JP5401288B2 - カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の側面衝突時やロールオーバ(横転)時に、乗員保護を目的として車両室内の側面部に沿って膨張展開するカーテンエアバッグ装置に関するものである。
車両が側面衝突からロールオーバに移行しても乗員の頭部を保護可能なカーテンエアバッグは、主にドア上方のルーフヘッドトリムの内側のルーフサイドレール等に取り付けられている。通常、カーテンエアバッグは、限られた収納スペースに取り付け可能にするため、ロール状等に巻回された状態で取り付けられている。
巻回されたカーテンエアバッグを車体に取り付ける手段として、例えば特許文献1にはカーテンエアバッグ取付金具が開示されている。この取付金具は上部に張出片を有している。張出片は、カーテンエアバッグ折畳体がピラーガーニッシュなどの車体部位に当たって上側へ動こうとするのを防止する。
特開2009−23439号公報
車両前方より斜め方向の側面衝突が発生すると、カーテンエアバッグ装置が展開する。特に電柱などの障害物に車両が側面衝突するとき、車両の窓ガラスが破損する。しかし特許文献1に記載のような取付金具を備えたカーテンエアバッグ装置では、車両の前後方向にわたるエアバッグ全体を、窓に沿った単一の下方向に展開するようにしか案内できない。このようにエアバッグ全体が窓のすぐ近くで展開するため、破損したガラスによってエアバッグがバーストし、エアバッグの展開に支障が生じるおそれがあった。
本発明は、このような課題に鑑み、側面衝突で破損した窓ガラスによってバーストすることなく膨張展開可能なカーテンエアバッグ装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるカーテンエアバッグ装置の代表的な構成は、下端から上端に向かって折られまたは巻回されたエアバッグと、エアバッグの上端から突出するタブと、エアバッグの車外側にて車両前後方向に延びる腕片、および腕片の中央から上方へ延びタブと重なって車体に固定される軸片を有する略T字型のブラケットと、エアバッグの外面であってブラケットの腕片の下端の際に記された目印と、目印がブラケットの腕片の範囲の高さに位置するようブラケットの近傍で捻られたエアバッグをブラケットの腕片に固定することにより、エアバッグの捻られた状態を保持可能な保持部材と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、エアバッグは、ブラケットの周辺部分だけが捻られた状態で車体に取付可能である。捻られた部分は他の部分と比較すると、エアバッグの下面が車両中央側を向くことになるから、車両側面から離脱する方向に偏って展開する。エアバッグのうちガラス破片によってバーストしやすい部分にブラケットが設けられていれば、ブラケットの周辺部分は真下でなく車両中央側へガラス破片を回避するように展開する。これによってエアバッグのバーストが防止される。このように、同じ折りまたは巻回によって形成されたエアバッグであっても、展開挙動を部分的に変更可能である。
また上記構成によれば、展開方向を変化させたい部分を捻る際、作業者はエアバッグに記された目印がブラケットの腕片の範囲の高さに移動するまで捻ればよい。作業者は目視によってエアバッグの捻りの程度を明確に確認可能であるから、作業者の熟練度に関係なく適切な捻りをエアバッグに与えることが可能である。
当該カーテンエアバッグ装置は、エアバッグを車両前後方向にわたって被覆するエアバッグカバーをさらに備え、エアバッグカバーは、重なって車体に固定されるタブおよびブラケットを外側に挿通するスリットと、ブラケットの腕片の少なくとも一端および目印を外側から目視可能に露出させる孔とを有するとよい。
上記構成によれば、エアバッグカバーでエアバッグが被覆されていても、目印がブラケットの腕片の範囲の高さに位置するという上記の状態を外側から目視によって確認可能である。したがって、エアバッグカバーによって車体のボディパネルの溶接継ぎ目等で生じるバリからエアバッグを保護しつつ、適切な捻りがエアバッグに与えられていることを外部から確認でき、カーテンエアバッグ装置の品質を保持可能である。
上記エアバッグは、その上端で車両前後方向にガスを流すガスダクトと、ガスダクトから下方にガスを流してエアバッグ内のチャンバにガスを案内するガス流路とを含み、上記のブラケットが設けられたタブは、ガス流路の上方に設けられているとよい。
展開初期にガス流路に沿ってガスが下方に案内されることにより、エアバッグは下方に展開する。ガス流路部分は優先的に展開し、これに引っ張られるようにしてその周辺部分が展開する。このようにガス流路部分は、他の部分の展開挙動にも影響を与える支配的な部分である。かかるガス流路部分の上方にブラケットを設けることで、ブラケットによる展開挙動の変更は、最も効果的に実行される。
上記ブラケットが設けられたタブは、車両のピラーの前後にあり、あるいは、ピラーと同じ箇所にあるとよい。エアバッグが真下に向かって展開すると、展開時に例えばBピラーに引っ掛かり、展開が失敗に終わるおそれがある。しかし上記構成によれば、Bピラー前後またはそれと一致する位置にブラケットを設けることにより、その部分を車両側面から離脱する方向に偏って展開させることができる。これによりエアバッグのBピラーへの引っ掛かりが防止される。
本発明によれば、側面衝突で破損した窓ガラスによってバーストすることなく膨張展開可能なカーテンエアバッグ装置を提供可能である。
本発明によるカーテンエアバッグ装置の実施形態を例示する図である。 図1のカーテンエアバッグ装置の一部拡大図である。 図1のカーテンエアバッグ装置の前方の組立図である。 図3のTブラケットを車外側から見た拡大図である。 図2のA−A断面図である。 図5のようにエアバッグが捻られてTブラケットに固定されるまでの手順を例示する図である。 図5のカーテンエアバッグ装置の展開挙動を例示する図である。 図1の展開状態のエアバッグを例示する図である。 図8と対比される、Tブラケットの位置の他のバリエーションを例示する図である。 図4の変形例を例示する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(カーテンエアバッグ装置)
図1は、本発明によるカーテンエアバッグ装置の実施形態を例示する図である。図1(a)はカーテンエアバッグ装置100の未展開時、図1(b)はカーテンエアバッグ装置100の展開時をそれぞれ例示する。以下すべての実施形態を図1のように車両102の右側面用のカーテンエアバッグ装置として説明するが、左側面用のカーテンエアバッグ装置も同様の対称な構造を有する。
カーテンエアバッグ装置100は、図1(a)のように、車室側面上方に収納可能である。カーテンエアバッグ装置100は、ルーフサイドレール110に取り付けられる。通常、車室側面には複数のピラーが存在している。これらは車両102の前方から、Aピラー104、Bピラー106、Cピラー108、Dピラー109と呼ばれる。各ピラーの車内側は樹脂材等で構成されたピラートリムで覆われていて、車内の美観を向上させている。
カーテンエアバッグ装置100はエアバッグ140を備え、これは、図1(a)のように、車両前後方向に延伸し、下端から上端に向かって折られまたは巻回された状態で収納されている。エアバッグ140は、例えば、その表面を構成する基布を表裏で縫製したり、OPW(One-Piece Woven)を用いて紡織したりすることにより袋状に形成される。
カーテンエアバッグ装置100はシリンダ型インフレータ120も備えていて、これは、エアバッグ140上端の所定位置からエアバッグ140にガスを供給する。車両102に側面衝突時やロールオーバ(横転)等が発生すると、まず車両102に備えられたセンサ(図示省略)が衝撃を感知し、インフレータ120へ発火信号を発信する。次に、インフレータ120の火薬が燃焼し、発生したガスがエアバッグ140へ供給される。
カーテンエアバッグ装置100は、エアバッグ140のバーストなどの損傷を防止するため、樹脂製のプロテクタ142も備えている。
図2は図1のカーテンエアバッグ装置の一部拡大図であり、車両102に取り付ける前の状態を例示する。カーテンエアバッグ装置100はジャンプブラケット130も備えている。ジャンプブラケット130は、エアバッグ140の下側に位置して、下方へ展開するエアバッグ140に干渉してエアバッグ140を車室の内側へ導く部材である。ジャンプブラケット130は剛性の高い金属製であり、エアバッグ140がガスの供給により急激に膨張展開しても、その展開挙動を車室の内側へ好適に導くことができる。
カーテンエアバッグ装置100は、エアバッグ140を車両前後方向にわたって被覆するエアバッグカバー150をさらに備える。エアバッグカバー150は、車体200のボディパネルの溶接継ぎ目(図示省略)等で生じるバリからエアバッグ140を保護する目的で設けられている。
エアバッグカバー150はシートベルト(図示省略)に用いられるウェビングと同様の材質にしてよく、エアバッグ140と同様の基布を用いてもよい。
カーテンエアバッグ装置100は、図1および図2に例示するように、エアバッグ140の上端から突出する複数のタブ160、162、164を備えている。これらタブを介してエアバッグ140は車体に固定される。本実施形態の各図面では、複数のタブのうち、代表として前方から1番目、2番目、6番目のタブ160、162、164だけに参照符号を与えているが、その他のタブも同様の構成を有する。
図2に例示するように、エアバッグカバー150に被覆された領域のタブ162は、エアバッグカバー150に設けられたスリット152(図3)を通って外部に出現している。
エアバッグ140は、インフレータ120からガスが供給されると、図1(b)のように、車室側面(サイドウィンドウ112等)に沿うように下方へ膨張展開し、乗員の保護を行う。かかるエアバッグ140によれば、前部座席および後部座席の乗員の保護が可能である。
(Tブラケット)
図3は図1のカーテンエアバッグ装置100の前方の組立図である。カーテンエアバッグ装置100は、前方から2番目のタブ162の位置に、略T字型のブラケット(以下「Tブラケット170」と称する)を備えている。
図4は図3のTブラケット170を車外側、すなわち図3と反対方向から見た拡大図である。Tブラケット170は、エアバッグ140の車外側にて車両前後方向に延びる腕片172を有する。またTブラケット170は、腕片172の中央から上方へ延びタブ162と重なって車体200に固定される軸片174を有する。
図5は図2のA−A断面図である。上述のようにTブラケット170の軸片174はタブ162と重なっていて、軸片174とブラケット固定用プレート180とでタブ162を挟んでいる。これら重なったブラケット固定用プレート180、タブ162および軸片174がスリット152に挿通されてエアバッグカバー150の外側に出現し、これらをボルト190が貫通して車体200に打ち込まれる。ボルト190が機械的にカシメられることによって、カーテンエアバッグ装置100は車体200に固定される。
(テープ)
図3および図4に例示するように、カーテンエアバッグ装置100は、エアバッグ140をTブラケット170の腕片172に固定する保持部材としてのテープ210、212を備える。図3ではテープ210、212、214だけに参照符号を与えているが、他の同様に示される保持部材もすべてテープである。図5に例示するエアバッグ140は、以下に記載するような捻りが与えられた状態でテープ210、212によって固定されている(図5では車両前方のテープ210しか見えていない)。
テープ210をはじめとするテープは、すべて、エアバッグ140の膨張展開時に膨張展開を阻害することなく破断する。テープ210は保持部材の一例である。エアバッグ140の捻られた状態を摩擦力等によって保持可能であり、エアバッグ140の膨張展開を阻害することなく保持を解除することができれば、いかなる保持部材を用いてもよい。
(エアバッグの捻り・ライン)
図6は、図5のようにエアバッグ140が捻られてTブラケット170に固定されるまでの手順を例示する図である。図6(a)は、下端から上端に向かって折られまたは巻回されたエアバッグ140のタブ162にTブラケット170が取り付けられた状態を例示する。この時点では未だエアバッグ140は捻られていない。
エアバッグ140には、エアバッグ140の外面であってTブラケット170の腕片172の下端の際に、車両前後方向に延びるライン220(図4参照)が記されている。ライン220はエアバッグ140に捻りを与える際の目印となるものである。
図6(b)はエアバッグ140に捻りが与えられた状態を例示する。図6(a)から図6(b)の状態へ、エアバッグ140は、その車両前後方向の全長にわたる2つの折り目224、226の位置を保持したまま捻られる。したがってエアバッグ140は、時計回りに回転しながらTブラケット170に沿って上方に転がるように捻られることとなる。
その結果、捻り前の図6(a)ではTブラケット170の腕片172の下方に位置していたライン220が、捻り後の図6(b)では腕片172の範囲の高さに位置する。ライン220はもともと腕片172の下端の際に位置していたため、エアバッグ140を捻ることで上昇し、間もなく上記の高さに移動する。このように目印となるライン220が腕片172の範囲の高さに移動したことを目視することで、エアバッグ140が適切に捻られたことを確認可能である。図5では、Tブラケット170の近傍でこのように捻られたエアバッグ140を、テープ210がTブラケット170の腕片172に固定している。テープ210によって、エアバッグ140は捻られた状態を保持可能であり、その状態で車体に取り付けられる。
本実施形態によれば、図6(a)(b)に例示したように、展開方向を変化させたい部分を捻る際、作業者はエアバッグ140に記されたライン220がTブラケット170の腕片172の範囲の高さに移動するまで捻ればよい。作業者は目視によってエアバッグ140の捻りの程度を明確に確認可能であるから、作業者の熟練度に関係なく適切な捻りをエアバッグ140に与えることが可能である。
なお本実施形態では目印として、エアバッグ140の車両前後方向の全長にわたるライン220を用いているが、エアバッグ140の外面に記され、捻りの程度を確認可能なものであれば、いかなる形状、記載範囲の目印としてもよい。
図6(c)は、図6(a)(b)のようにTブラケット170が取り付けられた2番目のタブ162と比較するため、エアバッグ140の6番目のタブ164を例示する図である。2番目のタブ162で与えられた捻りは、徐々に解消され、図6(c)の6番目のタブ164に至るとほとんど解消されている。つまり図6(c)のエアバッグ140の断面図は、図6(a)の捻る前のものと同様のものに戻っている。
(カーテンエアバッグ装置の組立順序)
ここでカーテンエアバッグ装置100の組立順序をまとめる。第1工程として、エアバッグを下端から上端に向かって折りまたは巻回してロール状のエアバッグ140(図3)を形成する。第2工程として、Tブラケット170をエアバッグ140の前方から2番目のタブ162に取り付ける(図6(a))。第3工程として、図6(b)に例示したように、エアバッグ140のライン220がTブラケット170の腕片172の範囲の高さに位置するよう、エアバッグ140を捻る。第4工程として、捻った状態を保持したまま、エアバッグ140をテープ210、212で腕片172に固定する(図5)。さらに任意の第5工程として、エアバッグカバー150をエアバッグ140に装着する(図5)。
(展開挙動)
図7は図5のカーテンエアバッグ装置100の展開挙動を例示する図である。図7(a)(b)はTブラケット170が取り付けられたタブ162の近傍の展開挙動を例示する。図7(c)(d)は、Tブラケット170が取り付けられていないタブ164近傍の展開挙動を例示する。
図7(a)の捻られた部分は、図7(c)の捻られていない部分と比較すると、エアバッグ140の下面が車両中央側を向くことになるから、図7(b)に例示するように車両側面から離脱する方向に偏って展開する。エアバッグ140のうちガラス破片によってバーストしやすい部分にTブラケット170が設けられていれば、Tブラケット170の周辺部分は真下でなく車両中央側へガラス破片を回避するように展開する。これによってエアバッグ140のバーストが防止される。このように、同じ折りまたは巻回によって形成されたエアバッグ140であっても、展開挙動を部分的に変更可能である。
図7(c)の捻られていない部分では、エアバッグ140は、プロテクタ142によって上側が被覆されていて、テープ214によってプロテクタ142に固定されている。そして図7(d)のように展開する。6番目のタブ164の近傍では、このように、2番目のタブ162の位置と異なり、サイドウィンドウ112に近い位置で展開する。しかし、2番目のタブ162の近傍と比較して、ガラスの破損の危険性が少ないので問題とならない。
このように本実施形態によれば、エアバッグ装置としての性能を満たした上で、エアバッグ140の個別箇所の展開方向をコントロール可能である。
(Tブラケットの位置)
図8は図1の展開状態のエアバッグ140を例示する図である。エアバッグ140は、車両102の衝突時や横転時に膨張する膨張領域242と、膨張せず、膨張領域を区画する非膨張領域244(図中ハッチングで示す)と、を備えている。
膨張領域242には、ガスダクト246と、チャンバ248とが設けられている。ガスダクト246は、エアバッグ140の上端に略水平に配設されていて、インフレータ114からガス受給孔249を介して供給されるガスを、車両前後方向へ流す。ガスダクト246を流れたガスは、例えばガス流路250を通って下方に流れ、エアバッグ140内のチャンバ248に案内される。
チャンバ248は、衝突時等の非常事態時において乗員と直接接触する部分である。チャンバ248によって、乗員は、車両側面への激突や、車外への飛び出し等から保護される。なお図8に例示するように、チャンバ248以外にも車両前後方向にわたって複数のチャンバが設けられている。
Tブラケット170が取り付けられる前方から2番目のタブ162は、上記のガス流路250の上方に設けられている。展開初期にガス流路250に沿ってガスが下方に案内されることにより、エアバッグ140は下方に展開する。ガス流路250の部分は優先的に展開し、これに引っ張られるようにしてその周辺部分が展開する。このようにガス流路250の部分は、他の部分の展開挙動にも影響を与える支配的な部分である。かかるガス流路250の部分の上方にTブラケット170を設けることで、Tブラケット170による展開挙動の変更は、最も効果的に実行される。
図9は図8と対比される、Tブラケットの位置の他のバリエーションを例示する図である。図9に例示するTブラケット270、272、274の構成は、Tブラケット170と同様である。図9(a)に例示するように、車両のBピラー106の前後の2箇所のタブ164、168にTブラケット270、272を設けてもよい。あるいは、図9(b)に例示するように、Bピラー106と同じ1箇所のタブ166にTブラケット274を設けてもよい。
エアバッグ140が真下に向かって展開すると、展開時にBピラー106に引っ掛かり、展開が失敗に終わるおそれがある。しかし上記構成によれば、Bピラー106の前後またはそれと一致する位置にTブラケットを設けることにより、その部分を車両側面から離脱する方向に偏って展開させることができる。これによりエアバッグ140のBピラー106への引っ掛かりが防止される。
なおCピラー108に関しても、その前後または同じ位置のタブにTブラケットを設けることにより、Cピラー108への引っ掛かりが防止される。Tブラケットの取り付けられる位置は、図8および図9に例示するものに限られない。その目的に応じて、サイドウィンドウ112の領域に存在する、例えば1番目のタブ160に取り付けてもよい。
(逆方向の捻り)
なおガラス破片によるバーストの危険が少ない箇所に設けられるTブラケットは、エアバッグ140を逆に捻った状態で固定してもよい。例えば、図9(a)に例示したTブラケット270、272のうち、インフレータ114から供給されるガスの下流に位置するTブラケット270には、エアバッグ140を逆方向に捻った状態で固定してもよい。すなわち、Tブラケット270の近傍において、エアバッグ140の下面が車外側を向くように捻った状態でエアバッグ140を固定してよい。
これは、ガス上流側のTブラケット272におけるエアバッグ140の車両中央側への捻りだけでも、Bピラー106への引っ掛かりを防止する効果は得られるからである。したがって、ガス下流側のTブラケット270でガラス破片によるバーストの危険が少なければ、むしろ、上流側での捻りに対してバランスを取るためにエアバッグ140を逆方向へ捻ることで、展開がスムーズに行われる。
(エアバッグカバー)
再び図3および図4を参照する。エアバッグカバー150には、既に述べたスリット152の周囲に4つの孔230、232、234、236が設けられている。これらのうち、図4に例示するように、孔230、232によって、Tブラケット170の腕片172の両端およびライン220を外側から目視可能に露出する。
エアバッグカバー150はエアバッグ140に適切な捻りを与えるという本実施形態の作用効果を生むうえで、必須の要素ではない。しかし、孔230、232が設けられていることによって、エアバッグカバー150でエアバッグ140が被覆されていても、ライン220がTブラケット170の腕片の範囲の高さに位置するという上記の状態を外側から目視によって確認可能である。
したがって、エアバッグカバー150によって車体200のボディパネルの溶接継ぎ目等で生じるバリからエアバッグ140を保護しつつ、適切な捻りがエアバッグ140に与えられていることを外部から確認でき、カーテンエアバッグ装置100の品質を保持可能である。
なおTブラケット170の腕片172の両端のうち、少なくとも一端とライン220が確認できるよう、孔230、232のいずれか一方のみを設けることとしてもよい。ただし本実施形態のように、腕片172の両端とライン220とが目視可能になっているほうが、適切な捻りを確認するうえで確実性が向上し、望ましい。なお孔234、236は、エアバッグカバー150を車両102の左側面用のカーテンエアバッグ装置に対称的に適用する場合に用いられる。
図10は図4のエアバッグカバーの変形例を例示する図である。図10では、孔230、232に代えて、1つの大きな長円形状の孔238が設けられている。このように、腕片172の両端とライン220とが同時に確認可能な1つの孔238を設けてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両の側面衝突時やロールオーバ(横転)時に、乗員保護を目的として車両室内の側面部に沿って膨張展開するカーテンエアバッグ装置に利用することができる。
100 …カーテンエアバッグ装置
102 …車両
104 …Aピラー
106 …Bピラー
108 …Cピラー
109 …Dピラー
110 …ルーフサイドレール
112 …サイドウィンドウ
120 …シリンダ型インフレータ
130 …ジャンプブラケット
140 …エアバッグ
142 …プロテクタ
150 …エアバッグカバー
152 …スリット
160、162、164 …タブ
170 …Tブラケット
172 …腕片
174 …軸片
180 …ブラケット固定用プレート
190 …ボルト
200 …車体
210、212、214 …テープ
220 …ライン
224、226 …折り目
230、232、234、236 …孔
246 …ガスダクト
250 …ガス流路

Claims (4)

  1. 下端から上端に向かって折られまたは巻回されたエアバッグと、
    前記エアバッグの上端から突出するタブと、
    前記エアバッグの車外側にて車両前後方向に延びる腕片、および該腕片の中央から上方へ延び前記タブと重なって車体に固定される軸片を有する略T字型のブラケットと、
    前記エアバッグの外面であって前記ブラケットの腕片の下端の際に記された目印と、
    前記目印が前記ブラケットの腕片の範囲の高さに位置するよう該ブラケットの近傍で捻られた前記エアバッグを該ブラケットの腕片に固定することにより、該エアバッグの捻られた状態を保持可能な保持部材と、
    を備えることを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグを車両前後方向にわたって被覆するエアバッグカバーをさらに備え、
    前記エアバッグカバーは、
    前記重なって車体に固定されるタブおよびブラケットを外側に挿通するスリットと、
    前記ブラケットの腕片の少なくとも一端および前記目印を外側から目視可能に露出させる孔とを有することを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグは、その上端で車両前後方向にガスを流すガスダクトと、該ガスダクトから下方にガスを流して該エアバッグ内のチャンバにガスを案内するガス流路とを含み、
    前記ブラケットが設けられたタブは、前記ガス流路の上方に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のカーテンエアバッグ装置。
  4. 前記ブラケットが設けられたタブは、車両のピラーの前後にあり、あるいは、該ピラーと同じ箇所にあることを特徴とする請求項1または2に記載のカーテンエアバッグ装置。
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