JP5398449B2 - 色素増感型光電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、電解液の漏出を防止する構造を有する色素増感型光電変換素子に関する。
色素増感型太陽電池は、スイスのグレッツェルらのグループなどから提案されたもので、高い変換効率を得られる光電変換素子として着目されている(例えば、非特許文献1を参照)。
色素増感型太陽電池は、シリコン系の従来型の太陽電池と比較して大幅な低価格化が可能とされているが、発電部に使用される導電性基板の価格が低価格化の障害となっている。従来構造の色素増感型太陽電池においては、特に光が入射する側の電極(窓電極)には、可視光の透過性と高い伝導性が要求されるため、ガラス基板やプラスチック基板上にスズドープ酸化インジウムやフッ素ドープ酸化スズといった透明導電性金属酸化物を塗布した基板が用いられてきた。したがって、このような透明導電性基板を用いていない、全く新しい構造の色素増感型太陽電池が実現するならば、太陽電池の大幅な低価格化が可能であるとして研究開発が進められている。
これらの解決手段として、金属線を発電部の作用極に用いる新規な素子構造(特許文献1、2、3、4参照)が提案されている。しかし、これらの構造においては、作用極に金属線を採用したがゆえに、大面積の太陽電池モジュールの構成が困難となり、本来、色素増感型光電変換素子が有する、大面積化が容易であるという利点を損なう結果となった。そのため、上記の利点を損なうことのない素子構造の開発が必要とされている。
大面積素子を可能とする構造として、特許文献5、特許文献6に記載されたように、金属線をメッシュ状に編みこむ構造も提案されている。
図4(a)は、作用極105として金属線をメッシュ状に編み込んだ構造を採用した、色素増感型光電変換素子101の概略図である。この光電変換素子101は、メッシュ状の作用極105と、この作用極105と対向するように重ねられた対極106とを透光性を有する袋体114に収容した構造である。
作用極105は、導電性を有するTi被覆Cu線108、109を網目状に編まれてなる布状構造を有している。袋体114内には、作用極105および対極106とともに電解液が封入されている。作用極105からの集電を行うためには、袋体114より集電用の配線を引き出す必要があるが、この光電変換素子101においては、布状構造の一辺より、複数のTi被覆Cu線を集電用配線104として延在させる構造を採用している。
このような構造を採用することによって、布状構造を構成する経糸または緯糸のうちの一方の全てのTi被覆Cu線から集電することが可能となるため、集電効率が高い集電構造となる。
この集電構造においては、集電用配線104の端部と複数の外周基材120とで網目状に編まれてなる部位を形成し、この部位にTi箔121を抵抗溶接法により溶接することで、集電部を形成している。対極106からの集電は、対極106の一部をなす引出電極6aによって行われる。
上述したように、袋体114には、電解液が注入されている。袋体114は、電解質を封入するために封止されているが、この構造においては、複数のTi被覆Cu線(集電用配線104)を袋体114から引き出す必要がある。
特開2008−181690号公報 特開2008−181691号公報 特開2005−196982号公報 特表2005−516370号公報 特開2001−283941号公報 特開2001−283944号公報
O'Regan B., Graetzel M., Alow cost, high-efficiency solar cell based on dye-sensitized colloidal TiO2 films, Nature, 1991年, 353号, 737-739ページ
ところで、上述したような従来の光電変換素子101は、複数の集電用線材104を袋体114の内側より延在させる構造である。よって、袋体114を封止する際、集電用線材104を袋体114から引き出すとともに、電解液を漏出させないように封止する封止構造が必要とされる。
上述したような従来の封止構造においては、図5(b)に示すように、複数列設されている断面円形の線材104を、袋体114を構成する2枚のシートにより挟み込んだ上で、所定の接着剤27を用いて封止を行う。この構造の場合、必然的に線材104と接着剤27の界面が多くなる。よって、袋体114の内部に注入された電解液の完全な封止が難しいため電解液が漏出するなどし、長期的な信頼性が確保できないという問題があった。また、断面円形の線材と2枚のシートとの間の封止が難しい上に、これらの封止部を複数設けることとなるため、コスト高の原因となっていた。
また、従来の封止構造の信頼性を向上させる方法として、より強力な接着剤を使用して封止するという方法があるが、透明のフィルム状の袋体が存在した状態で封止を行う必要があるため、加熱温度および加熱時間に制限があった。また、樹脂とTiの両方と接着性が高く、かつ線材への回り込み性が良い、粘度の低い接着剤を用いる必要があるため、接着剤の選択肢が少ないという問題があった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、複数の金属線を網目状に編まれてなる布状構造の作用極を有する色素増感型光電変換素子において、確実な電解液封止構造を提供し、ひいては長期的に信頼性の高い色素増感型光電変換素子を提供することにある。
本発明の請求項1に係る色素増感型光電変換素子は、導電性を有するとともに線状をなす複数の第一基材および第二基材が網目状に編まれてなる領域からなる作用極と、金属箔からなる第一引出電極が延在された対極と、前記領域から前記第一基材または前記第二基材が、その長手方向に延在された部位から構成される集電用配線と、金属箔からなる第二引出電極を備え、前記集電用配線の端部近傍および該第二引出電極をまとめて電気的に接続する集電部とを含み、電解液が注入された上で封止された袋体中に、前記作用極と前記対極と前記集電部とが前記作用極と前記対極が対向して配されるように収容され、かつ、前記第一引出電極と前記第二引出電極とが前記袋体の外部まで延在していることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る色素増感型光電変換素子は、請求項1において、前記集電用配線と前記第二引出電極との接続が、溶接による接合であることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る色素増感型光電変換素子は、請求項1または2において、前記集電部が、その周囲が保護部材で包まれた構造であることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る色素増感型光電変換素子は、導電性を有するとともに線状をなす複数の第一基材および第二基材が網目状に編まれてなる領域からなる作用極と、金属箔からなる第一引出電極が延在された対極とを含み、金属箔からなる第二引出電極が前記作用極に接続されており、電解液が注入された上で封止された袋体中に、前記作用極と前記対極とが前記作用極と前記対極が対向して配されるように収容され、かつ、前記第一引出電極と前記第二引出電極とが前記袋体の外部まで延在していることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る色素増感型光電変換素子は、請求項4において、前記作用極と前記第二引出電極との接続は、溶接による接合であることを特徴とする。
本発明によれば、電解液が注入された袋体中に、作用極と対極と集電部とが作用極と対極が対向して配されるように収容され、かつ、第一引出電極と第二引出電極とが、袋体の外部まで延在している構成としたことによって、金属箔を袋体で挟み込んだ封止となるため、封止が容易となり、かつ、信頼性の高い封止が可能となる。
また、前記集電部を、その周囲が保護部材で包まれた構造とすることによって、集電部の耐食性が高められるという効果を奏することができる。
本発明の第1実施形態の色素増感型光電変換素子の概略構成図の(a)平面図、(b)B−Bによる断面図、(c)C−Cによる断面図である。 本発明の第1実施形態の色素増感型光電変換素子の作成手順を説明する図である。 本発明の第2実施形態の色素増感型光電変換素子の平面図である。 本発明の第1実施形態の色素増感型光電変換素子と比較例の変換効率の経時変化を測定した図である。 従来の光電変換素子の概略図の(a)平面図、(b)断面図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態について詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態の色素増感型光電変換素子を示す概略構成図であり、(a)は平面図、(b)はB−Bによる断面図、(c)はC−Cによる断面図を示す。
図1に示すように、本実施形態の光電変換素子1は、平面視矩形の発電部2と、該発電部2と集電用配線4を介して接続された集電部3とこれらを収容する袋体14とから構成されており、発電部2において発生した電子が、発電部2の一辺より延在する集電用配線4を介して集電部3において集電される構成である。
発電部2は、平面視矩形の布状構造(テキスタイル構造)の作用極5と、平面視矩形の板状の対極6とがセパレータ10を介して重ね合わされるように構成されている。布状構造の作用極5は、導電性を有する複数の第一基材8と複数の第二基材9と、該第一基材8と第二基材9の周囲に配され色素を担持した多孔質酸化物半導体層13とから構成されており、該多孔質酸化物半導体層13は、増感色素とともに電解質18をも含浸している。
第一基材8と第二基材9とはともに線状をなし、これら第一基材8と第二基材9とが網目状に編まれることで矩形の布状構造をなしている。
対極6は、板状の導電性基材であり、セパレータ10を介して作用極5と重ね合わされている。また対極6は、集電部3と対となる第一引出電極6aを有しており、この第一引出電極6aは、発電部2の外側に延出している。
なお、作用極5と対極6との絶縁が確保されていればセパレータ10は必要ではない。
作用極5を構成する複数の第一基材8の全ては、作用極5より延長されることで集電用配線4となり、発電部2の外部で集電部3を形成している。
集電部3は、集電用配線4を構成する第一基材8と、導電性を有する複数の外周基材20とから構成されている。外周基材20は線状をなしており、集電用配線4と網目状に編まれてなる網目状部19を構成している。
網目状部19にはTi箔21(第二引出電極)が重ねられた後、抵抗溶接法により圧着されており、網目状部19とTi箔21とは複数のスポット溶接部24において接合され、電気的に接続されている。網目状部19とTi箔21との溶接部は、連続的であることが好ましい。例えば、スポット溶接を多点で行ったもの、またはシーム溶接、レーザー溶接としてもよい。
このようにして形成された、網目状部19とTi箔21とから構成される集電部3は、樹脂によって保護されており、この樹脂は保護部26を形成している。保護部26は、網目状部19が露出されないような大きさを有している。保護部26は、集電部3が電解液中に浸された際、網目状部19に電解液が非接触状態となるように構成されている。この保護部26からは、集電用配線4およびTi箔21が露出するようにして保護部26より外方へ延在している。
作用極5、対極6、セパレータ10、および集電部3は、開口部14a(図2(c)参照)を有する袋体14内に収納されている。対極6を構成する第一引出電極6aとTi箔21(第二引出電極)とは、袋体14より引き出されている。袋体14内は電解質18で満たされており、開口部14aは、接着剤によって第一引出電極6aと、Ti箔21を外部に出すようにして封止されている。
図1(c)に封止部の断面構造を示す。図に示されているように、この実施の形態における封止部は、箔状のTi箔21を袋体14を構成する2枚のシートで挟み込んだ上で、所定の接着剤27により封止する構造である。
袋体14より引き出されたTi箔21にはCu箔22が溶接されており、このCu箔22より集電が可能となっている。
以下、各構成要素について、詳細に説明する。
第一基材8、第二基材9、および外周基材20は直径0.05mmのCu線をTiで被覆した金属線(以下、Ti被覆Cu線)である。以下、Ti被覆Cu線の製造方法の一例を記す。
まず、Tiを押出成型等によってパイプ状に形成すると共に、Cuを押出成型等によって線状に形成し、これらTiパイプとCu線を同時に走行させつつTi製パイプの内部にCu銅線を挿入し、これらを絞って、両者間を密着させて、Ti被覆Cu線を得る。
作用極5は、所定本数の第一基材8および第二基材9が互いに網目状に編まれてなる構造を有している。第一基材8と第二基材9とは、重複部において互いが十分接触するように編まれ、矩形をなす布状構造を有している。
第一基材8、第二基材9、および外周基材20はTi被覆Cu線に限ることはなく、W被覆Cu線など、電解液に対し腐食性を有する線材も使用可能である。Ti被覆Al線など、導電率の高い線材も使用可能である。
このような基材の太さ(直径)は、例えば、10μm〜10mmとするのが好ましい。ただし、柔軟性を十分に発揮させるためには、基材の太さは細いほどよい。
発電部2において、複数の第二基材9は、図1における上下方向に延在しているとともに、図1における左右方向に所定本数列設されている。
複数の第一基材8は、図1における上下方向に所定本数列設されているとともに、図1における左右方向に集電部3まで延在している。つまり、作用極5を構成する基材のうち第一基材8の全ては、矩形をなす発電部2の一辺より発電部2から延長されている。
延長された第一基材8は、所定位置で外周基材20と互いに交差するように網目状に編まれることで、布状構造を形成する。
第一基材8および第二基材9のうち、作用極5の布状構造をなす部分には、その表面に多孔質酸化物半導体層13が配されており、その表面には少なくとも一部に増感色素及び電解質18が担持されている。第一基材8のうち、集電用配線部4には多孔質酸化物半導体層13が配されることはない
多孔質酸化物半導体層13を形成する半導体は、酸化チタン(TiO)である。この酸化チタンの膜厚は約5μmとしたが、特に限定されるものではなく、例えば、1μm〜50μmであってよい。
多孔質酸化物半導体層13を形成する半導体としては酸化チタンに限ることはなく、一般に色素増感型太陽電池に用いられるものであれば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化タングステン(WO)など様々な半導体電極が制限なく使用可能である。
増感色素としては、例えば、N719、N3、ブラックダイなどのルテニウム錯体、ポルフィリン、フタロシアニン等の含金属錯体をはじめ、エオシン、ローダミン、メロシアニン等の有機色素などを適用することができ、これらの中から用途、使用半導体に適した励起挙動をとるものを適宜選択すれば良い。
多孔質酸化物半導体層13内には、電解液が含浸されており、この電解液も前記電解質18の一部を構成している。この場合、多孔質酸化物半導体層13内の電解質18は、多孔質酸化物半導体層13内に電解液を含浸させてなるものか、または、多孔質酸化物半導体層13内に電解液を含浸させた後に、この電解液を適当なゲル化剤を用いてゲル化(擬固体化)して、多孔質酸化物半導体層13と一体に形成されてなるもの、あるいは、イオン液体をベースとしたもの、さらには、酸化物半導体粒子及び導電性粒子を含むゲル状の電解質などが用いられる。
上記電解液としては、ヨウ素、ヨウ化物イオン、ターシャリーブチルピリジンなどの電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリルなどの有機溶媒やイオン液体に溶解されてなるものが用いられる。
この電解液をゲル化する際に用いられるゲル化剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド誘導体、アミノ酸誘導体などが挙げられる。
また、揮発性電解質溶液に代えて、一般に色素増感型太陽電池に用いられるものであれば、溶媒がイオン液体であるものやゲル化したものだけではなく、p型無機半導体や有機ホール輸送層といった固体であっても制限なく使用可能である。
上記イオン液体としては、特に限定されるものではないが、室温で液体であり、例えば、四級化された窒素原子を有する化合物をカチオンとした常温溶融塩が挙げられる。
常温溶融塩のカチオンとしては、四級化イミダゾリウム誘導体、四級化ピリジニウム誘導体、四級化アンモニウム誘導体などが挙げられる。
常温溶融塩のアニオンとしては、BF ,PF ,(HF) 、ビストリフルオロメチルスルホニルイミド[N(CFSO ]、ヨウ化物イオンなどが挙げられる。
イオン液体の具体例としては、四級化イミダゾリウム系カチオンとヨウ化物イオンまたはビストリフルオロメチルスルホニルイミドイオンなどからなる塩類を挙げることができる。
上記酸化物半導体粒子としては、物質の種類や粒子サイズなどは特に限定されるものではないが、イオン液体を主体とする電解液との混和性に優れ、この電解液をゲル化させるようなものが用いられる。また、酸化物半導体粒子は、電解質18の半導電性を低下させることがなく、電解質18に含まれる他の共存成分に対する科学的安定性に優れることが必要である。特に、電解質18がヨウ素/ヨウ化物イオンや、臭素/臭化物イオンなどの酸化還元対を含む場合であっても、酸化物半導体粒子は、酸化反応による劣化を生じないものが好ましい。
このような酸化物半導体粒子としては、TiO、SnO、SiO、ZnO、Nb、In、ZrO、Al、WO、SrTiO、Ta、La、Y、Ho、Bi、CeOからなる群から選択される1種または2種以上の混合物が好ましく、その平均粒径は2nm〜1000nm程度が好ましい。
上記導電性微粒子としては、導電体や半導体など、導電性を有する粒子が用いられる。
また、導電性粒子の種類や粒子サイズなどは特に限定されるものではないが、イオン液体を主体とする電解液との混和性に優れ、この電解液をゲル化するようなものが用いられる。さらに、電解質18に含まれる他の共存成分に対する化学的安定性に優れることが必要である。
特に、電解質18がヨウ素/ヨウ化物イオンや、臭素/臭化物イオンなどの酸化還元対を含む場合であっても、酸化反応による劣化を生じないものが好ましい。
このような導電性微粒子としては、カーボンを主体とする物質からなるものが挙げられ、具体例としては、カーボンナノチューブ、カーボンファイバ、カーボンブラックなどの粒子を例示できる。これらの物質の製造方法はいずれも公知であり、また、市販品を用いることもできる。
対極6は、導電性を有する板状をなし、その表面が不導態となる厚み0.1mmのTi板から構成される。また、対極6は、表面にPtからなる触媒膜(不図示)を有している。なお、集電のため、端部に引出電極6aが設けられている。
作用極5と対極6との間には、作用極5と対極6との短絡を防止するために、非導電性の材料からなる、厚さ20μmのセパレータ10が挿入されている。
保護部26を構成する樹脂は、電解液に耐えることができ、かつ、Tiとの接着性の良いものであればどのようなものでも構わないが、例えばポリイミド、フッ素樹脂、PET樹脂などを使用することができる。
樹脂の形成方法は、集電部3を液状の樹脂中に含浸させる方法が好ましいが、低粘度の接着剤を塗布する方法を用いてもよい。ただし、TiOを色素中に浸漬する前に、TiO表層に吸着した水分子を蒸発させるため、120℃で乾燥処理を行うため、この温度に耐えることができる樹脂が好ましい。
作用極5、対極6、セパレータ10、および集電部3を収容する袋体14は、PET、またはPEN(ポリエチレンナフタレート)からなる材料によって形成されている。該袋体14に用いられる材料としては、PET、PENに限ることはなく、透光性を有し、電解液に耐えられる材料であれば、適宜変更可能である。
(第2実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の第2実施形態について詳細に説明する。図3は本発明の第2実施形態の色素増感型光電変換素子を示す概略構成図である。
図3に示すように、第2実施形態の色素増感型光電変換素子は、第二引出電極21aが作用極5aに直接接合される構成である。
第二引出電極21aは、スポット溶接部24aにおいて作用極5aに接合されている。該第二引出電極21aは袋体14aより引き出されており、第1実施形態と同様に(図1(c)参照)封止されている。
この構成を採用することによって、よりコンパクトな色素増感型光電変換素子の製造が可能となる。
(実施例)
図1に示す構造の光電変換素子1を作製した。
まず、直径0.050mmまで伸線したTi被覆Cu線を、織機により密な平織り構造の布状電極に製織した。縦横のTi被覆Cu線が織り重ねられる矩形部分(作用極5)のサイズは10cm×10cmとし、Ti被覆Cu線の本数は縦横それぞれ1500〜2000本とした。一方、集電部は、その幅が1cmとなるように構成した。
この作用極5をTiOペースト(触媒化成製、PST-21NR)中に浸漬した後に引き上げて仮乾燥(完全に乾燥させない状態)させた。その後、電気炉にて500℃、1時間焼結して多孔質TiO膜付きTi布状部を得た。TiOの膜厚はおよそ15μmであった。なお、作用極5を構成する部分(10cm×10cm)以外は、ペーストへの浸漬の際には、テープなどによりマスキングを行うことによって、TiOが形成されるのは、作用極5のみとなった。
次に、図2(a)に示すように、網目状部19にTi箔21を溶接した。
集電部3においては、網目状部19に網目状部の長手方向の長さより所定寸法長く形成されたTi箔21を重ね合わせ、所定のスポット溶接機を使用して抵抗溶接法を用いて圧着を行った。スポット溶接の間隔は、網目状部19の長手方向に沿って約2mm間隔とした。そして、Ti箔21の端部にCu箔22を溶接した。
次に、図2(b)に示すように、集電部3に保護部26を形成した。
Ti箔21を溶接することによって形成された集電部3を、液状の樹脂中に含浸させ、保護部26を形成させた。なお、含浸する際は、真空中で脱泡を行い、樹脂が完全に集電部の構造に浸み込むようにした。
次に、作用極5を、120℃のオーブン中で10分保持して吸着した水を蒸発させた後、ルテニウム色素(Solaronix社製、RutheAlum535-bisTBA、一般にはN719と呼ばれる)の0.3mM、アセトニトリル/tert-ブタノール=1:1溶液に浸漬し、室温で24時間放置してTiO表面に色素を担持した。色素溶液から引き上げた後、上記混合溶媒で洗浄し、これを作用極5とした。
一方、三元RFスパッタ装置を用いて10cm×10cmの矩形Ti板上にPtを蒸着させたものを対極6とした。作用極5と対極6とは、厚さ20μmのポリオレフィン(旭化成ケミカルズ、ハイポア)からなるセパレータ10を介して重ね合わせた。なお、対極6には、集電のための第一引出電極6aを設けた。
上記、作用極5、対極6、および集電部3を収納するための袋体14を作成した。袋体14は、作用極5、対極6、および集電部3を収納することができれば、小さい方が好ましい。
次に、図2(c)に示すように、袋体14に作用極5、対極6、セパレータ10、および集電部3を挿入した。挿入後、袋体14内に電解液を注入し、対極6の第一引出電極6aおよびTi箔21を袋体14の外部に延在させた状態で、袋体14の開口部14aを封止した。封止には、接着剤を用いたが、接着剤の材料としては、電解液に耐え、袋体14およびTiとの良好な接着力が得られる物が好ましい。
(比較例)
図5に示すような、従来の集電構造を有する色素増感型光電変換素子を作製した。
図4は、本発明の実施例と比較例の色素増感型光電変換素子の変換効率の経時変化を測定した図である。図3において、Aは実施例の変換効率の経時変化であり、Bは比較例の変換効率の経時変化である。
図4から判るように、本発明の実施例の封止構造では、性能の劣化はほとんどなかった。これに対し、従来の封止構造を有する比較例では、4週間経過した時点で電解液の漏出が顕著になり、7週間経過後には発電しなくなった。
以上のように、本発明の実施の形態によれば、封止部が、箔状のTi箔21を袋体14を構成する2枚のシートで挟み込んだ上で、所定の接着剤27により封止する構造であることによって、金属箔を袋体14で挟み込んだ封止となるため、封止が容易となり、かつ、信頼性の高い封止が可能となる。
網目状部19とTi箔21とから構成される集電部3が、樹脂によって保護されており、この樹脂が保護部26を形成しているため、集電部3の電解液による腐食を防ぐことができる。
また、袋体14の封止と、集電部3の樹脂による保護を別工程で行うことができるため、融点の高い樹脂を集電部3の保護に使用することが可能となる。また、加熱時間も長くすることができる。
さらに、本発明の色素増感型光電変換素子1の作用極5が、導電性を有するとともに線状をなす複数の第一基材8および第二基材9が網目状に編まれてなる構造を採用しており、第一基材8の全て基材から直接集電することが可能であるため、光電変換効率が向上するという効果が得られる。
本発明は、金属線を電極に用いた光電変換素子に広く適用可能である。
1…光電変換素子、2…発電部、3…集電部、4…集電用配線、5…作用極、6…対極、8…第一基材、9…第二基材、10…セパレータ、13…多孔質酸化物半導体層、14…袋体、14a…開口部、18…電解質、19…網目状部、20…外周基材、21…Ti箔、22…Cu箔、24…スポット溶接部、26…保護部、27…接着剤。

Claims (5)

  1. 導電性を有するとともに線状をなす複数の第一基材および第二基材が網目状に編まれてなる領域からなる作用極と、
    金属箔からなる第一引出電極が延在された対極と、
    前記領域から前記第一基材または前記第二基材が、その長手方向に延在された部位から構成される集電用配線と、
    金属箔からなる第二引出電極を備え、前記集電用配線の端部近傍および該第二引出電極をまとめて電気的に接続する集電部とを含み、
    電解液が注入された上で封止された袋体中に、前記作用極と前記対極と前記集電部とが前記作用極と前記対極が対向して配されるように収容され、かつ、前記第一引出電極と前記第二引出電極とが前記袋体の外部まで延在していることを特徴とする色素増感型光電変換素子。
  2. 前記集電用配線と前記第二引出電極との接続は、溶接による接合であることを特徴とする請求項1に記載の色素増感型光電変換素子。
  3. 前記集電部は、その周囲が保護部材で包まれた構造であることを特徴とする請求項1または2に記載の色素増感型光電変換素子。
  4. 導電性を有するとともに線状をなす複数の第一基材および第二基材が網目状に編まれてなる領域からなる作用極と、
    金属箔からなる第一引出電極が延在された対極とを含み、
    金属箔からなる第二引出電極が前記作用極に接続されており、
    電解液が注入された上で封止された袋体中に、前記作用極と前記対極とが前記作用極と前記対極が対向して配されるように収容され、かつ、前記第一引出電極と前記第二引出電極とが前記袋体の外部まで延在していることを特徴とする色素増感型光電変換素子。
  5. 前記作用極と前記第二引出電極との接続は、溶接による接合であることを特徴とする請求項4に記載の色素増感型光電変換素子。
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