JP5398501B2 - 原子炉 - Google Patents

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Description

本発明は、炉心流量を正確に計測することができる原子炉に関する。
原子炉ではウラン等の核燃料の核分裂量を制御するために、炉心冷却材である水を圧力容器内で強制的に循環させる方式を採用している。
この炉心冷却材の循環量(=炉心流量)は、多い程ウランの核分裂が促進されて原子炉出力を増加させ、少ない程核分裂が抑制されて原子炉出力を低下させる。
つまり、炉心流量が多いと、炉心で発生した気泡(ボイド)の密度が低下し、高速中性子が炉心冷却材で減速されて比較的低速な核分裂に寄与する(いわゆる熱中性子が多く生成される)こととなり、次の核分裂が促進され原子炉出力が増加する。一方、炉心流量が少ない場合には、逆の過程を辿って気泡の密度が多くなり、原子炉出力が低下する。
このために炉心流量は、安全かつ効率的な原子炉の運用管理を行うために極めて重要なパラメータであり、正しく計測されることが原子炉の適切な運用管理のために必要不可欠となっている。
ところで、原子炉における炉心流量の評価方法として、ポンプ部差圧測定法(PdP法)や炉心支持板差圧計測法(CPdP法)といった2つの計測方法が知られている。
このうちポンプ部差圧測定法(PdP法)は、圧力容器に設置された再循環ポンプのポンプ吸込部圧力と炉心入口部圧力との圧力差(ポンプ部差圧)を計測し、予め求められているQ−H特性曲線に基づいて炉心流量を求める方法である。
また炉心支持板差圧計測法(CPdP法)は、炉心入口部圧力と炉心出口部圧力との圧力差(炉心支持板差圧)を計測し、この炉心支持板差圧と原子炉平均出力とから炉心流量を求める方法である。
一方、原子炉の運転に伴って、冷却材中に含まれる金属イオンやクラッド等の不純物が炉内構造物の表面に付着し、循環する冷却材の流動抵抗が増加して、計測されたポンプ部差圧又は炉心支持板差圧と炉心流量との関係が経時的に変化することが知られている。
そこで従来より、クラッド等の付着により流動抵抗が増加した場合であっても、炉心流量を正確に計測することを目的とした各種方法が提唱されている。
具体的には、炉心支持板差圧とポンプ部差圧との相関関係を示す直線の傾きの変化から流動抵抗の増加割合を求め、炉心流量の計算値を補正する方法(差圧勾配法)が知られている(特許文献1参照)。
このほか、ポンプや炉内構造物へのクラッド等の付着の影響を原理的に受けない方法として、圧力容器の出入口で測定される流量及び温度の値と圧力容器内の熱エネルギーバランスの記述式とを用いて炉心流量を計算により求める方法(ヒートバランス法)が知られている(特許文献2参照)。
また、炉心熱水力計算コードによる炉心流量計算値と前記ヒートバランス法による炉心流量計算値とを比較し、その差が所定の大きさを超えた場合、燃料表面のクラッド厚さ等の入力定数を調整して炉心熱水力計算コードによる炉心流量計算値を補正する方法が知られている(特許文献3参照)。
そして、ポンプ部差圧と炉心支持板差圧との圧力差および予め求められた流量係数に基づいて演算した基準炉心流量に対し、PdP法およびCPdP法に基づく炉心流量が所定値を超えた場合、その偏差を校正する方法が知られている(特許文献4参照)。
さらに、炉心冷却材の金属イオン濃度を計測し、この計測値に基づいてPdP法およびCPdP法に基づく炉心流量を補正する方法が知られている(特許文献5参照)。
特開2003−57384号公報 特開2003−315484号公報 特開2001−141874号公報 特開平11−237493号公報 特開2008−232879号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2は、炉心冷却材中の金属イオンやクラッド等の不純物が流路に付着したという直接情報に基づく計測法でないため、炉心流量の計測値の変動原因がクラッド等の付着によるものかそれ以外によるものなのか見極めが困難である課題があった。また、特許文献3及び特許文献4では、基準となる炉心流量との偏差が所定の値を超えて初めて校正が行なわれるため、炉心流量の指示値が校正前後で不連続な変化を示すという課題があった。特許文献5では、金属イオンのみの影響しか考慮していないため、金属イオン以外のクラッドの影響が反映されない課題があった。
本発明は係る課題を解決するために、炉心流量を正確に計測することができる原子炉を提供することを目的とする。
本発明に係る原子炉は、炉心冷却材が通流する貫通孔が設けられている炉心支持板と、前記貫通孔における流路中間、上流側及び下流側のうち少なくとも二箇所の差圧を検出する差圧検出素子と、を備え、前記貫通孔の上流側の内周面には段差部が設けられていることを特徴とする原子炉。
また、本発明に係る原子炉は、炉心冷却材が通流するように炉心支持板に設けられている貫通孔における流路中間と下流側との差圧を検出する第1検出器と、前記第1検出器からの差圧信号に基づき前記貫通孔における前記炉心冷却材の通過流量を求める第1演算器と、前記貫通孔における流路中間と上流側との差圧を検出する第2検出器と、前記第2検出器からの差圧信号に基づき前記貫通孔におけるクラッド影響係数を求める第2演算器と、前記通過流量及び前記クラッド影響係数に基づき炉心流量を求める第3演算器と、を備える炉心冷却材流量計測装置がさらに設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、炉心流量を正確に計測することができる原子炉が提供される。
本発明に係る原子炉および炉心流量評価装置の実施形態を示す概略図。 実施形態に係る原子炉の炉心の水平面における要部断面図。 炉心支持板に設けられた貫通孔の実施形態を示す概略縦断面図。 貫通孔のクラッド付着量に対する圧損係数の関係を示すグラフ。 炉心支持板に設けられた段付貫通孔の実施形態を示す概略断面図。 (A)貫通孔が炉内中性子検出素子の支持部材の近傍に設けられる場合の縦断面図、(B)同 水平断面図。
原子炉10は、炉心冷却材が満たされた内部にシュラウド15が配置されている圧力容器11と、このシュラウド15に固定された炉心支持板17上に支持され上部が上部格子板14で支持されこのシュラウド15に外周が囲まれている炉心16と、このシュラウド15上方に設けられ炉心16を通過して気液二相流となった炉心冷却材を気液分離する気水分離器13と、気水分離された一方の気相分(蒸気)を乾燥させる蒸気乾燥器12と、から構成されている。
原子炉で発生した蒸気は、主蒸気管21に導かれてタービン22を回転駆動させて、同軸上に接続された発電機23を駆動させる。このタービン22で仕事をして膨張した蒸気は、復水器24で冷却され凝縮して復水となる。この復水は、送液手段25により給水配管26を介し、給水として圧力容器11内に戻される。
そして、気水分離器13で気水分離された他方の液相分は、給水配管26から戻された給水と合流し、周方向に複数設けられた再循環ポンプ18により(図面では省略して一つのみ記載)、シュラウド15及び圧力容器11に挟まれる領域(ダウンカマD)を下降して下部プレナムLに案内される。
下部プレナムLに案内された原子炉冷却材は、炉心16を通過して加熱され気液二相流となって、上部プレナムUに到達する。この到達した気液二相流は、再び気水分離器13に導かれ、前記したプロセスを繰り返す。
炉心16は、図2においてその水平部分断面図で示されるように、多数の燃料棒62が収納されている角筒状のチャンネルボックス61と、核分裂反応に伴う中性子を吸収して出力を制御する制御棒63と、この中性子の検出素子31a(図1)を収容するとともに上部格子板14及び圧力容器11の底部にそれぞれ上下端が固定されている計装案内管31とが、多数配列して構成されている。
ここで炉心流量とは、炉心16を通る原子炉冷却材の総量であって、その大部分はチャンネルボックス61の内側を通過して上部プレナムUに到達するが、その一部はチャンネルボックス61の外側を流れて上部プレナムUに達する。ここで、チャンネルボックス61の外側を通る流れはバイパス流量と呼ばれ、通常は炉心流量の全量の一部(10%程度)であるが、クラッド等の付着物が滞積するにつれ、バイパス流量は経時的に変化する傾向にある。
また炉心支持板17には、図3にその部分縦断面が示されるように、炉心冷却材が通流する貫通孔71と、差圧検出素子72,73,74が支持される支持部材32(図1)が設けられている。
ここで、差圧検出素子72,73,74の配置位置は、特に限定されるものでないが、差圧検出素子72,74はそれぞれ炉心支持板17の上側面及び下側面の近傍に配置されていればよく、差圧検出素子73は貫通孔71の縦方向略中心に配置されていればよい。
これにより、炉心冷却材は、貫通孔71を図の上方向に通流するとともに、差圧検出素子72,73,74により貫通孔71における流路中間−上流側の差圧ΔP1、流路中間−下流側の差圧ΔP2、及び上流側−下流側の差圧ΔPcpを検出することができる。
なお、実際にはΔPcp=ΔP1+ΔP2の関係から、ΔPcp、ΔP1、ΔP2のうち少なくとも二箇所の差圧を検出すれば全て(三箇所)の差圧を知ることができる。
また貫通孔71は、シュラウド15とチャンネルボックス61との間の位置に1つ、又は複数設けられていればよい。
炉心流量評価装置30は、図1に示されるように、貫通孔71(図3)における流路中間と下流側との差圧ΔP1を検出するΔP1検出器33(第1検出器)と、貫通孔71における流路中間と上流側との差圧ΔP2を検出するΔP2検出器43(第2検出器)と、差圧信号ΔP1に基づき貫通孔71(図3)における炉心冷却材の通過流量W1を求める第1演算器42と、差圧信号ΔP2に基づきクラッド影響係数Rcradを求める第2演算器51と、通過流量W1及びクラッド影響係数Rcradに基づき炉心流量Wcoreを求める第3演算器55と、を備えている。
通過流量演算器42(第1演算器)は、次の(1)式に基づいて、貫通孔71の通過流量W1を演算するものである。
W1=S√(ΔP1/K1) (1)
ここで、貫通孔71の流路面積をSとし、貫通孔71の下流部(符号72から符号73の間)の圧力損失係数K1とする。
図3の貫通孔71において、下から上方向に通過する炉心冷却材に対し、上流部(符号73から符号74の間)における急縮小して再循環流が発生しやすい位置に、クラッドが付着しやすいことが経験的に知られている。
よって図4に示されるように、経時的に貫通孔71にクラッドが付着することに対し、上流部の圧力損失係数K2は増加するが、下流部の圧力損失係数K1は一定である。
従って、貫通孔71の下流部の圧力損失係数K1は、原子炉の運転開始から変化することなく一定であり、予めモックアップ試験により求めた規定値をデータベース41に蓄積させて前記(1)式に適用することにより貫通孔71の通過流量W1を正確に導くことができる。
Rcrad演算器51(第2演算器)は、次の(3)式に基づいて、貫通孔71のクラッド影響係数Rcradを演算するものである。
Rcrad=K1/K2 =ΔP1/ΔP2 (3)
ここで(3)式は、貫通孔71の下流部も上流部も通過流量W1が同じであることから次の(4)式と前記(1)式の関係から導かれるものである。
W1=S√(ΔP2/K2) (4)
炉心流量演算器55(第3演算器)は、次の(5)式に基づいて、炉心流量Wcoreを演算するものである。
Wcore=F(Qcore,APF,Rcrad)×W1 (5)
関数Fは、W1とWcoreを関連付ける関数であり、Qcore,APF,Rcradの入力変数により定められる値である。
ここで、炉心出力Qcoreは、中性子束検出器35で受信した中性子の検出素子31aからの信号に基づき炉心出力計算器44で求められるものである。
APFは、出力分布計算器45によって求められる縦軸方向の出力分布係数であって、例えば、炉心16の上半分と下半分との出力比、炉心平均の沸騰開始位置、あるいは環状流開始位置などに基づき求められるものである。ただし、縦軸方向の出力分布による炉心流量への影響はそれほど大きくないので、APFは必ずしも考慮する必要はない。
なおQcore,APFに係る値は、炉心熱設計コードを用いて作成することができる。
図5に示される実施形態は、貫通孔71の上流側の内周面に段差部75を設けた場合を示している。なお図5におけるその他の構成は、図3と同じで共通するものには同一の符号が付されている。
このように貫通孔71の上流側において急縮小回数を増加させることによって、この上流側におけるクラッド付着を促進させ、クラッド影響係数Rcradの変動量を大きくすることができる。
バイパス(BP)流量率演算器56(第4演算器)は、クラッド影響係数Rcradに基づいてバイパス流量率を求めるものである。
すでに図2を参照して説明したように、クラッド付着による影響は、チャンネルボックス61の外側(炉心バイパス部)と内側(燃料集合体)とを流れる炉心流量の比率(バイパス流量率)を変化させる。これは、炉心バイパス部へのリークパスは、流路が狭くクラッド付着の影響を受けやすいためである。これによりクラッド影響係数Rcradに基づいて、燃料集合体を流れる炉心冷却材を正確に定量することができ、炉心状態を的確に監視することができる。
ΔPcp検出器34(第3検出器)は、貫通孔71の上流側と下流側とにおける炉心支持板差圧ΔPcpを検出するものである(図3参照)。
Wcpdp演算器52は、次の(6)式に基づいて(以下、CPdP法という)、炉心支持板差圧ΔPcpに基づく炉心流量Wcpdpを演算するものである。
Wcpdp=Kc・(a+b√ΔPcp+c・ΔPcp)×(d+e・A+f・A) (6)
ここで、a,b,c,d,e,fは定数であり、原子炉平均出力Aは炉心出力計算器44の出力値に基づくものであり、Kcは校正係数である。
このように、CPdP法で得られた炉心流量Wcpdpは、炉心支持板差圧ΔPcpおよび原子炉平均出力Aにより求めるものである。しかし、CPdP法に基づく炉心流量Wcpdpは、原子炉冷却材中に含まれる金属イオンやクラッド等の不純物が、ポンプや炉内構造物の表面に付着し、ポンプ性能の低下や原子炉炉心部分の流動抵抗係数の増加を経時的に生じさせることについて考慮されていない。
通常、原子炉出力分布の変化や経時的なクラッド等の原子炉内への付着によって、炉心支持板差圧ΔPcpと実際の炉心流量との関係は変化するものである。
Wcpdp補正演算器57(第5演算器)は、次の(7)式に基づいて、CPdP法に基づく炉心流量Wcpdpに対し、クラッド等の付着を考慮した補正演算を行うものである。つまり、Wcpdp補正演算器57は、炉心支持板差圧ΔPcp及びクラッド影響係数Rcradに基づき炉心流量を求めるものである。
Wcpdp(補正後)=f(Rcrad)×Wcpdp(補正前) (7)
ここで、Wcpdp(補正前)はWcpdp演算器52の出力値である。f(Rcrad)は、Rcrad演算器51から出力されるクラッド影響係数Rcradを入力変数とする関数であって、事前にモックアップ試験、実機においては差圧勾配法、ヒートバランス法等を用いて定めることができる。
Wpdp演算器54は、次の(8)式(9)式に基づいて(以下、PdP法という)、ポンプ部差圧ΔPpに基づく炉心流量Wcpdpを演算するものである。
Qi=fi(ΔPp,Ri,Tb) (8)
Wpdp=Kp・ΣQi (9)
ここで、各記号は、炉水温度検出器36により検出される炉心冷却材温度Tb、回転数検出器38により検出される再循環ポンプ18の回転数Ri、ΔPp検出器37(第4検出器)により検出されるポンプ部差圧ΔPpを示している。なおポンプ部差圧ΔPpとは、循環する炉心冷却材の再循環ポンプ18における前後の圧力差で、計装配管27によって計測されるものである。
ここで関数fiは、データベース53に記憶されているQ−H特性曲線であり、再循環ポンプ18についてのポンプ特性を示すものである。このQ−H特性曲線とは予めモックアップ試験等により得られた特性曲線であり、再循環ポンプ18におけるポンプ部差圧ΔPp、回転数Ri及び炉心冷却材温度Tb並びに通過流量Qiの関係式が高次のフィッティング式で表されている。
そして、Wpdp演算器54では、一台の再循環ポンプ18から検出されるポンプ部差圧ΔPp及び回転数Riからこの一台の再循環ポンプ18における炉心冷却材の通過流量Qiを求め(式(8))、さらに圧力容器11に設けられた複数台の再循環ポンプ18の個々の通過流量Qiの総和と校正係数KpによりPdP法に基づく炉心流量Wpdpを演算する(式(9))。
このように、PdP法で得られた炉心流量Wpdpは、ポンプ部差圧ΔPp、回転数Ri及び炉心冷却材温度Tbにより求めるものである。このために、前述したCPdP法と同様に、クラッド等の不純物がポンプや炉内構造物の表面に付着し、ポンプ部差圧ΔPp等と実際の炉心流量との関係を経時的に変化することについては考慮されていない。
Wpdp補正演算器58(第6演算器)は、次の(10)式に基づいて、PdP法に基づく炉心流量Wpdpに対し、クラッド等の付着を考慮した補正演算を行うものである。つまり、Wpdp補正演算器58(第6演算器)は、ポンプ部差圧ΔPp信号及びクラッド影響係数Rcradに基づき炉心流量を求めるものである。
Wpdp(補正後)=f(Rcrad)×Wpdp(補正前) (10)
ここで、Wpdp(補正前)はWpdp演算器54の出力値である。f(Rcrad)は、Rcrad演算器51から出力されるクラッド影響係数Rcradを入力変数とする関数であって、事前にモックアップ試験、実機においては差圧勾配法、ヒートバランス法等を用いて定めることができる。
図6は、既存の原子力プラントに、炉心冷却材が通流する貫通孔81と、差圧検出素子82,83,84をバックフィットするのに好適な実施形態を示している。
つまり、差圧検出素子82,83,84は、中性子検出素子31a(図1)が収容される計装案内管31を利用して、設置されるものである。貫通孔81は、この計装案内管31に隣接するように設けられている。
計装案内管31は、炉心支持板17を貫通して設けられている中空体であるので、差圧検出素子82,83,84の素線をこの中空部より引き出してΔP1検出器33、ΔP2検出器43又はΔPcp検出器34に接続することができる。
本発明は前記した実施形態に限定されるものでなく、共通する技術思想の範囲内において、適宜変形して実施することができる。
実施形態においては、沸騰水型原子炉(BWR)を例示して説明したが、これに限定されるものでなく例えば加圧水型原子炉(PWR)にも本発明を適用させることができる。また、圧力容器11の内部で炉心冷却材を再循環させる方式を例示したが、圧力容器11の外部を経由して再循環させる方式においても本発明を適用させることができる。
10…原子炉、11…圧力容器、12…蒸気乾燥器、13…気水分離器、14…上部格子板、15…シュラウド、16…炉心、17…炉心支持板、18…再循環ポンプ、21…主蒸気管、22…タービン、23…発電機、24…復水器、25…送液手段、26…給水配管、27…計装配管、30…炉心流量評価装置、31…計装案内管、31a…中性子検出素子、32…差圧検出素子の支持部材、33…ΔP1検出器(第1検出器)、34…ΔPcp検出器(第3検出器)、35…中性子束検出器、36…炉水温度検出器、37…ΔPp検出器(第4検出器)、38…回転数検出器、41…圧損係数データベース、42…通過流量演算器(第1演算器)、43…ΔP2検出器(第2検出器)、44…炉心出力計算器、45…出力分布計算器、51…Rcrad演算器(第2演算器)、52…Wcpdp演算器、53…Q−H特性データベース、54…Wpdp演算器、55…炉心流量演算器(第3演算器)、56…バイパス流量率演算器(第4演算器)、57…Wcpdp補正演算器(第5演算器)、58…Wpdp補正演算器(第6演算器)、61…チャンネルボックス、62…燃料棒、63…制御棒、71,81…貫通孔、72,73,74,82,83,84…差圧検出素子、Rcrad…クラッド影響係数、W1…貫通孔における炉心冷却材の通過流量、Wcore…炉心流量。

Claims (6)

  1. 炉心冷却材が通流する貫通孔が設けられている炉心支持板と、
    前記貫通孔における流路中間、上流側及び下流側のうち少なくとも二箇所の差圧を検出する差圧検出素子と、を備え、
    前記貫通孔の上流側の内周面には段差部が設けられていることを特徴とする原子炉。
  2. 前記差圧検出素子は、炉内中性子検出素子を収容する計装案内管に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の原子炉。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の原子炉において、
    前記流路中間と前記下流側との差圧を検出する第1検出器と、
    前記第1検出器からの差圧信号に基づき前記貫通孔における前記炉心冷却材の通過流量を求める第1演算器と、
    前記流路中間と前記上流側との差圧を検出する第2検出器と、
    前記第2検出器からの差圧信号に基づきクラッド影響係数を求める第2演算器と、
    前記通過流量及び前記クラッド影響係数に基づき炉心流量を求める第3演算器と、を備える炉心冷却材流量計測装置が設けられていることを特徴とする原子炉
  4. 前記炉心冷却材流量計測装置は、
    前記クラッド影響係数からバイパス流量率を求める第4演算器を備えることを特徴とする請求項に記載の原子炉
  5. 前記炉心冷却材流量計測装置は、
    前記上流側と前記下流側との差圧を検出する第3検出器と、
    前記第3検出器からの差圧信号及び前記クラッド影響係数に基づき炉心流量を求める第5演算器と、を備えることを特徴とする請求項又は請求項に記載の原子炉
  6. 前記炉心冷却材流量計測装置は、
    前記炉心冷却材を循環させる再循環ポンプの差圧を検出する第4検出器と、
    前記第4検出器からの差圧信号及び前記クラッド影響係数に基づき炉心流量を求める第6演算器と、を備えることを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の原子炉
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