ハーネスを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、差動信号を伝送するための少なくとも一対の信号用導体と、その信号用導体の両端部に設けられたコネクタ部とを備えた差動信号用ハーネスにおいて、前記コネクタ部に、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスと、接続対象となるシステム側のコモンモードインピーダンスを整合させるためのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路が設けられ、前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路は、その電気長が、伝送する前記差動信号の基本周波数あるいはその整数倍の周波数の1/4波長であり、そのディファレンシャルモードインピーダンスが、前記システム側のディファレンシャルモードインピーダンスと等しく、そのコモンモードインピーダンスが、前記システム側のコモンモードインピーダンスより大きく、かつ、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスより小さい差動信号用ハーネスである。
前記信号用導体は、並行に配置された一対の単線または撚線の金属線からなり、前記一対の金属線の周囲が絶縁体で一括被覆され、前記絶縁体の周囲がシールド用導体で覆われたツイナックスケーブルを構成するものであり、前記コネクタ部は、前記ツイナックスケーブルの両端部に設けられ、前記一対の金属線と電気的に接続された接続用基板と、該接続用基板を収容するコネクタ筐体とからなり、前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路は、前記コネクタ部の前記接続用基板上に設けられたマイクロストリップ線路からなってもよい。
前記絶縁体と前記シールド用導体との間に縦添えに配置されると共に、前記一対の金属線と一直線状に並行に配置されたドレイン線を備え、前記ドレイン線は、前記シールド用導体と前記接続用基板のグランドパターンとに電気的に接続されてもよい。
また本発明は、差動信号を伝送するための少なくとも一対の信号用導体と、その信号用導体の両端部に設けられたコネクタ部とを備えた差動信号用ハーネスにおいて、前記コネクタ部に、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスと、接続対象となるシステム側のコモンモードインピーダンスを整合させるためのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路が設けられ、前記信号用導体は、フレキシブルプリント基板に設けられた信号用配線パターンからなり、前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路は、前記フレキシブルプリント基板の両端部の前記コネクタ部に設けられたマイクロストリップ線路からなる差動信号用ハーネスである
前記フレキシブルプリント基板の前記信号用配線パターンが設けられた面と反対側の面には、グランドパターンが設けられてもよい。
また本発明は、差動信号を伝送するための少なくとも一対の信号用導体と、その信号用導体の両端部に設けられたコネクタ部とを備えた差動信号用ハーネスにおいて、前記コネクタ部に、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスと、接続対象となるシステム側のコモンモードインピーダンスを整合させるためのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路が設けられ、前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路の電気長は、伝送する前記差動信号の基本周波数あるいはその整数倍の周波数の1/4波長であり、前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路のコモンモードインピーダンスは、前記システム側のコモンモードインピーダンスをZO、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスをZCとすると、ZO・ZCの2乗根に等しくされる差動信号用ハーネスである
また本発明は、差動信号を伝送するための少なくとも一対の信号用導体と、その信号用導体の両端部に設けられたコネクタ部とを備えた差動信号用ハーネスにおいて、前記コネクタ部に、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスと、接続対象となるシステム側のコモンモードインピーダンスを整合させるためのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路が設けられ、前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路は、コモンモードインピーダンスが異なるn個の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路を直列に接続してなり、各分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路の電気長は、伝送する前記差動信号の基本周波数あるいはその整数倍の周波数の1/4波長であり、前記システム側のコモンモードインピーダンスをZO、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスをZCとすると、前記信号用導体側からk番目の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路のコモンモードインピーダンスは、ZO k・ZC n-k+1のn+1乗根に等しくされる差動信号用ハーネスである
本発明によれば、スキューを低減し、かつ、EMIやクロストークを低減した差動信号用ハーネスを提供できる。
本発明の一実施の形態に係る差動信号用ハーネスのコネクタ部の透視斜視図である。 図1の差動信号用ハーネスの全体を示す斜視図である。 図1の差動信号用ハーネスに用いるツイナックスケーブルを示す図であり、(a)は横断面図、(b)はツイナックスケーブルを接続用基板に実装するときの斜視図である。 図1の差動信号用ハーネスにおけるハーネス接続部のインピーダンスを説明する図である。 図1の差動信号用ハーネスにおいて、伝送する差動信号の周波数に対するコモンモードにおける反射損失Scc11の特性を表す図である。 本発明の一実施の形態に係る差動信号用ハーネスのコネクタ部の透視斜視図である。 図6の差動信号用ハーネスにおけるハーネス接続部のインピーダンスを説明する図である。 図6の差動信号用ハーネスにおいて、伝送する差動信号の周波数に対するコモンモードにおける反射損失Scc11の特性を表す図である。 本発明の一実施の形態に係る差動信号用ハーネスの斜視図である。 図9の差動信号用ハーネスのコネクタ部の拡大斜視図である。 本発明において、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路をシステム側基板上に形成したときの斜視図である。 従来の差動信号用ハーネスに用いられる差動信号用ケーブルの横断面図である。 従来の差動信号用ハーネスに用いられる差動信号用ケーブルの横断面図である。 従来の差動信号用ハーネスに用いられる差動信号用ケーブルの横断面図である。 従来の差動信号用ハーネスに用いられる差動信号用ケーブルの横断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係る差動信号用ハーネスのコネクタ部の透視斜視図であり、図2は、その差動信号用ハーネスの全体を示す斜視図である。
図1,2に示すように、差動信号用ハーネス1は、差動信号を伝送するための差動信号用ケーブル11と、その差動信号用ケーブル11の両端部に設けられたコネクタ部12とを備える。
ここでは、差動信号用ケーブル11として、送信用に1本、受信用に1本の合計2本のツイナックスケーブル13を用いる場合を説明する。2本のツイナックスケーブル13は束ねられ、その周囲には両ツイナックスケーブル13を保護するためのジャケット11aが設けられる。ツイナックスケーブル13の本数はこれに限らず、1本あるいは3本以上であってもよい。
図3(a)に示すように、ツイナックスケーブル13は、並行して配置された差動信号を伝送するための1対の信号用導体2と、両信号用導体2の周囲を一括して被覆する所定の誘電率を有する絶縁体3と、絶縁体3の外周に設けられたシールド用導体4と、絶縁体3とシールド用導体4の間に縦添えされたグランド接続用のドレイン線5と、シールド用導体4の外周に設けられたケーブル保護用のジャケット6とを備えている。
信号用導体2としては、銅等の電気良導体、または、電気良導体にメッキ等を施した単線または撚線の金属線を用いる。
絶縁体3は、押出機により供給される絶縁樹脂で両信号用導体2を一括被覆することで形成され、断面視で小判型、すなわち、略直線状の2つの辺と、この2つの辺を結ぶ曲線状の2辺とからなる形状に形成される。ここでは、絶縁体3を断面視で小判型に形成しているが、断面視で楕円形に形成してもよい。両信号用導体2は、絶縁体3の厚さ方向(図3(a)では上下方向)の中心に配置される。
本実施の形態では、ツイナックスケーブル13を送信用と受信用の2本を1組で使用するため、2本合わせたときの断面を円形に近くするために、絶縁体3の幅と厚さの比は、2:1とすることが好ましい。絶縁体3に用いる絶縁樹脂としては、誘電率、誘電正接の小さいものが望ましく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフロロアルコキシ(PFA)、ポリエチレン等を用いるとよい。また、誘電率、誘電正接を小さくするため、絶縁体3に発泡絶縁樹脂を用いてもよい。
絶縁体3の幅方向(図3(a)では左右方向)の片側の端部(図3(a)では左側の端部)には、両信号用導体2と並行してドレイン線5が縦添え配置される。つまり、ドレイン線5と両信号用導体2は、絶縁体3の幅方向に沿って一直線状に配置される。ドレイン線5としては、信号用導体2と同様に、銅等の電気良導体、または、電気良導体にメッキ等を施した単線または撚線の金属線を用いる。
シールド用導体4としては、ポリエチレンテープにアルミニウム等の金属箔を貼り合わせた金属箔テープを用いる。シールド用導体4はこれに限らず、編組状の素線からなるものを用いてもよい。シールド用導体4は、シールド用導体4の導体面(金属箔)がドレイン線5に接触するように、絶縁体3とドレイン線5の周囲に巻き付けられる。
ツイナックスケーブル13では、スキューを低減するため、信号用導体2を近接して配置し、両信号用導体2の電磁結合を強くしてある。具体的には、ツイナックスケーブル13は、ディファレンシャルモードインピーダンス100Ωに対して、コモンモードインピーダンスZCが40Ω程度とされており、スキューは、1mあたり平均2ps程度に低減されている。
図1,2に戻り、ツイナックスケーブル13の両端部には、コネクタ部12がそれぞれ設けられる。コネクタ部12は、システム側基板21に備えられたレセプタクル22に嵌合し、電気的に接続される。システム側(システム側基板21側)のディファレンシャルモードインピーダンスは100Ωとし、システム側のコモンモードインピーダンスZOは25Ωとする。
コネクタ部12は、ツイナックスケーブル13の両端部に設けられ、信号用導体2と電気的に接続された接続用基板(内蔵基板)14と、接続用基板14を収容するコネクタ筐体15とからなる。コネクタ部12は、例えば、SFP+トランシーバ(光モジュール形状のコネクタ)からなる。
接続用基板14は、リジッド基板からなり、例えば、ガラスエポキシ基板からなる。接続用基板14の一端部(図1では左手前側)には、接点部分(電極)16が形成され、システム側基板21に設けられたレセプタクル22と嵌合するカードエッジコネクタ17とされており、他端部(図1では右奥側)には、両ツイナックスケーブル13の端末をはんだ接続するためのランド18が形成されている。
図1および図3(b)に示すように、ツイナックスケーブル13を接続用基板14に実装する際には、ジャケット6、シールド用導体4、絶縁体3を順次段剥きしてツイナックスケーブル13の端末処理を行い、ツイナックスケーブル13の端末部にて信号用導体2とドレイン線5を露出させ、この状態で、信号用導体2をランド18の信号用電極23に、ドレイン線5をランド18のグランド用電極(グランドパターン)24に合わせて、はんだ付けで固定する。ツイナックスケーブル13では、信号用導体2とドレイン線5を一直線状に配置しているため、信号用導体2の間隔が狭い場合であっても、ドレイン線5が邪魔することなく、信号用導体2とドレイン線5を露出させた状態でそのままランド18にはんだ付けすることが可能である。
さて、上述のように、差動信号用ハーネス1では、そのツイナックスケーブル13のディファレンシャルモードインピーダンスが、システム側のディファレンシャルモードインピーダンスと同じ100Ωとされているため、差動成分においては不整合がない状態となっている。
しかし、ツイナックスケーブル13のコモンモードインピーダンスZCは40Ωであり、これに対して、システム側のコモンモードインピーダンスZOは25Ωである。そのため、ツイナックスケーブル13をシステム側基板21に直接接続すると、コモンモードにおける反射損失Scc11は−12dB程度となり、同相成分の定在波、あるいはケーブル外皮からのEMIの原因となる。
そこで、本実施の形態に係る差動信号用ハーネス1では、コネクタ部12に、ツイナックスケーブル13のコモンモードインピーダンス(信号用導体2側のコモンモードインピーダンス)ZCと、接続対象となるシステム側のコモンモードインピーダンスZOを整合させるためのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路19を形成している。
コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19は、コネクタ部12の接続用基板14上に形成されたマイクロストリップ線路からなり、システム側とツイナックスケーブル13側で、差動・同相成分ともに不整合とならないような、特性インピーダンスと電気長に設定される。
具体的には、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19は、その電気長が、伝送する差動信号の基本周波数の1/4波長、あるいは基本周波数の整数倍周波数の1/4波長とされる。例えば、伝送する差動信号の伝送レートを10Gbpsとすると、その基本周波数は5GHzとなるので、基本周波数の1/4波長は15mmとなる。なお、基本周波数の1/4波長である15mmの長さは、一般的なガラスエポキシ基板上で、10mm程度に短縮されるので、例えば、SFP+トランシーバ等に用いる接続用基板14であっても十分収めることが可能である。
また、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19は、そのディファレンシャルモードインピーダンスが、システム側のディファレンシャルモードインピーダンス(100Ω)と等しくされる。
さらに、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19は、そのコモンモードインピーダンスZLが、システム側のコモンモードインピーダンスZOより大きく、かつ、ツイナックスケーブル13のコモンモードインピーダンスZCより小さくされる。
より具体的には、図4に示すように、コモンモードインピーダンスZCのツイナックスケーブル13に、コモンモードインピーダンスZLのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路19を電気長l接続すると、システム側からみたコモンモードインピーダンスZ(l)は、[数1]に示す式(1)
Figure 0005403548
で表される。
式(1)において、電気長lが基本周波数(あるいはその整数倍の周波数)の1/4波長であれば、tanβl=∞となり、式(1)は下式(2)
Z(l)=ZL 2/ZC ・・・(2)
で表される。
式(2)より、ZL 2=ZO・ZCと選べば、システム側からみたコモンモードインピーダンス、すなわち差動信号用ハーネス1のコモンモードインピーダンスZ(l)を、システム側のコモンモードインピーダンスZOと一致させることができる。つまり、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19のコモンモードインピーダンスZLを、ZO・ZCの2乗根に等しくなるように設定することで、コモンモードインピーダンスを整合させることが可能となる。
本実施の形態では、ZO=25Ω、ZC=40Ωとしているので、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19のコモンモードインピーダンスZLは、[数2]に示す式(3)
Figure 0005403548
に設定される。
L=31.5Ωとした場合のコモンモードにおける反射損失Scc11の計算結果を図5に示す。
図5に示すように、コモンモードにおける反射損失Scc11は、基本周波数である周波数5GHz付近で大きく低下し、その帯域幅は、おおよそ700MHz程度となる。つまり、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19を形成することにより、伝送する差動信号の基本周波数付近における差動信号用ハーネス1のコモンモードインピーダンスを低減して、差動信号の基本周波数付近で同相成分の整合をとることが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態に係る差動信号用ハーネス1では、コネクタ部12に、ツイナックスケーブル13のコモンモードインピーダンスZCと、接続対象となるシステム側のコモンモードインピーダンスZOを整合させるためのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路19を形成しており、そのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路19の電気長を、伝送する差動信号の基本周波数あるいはその整数倍の周波数の1/4波長に、ディファレンシャルモードインピーダンスを、システム側のディファレンシャルモードインピーダンスと等しく、かつ、コモンモードインピーダンスZLを、システム側のコモンモードインピーダンスZOより大きくツイナックスケーブル13のコモンモードインピーダンスZCより小さくしている。
従来、信号用導体2の間隔を狭くしてスキューを低減すると、コモンモードインピーダンスが大きくなることが避けられず、同相成分の反射やEMI、クロストークの対策を別途実施しなければならなかった。
これに対して、差動信号用ハーネス1では、スキューを低減するために差動信号用ケーブル11に信号用導体2間の電磁結合が強いタイプを選択した場合であっても、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19により、伝送する差動信号の基本周波数付近でのコモンモードインピーダンスを低減して、システム側と差動信号用ハーネス1でコモンモードインピーダンスの整合をとることが可能となり、その結果、同相成分の反射等が小さくなり、EMIやクロストーク等の低減が可能となる。スキューが小さく、EMIやクロストーク等を低減できるため、電子機器間あるいは電子機器内で数Gbps以上の高速信号の伝送を行うことが可能となり、電子機器の性能向上に寄与する。
また、差動信号用ハーネス1では、差動信号用ケーブル11として、信号用導体2の周囲に押出成形により絶縁体3を一括被覆したツイナックスケーブル13を用いているため、ケーブル長手方向の寸法変動を小さくでき、特性インピーダンスの変動を抑制できる。ツイナックスケーブル13では、押出成形時に信号用導体2の間隔を変更することで容易に信号用導体2の電磁結合の強さを調整できるので、従来のように厚手の発泡剤テープを巻いたり、テープ状のシールド用導体をきつく巻いて絶縁体を潰したりといった製法上困難な方法をとる必要がなくなり、安定的な生産が可能となる。
また、差動信号用ハーネス1では、ドレイン線5を信号用導体2の横に配置したツイナックスケーブル13を用いているため、信号用導体2の間隔が狭くても、接続用基板14への実装が容易となり、さらには、シールド用導体4の剥き長が小さくて済むため、実装部分での電気特性劣化も小さい。
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。
図6に示す差動信号用ハーネス61は、図1の差動信号用ハーネス1において、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19を、コモンモードインピーダンスが異なる2つの分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19a,19bを直列に接続して形成したものである。
つまり、差動信号用ハーネス61では、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19を、ツイナックスケーブル13側(信号用導体2側)の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19aと、システム側の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19bとに分割して形成し、両分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19a,19bで2段階でコモンモードインピーダンスを変化させるようにしている。
分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19a,19bの電気長は、共に伝送する差動信号の基本周波数あるいはその整数倍の周波数の1/4波長とする。伝送する差動信号の伝送レートを10Gbpsとすると、その基本周波数は5GHzとなるので、基本周波数の1/4波長は15mmとなる。両分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19a,19bを合わせた長さは、ガラスエポキシ基板上で10mm×2=20mm程度に短縮されるで、例えば、SFP+トランシーバ等に用いる接続用基板14であっても十分収めることが可能である。
図7に示すように、ツイナックスケーブル13側の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19aのコモンモードインピーダンスZAは、ZO・ZC・ZCの3乗根に等しくされる。また、システム側の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19bのコモンモードインピーダンスZBは、ZO・ZO・ZCの3乗根に等しくされる。
ここでは、ZO=25Ω、ZC=40Ωとしているので、ツイナックスケーブル13側の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19aのコモンモードインピーダンスZAは、[数3]に示す式(4)、システム側の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19bのコモンモードインピーダンスZBは、[数4]に示す式(5)に設定される。
Figure 0005403548
Figure 0005403548
式(4),(5)のように各分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19a,19bのコモンモードインピーダンスZA,ZBを設定することで、図1の差動信号用ハーネス1と同様に、コモンモードインピーダンスの不整合が解消される。このときのコモンモードにおける反射損失Scc11の計算結果を図8に示す。
図8に実線で示すように、差動信号用ハーネス61のコモンモードにおける反射損失Scc11は、基本周波数である周波数5GHz付近で大きく低下し、その帯域幅は、おおよそ2.6GHz程度である。
図8に破線で示すように、図1の差動信号用ハーネス1では、コモンモードが整合された帯域幅が700MHz程度と狭帯域であったが、2段の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19a,19bを備えた差動信号用ハーネス61によれば、図1の差動信号用ハーネス1に比べて約4倍の帯域幅を確保することができ、より、同相成分の反射やEMI、クロストーク等の低減が可能である。
なお、ここでは、2段の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路19a,19bを備えた場合を説明したが、これに限らず、3段以上の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路を備えるようにしてもよい。例えば、n段の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路を備えた場合、ケーブル側からk番目の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路のコモンインピーダンスZkは、数5に示す式(6)に設定すればよい。
Figure 0005403548
図9および図10に示す差動信号用ハーネス91は、フレキシブルプリント基板(FPC)92に、差動信号を伝送する信号用導体としての信号用配線パターン93を形成し、その両端部の接点部分(電極)94aを形成してなるコネクタ部94に、マイクロストリップ線路からなるコモンモードインピーダンス整合用伝送線路95を形成したものである。なお、ここでは、フレキシブルプリント基板92の両端からコモンモードインピーダンス整合用伝送線路95と信号用配線パターン93の接続部分までの領域をコネクタ部94と呼称している。
フレキシブルプリント基板92としては、信号用配線パターン93の特性インピーダンスを制御するために、信号用配線パターン93を形成した面と反対側の面にグランド面(グランドパターン)を形成する必要があるので、両面タイプ(表裏面の両面に配線パターンを形成可能なタイプ)を選択する。
フレキシブルプリント基板92の信号用配線パターン93を形成した面と反対側の面には、グランドパターン(図示せず)が形成される。これにより、信号用配線パターン93のディファレンシャルモードインピーダンスは100Ω、コモンモードインピーダンスZCは40Ω程度に調整され、信号用配線パターン93間の電磁結合が強められる。なお、システム側のディファレンシャルモードインピーダンスを100Ω、コモンモードインピーダンスZOを25Ωとする。
コモンモードインピーダンス整合用伝送線路95のディファレンシャルモードインピーダンスは、システム側と同じ100Ωに設定されており、差動成分においては不整合がない状態となっている。
コモンモードインピーダンス整合用伝送線路95は、電磁結合が強められた信号用配線パターン93(ZC=40Ω)、およびシステム側(ZO=25Ω)に接続された状態で、これらが不整合とならないようなの電気長とコモンモードインピーダンスZLに設定される。
具体的には、図1の差動信号用ハーネス1と同様に、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路95の電気長は、伝送する差動信号の基本周波数あるいはその整数倍の周波数の1/4波長とされ、コモンモードインピーダンスZLは、ZO・ZCの2乗根に等しくなるように(ZL=31.5Ωに)設定される。
差動信号用ハーネス91によれば、信号用配線パターン93を形成したフレキシブルプリント基板92に、コモンモードインピーダンス整合用伝送線路95を一体化して組み込むことができるので、取り扱いが容易となり、かつ、製造コストを低減できる。また、電磁結合の強い信号用配線パターン93を選択しても、基本周波数付近のコモンモードインピーダンス不整合を低減することができるため、同相成分の反射等は小さくなり、また、その影響で発生するEMIやクロストーク等の低減が可能である。
上記実施の形態では、コネクタ部にコモンモードインピーダンス整合用伝送線路を形成したが、例えば、フレキシブルフラットケーブル等、一定のインピーダンスの伝送線路しか作製できない場合などは、図11に示すように、フレキシブルフラットケーブル112側ではなく、システム側基板21上にコモンモードインピーダンス整合用伝送線路111を形成するようにしても、同様の効果が得られる。
このように、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
1 差動信号用ハーネス
2 信号用導体
3 絶縁体
4 シールド用導体
5 ドレイン線
6 ジャケット
11 差動信号用ケーブル
12 コネクタ部
13 ツイナックスケーブル
14 接続用基板
15 コネクタ筐体
19 コモンモードインピーダンス整合用伝送線路

Claims (7)

  1. 差動信号を伝送するための少なくとも一対の信号用導体と、その信号用導体の両端部に設けられたコネクタ部とを備えた差動信号用ハーネスにおいて、
    前記コネクタ部に、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスと、接続対象となるシステム側のコモンモードインピーダンスを整合させるためのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路が設けられ
    前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路は、
    その電気長が、伝送する前記差動信号の基本周波数あるいはその整数倍の周波数の1/4波長であり、
    そのディファレンシャルモードインピーダンスが、前記システム側のディファレンシャルモードインピーダンスと等しく、
    そのコモンモードインピーダンスが、前記システム側のコモンモードインピーダンスより大きく、かつ、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスより小さいことを特徴とする差動信号用ハーネス。
  2. 前記信号用導体は、並行に配置された一対の単線または撚線の金属線からなり、前記一対の金属線の周囲が絶縁体で一括被覆され、前記絶縁体の周囲がシールド用導体で覆われたツイナックスケーブルを構成するものであり、
    前記コネクタ部は、前記ツイナックスケーブルの両端部に設けられ、前記一対の金属線と電気的に接続された接続用基板と、該接続用基板を収容するコネクタ筐体とからなり、
    前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路は、前記コネクタ部の前記接続用基板上に設けられたマイクロストリップ線路からなる請求項記載の差動信号用ハーネス。
  3. 前記絶縁体と前記シールド用導体との間に縦添えに配置されると共に、前記一対の金属線と一直線状に並行に配置されたドレイン線を備え、
    前記ドレイン線は、前記シールド用導体と前記接続用基板のグランドパターンとに電気的に接続された請求項記載の差動信号用ハーネス。
  4. 差動信号を伝送するための少なくとも一対の信号用導体と、その信号用導体の両端部に設けられたコネクタ部とを備えた差動信号用ハーネスにおいて、
    前記コネクタ部に、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスと、接続対象となるシステム側のコモンモードインピーダンスを整合させるためのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路が設けられ、
    前記信号用導体は、フレキシブルプリント基板に設けられた信号用配線パターンからなり、
    前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路は、前記フレキシブルプリント基板の両端部の前記コネクタ部に設けられたマイクロストリップ線路からなる差動信号用ハーネス。
  5. 前記フレキシブルプリント基板の前記信号用配線パターンが設けられた面と反対側の面には、グランドパターンが設けられる請求項記載の差動信号用ハーネス。
  6. 差動信号を伝送するための少なくとも一対の信号用導体と、その信号用導体の両端部に設けられたコネクタ部とを備えた差動信号用ハーネスにおいて、
    前記コネクタ部に、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスと、接続対象となるシステム側のコモンモードインピーダンスを整合させるためのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路が設けられ、
    前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路の電気長は、伝送する前記差動信号の基本周波数あるいはその整数倍の周波数の1/4波長であり、
    前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路のコモンモードインピーダンスは、前記システム側のコモンモードインピーダンスをZO、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスをZCとすると、ZO・ZCの2乗根に等しくされる差動信号用ハーネス。
  7. 差動信号を伝送するための少なくとも一対の信号用導体と、その信号用導体の両端部に設けられたコネクタ部とを備えた差動信号用ハーネスにおいて、
    前記コネクタ部に、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスと、接続対象となるシステム側のコモンモードインピーダンスを整合させるためのコモンモードインピーダンス整合用伝送線路が設けられ、
    前記コモンモードインピーダンス整合用伝送線路は、コモンモードインピーダンスが異なるn個の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路を直列に接続してなり、
    各分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路の電気長は、伝送する前記差動信号の基本周波数あるいはその整数倍の周波数の1/4波長であり、
    前記システム側のコモンモードインピーダンスをZO、前記信号用導体のコモンモードインピーダンスをZCとすると、
    前記信号用導体側からk番目の分割コモンモードインピーダンス整合用伝送線路のコモンモードインピーダンスは、ZO k・ZC n-k+1のn+1乗根に等しくされる差動信号用ハーネス。
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