JP5401985B2 - ヘッドレストを備えた車両用シート構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘッドレストを備えた車両用シート構造に関する。
車両用シートに関し、車両の後突時(後面衝突発生時)にヘッドレストを瞬時に前方へ移動させて乗員の頭部を支えるようにしたアクティブヘッドレストは一般に知られている。例えば、特許文献1には、ヘッドレスト内部に該ヘッドレストを前後に移動させるリンク機構を組み込み、後突時にシートバックに作用する乗員の背凭れ荷重が大きくなったことを検出したとき、上記リンク機構によりヘッドレストの前面を前方へ移動させて乗員の頭部を支えることが記載されている。また、特許文献2には、ヘッドレストをヘッドレストポールに車幅方向に延びる回動軸で回動可能に支持し、センサによって車両の後突を予測又は検出したときに、ヘッドレストをその下端部が前方へ移動するように回動させて乗員の頭部を支えることが記載されている。
特開2007−331576号公報 特開平11−334439号公報
上記アクティブヘッドレストに関し、ヘッドレストの前後動にリンク機構を採用する方式では、ヘッドレスト内部構造が複雑になり、ヘッドレストの前後移動量を大きくすることも難しい。また、ヘッドレストの下端部を前方へ移動させる方式では、後突時にヘッドレスト下端部が乗員の頸部に当たり、ヘッドレスト下端部を支点として頭部が後方に倒れる可能性がある。
そこで、本発明は、後突時に乗員の頭部を簡単な機構で確実に支えることができるようにする。
本発明は、このような課題を解決するために、後突時にヘッドレスト上端部を前方へ回動させて乗員の頭部を支えるようにした。
請求項1に係る発明は、シートバックの上端部にヘッドレストを備えた車両用シート構造であって、
上記ヘッドレストの下端部を中心に該ヘッドレストの上端部を前方へ回動させる回動機構と、
車両の後突を予知又は検出したときに、上記回動機構により、上記ヘッドレスト上端部を前方へ所定角度回動させて保持された状態にする後突時回動手段とを備え
上記シートバックは、略水平状態になるまで前方へ倒れるように設けられており、
上記回動機構は、上記ヘッドレスト上端部を、上記シートバックが前方へ倒れて略水平状態になったときには上記ヘッドレストが上記シートバックの上端部において下方へ折れた格納状態になるまで前方へ回動することができるように構成されており、
さらに、上記ヘッドレスト上端部を上記ヘッドレストが上記格納状態になるまで前方へ回動させる格納操作手段を備え、
上記後突時回動手段による上記ヘッドレスト上端部の前方への回動角度は、上記格納操作手段による上記ヘッドレスト上端部の前方への回動角度よりも小さいことを特徴とする。
従って、車両後突時にヘッドレスト上端部を前方へ回動させる方式であるから、リンク機構に比べて構造が簡単になり、しかも、ヘッドレストの回動機構が、後突時のヘッドレスト上端部の回動と格納操作時のヘッドレスト上端部の回動とに共用されているから、ヘッドレストを相異なる2種の目的で作動させることができるにも拘わらず、ヘッドレストの構造が複雑になることを避けることができる。
また、車両後突時には、ヘッドレスト上端部前方へ所定角度(格納操作時よりも小さい角度)回動して保持された状態になるから、乗員の頭部を確実に支えて乗員を保護することができる。
また、シートバックを前方に倒したとき、ヘッドレストがシートバックの上端部において下方へ折れた格納状態になるまで前方へ回動するから、ヘッドレストが前方の物体(例えば、当該車両用シートが後席シートである場合の前席シート、或いはダブルフォールドタイプのシートである場合の前方に起立させるシートクッション、或いは車体フロアに置いた荷物)に干渉することを避ける上で有利になる。
請求項2に係る発明は、請求項1において、
上記後突時回動手段は、上記ヘッドレスト上端部の前方への回動を付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢に抗して上記ヘッドレスト上端部の前方への回動をロックするロック手段と、上記シートバックに加わる乗員の後方荷重が所定大きさ以上になったときに上記ロック手段によるロックを解除するように応動する応動手段とを備えていることを特徴する。
従って、比較的簡単な構造で後突時に乗員の頭部をヘッドレストで支えて乗員を保護することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2において、
上記ヘッドレストは、その内部にフレームを備え、
上記ロック手段は、上記ヘッドレスト内部のフレームの後側に配置されていることを特徴とする。
従って、乗員が頭部をヘッドレストに凭れさせたとき、ロック手段が乗員の頭部に違和感を与えることが避けられる。
請求項4に係る発明は、請求項2又は請求項3において、
上記ヘッドレストは、上記シートバックに支持される基部と、該基部に支持され上記回動機構によって前方へ回動する回動部とからなり、
上記ロック手段は、上記基部及び回動部のうちの一方に固定された固定係合部と、上記基部及び回動部のうちの他方に設けられ上記固定係合部に係合して上記ヘッドレスト上端部が前方へ回動することをロックする可動係合部とを備え、
上記応動手段と上記可動係合部とは、該応動手段の上記応動によって該可動係合部が上記固定係合部に対する係合位置から離脱するように連結されており、
上記格納操作手段は、上記ヘッドレストの格納操作時に上記ロック手段の可動係合部が固定係合部に対する係合位置から離脱するように、該可動係合部に連結されていることを特徴とする。
従って、後突時に乗員がシートバックに加える荷重が所定大きさ以上なると、これに応動手段が応動して可動係合部は固定係合部に対する係合位置から離脱し(ロック手段のロックが外れ)、ヘッドレスト上端部が前方へ回動して乗員の頭部を支えることになる。また、ヘッドレストの回動機構及びロック手段が、後突時のヘッドレスト上端部の回動と格納操作時のヘッドレスト上端部の回動とに共用されているから、ヘッドレストを相異なる2種の目的で作動させることができるにも拘わらず、ヘッドレストの構造が複雑になることを避けることができる。
請求項5に係る発明は、請求項4において、
記応動手段によって上記可動係合部を上記固定係合部に対する係合位置から離脱させる方向と、上記格納操作手段によって上記可動係合部を上記固定係合部に対する係合位置から離脱させる方向とが相異なることを特徴とする。
従って、ロック手段のロックを解除するために可動係合部を移動させる方向が、後突時と格納時とで異なるから、後突時にヘッドレスト上端部の回動角度が予定よりも大きくなったり、或いは格納時にベッドレスト上端部の回動角度が予定よりも小さくなったりするという誤作動を避ける上で有利になる。すなわち、上記可動係合部を移動させる方向が後突時と格納時とで同じであれば、例えば、後突時と格納時とで可動係合部の移動量を変えることにより小角度回動と大角度回動とを実現するようにしていても、後突時の応動手段の作動量は必ずしも一定せず、また、格納操作を手動にした場合には、その操作量が一定しないから、ヘッドレスト上端部の回動に誤作動を生じ易くなるが、本発明によれば、この誤作動を生じないように、ヘッドレストの回動規制を行なうことが容易になる。
以上のように本発明によれば、ヘッドレストの下端部を中心に該ヘッドレストの上端部を前方へ回動させる回動機構と、車両の後突を予知又は検出したときに、上記回動機構により、上記ヘッドレスト上端部を前方へ所定角度回動させて保持された状態にする後突時回動手段とを備え、車両後突時にはヘッドレスト上端部が前方へ所定角度(格納操作時よりも小さい角度)回動して保持された状態になるから、後突時に乗員の頭部を支えるための機構を簡単なものにする上で有利になり、しかも、後突時に乗員の頭部を確実に支えて乗員を保護することができる。
また、車両後突時のヘッドレスト上端部の回動とシートバックを前方に倒す格納操作時のヘッドレスト上端部の回動とにヘッドレストの回動機構を共用するようにしたから、ヘッドレストを相異なる2種の目的で作動させることができるにも拘わらず、ヘッドレストの構造が複雑になることを避けることができる。
また、ロック手段のロックを解除するために可動係合部を移動させる方向が、後突時と格納時とで異なるようにした発明では、後突時にヘッドレスト上端部の回動角度が予定よりも大きくなったり、或いは格納時にベッドレスト上端部の回動角度が予定よりも小さくなったりするという誤作動を避ける上で有利になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1に示す車両用シート構造において、1は車両の前席シート、2はその後席シートである。後席シート2のシートバック3は、略水平状態になるまで前方へ倒すことができるように、車体又はシートクッション4にヒンジピン5によって支持されている。シートバック3の上端部にはヘッドレスト6が設けられている。このヘッドレスト6は、車両後突時にはヘッドレスト上端部がヘッドレスト下端部に対して前方へ所定の小角度回動し、シートバック3の前倒時にはヘッドレスト6が下方へ折れた格納状態になるまで前方へ大角度回動できるようになされている。図1には、シートバック3はシートクッション4に折り重なるように倒れ、ヘッドレスト6は前席シート1に干渉しないようにシートクッション4の前側に折れた格納状態を鎖線で示している。
図2に示すように、後席シート2のヘッドレスト6は、シートバック3の上面に開口した差込孔に挿入されてシートバック3に昇降自在に支持される2本の円筒状ポール7と、該ポール7に回動機構によって上端部が前方へ回動するように支持されたヘッドレスト本体8と、片方のポール7に固定されたロック支持体9とによって構成されている。2本のポール7とロック支持体9とは、ヘッドレスト6の基部を構成し、ヘッドレスト本体8はヘッドレスト6の回動部を構成している。上記ロック支持体9は、ヘッドレスト本体8を起立状態に保持し、さらには前方へ小角度回動した状態に保持する後述のロック手段を構成する。
上記ロック支持体9からは、その背部に手動操作紐(平紐)11が垂れている。この操作紐11は、シートバック3が前方へ倒れて略水平状態になったときにヘッドレスト3がシートバック3の上端部において下方へ折れた格納状態になるように、ヘッドレスト本体8を前方へ大きく回動させるための格納操作手段を構成している。
図3乃至図5に示すように、シートバック3は、その骨格を形成する門型のシートバックフレーム12を備え、このフレーム12の梁部に筒孔を上下方向にした2本の支持筒13が左右に間隔をおいて固定されている。この支持筒13に上記ポール7が昇降自在に差し込まれている。ヘッドレスト本体8は、その骨格を形成する門型のヘッドレストフレーム14を備え、このフレーム14の両側脚部の下端が、ヘッドレスト下端部に配置されたヒンジピン(回動機構)15によって上記ポール7の上端部に連結されている。
ヘットレスト本体8が起立状態にあるとき、ヘッドレストフレーム14は、ポール7に連結された部分より前方へ延びて立上った状態になっており、上記ロック支持体9はヘッドレストフレーム14の立ち上がった部位よりも後側に配設されている。また、フレーム14のヒンジピン15が設けられた部位には、フレーム14をポール7に対して前方に回動するように付勢する付勢手段(巻きバネ)16が設けられている。
従って、ヘッドレスト本体8は、ポール7の上端部を支点として回動可能であり、ロック支持体9によって起立保持された状態、前方へ小角度回動してロック支持体9によって保持された状態、並びにロック支持体9による保持が解除されて、付勢手段16により前方へ大角度回動した状態(ヘッドレスト本体8とシートバック3とが略直角になった状態)を取りうる。
上記シートバックフレーム12の下端部には、車両後突を検出する受圧板(応動手段)17が設けられている。この受圧板17は、フレーム12の左右の支柱12a,12a間を左右方向に延びており、上記ロック手段及び付勢手段16、並びに操作ケーブル18と共に、車両後突時にヘッドレスト本体8を前方へ小角度回動させた状態にする後突時回動手段を構成している。
図6には上記ロック手段が示されている。すなわち、ロック手段を構成するロック支持体9は、支持ブロック20に第1可動係合部材21及び第2可動係合部材22を支持してなる。支持ブロック20は、前面が上面及び下面を結ぶ前方へ突出した円弧状に形成されており、後面が起立状態のヘッドレスト本体8の後面に面一になるようにポール7の上端に固定されている。この支持ブロック20の側面には、すなわち、ポール7に回動自在に連結されているヘッドレストフレーム14の脚部側を向いた側面には、係合部材案内溝23が形成されている。
上記案内溝23は、支持ブロック20の後面の操作紐引出口から前方へ延びた操作紐用溝部23aと、該操作紐用溝部23aの前端で前後に分岐して各々下方へ延びた係合部材用の第1及び第2の溝部23b,23cとを備えている。後側に存する第1溝部23bはその下端がポール7の上端に対向していて、第1溝部23bとポール7の筒孔とが連絡孔24によって繋がっている。
そうして、操作紐用溝部23aに操作紐11が設けられ、その端部が支持ブロック20の後面の操作紐引出口より垂れ下げられている。また、後側の第1溝部23bに第1可動係合部材21が上下移動自在に設けられ、前側の第2溝部23cに第2可動係合部材22が上下移動自在に設けられている。操作紐11は、操作紐用溝部23aの前端で前後に分岐して、図7〜図9に示すように、その後側部分11aの末端が第1可動係合部材21に結合され、前側部分11bの末端が第2可動係合部材22に結合されている。
第1可動係合部材21は、円柱状に形成されていて、左右方向に延び、その片側が第1溝部23bより側方へ突出している。この第1可動係合部材21には、操作ケーブル18のインナケーブル18aの上端が結合されている。このインナケーブル18aは、連絡孔24及びポール7の筒孔を通して下方へ延びている。第2可動係合部材22は、細板状に形成されていて、左右方向に延び、その片側が第2溝部23cより側方へ突出している。第2可動係合部材22は、第2溝部23cの下端部に設けられたスプリング26によって下方へ付勢されている。
一方、上記ポール7にヒンジピン(回動機構)15によって連結されたヘットレストフレーム14の脚部には固定係合部材27が結合されている。この固定係合部材27は、フレーム14の脚部より後方へ突出した基部と、該基部の後端よりロック支持体9側へ突出した係合部とを有するL字状のものであり、上記第1及び第2の可動係合部材21,22に選択的に係合する。
固定係合部材27が第1可動係合部材21に係合すると、ヘッドレスト本体8はロック支持体9に起立状態に保持された状態になる(図6,7に示す状態)。第1可動係合部材21と固定係合部材27との係合が外れて、該固定係合部材27が第2可動係合部材22に係合した状態は、ヘッドレスト本体8が前方に小角度回動した状態である(図8に示す状態)。固定係合部材27と第1及び第2の両可動係合部材21,22との係合が外れると、ヘッドレスト本体8は前方へ大角度回動した状態になる(図9に示す状態)。
次に図4及び図5を参照して受圧板17及び操作ケーブル18の説明をする。まず図5に示すように、受圧板17は、その上下方向の中間部が前方へ突出するように円弧状に撓められたものであり、この受圧板17に操作ケーブル18の下端が連結されている。受圧板17は、前方へ撓んだ中間部に所定大きさ以上の大きな荷重が加わると、その撓み量が小さくなるように変形して、操作ケーブル18のインナケーブル18aが下方へ引かれる。これにより、第1可動係合部材21は第1溝部23aを下方へ移動して固定係合部材27に対する係合位置から外れることになる。
以下、具体的に説明すると、図4に示すように、受圧板17は、その上端の両端より左右に突出した上側突出部17a,17a、並びにその下端の両端より左右に突出した下側突出部17b,17bを備えている。上側突出部17a,17aはシートバックフレーム12の左右の支柱12a,12aに固定されている。下側突出部17b,17bは、付勢手段28,28により上方向(受圧板17の撓み量が大きくなる方向)に付勢された状態で上記左右の支柱12a,12aに支持されている。この付勢手段28は、図5にも示すように、支柱12aに固定されたシリンダ28aと、該シリンダに収容されてスプリング28bにて上方向に付勢されたピストン28cとからなり、このピストン28cに受圧板17の下側突出部17bが結合されている。
操作ケーブル17は、プッシュ・プルケーブルであり、図4に示すように、そのケーブルアウタの上端がポール7の下端に結合され、ケーブルアウタの下端が受圧板17の上側突出部17aに結合されている。そして、操作ケーブル18のインナケーブル18aの上端は第1可動係合部材21に結合され、インナケーブル18aの下端は付勢手段28のピストン28cに結合されている。
第1及び第2の各可動係合部材21,22の位置設定について説明する。まず、第1可動係合部材21は、受圧板17に外力(所定大きさ以上の後方荷重)が作用していないときに、起立状態のヘッドレスト本体8の固定係合部材27と係合する位置に存するように、操作ケーブル18によって位置設定されている。第2可動係合部材22は、ヘッドレスト本体8が前方へ小角度回動した状態において、固定係合部材27と係合する位置に存するように、第2溝部23cに設けたスプリング26により位置設定されている。また、第1可動係合部材21が操作ケーブル18によって下方に牽引されたときに、第2可動係合部材22が操作紐11の後側部分11a及び前側部分11bを介して上方へ牽引されないように、後側部分11aには弛みが設けられている。
次に車両後突時及び操作紐11の牽引操作時におけるヘッドレスト本体8の作動について説明する。
<車両後突及び操作紐の牽引操作がないとき>
図7に示すように、固定係合部材27が第1可動係合部材21に係合し、後席シート2のヘッドレスト本体8はシートバック3に起立状態に保持されている。
<車両後突時>
車両後面に衝突が発生し、後席シート2のシートバック3に凭れている乗員による後方荷重が所定大きさ以上になると、受圧板17は、その前方への撓み量が小さくなるように変形する。その結果、受圧板17の下側突出部17bが付勢手段28の付勢に抗して下方へ移動して、操作ケーブル18のインナケーブル17aが下方へ牽引される。そのため、第1可動係合部材21は、固定係合部材27に対する係合位置から下方へ移動して外れる。これにより、ヘッドレスト本体8は、ヒンジピン15の部分に設けた付勢手段16の付勢により前方へ回動する。
操作紐11の後側部分11aには弛みがあるため、上記操作ケーブル18の牽引力は第2可動係合部材22には及ばない。つまり、車両後突が発生しても、第2可動係合部材22は動かない。従って、図8に示すように、固定係合部材27は第2可動係合部材22に係合し、ヘッドレスト本体8は前方へ小角度回動した状態で止まる。これにより、乗員の頭部はヘッドレスト本体8で受けられ、後方へ倒れること(乗員が鞭打ち症になること)が防止される。
前方に小角度回動したヘッドレスト本体8を強制的に起立状態に戻し、さらに操作紐11を牽引して第1可動係合部材21を固定係合部材27に対する係合位置に戻せば、ヘッドレスト本体8を再び起立状態に保持することができる。そのときの操作紐11の牽引により、受圧板17は、その撓みが大きくなるように変形されて、再び、後突を検出することができる撓んだ状態になり、第1可動係合部材21は上記係合位置に保持されるようになる。
<操作紐牽引時>
図5に示す状態において、操作紐11が牽引操作されると、まず、第2可動係合部材22が、スプリング26の牽引付勢に抗して、操作紐11の前側部分11bにより上方へ引かれ、固定係合部材27に対する係合位置から上方へ移動して外れる。さらに、操作紐11の後側部分11aの弛みがなくなって、該後側部分11aを介して第1可動係合部材21が上方へ引かれ、固定可動部材27に対する係合位置から上方へ移動して外れる。このとき、受圧板17はその撓み量が大きくなるように変形する。
第1可動係合部材21が上記係合位置から外れることにより、ヘッドレスト本体8は、ヒンジピン15の部分に設けた付勢手段16の付勢により、前方へ回動する。このときは、第2可動係合部材22も固定係合部材27に対する係合位置から外れているから、図9に示すように、ヘッドレスト本体8は前方へ大角度回動した状態になる。従って、図1に示すように、後席シート2のシートバック3を前方へ倒したときに、ヘッドレスト6が前席シート1と干渉することが避けられる。
操作紐11を牽引した状態でヘッドレスト本体8を起立位置まで戻し、操作紐11に対する牽引力を解除すると、第1可動係合部材21は受圧板17の復元力により、下方へ移動して再び固定係合部材27に対する係合位置に戻る。そして、固定係合部材27が第1可動係合部材21に係合することにより、ヘッドレスト本体8は起立状態に保持される。
なお、上記実施形態では受圧板17によって後突を検出するようにしたが、自車と後方障害物との距離及び相対速度変化を計測して車両後突を予測し、その予測に基いて第1可動係合部材を係合位置から非係合位置に移動させるようにしてもよい。
車両のシートの配置を示す側面図である。 後席シートの上部を示す斜視図である。 後席シートのヘッドレストの回動変位状態を示す側面図である。 後席シートのシートバックの内部構造を示す正面図である。 図4のA−A線断面図である。 ロック手段を示す斜視図である。 後席シートのヘッドレスト起立状態での内部構造を示す一部断面にした側面図である。 後席シートのヘッドレストが前方へ小角度回動した状態での内部構造を示す一部断面にした側面図である。 後席シートのヘッドレストが前方へ大角度回動した状態での内部構造を示す一部断面にした側面図である。
1 前席シート
2 後席シート
3 シートバック
4 シートクッション
6 ヘッドレスト
7 ポール
8 ヘッドレスト本体
9 ロック支持体
11 操作紐
14 ヘッドレストフレーム
15 ヒンジピン(回動機構)
16 付勢手段(巻きバネ)
17 受圧板(応動手段)
21 第1可動係合部材
22 第2可動係合部材
27 固定係合部材

Claims (5)

  1. シートバックの上端部にヘッドレストを備えた車両用シート構造であって、
    上記ヘッドレストの下端部を中心に該ヘッドレストの上端部を前方へ回動させる回動機構と、
    車両の後突を予知又は検出したときに、上記回動機構により、上記ヘッドレスト上端部を前方へ所定角度回動させて保持された状態にする後突時回動手段とを備え
    上記シートバックは、略水平状態になるまで前方へ倒れるように設けられており、
    上記回動機構は、上記ヘッドレスト上端部を、上記シートバックが前方へ倒れて略水平状態になったときには上記ヘッドレストが上記シートバックの上端部において下方へ折れた格納状態になるまで前方へ回動することができるように構成されており、
    さらに、上記ヘッドレスト上端部を上記ヘッドレストが上記格納状態になるまで前方へ回動させる格納操作手段を備え、
    上記後突時回動手段による上記ヘッドレスト上端部の前方への回動角度は、上記格納操作手段による上記ヘッドレスト上端部の前方への回動角度よりも小さいことを特徴とするヘッドレストを備えた車両用シート構造。
  2. 請求項1において、
    上記後突時回動手段は、上記ヘッドレスト上端部の前方への回動を付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢に抗して上記ヘッドレスト上端部の前方への回動をロックするロック手段と、上記シートバックに加わる乗員の後方荷重が所定大きさ以上になったときに上記ロック手段によるロックを解除するように応動する応動手段とを備えていることを特徴するヘッドレストを備えた車両用シート構造。
  3. 請求項2において、
    上記ヘッドレストは、その内部にフレームを備え、
    上記ロック手段は、上記ヘッドレスト内部のフレームの後側に配置されていることを特徴とするヘッドレストを備えた車両用シート構造。
  4. 請求項2又は請求項3において、
    上記ヘッドレストは、上記シートバックに支持される基部と、該基部に支持され上記回動機構によって前方へ回動する回動部とからなり、
    上記ロック手段は、上記基部及び回動部のうちの一方に固定された固定係合部と、上記基部及び回動部のうちの他方に設けられ上記固定係合部に係合して上記ヘッドレスト上端部が前方へ回動することをロックする可動係合部とを備え、
    上記応動手段と上記可動係合部とは、該応動手段の上記応動によって該可動係合部が上記固定係合部に対する係合位置から離脱するように連結されており、
    上記格納操作手段は、上記ヘッドレストの格納操作時に上記ロック手段の可動係合部が固定係合部に対する係合位置から離脱するように、該可動係合部に連結されていることを特徴とするヘッドレストを備えた車両用シート構造。
  5. 請求項4において、
    上記応動手段によって上記可動係合部を上記固定係合部に対する係合位置から離脱させる方向と、上記格納操作手段によって上記可動係合部を上記固定係合部に対する係合位置から離脱させる方向とが相異なることを特徴とするヘッドレストを備えた車両用シート構造。
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