JP5401724B2 - 被覆磁性微粒子を用いたバイオセンシング方法及び該方法に用いるバイオセンシング装置 - Google Patents

被覆磁性微粒子を用いたバイオセンシング方法及び該方法に用いるバイオセンシング装置 Download PDF

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Description

本発明は、バイオセンシング方法に関し、より詳細には、被覆磁性微粒子を用いたバイオセンシング方法に関する。
従来、バイオセンシング技術の分野において、互いに相補的な配列を有するポリヌクレオチド間に生じる相補的結合を利用したDNAチップや、抗原と抗体の間に生じる特異的な結合を利用した抗体チップ等が種々検討されている。この点につき、特表2005−533236号公報(特許文献1)は、サンドイッチELISAを用いた抗原の検出・測定方法を開示する。図9は、特許文献1が開示するサンドイッチELISAの手順を時系列的に示す図である。まず、図9(a)に示されるように、検出対象の抗原と特異的に結合する第1の抗体42を基板44に吸着させて固相化する。次に、図9(b)に示されるように、基板44を検出対象である抗原46を含む試料溶液に浸漬した後、第1の抗体42とは別のエピトープを認識する第2の抗体48を添加する。この際、第2の抗体48は、予め酵素や蛍光物質等の分子標識50により標識化しておく。充分な反応時間が経過した後、基板44を洗浄し未反応の物質を除去すると、図9(c)に示されるように、基板44−第1の抗体42−抗原46−第2の抗体48という複合体が基板表面に形成される。ここで、第2の抗体48に結合した分子標識50を対応する測定系を用いて測定することによって、間接的に抗原46を検出するというものである。
以上、サンドイッチELISAを例示して説明したように、バイオセンシングの多くは、一般に、抗体抗原反応など生体分子間のアフィニティ(親和性)反応を用いるものであるが、このようなアフィニティ反応の多くは、通常、数時間以上の反応時間を要するものであり、この反応工程がセンシング作業のスループットを低下させていた。
さらに、特開2003−130880号公報(特許文献2)は、磁性微粒子を用いたサンドイッチELISAの別法を開示する。図10は、特許文献2が開示する磁性微粒子を用いたサンドイッチELISAの手順を時系列的に示す図である。図10(a)に示されるように、特許文献2においては、検出対象の抗原52と特異的に結合する第1の抗体54を磁性粒子56に吸着させてなる抗体-磁性粒子複合体58を、検出対象である抗原52を含む試料溶液に添加した後、充分な時間静置して第1の抗体54と抗原52とを反応させる。次に、図10(b)に示すように、抗体-磁性粒子複合体58を磁石60の作用によって集磁して洗浄し未反応の物質を除去する。次に、図10(c)に示されるように、抗体-磁性粒子複合体58と抗原52が結合した複合体のみを含む試料溶液に対し、分子標識62によって標識化された第2の抗体64を加え十分に反応させる。その結果、図10(d)に示されるように、磁性粒子56−第1の抗体54−抗原52−第2の抗体64という複合体が形成される。ここで、再度、磁性粒子56を磁石60の作用によって集磁して洗浄し未反応の第2の抗体64を除去すると、図10(e)に示されるように、磁性粒子56−第1の抗体54−抗原52−第2の抗体64という複合体のみが残り、ここで、第2の抗体64に結合した分子標識62を対応する測定系を用いて測定することによって、間接的に抗原52を検出するというものである。
しかしながら、特許文献2は、磁性粒子を用いることによって時間のかかる遠心分離工程を省略するものに過ぎず、依然として、図10(a)および(c)に示す工程における抗体抗原反応に数時間の反応時間を要するものであり、特許文献1について上述した問題を何ら解決するものではなかった。以上、説明したように、従来のバイオセンシング技術においては、抗体抗原反応などのアフィニティ反応の工程がボトルネックとなってスループットを低下させており、この反応時間を短縮する方法が求められていた。
一方、近年、バイオセンシングに用いられる標識物質として、磁性粒子が注目されている。消光の影響により経時的に退色する虞のある蛍光物質に対し、磁性粒子は、その物性(磁性)が経時的に劣化しないことに加え、磁気を高速且つ高精度に測定することができる優れた測定系が確立されてきており、さらに、磁性粒子には、その磁性を利用したハンドリングなどに関連して、標識物質としての潜在的な有用性が期待されることから、バイオセンシングの分野において磁性粒子の更なる応用展開が臨まれている。
この点につき、本出願人が先に出願した特開2006−88131号公報(特許文献3)は、新規なポリマー被覆磁性微粒子を開示する。当該ポリマー被覆磁性微粒子は、数十nm〜数百nmの平均粒径を有しており、従来、ポリマー被覆磁性粒子において困難とされていた高分散性と磁気応答性の両立を好適に達成している。
特表2005−533236号公報 特開2003−130880号公報 特開2006−88131号公報
本発明は、上記従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、本発明は、バイオセンシングにおける磁性粒子の新たな応用展開として、その標識としての優位性を生かしながら、センシングのスループットを同時に改善する、新規なバイオセンシング方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、バイオセンシングにおける磁性粒子の新たな応用展開について鋭意検討した結果、バイオセンシングにおけるアフィニティ反応において、リガンドまたはレセプタを磁性微粒子に固定化し、当該磁性微粒子をアフィニティ反応の反応場に向けて強制的に磁気誘導することによって、センシングにおける律速因子であるアフィニティ反応を迅速化することを着想した。さらに、本発明者らは、上述した磁性微粒子として、高分散性と高い磁気応答性の両方を併せ持つことを特徴とした被覆磁性微粒子を採用することによって、上述したアフィニティ反応が迅速且つ高密度に発生し、その結果、従来に比べて格段に短い時間で大きなシグナルを得ることができることを見出し、本発明に至ったのである。
すなわち、本発明によれば、アフィニティ反応を利用したバイオセンシング方法であって、前記アフィニティ反応におけるリガンドを磁性微粒子に固定化し、該磁性微粒子を前記アフィニティ反応の反応場に向けて強制的に磁気誘導することを特徴とする方法が提供される。本発明の方法は、前記反応場を振とうしながら洗浄する工程をさらに含むことができ、前記反応場から遠ざかる方向に前記磁性微粒子を磁気誘導しながら洗浄する工程をさらに含むことができる。また、本発明においては、前記磁性微粒子は、平均粒径が3〜400nmであることが好ましく、ポリマー被覆磁性微粒子または官能基を含む分子によって被覆された磁性微粒子であることが好ましい。また、本発明においては、前記磁性微粒子を蛍光機能を具備した微粒子とすることができ、前記ポリマー被覆磁性微粒子を、ポリマー層に蛍光物質が導入された磁性微粒子とすることができる。本発明においては、磁気センサーを用いてセンシングを行なうことができ、光学検出器、特に蛍光検出器を用いてセンシングを行なうこともできる。さらには、表面プラズモン共鳴法を用いたSPRセンサーまたは水晶発振子マイクロバランス法を用いた質量検出センサーを用いてセンシングを行なうこともできる。また、本発明の別の構成によれば、アフィニティ反応を利用したバイオセンシング装置であって、前記アフィニティ反応におけるリガンドが固定化された磁性微粒子を前記アフィニティ反応の反応場に向けて強制的に磁気誘導するための磁気誘導手段を備えることを特徴とするバイオセンシング装置が提供される。
さらに、本発明によれば、2つの抗体に特異的に結合する抗原を検出するサンドイッチELISA法において、第1の抗体が固定された基板に向けて、第2の抗体を固定した磁性微粒子を強制的に磁気誘導することを特徴とする方法が提供される。さらに加えて、本発明によれば、癌細胞を検出する方法であって、患者の組織切片を基板に載置し、該基板に向けて、癌組織特異的に発現するタンパク分子に特異的に結合する抗体を固定した磁性微粒子を強制的に磁気誘導することを特徴とする方法が提供される。
上述したように、本発明によれば、バイオセンシングにおける磁性粒子の新たな応用展開として、その標識としての優位性を生かしながら、バイオセンシングのスループットを同時に改善する、新規なバイオセンシング方法が提供される。本発明のバイオセンシング方法によれば、アフィニティ反応が好適に促進されるため、高いシグナルを短時間で得ることができることに加え、磁性粒子を標識とすることによって高速且つ高精度な解析が実現される。
以下、本発明を図面に示した実施の形態をもって説明するが、本発明は、図面に示した実施の形態に限定されるものではない。
最初に、本発明の被覆磁性微粒子を用いたバイオセンシング方法の機構について、バイオセンシングの一手法として多く用いられているサンドイッチELISAの反応系を例にとって説明する。図1は、サンドイッチELISAの反応系10を時系列的に示す図である。図1(a)に示されるように、試料溶液12は、検出対象の抗原14とそれ以外のタンパク質16およびタンパク質18を含んでおり、抗原14と特異的に結合する第1の抗体20が表面に吸着して固相化した基板22が試料溶液12に浸漬している。従来のサンドイッチELISAにおいては、このような反応系に抗原14と特異的に結合する第2の抗体を加えるものであり、この第2の抗体は酵素や蛍光物質等の分子標識により標識化されたものであったが、本発明においては、この第2の抗体24を磁性微粒子26に固定化した抗体−磁性微粒子複合体28を用いることを特徴とする。
本発明において、磁性微粒子26は、磁気応答性に優れるものであることが好ましく、併せて、単分散に近い高い分散性を備えるものを用いることが好ましい。具体的は、平均粒径が3〜400nmのものを用いることが好ましく、10〜200nmのものを用いることがより好ましい。高い磁気応答性と高い分散性を両具する極小サイズの磁性微粒子については、従来、その作製が困難とされていたが、本出願人が先に出願した特開2006−88131号公報、特願2006−313493号、および特願2007−194233号に開示する発明によってこれが既に実現されている。なお、本発明における磁性微粒子26の詳細については後述する。
ここで、磁性微粒子26は、従来のものと比較すればかなり小さい微粒子ではあるが、たとえば、粒径200nm程度の微粒子であっても、その拡散係数は10−8程度であり、従来の分子標識の拡散係数が約10−6程度であることに比べれば、その拡散係数は2桁小さく、これに起因してその反応速度は従来の分子標識を用いる反応系のそれよりも小さくなる。
この点につき、本発明者らは、磁性微粒子26を磁気誘導することによって抗体−磁性微粒子複合体28を反応場に近づける構成を採用するものである。この機構につき、図1(b)を参照して説明する。
図1(b)に示した反応系10に対し、本発明の方法においては、磁気発生部30を用いて抗体−磁性微粒子複合体28を磁気誘導することによって、磁性微粒子26の拡散係数の小ささに起因する反応性の低下を補う。図1(b)に示す反応系10においては、第1の抗体20が基板22の表面に固定化されているため、基板22の表面近傍が抗体抗原反応の反応場Rとなる。したがって、本発明においては、磁気発生部30を、例えば、基板22の裏側に配設することによって反応系10に磁力を作用させ、もって、抗体−磁性微粒子複合体28を基板22の表面近傍、すなわち反応場Rまで強制的に磁気誘導する。このような構成を採用することによって、抗体20−抗原14−抗体24のサンドイッチ反応が迅速化され、その結果、図1(c)に示すように、抗体−磁性微粒子複合体28が基板22に対して高密度に吸着する。なお、本発明における磁力発生部30として、永久磁石や電磁石などを適宜用いることができる。
また、本発明においては、磁性微粒子26の平均粒径が3〜400nm程度と非常に小さいため、反応系10の流れによる力積の影響が好適に回避され、その結果、抗体−磁性微粒子複合体28の吸着後の安定性が保持される。このことは、洗浄工程等によって、アフィニティ反応の特異的結合が失われる可能性が低く、もって、高いセンシング精度が担保されることを意味する。
さらに、本発明のバイオセンシング方法は、上述した吸着後の安定性をもとに、センシング精度のさらなる向上の観点から以下に示す方法を開示する。図2は、本発明のバイオセンシング方法において、アフィニティ反応に基づかない非特異的結合を選択的に除去する洗浄工程について、図1に示したサンドイッチELISAの反応系10を用いて説明する図である。図2(a)において矢印で示すように、抗原抗体反応に基づかない非特異的結合によって抗体−磁性微粒子複合体28Fが基板22上に吸着する場合がある。このような抗体−磁性微粒子複合体28Fの存在は、センシングの精度を低減するものであるので選択的に除去する必要がある。そこで、本発明においては、図2(b)に示すように、反応系10を図示しないプレートシェイカーなどを用いて振とうしながら洗浄することができる。なお、この際、基板22の裏に配設していた磁気発生部30からは磁力を作用させないことが好ましい。すると、上述した振とうによって非特異的結合によって基板22上に吸着していた抗体−磁性微粒子複合体28Fが基板22から脱離する一方で、抗原抗体反応に基づく特異的結合によって基板22上に吸着している他の抗体−磁性微粒子複合体28は、反応系10の流れによる力積の影響をあまり受けないため脱離せず、これを洗浄・回収することによって非特異的結合を選択的に除去することができる。
さらに、本発明においては、図2(c)に示すように、基板22の反対側に磁気発生部30を配設し、抗体−磁性微粒子複合体28Fを反応場Rから遠ざかる方向に磁気誘導しながら洗浄することができる。すると、非特異的結合によって基板22上に吸着していた抗体−磁性微粒子複合体28Fが磁気の作用により基板22から脱離して磁気発生部30側に集磁される一方で、抗原抗体反応に基づく特異的結合力は、磁気の作用力よりも大きいため脱離せず、これを洗浄・回収することによって非特異的結合を選択的に除去することができる。本発明においては、より高いセンシング精度を実現するために、洗浄工程において、上述した振とうおよび磁気誘導を併せて行なうことが好ましい。
以上、本発明のバイオセンシング方法をサンドイッチELISAの反応系を例にとって説明してきたが、本発明は、抗原抗体反応を利用したバイオセンシングに限定されるものではなく、アフィニティ反応を利用するバイオセンシング方法全般に適用可能である。なお、本発明におけるアフィニティ反応とは、核酸DNAの相補的結合、核酸とたんぱく質の特異的結合、シグナル伝達系に関わるたんぱく質とその受容体たんぱく質との結合やProteinA若しくはProteinGと抗体のFc部位との結合のようなたんぱく質同士の特異的結合、酵素とその基質の特異的結合、ホルモン分子とその受容体の特異的結合、糖鎖とレクチンの特異的結合など、生体分子間(人工的に改変した生体分子との反応も含む)の特異的な反応に加えて、アプタマー等を用いた人工抗体様分子と生体分子の特異的な結合、薬剤若しくは薬剤候補物質と生体分子の特異的結合、アビジンとビオチンの特異的結合など、低分子化合物と生体分子(人工的に改変した生体分子との反応も含む)の間の特異的な反応をも含む概念である。また、本発明において、リガンドとは、上述したアフィニティ反応(特異的結合)を構成する要素のいずれか一方を意味し、当該反応を構成する他方の要素に親和力により吸着することのできる合性物質を意味する。
本発明の適用例として、例えば、分離対象である核酸と相補的な塩基配列を有する核酸がチップに固定化されたいわゆるDNAチップにおいて、分離対象である核酸を上述した磁性微粒子に固定化して核酸−磁性微粒子複合体とし、この核酸−磁性微粒子複合体を上記チップ上に添加する際に、当該チップの裏側から磁力を作用させて核酸−磁性微粒子複合体を磁気誘導することによって核酸間の相補的結合を迅速化する構成を挙げることができる。
また、本発明のバイオセンシング法は、先に示したサンドイッチELISAやDNAチップの例のように、抗体や核酸などの分子が予め固定された基板を用いる場合に限らず、サンプルに対して直接に適用することもできる。以下、そのような適用例について、図3および図4を参照して説明する。
一般に、医療診断において癌の転移を判断する場合、図3に示すように、患者42から癌の転移が疑われる場所のセンチネルリンパ節を摘出し、その組織中に癌組織特異的に発現するタンパク分子が存在するか否かを調べる。本実施形態においては、患者42から摘出した組織切片44をスライドガラス46に載置して抗原抗体反応を利用したバイオセンシングを実施する。もし、癌が転移していれば、癌細胞48の切断面から癌組織特異的に発現するタンパク分子50が表出しているはずである。
図4は、患者42から摘出した組織切片44について、本発明のバイオセンシング法を用いて癌細胞の有無を調べる手順を示す。図4(a)に示されるように、まず、組織切片44を載置したスライドガラス46を、タンパク分子50に対する抗体52が固定された磁性微粒子54を含む反応液で満たされた反応容器56にセットする。次に、スライドガラス46の裏側に磁気発生部58を配設し、磁性微粒子54を磁気誘導することによって、図4(b)に示されるように、癌細胞48の表面に磁性微粒子54がタンパク分子50と抗体52の抗原抗体反応を介して迅速に吸着する。その後、図1および図2について説明したのと同様の手順で洗浄を実施することによって、図4(c)に示されるように、余分の磁性微粒子54が排除される。最後に、残った磁性微粒子54を検出することによって癌細胞の存在を特定することができる。
なお、本発明の被覆磁性微粒子を用いたバイオセンシング方法においては、その測定系として高感度磁気センサーを用いることができ、被覆磁性微粒子の磁気を高速且つ高精度に測定することによって信頼性の高いセンシングが実現される。本発明に用いられる磁気センサーとしては、ホール素子、SQUID素子、MR素子、GMR素子、TMR素子、及びMI素子などを挙げることができる。さらに、本発明においては、表面プラズモン共鳴法を用いたSPRセンサー、水晶発振子マイクロバランス法を用いた質量検出センサーをその測定系として採用することもできる。
次に、本発明のバイオセンシング方法において用いられる磁性微粒子26について以下説明する。従前から被覆磁性微粒子のバイオセンシング分野への応用が種々検討されていたものの、被覆磁性微粒子においては、その分散性と磁界に対する応答性が二律背反の関係にあり、これらを両具する材料の作製は困難とされていた。この点につき、本出願人が先に出願した特開2006−88131号公報が開示する発明の発明者らによって、粒径が非常に小さく、ポリマー被膜が良好であり、高い分散性と高い磁気応答性とを併せ持つポリマー被覆磁性微粒子が創出された。本発明においては、磁性微粒子26として、特開2006−88131号公報が開示する、平均粒径が25〜400nm程度のポリマー被覆磁性微粒子を用いることができる。ここで、上記ポリマー被覆磁性微粒子の製造方法について以下概説する。まず、平均粒径が20〜300nmのフェライト粒子などの親水性の強磁性微粒子に、脂肪酸などの疎水化物質を吸着させて疎水化し、これに非イオン性の親水基を有する界面活性剤を用いることによりイオン強度を抑えて親水化し分散液を得る。一方、非イオン性界面活性剤とイオン性界面活性剤とを用いて被覆ポリマーのモノマー液を乳化する。モノマーとしては、グリシジルメタクリレート(GMA)およびスチレンを用いることができる。次に、上記分散液と上記モノマーの乳化液を混合し乳化重合を行なうことにより、好適に分散された強磁性微粒子に均一で安定なポリマー被覆がなされる結果、粒子サイズが揃い磁界に対する応答性の良好なポリマー被覆強磁性微粒子が得られる。
なお、上述したポリマー被覆強磁性微粒子にリガンドを固定化するために、上記ポリマー被膜に対しリガンドと反応可能な官能基を導入することができる。たとえば、ポリマー被膜に対しエポキシ基を導入することができ、さらに上記エポキシ基をアンモニアで処理して水酸基とアミノ基を導入することもできる。さらに加えて、上記アミノ基にモノエチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDE)やポリエチレングリコールジグリシジルエーテル分子を結合させてスペーサとすることもできる。このようなスペーサを介して生体分子を固定化することによってポリマー被覆強磁性微粒子の立体的な障害を避けることができる。
また、本発明においては、磁性微粒子26として、本出願人が先に出願した特願2007−194233号が開示する、クエン酸などの親水性の官能基を含む分子で被覆された平均粒径3〜40nm程度の被覆磁性微粒子を用いることができる。ここで、上記被覆磁性微粒子の製造方法について以下概説する。まず、脂肪酸で被覆された磁性微粒子が分散している非極性溶媒中に、チオリンゴ酸などを一時被覆物質として添加し、粒子の脂肪酸被覆をまずこの一時被覆物質被覆で置換する。次にこの一時被覆物質で被覆された磁性微粒子を極性溶媒に分散し、この分散液にクエン酸などの親水性の官能基を含む分子を添加し、磁性微粒子を被覆している一時被覆物質被覆をこの官能基を含む分子で置換する。上述した手順により、親水性の官能基を含む分子で被覆され、水系などの極性溶媒中においても好適に分散することができる被覆磁性微粒子が得られる。これらの官能基を含む分子によって被覆された磁性粒子は粒子径が均一であり、磁気特性も均一であるため、磁気センシングにおいてより良い定量性が得られる。
なお、上述した親水性の低分子物質としては、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などの水酸基を有するポリカルボン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸などのアミノ基を有するポリカルボン酸、カテコール、サリチル酸などのフェノール性水酸基を有する化合物及びその誘導体、比較的分子量の小さいオリゴペプチド、タンパク質などの巨大分子、システインなどのチオール基を有する化合物、システイン酸などのスルホン酸基を有する化合物、リン酸基を有する化合物、シラントリオールを有する化合物などを用いることができる。さらに核酸及びその誘導体、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリジン、アルギン酸、ヒアルロン酸、コラーゲン、ゼラチン及びその誘導体を用いることができる。
さらに、本発明においては、磁性微粒子26として、本出願人が先に出願した特願2006−313493号が開示するポリマー被覆磁性微粒子であって、当該被覆ポリマー層の内部に蛍光物質を保持したポリマー被覆磁性微粒子を用いることができる。ここで、上記蛍光物質を保持したポリマー被覆磁性微粒子の製造方法について以下概説する。まず、ポリマー被覆磁性微粒子を、蛍光物質を溶解した非水系溶媒に浸漬し、蛍光物質を溶媒と共にポリマー層の内部に吸収させた後、このポリマー層から非水系溶媒を除去することによって、ポリマー層に蛍光物質が導入されたポリマー被覆磁性微粒子が得られる。上述した蛍光ポリマー被覆磁性微粒子は、上述した磁気センサーによって検出・測定される他、粒子の蛍光機能を標識として蛍光検出器などの光学検出器を用いた測定にも対応することができる。
以上、説明したように、本発明における磁性微粒子26は、磁気応答性に優れるため、磁気誘導を利用してアフィニティ反応を好適に促進することが可能となる。また、磁性微粒子26は、単分散に近い高い分散性を有する、反応場において凝集することが回避され、その結果、アフィニティ反応以外の非特異的な結合に起因するセンシング誤差が生じにくい。
本発明の被覆磁性微粒子を用いたバイオセンシング方法の利点は、リガンドが固定化された磁性微粒子を反応場近傍に磁気誘導することによって、バイオセンシングにおける律速因子であるアフィニティ反応を迅速化する点にある。本発明によれば、アフィニティ反応において、特に、その立ち上がりが早くなるため、測定系の測定レンジに入る高いシグナルを短時間で得ることができ、その結果、数分の待ち時間をもってサンプル内における所望の生体分子の量を予測することが可能となる。このことは、本発明の広い応用展開を示唆するものである。本発明は、特に、緊急性を要する医療現場においての応用展開が見込まれる。例えば、従来、癌の手術中における病巣の最終的な切除範囲については、医者の経験に基づいて目視により判断されていたが、本発明によれば、癌の転移が疑われる部位に関する分子レベルの情報(癌組織特異的に発現するタンパク分子の存在の有無)を手術中にリアルタイムで取得することができ、転移の有無をその場で確認することができるので、切除範囲についてより正確な判断を行なうことが可能になる。
以下、本発明の被覆磁性微粒子を用いたバイオセンシング方法について、実施例を用いてより具体的に説明を行なうが、本発明は、後述する実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
反応モデル系の調製
本実施例においては、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP、Brain Natriuretic Peptide)を検出するためのサンドイッチELISAを反応モデル系とした。反応モデル系はまず、脳性ナトリウム利尿ペプチド(以下、BNPとして参照する)の抗体であるBC203(塩野義製薬株式会社)を金基板(5mm x 5 mm)上に吸着させ固相化し、併せて粒径約 200 nmのポリマー被覆磁性微粒子(以下、FGビーズとして参照する)、粒径約27nmのクエン酸被覆磁性微粒子、市販の磁性粒子であるDYNAビーズ(粒径2.8μm、DYNAL、カルボキシル基)の3種類の磁性微粒子の表面にBNPのもう一つの抗体であるKY2(塩野義製薬株式会社)を固定化することで形成した。なお、上述したそれぞれの抗体−磁性微粒子複合体については、単位磁性微粒子重量あたりに固定化される抗体量が等しくなるように調製した。
金基板上への抗体の固定化は、自己組織化単分子膜にクロスリンカーを介し、末端にチオール基を有するZ-tagたんぱく質を反応させることで抗体結合能を持たせることで行った。金基板を200 ulの1mM PEG3-OH alkanethiol(Sensopath Technologies)エタノール溶液中で24時間・37℃で浸漬した。その後金基板を150ulの50mMPMPI(Pierce)のDMSO溶液中で2時間・室温で反応を行った。次いで末端にチオール基を有するZ-tagたんぱく質を200ulの固定化溶液1(10mMHepes(pH7.0),50mM KCl, 1.0mM EDTA)中で24時間・4℃で反応した。その後10ugのBC203を200ulの固定化溶液2(10mMHepes(pH7.0),50mM KCl, 1.0mM EDTA, 0.1% Tween20) 中で4時間・4℃で反応し、金基板上に固相化した。反応はすべてエッペンドルフチューブ(Eppendorf)内で金基板を浸漬して行った。
磁性微粒子上への抗体の固定化は、それぞれの表面のカルボキシル基とKY2抗体のアミノ基をカップリングすることで行った。FGビーズ、粒径約27 nmのクエン酸被覆磁性微粒子、DYNAビーズ(粒径2.8μm、DYNAL)をそれぞれ1mg採取し、0.5MEDC(nakalai tesque)及び0.5M NHS(ペプチド研究所)となるように調整した1ml DMF中に分散させ2時間・室温で反応を行った。その後10ugのKY2抗体を1mlの固定化溶液(10mM Hepes(pH7.0), 50mM KCl, 1.0mM EDTA)中で2時間・4℃で反応し、KY2−FGビーズ複合体、KY2−クエン酸被覆微粒子複合体、およびKY2−DYNAビーズ複合体を形成した。
(2)反応時間の検証
48穴プレートのウェル内に、BC203を吸着させて固相化した金基板を静置し、200μLの反応溶液(10 mM Hepes(pH7.9), 50 mM KCl, 1.0 mM EDTA, 0.1% Tween20, 0.03% skimmilk)で満たした。次に、当該ウェルにBNP(ペプチド研究所)を1ng添加し、ELISA用プレートシェイカー(NISSIN)上で5分間振とうした後、KY2−FGビーズ複合体を上記反応溶液で浸漬された金基板上に添加した。その後、48穴プレートの下方より磁石を近づけた状態で所定時間(1分、10分、100分)静置した。所定時間経過後、金基板を洗浄溶液(10mM Hepes (pH7.9), 50 mM KCl, 1.0 mM EDTA, 0.1% Tween20)で3回洗浄した。最後に、各金基板をMilli Qで洗浄した後、走査型電子顕微鏡で観察した。併せて、バックグラウンドとして、BNPを添加しない反応系についても上述したのと同様の手順で実験を行ない、さらに、比較例として、磁石を用いない反応系についても上述したのと同様の手順で実験を行なった。また、バックグラウンドおよび比較例についても反応後の金基板を走査型電子顕微鏡で観察した。走査型電子顕微鏡の観察結果から表面被覆密度(%)を算出した。なお、本実施例において表面被覆密度(%)は、下記式(1)で定義されるものであり、走査型電子顕微鏡で観察された5視野を平均して算出した。
Figure 0005401724
下記表1は、金基板上におけるFGビーズの表面被覆密度(%)と反応時間(1分、10分、100分)との関係を示す。
Figure 0005401724
表1においては、紙面左側に本実施例の結果(磁石有り)を、紙面右側に比較例の結果(磁石無し)を示し、下段にバックグラウンド値(BNP無)を示した。併せて、図5に、表1の結果を棒グラフにして示した。表1および図5が示すように、磁気誘導をした反応系(磁石有り)の表面被覆密度(%)は、同じ反応時間経過後の磁気誘導をしなかった反応系(磁石無し)のそれに比べて格段に高い値を示した。たとえば、反応時間1分経過後の結果に着目すると、磁気誘導をした反応系(磁石有り)の表面被覆密度(%)は、磁気誘導をしなかった反応系(磁石無し)のそれの30倍以上であった。また、磁気誘導をした反応系(磁石有り)においては、わずか1分の反応時間でバックグラウンド値との間に有意な差が検出されており、本発明によれば、数分で信頼するに足るデータが取得されることが示された。
(3)測定精度の検証
異なる量(1〜105pg)のBNPを添加した反応系について、上述したのと同様の条件で実験を行ない、それぞれの反応系についての表面被覆密度(%)を算出した。図6は、反応系に添加したBNP量(pg)と表面被覆密度(%)との関係を示す。図6に示されるように、BNP量(pg)の増加に従って表面被覆密度(%)が増加しており、一定の濃度依存性を示した。
(4)吸着安定性の検証
粒径の異なる3つの磁性微粒子について、基板に対する吸着安定性を比較検証した。上述したのと同様の条件のウェルに対し、KY2−クエン酸被覆微粒子複合体(粒径約27 nm)、KY2−FGビーズ複合体(粒径約 200 nm)、およびKY2−DYNAビーズ複合体(粒径2.8μm)をそれぞれ加え、金基板表面の垂直方向に磁力を働かせた状態で10分間反応させた後、それぞれの反応系について表面被覆密度(%)を算出した。併せて、別に調製した同様の3つの反応系について、ELISA用プレートシェイカー(NISSIN)上で振とうさせながら10分間反応させた後、それぞれの反応系について表面被覆密度(%)を算出した。下記表2は、上述した3つの複合体についての表面被覆密度(%)を示す。併せて、図7に、表2の結果を棒グラフにして示した。
Figure 0005401724
表2および図7に示されるように、KY2−DYNAビーズ複合体(粒径2.8μm)を用いた反応系については、磁気誘導したにもかかわらず低い表面被覆密度(%)しか示さなかったのに対し、KY2−クエン酸被覆微粒子複合体(粒径約27nm)およびKY2−FGビーズ複合体(粒径約 200 nm)を用いた反応系については、KY2−DYNAビーズ複合体(粒径2.8μm)と比べていずれも約200倍以上の表面被覆密度(%)を示した。
また、反応の際に振とうした反応系と振とうしなかった反応系とを比較すると、KY2−DYNAビーズ複合体(粒径2.8μm)を用いた反応系については、振とうした場合は、振とうしなかった反応系に比較して表面被覆密度(%)が約5分の1であったのに対し、KY2−クエン酸被覆微粒子複合体(粒径約27nm)、KY2−FGビーズ複合体(粒径約 200 nm)を用いた反応系については、振とうの有無によって表面被覆密度(%)に有意な差は生じなかった。以上の結果から、本発明のバイオセンシング方法においては、粒径がμmオーダーの磁性微粒子を用いることによって、高密度な微粒子の吸着が達成され、また洗浄工程等に伴う力積の影響によって一旦形成された抗原抗体間の結合が解離することがないため、センシング誤差が生じにくいことが示された。
(実施例2)
本実施例においては、DNAハイブリダイゼーションを反応モデル系とした。蛍光を具備した粒径200 nm のFGビーズ上に35塩基の一本鎖DNA(つくばオリゴサービス)を固定化しDNA−蛍光FGビーズ複合体を調製した。ガラス基板 (5 mm x 5mm) 表面上にFGビーズ上に固定化した一本鎖DNAの相補鎖DNA(35塩基)を吸着させ固相化した。48穴プレートのウェル内に相補鎖DNAが固相化したガラス基板を置き、200μLの反応溶液(10 mM Hepes(pH7.9), 50 mM KCl, 1.0 mM EDTA, 0.1% Tween20)で満たした。DNA−蛍光FGビーズ複合体を反応溶液に浸漬されたガラス基板に対して異なる密度(DNA分子数/1μm四方)で添加し、48穴プレートの下方より磁石を近づけながらELISA用プレートシェイカー(NISSIN)で1分間振とうした。洗浄溶液(10mM Hepes(pH7.9), 50 mM KCl, 1.0 mM EDTA, 0.1% Tween20)で3回洗浄後、蛍光顕微鏡でガラス基板上に吸着されたDNA−蛍光FGビーズ複合体を蛍光顕微鏡により観察し、蛍光カウント値を測定した。図8は、反応系に添加したDNA−蛍光FGビーズ複合体の密度(DNA分子数/1μm四方)と蛍光カウント値との関係を示す。図8に示されるように、DNA−蛍光FGビーズ複合体の密度の増加に従って蛍光カウント値が増加しており、一定の濃度依存性を示した。
以上、説明したように、本発明によれば、バイオセンシングにおける磁性粒子の新たな応用展開として、その標識としての優位性を生かしながら、同時に、バイオセンシングのスループットをも好適に改善する、新規なバイオセンシング方法が提供される。本発明のバイオセンシング方法は、生化学研究分野、臨床検査分野などにおいて、作業の効率化に資することが期待される。
本発明を適用したサンドイッチELISAの反応系を時系列的に示す図。 本発明のバイオセンシング方法における洗浄工程を示す図。 癌患者から採取した組織切片を概念的に示す図。 癌患者の組織切片について本発明のバイオセンシング法を用いて癌細胞の有無を調べる手順を示す図。 FGビーズの表面被覆密度(%)と反応時間の関係を示す図。 反応系に添加したBNP量(pg)と表面被覆密度(%)の関係を示す図。 磁性粒子の粒径と表面被覆密度(%)の関係を示す図。 反応系に添加したDNA−蛍光FGビーズ複合体の密度と蛍光カウント値との関係を示す図。 従来のサンドイッチELISAの手順を時系列的に示す図。 従来の磁性微粒子を用いたサンドイッチELISAの手順を時系列的に示す図。
符号の説明
10…サンドイッチELISAの反応系、12…試料溶液、14…抗原、16…タンパク質、18…タンパク質、20…第1の抗体、22…基板、24…第2の抗体、26…磁性微粒子、28…抗体−磁性微粒子複合体、30…磁気発生部、42…患者、44…組織切片、46…スライドガラス、48…癌細胞、50…タンパク分子、52…抗体、54…磁性微粒子、56…反応容器、58…磁気発生部

Claims (3)

  1. アフィニティ反応を利用したバイオセンシング方法であって、
    前記アフィニティ反応におけるリガンドを平均粒径が10〜200nmの単分散性のポリマー被覆磁性微粒子であって、ポリマー層に蛍光物質が導入された微粒子に固定化し、該ポリマー被覆磁性微粒子を前記アフィニティ反応の反応場に向けて強制的に数分間磁気誘導する工程と、
    前記反応場を振とうしながら洗浄する工程と、
    蛍光検出器を用いてセンシングを行なう工程とを含む
    方法。
  2. 前記反応場から遠ざかる方向に前記磁性微粒子を磁気誘導しながら洗浄する工程をさらに含む、請求項に記載の方法。
  3. 前記磁性微粒子は、官能基を含む分子によって被覆された磁性微粒子である、請求項1または2に記載の方法。
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