JP5402347B2 - 工作物のスリップ防止方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、工作物の両端をセンタの摩擦力により同期回転駆動して工作物を研削する研削盤における工作物のスリップ防止方法および装置に関するものである。
センタによって両端支持される工作物に対し、センタの加圧力を大きくすることにより、センタの摩擦力によって工作物の両端を同期回転駆動し、工作物を研削加工する研削盤として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。かかる構成の研削盤においては、工作物の端部をチャックしたり、駆動金具を取付けたりする必要がないので、例えば、円筒状の工作物をつかみ変えることなくその全長に亘って研削が可能になるとともに、形状の異なる各種工作物に応じた駆動金具等を不要にでき、多種類の工作物をセンタの加圧力制御のみによって回転駆動できる特徴がある。
ところが、センタの摩擦力のみによって工作物を駆動するものであるので、研削抵抗によって工作物がスリップしないような摩擦力を得るためには、センタの加圧力を十分大きく設定する必要がある。反面、センタの加圧力を大きくしすぎると、工作物が撓んで研削精度の低下を招くため、センタの加圧力をむやみに大きくすることができない技術的制約がある。従って、センタ加圧力の設定によっては、研削抵抗がセンタの摩擦抵抗を上回り、センタと工作物の間でスリップが発生し、工作物が加工不良となる場合がある。
従来、工作物のスリップを検出するものとして、例えば、特許文献2および特許文献3に記載されているものが知られている。
特開平8−132338号公報 実公昭47−11269号公報 実公昭48−45174号公報
特許文献2および特許文献3に記載のものは、工作物の非円形部あるいはローリングセンタに取付けた非円形部材を利用して、工作物の異常な回転を検出するものであるため、カムシャフトやクランクシャフトのような非円形部を有する工作物においては、異常回転検出が可能であるが、非円形部を持たない円筒状の工作物においては、特許文献3に記載されているような特殊センタ等を設けなければ異常回転を検出することができない問題がある。
しかも、上記した特許文献2および特許文献3に記載のものは、スリップした結果を検出するものであり、検出した時点で既に工作物が異常回転を生じている状態であるため、工作物がスリップする前に事前に検出できるものが要望されていた。
本発明は、上記した従来の問題点を解決するとともに、上記した要望を満たすためになされたもので、工作物がスリップする前に研削条件を変更して、工作物のスリップを未然に防止できる工作物のスリップ防止方法および装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明の特徴は、工作物の一端を支持するセンタを設けたマスタ主軸と、前記工作物の他端を支持するセンタを設けたスレーブ主軸と、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸を同期して回転駆動するマスタサーボモータおよびスレーブサーボモータを備え、前記マスタ主軸に設けた前記センタおよび前記スレーブ主軸に設けた前記センタの少なくとも一方を他方に対して加圧することにより、前記工作物と前記センタとの間に摩擦力を発生させて前記工作物の両端を同期回転駆動し、その状態で、前記工作物に対して砥石台を切込んで研削を実行する研削盤において、研削を実行する前に、前記工作物と前記センタとがスリップする前記サーボモータの限界電流値を検出するスリップ検出サイクルを実行し、研削実行時に、前記サーボモータの電流値が、前記限界電流値に基づいて設定されたスリップしきい値に達した際に、研削条件を変更して前記工作物と前記センタとがスリップすることを未然に防止するようにしたことである。
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1において、前記スリップ検出サイクルは、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸の少なくとも一方を、前記サーボモータによって回転させることによって、前記工作物と前記センタとがスリップする限界電流値を検出するようにしたことである。
請求項3に係る発明の特徴は、請求項1において、前記スリップ検出サイクルは、前記マスタ主軸と前記スレーブ主軸を、前記マスタサーボモータと前記スレーブサーボモータによって逆回転させることによって、前記工作物と前記センタとがスリップする限界電流値を検出するようにしたことである。
請求項4に係る発明の特徴は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記研削条件を、前記砥石台の切込み速度を遅くするか、前記センタの加圧力を大きくすることによって変更することである。
請求項5に係る発明の特徴は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記研削条件を変更した場合は、次の工作物の研削データを変更した研削条件に修正するようにしたことである。
請求項6に係る発明の特徴は、工作物の一端を支持するセンタを設けたマスタ主軸と、前記工作物の他端を支持するセンタを設けたスレーブ主軸と、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸を同期して回転駆動するマスタサーボモータおよびスレーブサーボモータを備え、前記マスタ主軸に設けた前記センタおよび前記スレーブ主軸に設けた前記センタの少なくとも一方を他方に対して加圧することにより、前記工作物と前記センタとの間に摩擦力を発生させて前記工作物の両端を同期回転駆動し、その状態で、前記工作物に対して砥石台を切込んで研削を実行する研削盤において、予め規定の電流値を設定し、繰り返しの生産サイクルにおいては、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸との間に前記工作物を支持した状態で、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸の少なくとも一方を、前記サーボモータによって回転させた際に、前記規定の電流値まで達すれば研削サイクルに移行する簡易サイクルを実行することである。
請求項7に係る発明の特徴は、工作物の一端を支持するセンタを設けたマスタ主軸と、前記工作物の他端を支持するセンタを設けたスレーブ主軸と、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸を同期して回転駆動するマスタサーボモータおよびスレーブサーボモータを備え、前記マスタ主軸に設けた前記センタに対して前記スレーブ主軸に設けた前記センタを加圧することにより、前記工作物と前記センタとの間に摩擦力を発生させて前記工作物の両端を同期回転駆動し、その状態で、前記工作物に対して砥石台を切込んで研削を実行する研削盤において、研削を実行する前に、前記工作物と前記センタとがスリップする前記サーボモータの限界電流値を検出する検出手段と、該限界電流値に基づいてスリップしきい値を演算する演算手段と、該演算手段によって演算されたスリップしきい値を記憶する記憶手段と、研削実行時に、前記サーボモータの電流値が、前記スリップしきい値に達した際に、前記工作物と前記センタとがスリップしないように研削条件を変更する研削条件変更手段とを備えたことである。
請求項1に係る発明によれば、研削を実行する前に、工作物とセンタとがスリップするサーボモータの限界電流値を検出するスリップ検出サイクルを実行し、研削実行時に、サーボモータの電流値が、限界電流値に基づいて設定されたスリップしきい値に達した際に、研削条件を変更して工作物とセンタとがスリップすることを未然に防止するようにしたので、工作物をスリップさせない安全な研削加工を実現することができる。しかも、計算でスリップしない条件を算出するのではなく、機上で研削前にスリップを発生する摩擦抵抗を計測するようにしたので、精度の高い計測を可能にでき、工作物とセンタとのスリップを確実に防止することができるようになる。
請求項2に係る発明によれば、スリップ検出サイクルは、マスタ主軸およびスレーブ主軸の少なくとも一方を、サーボモータによって回転させることによって、工作物とセンタとがスリップする限界電流値を検出するようにしたので、実加工に近い条件でスリップを発生する摩擦抵抗を計測することができる。
請求項3に係る発明によれば、スリップ検出サイクルは、マスタ主軸とスレーブ主軸を、マスタサーボモータとスレーブサーボモータによって逆回転させることによって、工作物とセンタとがスリップする限界電流値を検出するようにしたので、マスタサーボモータおよびスレーブサーボモータのいずれか小さいほうの電流値を上限値とすることができる。
請求項4に係る発明によれば、研削条件を、砥石台の切込み速度を遅くするか、センタの加圧力を大きくすることによって変更するようにしたので、サーボモータの電流値が、限界電流値に基づいて設定されたスリップしきい値に達した後は、研削条件の変更によってサーボモータの電流値を低減させることができ、工作物とセンタとのスリップを確実に防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、研削条件を変更した場合は、次の工作物の研削データを、変更した研削条件に修正するようにしたので、次回の研削加工においては、サーボモータの電流値を、スリップしきい値以下に保つことができる。
請求項6に係る発明によれば、予め規定の電流値を設定し、繰り返しの生産サイクルにおいては、マスタ主軸およびスレーブ主軸との間に工作物を支持した状態で、マスタ主軸およびスレーブ主軸の少なくとも一方を、サーボモータによって回転させた際に、規定の電流値まで達すれば研削サイクルに移行する簡易サイクルを実行するようにしたので、繰り返しの生産サイクルにおいては、簡易サイクルを短時間で実行することができるとともに、安全度を向上することができる。
請求項7に係る発明によれば、研削を実行する前に、工作物とセンタとがスリップするサーボモータの限界電流値を検出する検出手段と、限界電流値に基づいてスリップしきい値を演算する演算手段と、演算手段によって演算されたスリップしきい値を記憶する記憶手段と、研削実行時に、サーボモータの電流値が、スリップしきい値に達した際に、工作物とセンタとがスリップしないように研削条件を変更する研削条件変更手段とを備えているので、予め検出したデータに基づいて、研削時における工作物とセンタとのスリップを確実に防止することが可能な研削盤を具現化することができる。
本発明の実施に好適な研削盤の全体図である センタ加圧装置を示す概略図である。 スリップ検出サイクルのステップを示す流れ図である。 スリップ検出サイクル時のマスタ主軸とスレーブ主軸の回転状態を示す図である。 スリップ検出サイクルにおけるC軸電流値の変移を示す図である。 実研削時において工作物のスリップを防止する研削サイクルを示す図である。 実研削時における工作物のスリップを防止するフローチャートを示す図である。 スリップ検出サイクルの簡易サイクルを示す図である。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、研削盤のベッド10上には、テーブル11がZ軸サーボモータ12によってZ軸方向(図1の左右方向)に移動可能に案内支持されている。テーブル11上には、マスタ主軸Cmを回転可能に軸承した主軸台13が設置され、マスタ主軸Cmの先端に工作物Wの一端を支持するセンタ14が取付けられている。マスタ主軸Cmは、進退駆動装置15によって軸線方向に所定量進退されるようになっているとともに、マスタサーボモータ16によって回転駆動されるようになっている。
テーブル11上には、主軸台13と対向する位置に心押台17が設置されており、この心押台17にマスタ主軸Cmと同軸上にスレーブ主軸Csが回転可能に軸承され、スレーブ主軸Csの先端に工作物Wの他端を支持するセンタ18が取付けられている。スレーブ主軸Csは、センタ加圧制御用のサーボモータ20によって軸線方向に進退されるようになっているとともに、スレーブサーボモータ21によってマスタ主軸Cmと同期して回転駆動されるようになっている。
また、ベッド10上のテーブル11の後方位置には、砥石台23がX軸サーボモータ24によってZ軸方向と直交するX軸方向(図1の上下方向)に移動可能に案内支持されている。砥石台23には、砥石車25がZ軸方向と平行な軸線の回りに回転可能な砥石軸26を介して軸承され、図略の砥石軸駆動モータによって回転駆動されるようになっている。
次に、センタ14、18の加圧力を制御する構成を図2に基づいて説明する。心押台17には、スレーブ主軸Csをベアリング30を介して回転可能に支持した心押ラム31が、スレーブ主軸Csの軸線方向に摺動可能に支持されている。スレーブ主軸Csの後端には、スレーブサーボモータ21のモータシャフト21aが連結され、スレーブ主軸Csはスレーブサーボモータ21によってマスタ主軸Cmと同期して回転駆動されるようになっている。
心押ラム31の後端には連結板32が固定されており、この連結板32は心押ラム31の径方向に伸延するスプリング受け部32aを有している。心押台17には、心押ラム31と径方向に所定の間隔を有してボールねじ軸33が心押ラム31と平行に配置され、ボールねじ軸33は心押ラム31と平行な軸線の回りに回転のみ可能に支持されている。ボールねじ軸33には、ボールナット34が螺合され、ボールナット34は心押台17に軸線方向に摺動のみ可能に支持されている。ボールナット34には、連結板32より伸延されたスプリング受け部32aに対向するスプリング受け部34aがボールねじ軸33の径方向に伸延して設けられている。
ボールナット34と連結板32の各スプリング受け部34a、32aの間には、加圧スプリング35が介挿され、この加圧スプリング35のばね力によって、心押ラム31をセンタ14に向かって前進する方向に付勢している。ボールねじ軸33の一端には、センタ加圧力制御用のサーボモータ20のモータシャフト20aが連結され、このサーボモータ20を回転制御することによって、ボールナット34がボールねじ軸33の軸線方向、すなわち、加圧スプリング35を圧縮する方向あるいは加圧スプリング35より離れる方向に移動され、これによって、加圧スプリング35のばね力が変化される。
上記したセンタ加圧力制御用のサーボモータ20、ボールねじ軸33、ボールナット34および加圧スプリング35等によって、センタ加圧装置37を構成している。
なお、図2では図示を省略してあるが、心押ラム31とボールナット34は、加圧スプリング35の伸縮作用を妨げない範囲内で、心押ラム31の軸線方向に所定量だけ相対移動可能に連係され、これにより、ボールナット34の後退によって心押ラム31を後退できるようにしてある。
図2中の41は、ボールナット34による加圧スプリング35の押込み量を確認する渦電流センサを示し、この渦電流センサ41は取付けブラケット42を介して連結板32に固定されている。渦電流センサ41は、ボールナット34に固定された鉄板部材43との距離を測定し、加圧スプリング35が目標とする圧縮量に圧縮されていることを確認できるようにしている。
研削盤を制御する数値制御装置50は、図1に示すように、中央処理装置(CPU)51と、種々の制御値およびプログラムを記憶するメモリ52と、インターフェィス53、54から主に構成されている。メモリ52には、入出力装置55から入力された制御パラメータと研削加工を実行するためのNCプログラムがそれぞれ記憶されている。また、メモリ52には、工作物Wのスリップを防止するための限界電流値(限界C軸電流値)A1に基づいて演算されたスリップしきい値A2が記憶されているとともに、粗研削加工、精研削加工および微研削加工の各研削ステップに応じたセンタ加圧力とサーボモータ20の回転量との対応関係テーブルが、工作物Wの種類毎に記憶されている。かかる対応関係テーブルは、例えば、ある工作物Wの粗研削加工(精研削加工、微研削加工)時に発生する研削抵抗に応じたセンタ加圧力と、当該センタ加圧力を発生させるに必要な加圧スプリング35のばね力、すなわち、サーボモータ20の回転量との関係をデータ化したものである。数値制御装置50には、入出力装置55を介して種々のデータが入力されるようになっており、入力装置55は、データの入力等を行うためのキーボード、データの表示を行う表示装置を備えている。
数値制御装置50は、砥石台23をX軸方向へ移動させるX軸サーボモータ24に指令された駆動信号を与えるX軸駆動ユニット56を制御するようになっており、X軸サーボモータ24に取付けられた図略のエンコーダがX軸サーボモータ24の回転位置、すなわち、砥石台23の位置を数値制御装置50へ送出するように構成されている。また、数値制御装置50は、テーブル11をZ軸方向へ移動させるZ軸サーボモータ12に駆動信号を与えるX軸駆動ユニット57を制御するようになっており、Z軸サーボモータ12に取付けられた図略のエンコーダがZ軸サーボモータ12の回転位置、すなわち、テーブル11の位置を数値制御装置50へ送出するように構成されている。
そして、数値制御装置50は、メモリ52に記憶されたNCプログラムの目標位置指令とエンコーダからの現在位置信号との偏差により、Z軸およびX軸サーボモータ12、24をそれぞれ駆動し、テーブル11および砥石台23をそれぞれ目標位置に位置決め制御するようになっている。
また、数値制御装置50は、センタ加圧力制御用のサーボモータ20に指令された駆動信号を与える加圧力制御ユニット58を制御するとともに、マスタサーボモータ16とスレーブサーボモータ21を同期回転制御する同期回転制御装置59を制御するように構成されている。
次に、工作物Wとセンタ14、18とがスリップするマスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21の限界C軸電流値A1を検出するスリップ検出サイクルを、図3の流れ図に基づいて説明する。
研削サイクルを実行する前に、工作物Wを両センタ14、18間に搬入(ステップS11)し、スレーブ主軸Csに設けたセンタ18をセンタ加圧装置37によってマスタ主軸Cmに設けたセンタ14に対して前進(ステップS12)させて加圧することにより、工作物Wを両センタ14、18に正規加圧力でクランプする。しかる後、図4に示すように、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csをマスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21によって逆方向にθ角度だけ回転(ステップS13)させる。
このとき、工作物Wと両センタ14、18間には、センタ加圧力による摩擦抵抗によってマスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csの回転を妨げる摩擦トルクが発生する。これに対して、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csは、目標角度まで回転しようとし、工作物Wと両センタ14、18間に作用する摩擦トルクに打ち勝つトルクを発生させるため、マスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21には次第に大きな負荷電流が流れる。そして、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csからのトルク(C軸トルク)が、工作物Wと両センタ14、18間の摩擦トルクより大きくなった時点で、左右どちらかのセンタ14,18でスリップが発生し、スリップが発生すると工作物Wと両センタ14、18間の摩擦トルクが動摩擦抵抗に変化するため、マスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21の負荷電流が低下する。
従って、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csが角度θ回転するまでのマスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21のC軸電流値(負荷電流値)は、図5示すように、工作物Wと両センタ14、18間でスリップが発生する直前に最大となり、スリップ後は動摩擦抵抗負荷によって低下する波形となる。そこで、工作物Wと両センタ14、18間でスリップが発生する直前の最大の電流値を限界C軸電流値A1として検出(ステップS14)して数値制御装置50に取り込み、記憶する。この場合、マスタサーボモータ16とスレーブサーボモータ21の負荷電流値の最大値が異なる場合には、小さいほうの負荷電流値を限界C軸電流値A1として記憶する。上記したステップS14は、請求項における限界電流値を検出する手段を構成している。
続いて、両センタ14、18を後退(ステップS15)させ、その状態で、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csをマスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21によって角度θだけ前記と逆方向に回転させ、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csを最初の絶体原点に復帰(ステップS16)させ、最後に、上記した限界C軸電流値A1に基づいてスリップしきい値A2を演算(ステップS17)して、数値制御装置50のメモリ52に記憶し、スリップ検出サイクルを完了する。かかるスリップしきい値A2は、図6に示すように、限界C軸電流値A1に安全率を掛けて求めたもので、このスリップしきい値A2以内に制御すれば、スリップを起こさない安全域であることを示している。上記したステップS17は、請求項におけるスリップしきい値A2を演算する演算手段を構成しており、また、上記したメモリ52は、請求項におけるスリップしきい値A2を記憶する記憶手段を構成している。
実研削加工中においても、研削抵抗によって工作物Wにマスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csに対する逆向きのトルクがかかった場合、マスタサーボモータ16あるいはスレーブサーボモータ21の負荷電流値が、上記した限界C軸電流値A1に達すれば左右どちらかのセンタ14、18でスリップが発生すると考えてよい。
そこで、図6に示すように、限界C軸電流値A1に安全率を乗算して、スリップを起こさない安全域としてのスリップしきい値A2を求め、数値制御装置50のメモリ52に記憶し、研削加工中にマスタサーボモータ16あるいはスレーブサーボモータ21の負荷電流値を常時監視し、負荷電流値がスリップしきい値A2を超えた場合に、砥石台23の送り速度を遅くするなどして研削抵抗を低下させる。これによって、スリップの発生しない安全な研削加工を実現できるようになる。
次に上記した実施の形態における工作物のスリップ防止方法について、図6のサイクル線図および図7のフローチャートを参照して説明する。
テーブル13上の主軸台21と心押台22との間に工作物Wが搬入されると、センタ加圧力制御用のサーボモータ20が駆動され、ボールねじ軸33が回転される。ボールねじ軸33の回転により、ボールナット34がボールねじ軸33の軸線方向に移動され、加圧スプリング35が圧縮される。かかる加圧スプリング35の圧縮により、心押ラム18が前進され、心押ラム18に軸承されたスレーブ主軸Csのセンタ18が工作物Wのセンタ穴に係合し、工作物Wをマスタ主軸Cmに向かって押圧する。工作物Wの一端のセンタ穴がマスタ主軸Cmのセンタ14に係合すると、心押ラム18の前進運動が停止され、さらにサーボモータ20の回転によって、加圧スプリング35が圧縮されてセンタ加圧力が増大される。加圧スプリング35の圧縮量は、センタ加圧力制御用のサーボモータ20の回転量によって制御され、センタ加圧力は予め定められた値に設定される。
なお、加圧スプリング35の圧縮量、換言すれば、心押ラム18とナット部材34との相対位置関係を、渦電流センサ41によってナット部材34に固定された鉄板部材42との距離を測定することによって検出することができる。従って、例えば、工作物Wのセンタ穴の異常などによって、加圧スプリング35が所定の圧縮量に圧縮されていない場合には、これを渦流センタ41の出力に基づいて検出することができ、異常信号を送出することができる。
続いて、マスタサーボモータ16が起動されてマスタ主軸Cmが回転駆動されるとともに、スレーブ主軸Csがスレーブサーボモータ21によってマスタ主軸Cmと同期して回転駆動され、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csに設けられた各センタ14、18と工作物Wのセンタ穴との摩擦係合作用によって工作物Wが回転駆動される。同時に、砥石台23がX軸方向に早送り速度、粗研削送り速度、精研削送り速度および微研削送り速度で順次前進され、砥石車25によって工作物Wを研削加工する研削サイクルが実行される(図7のステップ100)。
次いで、ステップ102において、研削サイクルが終了したか否かが判断され、研削サイクルが終了していない場合(N)には、次のステップ104において、マスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21のいずれか一方の負荷電流値(C軸電流値)が、スリップしきい値A2を越えたか否かが判断される。 C軸電流値がスリップしきい値A2を越えていない場合(N)には、研削サイクルが続行されるが、C軸電流値がスリップしきい値A2を越える(Y)と、ステップ106において、オーバライド機能によって砥石台23のX軸送り速度を低減するように制御される。このようなX軸送り速度の低減によって、工作物Wの研削加工時に作用する研削抵抗が低下されるため、C軸電流値がそれ以上大きくなるのを抑制できるようになる。上記したステップ106は、請求項における研削条件を変更する研削条件変更手段を構成している。
例えば、図6の研削サイクル線図に示すように、工作物Wを粗研削加工している途中で、C軸電流値がスリップしきい値A2を越えた場合には、粗研削送り速度が当初の所定の送り速度から一定割合低減した送り速度に変化される。すなわち、図6に示すように、S1の研削サイクルからS2の研削サイクルに移行させるように研削条件を変更することで、工作物Wのスリップを未然に防止することができる。
上記したステップ102において、研削サイクルが終了したと判断された場合(Y)には、ステップ108において、研削サイクルデータの変更が必要か否かが判断される。すなわち、研削条件を変更した場合には、研削サイクルデータを図6のS1からS2に変更しないと、次の工作物Wの研削加工においてもスリップしきい値A2を越える可能性が高くなるため、このような場合には、研削サイクルデータの変更が必要であると判断(Y)し、次のステップ110において、研削サイクルデータを変更し、プログラムがリターンされる。このような処理によって、次の工作物Wの研削加工においてスリップしきい値A2を越えることがないようにする。
なお、研削条件の変更としては、砥石台23の送り速度を遅くする他に、センタ加圧力を増加させるようにしてもよい。
また、粗研削加工において砥石台23の粗研削送り速度にオーバライドをかけて、粗研削送り速度を変更した場合でも、粗研削加工後の精研削加工時あるいは微研削加工時には、最初に設定した精研削送り速度あるいは微研削送り速度で精研削あるいは微研削が行われる。そして、この精研削時あるいは微研削時に、C軸電流値がスリップしきい値A2を越える事態が発生した場合には、上記したと同様にして、精研削送り速度あるいは微研削送り速度にオーバライドをかけて、送り速度を低下させるようにすればよい。
一方、C軸電流値がスリップしきい値A2を越えたことに基づいて、研削条件を変更した場合にも、次の工作物Wの研削加工を元の研削サイクルデータを使用して行うこともできる。そして、研削加工によって、C軸電流値がスリップしきい値A2を越える事態が発生した場合には、その都度研削条件を変更するようにしてもよい。
ところで、同一工作物を繰り返し研削加工するような生産ラインにおいては、工作物Wを研削加工する度に、上記のようなスリップ検出サイクルを繰り返すと研削効率の低下を招く。このため、同一工作物を繰り返し研削加工するような生産ラインにおいては、初品の工作物を研削加工する場合にだけ上記したスリップ検出サイクルを実行するか、あるいは一日一回、週一回というように、定期的に実行するようにしてもよい。
さらに、同一工作物を繰り返し研削加工する場合には、図8に示す簡易サイクルを実行するようにしてもよく、あるいは図8の簡易サイクルと図7のスリップ検出サイクルの両方を行うようにしてもよい。図8の簡易サイクルを付け加えることにより、安全度を向上することができる。
簡易サイクルは、図8に示すように、研削を実行する前に、工作物Wを両センタ14、18間に搬入し(ステップ200)、スレーブ主軸Csに設けたセンタ18をセンタ加圧装置37によってマスタ主軸Cmに設けたセンタ14に対して前進させて(ステップ202)、センタ14、18を加圧することにより、工作物Wを両センタ14、18に正規加圧力でクランプする。しかる後、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csをマスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21によって逆方向にθ角度だけ回転させる(ステップ204)。
ここまでは、上記したスリップ検出サイクルと同じであるが、簡易サイクルにおいては、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csを逆方向に回転した後、ステップ206において、マスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21のいずれか一方が、規定の電流値(例えば、上記したスリップしきい値A2)に達したか否かを判定する。規定の電流値に達していれば、工作物Wのセンタ穴とセンタ14、18とは十分な摩擦力で係合されていることになるので、OKとして研削サイクルへ移行する(ステップ208)。規定の電流値に達しない場合には、工作物Wとセンタ14、18との間への異物のかみこみ、工作物Wの異常、センタ14、18の異常等によって、工作物Wとセンタ14、18とが所定の電流値に達する前にスリップしていることになるので、NGとして異常停止する(ステップ210)。
このような簡易サイクルによれば、工作物Wとセンタ14、18とがスリップするまでマスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csをθ角度回転させる必要がなく、しかも、スリップ検出サイクルのステップ図で述べたセンタ14、18を後退させて、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csをθ角度回転戻しする必要がないので、簡易サイクルを短時間で実行することができる。
しかしながら、規定の電流値は、上記したスリップ検出サイクルによって検出した限界電流値A1に基づいて設定する他に、予め実験等に基づいて設定することもできる。
上記した実施の形態によれば、研削を実行する前に、工作物Wとセンタ14、18とがスリップする限界C軸電流値A1を検出するスリップ検出サイクルを実行し、研削実行時に、マスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21の負荷電流値(C軸電流値)が、限界C軸電流値A1に基づいて設定されたスリップしきい値A2に達した際に、砥石台23の送り速度を遅くしたり、あるいはセンタ加圧力を増大するなどして研削条件を変更するようにしている。これによって、工作物Wをスリップさせない安全な研削加工を実現することができ、
しかも、計算でスリップしない条件を算出するのではなく、機上で研削前に、実際の工作物Wを用いてスリップを発生する摩擦抵抗を計測するようにしたので、精度の高い計測を可能にでき、工作物Wとセンタ14、18とのスリップを確実に防止することができるようになる。
また、上記した実施の形態によれば、繰り返しの生産サイクルにおいては、マスタ主軸Cmとスレーブ主軸Csを、マスタサーボモータ16とスレーブサーボモータ21によって逆回転させた際に、スリップしきい値A2まで達すれば、十分な摩擦抵抗が作用しているものとして、OKとして研削サイクルに移行する簡易サイクルを実行するようにしたので、工作物Wとセンタ14、18とがスリップするまでマスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csを回転させる必要がなく、スリップ検出サイクルを短時間で実行することができる。
上記した実施の形態においては、スリップ検出サイクル時および簡易サイクル時に、マスタ主軸Cmおよびスレーブ主軸Csをマスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21によって逆方向にθ角度だけ回転させる例について述べたが、マスタサーボモータ16およびスレーブサーボモータ21の一方を固定した状態で、他方のみ一方向に所定角度回転させるようにして、限界C軸電流値A1を求めるようにしてもよい。
上記した実施の形態においては、センタ加圧装置37を心押台17側に設けて、スレーブ主軸Csに設けたセンタ18をマスタ主軸Cmに設けたセンタ14に対して加圧するようにした例について述べたが、センタ加圧装置37を主軸台12側に設けて、マスタ主軸Cmに設けたセンタ14をスレーブ主軸Csに設けたセンタ18に対して加圧するようにしてもよく、あるいはまた、マスタ主軸Cmに設けたセンタ14およびスレーブ主軸Csに設けたセンタ18の双方をセンタ加圧装置37によって加圧するようにしてもよい。
また、上記した実施の形態においては、加圧スプリング35のばね力によって、センタ14、18の加圧力を制御するようにしたが、センタ加圧力の制御は、必ずしもスプリング力でなくてもよく、例えば、エアシリンダあるいは油圧シリンダによるエア圧あるいは油圧力によって行うようにしてもよい。
さらに、上記した実施の形態においては、スリップ検出サイクルの簡易サイクル時におけるスリップしきい値を、図3に示したスリップ検出サイクルのスリップしきい値A2と同じ値に設定した例について述べたが、簡易サイクル時におけるスリップしきい値は、スリップ検出サイクルのスリップしきい値A2と同じである必要はなく、別の値に定めるようにしてもよい。
以上、本発明を実施の形態に即して説明したが、本発明は実施の形態で述べた構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の形態を採り得るものである。
本発明に係る工作物のスリップ防止方法および装置は、センタを加圧して工作物Wの両端をセンタ14、18の摩擦力により同期回転駆動し、研削を行う研削盤に用いるのに適している。
11…テーブル、12…主軸台、Cm…マスタ主軸、14…センタ、16…マスタサーボモータ、17…心押台、Cs…スレーブ主軸、18…センタ、20…センタ加圧力制御用サーボモータ、21…スレーブサーボモータ、23…砥石台、31…心押ラム、35…加圧スプリング、37…センタ加圧装置、50…数値制御装置、W…工作物、A1…限界電流値、A2…スリップしきい値。

Claims (7)

  1. 工作物の一端を支持するセンタを設けたマスタ主軸と、前記工作物の他端を支持するセンタを設けたスレーブ主軸と、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸を同期して回転駆動するマスタサーボモータおよびスレーブサーボモータを備え、前記マスタ主軸に設けた前記センタおよび前記スレーブ主軸に設けた前記センタの少なくとも一方を他方に対して加圧することにより、前記工作物と前記センタとの間に摩擦力を発生させて前記工作物の両端を同期回転駆動し、その状態で、前記工作物に対して砥石台を切込んで研削を実行する研削盤において、
    研削を実行する前に、前記工作物と前記センタとがスリップする前記サーボモータの限界電流値を検出するスリップ検出サイクルを実行し、
    研削実行時に、前記サーボモータの電流値が、前記限界電流値に基づいて演算されたスリップしきい値に達した際に、研削条件を変更して前記工作物と前記センタとがスリップすることを未然に防止するようにしたことを特徴とする研削盤における工作物のスリップ防止方法。
  2. 請求項1において、前記スリップ検出サイクルは、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸の少なくとも一方を、前記サーボモータによって回転させることによって、前記工作物と前記センタとがスリップする前記限界電流値を検出するようにしたことを特徴とする研削盤における工作物のスリップ防止方法。
  3. 請求項1において、前記スリップ検出サイクルは、前記マスタ主軸と前記スレーブ主軸を、前記マスタサーボモータと前記スレーブサーボモータによって逆回転させることによって、前記工作物と前記センタとがスリップする前記限界電流値を検出するようにしたことを特徴とする研削盤における工作物のスリップ防止方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記研削条件を、前記砥石台の切込み速度を遅くするか、前記センタの加圧力を大きくすることによって変更することを特徴とする研削盤における工作物のスリップ防止方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記研削条件を変更した場合は、次の工作物の研削データを変更した研削条件に修正するようにしたことを特徴とする研削盤における工作物のスリップ防止方法。
  6. 工作物の一端を支持するセンタを設けたマスタ主軸と、前記工作物の他端を支持するセンタを設けたスレーブ主軸と、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸を同期して回転駆動するマスタサーボモータおよびスレーブサーボモータを備え、前記マスタ主軸に設けた前記センタおよび前記スレーブ主軸に設けた前記センタの少なくとも一方を他方に対して加圧することにより、前記工作物と前記センタとの間に摩擦力を発生させて前記工作物の両端を同期回転駆動し、その状態で、前記工作物に対して砥石台を切込んで研削を実行する研削盤において、
    予め規定の電流値を設定し、
    繰り返しの生産サイクルにおいては、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸との間に前記工作物を支持した状態で、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸の少なくとも一方を、前記サーボモータによって回転させた際に、前記規定の電流値まで達すれば研削サイクルに移行する簡易サイクルを実行することを特徴とする研削盤における工作物のスリップ防止方法。
  7. 工作物の一端を支持するセンタを設けたマスタ主軸と、前記工作物の他端を支持するセンタを設けたスレーブ主軸と、前記マスタ主軸および前記スレーブ主軸を同期して回転駆動するマスタサーボモータおよびスレーブサーボモータを備え、前記マスタ主軸に設けた前記センタに対して前記スレーブ主軸に設けた前記センタを加圧することにより、前記工作物と前記センタとの間に摩擦力を発生させて前記工作物の両端を同期回転駆動し、その状態で、前記工作物に対して砥石台を切込んで研削を実行する研削盤において、
    研削を実行する前に、前記工作物と前記センタとがスリップする前記サーボモータの限界電流値を検出する検出手段と、
    該限界電流値に基づいてスリップしきい値を演算する演算手段と、
    該演算手段によって演算されたスリップしきい値を記憶する記憶手段と、
    研削実行時に、前記サーボモータの電流値が、前記スリップしきい値に達した際に、前記工作物と前記センタとがスリップしないように研削条件を変更する研削条件変更手段とを備えたことを特徴とする研削盤における工作物のスリップ防止装置。
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