JP5393274B2 - 微細構造体および発光素子 - Google Patents

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本発明は、微細構造体および発光素子に関するものであり、詳しくは発光ダイオード(以下、「LED」という。)と蛍光体とを用いた蛍光体混色型の白色系LED発光素子の改良に関する。
従来、白色系LED発光素子として、RGBのカラーフイルタを用いてカラー表示を行う表示装置を照明するLED発光素子が一般的に知られており、なかでも、多色混合型のLED発光素子が用いられている。
この多色混合型のLED発光素子は、RGBの3色のLEDを同時に発光させることによって白色光を発光させ、この白色光と表示装置のカラーフイルタによってカラー表示を行うものである。
しかし、この多色混合型のLED発光素子は、RGBの各LEDが発光しているため、各色純度が高く演色性にも優れているが、反面、白色光を得るためにLEDの数を多く必要とし、価格が高くなるという問題があった。
この問題を解決するLED発光素子として、例えば、特許文献1、特許文献2等に開示されている蛍光体混色型のLED発光素子が知られている。
ここで、図6は、特許文献1,2に開示される蛍光体混色型の白色系LED発光素子の一構成例を示した模式図である。図6に示すように、白色系LED発光素子100は、青色LED110がYAG系の蛍光粒子150を混入した透明樹脂160でモールドされ、YAG系の蛍光粒子150によって励起された光と青色LED110の残光とにより、白色系光が発光されるものである。なお、青色LED110は、外部接続用の電極120,130を有する基板140にフェースダウンボンディングされている。
また、このような従来公知の蛍光体混色型のLED発光素子では、白色系の発光出力を高めるに、蛍光粒子が混入された透明樹脂の厚みを厚くしたり、透明樹脂の蛍光粒子含有量を増やしたりする等の手法が検討されている。
しかしながら、これらの手法を採用した場合、透明樹脂の厚みや透明樹脂の蛍光粒子含有量によっては、青色LEDからの青色光の透過性が弱くなり、かえって白色系の発光出力が低下する場合があった。
特許第2998696号明細書 特開平11−87784号公報
そこで、本発明は、微細構造体、および、この微細構造体を用いて白色系の発光出力を向上させた発光素子を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、バルブ金属を陽極酸化して得られる陽極酸化皮膜に有機蛍光体を含有させた微細構造体を蛍光体混色型の白色系LED発光素子の蛍光発光ユニットとして用いることで、光源からの光の透過性を確保しつつ蛍光体の含有量を増加させることが可能となり、白色系の発光出力が向上することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(10)を提供する。
(1)バルブ金属を陽極酸化して得られる陽極酸化皮膜を用いた微細構造体であって、
上記陽極酸化皮膜が、有機蛍光体を含有する微細構造体。
(2)上記陽極酸化皮膜が、平均密度が1×106〜1×1010個/mm2のマイクロポアを有する上記(1)に記載の微細構造体。
(3)上記マイクロポアの平均孔径が5〜1000nmである上記(2)に記載の微細構造体。
(4)上記マイクロポアが深さ方向に対して略直管形状である上記(2)または(3)に記載の微細構造体。
(5)上記マイクロポアについて下記式(i)により定義される規則化度が50%以上である上記(2)〜(4)のいずれかに記載の微細構造体。
規則化度(%)=B/A×100 (i)
上記式(i)中、Aは、測定範囲におけるマイクロポアの全数を表す。Bは、一のマイクロポアの重心を中心とし、他のマイクロポアの縁に内接する最も半径が短い円を描いた場合に、その円の内部に上記一のマイクロポア以外のマイクロポアの重心を6個含むことになる上記一のマイクロポアの測定範囲における数を表す。
(6)上記陽極酸化皮膜における上記有機蛍光体の含有量が5〜50質量%である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の微細構造体。
(7)上記バルブ金属が、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマスおよびアンチモンからなる群から選択される少なくとも1種の金属である上記(1)〜(6)のいずれかに記載の微細構造体。
(8)上記バルブ金属が、アルミニウムである上記(7)に記載の微細構造体。
(9)可視光領域における透過率が30%以上である上記(1)〜(8)のいずれかに記載の微細構造体。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の微細構造体と、上記有機蛍光体を励起しうる波長を有する光源と、を具備する発光素子。
以下に説明するように、本発明によれば、微細構造体、および、この微細構造体を用いて白色系の発光出力を向上させた発光素子を提供することができる。
図1は、本発明の発光素子の好適な実施態様の一例を示す模式的な断面図である。 図2は、図1において蛍光発光ユニットとして配置される本発明の微細構造体の一態様を示す模式的な断面図である。 図3は、図1において蛍光発光ユニットとして配置される本発明の微細構造体の一態様を示す模式的な断面図である。 図4は、図1において蛍光発光ユニットとして配置される本発明の微細構造体の一態様を示す模式的な断面図である。 図5は、マイクロポアの規則化度を算出する方法の説明図である。 図6は、従来の蛍光体混色型の白色系LED発光素子の一構成例を示した模式的な断面図である。
以下に、本発明の微細構造体および発光素子について詳細に説明する。
本発明の微細構造体は、バルブ金属を陽極酸化して得られる陽極酸化皮膜を用いた微細構造体であって、上記陽極酸化皮膜が有機蛍光体を含有する微細構造体である。
また、本発明の発光素子は、本発明の微細構造体と、有機蛍光体を励起しうる波長を有する光源とを具備する発光素子である。
次に、本発明の微細構造体および本発明の発光素子の構成を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の発光素子の好適な実施態様の一例を示す模式的な断面図である。
ここで、図1に示す発光素子10は、蛍光体混色型の白色系LED発光素子として構成されており、青色LED11が外部接続用の電極12,13を有する基板14にフェースダウンボンディングされ、青色LED11の上方に本発明の微細構造体16が蛍光発光ユニットとして配置されている。
また、図1に示す発光素子10は、蛍光発光ユニットとして配置される本発明の微細構造体16以外の構成要素については、従来の蛍光体混色型の白色系LED発光素子と同様である。
なお、本発明における発光素子は、蛍光発光ユニットとして配置される本発明の微細構造体を有するものである限り、図1に示す構成に限定されず、公知の蛍光体混色型の白色系LED発光素子の構成から幅広く選択することができる。例えば、図1に示す発光素子10において、青色LED11を設置する基板14に光反射基板を用いることで発光素子の輝度向上を図ることもできる。
一方、図2〜4は、それぞれ、図1において蛍光発光ユニットとして配置される本発明の微細構造体の一態様を示す模式的な断面図であり、部分拡大図として示している。
ここで、図2および3に示す微細構造体16は、深さ方向に対して略直管形状であるマイクロポア18を有する陽極酸化皮膜20であり、陽極酸化皮膜20が有機蛍光体(図示せず)を含有するものである。なお、図2に示す微細構造体16は、図面上側の端部がマイクロポア18により開口しており、図3に示す微細構造体16は、図面下側の端部がマイクロポア18により開口している。
また、図4に示す微細構造体16は、両端が開口したマイクロポア貫通孔19を有する陽極酸化皮膜20であり、陽極酸化皮膜20が有機蛍光体(図示せず)を含有するものである。
以下、本明細書においては、マイクロポアとは、特に断りのない限り、図2および3に示すような一端が開口したマイクロポア以外に図4に示すような両端が開口したマイクロポア貫通孔も含むものとする。
図1および図2〜4に示すような構成をとることにより、微細構造体16の陽極酸化皮膜20に含有する有機蛍光体が青色LED11からの青色光を吸収して蛍光(黄色系蛍光)を生じ、この蛍光と青色LED11の残光とにより、発光素子10から白色系光が発光される。
以下に、微細構造体および発光素子のそれぞれについて、材料、寸法、形成方法等について詳述する。
[微細構造体]
本発明の微細構造体は、バルブ金属を陽極酸化して得られる陽極酸化皮膜に有機蛍光体を含有させた微細構造体であれば、バルブ金属の種類、陽極酸化皮膜が有するマイクロポアの形状・寸法、陽極酸化皮膜が含有する有機蛍光体の種類等は特に限定されない。
〔バルブ金属〕
上記バルブ金属とは、陽極酸化により金属表面がその金属の酸化物の皮膜で覆われる特性を有し、更にその酸化皮膜が、電流を一方方向にのみ流して逆方向には非常に流しにくい特性を有する金属のことであり、その具体例としては、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等が挙げられる。
これらのうち、上記陽極酸化皮膜が有するマイクロポアの配列(ポア配列)の規則性が向上し、その結果、本発明の発光素子における光源の透過性が良好となり、白色系の発光出力がより向上する理由から、アルミニウムであるのが好ましい。
〔マイクロポア〕
上記陽極酸化皮膜は、発光素子における光源の透過性が良好となり、白色系の発光出力がより向上する理由から、平均密度(平均ポア密度)が1×106〜1×1010個/mm2のマイクロポアを有しているのが好ましい。また、平均ポア密度は、5×106〜5×109個/mm2であるのがより好ましく、1×107〜1×109個/mm2であるのが更に好ましい。
また、上記と同様の理由から、マイクロポアの平均孔径(平均開孔径)が5〜1000nmであるのが好ましく、10〜800nmであるのがより好ましく、15〜500nmであるのが更に好ましい。
更に、上記と同様の理由から、マイクロポアは、図2〜4に示す微細構造体16のように、深さ方向に略直管形状であるのが好ましい。
更にまた、上記と同様の理由から、マイクロポアについて、下記式(i)により定義される規則化度が50%以上であるのが好ましく、60%以上であるのがより好ましく、70%以上であるのが更に好ましい。
ここで、規則化度が50%以上である状態とは、ポア配列の規則性が高いことはもとより、マイクロポアが互いに独立(離隔)して存在することを示す指標でもある。
規則化度(%)=B/A×100 (i)
上記式(i)中、Aは、測定範囲におけるマイクロポアの全数を表す。Bは、一のマイクロポアの重心を中心とし、他のマイクロポアの縁に内接する最も半径が短い円を描いた場合に、その円の内部に上記一のマイクロポア以外のマイクロポアの重心を6個含むことになる一のマイクロポアの測定範囲における数を表す。
ここで、図5は、マイクロポアの規則化度を算出する方法の説明図である。図5を用いて、上記式(i)をより具体的に説明する。
図5(A)に示されるマイクロポア201は、マイクロポア201の重心を中心とし、他のマイクロポアの縁に内接する最も半径が短い円203(マイクロポア202に内接している。)を描いた場合に、円203の内部にマイクロポア201以外のマイクロポアの重心を6個含んでいる。したがって、マイクロポア201は、Bに算入される。
図5(B)に示されるマイクロポア204は、マイクロポア204の重心を中心とし、他のマイクロポアの縁に内接する最も半径が短い円206(マイクロポア205に内接している。)を描いた場合に、円206の内部にマイクロポア204以外のマイクロポアの重心を5個含んでいる。したがって、マイクロポア204は、Bに算入されない。
また、図5(B)に示されるマイクロポア207は、マイクロポア207の重心を中心とし、他のマイクロポアの縁に内接する最も半径が短い円209(マイクロポア208に内接している。)を描いた場合に、円209の内部にマイクロポア207以外のマイクロポアの重心を7個含んでいる。したがって、マイクロポア207は、Bに算入されない。
〔有機蛍光体〕
本発明の発光素子は、有機蛍光体からの蛍光(黄色系蛍光)と光源からの残光とによって白色系光を生じることから、本発明の微細構造体の陽極酸化皮膜に含有する有機蛍光体は、青色LEDからの青色光を吸収して黄色系蛍光を発するもの(例えば、ピレン誘導体、クマリン誘導体等)が挙げられる。
上記有機蛍光体としては、具体的には、例えば、下記構造式で表されるピレン誘導体が好適に挙げられる。
Figure 0005393274
上記構造式中、Rは、水素原子、ケイ素基、ハロゲン基、置換基を有してもよい炭素数1〜30の直鎖状、分枝状または環状構造の炭化水素基等の官能基を表す。
また、上記有機蛍光色素としては、上記以外にも、紫外光を吸収し可視光領域に蛍光を発する、AMCA、Alexa Fluor、Marina Blue、Cascade Blue、Cascade Yellow、Pacific Blue、Hoechst、DAPI、Indo−1、mClB、EBFP等も好適に用いることができる。
こちらのうち、上記陽極酸化皮膜に含有させることが容易である理由から、イオン性であるもの(例えば、上記構造式中のRがカルボキシル基であるもの等)が好ましい。
本発明においては、上記有機蛍光体の含有量は、白色系の発光出力がより向上し、蛍光体同士の再吸収を抑制する理由から、上記陽極酸化皮膜における上記有機蛍光体の含有量が5〜50質量%であるのが好ましく、20〜40質量%であるのがより好ましい。
ここで、上記陽極酸化皮膜における上記有機蛍光体の含有量は、蛍光X線を利用した定量分析により測定した値である。具体的には、有機蛍光体を含有する陽極酸化皮膜(試料)に1次X線を照射した際に発生する各元素の蛍光X線を測定し、その強度からファンダメンタル・パラメータ法により算出した値である。
一方、本発明の微細構造体は、有機蛍光体からの蛍光(黄色系蛍光)と光源からの残光をロスなく透過させ、白色系の発光出力をより向上させる理由から、可視光領域における透過率が30%以上であるのが好ましく、40%以上であるのがより好ましい。
また、本発明の微細構造体は、同様の理由から、厚みが0.05μm〜150μmであるのが好ましく、0.10〜100μmであるのがより好ましく、0.20〜50μmであるのが特に好ましい。
以下に、蛍光発光ユニットとして配置される本発明の微細構造体の形成方法について、バルブ金属として好適なアルミニウム(基板)を用いた場合を例に挙げて説明する。
〔アルミニウム基板〕
アルミニウム基板は、特に限定されず、その具体例としては、純アルミニウム板;アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板;低純度のアルミニウム(例えば、リサイクル材料)に高純度アルミニウムを蒸着させた基板;シリコンウエハー、石英、ガラス等の表面に蒸着、スパッタ等の方法により高純度アルミニウムを被覆させた基板;アルミニウムをラミネートした樹脂基板;等が挙げられる。
本発明においては、アルミニウム基板のうち、後述する陽極酸化処理を施す表面は、アルミニウム純度が、99.5質量%以上であるのが好ましく、99.9質量%以上であるのがより好ましく、99.99質量%以上であるのが更に好ましい。アルミニウム純度が上記範囲であると、ポア配列の規則性およびマイクロポアの独立性が十分となり、本発明の発光素子における光源の透過性が良好となり、白色系の発光出力がより向上する。
また、本発明においては、アルミニウム基板のうち、後述する陽極酸化処理を施す表面は、あらかじめ脱脂処理および鏡面仕上げ処理が施されるのが好ましく、特に、ポア配列の規則性およびマイクロポアの独立性を向上させる観点から、熱処理が施されるのが好ましい。
<熱処理>
熱処理を施す場合は、200〜350℃で30秒〜2分程度施すのが好ましい。具体的には、例えば、アルミニウム基板を加熱オーブンに入れる方法等が挙げられる。
また、熱処理後のアルミニウム基板は、急速に冷却するのが好ましい。冷却する方法としては、例えば、水等に直接投入する方法等が挙げられる。
<脱脂処理>
脱脂処理は、酸、アルカリ、有機溶剤等を用いて、アルミニウム基板表面に付着した、ほこり、脂、樹脂等の有機成分等を溶解させて除去し、有機成分を原因とする後述の各処理における欠陥の発生を防止することを目的として行われる。
脱脂処理としては、具体的には、例えば、各種アルコール(例えば、メタノール等)、各種ケトン(例えば、メチルエチルケトン等)、ベンジン、揮発油等の有機溶剤を常温でアルミニウム基板表面に接触させる方法(有機溶剤法);石けん、中性洗剤等の界面活性剤を含有する液を常温から80℃までの温度でアルミニウム基板表面に接触させ、その後、水洗する方法(界面活性剤法);濃度10〜200g/Lの硫酸水溶液を常温から70℃までの温度でアルミニウム基板表面に30〜80秒間接触させ、その後、水洗する方法;濃度5〜20g/Lの水酸化ナトリウム水溶液を常温でアルミニウム基板表面に30秒間程度接触させつつ、アルミニウム基板表面を陰極にして電流密度1〜10A/dm2の直流電流を流して電解し、その後、濃度100〜500g/Lの硝酸水溶液を接触させて中和する方法;各種公知の陽極酸化処理用電解液を常温でアルミニウム基板表面に接触させつつ、アルミニウム基板表面を陰極にして電流密度1〜10A/dm2の直流電流を流して、または、交流電流を流して電解する方法;濃度10〜200g/Lのアルカリ水溶液を40〜50℃でアルミニウム基板表面に15〜60秒間接触させ、その後、濃度100〜500g/Lの硝酸水溶液を接触させて中和する方法;軽油、灯油等に界面活性剤、水等を混合させた乳化液を常温から50℃までの温度でアルミニウム基板表面に接触させ、その後、水洗する方法(乳化脱脂法);炭酸ナトリウム、リン酸塩類、界面活性剤等の混合液を常温から50℃までの温度でアルミニウム基板表面に30〜180秒間接触させ、その後、水洗する方法(リン酸塩法);等が挙げられる。
これらのうち、アルミニウム表面の脂分を除去しうる一方で、アルミニウムの溶解がほとんど起こらない観点から、有機溶剤法、界面活性剤法、乳化脱脂法、リン酸塩法が好ましい。
また、脱脂処理には、従来公知の脱脂剤を用いることができる。具体的には、例えば、市販されている各種脱脂剤を所定の方法で用いることにより行うことができる。
<鏡面仕上げ処理>
鏡面仕上げ処理は、アルミニウム基板の表面の凹凸、例えば、アルミニウム基板の圧延時に発生した圧延筋等をなくすために行われる。
本発明において、鏡面仕上げ処理は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、機械研磨、化学研磨、電解研磨が挙げられる。
機械研磨としては、例えば、各種市販の研磨布で研磨する方法、市販の各種研磨剤(例えば、ダイヤ、アルミナ)とバフとを組み合わせた方法等が挙げられる。具体的には、研磨剤を用いる場合、使用する研磨剤を粗い粒子から細かい粒子へと経時的に変更して行う方法が好適に例示される。この場合、最終的に用いる研磨剤としては、#1500のものが好ましい。これにより、光沢度を50%以上(圧延アルミニウムである場合、その圧延方向および幅方向ともに50%以上)とすることができる。
化学研磨としては、例えば、「アルミニウムハンドブック」,第6版,(社)日本アルミニウム協会編,2001年,p.164−165に記載されている各種の方法等が挙げられる。
また、リン酸−硝酸法、Alupol I法、Alupol V法、Alcoa R5法、H3PO4−CH3COOH−Cu法、H3PO4−HNO3−CH3COOH法が好適に挙げられる。中でも、リン酸−硝酸法、H3PO4−CH3COOH−Cu法、H3PO4−HNO3−CH3COOH法が好ましい。
化学研磨により、光沢度を70%以上(圧延アルミニウムである場合、その圧延方向および幅方向ともに70%以上)とすることができる。
電解研磨としては、例えば、「アルミニウムハンドブック」,第6版,(社)日本アルミニウム協会編,2001年,p.164−165に記載されている各種の方法;米国特許第2708655号明細書に記載されている方法;「実務表面技術」,vol.33,No.3,1986年,p.32−38に記載されている方法;等が好適に挙げられる。
電解研磨により、光沢度を70%以上(圧延アルミニウムである場合、その圧延方向および幅方向ともに70%以上)とすることができる。
これらの方法は、適宜組み合わせて用いることができる。具体的には、例えば、研磨剤を粗い粒子から細かい粒子へと経時的に変更する機械研磨を施し、その後、電解研磨を施す方法が好適に挙げられる。
鏡面仕上げ処理により、例えば、平均表面粗さRa0.1μm以下、光沢度50%以上の表面を得ることができる。平均表面粗さRaは、0.03μm以下であるのが好ましく、0.02μm以下であるのがより好ましい。また、光沢度は70%以上であるのが好ましく、80%以上であるのがより好ましい。
なお、光沢度は、圧延方向に垂直な方向において、JIS Z8741−1997の「方法3 60度鏡面光沢」の規定に準じて求められる正反射率である。具体的には、変角光沢度計(例えば、VG−1D、日本電色工業社製)を用いて、正反射率70%以下の場合には入反射角度60度で、正反射率70%を超える場合には入反射角度20度で、測定する。
〔陽極酸化処理〕
陽極酸化処理は、アルミニウム基板を陽極酸化することにより、該アルミニウム基板表面にマイクロポアを有する陽極酸化皮膜を形成する処理である。
陽極酸化処理としては、従来公知の方法を用いることができるが、マイクロポアの独立性の観点から、例えば、特許第3,714,507号、特開2002−285382号公報、特開2006−124827号公報、特開2007−231339号公報、特開2007−231405公報、特開2007−231340号公報、特開2007−231340号公報、特開2007−238988号公報等に記載されている、自己規則化陽極酸化処理が好ましい。
また、特開2008−063643号公報、特開2008−156705号公報、等に記載の方法が、深さ方向に対して略直管形状をしたマイクロポアを形成するうえで好ましい。
これらの処理は、各特許および公報の処理条件にて記載されている処理が好ましい。
また、アルミニウム基板の表面にマイクロポアを形成するその他の方法としては、例えば、インプリント法(突起を有する基板またはロールをアルミニウム基板に圧接し、凹部を形成する、転写法、プレスパターニング法)を用いる方法が挙げられる。具体的には、複数の突起を表面に有する基板をアルミニウム基板の表面に押し付けて窪みを形成させる方法が挙げられる。例えば、特開平10−121292号公報に記載されている方法を用いることができる。
また、アルミニウム基板の表面にポリスチレン球を稠密状態で配列させ、その上からSiO2を蒸着した後、ポリスチレン球を除去し、蒸着されたSiO2をマスクとして基板をエッチングして窪みを形成させる方法も挙げられる。
また、その他の方法として粒子線法が挙げられる。粒子線法は、アルミニウム基板の表面に粒子線を照射して窪みを形成させる方法である。粒子線法は、窪みの位置を自由に制御することができるという利点を有する。
粒子線としては、例えば、荷電粒子ビーム、集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)、電子ビームが挙げられる。
粒子線法としては、例えば、特開2001−105400号公報に記載されている方法を用いることもできる。
そのほか、ブロックコポリマー法も挙げられる。ブロックコポリマー法は、アルミニウム基板の表面にブロックコポリマー層を形成させ、熱アニールによりブロックコポリマー層に海島構造を形成させた後、島部分を除去して窪みを形成させる方法である。
ブロックコポリマー法としては、例えば、特開2003−129288号公報に記載されている方法を用いることができる。
そのほか、レジストパターン・露光・エッチング法も挙げられる。レジストパターン・露光・エッチング法は、フォトリソグラフィあるいは電子ビームリソグラフィ法によりアルミニウム基板の表面のレジストに露光および現像を施し、レジストパターンを形成した後これをエッチングする。レジストを設け、エッチングしてアルミニウム基板の表面まで貫通した窪みを形成させる方法である。
このような、インプリント法、粒子線法、ブロックコポリマー法、レジストパターン・露光・エッチング法を使用する場合には、これらの処理でアルミニウム基板の表面に電解起点を与えた後に陽極酸化処理することにより、マイクロポアを有する陽極酸化皮膜をもつアルミニウム部材を形成することができる。
このような、インプリント法、粒子線法、ブロックコポリマー法、レジストパターン・露光・エッチング法を使用する場合には、特開2008−156716号公報に記載の方法が深さ方向に対して略直管形状をしたマイクロポアを形成するうえで好ましい。
〔有機蛍光体導入処理〕
有機蛍光体導入処理は、陽極酸化皮膜に有機蛍光体を含有させる処理である。
本発明においては、有機蛍光体を含有させた電解液を用いた陽極酸化処理により、形成される陽極酸化皮膜に有機蛍光体を含有させることができる。
そのため、有機蛍光体導入処理は、上述した陽極酸化処理で用いる電解液に上述した有機蛍光体配合することで、上記陽極酸化処理と同時に施すのが好ましい。なお、後述する実施例に示すように、マイクロポアの規則化度向上の観点から陽極酸化処理を複数回繰り返す場合は、最後の陽極酸化処理を施す際の電解液に有機蛍光体を含有させればよい。
〔アルミニウム(基板)分離処理〕
本発明においては、可視光領域における透過率を担保する観点から、上述した手順で得たマイクロポアを有する陽極酸化皮膜をアルミニウム基板から分離する必要がある。すなわち、上記陽極酸化処理後にアルミニウム基板を除去し、陽極酸化皮膜をアルミニウム基板から分離する処理である。
したがって、アルミニウム除去処理には、陽極酸化皮膜(アルミナ)は溶解せず、アルミニウムを溶解する処理液を用いる。
処理液としては、アルミナは溶解せず、アルミニウムを溶解する液であれば特に限定されないが、例えば、塩化水銀、臭素/メタノール混合物、臭素/エタノール混合物、王水、塩酸/塩化銅混合物等の水溶液等が挙げられる。
濃度としては、0.01〜10mol/Lが好ましく、0.05〜5mol/Lがより好ましい。
処理温度としては、−10℃〜80℃が好ましく、0℃〜60℃が好ましい。
分離処理は、上述した処理液に接触させることにより行う。接触させる方法は、特に限定されず、例えば、浸せき法、スプレー法が挙げられる。中でも、浸せき法が好ましい。このときの接触時間としては、10秒〜5時間が好ましく、1分〜3時間がより好ましい。
分離処理後の陽極酸化皮膜の膜厚は、1〜1000μmであるのが好ましく、10〜500μmであるのが更に好ましい。
分離処理後、後述する貫通化処理を行う前に、陽極酸化皮膜を水洗処理するのが好ましい。水和によるマイクロポアのポア径の変化を抑制するため、水洗処理は30℃以下で実施することが好ましい。
〔貫通化処理〕
本発明の微細構造体は、上述したように、マイクロポア貫通孔を有するものであってもよいため、上記分離処理により分離された陽極酸化皮膜のマイクロポアを貫通させる処理を施してもよい。
貫通化処理では、マイクロポアを有する陽極酸化皮膜を、酸水溶液またはアルカリ水溶液に浸せきさせることにより、陽極酸化皮膜を部分的に溶解させる。これにより、マイクロポア底部の陽極酸化皮膜が除去され、マイクロポアが貫通する(マイクロポア貫通孔が形成される)。
貫通化処理により、陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアのうち70%以上が貫通することが好ましく、85%以上であることがより好ましく、95%以上であることが更に好ましい。
貫通化処理に酸水溶液を用いる場合は、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸等の無機酸またはこれらの混合物の水溶液を用いることが好ましい。酸水溶液の濃度は1〜10質量%であるのが好ましい。酸水溶液の温度は、25〜40℃であるのが好ましい。
貫通化処理にアルカリ水溶液を用いる場合は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリの水溶液を用いることが好ましい。アルカリ水溶液の濃度は0.1〜5質量%であるのが好ましい。アルカリ水溶液の温度は、20〜35℃であるのが好ましい。
具体的には、例えば、50g/L、40℃のリン酸水溶液、0.5g/L、30℃の水酸化ナトリウム水溶液または0.5g/L、30℃の水酸化カリウム水溶液が好適に用いられる。
酸水溶液またはアルカリ水溶液への浸せき時間は、8〜120分であるのが好ましく、10〜90分であるのがより好ましく、15〜60分であるのが更に好ましい。
貫通化処理後の陽極酸化皮膜の膜厚は、1〜1000μmであるのが好ましく、10〜500μmであるのが更に好ましい。
貫通化処理後、陽極酸化皮膜を水洗処理する。水和によるマイクロポア貫通孔のポア径の変化を抑制するため、水洗処理は30℃以下で実施することが好ましい。
本発明においては、上述した分離処理および貫通化処理は、これらの処理を同時に施す方法であってもよい。
具体的には、陽極酸化皮膜の下方、即ち、陽極酸化皮膜におけるアルミニウム基板側の部分を、レーザー等による切削処理や種々の研磨処理等を用いて物理的に除去し、マイクロポア貫通孔を有する陽極酸化皮膜とする方法が好適に例示される。
[発光素子]
本発明の発光素子は、上述した本発明の微細構造体と、有機蛍光体を励起しうる波長を有する光源とを具備する発光素子である。
ここで、本発明の発光素子における本発明の微細構造体は、上述したように、蛍光体混色型の白色系LED発光素子の蛍光発光ユニット、すなわち、光源からの光を吸収して蛍光を生じる部材として用いられるものである。
また、本発明の発光素子における光源は、本発明の微細構造体の陽極酸化皮膜に含有する有機蛍光体を励起しうる波長を有する光源であり、発光素子として白色系光が発光されるように、光源からの光を吸収して蛍光を発する有機蛍光体の特性に応じて、種々の光源(例えば、青色LED、緑色LED、紫外LED等)が用いられる。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
[実施例1]
(1)金属基板の前処理工程(電解研磨処理)
高純度アルミニウム基板(純度:99.99質量%、厚さ:0.4mm、住友軽金属社製)を、10cm四方の面積で陽極酸化処理できるようカットした後、以下組成の電解研磨液を用いて、電圧25V、液温度65℃、液流速3.0m/minの条件で電解研磨処理を施した。
陰極はカーボン電極とし、電源は、GP0110−30R(高砂製作所社製)を用いた。また、電解液の流速は渦式フローモニターFLM22−10PCW(AS ONE製)を用いて計測した。
<電解研磨液組成>
・85質量%リン酸(和光純薬社製試薬) 660mL
・純水 160mL
・硫酸 150mL
・エチレングリコール 30mL
(2)蛍光体を含有させた陽極酸化皮膜の形成工程(陽極酸化処理)
上記で得られた電解研磨処理後の金属基板に、0.50mol/Lシュウ酸の電解液で、電圧40V、液温度15℃、液流速3.0m/minの条件で1時間陽極酸化処理を施した。更に陽極酸化処理後のサンプルに、0.5mol/Lリン酸の混合水溶液を用いて40℃の条件で25分間浸漬して脱膜処理を施した。
これらの処理をこの順に4回繰り返した後、0.50mol/Lシュウ酸と0.50mol/L1ピレン酪酸とを1:1で混合した電解液を用い、電圧40V、液温度15℃、液流速3.0m/minの条件で4時間陽極酸化処理を施し、更に、0.5mol/Lリン酸の混合水溶液を用いて40℃の条件で25分間浸漬させて脱膜処理を施すことにより、アルミニウム基板表面に、深さ方向に対して略直管形状で且つハニカム状に配列されたマイクロポアを有し、有機蛍光体としてピレン誘導体を含有する陽極酸化皮膜を形成させた。
なお、陽極酸化処理および再陽極酸化処理ともに、陰極はステンレス電極とし、電源は、GP0110−30R(高砂製作所社製)を用いた。また、冷却装置としては、NeoCool BD36(ヤマト科学社製)を用い、かくはん加温装置として、ペアスターラー PS−100(EYELA社製)を用いた。電解液の流速は渦式フローモニターFLM22−10PCW(AS ONE製)を用いて計測した。
(3)アルミニウム基板除去工程
上記で得られたアルミニウム陽極酸化皮膜を、微細構造膜として用いるために、アルミニウム基板の除去処理を行った。具体的には、20質量%塩化水銀水溶液を用いて、20℃、3時間浸漬させ、アルミニウム基板を溶解して除去することで、実施例1の微細構造体を得た。
<アルミニウム陽極酸化皮膜の物性評価>
(1)得られた微細構造体の表面写真(倍率20000倍)をFE−SEMにより撮影し、1μm×1μmの視野に存在するマイクロポアについて、平均開孔径およびポア径の分散を下記式により求め、分散/平均径を求めた。
・平均径:μx=(1/n)ΣXi
・分散:σ2=(1/n)(ΣXi2)−μx 2
・分散/平均径=σ/μx≦0.03
ここで、Xiは、1μm2の範囲で測定された1個のマイクロポアのポア径である。
(2)FE−SEMによる表面写真(倍率20000倍)の1μm×1μmの視野で任意のマイクロポア300個を用いて、下記式により平均ポア密度を計算した。ここで、下記式中、Ppは周期を表す。
平均ポア密度(個/μm2)=
(1/2個)/{Pp(μm)×Pp(μm)×√3×(1/2)}
(3)FE−SEMによる表面写真(倍率20000倍)の1μm×1μmの視野で任意のマイクロポア300個を用いて、上記式(i)で定義される規則化度を求めた。
(4)また、得られた微細構造体について、UV−VIS(紫外−可視)透過スペクトルにて、380〜750nmの全範囲における光透過率を求めた。
(5)同様に、得られた微細構造体について、蛍光X線を利用した定量分析により、微細構造体(陽極酸化皮膜)中に存在する有機蛍光体の濃度を測定した。
(6)同様に、得られた微細構造体の断面写真(倍率20000倍)をFE−SEMにより撮影し、微細構造体(陽極酸化皮膜)の膜厚を測定した。
これらの結果を以下に示す。
・平均開孔径:60nm
・分散:2.8nm
・分散/平均径:0.047
・平均ポア密度:1.1×108個/mm2
・規則化度:90%
・透過率:38%以上
・有機蛍光体濃度:38質量%
・膜厚:40μm
[比較例1]
ガラスエポキシ樹脂内にピレン(関東化学製)を含有させて、比較例1の蛍光発光ユニットを得た。なお、ガラスエポキシ樹脂の厚さは30μm、蛍光体の含有濃度は15質量%であった。
[輝度評価]
上記のようにして得られた実施例1の微細構造体(蛍光発光ユニット)と、比較例1の蛍光発光ユニットを用いて、以下のようにして、蛍光体混色型の白色系LED発光素子の輝度評価を行なった。
すなわち、各蛍光発光ユニットを図1に示す発光素子10の青色LED11に接する形で設け、青色LED11を6Vで駆動させた際の輝度を比較した。
その結果、実施例1の微細構造体を蛍光発光ユニットとして用いた発光素子は、比較例1の蛍光発光ユニットを用いた発光素子と比較して、1.3倍の輝度が得られた。
10 発光素子
11 青色LED
12,13 電極
14 基板
16 微細構造体
18 マイクロポア
19 マイクロポア貫通孔
20 有機蛍光体が含有する陽極酸化皮膜
100 発光素子
110 青色LED
120,130 電極
140 基板
150 蛍光粒子
160 透明樹脂
201、202、204、205、207、208 マイクロポア
203、206、209 円

Claims (10)

  1. バルブ金属を陽極酸化して得られる陽極酸化皮膜を用いた微細構造体であって、
    前記陽極酸化皮膜が、有機蛍光体を含有する微細構造体。
  2. 前記陽極酸化皮膜が、平均密度が1×106〜1×1010個/mm2のマイクロポアを有する請求項1に記載の微細構造体。
  3. 前記マイクロポアの平均孔径が5〜1000nmである請求項2に記載の微細構造体。
  4. 前記マイクロポアが深さ方向に対して略直管形状である請求項2または3に記載の微細構造体。
  5. 前記マイクロポアについて下記式(i)により定義される規則化度が50%以上である請求項2〜4のいずれかに記載の微細構造体。
    規則化度(%)=B/A×100 (i)
    前記式(i)中、Aは、測定範囲におけるマイクロポアの全数を表す。Bは、一のマイクロポアの重心を中心とし、他のマイクロポアの縁に内接する最も半径が短い円を描いた場合に、その円の内部に前記一のマイクロポア以外のマイクロポアの重心を6個含むことになる前記一のマイクロポアの測定範囲における数を表す。
  6. 前記陽極酸化皮膜における前記有機蛍光体の含有量が5〜50質量%である請求項1〜5のいずれかに記載の微細構造体。
  7. 前記バルブ金属が、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマスおよびアンチモンからなる群から選択される少なくとも1種の金属である請求項1〜6のいずれかに記載の微細構造体。
  8. 前記バルブ金属が、アルミニウムである請求項7に記載の微細構造体。
  9. 可視光領域における透過率が30%以上である請求項1〜8のいずれかに記載の微細構造体。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の微細構造体と、前記有機蛍光体を励起しうる波長を有する光源と、を具備する発光素子。
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