JP5391573B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機等に代表される遊技機に関するものである。
遊技盤の略中央部にセンター役物(変動入賞装置)が設けられたパチンコ機などの遊技機が知られている(例えば、特許文献1)。かかるタイプの遊技機において、センター役物は、一般的に、その変動入賞装置の入口である入球口と、その入球口に付随し、該入球口を開放または閉鎖する開閉部材と、入球口からセンター役物内に入球することを検出する入球検出スイッチと、センター役物内に入球した球が振り分けられる定領域普通領域とを備えて構成されている。
特許文献1に記載される遊技機など、構造的(メカ的)な振り分けを用いて遊技者の獲得する遊技価値を変更可能とした遊技を実行する遊技機の場合、意図的な不正行為よって球の振り分けが操作される虞がある
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、不正に対して好適に対応可能な遊技機を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、遊技媒体を用いた遊技を実行可能なものであって、乱数カウンタと、その乱数カウンタを更新するカウンタ更新手段と、前記遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合に、前記乱数カウンタの値を取得するカウンタ値取得手段と、そのカウンタ値取得手段により取得された前記乱数カウンタの値に基づいて利益の抽選を行う利益抽選手段と、その利益抽選手段により第1の結果を得た場合に、通常状態に比べ遊技者に有利な遊技状態である有利状態を発生する第1の有利状態発生手段と、特定領域と、その特定領域とは異なる普通領域と、その普通領域又は前記特定領域のいずれかに前記遊技媒体を振り分ける振り分け手段と、前記利益抽選手段により第2の結果を得た後、前記振り分け手段による振り分けによって前記遊技媒体が前記特定領域を通過した場合に、通常状態に比べ遊技者に有利な遊技状態である有利状態を発生する第2の有利状態発生手段と、当該遊技機本体又は当該遊技機近傍における状態の変化を検出する状態検出手段と、その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記カウンタ更新手段による前記乱数カウンタの更新以外の処理を制限する遊技進行制限手段とを備えている。
請求項記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、その検出時期における遊技の内容を記憶する遊技状態記憶手段と、前記遊技進行制限手段による処理の制限後、所定の操作が行われた場合に、遊技の内容を、前記遊技状態記憶手段に記憶されている遊技の内容に復帰させる復帰手段とを備えている。
本発明の遊技機によれば、不正に対して好適に対応できる。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2は、後述する外枠11に対して内枠12と前面枠セット14とを開放した状態を示す斜視図である。
図1及び図2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。よって、釘やリベットを使って各板材を組み付けていた従来構造と比べて、構成部材の再利用が容易にされている。本実施形態では、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11を樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成するようにしてもよい。
内枠12は合成樹脂、具体的にはABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂により構成されている。ABS樹脂は、材料コストが安価で、メッキ等ののりが良く装飾性に優れ、耐衝撃性が大きいので、内枠12の構成材料として好適である。内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて球発射ハンドル18の設置箇所の反対側に上下に延設されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に開放できるようにされている。開閉軸線は球発射ハンドル18の反体側に設けられているので、内枠12を大きく開放することができる。通常パチンコホールでは、パチンコ機10は互いに隣接して配設されるので、開閉軸線を球発射ハンドル18側に設けると、内枠12と共に開放される球発射ハンドル18が隣のパチンコ機10に当接して開放量が減少してしまうからである。
内枠12には、その最下部に下皿ユニット13が取り付けられると共に、下皿ユニット13を除く範囲で内枠12を覆うようにして前面枠セット14が取り付けられている。下皿ユニット13は、内枠12に対してネジ等の締結具により固定されている。また、前面枠セット14は、内枠12に対して開閉可能に取り付けられており、内枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。この内枠12の外周には、前面側へ突設された外周壁が形成されており、その外周壁の内側に前面枠セット14が配設される。即ち、内枠12に前面枠セット14を取り付けた状態では、前面枠セット14の側面外周は、内枠12の外周壁により囲繞されるので、内枠12と前面枠セット14との間への針金等の挿入を困難なものにして、不正行為を抑制することができる。
内枠12の上部には、円柱状に突出した押しボタン型の開閉スイッチ25が設けられている。この開閉スイッチ25は、前面枠セット14の開閉状態を検出するためのスイッチである。前面枠セット14が内枠12に対して閉じられている場合には開閉スイッチ25が押圧状態となり、逆に、前面枠セット14が内枠12に対して開放されている場合には開閉スイッチ25は非押圧の突出状態となって、前面枠セット14の開閉状態を検出する。また、内枠12の左上部(図2参照)には、配線孔26が穿設されている。配線孔26は、前面枠セット14の配線を内枠12を通過させて遊技盤30の裏面に配設するための孔である。配線孔26の角部にはRが形成されており、配線孔26内に配線される各コードが、角部で損傷しないようにされている。なお、図4に示す通り、遊技盤30の左上部にも配線孔26に対応して、配線孔37が穿設されている。
図3は、パチンコ機10から前面枠セット14を取り外した状態を示す正面図である。図3では、便宜上、遊技盤30面上の遊技領域内の構成を空白で示している。図3に示すように、下皿ユニット13には、ほぼ中央部に球受皿としての下皿15が設けられ、排出口16から排出された球が下皿15内に貯留可能に構成されている。下皿ユニット13は、内枠12と同様に、難燃性のABS樹脂により形成されている。必ずしも、この下皿15のすべてをABS樹脂で形成することは必要でないが、少なくとも下皿15の表面部分、即ち下皿15の表面層と下皿15奥方の前面パネルとをABS樹脂で形成することが好ましい。下皿15には、火のついた煙草が放置される危険があるので、少なくともその表面部分を難燃性のABS樹脂で形成することにより、パチンコ機10の損傷や火災の発生を抑止できるからである。なお、前面パネルには、図示しないスピーカからの音を出力するためのスピーカ孔24が穿設されている。
下皿15の正面下方部には、下皿15に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー17が設けられている。この球抜きレバー17は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿15の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー17の操作は、通常、下皿15の下方に、下皿15から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。また、下皿15の右方には、球発射ハンドル18が下皿ユニット13から手前側へ突出した状態で配設されると共に、下皿15の左方には灰皿が片持状に取着されている。
球発射ハンドル18の内部には球発射ユニット312a(図29参照)の駆動を許可するためのタッチセンサ(図示せず)と、球発射ハンドル18の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。球発射ハンドル18が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、球発射ハンドル18の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤30の前面へ球が打ち込まれる。なお、球発射ハンドル18が回転された場合にタッチセンサがオンされるタイプ以外にも、球発射ハンドルに触れたことによってタッチセンサがオンされ、球発射ハンドルの回転(右回転)に応じて可変抵抗器の抵抗が変化するタイプのものであってもよい。
また、灰皿は下皿15に回転可能に取着された軸と共に手前方向及び奥方向へ回転可能にされている。このように、下皿15の一側に球発射ハンドル18を、他側に灰皿を配設することにより、下皿ユニット13の左右の美的バランスを保ってパチンコ機10の装飾性を向上させている。
一方、図1に示すように、下皿15の上方における前面枠セット14には、球受皿としての上皿19が一体的に設けられている。ここで、上皿19は、球を一旦貯留し、一列に整列させながら、球を発射する球発射ユニット312a(図29参照)へ導出するためのものである。従来のパチンコ機では前面枠セットの下方において内枠に対し開閉可能な前飾り枠が設けられ、該前飾り枠に上皿が設けられていたが、本実施形態では前飾り枠が省略され、前面枠セット14に対し直接的に上皿19が設けられている。これは、本実施形態の前面枠セット14は、従来のパチンコ機より大きく形成した遊技領域を外部から視認できるようにするために略楕円形状に大きく欠成された窓部101を備えているので、前面枠セット14の強度を少しでも向上させるべく、該前面枠セット14に上皿19を一体化して形成しているのである。この上皿19も下皿15と同様に、少なくとも表面層が難燃性のABS樹脂にて形成されている。なお、遊技領域が、従来のパチンコ機に比べて如何に大きく形成されているかについては後述する。
また、図3において、内枠12は、外形が矩形状の樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には略円形状の窓孔21が形成されている。この樹脂ベース20の後側には、遊技盤30が内枠12に対して着脱可能に装着されている。遊技盤30は四角形状の合板より構成され、その周縁部が樹脂ベース20(内枠12)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース20の窓孔21を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。なお、遊技盤30の上下方向の長さは476mm、左右方向の長さは452mmとなっている(従来と同等サイズ)。即ち、遊技盤30を、従来のパチンコ機と同等サイズで形成しつつ、遊技領域を、従来のパチンコ機より大きく形成しているのである。
次に、図4を参照して遊技盤30の構成を説明する。遊技盤30には、複数の一般役物入賞装置31と、球が入賞することによって後述する開閉部材33a1(図5及び図6参照)を開閉駆動させると共に可動部材31a(図9a参照)を上下駆動させる役物開放口32R,32C,32Lと、球が入賞することによって遊技者に所定の遊技価値(大当たり)を付与するV入賞口(図示せず)へ球を導出するV案内部33b4a(図6及び図7参照)を有した役物可変入賞装置33等とがルータ加工によって形成された貫通穴に配設され、遊技盤30の前面側から木ネジ等により取付けられている。
周知の通り前記一般役物入賞装置31、役物開放口32R,32C,32L、並びに、役物可変入賞装置33に内蔵されたV案内部33b4a及び非V案内部33b4b(図6及び図7参照)に球が入球し、後述する各検出スイッチから所定の出力がなされると(所謂、入賞)、上皿19(又は下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤30には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
役物開放口32R,32C,32Lは、遊技盤30下方に3つ設けられている。これらの役物開放口32R,32C,32Lのいずれかに球が入球し、球が入球した役物開放口に対応する開放口スイッチ222R,222C,222L(図29参照)によって球が検出されると、当たり乱数カウンタ503dによる状態(大当たり、第1小当たり、第2小当たり、又は、外れ)の抽選が行われるように構成されている。
また、役物可変入賞装置33の正面には、計4つの保留ランプ70が設けられている。本実施形態のパチンコ機10は、開閉部材33a1の開放中に、球が役物開放口32R,32C,32Lへ入球した場合に、その入球回数を4回まで保留できるように構成されている。計4つの保留ランプ70は、その保留個数に応じた数だけ点灯され、遊技者に保留個数を示唆する。
ここで、図5及び図6を参照して、役物可変入賞装置33について説明する。図5は、役物可変入賞装置33の斜視図であり、図6は、役物可変入賞装置33の分解斜視図である。役物可変入賞装置33は、複数の部材を組み立てて構成しており、役物部33aと、回転体部33bとで構成されている。
役物部33aは、開閉部材33a1と、その開閉部材33a1を開閉駆動させる開閉部材駆動ソレノイド33a2と、役物可変入賞装置33に入賞した球を検出する役物入賞検出スイッチ33a3と、大当たり時に役物可変入賞装置33に入賞した球をV案内部33b4aへ入球させ易くするための役物33a4と、その役物33a4を駆動させる役物駆動モータ33a5と、大当たりのラウンド数を表示するラウンド表示部33a6と、遊技盤30の前面に取着される前面部材33a8と、その前面部材33a8の背面に配設される背面部材33a9と、役物可変入賞装置33に入賞した球を球誘導部材33b3へ誘導する第1誘導経路33a7、役物開放口32R,32C,32Lへの入球に伴って行われる当たり乱数カウンタ503dによる抽選に対する抽選結果を表示する7セグメントLED33a10とを備えている。
また、回転体部33bは、役物可変入賞装置33へ入賞した球を後述する回転体33b6へ誘導する第2誘導経路33b1及び第3誘導経路33b2を有した球誘導部材33b3と、V案内部33b4a又は非V案内部33b4bのいずれかに球を振り分ける振分装置としての回転体33b6と、その回転体33b6を回転駆動させる回転体駆動モータ33b7と、V案内部33b4aに入球した球を検出するV入賞検出スイッチ33b8とを備えている。
役物可変入賞装置33に入賞した球は、役物部33aに形成された第1誘導経路33a7(図5参照)を流下して球誘導部材33b3へ誘導される。球誘導部材33b3に誘導された球は、球誘導部材33b3に設けられた振分部材33b9によって第2誘導経路33b1又は第3誘導経路33b2のいずれかに振り分けられ、その一方の誘導経路を流下し、回転体33b6への流入領域33b10(図7参照)へ流入する。流入領域33b10へ流入した球は、回転体33b6に設けられたV案内部33b4a又は非V案内部33b4bのいずれかに振り分けられて入球する。
V案内部33b4aに球が入球した場合には、その球は回転体33b6の下方に設けられたV入賞検出スイッチ33b8で検出され、V入賞検出スイッチ33b8によって球が検出されることに基づいて、開閉部材33a1及び役物33a4を所定駆動させて、役物可変入賞装置33に球が入賞し易い大当たりが発生する。
ここで、役物可変入賞装置33の各構成部材について説明する。開閉部材33a1は、遊技領域に打ち込まれた球を役物可変入賞装置33内へ入賞し易くするための部材であり、役物可変入賞装置33の左右両側に配設されている。この開閉部材33a1は、役物開放口32R,32C,32Lへの入球に伴う抽選の結果が第1小当たりであった場合には1回開閉駆動され、抽選結果が第2小当たりだった場合には3回開閉駆動されるように構成されている。また、大当たり中に実行される各ラウンドにおいても開閉駆動されるように構成されている。
開閉部材駆動ソレノイド33a2は、上記した開閉部材33a1を駆動するために開閉部材33a1と連結されており、役物部33aの背面側(図6の紙面右側)、即ち、遊技盤30に役物可変入賞装置33を配設した場合に遊技者から視認できない位置に配設されている。この開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンされると、開閉部材駆動ソレノイド33a2と連結された開閉部材33a1が開放駆動し、一方で、オフされると、開閉部材33a1が閉鎖駆動する。よって、開閉部材駆動ソレノイド33a2は、開閉部材33a1の開放タイミングにおいてオンされ、開閉部材33a1が開放駆動して、役物可変入賞装置33内に球が入賞し得る状態(又は、入賞が容易な状態)となるように構成されている。
役物入賞検出スイッチ33a3は、役物可変入賞装置33内に入賞した球を検出するためのスイッチである。なお、役物入賞検出スイッチ33a3は、後述する球誘導部材33b3へ球を誘導する第1誘導経路33a7に配設されているので、役物可変入賞装置33内に球が入球された直後に、その入球された球を検出することができる。
役物駆動モータ33a5は、役物33a4を所定駆動させるためのものであり、役物部33aの背面側(図6の紙面右側)、即ち、遊技盤30に役物可変入賞装置33を配設した場合に遊技者から視認できない位置に配設されている。
この役物駆動モータ33a5は、役物開放口32R,32C,32Lへの入球に伴って行われる当たり乱数カウンタ503dによる抽選結果が大当たりを示す場合、又は、V案内部33b4aに球が入球した場合に発生する大当たり時において役物33a4を所定駆動させ、役物可変入賞装置33に入賞した球をV案内部33b4aへ誘導し得るように構成されている。
前面部材33a8は、その上部に、開閉部材33a1が開放した場合に球が流入する入口33a8aが設けられている。入口33a8aから流入した球は、前面部材33a8と背面部材33a9とで形成される第1誘導経路33a7(図5参照)を介して回転体33b6まで誘導される。役物可変入賞装置33は、この前面部材33a8を遊技盤30にビス止めすることにより遊技盤30に装着される。
球誘導部材33b3は、役物可変入賞装置33に入賞した球をV案内部33b4a及び非V案内部33b4bを有した回転体33b6へ誘導するための部材である。ここで、図7及び図8を参照して球誘導部材33b3について説明する。図7(a)は、役物可変入賞装置33の回転体部33bの平面図であり、図7(b)は、役物可変入賞装置33の回転体部33bの正面図であり、図8は、役物可変入賞装置33の球誘導部材33bを部分的に拡大視した模式図である。
球誘導部材33b3は、第1誘導経路33a7によって誘導された球をその第1誘導経路33a7の左右の誘導経路(第2誘導経路33b1、第3誘導経路33b2)に振り分ける振分部材33b9と、その振分部材33b9によって振り分けられた球を誘導する第2誘導経路33b1及び第3誘導経路33b2と、その第2誘導経路33b1又は第3誘導経路33b2によって誘導された球が流入する流入領域33b10とを備えている。
振分部材33b9は、その上面が正面視略三角形状(図7(b)参照)に形成されており、第1誘導経路33a7を流下する球の流下方向に対して左右同一勾配の勾配面33b9a,33b9bで構成されている。この振分部材33b9は、第2誘導経路33b1及び第3誘導経路33b2の上方に設けられている。第1誘導経路33a7を流下した球は、この振分部材33b9によって、略1/2の確率で第2誘導経路33b1又は第3誘導経路33b2に振り分けられ、各誘導経路に転がり落ちる。
第2誘導経路33b1と第3誘導経路33b2とは、左右対称の上面視略円弧状に形成されている。第2誘導経路33b1は、球が流下する底面33b1aとその底面33b1aの両縁から立設される側壁33b1b,33b1cとから形成される溝で形成されている。第3誘導経路33b2も同様に、球が流下する底面33b2aとその底面33b2aの両縁から立設される側壁33b2b,33b2cとから形成される溝で形成されている。第2誘導経路33b1及び第3誘導経路33b2は、流入領域33b10へ向かって下降傾斜している。このため、第1誘導経路33a7を流下した球は、自重によって流入領域33b10へ向かって第2誘導経路33b1又は第3誘導経路33b2を流下する。
第2誘導経路33b1の底面33b1aには、球誘導部材33b3の上方へ突出すると共に第2誘導経路33b1に沿って下流に向かって下降傾斜したリブ33b11が底面33b1aに固定されて設けられている。振分部材33b9によって第2誘導経路33b1に振り分けられた球は、リブ33b11上を流下する。一方、第3誘導経路33b2にはリブ33b11は設けられていないので、球は第3誘導経路33b2の底面33b2aを流下する。
振分部材33b9によって、第1誘導経路33a7を流下した球が第2誘導経路33b1側に振り分けられる場合には、球は、振分部材33b9からリブ33b11の頂部33b12a近傍上に転がり落ちる(図8参照)。一方、第3誘導経路33b2側に振り分けられる場合には、球は、振分部材33b9から第3誘導経路33b2の底面33b2aに落ちる。このため、それぞれの誘導経路(第2誘導経路33b1及び第3誘導経路33b2)を流下する流下開始位置の高さが異なる。更に、球が転がり落ちた位置からリブ33b11が設けられている第2誘導経路33b1の区間と、それに対置した第3誘導経路33b2の区間では経路の勾配が異なる。
よって、第2誘導経路33b1では、球は、第3誘導経路33b2より高い位置からリブ33b11上を流下し、一方、第3誘導経路33b2では、球は第2誘導経路33b1より低い位置からリブ33b11より勾配の小さい第3誘導経路33b2の底面33b2aを流下する(図8参照)。従って、第2誘導経路33b1と第3誘導経路33b2とにおいて、球の流下速度を異ならせることができるので、球が流入領域33b10へ流入するタイミングを誘導経路によって異ならせることができる。
また、回転体部33bは、リブ33b11の前面(図7(a)の紙面下側)を遊技領域の前面側に向けて役物部33aと一体化される。リブ33b11の前面側(図7(a)の紙面下側)即ち、リブ33b11の遊技領域の前面側には、リブ33b11を遊技領域の前面側から遮蔽する遮蔽壁33b12,33b13が第2誘導経路33b1及び第3誘導経路33b2の側壁として設けられている(図7参照)。このため、リブ33b11は、遮蔽壁33b12によって、遊技領域の前面側(遊技者側)から遮蔽される。また、リブ33b11は、第2誘導経路33b1に沿って互いに隙間を保って2個設けられている。このため、第2誘導領域33b1を流下する球は、この隙間上を流下するので、第2誘導経路33b1をスムーズに流下させることができる。
ここで、遮蔽壁33b12は、遮蔽壁33b12の最頂部33b12aとリブ33b11の最頂部33b11aとの高さの差(B)が、球の直径(A)より小さく形成されている(図8参照)。このため、第2誘導経路33b1を流下する球が遮蔽壁33b12によって完全に遊技者側から遮蔽されずに、遊技者に、その球の一部が視認される。
図6に戻って、役物可変入賞装置33の各構成部材についての説明を続ける。流入領域33b10は、第2誘導経路33b1及び第3誘導経路33b2の終端にそれぞれ設けられており、それぞれの誘導経路を流下した球は、この流入領域33b10へ流入し、回転体33b6によってV案内部33b4a又は非V案内部33b4bのいずれかに振り分けられる。
ここで、V案内部33b4aの下方には、図示しないストッパが配設されている。このストッパは、大当たり中において1のラウンドが開始されると、V案内部33b4aの下方部分を閉塞し、V案内部33b4aに入賞した球を後述するV入賞検出スイッチ33b8へ流下させないようにする部材である。
このストッパは、大当たり中において、例えば、役物可変入賞装置33に10個の球が入賞した場合や、開閉部材33a1が18回開放された場合に、V案内部33b4aの閉塞状態を解除して、V案内部33b4aに入球している球がV入賞検出スイッチ33b8に流下させ得るように構成されている。
回転体33b6は、流入領域33b10に流入した球をV案内部33b4a又は非V案内部33b4bへ振り分けるための部材である。回転体33b6は、上面視略円形状に形成されると共に、外周に流入領域33b10へ流入した球を受入可能な10個の球受入部33b4を有している。
球受入部33b4の内、一つはV案内部33b4aとされ、残りの9個は非V案内部33b4bとされている。回転体33b6は、後述する回転体駆動モータ33b7によって1方向に回転駆動されている。役物可変入賞装置33に入賞した球が、流入領域33b10へ流入すると、回転体33b6によってV案内部33b4a又は非V案内部33b4bへ振り分けられる。よって、簡単な構成で振分装置を構成することができる。
回転体駆動モータ33b7は、回転体33b6を回転駆動させるために回転体33b6と連結されており、回転体部33bの下側(図6の紙面下側)に配設されていると共に、遊技盤30に役物可変入賞装置33を配設した場合に遊技者から視認できない位置に配設されている。この回転体駆動モータ33b7は、ステッピングモータで構成されており、後述する主制御装置261から出力されるパルス信号に基づいて回転体33b6を駆動させるように構成されている。
V入賞検出スイッチ33b8は、V案内部33b4aへ入球した球を検出するためのスイッチであり、回転体33b6の下側(図6の紙面下側)に配設されている。このV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出されることにより、後述する主制御装置261においてラウンド抽選を行い、そのラウンド抽選の抽選結果に基づいた大当たりが発生するように構成されている。なお、ラウンド抽選の抽選結果は、役物部33aに配設されたラウンド表示部33a6に表示されるように構成されている。
以上説明したように、役物可変入賞装置33に入賞した球は、第1誘導経路33a7を流下して、球誘導部材33b3に設けられた振分部材33b9によって第2誘導経路33b1又は第3誘導経路33b2のいずれか一方に振り分けられる。振分部材33b9によって振り分けられた球は、第2誘導経路33b1又は第3誘導経路33b2のいずれか一方を流下する。ここで、第2誘導経路33b1と第3誘導経路33b2とでは球の流下速度が異なるように構成されている。即ち、第2誘導経路33b1にはその経路に沿って下降傾斜したリブ33b11が設けられており、一方、第3誘導経路33b2には設けられていない。第2誘導経路33b1に振り分けられた球は、リブ33b11上を流下するので、第3誘導経路33b2に比べて高速で流下する。このため、球が流入領域33b10へ流入するタイミングが誘導経路によって異なるので、遊技者は球が役物可変入賞装置33内に入球する毎に、期待感を味わうことができる。
次に、図9及び図10を参照して、一般役物入賞装置31について説明する。図9は、一般役物入賞装置31の斜視図であり、図10は、一般役物入賞装置31の分解斜視図である。一般役物入賞装置31は、その正面視略中央に、上下移動する可動部材31aと、その可動部材31aを収容する可動装置ケース31bと、その可動装置ケース31bの背面に取着され各種部品を固定する部品固定部材31cと、その部品固定部材31cの背面に設けられる可動部材駆動ソレノイド31dとから構成されている。
可動部材31aは、宇宙人を模して形成されたキャラクタ本体31a1と、キャラクタ本体31a1を支持する支持部材31a2と、可動部材31aを取り付けるための突出部材31a3とから構成されている。
可動部材31aは、支持部材31a2と、キャラクタ本体31a1と、突出部材31a3とをネジ等によって一体化して形成されている。突出部材31a3には、可動部材31aの背面に向かって突出する突出部が設けられ、突出部を後述する部品固定部材31cの連結部に連結させて、連結部の背面からネジ等によって可動部材駆動ソレノイド31dと連結固定されている。
可動装置ケース31bは、可動部材31aを収容するためのものであり、前面枠部材31b1と、一般役物入賞装置31を遊技盤30に装着するための取付部材31b2と、無色透明の合成樹脂で形成された背面部材31b3と、部品固定部材31b4とを備えている。この可動装置ケース31bは、背面部材31b3の前面側に前面枠部材31b1と取付部材31b3とをネジ等で固定し、背面部材31b3の背面側に部品固定部材31b4をネジ等で固定して一体化されたものである。
可動装置ケース31bの背面部材31b3は、図10に示すように、中央下部に横長略矩形状の貫通孔を有する形状に形成され、その周縁部は前方(図10の左下方向)に僅かに突出している。前面枠部材31b1は、背面部材31b3の周縁とほぼ同一の断面を有した筒状に形成されている。取付部材31b2は、板状に形成されており、その中央下部には前面枠部材31b1の内周に沿って開口が設けられている。取付部材31b2を挟んで背面部材31b3と前面枠部材31b1とが可動装置ケース31bとして一体化されると、一面側が開口した開口空間が形成され、その開口空間内に可動部材31aが収容される。即ち、背面部材31b3が、開口空間の背面を形成すると共に、前面枠部材31b1が、背面部材31b3の周縁部から前方に突出した筒状の部位を形成し、可動部材31aの周囲と背面とが可動装置ケース31bに囲われて収容された状態となる。
また、可動装置ケース31bは、その可動部材31aを遊技者側に向けつつ、取付部材31b2をビス止めすることにより遊技盤30に装着される。なお、可動部材31aを遊技者側に向けるとは、可動装置ケース31bに対して可動部材31aを遊技者側に配置することを意味しており、可動部材31aを構成するキャラクタの向き(例えば、キャラクタを構成する宇宙人の顔の向き)を意味するものではない。
ここで、前面枠部材31b1は、遊技盤30に装着された状態において取付部材31b2よりも遊技盤30の前面側に配置されるので、遊技盤30に対して前面枠部材31b1が遊技者側に突出する。よって、遊技者に対して一般役物入賞装置31の存在を強く印象づけることができ、一般役物入賞装置31の存在価値を向上させることができる。
また、遊技盤30より突出した前面枠部材31b1は、その開口の口元が遊技盤30の前面側に配設されるガラス板に僅かな隙間を隔てて配置される。このため、パチンコ機10のガラス板で、可動装置ケース31bの開口が封鎖された状態となり、遊技盤30とガラス板との間に形成される遊技領域を流下する球は、可動装置ケース31bの外周面によって囲われた開口空間内に進入することがない。よって、遊技領域を流下する球が可動部材31aに衝突して可動部材31aが破損することを防止することができる。
更に、前面枠部材31b1の中央上部には、上方に開口した入賞口が設けられ、その入賞口の両脇から左右両側に向けては、下降傾斜した正面視略円弧状の傾斜面が形成されている。遊技領域を流下する球が前面枠部材31b1の真上にくると、その球は入賞口に入賞して、その入賞口に配設された検出スイッチ(図示せず)により球が検出されることに基づいて、所定数(例えば、15個)の賞球の払い出しが行われる。入賞口から逸れた球は、入賞口の左右両脇を頂部として左右両側に下降傾斜した傾斜面に沿って下方(下流側)へ流下する。よって、前面枠部材31b1の外周に沿って球が円滑に流下することとなり、前面枠部材31b1の内側に配置される可動部材31aの前面側を球が流下することがなく、可動部材31aの視認性を高めてその動作時に遊技者に注意を向けさせることができる。なお、必ずしも前面枠部材31b1の中央上部に入賞口を設ける必要はなく、上面を正面視円弧状又は三角形状に形成して、頂部および下降傾斜した傾斜面を形成しても良い。
また、可動装置ケース31b内の可動部材31aは、可動部材駆動ソレノイド31dが非通電の状態においては開口空間の下側に配置され、可動部材駆動ソレノイド31dが通電状態になると、上方に一定量移動する。この可動部材駆動ソレノイド31dの通電によって可動部材31aが最高の高さに達した位置においても、可動装置ケース31bは、上部に隙間が残るように十分に大きく形成されている。このため、可動部材31aは、隙間の大きさ分だけ更に大きな別形状の可動部材(例えば、リーチ棒を模した部材)に交換しても、上下移動による可動部材の動作を損なうことがない。即ち、可動部材31aが上方に移動した場合に可動部材31aが可動装置ケース31bと接触する大きさまでは、可動部材の移動量を確保しつつ可動部材を拡張又は変形させることができるのである。よって、可動部材の移動量を確保しつつ一般役物入賞装置31に適用し得る可動部材の形状の適用範囲を広くすることができ、可動部材31aとは形状の異なる多様な形状の可動部材を一般役物入賞装置31に交換して使用することができる。
部品固定部材31b4は、可動部材駆動ソレノイド31dを支持して可動装置ケース31bに連結するための部材であり、無色透明の合成樹脂で形成されており、背面部材31b3の背面からネジ等によって該背面部材31b3と連結されている。また、部品固定部材31b4の下部には、前記した突出部31a3を貫通させるための貫通孔が穿設されている。
背面部材31b3の下部にも、可動部材31aの突出部31a3を貫通させるための貫通孔が穿設されており、可動部材31aの突出部31a3は、背面部材31b3及び部品固定部材31b4の各貫通孔に差し込まれて貫通している。これにより、可動装置ケース31bの前面側に配置される可動部材31aは、可動装置ケース31b(部品固定部材31b4)の背面側に固定される可動部材駆動ソレノイド31dに連結される。
可動部材駆動ソレノイド31dは、可動部材31aに駆動力を付与して可動部材31aを上方へ移動させるものであり、一般的な電磁ソレノイドで構成されたものである。可動部材駆動ソレノイド31dは、左右両側に突出した部分に穴が設けられ、ネジ等でねじ止めすることによって部品固定部材31b4の背面に固定されている。
可動部材駆動ソレノイド31dの下端には、突出部材31a3と可動部材駆動ソレノイド31dとを連結するための連結部材31d1が設けられており、可動部材駆動ソレノイド31dが駆動することによって、可動部材31aが上下移動する。連結部材31d1は、正面視略矩形状に形成され、その上部に可動部材駆動ソレノイド31dを固定する固定部を有し、その下部に突出部材31a3の突出部を連結するための連結部を有している。この連結部には、前面側に突出して突出部材31a3の突出部先端を外方より支持する円筒状の部分と、その背面側に穿設されてネジ等を挿通するためのねじ穴とが設けられている。可動部材31aは、この連結部において、突出部材31a3の突出部の先端を支持しつつ連結部材31d1の背面側から挿通されるネジ等によって連結部材31d1と連結固定される。
連結部材31d1と連結する突出部材31a3の突出部は、可動装置ケース31bの背面を貫通し、可動装置ケース31bの背面に取り付けられた可動部材駆動ソレノイド31dの連結部材31d1と直接的に連結される。このため、可動部材31aと可動部材駆動ソレノイド31dとの間にリンク機構を介さずに可動部材31aと可動部材駆動ソレノイド31dとを連結することができる。よって、可動部材31aと可動部材駆動ソレノイド31dとの間の構成を簡略化することができ、製造コストを低減することができる。
また、突出部材31a3の突出部は、ネジ等によって連結部材31d1と連結固定される。このため、可動部材31aと可動部材駆動ソレノイド31dとを連結固定した後にも、ネジ等を操作して(緩めて)、可動部材31aと可動部材駆動ソレノイド31dとの連結固定を解除し、可動部材31aを取り外すことができる。よって、可動部材31aの脱着が可能となる。
ここで、可動装置ケース31bが遊技盤30に装着された状態で可動部材31aを脱着する方法について説明する。可動部材31aを取り外す場合には、まず、連結部材31d1の背面側(遊技盤30の背面側)から、連結部材31d1と可動部材31aの突出部材31a3の突出部とを連結固定しているネジ等を外す。その後、可動装置ケース31bの開口側から、部品固定部材31b4に穿設された貫通孔と背面部材31b3に穿設された貫通孔とから突出部材31a3の突出部を抜き出しつつ、可動部材31aを可動装置ケース31bの開口から取り出す。以上の作業によって、可動装置ケース31bが遊技盤30に装着された状態で可動部材31aを取り外すことができる。
一方、可動部材31aを取り付ける場合には、まず、可動部材31aを、可動装置ケース31bの開口から、突出部材31a3の突出部を背面部材b3に穿設された貫通孔と部品固定部材31b4に穿設された貫通孔とに貫通させつつ差し込む。その後、突出部材の突出部を連結部材31d1の連結部に連結させ、連結部材31d1の背面側(遊技盤30の背面側)からネジ等によって連結部材31d1と可動部材31aとを連結固定する。以上の作業によって、可動装置ケース31bが遊技盤30に装着された状態で可動部材31aを取り付けることができる。
このように、一般役物入賞装置31の背面における連結部材31d1の背面からネジ等を止める、又は、外すことにより、可動装置ケース31bが遊技盤30に装着された状態で、可動部材31aを脱着することができる。よって、突出部材31a3と連結部材31d1とが開口空間内においてネジ等によって連結固定する場合に比べて、脱着作業の作業スペースが制限されず、作業性が向上する。従って、可動部材31aが故障或いは破損した場合には、一般役物入賞装置31が遊技盤30に装着された状態で可動部材31aを容易に脱着することができるので、脱着作業に要する時間が短くなり、修理に要する時間を短くすることができる。
更に、可動装置ケース31bの背面を貫通する突出部材31a3の突出部を共通の形状とした可動部材であれば、他の部分の形状が異なっていても容易に可動部材同士を交換することができる。即ち、可動部材を他の可動部材と交換することにより容易に同一機種のバリエーションを増加させることができる。例えば、一の遊技場における同一機種間で、半分の遊技機にはマンモスを模した可動部材を使用し、残りの半分の遊技機にはマンモスからカラスを模した可動部材に交換して使用することができ、同一機種のバリエーションを多様にすることができる。更に、一の遊技場において、複数種類の可動部材を用意しておけば、例えば、所定期日毎に可動部材を交換して、同一機種のバリエーションを多様にすることができる。
図4に戻って説明する。遊技盤30には、球発射ユニット312a(図29参照)から発射された球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された球はレールユニット50を通じて遊技領域に案内される。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール部51と外レール取付部52とを有する。内レール部51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成されると共に、外レール取付部52は、その一部(主に左側部)が内レール部51に向かい合うようにして形成されている。これら内レール部51と外レール取付部52とにより誘導レールが構成され、この内レール部51と外レール取付部52とが所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、即ち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール部51及び外レール取付部52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール取付部52には、球の最大飛翔部分に対応する位置(図4の右上部:外レール取付部52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム54に当たって、勢いが減衰されて跳ね返される。外レール取付部52の内側面には、球の飛翔をより滑らかなものとするべく、長尺状のステンレス製の金属帯としての摺動プレート55が取着されている。
また、レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなれる。更に、本実施形態では、正面から見てレールユニット50の上下左右の各端部は略直線状に(平坦に)形成されている。つまり、レールユニット50の上下左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、即ち遊技盤30上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。
内レール部51及び外レール取付部52間の球案内通路の入口には、その球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール部51からレールユニット50下端部にかけて略鉛直方向に設けられ、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路63(図3参照)へ導くためのものである。なお、遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙等のシールやプレートを貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられており、この貼着スペースK1,K2を確保するために、フランジ56に切欠58,59が形成されている。このように、遊技盤30自体に証紙等の貼着スペースK1,K2を設けているので、証紙を遊技盤30に直接貼付することにより、その証紙により遊技盤30を一義的に特定することができる。即ち、遊技盤の不正な交換を容易に発見することができる。
従来のパチンコ機では、レールは遊技盤に直接打ち込まれていた。しかし、上述するように本実施形態のパチンコ機10では、レールユニット50は、フランジ56にネジ等が挿通されて遊技盤30に締結されている。即ち、本実施形態では、遊技盤30を、従来のパチンコ機と同等サイズで形成しつつ、遊技領域を、従来のパチンコ機より大きく形成しているので、レールを遊技盤に直接打ち込むことができないため、レールユニット50をフランジ56と共に樹脂で一体成形し、このフランジ56をネジ止め等して遊技盤30に締結している。かかる構成を採用した本実施形態によれば、廃棄時にレールユニット50を遊技盤30から容易に取り外すことができるので、樹脂成形されるレールユニット50を容易にリサイクルすることができる。なお、球の発射を安定して行わせるために、球の発射側のレールユニット50は、より多くのネジにより他のレールユニット50の部分に増してしっかりと固定されている。このレールユニット50を構成する樹脂材料としては、摩擦抵抗の小さいフッ素入りのポリカーボネートが好適である。
次に、遊技領域について説明する。遊技領域は、レールユニット50の内周部に略円形状に区画形成されており、特に、本実施形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領域が従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施形態では、外レール取付部52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール取付部52の極左位置から内レール部51の極右位置までの間の距離は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール部51の極左位置から内レール部51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
本実施形態では、遊技領域を、パチンコ機10の正面から見て、内レール部51及び外レール取付部52によって囲まれる領域のうち、内レール部51及び外レール取付部52の並行部分である誘導レールの領域を除いた領域としている。従って、遊技領域と言った場合には誘導レール部分は含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール取付部52によってではなく内レール部51によって特定される。同様に、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール部51によって特定される。また、遊技領域の下側限界位置は遊技盤30の下端位置によって特定される。また、遊技領域の上側限界位置は外レール取付部52によって特定される。従って、本実施形態では、遊技領域の幅(左右方向の最大幅)は、418mmであり、遊技領域の高さ(上下方向の最大幅)は、445mmである。
ここで、遊技領域の幅は、少なくとも380mm以上あることが望ましい。より好ましくは390mm以上、400mm以上、410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、更に460mm以上であることが望ましい。もちろん、470mm以上であってもよい。即ち、遊技領域の幅は、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。また、遊技領域の高さは、少なくとも400mm以上あることが望ましい。より好ましくは410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、更には460mm以上であることがより望ましい。もちろん、470mm以上、480mm以上、490mm以上としてもよい。即ち、遊技領域の高さは、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。なお、上記幅及び高さの組合せについては、上記数値を任意に組み合わせたものとしてもよい。
本実施形態では、遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率は約70%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、遊技盤30面に対する遊技領域の面積比は、従来では50%程度に過ぎなかったことから、遊技盤30を共通とした前提においてはかなり遊技領域を拡大しているといえる。尚、パチンコ機10の外形は遊技場への設置の都合上製造者間でほぼ統一されており、遊技盤30の大きさも同様とせざるを得ない状況下において、上記のように遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率を約20%も高めたことは、遊技領域拡大の観点で非常に有意義である。ここで、前記比率は、少なくとも60%以上であることが望ましい。更に好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上である。また、本実施形態の場合を越えて75%以上であれば、一層望ましい。更には、80%以上であってもよい。
また、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積の比率は約40%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積比は、35パーセント以上であるのが望ましい。もちろん、40パーセント以上としてもよいし、45パーセント以上、又は50パーセント以上としてもよい。
なお、遊技領域が左右方向に拡張されているので、風車、複数の釘(球を中央に誘導するための誘導釘)、他の役物を種々配設することができ、役物可変入賞装置33の左右両側の遊技領域での球の挙動を一層面白くすることができる。また、遊技領域が上下方向にも拡張されているので、更に風車、複数の釘、他の役物を種々配設することができ、遊技領域での上下方向の球の挙動をより一層面白くすることができる。
図3に戻って説明する。前記樹脂ベース20において、窓孔21の下方(遊技盤30の下方)には、球発射ユニット312a(図29参照)や、その球発射ユニット312aから発射された直後の球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース20に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後、前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて遊技領域に案内される。
本パチンコ機10の場合、遊技領域が従来よりも大幅に拡張されることは既に述べたが、かかる構成下では、誘導レールの曲率を小さくせざるを得ないので、打出球を安定化させるための工夫を要する。そこで本実施形態では、球の発射位置を低くすると共に発射レール61の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(即ち発射レール61を立ち上げるようにし)、更に発射レール61の長さを既存のものよりも長くして十分な長さの球誘導距離を確保している。これにより、球発射ユニット312aから発射された球をより安定した状態で誘導レールに案内できるようにしている。この場合、特に、発射レール61を、球発射ユニット312aによる球の発射位置から遊技領域の中央位置(アウト口36)を越える位置まで延びるよう形成している。
また、発射レール61とレールユニット50(誘導レール)との間には所定間隔の隙間が形成され、この隙間より下方にファール球通路63が形成されている。従って、仮に、球発射ユニット312aから発射された球が戻り球防止部材53まで至らずファール球として誘導レール内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路63を介して下皿15へ排出される。本実施形態の場合、発射レール61の長さは約240mm、発射レール61の先端部の隙間の長さ(発射レール61の延長線上の長さ)は約40mmである。
ファール球が誘導レール内を逆流してくる際、その多くは外レール取付部52に沿って流れ、外レール取付部52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は誘導レール内で暴れ、内レール部51側へ跳ね上がるものもある。跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路63に誘導される。これにより、ファール球の全てがファール球通路63に確実に案内される。よって、ファール球と次に発射される球との干渉を抑制することができる。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、球発射ユニット312aには、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から球が1つずつ供給される。この際、本実施形態では球の発射位置を低くしたため、前面枠セット14側の球出口から前記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール61の基端部付近にはその右側と手前側とにそれぞれガイド部材65,66を設置したので、前面枠セット14側の球出口から供給される球は常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作を実現できる。
排出口67は上皿19に通じており、この排出口67を介して球が上皿19に排出される(払い出される)。排出口67には開閉式のシャッタ68が取り付けられており、前面枠セット14を開放した状態(図3の状態)ではバネ等の付勢力によりシャッタ68が排出口67を閉鎖するように構成されている。また、前面枠セット14を閉鎖した状態では、当該前面枠セット14の裏面に設けられた球通路樋69(図2参照)によりシャッタ68が押し開けられるように構成されている。従って、前飾り枠が省略され前面枠セット14に対して上皿19が直接設けられる構成とした本パチンコ機10において、前面枠セット14の開放に際し払出通路内等の球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できるようになっている。
図3に示すように、樹脂ベース20には、窓孔21の右下部に略四角形状の小窓71が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部の貼着スペースK1に張られたシール等は、この小窓71を通じて視認できるようになっている。また、この小窓71からシール等を貼り付けることも可能となっている。
図3における内枠12の左端部には、前面枠セット14の支持機構として、支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には図の手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には鉛直方向に突出した突起軸84が設けられている。また、前面枠セット14の図9の右端部(パチンコ機10正面から見ると左端部)には、内枠12の支持機構として、支持金具151,152が取り付けられている。従って、内枠12側の支持金具81,82(図3参照)に対して前面枠セット14側の支持金具151,152を組み付けることで、内枠12に対して前面枠セット14を開閉可能に装着することができる。更に、支持金具81の支持孔83は切欠を有し、且つ図9に図示する通り支持金具151の下端部は補足形成されているので、支持金具151を支持孔83から完全に抜かなくても、支持金具151の細い部分を支持孔83の切欠に通すことによって前面枠セット14を内枠12(パチンコ機10)から容易に取り外すことができる。
次に、図1及び図11を参照して、前面枠セット14について説明する。図11は、前面枠セット14の背面図である。前面枠セット14には、遊技領域のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部101が形成されている。詳しくは、窓部101は、その左右側の略中央部が、上下側に比べて比較的緩やかに湾曲した形状となっている。この窓部101の略中央部を直線状に形成してもよい。本実施形態において、窓部101の上端(外レール取付部52の最上部、遊技領域の上端)と、前面枠セット14の上端との間の距離(いわゆる上部フレーム部分の上下幅)は61mmとなっており、85mm〜95mm程度上部フレーム幅がある従来技術に比べて著しく短くなっている。これにより、遊技領域の上部領域が確保されやすくなるとともに、大型の役物可変入賞装置30を比較的上方に配置することができる。なお、前面枠セット14の上端との間の距離は80mm以下であることが望ましく、より望ましくは70mm以下であり、更に望ましくは60mm以下である。もちろん、所定の強度が確保できるのであれば、50mm以下であっても差し支えない。
また、パチンコ機10の正面から見て窓部101の左端と前面枠セット14の左端との間の最短距離(いわゆる左側部フレーム部分の左右幅:図10では右側に示されている)、即ち開閉軸線側のフレーム幅は、前面枠セット14自体の強度及び支持強度を高めるために比較的大きく設定されている。この場合、図1及び図3を相互に比較すると明らかなように、前面枠セット14が閉じられた状態において、外レール取付部52の左端部はもちろん、内レール部51の左端部も前記左側部フレーム部分によって覆い隠される。つまり、誘導レールの少なくとも一部が、パチンコ機10の正面からみて前面枠セット14の左側部フレーム部分と重複し覆い隠される。このように球が一時的に視認困難となったとしても、それは、球が遊技領域に案内される通過点に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域において球が視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。また、このような支障が生じない一方で、前面枠セット14の十分な強度及び支持強度が確保可能となっている。ちなみに、パチンコ機10の正面から見て外レール取付部52の左端位置と外枠11の左端位置との左右方向の距離は21mm、遊技領域の右端位置(内レール部51の右端位置)と外枠11の右端位置との左右方向の距離は44mmとなっている。
加えて、前面枠セット14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行って、大当たり中であることを報知する。更に、上皿19周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。
また、環状電飾部102の下端部に隣接するようにして、内枠12表面や遊技盤30表面等の一部を視認できるよう透明樹脂が取り付けられた小窓107が設けられている。環状電飾部102が手前に凸に形成されているのに対し、小窓107は平らに形成されている。前述した通り、小窓107の背面には、証紙等のシールやプレートを貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられているので、そこに貼着されたシール等の内容を、スキャナなどの読み取り装置によって光学的に読み取り可能とするために平らにされているのである。また、小窓107部分を平らに形成することによって、2台のパチンコ機10間に配設される球貸機(図示せず)の貸し球レールがパチンコ機10から遊技者側へ出っ張らないようにして、球貸機を配設することができる。
窓部101の下方には貸球操作部120が配設されている。貸球操作部120には、球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されたカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化を図ることができる。
図11に示すように、前面枠セット14の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、前面枠セット14の裏側にあって窓部101の上下左右の外側にはそれぞれ補強板131,132,133,134が取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図9の左側及び上側の補強板132,133の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ135が介在されている。この樹脂パーツ135により、金属製の補強板131〜134が前面枠セット14にて環状にループ接続されるのを防いでいる。金属製の補強板131〜134が環状にループ接続されていると、球の発射動作に伴う電磁ノイズが遊技盤30の前面に配設された前面枠セット14の周囲をループし、遊技盤30に悪影響を及ぼして、パチンコ機10の誤動作を誘発するが、本実施形態のパチンコ機10では、樹脂パーツ135により、金属製の補強板131〜134の環状接続を回避しているので、かかるノイズの悪影響を抑制することができる。なお、金属製の補強板131〜134の一部に樹脂パーツ135を使用することによる強度の低下は、その樹脂パーツ135にリブを設けたり、樹脂パーツ135の厚さを増して、補っている。
図11の右側の補強板131には、その中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前面枠セット14を閉じた状態で内枠12の孔部12a(図3参照)に係合されるように構成されている。この構成により、上皿19を含む形態で前面枠セット14が構成され、その上下の軸支位置が延長されたとしても、中間位置における前面枠セット14の浮き上がりを防止することができる。それ故、前面枠セット14を浮かしての不正行為等を抑制することができる。
また、下側の補強板134には、前記発射レール61(図3参照)に対向する位置に樹脂製のレール側壁部材136が設けられている。このレール側壁部材136は、前面枠セット14を閉じた際に発射レール61の側壁となって、発射レール61から球がこぼれ落ちないように機能している。
上述した補強板131〜134はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の一部が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。このガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス137が各ガラス保持溝にて保持される。これにより、2枚のガラス137が前後に所定間隔を隔てて取着される。
前述の通り本実施形態のパチンコ機10では遊技領域の拡張を図っていることから、前面枠セット14を閉じた状態にあっては、内レール部51及び外レール取付部52により構成された誘導レールの一部が前面枠セット14により覆い隠される構成となっている。それ故、当該誘導レールでは手前側の開放部がガラス137で覆えない部分ができてしまう。かかる場合、例えば、球発射ユニット312a(図29参照)より発射された球が戻り球防止部材53まで至らず戻ってくると、当該球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール取付部52とガラス137との間に挟まってしまうおそれがある。そこで本実施形態では、前面枠セット14に、誘導レールの手前側開放部を被覆するためのレールカバー140を取り付けている。
レールカバー140は略円弧状をなす略平板体であって、透明な樹脂により形成されている。レールカバー140は、その円弧形状が前記誘導レールの形状に対応しており、窓部101の周縁部に沿って、誘導レールの基端部から先端部近傍までの区間を覆うように前面枠セット14の裏側に取着されている。特にレールカバー140の内径側の寸法・形状は内レール部51のそれにほぼ一致する。レールカバー140が取着された状態では、その表面側がガラス137に当接した状態となる。前面枠セット14が閉じられた状態においては、レールカバー140の裏面が誘導レールのほぼ全域を覆うこととなる。これにより、誘導レールのほとんどの区間において球のガラス137への衝突を防止できる。従って、ガラス137への接触による破損等の悪影響を抑制することができる。
また、レールカバー140の右端部(即ち、レールカバー140を前面枠セット14に取着した図11の状態で右端となる部位)には、誘導レールがガラス137の側縁部からはみ出した部分を被覆するための被覆部141が設けられている。これにより、球が誘導レール外にこぼれたり(飛び出したり)、外レール取付部52とガラス137との間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
更に、レールカバー140には、その内側縁に沿って円弧状に延び且つ図11の手前側に突出した突条142が形成されている。突条142は、前面枠セット14が閉じられた場合には、誘導レール内に入り込んだ状態で内レール部51にほぼ一体的に重なり合うよう構成されている。従って、例えば前面枠セット14と内枠12との隙間から針金等を侵入させて不正行為を行おうとしても、誘導レールの内側にある遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金等を利用して行われる不正行為を防止することができる。なお、突条142をより広い範囲で、例えばレールカバー140の内側縁の全域に沿って形成する構成としても良い。かかる構成によれば、より広い範囲で針金等を侵入させ難くなり、針金等を利用して行われる不正行為をより確実に防止することができる。
次に、図12から図17を参照して、パチンコ機10の背面の構成を詳しく説明する。図12はパチンコ機10の背面図であり、図13はパチンコ機10の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。図14は、パチンコ機10裏面における第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203の配置を示す模式図であり、図15は、内枠12及び遊技盤30の構成を示す背面図である。図16は、内枠12を後方より見た斜視図であり、図17は、遊技盤30を後方より見た斜視図である。
まず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10の背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されており、更に、球を供給するための球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主基板と音声ランプ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板及び電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称する。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成について後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されており、更にこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
実際には、図14の概略図に示すように、各ユニット201〜203が配置され、取り付けられている。なお、図14において、略L字状をなす第1制御基板ユニット201はパチンコ機10のほぼ中央に配置され、その下方に第2制御基板ユニット202が配置されている。また、第1制御基板ユニット201に一部重なる領域に、裏パックユニット203が配置されている。
第1制御基板ユニット201には、パチンコ機10の背面から見て左端部に支軸部M1が設けられ、その支軸部M1の軸線Aを中心に当該第1制御基板ユニット201が開閉可能となっている。また、第1制御基板ユニット201には、その右端部(即ち支軸部と反対側、更に言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M2が設けられると共に上端部に係止爪部M3が設けられており、これら締結部M2及び係止爪部M3によって第1制御基板ユニット201がパチンコ機10の本体に対して固定保持される。
また、第2制御基板ユニット202には、パチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M4が設けられ、その支軸部M4の軸線Bを中心に当該第2制御基板ユニット202が開閉可能となっている。また、第2制御基板ユニット202には、その左端部(即ち支軸部と反対側、更に言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M5が設けられており、この締結部M5によって第2制御基板ユニット202がパチンコ機10の本体に対して固定保持される。
更に、裏パックユニット203には、パチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M6が設けられ、その支軸部M6による軸線Cを中心に当該裏パックユニット203が開閉可能となっている。また、裏パックユニット203には、その左端部(即ち支軸部と反対側、更に言えば開放端側)にナイラッチ等よりなる締結部M7が設けられると共に上端部及び下端部にそれぞれ回動式の係止部M8,M9が設けられており、これら締結部M7及び係止部M8,M9によって裏パックユニット203がパチンコ機10の本体に対して固定保持される。
各ユニット201〜203の展開方向は同一でなく、第1制御基板ユニット201は、パチンコ機10の背面から見て左開きになるのに対し、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、同右開きになるよう構成されている。
一方、図15は、内枠12に遊技盤30を組み付けた状態を示す背面図である。また、図16は、内枠12を後方より見た斜視図であり、図17は、遊技盤30を後方より見た斜視図である。ここでは図15〜図17を用いて、内枠12及び遊技盤30の裏面構成を説明する。
遊技盤30は、樹脂ベース20に囲まれた四角枠状の設置領域に設置され、内枠12に設けられた複数(本実施形態では4カ所)の係止固定具211,212によって脱落しないように固定されている。係止固定具211,212は手動で回動でき、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とを切り替え可能に構成されている。図15は、係止固定具211,212がロック位置にある状態を示している。遊技盤30の左右3カ所の係止固定具211は、金属片を折り曲げ形成したL型の金具で構成され、遊技盤30を固定した状態では内枠12の外方へ張り出さないよう構成されている。なお、遊技盤30の下部1カ所の係止固定具212は樹脂製のI型の留め具で構成される。
遊技盤30の中央には、役物可変入賞装置ユニット35が配置されている。役物可変入賞装置ユニット35においては、役物可変入賞装置33(図4参照)を背後から覆う樹脂製(例えばABS製)のフレームカバー213が後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、役物可変入賞装置33が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、役物可変入賞装置33に内蔵されたLED等を駆動するためのLED制御基板などが配設されている。
また、遊技盤30の裏面には、役物可変入賞装置ユニット35を取り囲むようにして裏枠セット215が取り付けられている。この裏枠セット215は、遊技盤30の裏面に張り付くようにして設けられる薄型の樹脂成型品(例えばABS製)であって、各種入賞口に入賞した球を回収するための球回収機構が形成されている。詳しくは、裏枠セット215の下方には、前述した一般役物入賞装置31、役物開放口32R,32C,32L及び役物可変入賞装置33(それぞれ図3参照)の遊技盤開口部に対応し、且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤30の下方には、樹脂製(例えばポリカーボネート樹脂製)の排出通路盤217が取り付けられており、該排出通路盤217には、排出球をパチンコ機10の外部へ案内するための排出通路218が形成されている。従って、図14に仮想線で例示するように、一般役物入賞装置31等に入賞した球は何れも裏枠セット215の回収通路216を介して集合し、更に排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36(図3参照)も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった球も排出通路218を介してパチンコ機10の外部に排出される。
上記構成では、遊技盤30の下端面を境界にして、上方に裏枠セット215(回収通路216)が、下方に排出通路盤217(排出通路218)が設けられており、排出通路盤217が遊技盤30に対して前後方向に重複(オーバーラップ)せずに設けられている。従って、遊技盤30を内枠12から取り外す際において、排出通路盤217が遊技盤30の取り外しの妨げになるといった不都合が生じることもない。
なお、排出通路盤217は、パチンコ機10前面の上皿19の丁度裏側辺りに設けられているので、上皿19に至る球排出口(図2の球通路樋69)より針金等を差し込み、更にその針金等を内枠12と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで本パチンコ機10では、排出通路盤217の上皿19の丁度裏側辺りに、内枠12にほぼ一体的に重なり合うようにしてパチンコ機10の前方に延びるプレート219が設けられている。従って、内枠12と排出通路盤217との隙間から針金等を侵入させようとしてもそれがプレート219にて阻害され、遊技領域にまで針金等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金等を利用し役物可変入賞装置33(大入賞口)を強制的に開放する等の不正行為を防止することができる。
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などへの球の通過を検出するための入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般役物入賞装置31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、役物開放口32R,32C,32Lには、それぞれ、右開放口スイッチ222R、中開放口スイッチ222C(紙面奧側に設けられているため図示せず)、左開放口スイッチ222Lが設けられている。
入賞口スイッチ221、各開放口スイッチ222R,222C,222Lは、図示しない電気配線を通じて盤面中継基板(図示せず)に接続され、更にこの盤面中継基板が後述する主基板(主制御装置261)に接続されている。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主基板に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の球の払出が実施される。かかる場合、各種入賞口に入賞した球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行う従来方式(いわゆる証拠球方式)とは異なり、本実施形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる(即ち、本パチンコ機10では入賞球処理装置を廃止している)。故に、払い出す球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となる。
また、遊技盤30の裏面には、衝撃センサ80が設けられている。この衝撃センサ80は、3軸加速度センサと、その3軸加速度センサからの出力値に基づいて衝撃(揺れ)を検出する検出回路とを備えており、検出回路により衝撃が検出された場合に、検出信号をMPU521へ出力するものである。本実施形態では、かかる衝撃センサ80によって衝撃が検出された場合(MPU501へ検出信号を出力した場合)に、遊技の進行の制限(具体的には、球の発射の禁止)がされるように構成されている。
裏枠セット215には、第1制御基板ユニット201を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、この取付機構として、遊技盤30の裏面から見て左下隅部には上下方向に延びる支持金具231が設けられ、この支持金具231には同一軸線上に上下一対の支持孔231aが形成されている。その他、遊技盤30の右下部には上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)232が設けられ、同左上部には係止爪片233が設けられている。
内枠12の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、内枠12の右端部には、図18に示す長尺状の支持金具235が取り付けられている。図18に示すように、支持金具235は長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より起立させるようにして、下方2カ所に第2制御基板ユニット202用の支持孔部237が形成されると共に、上方2カ所に裏パックユニット203用の支持孔部238が形成されている。それら支持孔部237,238にはそれぞれ同軸の支持孔が形成されている。その他、第2制御基板ユニット202用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)239が設けられている。また、裏パックユニット203用の取付機構として、内枠12には、遊技盤設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(ナイラッチ孔)240が設けられている。但し、第2制御基板ユニット202用の支持金具と裏パックユニット203用の支持金具とを各々個別の部材で設けることも可能である。符号241,242,243は、遊技盤30との間に裏パックユニット203を挟み込んで支持するための回動式の固定具である。
その他、内枠12の背面構成において、遊技盤30の右下部には、後述する払出機構より払い出される球を上皿19、下皿15、又は排出通路218の何れかに振り分けるための球分配部245が設けられている。即ち、球分配部245の開口部245aは上皿19に通じ、開口部245bは下皿15に通じ、開口部245cは排出通路218に通じる構成となっている。また、内枠12の下端部には、下皿15に設置されたスピーカ(図示せず)の背後を囲むための樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、このスピーカボックス246により低音域の音質改善が図られている。
次に、図19〜図22を参照して、第1制御基板ユニット201を説明する。図19は第1制御基板ユニット201の正面図であり、図20は同ユニット201の斜視図であり、図21は同ユニット201の分解斜視図であり、図22は同ユニット201を裏面から見た分解斜視図である。
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台251を有し、この取付台251に主制御装置261と音声ランプ制御装置262とが搭載されている。ここで、主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、この主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニット264(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
封印ユニット264はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、ここでは図19等に示すように、5つの封印部材が連結された構成となっており、この封印部材の長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結される。封印ユニット264による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度開封・封印処理を行うこと自体は可能である。即ち、封印ユニット264を構成する5つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材の長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主基板の不具合などにより基板ボックス263を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス263の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス263に残しておけば、基板ボックス263を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
また、音声ランプ制御装置262は、例えば主制御装置261からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備しており、この音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス265に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置262上には電源中継基板266が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板266を介して音声ランプ制御装置262に出力される。
取付台251は、有色(例えば緑、青等)の樹脂材料(例えばポリカーボネート樹脂製)にて成形され、その表面に平坦状をなす2つの基板搭載面252,253が設けられている。これら基板搭載面252,253は直交する向きに延び、前後方向に段差をもって形成されている。但し、取付台251は無色透明又は半透明の樹脂成型品であっても良い。
一方の基板搭載面252上には、主制御装置261が横長の向きに配置されると共に、他方の基板搭載面253上には、音声ランプ制御装置262(音声ランプ制御基板)が縦長の向きに配置される。特に、主制御装置261は、パチンコ機10裏面から見て手前側に配置され、音声ランプ制御装置262はその奥側に配置される。この場合、基板搭載面252,253が前後方向に段差をもって形成されているので、これら基板搭載面252,253に主制御装置261及び音声ランプ制御装置262を搭載した状態において各制御装置261,262はその一部を前後に重ねて配置されるようになる。つまり、図19等にも見られるように、主制御装置261はその一部(本実施形態では1/3程度)が浮いた状態で配置されるようになる。故に、主制御装置261に重なる領域まで音声ランプ制御装置262を拡張することが可能となり、当該制御基板の大型化にも良好に対処できると共に、各制御装置を効率良く設置できる。また、第1制御基板ユニット201を遊技盤30に装着した状態では、基板搭載面252の後方にスペースが確保され、役物可変入賞装置33やその電気配線等が無理なく設置できるようになっている。
図21及び図22に示すように、主基板用の基板搭載面252には、左右2カ所に横長形状の貫通孔254が形成されている。これに対応して、主制御装置261の基板ボックス263には、その裏面の左右2カ所に回動式の固定具267が設けられている。主制御装置261を基板搭載面252に搭載する際には、基板搭載面252の貫通孔254に固定具267が通され、その状態で固定具267が回動されて主制御装置261がロックされる。従って、上述の通り主制御装置261はその一部が浮いた状態で配置されるとしても、当該主制御装置261の脱落等の不都合を回避できる。また、主制御装置261は第1制御基板ユニット201(基板搭載面252)の裏面側から固定具267をロック解除しなければ、取り外しできないため、基板取り外し等の不正行為に対して抑止効果が期待できる。主基板用の基板搭載面252にはその裏面に格子状のリブ255が設けられている。
取付台251には、図20等の左端面に上下一対の支軸256が設けられており、この支軸256を図15等に示す支持金具231に取り付けることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に対して開閉可能に支持される。また、取付台251には、右端部に締結具として上下一対のナイラッチ257が設けられると共に上端部に長孔258が設けられており、ナイラッチ257を図15等に示す被締結孔232にはめ込むと共に、長孔258に図15等に示す係止爪片233を係止させることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に固定される。なお、支持金具231及び支軸256が前記図13の支軸部M1に、被締結孔232及びナイラッチ257が締結部M2に、係止爪片233及び長孔258が係止爪部M3に、それぞれ相当する。
次に、図23〜図25を参照して、第2制御基板ユニット202を説明する。図23は第2制御基板ユニット202の正面図であり、図24は同ユニット202の斜視図であり、図25は同ユニット202の分解斜視図である。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台301を有し、この取付台301に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による球発射ハンドル18の操作に従い球発射ユニット312aの制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機10の前面の貸球操作部120及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス315,316,317,318にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス315を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット319によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス315が封印されている。
払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ358a部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータ358aが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、通常手順で(例えばホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されるので、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入することとしている。
また、本実施形態のパチンコ機10は、衝撃センサ80により衝撃が検出されると、不正行為の疑いがあるために遊技の進行を制限する構成とされているが、遊技の進行が制限された場合に、電源がオンの状態でRAM消去スイッチ323が長押し(本実施形態では、1s間)されると、その操作が不正の疑いのない正当な操作であるとみなされ、遊技の状態を衝撃センサ80による衝撃の検出時期に復帰させた上で、遊技の進行の制限が解除される。
取付台301は例えば無色透明な樹脂成型品よりなり、その表面に平坦状をなす基板搭載面302が設けられている。この場合、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は取付台301の基板搭載面302に横並びの状態で直接搭載され、電源装置313の基板ボックス317上に払出制御装置311が搭載されている。
また、取付台301には、図23等の右端部に上下一対の支軸305が設けられており、この支軸305を図15等に示す支持孔部237に上方から挿通させることで、第2制御基板ユニット202が内枠12に対して開閉可能に支持される。また、取付台301には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ306が設けられており、ナイラッチ306を図15等に示す被締結孔239にはめ込むことで、第2制御基板ユニット202が内枠12に開閉不能に固定されるようになる。なお、支持孔部237及び支軸305が前記図14の支軸部M4に、被締結孔239及びナイラッチ306が締結部M5に、それぞれ相当する。
次に、図26及び図27を参照して、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と球の払出機構部352とを一体化したものであり、図26はパチンコ機10の背面から見た裏パックユニット203の背面図を示しており、図27はその分解斜視図を示している。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機10後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも役物可変入賞装置ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する(但し本実施形態では、前述の音声ランプ制御装置262も合わせて囲む構成となっている)。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。この通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の役物可変入賞装置ユニット35等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
また、ベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。即ち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、更にタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された球は図27に示す払出通路359等を通じて前記上皿19に供給される。
タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が取り付けられている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際には、バイブレータ360を駆動することによって球詰まりを解消できるようになっている。このバイブレータ360は、ユニット化されているので、タンクレール356へ容易に取り付けることができる。
図28を参照してタンクレール356の構成ついて詳述すると、タンクレール356は上方に開口した長尺樋状をなすレール本体361を有し、レール本体361の始端部には球面状の球受部362が設けられている。この球受部362により、タンク355から落下してきた球が円滑にレール本体361内に取り込まれる。また、レール本体361には長手方向に延びる仕切壁363が設けられており、この仕切壁363により球が二手に分流されるようになっている。仕切壁363により仕切られた2条の球通路は球の直径よりも僅かに幅広となっている。仕切壁363により仕切られた各球通路の底面には、1筋又は2筋の突条364が設けられると共に、その突条364の側方に開口部365が設けられている。
また、レール本体361には、その下流側半分程度の天井部分を覆うようにして整流板367が配設されている。この整流板367は、下流側になるほどタンクレール356内の球通路高さを制限するよう弓なりに反った形状をしており、更にその下面には長手方向に延びる凸部368が形成されている。これにより、タンクレール356内を流れる各球は最終的には上下に積み重なることなく下流側に流出する。従って、タンクレール356に多量の球群が流れ込んできても、球の噛み込みが防止され、タンクレール356内における球詰まりが解消される。なお、レール本体361は、黒色の導電性ポリカーボネート樹脂により成形されるのに対し、整流板367は透明のポリカーボネート樹脂により成形されている。整流板367は着脱可能に設けられており、当該整流板367を取り外すことによりタンクレール356内のメンテナンスが容易に実施できるようになっている。
図26及び図27に戻って説明する。払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源オン又は電源オフとされるようになっている。
タンク355から払出通路359に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する樹脂材料(例えば導電性ポリカーボネート樹脂)にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
また、裏パック351には、図26等の右端部に上下一対の支軸385が設けられており、この支軸385を図15等に示す支持孔部238に上方から挿通させることで、裏パックユニット203が内枠12に対して開閉可能に支持される。また、裏パック351には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ386が設けられると共に、上端部に係止孔387が設けられており、ナイラッチ386を図15等に示す被締結孔240にはめ込むと共に、係止孔387に図14等に示す固定具242を係止させることで、裏パックユニット203が内枠12に開閉不能に固定されるようになる。固定具242及び係止孔387の部分にナイラッチを使用しないのは、図26における係止孔387の左隣に球を貯留するタンク355が設けられるので、この部分を強固に固定するためである。固定具242の固定時には、図15等に示す固定具241,243によっても裏パックユニット203が内枠12に固定される。なお、支持孔部238及び支軸385が前記図13の支軸部M6に、被締結孔240及びナイラッチ386が締結部M7に、固定具242及び係止孔387が係止部M8に、それぞれ相当する。また、固定具243が係止部M9に相当する。
次に、図29を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図29は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU501が搭載されている。MPU501は、該MPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503とを有している。また、MPU501には、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、バックアップエリア503aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。
バックアップエリア503aへの書き込みはメイン処理(図32参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図31参照)において実行される。なお、MPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU501へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図42参照)が即座に実行される。
また、RAM503は、バックアップエリア503aの他に、保留球格納エリア503bと、カウンタ用バッファ503cと、当たり乱数カウンタ503dと、初期値乱数カウンタ503eと、ラウンド抽選カウンタ503fと、大当たりフラグ503gと、小当たりフラグ503hと、衝撃中フラグ503iと、ラウンドメモリ503jと、小当たり開放残数カウンタ503kと、大当たり開放回数カウンタ503lと、役物入賞カウンタ503mと、現状態メモリ503nを有している。
保留球格納エリア503bは、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞を契機として取得される当たり乱数カウンタ503d及びラウンド抽選カウンタ503eの値を各々格納するためのエリアである。なお、この保留球格納エリア503bの詳細については、図30を参照して後述する。
カウンタ用バッファ503cは、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞タイミングにおける当たり乱数カウンタ503d及びラウンド抽選カウンタ503eの値を、保留球格納エリア503bに格納する前に、一時的に格納するためのバッファである。
当たり乱数カウンタ503dは、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞に対して付与される状態を抽選するためのカウンタである。本実施形態では、この当たり乱数カウンタ503dの値に基づき、大当たり、小当たり、又は外れのいずれかが選定(抽選)されるように構成されている。なお、この当たり乱数カウンタ503dの詳細については、図30を参照して後述する。
初期値乱数カウンタ503eは、当たり乱数カウンタ503dの初期値として使用するためのカウンタであり、当たり乱数カウンタ503dと同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。なお、この初期値乱数カウンタ503eの詳細については、図30を参照して後述する。
ラウンド抽選カウンタ503fは、大当たりのラウンド数を決定するためのカウンタである。本実施形態では、ラウンド抽選カウンタ503fの値によって、大当たりのラウンド数として、1ラウンド、7ラウンド、又は15ラウンドのいずれかが選定されるように構成されている。なお、このラウンド抽選カウンタ503fの詳細については、図30を参照して後述する。
大当たりフラグ503gは、大当たり中か否かを示すフラグである。この大当たりフラグ503gは、大当たりの発生に伴いオンされる。
具体的には、大当たりフラグ503gは、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞タイミングにおける当たり乱数カウンタ503dの値が大当たりを示す値であった場合にオンされる。また、大当たりフラグ503gは、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞タイミングにおける当たり乱数カウンタ503dの値が第1小当たり又は第2小当たりを示す値であったときに実行される遊技(小当たり遊技中)に、V入賞検出スイッチ33b8によって球が検出された場合にも、オンされる。
その一方で、大当たりフラグ503gは、大当たりの終了に伴いオフされる。具体的には、大当たりの発生に伴い設定されたラウンド数を実行した場合(即ち、後述するラウンドメモリ503dの値が「0」となった場合)、又は、役物駆動モータ33b7がオフされてから所定時間(例えば、1秒)が経過してもV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出されなかった場合に(所謂、パンク)、大当たりフラグ503gはオフされるように構成されている。
小当たりフラグ503hは、小当たり中か否かを示すフラグである。この小当たりフラグ503gは、小当たりの発生に伴いオンされる。具体的には、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞タイミングにおける当たり乱数カウンタ503dの値が小当たりを示す値であった場合にオンされる。
一方で、小当たりフラグ503hは、小当たりが終了するとオフされる。具体的には、小当たりフラグ503hは、小当たりの発生に伴い設定された回数だけ、役物可変入賞装置33の開閉部材33a1の開閉駆動を実行した場合(即ち、後述する小当たり開放残数カウンタ503kの値が「0」となった場合)にオフされる。また、小当たりフラグ503hは、小当たり遊技中にV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出され、大当たりが発生した場合にも、小当たりの終了に伴いオフされる。
衝撃中フラグ503iは、衝撃センサ80によって衝撃(揺れ)が検出され、その衝撃に対する遊技の停止中であるか否かを示すフラグである。この衝撃中フラグ503iは、オフの状態において衝撃センサ80による衝撃の検出が確認されるとオンされ、その後、正当な操作が行われるとオフされる。なお、本実施形態では、電源のオンを保持した状態でのRAM消去スイッチ323の長押し(例えば、1秒)を「正当な操作」としている。
ラウンドメモリ503jは、上記したラウンド抽選カウンタ503fによって抽選された大当たりのラウンド数を記憶しておくためのメモリである。このラウンドメモリ503jの値は、大当たりが発生した場合にラウンド抽選カウンタ503fで抽選された値に応じた値が格納されるように構成されている。
具体的には、当たり乱数カウンタ503dの値が大当たりを示す値であることにより大当たりが発生した場合には、乱数カウンタ503dの値と同じタイミングで保留球格納エリア503bに格納されたラウンド抽選カウンタ503fの値に応じた値がラウンドメモリ503jに格納される。一方で、小当たり遊技中にV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出されたことにより大当たりが発生した場合には、そのタイミングにおいてカウンタ用バッファ503cに記憶されているラウンド抽選カウンタ503fの値に応じた値がラウンドメモリ503jに格納される。
なお、ラウンド抽選カウンタ503fの値が「0」であったときには、ラウンドメモリ503jに「1」が格納され、ラウンド抽選カウンタ503fの値が「1」であったときには、ラウンドメモリ503jに「7」が格納され、ラウンド抽選カウンタ503fの値が「2」であったときには、ラウンドメモリ503jに「15」が格納される。
その一方で、ラウンドメモリ503jの値は、大当たり中にV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出される毎に、1ずつ減算されるように構成されている。また、大当たりのラウンド中に所定時間が経過してもV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出されない場合(所謂、パンク)には、ラウンドメモリ503dの値が初期化(0クリア)されるように構成されている。
小当たり開放残数カウンタ503kは、小当たり中において、役物可変入賞装置33に設けられた開閉部材33a1の開閉駆動の残り回数を記憶するカウンタである。この小当たり開放残数カウンタ503kには、当たり乱数カウンタ503dの示す小当たりの種類に応じた開閉回数が設定される。
本実施形態では、当たり乱数カウンタ503dの値が第1小当たりを示す値であった場合には、開閉部材33a1が1回開閉駆動し、当たり乱数カウンタ503dの値が第2小当たりを示す値であった場合には、開閉部材33a1が3回開閉駆動するように構成されている。よって、小当たり開放残数カウンタ503kの値は、当たり乱数カウンタ503dの値が第1小当たりを示す値であった場合には3に設定され、当たり乱数カウンタ503dの値が第2小当たりを示す値であった場合には1に設定される。
この小当たり開放残数カウンタ503kの値は、開閉部材33a1が開放された状態から閉鎖され所定時間が経過したとき、即ち、開閉部材駆動ソレノイド33a2が開閉駆動を1回行う毎に、1ずつ減算される。
大当たり開放回数カウンタ503lは、大当たり中において開閉部材33a1の開放回数、即ち、開閉部材駆動ソレノイド33dの通電回数を計数するカウンタである。この開閉部材カウンタ503eの値は、大当たり時おいて開閉部材駆動ソレノイド33dをオン(通電)した場合に「1」加算され、逆に、1ラウンドの大当たり遊技が終了した場合(ラウンドメモリ503dの値が「1」減算された場合)、又は、大当たりのラウンド中に所定時間が経過してもV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出されない場合(所謂、パンク)に、初期化(0クリア)されるように構成されている。本実施形態のパチンコ機10では、1ラウンドの大当たり遊技において、この開閉部材カウンタ503eの値が「18」となった場合、即ち、開閉部材駆動ソレノイド33dの通電が18回行われた場合に、予め定めた1ラウンドの遊技時間が経過したと判断して、そのラウンドを終了させるように構成されている。
役物入賞カウンタ503mは、大当たり中において役物可変入賞装置33に入賞した球を計数するカウンタである。この役物入賞カウンタ503mは、大当たり遊技中において役物入賞検出スイッチ33a3によって球が検出された場合に「1」加算され、逆に、1のラウンドが終了した場合、即ち、ラウンドメモリ503dの値が「1」減算された場合に、初期化(0クリア)されるように構成されている。本実施形態のパチンコ機10では、1ラウンドの大当たり遊技において、この役物入賞カウンタ503mの値が「10」となった場合、即ち、1のラウンドが開始されてから(開閉部材駆動ソレノイド33dが通電されてから)、役物可変入賞装置33内に10個の球の入賞が確認された場合に、予め定めた1ラウンドの遊技価値が付与されたと判断して、そのラウンドを終了させるように構成されている。
現状態メモリ507nは、衝撃センサ80によって衝撃が検出された場合に、その検出時期における遊技の状態(スタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値)を記憶しておくためのメモリである。衝撃センサ80によって衝撃が検出された後、正当な操作(本実施形態では、電源のオンを保持した状態でのRAM消去スイッチ323の長押し)が行われると、パチンコ機10で実施される遊技の内容が、現状態メモリ507nに記憶された遊技の内容に復帰される。即ち、衝撃センサ80によって衝撃(揺れ)が検出された場合であっても、その後に正当な操作が行われれば、パチンコ機10で実施される遊技の状態が、現状態メモリ507nに記憶された内容に基づいて、衝撃センサ80により衝撃が検出された時期における遊技の状態に復帰(復元)される。
主制御装置261のMPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、音声ランプ制御装置262、外部出力端子板271、7セグメントLED33a10、各開放口スイッチ222L,222C,222R、役物入賞検出スイッチ33a3、V入賞検出スイッチ33b8、開閉部材駆動ソレノイド33a2、役物駆動モータ33a5、回転体駆動モータ33b7、衝撃センサ80、又は、その他図示しないスイッチ群などが接続されている。
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU511には、そのMPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とが内蔵されている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時には、このバックアップエリア513aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。
バックアップエリア513aへの書き込みは図42と同様のNMI割込処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理(図示せず)において実行される。なお、主制御装置261のMPU501と同様、MPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理が即座に実行される。
払出制御装置311のMPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、主制御装置261から出力された発射パルス(球の発射指示)を得た場合に、球発射ハンドル18の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット312aを制御するものである。球発射ユニット312aは、図示しない発射ソレノイドを備えており、その発射ソレノイドは、所定条件が整っている場合に駆動される。
具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が球発射ハンドル18に触れていることをタッチセンサにより検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射ソレノイドが駆動される。そして、発射ソレノイドの駆動される場合には、球発射ハンドル18の回動量に対応して増幅された発射パルスによって発射ソレノイドが励磁され、球発射ハンドル18の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置262は、各種スピーカ(スピーカ246など)からの音声の出力(聴覚的出力)、各種ランプ(環状電飾部102や、中央電飾部103や、上皿電飾部104や、賞球ランプ105や、エラー表示ランプ106など)の点灯および消灯による視覚的出力などを制御するものである。
演算装置であるMPU521には、そのMPU521により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM522と、ワークメモリ等として使用されるRAM523とが内蔵されている。
音声ランプ制御装置262のMPU521には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン524を介して入出力ポート525が接続されている。入出力ポート525には、主制御装置261、スピーカ246、環状電飾部102、中央電飾部103、上皿電飾部104、賞球ランプ105、エラー表示ランプ106などがそれぞれ接続されている。
電源装置313は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323を有するRAM消去スイッチ回路543とを有している。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電圧を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては、払出制御装置311を介して動作電圧(12ボルト及び5ボルトの電圧)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置261のMPU501及び払出制御装置311のMPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、電源投入時にRAM消去スイッチ323が押下された場合に、主制御装置261及び払出制御装置311へ、バックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。主制御装置261及び払出制御装置311は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、それぞれのバックアップエリア503a,513aのデータをクリアする。
外部出力端子板271は、パチンコ機10の外部に設けられてホール内の各パチンコ機10を管理するホールコンピュータが接続可能に構成されている。かかる外部出力端子板271は、主制御装置110から出力されたコマンド(例えば、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞を示す入賞コマンドや、大当たりの発生中を示すコマンドや、衝撃センサ80が衝撃を検出したことを示す報知コマンドなど)を受信し、そのコマンドをホールコンピュータへ中継する。
次に、図30を参照して、上述した保留球格納エリア503b、カウンタ用バッファ503c、当たり乱数カウンタ503d、初期値乱数カウンタ503e、ラウンド抽選カウンタ503fについてより詳細に説明する。図30は、各種カウンタ等の模式図である。
各カウンタ(当たり乱数カウンタ503d、初期値乱数カウンタ503e、ラウンド抽選カウンタ503f)の値は、2ms毎に実行されるタイマ割込処理(図37参照)の実行毎に、又は、4ms毎に実行されるメイン処理(図32参照)における残余時間内で繰り返し更新され、その更新値がカウンタ用バッファ503cに適宜格納される。
役物開放口32R,32C,32Lへ球が入賞(入球)すると、その入賞タイミングに合わせて、カウンタ用バッファ503cに格納されたカウンタ値のうち、当たり乱数カウンタ503d及びラウンド抽選カウンタ503fの値が、保留球格納エリア503bに格納される。
ここで、この保留球格納エリア503bは、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とから構成され、役物開放口32R,32C,32Lへの4回分の入賞に対する当たり乱数カウンタ503d及びラウンド抽選カウンタ503eの値を保留できる構成とされている。
各カウンタの詳細構成について説明する。当たり乱数カウンタ503dは、「0」〜「300」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(即ち、「300」)に達した後、「0」に戻るループカウンタとして構成されている。この当たり乱数カウンタ503dは、2ms毎に実行されるタイマ割込処理(図37参照)の実行毎に1回更新される。
なお、本実施形態では、この当たり乱数カウンタ503dにおいて、大当たりとなる乱数の値が「1」であり、第2小当たりとなる乱数の値は「2〜21」であり、第1小当たりとなる乱数の値は「22〜300」であり、外れとなる乱数の値は「0」である。
初期値乱数カウンタ503eは、当たり乱数カウンタ503dと同一範囲で更新されるループカウンタとして構成されるカウンタであるので、本実施形態では、初期値乱数カウンタ503eは、「0」〜「300」の範囲で1ずつ更新されるループカウンタとして構成される。
この初期値乱数カウンタ503eは、タイマ割込処理(図37参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図32参照)の残余時間内で繰り返し更新され、当たり乱数カウンタ503dが1周した場合に、その時点における初期値乱数カウンタ503eの値が、当たり乱数カウンタ503dの初期値として読み込まれる。
ラウンド抽選カウンタ503fは、「0」〜「2」の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(即ち、「2」)に達した後、「0」に戻るループカウンタとして構成されており、2ms毎に実行されるタイマ割込処理(図37参照)の実行毎に1回更新される。
なお、本実施形態では、この当たり乱数カウンタ503dが「0」、「1」、「2」である場合に、それぞれ、1ラウンド、7ラウンド、及び15ラウンドが大当たりのラウンド数として選定される。
また、詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機10は、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出された場合に、球の発射を禁止する等、カウンタの更新以外の処理を禁止することによって遊技の進行を制限又は停止するが、各カウンタ(当たり乱数カウンタ503d、初期値乱数カウンタ503e、ラウンド抽選カウンタ503f)の更新は継続されるように構成されている。
かかる構成により、不正なぶら下げ基板を取り付け、カウンタの更新停止時を狙って、カウンタ値(特に、遊技者に遊技価値を供与する有利状態である大当たり状態の発生に関わる当たり乱数カウンタ503dの値)を不正に読み出すことを防止できる。よって、不正に読み出したカウンタ値を用いて不正に有利状態を発生させる不正行為を防止することができる。
次に、図31から図42のフローチャートを参照して、主制御装置261内のMPU501により実行される各制御処理を説明する。
図31は、主制御装置261内のMPU501により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S101)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置262、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために、ウェイト処理(例えば1秒程度)を実行する。払出制御装置311に対して払出許可コマンドを送信した後(S102)、RAM503のアクセスを許可する(S103)。
その後は、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323がオンされているか否かを判別し(S104)、オンされていれば(S104:Yes)、バックアップデータをクリア(消去)するべく、処理をS111へ移行する。一方、RAM消去スイッチ323がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM503のバックアップエリア503aに電源遮断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S105)、記憶されていなければ(S105:No)、バックアップデータは記憶されていないので、この場合にも、処理をS114へ移行する。
バックアップエリア503aに電源遮断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS111へ移行する。なお、RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S111の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置311を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S111)。払出制御装置311は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置261は、払出初期化コマンド又は信号の送信後は、RAM503の初期化処理(S112、S113)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ323が押されていれば、RAMの初期化処理(S112、S113)を実行する。
また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM503の初期化処理(S112、S113)を実行する。
RAMの初期化処理(S112、S113)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S112)、その後、RAM503の初期値を設定する(S113)。RAM503の初期化処理の実行後は、S110の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ323がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、RAM503にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。
次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S109)、S110の処理へ移行する。払出制御装置311は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM513に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。S110の処理では、割込みを許可して、後述するメイン処理(図32参照)に移行する。
次に、図32のフローチャートを参照してメイン処理を説明する。図32は、主制御装置261内のMPU501により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。なお、本実施形態のパチンコ機10では、衝撃センサ80によって何ら衝撃(揺れ)が検出されておらず、衝撃中フラグ503iがオフである場合には、4ms周期の定期処理としてS201〜S207の各処理が実行され、その残余時間でS211のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
一方で、本実施形態のパチンコ機10では、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出された結果として衝撃中フラグ503iがオンである場合には、S201〜S207の処理は実行されず、S211のカウンタ更新処理のみが繰り返し実行される構成となっている。
このメイン処理においては、まず、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する(S201)。例えば、入賞検知情報があった場合に、払出制御装置311に対して獲得球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。
次に、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S202)、小当たり遊技中における開閉部材33a1の開閉動作の制御を実行する開閉部材開放処理を行う(S203)。なお、この開閉部材開放処理(S203)における具体的処理については図33を参照して後述する。
開閉部材開放処理(S203)の実行後は、大当たり遊技を実行する大当たり処理を実行する(S204)。なお、この開閉部材開放処理(S204)における具体的処理については図34を参照して後述する。
大当たり処理(S204)の実行後は、7セグメントLED33a10により図柄(特別図柄)の変動表示を行う特図変動処理を実行する(S205)。なお、この特図変動処理(S205)における具体的処理については図35を参照して後述する。
特図変動処理(S205)の実行後は、球発射ハンドル18が操作された場合に発射制御装置312へ一定時間の発射パルスを生成して出力する処理を実行する(S206)。
このS206の処理では、払出制御装置311における発射許可信号の状態を0.6s毎に確認し、所定の発射条件が成立した場合に限って、具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されており、遊技者が球発射ハンドル18に触れていることがタッチセンサにより検出されており、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていない場合に限って、球発射ユニット312aの発射ソレノイドを駆動するための発射パルスを発射制御装置312へ出力する。このS206の処理により、発射パルスが発射制御装置312へ出力されると、球発射ユニット312aの発射ソレノイドが駆動され、球発射ハンドル18の操作量に応じた強さで球が発射される。
S206の処理の後、その他の各処理を実行し(S207)、RAM503に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S208)、RAM503に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S507:No)、停電監視回路542から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていないので、S209の処理へ移行する。
S209の処理では、衝撃中フラグ503iがオンであるかを確認する(S209)。S209の処理により確認した結果、衝撃中フラグ503iがオフであれば(S209:No)、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)は何ら検出されておらず、不正行為の可能性がないと判断される。
よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち、前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施の形態では4ms)が経過したか否かを判別し(S210)、既に所定時間が経過していれば(S210:Yes)、処理をS201へ移行し、前述したS201以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、S210の処理により確認した結果、前回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S210:No)、初期値乱数カウンタ503eの更新を実行し(S211)、S208の処理へ移行する。
具体的には、S211の処理では、初期値乱数カウンタ503eの値に1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では300)に達した際、0にクリアする。そして、初期値乱数カウンタ503eの更新値を、カウンタ用バッファ503cに格納する。
この初期値乱数カウンタ503eの更新処理(S211)は、前回のメイン処理の開始から所定時間が経過するまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、S211の処理より繰り返し実行される。
ここで、S201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。そのため、かかる残余時間を使用して初期値乱数カウンタ503eの更新を繰り返し実行することにより、当たり乱数カウンタ503dの初期値をランダムに更新することができる。
また、S209の処理により確認した結果、衝撃中フラグ503iがオンであれば(S209:No)、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出されているので、かかる場合には、S210の処理をスキップして、S211の処理へ移行する。その結果、S201〜S207の処理は実行されず、S211のカウンタ更新処理のみが繰り返し実行される。
よって、本実施形態のパチンコ機10によれば、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出されると、S206の処理が実行されないので、発射制御装置312へ発射パルスが出力されず、球の発射が行われない。
このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、衝撃センサ80により衝撃が検出されて不正行為の疑いが強く持たれる場合において、球の発射が禁止され、遊技の進行が実質的に停止されるので、パチンコ機10に衝撃(揺れ)を与える不正行為によって払い出される賞球の数を最小限に止めることができる。さらには、それ以上の遊技の進行を禁止することができる。
その一方で、衝撃センサ80により衝撃が検出された場合であっても、初期値乱数カウンタ503eの更新のみが行われる。そのため、カウンタの停止時にカウンタの値が不正に読み出されることを防止することができる。その結果、不正なぶら下げ基板を取り付け、カウンタの更新停止時を狙って、不正に読み出したカウンタの値を用いて不正に有利状態を発生させる不正行為を防止することができる。
また、S208の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S208:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図42のNMI割込処理が実行されたということなので、停電処理(S212)を実行し、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、この停電処理(S212)では、各割込処理の発生を禁止した後、電源が遮断されたことを示すコマンドを他の制御装置(払出制御装置311や音声ランプ制御装置262等の周辺制御装置)に対して送信する。次いで、RAM判定値を算出して、その値を保存した後、RAM503のアクセスを禁止する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM503のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S208の処理は、S201〜S207で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS211の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、上述した主制御装置261のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰させる場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS201の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS201の処理から開始することができる。
従って、電源遮断時の処理において、MPU501が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101;図31参照)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S201の処理から開始することができる。従って、主制御装置261の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置261が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図33を参照して、上述した開閉部材開放処理(S203)について説明する。図33は、図32のメイン処理の中で実行される開閉部材開放処理(S203)を示すフローチャートである。この開閉部材開放処理(S203)では、小当たり遊技中における開閉部材駆動ソレノイド33a2のオン又はオフの制御などが実行される。
図32に示すように、この開閉部材開放処理(S203)では、まず、小当たりフラグ503hがオンであるかを確認する(S301)。S301の処理により確認した結果、小当たりフラグ503hがオフであれば(S301:No)、小当たり遊技中でないので、この開閉部材開閉処理(S203)を終了する。
一方で、S301の処理により確認した結果、小当たりフラグ503hがオンであれば(S301:Yes)、小当たり遊技中であるので、小当たり開放残数カウンタ503kの値が0より大きいか否かを確認する(S302)。
S302の処理により確認した結果、小当たり開放残数カウンタ503kの値が0であれば(S302:No)、小当たり遊技における開閉部材33a1の開閉駆動は全て終了したので、小当たりフラグ593hをオフして(S313)、この開閉部材開閉処理(S203)を終了する。
一方、S302の処理において、小当たり開放残数カウンタ503kの値が0より大きければ(S302:Yes)、小当たり遊技における開閉部材33a1の開閉駆動は全て終了していないので、開閉部材33a1の開閉駆動を行うべく、S303の処理へ移行する。
S303の処理では、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンであるかを確認する(S303)。ここで、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオフである場合には(S303:No)、開閉部材33a1は閉鎖状態にあるので、開閉部材駆動ソレノイド33a2をオンする(S304)。S304の処理の結果、開閉部材33a1の状態が閉鎖状態から開放状態へと変化する。
S304の処理後、開放状態となった開閉部材33a1の開放期間を計測するためにRAM503に設けられている開放時間タイマ(図示せず)に初期値を設定する(S305)。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第1小当たり及び第2小当たり共に、1回あたり0.3s間だけ開閉部材33a1が開放されるように構成されている。よって、メイン処理が4ms毎の処理サイクルであることから、S304の処理では、初期値として75が設定される。
S305の処理後、S306の処理へ移行する。また、S303の処理により確認した結果、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンであれば(S303:Yes)、この場合もまたS306の処理へ移行する。
S306の処理では、S305の処理によって初期値が設定された開放時間タイマの値が、0より大きいかを確認する(S306)。ここで、開放時間タイマの値が0より大きければ(S306:Yes)、開閉部材33a1の開放期間中であるので、開放時間タイマの値を1減算して(S314)、この開閉部材開閉処理(S203)を終了する。
一方で、S306の処理により確認した結果、開放時間タイマの値が0であれば(S306:No)、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオフであるかを確認する(S307)。
S307の処理により確認した結果、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンであれば(S307:No)、開閉部材33a1の開放期間が終了したタイミングであるので、開閉部材駆動ソレノイド33a2をオフして、開閉部材33a1を閉鎖する(S308)。
S308の処理後、開閉部材33a1の閉鎖時間を計測するためにRAM503に設けられている閉鎖時間タイマ(図示せず)に初期値を設定し(S309)、S310の処理へ移行する。なお、本実施形態では、閉鎖時間タイマの初期値が250と設定され、開閉部材33a1が次回の動作可能となるのは、1s後となる。
一方で、S307の処理により確認した結果、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオフであれば(S307:Yes)、開閉部材33a1が閉鎖状態にあるので、この場合もまた、S310の処理へ移行する。
S310の処理では、閉鎖時間タイマの値が0より大きいかを確認する(S310)。S310の処理により確認した結果、閉鎖時間タイマの値が0より大きければ(S310:Yes)、開閉部材33a1の閉鎖期間中であるので、閉鎖時間タイマの値を1減算して(S315)、この開閉部材開閉処理(S203)を終了する。
一方で、S310の処理により確認した結果、閉鎖時間タイマの値が0であれば(S310:No)、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオフであるかを確認する(S311)。
S311の処理により確認した結果、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオフであれば(S311:No)、開閉部材33a1の閉鎖期間が終了したタイミング、即ち、1回の開閉駆動が終了したタイミングであるので、小当たり開放残数カウンタ503kの値を1減算して(S311)、この開閉部材開閉処理(S203)を終了する。
一方で、S311の処理により確認した結果、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンであれば(S311:Yes)、開閉部材33a1が開放状態にあるので、この場合には、この開閉部材開閉処理(S203)を終了する。
次に、図34を参照して、上述した大当たり処理(S204)について説明する。図34は、図32のメイン処理の中で実行される大当たり処理(S204)のフローチャートである。この大当たり処理(S204)では、大当たり遊技において各スイッチの検出結果等に応じて各役物の駆動制御等が実行される。
図34に示すように、この大当たり処理(S204)では、まず、大当たりフラグ503gがオンさであるかを確認する(S321)。確認の結果、大当たりフラグ503gがオフであれば(S321:No)、大当たりが発生していないので、この大当たり処理を終了する。
一方、S321の処理により確認した結果、大当たりフラグ503gがオンであれば(S321:Yes)、大当たり中であるので、次に、ラウンドメモリ503jの値が0より大きいか、即ち、大当たりのラウンドが残っているかを確認する(S322)。確認の結果、ラウンドメモリ503jの値が0より大きければ(S322:Yes)、大当たりのラウンドが残っている状態であるので、ラウンド開始時か否かを確認する(S323)。
S323の処理により確認した結果、ラウンド開始時であれば(S323:Yes)、役物駆動モータ33a5をオンして(S324)、役物33a4によってV案内部33b4aへ球を入球させ易くし、処理をS325へ移行する。一方、ラウンド開始時でなければ(S323:No)、役物駆動モータ33a5は既にオンされているので、S324の処理をスキップして、処理をS325へ移行する。
S325の処理では、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンであるかを確認する(S325)。ここで、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオフであれば(S325:No)、開閉部材33a1を開放させるために開閉部材駆動ソレノイド33a2をオンして(S226)、開閉部材33a1が1回開放されたことを示すために大当たり開放回数カウンタ503lの値に1を加算し(S327)、処理をS328へ移行する。
一方、S325の処理により確認した結果、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンである場合は(S325:Yes)、S326及びS327の処理をスキップして、処理をS328へ移行する。
S328の処理では、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンされてから所定時間(例えば、1秒)経過したか否かを確認する(S328)。ここで、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンされてから所定時間が経過している場合は(S328:Yes)、開閉部材駆動ソレノイド33a2をオフして(S329)、大当たり開放回数カウンタ503lの値が18であるかを確認する(S330)。
本実施形態では、大当たり中における1のラウンド遊技の時間を略定期的に開閉駆動する開閉部材33a1の駆動回数で計数しており、この大当たり開放回数カウンタ503lの値を確認することによって、1のラウンド遊技における規定時間が経過したか否かを確認することができる。
よって、S330の処理によって大当たり開放回数カウンタ503lの値を確認した結果、大当たり開放回数カウンタ503lの値が18でなければ(S230:No)、処理をS331へ移行する。なお、S328の処理において、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンされてから所定時間が経過していない場合は(S328:No)、S329及びS330の処理をスキップして、処理をS331へ移行する。
S331の処理では、役物入賞検出スイッチ33a3がオンされたか否かを確認する(S331)。役物入賞検出スイッチ33a3がオンされていれば(S331:Yes)、役物入賞カウンタ503mの値に1加算する(S332)。なお、役物入賞検出スイッチ33a3がオンされ役物可変入賞装置33内への入球が確認されると、その入球した球に応じた賞球個数(入賞検知情報)が設定され、メイン処理(図32参照)のS201の処理において払出制御基板311に送信される。
次に、役物入賞カウンタ503mの値が10であるか否かを確認する(S333)。確認の結果、役物入賞カウンタ503mの値が10であれば(S333:Yes)、1のラウンド遊技において役物可変入賞装置33に10個の球が入賞したということなので、そのラウンド遊技を終了させるために、役物駆動モータ33a5をオフし(S334)、処理をS335へ移行する。
一方で、S331の処理において、役物入賞検出スイッチ33a3がオフである場合は(S331:No)、S332〜S334の処理をスキップして、処理をS335へ移行する。また、S333の処理において、役物入賞カウンタ503mの値が10でない場合には(S333:No)、役物可変入賞装置33内に10個の球が入賞していないので、S334の処理をスキップして、処理をS335へ移行する。
また、S330の処理において、大当たり開放回数カウンタ503lの値が「18」であった場合には(S330:Yes)、開閉部材33a1が18回開閉駆動して1のラウンド遊技が終了したということなので、そのラウンド遊技を終了させるために、役物駆動モータ33a5をオフし(S334)、処理をS335へ移行する。
S335の処理では、役物駆動モータ33a5をオフしてから所定時間(例えば、1秒)が経過したか否かを確認する(S335)。確認の結果、役物駆動モータ33a5をオフしてから所定時間が経過していなければ(S335:No)、次に、V入賞検出スイッチ33b8がオンされたか否かを確認する(S336)。
S336の処理により確認した結果、V入賞検出スイッチ33b8がオンされていれば(S336:Yes)、ラウンドメモリ503jの値から1減算し(S337)、大当たり開放回数カウンタ503lの値を0クリアすると共に(S338)、役物入賞カウンタ503fの値を0クリアして(S339)、この大当たり処理(S204)を終了する。
一方、S336の処理により確認した結果、V入賞検出スイッチ33b8がオンされていない場合は(S336:No)、1のラウンド遊技中であるので、S337〜S339の処理をスキップして、この大当たり処理(S204)を終了する。
なお、S322の処理においてラウンドメモリ503jの値が0であった場合(S322:No)、又は、S335の処理において役物駆動モータ33a5をオフしてから所定時間が経過した場合には(S335:Yes)、大当たり遊技を終了させるために、S340の処理へ移行する。S340の処理では、大当たりフラグ503gをオフする(S340)。次いで、ラウンドメモリ503jの値を0クリアし(S341)、S338の処理へ移行する。
次に、図35を参照して、上述した特図変動処理(S205)について説明する。図35は、図32のメイン処理の中で実行される特図変動処理(S205)を示すフローチャートである。この特図変動処理(S205)では、7セグメントLED33a10における図柄の変動表示が実行される。
この特図変動処理では、まず、大当たりフラグ503gがオンであるか、即ち、今現在大当たり中であるかを確認する(S361)。S361の処理により確認した結果、大当たりフラグ503gがオン、即ち、大当たり中であれば(S361:Yes)、そのまま、この特図変動処理(S205)を終了する。
S361の処理により確認した結果、大当たりフラグ503gがオフであれば(S361:No)、7セグメントLED33a10の表示態様が変動中であるかを確認する(S362)。
S362の処理により確認した結果、7セグメントLED33a10の表示態様が変動中でなければ(S362:No)、作動保留球数Nが0よりも大きいかを確認する(S363)。このとき、作動保留球数Nが0であれば(S363:No)、7セグメントLED33a10を開始すべき役物開放口32R,32C,32Lへの入賞がされていないので、そのまま、この特図変動処理(S205)を終了する。
一方で、S363の処理により確認した結果、作動保留球数N>0であれば(S363:Yes)、作動保留球数Nを1減算し(S364)、保留球格納エリア503bに格納されたデータをシフト処理する(S365)。
S365におけるデータシフト処理は、保留球格納エリア503bの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
S365の処理後、変動時間を計測するためにRAM503に設けられている変動時間タイマ(図示せず)に変動時間の初期値を設定する(S366)。このS366の処理では、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dに応じた変動時間の初期値が変動時間タイマ(図示せず)に設定される。
本実施形態のパチンコ機10では、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が、大当たり又は外れを示す値である場合、即ち、0又は1である場合には、15s間の変動表示が行われるように構成されている。よって、メイン処理が4ms毎の処理サイクルであることから、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が大当たり又は外れを示す値である場合には、3750が変動時間タイマに初期値として設定される。
また、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が、第1小当たり又は第2小当たりを示す値である場合、即ち、2〜300である場合には、0.5s間の変動表示が行われるように構成されている。よって、この場合には、125が変動時間タイマに初期値として設定される。
S366の処理後、7セグメントLED33a10の変動表示を開始して(S367)、この特図変動処理(S205)を終了する。
一方で、S362の処理により確認した結果、7セグメントLED33a10の表示態様が変動中である場合には(S362:Yes)、変動時間タイマが0であるか、即ち、変動時間が経過したかを確認する(S368)。
S368の処理により確認した結果、変動時間タイマが0でない場合、即ち、変動時間が未だ経過していない場合には(S368:No)、変動時間タイマの値を1減算して(S369)、7セグメントLED33a10の表示を更新し(S370)、この特図変動処理(S205)を終了する。
一方、S368の処理により確認した結果、変動時間タイマが0である場合、即ち、変動時間が経過した場合には(S368:Yes)、7セグメントLED33a10の停止表示を設定する(S371)。S371の処理では、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値に応じた停止表示が設定される。
具体的には、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が「1」、即ち、大当たりを示す値である場合には、停止表示として「7」が設定される。その結果、7セグメントLED33a10の表示は「7」で停止される。
また、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が第2小当たりを示す値である場合には、停止表示として「3」が設定される。その結果、7セグメントLED33a10の表示は「3」で停止される。
また、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が第1小当たりを示す値である場合には、停止表示として「1」が設定される。その結果、7セグメントLED33a10の表示は「1」で停止される。
また、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が「0」、即ち、外れを示す値である場合には、停止表示として「−」が設定される。その結果、7セグメントLED33a10の表示は「−」で停止される。
S371の処理後、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値に応じた設定を行う当否設定処理を実行し(S372)、この特図変動処理(S205)を終了する。なお、当否設定処理(S372)の詳細については、図36を参照して後述する。
この特図変動処理(S205)によれば、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値に応じた変動時間にわたって7セグメントLED33a10の変動表示が行われ、最終的に、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値に応じた表示で停止される。
ここで、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が大当たり又は外れである場合には、変動時間が15sとされる一方で、第1小当たり又は第2小当たりである場合には、変動時間が0.5sとされる。よって、遊技者は、長く変動する変動表示に直面したときに、大当たりに対する強い期待を抱くこととなり、遊技者が遊技に対して抱く興趣を増大させることができる。
次に、図36を参照して、上述した当否設定処理(S372)について説明する。図36は、図35の特図変動処理(S205)の中で実行される当否設定処理(S372)を示すフローチャートである。
この当否設定処理(S372)では、まず、大当たりであるか、即ち、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が大当たりを示す値であるかを確認する(S401)。
S401の処理により確認した結果、大当たりであれば(S401:Yes)、大当たりフラグ503gをオンし(S402)、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されているラウンド抽選カウンタ503fの値に応じた値をラウンドメモリ503jに格納する(S403)。
具体的には、ラウンド抽選カウンタ503fの値が「0」であったときには、ラウンドメモリ503jに「1」を格納し、ラウンド抽選カウンタ503fの値が「1」であったときには、ラウンドメモリ503jに「7」を格納し、ラウンド抽選カウンタ503fの値が「2」であったときには、ラウンドメモリ503jに「15」を格納する。
S403の処理後、小当たり開放残数カウンタ503kの値を0クリアし(S404)、大当たり開放回数カウンタ503lの値を0クリアし(S405)、この当否設定処理(S372)を終了する。
一方、S401の処理により確認した結果、大当たりでなければ(S401:No)、第1小当たりであるか、即ち、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が第1小当たりを示す値であるかを確認する(S406)。
S406の処理により確認した結果、第1小当たりである場合には(S406:Yes)、小当たり開放残数カウンタ503kに「1」を設定し(S407)、小当たりフラグ503hをオンして(S408)、この当否設定処理(S372)を終了する。
一方、S406の処理により確認した結果、第1小当たりでなければ(S406:No)、第2小当たりであるか、即ち、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値が第2小当たりを示す値であるかを確認する(S409)。
S409の処理により確認した結果、第2小当たりである場合には(S409:Yes)、小当たり開放残数カウンタ503kに「3」を設定し(S410)、小当たりフラグ503hをオンして(S408)、この当否設定処理(S372)を終了する。
一方、S409の処理により確認した結果、第2小当たりでなければ(S409:No)、外れであるので、この場合には、小当たり開放残数カウンタ503kの値を0クリアし(S411)、この当否設定処理(S372)を終了する。
図37は、タイマ割込処理によって2ms(ミリ秒)毎に実行されるタイマ割込処理のフローチャートである。図37に示すタイマ割込処理では、当たり乱数カウンタ503d及びラウンド抽選カウンタ503fの更新などを行う。なお、本実施形態のパチンコ機10は、このタイマ割込処理の実行中は、他の割込処理が割込みできないように構成されている。
図37に示すように、このタイマ割込処理では、まず、当たり乱数カウンタ503dの更新を行い(S601)、次いで、ラウンド抽選カウンタ503fの更新を行う(S602)。
S602の処理後、衝撃中フラグ503iがオンであるかを確認し(S603)、衝撃中フラグ503iがオフであれば(S603:No)、このタイマ割込処理におけるその他の処理を実行し(S604)、このタイマ割込処理を終了する。なお、後述するスイッチ読み込み処理(図38)は、その他の処理(S604)の中で実行される。
一方で、S603の処理により確認した結果、衝撃中フラグ503iがオンである場合には(S603:Yes)、S604の処理をスキップして、このタイマ割込処理を終了する。
よって、このタイマ割込処理によれば、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出された場合であっても、当たり乱数カウンタ503d及びラウンド抽選カウンタ503fの更新は引き続き2ms間隔で行われる。そのため、本実施形態のパチンコ機10によれば、カウンタの停止時にカウンタの値が不正に読み出されることを防止することができる。その結果、カウンタの更新停止時を狙って不正なぶら下げ基板を取り付けて、不正に読み出したカウンタの値を用いて不正に有利状態を発生させる不正行為を防止することができる。
図38は、2ms毎に実行されるタイマ割込処理(図37参照)におけるS604の中で実行されるスイッチ読み込み処理を示すフローチャートである。スイッチ読み込み処理では、各スイッチの状態が検出され、その検出結果に応じてメモリやカウンタにそれぞれの所定値が設定される。なお、本実施形態のパチンコ機10は、スイッチ読み込み処理の実行中は、他の割込処理が割込みできないように構成されている。
このスイッチ読み込み処理では、まず、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞に伴う始動入賞処理を実行する(S501)。なお、この始動入賞処理(S501)の詳細については、図39を参照して後述する。
始動入賞処理(S501)の実行後、大当たりフラグ503gがオンであるかを確認する(S502)。ここで、大当たりフラグ503gがオンである場合には(S502:Yes)、S503〜S507の処理をスキップして、S508の処理へ移行する。これは、大当たりフラグ503gがオンの状態では、上述した大当たり処理(図34参照)が実行され、その大当たり処理内で必要となるスイッチの読み込みが行われるからである。
一方、S502の処理において、大当たりフラグ503gがオフである場合には(S502:No)、V入賞検出スイッチ33b8がオンされたかを確認する(S503)。S503の処理により確認した結果、V入賞検出スイッチ33b8がオンされていれば(S503:Yes)、小当たり遊技中における大当たりの発生となるので、大当たりフラグ503gをオンする(S504)。
S504の処理後、小当たり開放残数カウンタ503kの値を0クリアし(S505)、大当たり開放回数カウンタ503lの値を0クリアし(S506)、カウンタ用バッファ503cに格納されているラウンド抽選カウンタ503fの値に応じた値をラウンドメモリ503jに格納する(S507)。即ち、ラウンド抽選カウンタ503fの値が「0」、「1」、又は「2」である場合に、それぞれ、ラウンドメモリ503jに「1」、「7」、又は「15」を格納する。
S507の処理後、S508の処理へ移行する。このS508の処理では、その他のスイッチ読み込み処理を実行する(S508)。S508の処理後、このスイッチ読み込み処理を終了する。
その他のスイッチ読み込み処理(S508)では、大当たり中におけるスイッチの読み込みの他に、例えば、各開放口スイッチ222R,222C,222Lや、その他の入賞口に設けられたスイッチを読み込み、いずれかのスイッチがオンされた場合に、その入賞に対応した賞球個数(入賞検知情報)を設定する。その結果、メイン処理(図32参照)において次に実行される外部出力処理(S201)により賞球個数に応じたコマンドが払出制御装置311に送信される。
次に、図39を参照して、上述した始動入賞処理(S501)について説明する。図39は、図38のスイッチ読み込み処理の中で実行される始動入賞処理(S501)を示すフローチャートである。
この始動入賞処理(S501)では、まず、右側の役物開放口32Rに球が入賞(始動入賞)したか、即ち、右開放口スイッチ222Rがオンされたかを確認する(S521)。ここで、右開放口スイッチ222Rがオンされていれば(S521:Yes)、S522の処理へ移行する。
一方で、S521の処理により確認した結果、右開放口スイッチ222Rがオンされていなければ(S521:No)、役物開放口32Cに球が入賞(始動入賞)したか、即ち、中開放口スイッチ222Cがオンされたかを確認する(S527)。
S527の処理により確認した結果、中開放口スイッチ222Cがオンされていれば(S527:Yes)、S522の処理へ移行する。一方で、中開放口スイッチ222Cがオンされていなければ(S527:No)、左側の役物開放口32Lに球が入賞(始動入賞)したか、即ち、左開放口スイッチ222Lがオンされたかを確認する(S528)。
S528の処理により確認した結果、左開放口スイッチ222Lがオンされていれば(S528:Yes)、S522の処理へ移行する。
役物開放口32R,32C,32Lのいずれかへ球が入賞した場合に行われるS522の処理では、作動保留球数Nが0であるか、即ち、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞が保留されていない状況であるかを確認する(S522)。S522の処理により確認した結果、作動保留球数Nが0であれば(S522:Yes)、S524の処理へ移行する。
一方で、S522の処理により確認した結果、作動保留球数Nが0でなければ(S522:No)、作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるかを確認する(S523)。S523の処理により確認した結果、作動保留球数Nが4未満、即ち、1以上かつ上限未満の入賞が保留されている場合には(S523:Yes)、S524の処理へ移行する。
S524の処理では、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンであるか、即ち、役物可変入賞装置33の開閉部材33a1が開放中であるかを確認する(S524)。
S524の処理により確認した結果、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオン、即ち、開閉部材33a1が開放中であれば(S524:Yes)、作動保留球数Nを1加算して(S525)、当たり乱数カウンタ503d及びラウンド抽選カウンタ503fの各値を保留球格納エリア503bにおける空き保留エリアのうち最初のエリアに格納して(S526)、この始動入賞処理(S501)を終了する。
一方、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオフ、即ち、開閉部材33a1が閉鎖中である場合には(S524:No)、S525及びS526の処理をスキップして、この始動入賞処理(S501)を終了する。よって、本実施形態のパチンコ機10によれば、開閉部材33a1が開放中における役物開放口32R,32C,32Lへの入賞が保留されるように構成されている。
作動保留球数Nが4以上である場合もまた(S523:No)、S525及びS526の処理をスキップし、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞に対する保留は行わずに、この始動入賞処理(S501)を終了する。
また、S528の処理により確認した結果、左開放口スイッチ222Lがオンされていなければ(S528:No)、3つの役物開放口32R,32C,32Lのいずれにも球が入賞していないので、かかる場合には、この始動入賞処理(S501)を終了する。
図40は、外部割込処理を示すフローチャートである。この外部割込処理は、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出された場合に起動する処理である。なお、本実施形態のパチンコ機10は、この外部割込処理の実行中は、他の割込処理が割込みできないように構成されている。
外部割込処理では、まず、現在の状態(スタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値)を現状態メモリ507nに記憶する(S701)。
このように、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出された場合に、その検出時期における遊技の状態を現状態メモリ507nに記憶させておくことにより、パチンコ機10で実施される遊技の状態を後に復元することができる。なお、詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機10では、電源のオンを保持した状態でRAM消去スイッチ323が長押しされると、遊技の状態が現状態メモリ507nに記憶された状態に復元(復帰)されるように構成されている。
S701の処理後、開閉部材駆動ソレノイド33a2をオフする(S702)。S702の処理の結果、役物可変入賞装置33の開閉部材33a1が閉鎖する。
S702の処理後、回転体駆動モータ33b7を駆動して回転体33b6を回転させてV案内部33b4aを背面位置(即ち、遊技盤30の表面側を向く位置)に移動して停止させる(S703)。
なお、回転体33b6の向きは、ロータリエンコーダにより構成される回転量検出スイッチ(図示せず)により検出される。かかる図示されない回転量検出スイッチは、回転体駆動モータ33b7の駆動軸に軸着されたスリット板に穿孔されたスリットを検出するように構成されている。ここで、スリットは、スリット板における停止位置に相当する位置に穿孔されており、回転体33b6が停止位置に到達した場合に、回転量検出スイッチ33b9はスリット板のスリットを検出する。
S703の処理後、衝撃中フラグ503iをオンし(S704)、報知コマンドを音声ランプ制御装置262へ出力する(S705)。S705の処理の結果、音声ランプ制御装置262の制御により各ランプ102,103,104,105,106の点滅が行われ、パチンコ機10が揺れて不正行為の疑われる状況が生じたことが外部(ホール管理者など)に報知される。
S705の処理後、報知コマンドを外部出力端子板271へ出力し(S706)、この外部割込処理を終了する。S706の処理の結果、報知コマンドは、外部出力端子板271により中継され、図示されないホールコンピュータによって受信される。その結果、ホールコンピュータは、例えば、ディスプレイへの表示や、ホール管理者などが持つ携帯端末への信号出力などによって外部(ホール管理者など)へ報知することができる。
よって、衝撃センサ80による衝撃(揺れ)の検出に伴って実行される外部割込処理によれば、S702の処理によって、役物可変入賞装置33の開閉部材33a1が閉鎖されるので、役物可変入賞装置33への球の入球が不可能(もしくは困難)とされる。
役物可変入賞装置33への球の入球が不可能又は困難にされることにより、役物可変入賞装置33の内部に存在するV案内部33b4aへの球の振り分けを抑制することができる。それに伴って、大当たりの発生契機となるV入賞口へ球の入球も抑制されることになるので、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出され、不正行為の疑われる状況下での大当たり(有利状態)の発生を抑制することができ、不正な賞球の払い出しを防止することができる。
また、S703の処理によって、V案内部33b4aが背面位置に移動するので、V案内部33b4aからV入賞口への球の流入を抑制することができる。その結果、大当たりの発生が抑制されるので、衝撃センサ80により衝撃が検出され、不正行為の疑われる状況下において不正な賞球の払い出しを防止することができる。
さらに、そのような不正行為の疑われる状況(即ち、パチンコ機10に揺れが生じる状況)が生じた場合には、S705及びS706の処理によって、それぞれ、音声ランプ制御装置262及びホールコンピュータなどの図示されない外部の管理装置へ報知コマンドを出力する。その結果、視覚的な報知や管理装置による報知が行われ、ホール管理者などに不正行為の疑いを報知することができ、球の発射停止や開閉部材44a1の閉鎖などによる遊技の進行の制限と共に、好適な不正対策を実現できる。
また、S701の処理によって、現在の状態が現状態メモリ507nに記憶されるので、衝撃センサ80によって検出された衝撃(揺れ)が不正行為とは無関係であることが判明した場合には、遊技の状態を、衝撃センサ80により衝撃が検出された時期における状態に復帰させることができる。よって、不正行為とは無関係であるにもかかわらず遊技の進行が制限されてしまった場合であっても、正当な遊技者の利益を損ねることを抑制することができる。
図41は、RAMクリア検出時割込処理を示すフローチャートである。このRAMクリア検出時割込処理は、電源のオンを保持した状態でのRAM消去スイッチ323のオンが検出された場合に起動する処理である。なお、本実施形態のパチンコ機10は、このRAMクリア検出時割込処理の実行中は、他の割込処理が割込みできないように構成されている。
このRAMクリア検出時割込処理では、まず、RAM消去スイッチ323のオンが継続中であるかを確認し(S801)、このとき、RAM消去スイッチ323がオンされていなければ、このRAMクリア検出時割込処理を終了する。
S801の処理により確認した結果、RAM消去スイッチ323がオンされてから1s経過したかを確認し(S802)、未だ1s経過していなければ(S802:No)、S801の処理へ戻り、RAM消去スイッチ323の状態を再度確認する。
一方、S802の処理により確認した結果、RAM消去スイッチ323がオンされてから1s経過した場合には(S802:Yes)、かかるRAM消去スイッチ323の操作を不正行為の疑いのない正当な操作とみなし、遊技の状態を現状態メモリ507nに記憶されている状態に復帰させる(S803)。
S803の処理後、回転体駆動モータ33b7を作動させ(S804)、衝撃中フラグ503iをオフする(S805)。
S805の処理後、報知解除コマンドを音声ランプ制御装置262へ出力する(S806)。S806の処理の結果、音声ランプ制御装置262の制御によりS704の処理の結果として行われていた報知の解除が行われる。即ち、各ランプ102,103,104,105,106の点滅が停止される。
S806の処理後、報知解除コマンドを外部出力端子板271へ出力し(S807)、このRAMクリア検出時割込処理を終了する。S807の処理の結果、報知解除コマンドは、外部出力端子板271により中継され、図示されないホールコンピュータによって受信される。ホールコンピュータは、かかる報知解除コマンドを受信したことにより、S704の処理の結果として行われていた報知を解除する。
よって、このRAMクリア検出時割込処理によれば、電源のオンを保持した状態でRAM消去スイッチ323が1s間の長押しされた場合には、その操作を正当な操作とみなして、S802の処理によって、パチンコ機10の状態が遊技の進行を制限する契機となった衝撃センサ80による衝撃の検出時期に復帰されると共に、S803,S804の処理によって、パチンコ機の動作が通常時の動作に戻り、遊技の進行の制限が解除される。
従って、衝撃センサ80により衝撃が検出されたものの、その衝撃が不正行為とは無関係であることが判明した場合には、ホールの管理者などの正当な人物による正当な操作により、遊技の状態を、衝撃センサ80により衝撃が検出された時期における状態に復帰させることができる。よって、不正行為とは無関係であるにもかかわらず遊技の進行が制限されてしまった場合であっても、正当な遊技者の利益を損ねることを抑制することができる。
図42は、NMI割込処理を示すフローチャートである。このNMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、停電監視回路252から出力された停電信号SG1が、主制御装置261のNMI端子へ入力されたことにより起動する処理である。なお、このNMI割込処理は、NMI端子へ停電信号SG1が入力された場合に、実行中の制御を中断した上で開始される。
NMI割込処理では、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S701)、NMI割込処理を終了する。かかるNMI割込処理によって、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、パチンコ機10への衝撃(パチンコ機10の揺れ)が衝撃センサ80によって検出された場合に、遊技の進行が制限される。なお、本実施形態では、(1)球の発射を停止(禁止)し、(2)役物可変入賞装置33の開閉部材33a1を閉鎖し、(3)回転体33b6のV案内部33b4aを背面位置に移動することによって、遊技の進行を制限する。
本実施形態のパチンコ機10のように、振り分け手段としての回転体33b6によってV案内部33b4a又は非V案内部33b4bのいずれに振り分けられたかに応じて遊技者による遊技価値の獲得量を変更し得るパチンコ機の場合、かかる振り分けを自身に有利な結果とする目的により、パチンコ機10に揺れを与える不正行為がしばしば行われることがある。
しかしながら、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述の通り、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、遊技の進行が制限されるので、不正行為によって払い出される賞球数を最小限に止めることができ、不正行為による遊技場(ホール)が被る損害を最小限に抑制することができる。特に、球の発射を停止することによって遊技の進行を停止することができるので、不正行為による賞球の払い出しを確実に防止できる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述のような遊技の進行の制限中であっても、当たり乱数カウンタ503dなどの乱数カウンタは時間経過に伴って更新され続けるように構成されている。よって、乱数カウンタの更新が停止されたときを狙って、各乱数カウンタの値が不正行為者によって読み取られることを防止することができる。
本実施形態のパチンコ機10のように、時間経過に応じて刻々と更新される当たり乱数カウンタ503dの値に基づいて有利状態(特に、大当たり状態)を発生するか否かの抽選を行うパチンコ機に対し、大当たり状態などの有利状態を発生させる不正な基板(所謂、ぶら下げ基板)を用いた不正行為がしばしば行われることがある。
具体的には、不正な接続によって当たり乱数カウンタ503dの値を不正に読み出し、読み出した値を基に、当たり乱数カウンタ503dの値が有利状態(特に、大当たり状態)を発生させる所定の値を示すタイミングを見つけ出し、かかる有利状態を発生させる値を示すタイミングで、パチンコ機に取り付けた不正なぶら下げ基板から不正な信号を出力させ、有利状態を不当に発生させる不正行為がしばしば行われることがある。
しかしながら、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述の通り、遊技の進行の制限中においても当たり乱数カウンタ503dなどの乱数カウンタの値は更新され続けるので、不正行為者による当たり乱数カウンタ503dの不正な読み出しを困難とする。その結果として、不正なぶら下げ基板の取り付けによる不正行為を防止することができる。
以上のように、本実施形態のパチンコ機10によれば、球の振り分けを自身に有利な結果とする不正行為に対し、遊技の進行を制限することによって対応できるだけでなく、遊技の進行の制限中も乱数カウンタを更新させることにより、乱数カウンタの値の不正な読み出しに起因する不正行為にも対応することができる。従って、かかるパチンコ機10によれば、種々の不正に対して好適に対応できる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、現在の状態を現状態メモリ507nに記憶しておき、その後に正当な操作が行われた場合(本実施形態では、電源のオンを保持した状態でRAM消去スイッチ323が1s間の長押しされた場合)には、現状態メモリ507nに記憶された遊技状態、即ち、衝撃センサ80により衝撃が検出された時期における遊技状態に復帰させることができる。
このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、衝撃センサ80により衝撃(揺れ)が検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、遊技の進行を制限するが、検出された衝撃が不正行為とは無関係であることが判明した場合には、遊技の状態を、衝撃センサ80により衝撃が検出された時期における状態に復帰させることができる。よって、不正行為とは無関係であるにもかかわらず遊技の進行が制限されてしまった場合であっても、正当な遊技者の利益を損ねることを抑制することができる。
以上、各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、特定領域としてのV入賞検出スイッチ33b8へ球を案内するV案内部33b4a又は普通領域としての回収通路216へ球を案内する非V案内部33b4bのいずれかへ球を振り分ける振り分け手段(振り分け部)としての回転体33b6を有する役物可変入賞装置33を備えたパチンコ機10を例示したが、本発明は、構造的に特定領域と普通領域とを振り分ける振り分け手段を有するパチンコ機であれば、種々のパチンコ機に適用可能である。
構造的に特定領域と普通領域とを振り分ける振り分け手段としては、例えば、球が通過可能な複数(例えば、3つ)の穴を有し、通過する穴の位置に応じて特定領域と普通領域とを振り分ける皿状の振分部材(所謂、クルーン)が挙げられる。また、遊技盤30における遊技領域において前方に張り出したステージ状の振分部材(所謂、センターフレームに設けられたステージ)であって、そのステージ上にて球を流動させた場合に、その球が、特定領域方向へ球を放出する特定部位を経てステージから落ちるか、それ以外の部位を経てステージから落ちるかに応じて特定領域と普通領域とを振り分ける振分部材などが、構造的に特定領域と普通領域とを振り分ける振り分け手段の別例として挙げられる。
また、上記実施形態では、パチンコ機10への衝撃(パチンコ機10の揺れ)が衝撃センサ80によって検出された場合に、(1)球の発射の停止(禁止)、(2)開閉部材33a1の閉鎖、及び、(3)V案内部33b4aの背面位置への移動、によって遊技の進行を制限する構成としたが、これらのうちのいずれか1つ、又は、2つの組み合わせによって遊技の進行を制限する構成としてもよい。
例えば、パチンコ機10への衝撃(パチンコ機10の揺れ)が衝撃センサ80によって検出された場合に、球の発射を少なくとも停止することによって遊技の進行を制限し、球の発射以外の処理については、カウンタの更新と共に継続される構成としてもよい。
また、上記実施形態では、主制御装置261から発射制御装置312へ発射パルスを出力することによって球を発射させる構成としたが、他の制御装置(例えば、払出制御装置311や、発射制御装置312など)が球の発射を制御する構成であってもよい。この場合には、パチンコ機10への衝撃(パチンコ機10の揺れ)が衝撃センサ80によって検出された場合に、主制御装置261が、球の発射を制御する制御装置へ、球の発射を禁止する発射禁止信号(又はコマンド)を出力し、その信号(又は、コマンド)を受けた制御装置が球の発射を停止する構成とすることができる。
また、回転体33b6へ球を誘導する球誘導部材33b3上に球の通過を遮断し得る部材を配設し、パチンコ機10への衝撃が衝撃センサ80によって検出された場合に、かかる部材により球誘導部材33b3を通過する球を遮断し、回転体33b6への球の到達を不可能又は困難にすることによって、遊技の進行を制限する構成としてもよい。もしくは、V案内部33b4aへの球の流入を阻止する部材を設け、パチンコ機10への衝撃が衝撃センサ80によって検出された場合に、かかる部材によりV案内部33b4aへの球の流入を阻止することによって、遊技の進行を制限する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、衝撃センサ80によって衝撃が検出された場合に、回転体336bを回転させてV案内部33b4aを背面位置へ移動させる構成としたが、構造的に特定領域と普通領域とを振り分ける振り分け手段において、衝撃センサ80によって衝撃が検出された場合に、特定領域へ案内する部分、又は、該特定領域へ案内する部分へ球を流入させる部分のいずれかを移動させ、互いの相対位置が、特定領域への球の流入が不可能又は困難となる位置とする構成としてもよい。
また、上記実施形態では、衝撃センサ80によって衝撃(揺れ)が検出された場合であっても、スイッチ読み込み処理(図38参照)を実行する構成としたが、衝撃センサ80によって衝撃が検出された場合には、スイッチ読み込み処理を実行しない、又は、各処理をスキップする構成としてもよい。
あるいは、始動入賞処理(図39参照)のS526の処理において、当たり乱数カウンタ503dの値を取得しないことによって遊技の進行を制限する構成としてもよい。
かかる構成により、衝撃センサ80によって衝撃(揺れ)が検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、その後に役物開放口32R,32C,32Lへ球が入賞することがあっても、当たり乱数カウンタ503dによる抽選結果が大当たりとなることを確実に禁止することができ、それによって、大当たり状態の発生を確実に防止することができ、不正な賞球の払い出しを確実に防止することができる。
または、始動入賞処理(図39参照)のS526の処理において、当たり乱数カウンタ503dにおける実際の値とは無関係に大当たり以外の値(特に、外れ値)を保留球格納エリア503bに格納することによって遊技の進行を制限する構成としてもよい。
かかる構成により、衝撃センサ80によって衝撃(揺れ)が検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、その後に役物開放口32R,32C,32Lへ球が入賞することがあっても、当たり乱数カウンタ503dによる抽選結果が大当たりとなることが不可能となるので、大当たり状態の発生を確実に防止することができ、不正な賞球の払い出しを確実に防止することができる。
また、上記実施形態では、パチンコ機10への衝撃が衝撃センサ80によって検出された場合に、遊技の進行を制限する構成としたが、衝撃(揺れ)が所定の状況下で衝撃センサ80によって検出された場合にのみ、不正行為を疑い得る有意な衝撃が検出されたとして、遊技の進行を制限する構成としてもよい。かかる構成により、衝撃センサ80によって検出された衝撃が不正行為を疑うことのできる有意な衝撃であるか否かの区別を確実に行うことができ、そのような不正行為による大当たりの発生を防止することができ、不正行為によって遊技場(ホール)が被る損害を確実に抑制できる。
なお、その際、衝撃センサ80によって検出された衝撃を有意な衝撃であると判定する条件とされる「所定の状況」としては、例えば、球が回転体33b6の近傍にある可能性が高い状況など、不正行為が実行される可能性が高い(不正行為が実行され易い)状況が挙げられる。ここで、球が回転体33b6の近傍にある可能性が高い状況としては、具体的には、回転体33b6を含む役物可変入賞装置33内に球が存在する状況や、かかる役物可変入賞装置33内への球の進入が常態に比べて容易となった状況(例えば、開閉部材33a1が開放されている状況)などが挙げられる。
例えば、入口33a8aから役物可変入賞装置33内へ流入する球の数を計数するカウンタと、V案内部33b4a又は非V案内部33b4bを経て出口から役物可変入賞装置33外へ流出する球の数を計数するカウンタとを設け、これらのカウンタの値に基づいて役物可変入賞装置33内に残存する球の数を計数し、かかる残存数がゼロ以上である場合に、衝撃センサ80によって衝撃が検出されたとき、その衝撃を有意な衝撃であると判定する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、衝撃センサ80を利用する構成としたが、かかる衝撃センサ80は加速度センサの1種であり、パチンコ機10が受けた揺れを検出できるものであれば、衝撃センサ80に限らず種々の加速度センサ(例えば、加速度センサの1種である振動センサ)を使用することができる。よって、上記各実施形態では、衝撃センサ80の検出結果である「衝撃量(衝撃の大きさ)」を利用したが、パチンコ機10が受けた揺れを表すパラメータであれば、衝撃量に限定されず、振動を表す振幅量や振動周期など種々のパラメータを利用することが可能である。
また、上記実施形態では、3軸加速度センサとその3軸加速度センサからの出力値に基づいて衝撃を検出する検出回路とを備え、検出回路により衝撃が検出された場合に、検出信号をMPU521へ出力する衝撃センサ80を利用する構成としたが、3軸加速度センサからの出力値をMPU521へ入力し、MPU521おいて衝撃があったか否かを検出する構成であってもよい。
また、上記各実施形態では、衝撃センサ80を使用し、衝撃センサ80により検出された衝撃に不正行為の疑いがあるか否かを吟味する構成であったが、衝撃センサ80に換えて、磁気センサを使用し、その検出結果に基づいて遊技の進行を制限する構成としてもよい。例えば、役物可変入賞装置(センター役物)33の裏面、特に、V案内部33b4aの近傍や開閉部材33a1の近傍となる位置の裏面側に、磁気センサを配置し、かかる磁気センサにより磁気が検出された場合に、遊技の進行を制限する構成としてもよい。
あるいは、上記実施形態で使用した衝撃センサ80に換えて、物体を検出可能なセンサ(例えば、発光素子から発光される光が検知対象物体により反射されて戻ってきた反射光を受光素子で受光することによって検知対象物体を検知する反射型の光センサ(例えば、赤外線センサ)や、超音波センサや、レーザセンサや、レーダセンサなど)を使用し、その検出結果に基づいて遊技の進行を制限する構成としてもよい。例えば、遊技盤30の表面における役物可変入賞装置33の近傍、特に、開閉部材33a1の近傍やV案内部33b4aの近傍に、反射型の赤外線センサを配設し、かかるセンサによって物体が検出された場合に、遊技の進行を制限する構成としてもよい。
なお、上述した磁気センサと物体を検出可能なセンサとを組み合わせて使用し、各センサによる検出結果に基づいて遊技の進行を制限する構成としてもよい。また、上述した磁気センサ又は物体を検出可能なセンサと衝撃センサ80と組み合わせて使用したり、利用可能な全てのセンサ(例えば、磁気センサ、物体を検出可能なセンサ、及び衝撃センサ80の3種類のセンサ)を組み合わせて使用し、各センサによる検出結果に基づいて遊技の進行を制限する構成としてもよい。
ここで、複数のセンサを組み合わせて使用する場合には、1のセンサからの検出結果のみによって遊技の進行を制限する構成であってもよいし、複数のセンサからの検出結果から総合的に不正行為の疑いがあるか否かを判定した上で遊技の進行を制限する構成としてもよい。また、衝撃センサ80や磁気センサや物体を検出可能なセンサ以外にも、不正行為の種類に応じたセンサを使用し、その検出結果に基づいて遊技の進行を制限する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、パチンコ機10への衝撃が衝撃センサ80によって検出された場合には、外部割込処理(図40)のS705及びS706の処理の結果として、それぞれ、音声ランプ制御装置262及び外部の管理装置であるホールコンピュータへ報知コマンドを出力する構成としたが、いずれか一方の処理のみを行う構成としてもよい。
また、上記実施形態では、パチンコ機10への衝撃が衝撃センサ80によって検出された場合には、外部割込処理(図40)のS705の処理の結果として、音声ランプ制御装置262へ報知コマンドを出力し、ランプ102などの点灯による視覚的な報知をさせる構成としたが、これに換えて又はこれと併用して、スピーカ246から音声を出力して聴覚的に報知を行うように構成してもよい。なお、視覚的に報知を行う場合には、ランプの点灯だけでなく点滅などの種々の点灯態様を使用でき、聴覚的に報知を行う場合には、音声の種類や音量などを変えた種々の出力態様を使用することができる。
また、音声ランプ制御装置262や、音声ランプ制御装置262に接続された表示制御装置により制御されるLCDなどの表示装置を設け、外部割込処理(図40)のS705の処理の結果として、音声ランプ制御装置262へ報知コマンドを出力した結果として、かかる表示装置を用いて報知を行う構成としてもよい。
また、上記実施形態では、振動センサ80を主制御装置261へ接続する構成としたが、音声ランプ制御装置262へ接続し、衝撃センサ80により衝撃が検出された場合に、所定のコマンドを主制御装置261へ出力する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞を契機とする当たり乱数カウンタ503dによる抽選の結果として、あるいは、第1小当たり状態又は第2小当たり状態において役物可変入賞装置33へ入球した球がV案内部33b4a(特定領域)へ振り分けられた結果として大当たりが発生するタイプのパチンコ機10を例示したが、大当たりに換えて、大当たりが生じる確率が上昇する状態(所謂、確変状態)を発生するタイプのパチンコ機であったり、賞球が付与される入賞口に付随する開閉部材の開放時間や開放回数が増加される状態を発生するタイプのパチンコ機であってもよい。なお、「賞球が付与される入賞口に付随する開閉部材」としては、例えば、開閉部材33a1が挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、開閉部材33a1が開放中における役物開放口32R,32C,32Lへの入賞が保留される構成としたが、7セグメントLED33a10の変動表示中における役物開放口32R,32C,32Lへの入賞が保留される構成としてもよい。
また、上記実施形態では、7セグメントLED33a10に変動表示を行う構成としたが、LCDなどの表示装置を用いて変動表示を行う構成としてもよい。
また、上記実施形態では、RAM消去スイッチ回路543を電源装置313に設ける構成としたが、RAM消去スイッチ回路543を主制御装置261に設ける構成としてもよい。
また、上記実施形態では、RAM消去スイッチ323が長押しされた場合に、遊技の状態を、現状態メモリ507nに記憶されている遊技状態に復帰させる構成としたが、RAM消去スイッチ323に換えて、遊技の状態を復帰させるための専用スイッチを設ける構成としてもよい。あるいは、、RAM消去スイッチ323に換えて、他の機能スイッチを、遊技の状態を復帰させるためのスイッチと兼用させる構成としてもよい。
また、上記実施形態では、大当たりの終了条件として、役物駆動モータ33b7がオフされてから所定時間(例えば、1秒)が経過してもV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出されなかった場合(所謂、パンク)が含まれる構成としたが、かかる場合を大当たりの終了条件としない構成としてもよい。即ち、役物駆動モータ33b7がオフされてから所定時間の経過後にV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出されないことがあっても大当たりが終了しない構成としてもよい。
また、上記実施形態では、小当たり遊技中にV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出されたことにより大当たりが発生した場合には、そのタイミングにおいてカウンタ用バッファ503cに記憶されているラウンド抽選カウンタ503fの値(即ち、大当たりの発生前に取得されたラウンド抽選カウンタ503fの値)に応じた値を、ラウンドメモリ503jに格納する構成とした。
これに換えて、小当たり遊技中にV入賞検出スイッチ33b8によって球が検出されたことにより大当たりが発生した場合には、この大当たりの発生タイミングでラウンド抽選カウンタ503fの値を新たに取得する構成としてもよい。即ち、小当たり遊技から大当たりが発生した場合には、その大当たりが発生したタイミングで取得されたラウンド抽選カウンタ503fの値を、ラウンドメモリ503jに格納する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、パチンコ機10への衝撃が検出されて遊技の進行が制限されている間も、当たり乱数カウンタ503d、初期値乱数カウンタ503e、ラウンド抽選カウンタ503fが更新される構成としたが、初期値乱数カウンタ503e及びラウンド抽選カウンタ503fの更新は停止し、当たり乱数カウンタ503dのみが更新される構成であってもよい。なお、少なくとも、当たり乱数カウンタ503dが更新される構成であることが好ましい。
また、上記実施形態では、図40の外部割込処理を、衝撃センサ80により衝撃が検出された場合に起動する処理としたが、所定時間毎に起動するタイマ割込処理として構成してもよい。かかる場合、所定時間毎に処理が起動すると、衝撃センサ80により衝撃が検出されたか否かを確認し、衝撃が検出されなければ処理を終了する一方で、衝撃が検出されたのであれば、S701〜S706の処理を実行して終了する。
また、上記実施形態では、図41のRAMクリア検出時割込処理を、電源のオンを保持した状態でのRAM消去スイッチ323のオンが検出された場合に起動する処理としたが、所定時間毎に起動するタイマ割込処理として構成してもよい。かかる場合、所定時間毎に処理が起動すると、RAM消去スイッチ323の状態を確認し、RAM消去スイッチ323がオンされていなければ処理を終了する一方で、RAM消去スイッチ323のオンが検出されたのであれば、S801〜S807の処理を実行して終了する。
また、上記実施形態では、開閉部材33a1が開放中における役物開放口32R,32C,32Lへの入球(入賞)が保留される構成としたが、図35の特図変動処理を後述する図43の特図変動処理に変更すると共に、図39の始動入賞処理を後述する図44の特図変動処理に変更して、7セグメントLED33a10の変動表示中(図柄変動中)及び開閉部材33a1が開放中に、球が役物開放口32R,32C,32Lへ入球した場合に、その入球回数が保留される構成としてもよい。
図43は、本パチンコ機10の変形例における特図変動処理(S205)を示すフローチャートであり、図44は、本パチンコ機10の変形例における始動入賞処理(S501)を示すフローチャートである。なお、図43及び図44において、上記実施形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図43の特図変動処理は、図35の特図変動処理と同様に、図32のメイン処理におけるS205において実行される処理であり、まず、大当たりフラグ503gがオンであるか、即ち、今現在大当たり中であるかを確認する(S361)。S361の処理により確認した結果、大当たりフラグ503gがオン、即ち、大当たり中であれば(S361:Yes)、そのまま、この特図変動処理(S205)を終了する。
S361の処理により確認した結果、大当たりフラグ503gがオフであれば(S361:No)、7セグメントLED33a10の表示態様が変動中であるかを確認する(S362)。
S362の処理により確認した結果、7セグメントLED33a10の表示態様が変動中でなければ(S362:No)、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオンであるか、即ち、役物可変入賞装置33の開閉部材33a1が開放中であるかを確認する(S362a)。
ここで、S362aの処理により確認した結果、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオン、即ち、開閉部材33a1が開放中であれば(S362a:Yes)、この特図変動処理(S205)を終了する。
一方、S362aの処理により確認した結果、開閉部材駆動ソレノイド33a2がオフ、即ち、役物可変入賞装置33の開閉部材33a1が閉鎖中であれば(S362a:No)、作動保留球数Nが0よりも大きいかを確認する(S363)。
S363の処理により確認した結果、作動保留球数Nが0であれば(S363:No)、7セグメントLED33a10を開始すべき役物開放口32R,32C,32Lへの入賞がされていないので、そのまま、この特図変動処理(S205)を終了する。
一方で、S363の処理により確認した結果、作動保留球数N>0であれば(S363:Yes)、作動保留球数Nを1減算し(S364)、保留球格納エリア503bに格納されたデータをシフト処理する(S365)。
S365におけるデータシフト処理は、保留球格納エリア503bの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
S365の処理後、変動時間を計測するためにRAM503に設けられている変動時間タイマ(図示せず)に変動時間の初期値を設定する(S366)。このS366の処理では、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dに応じた変動時間の初期値が変動時間タイマ(図示せず)に設定される。
S366の処理後、7セグメントLED33a10の変動表示を開始して(S367)、この特図変動処理(S205)を終了する。
一方で、S362の処理により確認した結果、7セグメントLED33a10の表示態様が変動中である場合には(S362:Yes)、変動時間タイマが0であるか、即ち、変動時間が経過したかを確認する(S368)。
S368の処理により確認した結果、変動時間タイマが0でない場合、即ち、変動時間が未だ経過していない場合には(S368:No)、変動時間タイマの値を1減算して(S369)、7セグメントLED33a10の表示を更新し(S370)、この特図変動処理(S205)を終了する。
一方、S368の処理により確認した結果、変動時間タイマが0である場合、即ち、変動時間が経過した場合には(S368:Yes)、7セグメントLED33a10の停止表示を設定する(S371)。S371の処理では、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値に応じた停止表示が設定される。
S371の処理後、保留球格納エリア503bにおける実行エリアに格納されている当たり乱数カウンタ503dの値に応じた設定を行う図36の当否設定処理を実行し(S372)、この特図変動処理(S205)を終了する。
図44の始動入賞処理は、図39の始動入賞処理と同様に、図38のスイッチ読み込み処理におけるS501において実行される処理であり、まず、右側の役物開放口32Rに球が入賞(始動入賞)したか、即ち、右開放口スイッチ222Rがオンされたかを確認する(S521)。ここで、右開放口スイッチ222Rがオンされていれば(S521:Yes)、S522の処理へ移行する。
一方で、S521の処理により確認した結果、右開放口スイッチ222Rがオンされていなければ(S521:No)、役物開放口32Cに球が入賞(始動入賞)したか、即ち、中開放口スイッチ222Cがオンされたかを確認する(S527)。
S527の処理により確認した結果、中開放口スイッチ222Cがオンされていれば(S527:Yes)、S522の処理へ移行する。一方で、中開放口スイッチ222Cがオンされていなければ(S527:No)、左側の役物開放口32Lに球が入賞(始動入賞)したか、即ち、左開放口スイッチ222Lがオンされたかを確認する(S528)。
S528の処理により確認した結果、左開放口スイッチ222Lがオンされていれば(S528:Yes)、S522の処理へ移行する。
役物開放口32R,32C,32Lのいずれかへ球が入賞した場合に行われるS522の処理では、作動保留球数Nが0であるか、即ち、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞が保留されていない状況であるかを確認する(S522)。S522の処理により確認した結果、作動保留球数Nが0であれば(S522:Yes)、S525の処理へ移行する。
一方で、S522の処理により確認した結果、作動保留球数Nが0でなければ(S522:No)、作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるかを確認する(S523)。S523の処理により確認した結果、作動保留球数Nが4未満、即ち、1以上かつ上限未満の入賞が保留されている場合には(S523:Yes)、S525の処理へ移行する。
S525の処理では、作動保留球数Nを1加算する(S525)。S525の処理後、当たり乱数カウンタ503d及びラウンド抽選カウンタ503fの各値を保留球格納エリア503bにおける空き保留エリアのうち最初のエリアに格納して(S526)、この始動入賞処理(S501)を終了する。
一方、S523の処理により確認した結果、作動保留球数Nが4以上である場合には(S523:No)、S525及びS526の処理をスキップし、役物開放口32R,32C,32Lへの入賞に対する保留は行わずに、この始動入賞処理(S501)を終了する。
また、S528の処理により確認した結果、左開放口スイッチ222Lがオンされていなければ(S528:No)、3つの役物開放口32R,32C,32Lのいずれにも球が入賞していないので、かかる場合には、この始動入賞処理(S501)を終了する。
また、上記実施形態では、開閉部材33a1が開放中における役物開放口32R,32C,32Lへの入球(入賞)が保留される構成としたが、役物可変入賞装置33内に球が残存する場合において開閉部材33a1が開放中に、球が役物開放口32R,32C,32Lへ入球した場合に、その入球回数が保留される構成としてもよい。
あるいは、役物可変入賞装置33内に球が残存する場合において7セグメントLED33a10の変動表示中及び開閉部材33a1が開放中に、球が役物開放口32R,32C,32Lへ入球した場合に、その入球回数が保留される構成としてもよい。
なお、役物可変入賞装置33内に球が残存するか否かは、例えば、入口33a8aから役物可変入賞装置33内へ流入する球の数を計数するカウンタと、V案内部33b4a又は非V案内部33b4bを経て出口から役物可変入賞装置33外へ流出する球の数を計数するカウンタとを設け、これらのカウンタの値に基づいて役物可変入賞装置33内に残存する球の数を計数することによって判断することができる。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、所謂パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上述した各種実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
遊技媒体を用いた遊技を実行可能な遊技機において、乱数カウンタと、その乱数カウンタを更新するカウンタ更新手段と、前記遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合に、前記乱数カウンタの値を取得するカウンタ値取得手段と、そのカウンタ値取得手段により取得された前記乱数カウンタの値に基づいて利益の抽選を行う利益抽選手段と、その利益抽選手段により第1の結果を得た場合に、通常状態に比べ遊技者に有利な遊技状態である有利状態を発生する第1の有利状態発生手段と、特定領域と、その特定領域とは異なる普通領域と、その普通領域又は前記特定領域のいずれかに前記遊技媒体を振り分ける振り分け手段と、前記利益抽選手段により第2の結果を得た後、前記振り分け手段による振り分けによって前記遊技媒体が前記特定領域を通過した場合に、前記有利状態を発生する第2の有利状態発生手段と、当該遊技機本体又は当該遊技機近傍における状態の変化を検出する状態検出手段と、その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記遊技の進行を制限する遊技進行制限手段と、その遊技進行制限手段による遊技の進行の制限中に、前記カウンタ更新手段による前記乱数カウンタの更新を許可するカウンタ更新許可手段とを備えていることを特徴とする遊技機1。
遊技機1によれば、カウンタ更新手段によって更新される乱数カウンタの値が、遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合にカウンタ値取得手段により取得され、その取得された値(乱数カウンタの値)に基づいて、利益の抽選が利益抽選手段によって行われる。ここで、利益抽選手段による抽選結果として第1の結果が得られた場合には、第1の有利状態発生手段によって有利状態が発生され、遊技状態が通常状態に比べて遊技者に有利な状態とされる。
一方で、利益抽選手段による抽選結果として第2の結果が得られた場合には、その後、振り分け手段による特定領域か普通領域かのいずれかへの遊技媒体の振り分けによって、該遊技媒体が特定領域に振り分けられると、第2の有利状態発生手段によって有利状態が発生され、遊技状態が通常状態に比べて遊技者に有利な状態とされる。
なお、「通常状態に比べて遊技者に有利な遊技状態」、即ち、「有利状態」としては、例えば、通常状態に比べて多量の賞球を得ることが可能な状態(所謂、大当たり状態)、通常状態に比べて大当たりが生じる確率が上昇する状態(所謂、確変状態)、入球(入賞)によって賞球が付与される入球口に付随する開閉部材の開放時間や開放回数が通常状態に比べて増加される状態などが挙げられる。また、条件付きで上記例示した有利状態へ移行可能な状態、例えば、その後に遊技媒体が特定領域を通過すれば上記例示した有利状態へ移行される状態も含まれる。
ところで、遊技媒体が振り分け手段によって特定領域か普通領域かのいずれかに振り分けられかに応じて遊技者による遊技価値の獲得量を変更し得る遊技機の場合、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする目的により、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為(例えば、遊技機を叩いたり押したりなどの行為による遊技機本体への振動や衝撃の付与や、磁性体を用いた遊技媒体の挙動操作など)が行われることが多い。よって、遊技機本体又は遊技機近傍において状態検出手段によって検出された状態の変化は、不正行為に起因するものである疑いが強い。
かかる事情に対し、遊技機1によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、遊技進行制限手段によって遊技の進行が制限される。即ち、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、遊技の進行が制限されるので、不正行為によって払い出される遊技媒体の量を最小限に止めることができ、不正行為による遊技場が被る損害を最小限に抑制することができる。特に、遊技の進行の制限が、遊技の進行の停止又は禁止である場合には、不正行為による遊技媒体の払い出しを確実に防止できる。
さらに、遊技機1によれば、遊技進行制限手段による遊技の進行の制限中であっても、カウンタ更新許可手段によって、カウンタ更新手段による乱数カウンタの更新が許可されるので、該乱数カウンタは、カウンタ更新手段により時間経過に伴って更新され続ける。よって、乱数カウンタの更新が停止されたときを狙って、乱数カウンタの値が不正行為者によって読み取られることを防止することができる。
ところで、時間経過に応じて刻々と更新される乱数カウンタの値に基づいて有利状態を発生するか否かの抽選を行う遊技機に対し、有利状態(例えば、大当たり状態)を発生させる不正な基板(所謂、ぶら下げ基板)を用いた不正行為がある。かかる不正行為では、不正な接続によって該乱数カウンタの値を不正に読み出し、読み出した値を基に、該乱数カウンタの値が有利状態を発生させる所定の値を示すタイミングを見つけ出し、かかる有利状態を発生させる値を示すタイミングで、遊技機に取り付けた不正な基板(ぶら下げ基板)から不正な信号を出力させ、有利状態を不当に発生させる。
これに対し、遊技機1では、遊技進行制限手段による遊技の進行の制限中においても乱数カウンタの値が更新され続けるので、不正行為者による乱数カウンタの不正な読み出しが困難となり、その結果として、不正なぶら下げ基板の取り付けによる不正行為を防止することができる。
以上のように、遊技機1によれば、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする不正行為(即ち、第2の有利状態発生手段により発生される有利状態を不当に発生させる不正行為)に対し、遊技の進行を制限することによって対応できるだけでなく、遊技の進行の制限中も乱数カウンタを更新させることにより、乱数カウンタの値の不正な読み出しに起因する不正行為(即ち、第1の有利状態発生手段により発生される有利状態を不当に発生させる不正行為)にも対応することができる。従って、かかる遊技機1によれば、種々の不正に対して好適に対応できる。
なお、遊技機1において、状態検出手段により変化が生じたか否かを検出する「遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化」としては、例えば、遊技機本体における揺れ(振動や邀撃など)の発生又は揺れ量の変化や、遊技機本体が受ける磁気強度の変化又は遊技機近傍における磁場の発生や、遊技機本体への物体の接近又は遊技機近傍における物体の出現など、不正行為者による不正行為に伴って遊技機本体又は遊技機近傍に生じる状態の変化が挙げられる。また、遊技機1における「状態検出手段」としては、上記実施形態における衝撃センサ80や、磁気センサや、光学的センサ(例えば、赤外線センサ)のような物体を検出可能なセンサが例示される。
また、遊技機1において、状態検出手段により「状態の変化を検出する」とは、検出装置(センサ)から出力された状態の変化(振動や衝撃などの揺れや、磁気強度の変化や、物体の接近など)に起因する信号に基づいて遊技機内部の処理によって、遊技機本体や遊技機近傍において状態の変化が生じたことを検出するだけでなく、状態の変化を検出可能な装置(センサ)によって、遊技機本体や遊技機近傍における状態の変化が検出されたことを示す検出結果を遊技機が受信することを含むことを意図している。
また、遊技機1の遊技進行制限手段において、「その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記遊技の進行を制限する」とは、『状態検出手段によって状態の変化が検出された場合に、その都度、遊技の進行を制限する』ことだけでなく、『状態検出手段によって検出された状態の変化を吟味した上で、検出された状態の変化が所定の有意な状態変化(例えば、所定の状況下で検出された状態の変化)であった場合に、遊技の進行を制限する』ことを含むことを意図している。
特定領域と、その特定領域とは異なる普通領域と、その普通領域又は前記特定領域のいずれかに遊技媒体を振り分ける振り分け手段と、その振り分け手段による振り分けによって前記遊技媒体が前記特定領域を通過した場合に、通常状態に比べ遊技者に有利な遊技状態である有利状態を発生する第2の有利状態発生手段とを備え、前記遊技媒体を用いた遊技を実行可能な遊技機において、乱数カウンタと、その乱数カウンタを更新するカウンタ更新手段と、前記遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合に、前記乱数カウンタの値を取得するカウンタ値取得手段と、そのカウンタ値取得手段により取得された前記乱数カウンタの値に基づいて利益の抽選を行う利益抽選手段と、その利益抽選手段により所定の結果を得た場合に、前記振り分け手段による振り分けとは無関係に、前記有利状態を発生する第1の有利状態発生手段と、当該遊技機本体又は当該遊技機近傍における状態の変化を検出する状態検出手段と、その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記遊技の進行を制限する遊技進行制限手段と、その遊技進行制限手段による遊技の進行の制限中に、前記カウンタ更新手段による前記乱数カウンタの更新を許可するカウンタ更新許可手段とを備えていることを特徴とする遊技機2。
遊技機2によれば、振り分け手段による特定領域か普通領域かのいずれかへの遊技媒体の振り分けによって、該遊技媒体が特定領域に振り分けられると、第2の有利状態発生手段によって有利状態が発生され、遊技状態が通常状態に比べて遊技者に有利な状態とされる。
一方で、カウンタ更新手段によって更新される乱数カウンタの値が、遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合にカウンタ値取得手段により取得され、その取得された値(乱数カウンタの値)に基づいて、利益の抽選が利益抽選手段によって行われる。ここで、利益抽選手段による抽選結果として所定の結果が得られた場合には、振り分け手段による振り分けとは無関係に、第1の有利状態発生手段によって有利状態が発生され、遊技状態が通常状態に比べて遊技者に有利な状態とされる。
なお、「通常状態に比べて遊技者に有利な遊技状態」、即ち、「有利状態」としては、例えば、通常状態に比べて多量の賞球を得ることが可能な状態(所謂、大当たり状態)、通常状態に比べて大当たりが生じる確率が上昇する状態(所謂、確変状態)、入球(入賞)によって賞球が付与される入球口に付随する開閉部材の開放時間や開放回数が通常状態に比べて増加される状態などが挙げられる。
ところで、遊技媒体が振り分け手段によって特定領域か普通領域かのいずれかに振り分けられかに応じて遊技者による遊技価値の獲得量を変更し得る遊技機の場合、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする目的により、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為(例えば、遊技機を叩いたり押したりなどの行為による遊技機本体への振動や衝撃の付与や、磁性体を用いた遊技媒体の挙動操作など)が行われることが多い。よって、遊技機本体又は遊技機近傍において状態検出手段によって検出された状態の変化は、不正行為に起因するものである疑いが強い。
かかる事情に対し、遊技機2によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、遊技進行制限手段によって遊技の進行が制限される。即ち、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、遊技の進行が制限されるので、不正行為によって払い出される遊技媒体の量を最小限に止めることができ、不正行為による遊技場が被る損害を最小限に抑制することができる。特に、遊技の進行の制限が、遊技の進行の停止又は禁止である場合には、不正行為による遊技媒体の払い出しを確実に防止できる。
その一方で、遊技機2によれば、遊技進行制限手段による遊技の進行の制限中であっても、カウンタ更新許可手段によって、カウンタ更新手段による乱数カウンタの更新が許可されるので、該乱数カウンタは、カウンタ更新手段により時間経過に伴って更新され続ける。よって、乱数カウンタの更新が停止されたときを狙って、乱数カウンタの値が不正行為者によって読み取られることを防止することができる。
ところで、時間経過に応じて刻々と更新される乱数カウンタの値に基づいて有利状態を発生するか否かの抽選を行う遊技機に対し、有利状態(例えば、大当たり状態)を発生させる不正な基板(所謂、ぶら下げ基板)を用いた不正行為がある。かかる不正行為では、不正な接続によって該乱数カウンタの値を不正に読み出し、読み出した値を基に、該乱数カウンタの値が有利状態を発生させる所定の値を示すタイミングを見つけ出し、かかる有利状態を発生させる値を示すタイミングで、遊技機に取り付けた不正な基板(ぶら下げ基板)から不正な信号を出力させ、有利状態を不当に発生させる。
これに対し、遊技機2では、遊技進行制限手段による遊技の進行の制限中においても乱数カウンタの値が更新され続けるので、不正行為者による乱数カウンタの不正な読み出しが困難となり、その結果として、不正なぶら下げ基板の取り付けによる不正行為を防止することができる。
以上のように、遊技機2によれば、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする不正行為(即ち、第2の有利状態発生手段により発生される有利状態を不当に発生させる不正行為)に対し、遊技の進行を制限することによって対応できるだけでなく、遊技の進行の制限中も乱数カウンタを更新させることにより、乱数カウンタの値の不正な読み出しに起因する不正行為(即ち、第1の有利状態発生手段により発生される有利状態を不当に発生させる不正行為)にも対応することができる。従って、かかる遊技機2によれば、種々の不正に対して好適に対応できる。
なお、遊技機2において、状態検出手段により変化が生じたか否かを検出する「遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化」としては、例えば、遊技機本体における揺れ(振動や邀撃など)の発生又は揺れ量の変化や、遊技機本体が受ける磁気強度の変化又は遊技機近傍における磁場の発生や、遊技機本体への物体の接近又は遊技機近傍における物体の出現など、不正行為者による不正行為に伴って遊技機本体又は遊技機近傍に生じる状態の変化が挙げられる。また、遊技機2における「状態検出手段」としては、上記実施形態における衝撃センサ80や、磁気センサや、光学的センサ(例えば、赤外線センサ)のような物体を検出可能なセンサが例示される。
また、遊技機2において、状態検出手段により「状態の変化を検出する」とは、検出装置(センサ)から出力された状態の変化(振動や衝撃などの揺れや、磁気強度の変化や、物体の接近など)に起因する信号に基づいて遊技機内部の処理によって、遊技機本体や遊技機近傍において状態の変化が生じたことを検出するだけでなく、状態の変化を検出可能な装置(センサ)によって、遊技機本体や遊技機近傍における状態の変化が検出されたことを示す検出結果を遊技機が受信することを含むことを意図している。
また、遊技機2の遊技進行制限手段において、「その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記遊技の進行を制限する」とは、『状態検出手段によって状態の変化が検出された場合に、その都度、遊技の進行を制限する』ことだけでなく、『状態検出手段によって検出された状態の変化を吟味した上で、検出された状態の変化が所定の有意な状態変化(例えば、所定の状況下で検出された状態の変化)であった場合に、遊技の進行を制限する』ことを含むことを意図している。
遊技機1又は2において、前記遊技に使用する前記遊技媒体を発射する発射手段を備え、前記遊技進行制限手段は、前記発射手段による前記遊技媒体の発射を禁止する発射禁止手段を含んで構成されることを特徴とする遊技機3。
遊技機3によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、発射禁止手段(遊技進行制限手段の一部)によって発射手段による遊技媒体の発射が禁止され、それにより遊技の進行が制限される。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、遊技媒体の発射が禁止されるので、遊技の進行が実質的に停止され、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを確実に防止できる。
遊技機1から3において、前記遊技進行制限手段は、前記振り分け手段による前記遊技媒体の前記特定領域への振り分けを抑制する振り分け制限手段を含んで構成されることを特徴とする遊技機4。
遊技機4によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、振り分け制限手段(遊技進行制限手段の一部)によって振り分け手段による遊技媒体の特定領域への振り分けが抑制され、それにより遊技の進行が制限される。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、振り分け手段による遊技媒体の特定領域への振り分けが抑制されるので、振り分け手段により遊技媒体が特定領域に振り分けられたことに伴う有利状態の発生を抑制することができ、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを防止できる。
遊技機4において、前記特定領域と前記普通領域と前記振り分け手段とを含むと共に、前記遊技媒体が通過可能な入口と、その入口への前記遊技媒体の通過を容易又は可能にする第1位置と該入口への前記遊技媒体の進入を困難又は不可能にする第2位置とを取り得る可動片を含んで構成される入賞装置を備え、前記振り分け制限手段は、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、前記入賞装置における前記可動片を前記第2位置に位置させる第1の振り分け制限手段を含んで構成されることを特徴とする遊技機5。
遊技機5によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、振り分け制限手段(遊技進行制限手段の一部)における第1の振り分け制限手段によって、特定領域と前記普通領域と前記振り分け手段とを含む入賞装置の入口に設けられている可動片を、該入口への遊技媒体の進入を困難又は不可能にする位置(第2位置)に位置させる。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、振り分け手段を含む入賞装置の入口への遊技媒体の通過が困難又は不可能とされるので、振り分け手段による遊技媒体の特定領域への振り分けが抑制され、該振り分け手段により遊技媒体が特定領域に振り分けられたことに伴う有利状態の発生を抑制することができる。その結果、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを防止できる。
遊技機4又は5において、前記振り分け手段は、前記普通領域へ前記遊技媒体を案内する普通案内部と、前記特定領域へ前記遊技媒体を案内する特定案内部と、その特定案内部又は前記普通案内部との相対位置により前記遊技媒体を前記特定案内部又は前記普通案内部のいずれかに流入する流入部と、その流入部と前記特定案内部又は前記普通案内部との相対位置を変化させる相対位置変化手段とを含んで構成され、前記振り分け制限手段は、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、前記流入部と前記特定案内部又は前記普通案内部との相対位置を、前記流入部から前記特定領域への流入が不可能又は困難な位置に、前記相対位置変化手段により変化させる第2の振り分け制限手段を含んで構成されることを特徴とする遊技機6。
遊技機6によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、振り分け制限手段(遊技進行制限手段の一部)における第2の振り分け制限手段によって、特定領域へ前記遊技媒体を案内する特定案内部又は普通領域へ前記遊技媒体を案内する普通案内部と、該特定案内部又は該普通案内部のいずれかに遊技媒体を流入する流入部との相対位置を、相対位置変化手段により流入部から特定領域への遊技媒体の流入を不可能又は困難な位置に変化させる。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、流入部と特定案内部又は普通案内部との相対位置が、該流入部から特定領域への遊技媒体の流入を不可能又は困難な位置とされるので、振り分け手段による遊技媒体の特定領域への振り分けが抑制され、該振り分け手段により遊技媒体が特定領域に振り分けられたことに伴う有利状態の発生を抑制することができる。その結果、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを防止できる。
遊技機4又は5において、前記振り分け手段は、前記普通領域へ前記遊技媒体を案内する普通案内部と前記特定領域へ前記遊技媒体を案内する特定案内部とを回転軸周囲に有する回転体と、その回転体を回転駆動させる回転駆動手段と、前記遊技媒体を前記回転体における前記特定案内部又は前記普通案内部のいずれかに流入する流入部とを含んで構成され、前記振り分け制限手段は、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、前記回転駆動手段により前記回転体を駆動し、前記特定案内部の位置を、前記流入部から該特定案内部への流入が不可能又は困難な位置にする第3の振り分け制限手段を含んで構成されることを特徴とする遊技機7。
遊技機7によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、振り分け制限手段(遊技進行制限手段の一部)における第3の振り分け制限手段によって、普通領域へ遊技媒体を案内する普通案内部と特定領域へ遊技媒体を案内する特定案内部とを回転軸周囲に有する回転体を回転駆動手段により回転させ、該回転体における特定案内部の位置を、流入部から該特定案内部への流入が不可能又は困難な位置にする。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、回転体における特定案内部の位置が、流入部から該特定案内部への流入が不可能又は困難な位置とされるので、振り分け手段による遊技媒体の特定領域への振り分けが抑制され、該振り分け手段により遊技媒体が特定領域に振り分けられたことに伴う有利状態の発生を抑制することができる。その結果、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを防止できる。
遊技機1から7のいずれかにおいて、前記遊技進行制限手段は、前記カウンタ取得手段による前記乱数カウンタの値の取得を禁止する乱数カウンタ値取得禁止手段を含んで構成されることを特徴とする遊技機8。
遊技機8によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、乱数カウンタ値取得禁止手段(遊技進行制限手段の一部)によって乱数カウンタの値の取得が禁止され、それにより遊技の進行が制限される。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、利益抽選に関わる乱数カウンタの値の取得が禁止されるので、遊技の進行の制限中に、利益抽選を行う契機となる予め決められた箇所を遊技媒体が通過することがあっても、利益抽選手段によって有利状態を発生可能な抽選結果を得ることを確実に禁止することができる。その結果、有利状態の発生を確実に防止することができ、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを確実に防止できる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記遊技進行制限手段は、前記遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合に、前記カウンタ値取得手段による前記乱数カウンタの値の取得に換えて、前記有利状態を発生し得ない所定の値を取得する外れ値取得手段を含んで構成され、前記利益抽選手段は、前記遊技進行制限手段による遊技の進行の制限中に、前記外れ値取得手段により取得された値に基づいて、該通過に対する利益の抽選を行うことを特徴とする遊技機9。
遊技機9によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、外れ値取得手段(遊技進行制限手段の一部)によって有利状態を発生し得ない所定の値が取得され、それにより遊技の進行が制限される。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、利益抽選手段による抽選によって有利状態を発生可能な結果を得ることが不可能となるので、遊技の進行の制限中に、利益抽選を行う契機となる予め決められた箇所を遊技媒体が通過することがあっても、有利状態の発生を確実に防止することができ、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを確実に防止できる。
遊技機1から9のいずれかにおいて、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、その検出時期における遊技の内容を記憶する遊技状態記憶手段と、前記遊技進行制限手段による遊技の進行の制限後、所定の操作が行われた場合に、遊技の内容を、前記遊技状態記憶手段に記憶されている遊技の内容に復帰させる復帰手段とを備えていることを特徴とする遊技機10。
遊技機10によれば、状態検出手段により状態の変化が検出された場合には、その検出時期における遊技の内容が遊技状態記憶手段に記憶される。そして、遊技進行制限手段による遊技の進行の制限後、所定の操作が行われると、復帰手段により、遊技の内容が遊技状態記憶手段に記憶されている遊技の内容に復帰される。
よって、状態検出手段によって検出された状態の変化が、不正行為とは無関係の場合(例えば、遊技場の管理者による管理中にパチンコ機が揺れてしまった場合や、正規の遊技を実施中の遊技者の身体の一部が不意にパチンコ機に当たってしまった場合など)であったとしても、かかる場合には、遊技場の管理者が所定の正当な操作を行うことにより、遊技の内容を、状態検出手段により状態の変化が検出された時期における遊技の内容に戻すことができる。
従って、不正行為とは無関係であるにもかかわらず遊技の進行が制限されてしまった場合に、正当な遊技者の利益を損ねることを抑制することができる。
遊技機1から10のいずれかにおいて、視覚的及び/又は聴覚的な報知を行い得る報知手段と、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、前記報知手段による報知を実行させる制御信号を出力する報知信号出力手段とを備えていることを特徴とする遊技機11。
遊技機11によれば、状態検出手段により状態の変化が検出された場合には、報知手段による報知を実行させる制御信号が報知信号出力手段によって出力され、その結果、報知手段による視覚的及び/又は聴覚的な報知が行われる。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、遊技の進行が制限されるだけでなく、報知手段による視覚的及び/又は聴覚的な報知(例えば、音声、ランプ点灯、映像など)がされるので、好適な不正対策を実現できる。
遊技機1から11のいずれかにおいて、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、当該遊技機の外部に設けられ当該遊技機に対する管理を行う管理手段へ制御信号を出力する管理信号出力手段とを備えていることを特徴とする遊技機12。
遊技機12によれば、状態検出手段により状態の変化が検出された場合には、制御信号が、管理信号出力手段により、当該遊技機の外部に設けられ当該遊技機に対する管理を行う管理手段へ出力される。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、当該遊技機を管理する管理手段(例えば、ホールコンピュータなどの外部の管理装置)へ制御信号が出力されるので、管理手段に不正行為の疑いを認識させることができる。
このように、管理手段に不正行為の疑いを認識させることができるので、例えば、管理手段に接続される表示装置を用いて不正行為の疑いを報知したり、管理手段を経由して遊技場の管理者が持つ携帯端末に不正行為の疑いを報知したりするなど、管理手段による不正対策を、遊技の進行の制限と共に行い得、好適な不正対策を実現できる。
遊技機1から12のいずれかにおいて、遊技の状況を把握する遊技状況把握手段と、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出され、かつ、前記遊技状況把握手段により把握された遊技の状況が所定の状況であった場合に、該状態検出手段により検出された前記状態の変化が有意な変化であると判定する状態判定手段とを備え、前記遊技進行制限手段は、前記状態検出手段により検出された前記状態の変化が有意な変化であると前記状態判定手段によって判定された場合に、前記遊技の進行を制限することを特徴とする遊技機13。
遊技機13によれば、所定の状態が状態検出手段により検出された場合に、遊技状況把握手段により把握された遊技の状況が所定の状況にあれば、該状態検出手段により検出された状態が、不正行為などに起因する異常を疑い得る有意な変化であると状態判定手段によって判定される。
ところで、遊技媒体が振り分け手段によって特定領域か普通領域かのいずれかに振り分けられかに応じて遊技者による遊技価値の獲得量が変わる遊技機の場合、不正行為者による不正行為(例えば、遊技機を叩いたり押したりなどの行為による遊技機本体への振動や衝撃の付与や、磁性体を用いた遊技媒体の挙動操作など)は、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする目的により、遊技の状況が特定の状況(例えば、遊技媒体が振り分け手段近傍にある状況など)にある場合に行われることが多い。
かかる事情に対し、遊技機13によれば、遊技の状況が、不正行為が実行される可能性が高い状況(例えば、遊技媒体が振り分け手段近傍にある可能性が高い状況など)にある場合に、状態検出手段により検出された所定の状態の変化が、不正行為を疑うことのできる有意な状態変化であると判定されるので、検出された状態の変化が不正行為を疑うことのできる有意な変化であるか否かの区別を確実に行うことができる。
その結果、不正行為によって生じた遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化(例えば、不正行為によって遊技機本体に生じた振動や衝撃などの揺れや、磁性体を用いる不正行為の結果として遊技機が受ける磁気強度の増加や、不正行為の実行に伴う遊技機への物体の接近など)を確実に検出し得るので、不正行為によって遊技場が被る損害を確実に抑制できる。
なお、状態判定手段により状態検出手段により検出された状態の変化を有意な変化であると判定する条件とされる「所定の状況」としては、例えば、遊技媒体が振り分け手段近傍にある可能性が高い状況など、不正行為が実行される可能性が高い(不正行為が実行され易い)状況が挙げられる。ここで、遊技媒体が振り分け手段近傍にある可能性が高い状況としては、具体的には、振り分け手段を少なくとも含む所定の監視領域内に遊技媒体が存在する状況や、振り分け手段を少なくとも含む所定の監視領域内への遊技媒体の進入が常態に比べて容易となった状況(例えば、該監視領域への遊技媒体の進入が開閉部材によって開閉される入口からのみ可能である場合において、かかる開閉部材が開放されている状況)などが挙げられる。
遊技機13において、前記特定領域と前記普通領域と前記振り分け手段とを含むと共に、前記遊技媒体が通過可能な入口と遊技媒体を排出可能な出口とを含んで構成される入賞装置と、前記入口を通過した遊技媒体の数を計数する進入数計数手段と、前記出口から排出される排出数計数手段と、前記進入数計数手段により計数された数と前記排出数計数手段により計数された数とに基づき、前記入賞装置内に残存する前記遊技媒体の数を計数する残存数計数手段とを備え、前記状態判定手段は、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出され、かつ、前記残存数計数手段よって前記入賞装置内に前記遊技媒体が残存することが示された場合に、該状態検出手段により検出された前記状態の変化が有意な変化であると判定することを特徴とする遊技機14。
遊技機14によれば、特定領域、普通領域、及び振り分け手段を有する入賞装置の内部に残存する遊技媒体の数が、残存数計数手段によって計数される。なお、残存数計数手段による残存数の計数は、進入数計数手段により計数された数(即ち、入口を通過して入賞装置へ進入した遊技媒体の数)と、排出数計数手段により計数された数(即ち、出口を介して入賞装置から排出された遊技媒体の数)とに基づいて行われる。
一般的に、特定領域、普通領域、及び振り分け手段を有する入賞装置に遊技媒体が残存する状況において、不正行為者による不正行為として、遊技機を叩いたり押したりなどの行為による遊技機本体への振動や衝撃の付与や、磁性体を用いた遊技媒体の挙動操作などが行われるケースが多い。よって、かかる入賞装置に遊技媒体が残存する状況、即ち、入賞装置に遊技媒体が残存するために遊技媒体が振り分け手段近傍にある可能性が高く、不正行為が強く疑われる状況において、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が検出された場合に、その状態変化が不正行為を疑い得る有意な変化であると判定されるので、検出された状態変化に不正行為の疑いがあるか否かの区別を確実に行うことができる。
その結果、不正行為によって生じた遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化(例えば、振動や衝撃などの揺れや、磁気強度の変化や、物体の接近など)を確実に検出し得るので、不正行為によって遊技場が被る損害を確実に抑制できる。
遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機15。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機16。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機17。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
遊技媒体を用いた遊技を実行可能な遊技機において、乱数カウンタと、その乱数カウンタを更新するカウンタ更新手段と、前記遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合に、前記乱数カウンタの値を取得するカウンタ値取得手段と、そのカウンタ値取得手段により取得された前記乱数カウンタの値に基づいて利益の抽選を行う利益抽選手段と、その利益抽選手段により第1の結果を得た場合に、通常状態に比べ遊技者に有利な遊技状態である有利状態を発生する第1の有利状態発生手段と、特定領域と、その特定領域とは異なる普通領域と、その普通領域又は前記特定領域のいずれかに前記遊技媒体を振り分ける振り分け手段と、前記利益抽選手段により第2の結果を得た後、前記振り分け手段による振り分けによって前記遊技媒体が前記特定領域を通過した場合に、前記有利状態を発生する第2の有利状態発生手段と、当該遊技機本体又は当該遊技機近傍における状態の変化を検出する状態検出手段と、その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記遊技の進行を制限する遊技進行制限手段とを備えていることを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、カウンタ更新手段によって更新される乱数カウンタの値が、遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合にカウンタ値取得手段により取得され、その取得された値(乱数カウンタの値)に基づいて、利益の抽選が利益抽選手段によって行われる。ここで、利益抽選手段による抽選結果として第1の結果が得られた場合には、第1の有利状態発生手段によって有利状態が発生され、遊技状態が通常状態に比べて遊技者に有利な状態とされる。
一方で、利益抽選手段による抽選結果として第2の結果が得られた場合には、その後、振り分け手段による特定領域か普通領域かのいずれかへの遊技媒体の振り分けによって、該遊技媒体が特定領域に振り分けられると、第2の有利状態発生手段によって有利状態が発生され、遊技状態が通常状態に比べて遊技者に有利な状態とされる。
なお、「通常状態に比べて遊技者に有利な遊技状態」、即ち、「有利状態」としては、例えば、通常状態に比べて多量の賞球を得ることが可能な状態(所謂、大当たり状態)、通常状態に比べて大当たりが生じる確率が上昇する状態(所謂、確変状態)、入球(入賞)によって賞球が付与される入球口に付随する開閉部材の開放時間や開放回数が通常状態に比べて増加される状態などが挙げられる。また、条件付きで上記例示した有利状態へ移行可能な状態、例えば、その後に遊技媒体が特定領域を通過すれば上記例示した有利状態へ移行される状態も含まれる。
ところで、遊技媒体が振り分け手段によって特定領域か普通領域かのいずれかに振り分けられかに応じて遊技者による遊技価値の獲得量を変更し得る遊技機の場合、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする目的により、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為(例えば、遊技機を叩いたり押したりなどの行為による遊技機本体への振動や衝撃の付与や、磁性体を用いた遊技媒体の挙動操作など)が行われることが多い。よって、遊技機本体又は遊技機近傍において状態検出手段によって検出された状態の変化は、不正行為に起因するものである疑いが強い。
かかる事情に対し、遊技機A1によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、遊技進行制限手段によって遊技の進行が制限される。即ち、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、遊技の進行が制限されるので、不正行為によって払い出される遊技媒体の量を最小限に止めることができ、不正行為による遊技場が被る損害を最小限に抑制することができる。特に、遊技の進行の制限が、遊技の進行の停止又は禁止である場合には、不正行為による遊技媒体の払い出しを確実に防止できる。
よって、遊技機A1によれば、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする不正行為(即ち、第2の有利状態発生手段により発生される有利状態を不当に発生させる不正行為)に対し、遊技の進行を制限することによって対応でき、かかる不正に対して好適に対応できる。
なお、遊技機A1において、状態検出手段により変化が生じたか否かを検出する「遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化」としては、例えば、遊技機本体における揺れ(振動や邀撃など)の発生又は揺れ量の変化や、遊技機本体が受ける磁気強度の変化又は遊技機近傍における磁場の発生や、遊技機本体への物体の接近又は遊技機近傍における物体の出現など、不正行為者による不正行為に伴って遊技機本体又は遊技機近傍に生じる状態の変化が挙げられる。また、遊技機A1における「状態検出手段」としては、上記実施形態における衝撃センサ80や、磁気センサや、光学的センサ(例えば、赤外線センサ)のような物体を検出可能なセンサが例示される。
また、遊技機A1において、状態検出手段により「状態の変化を検出する」とは、検出装置(センサ)から出力された状態の変化(振動や衝撃などの揺れや、磁気強度の変化や、物体の接近など)に起因する信号に基づいて遊技機内部の処理によって、遊技機本体や遊技機近傍において状態の変化が生じたことを検出するだけでなく、状態の変化を検出可能な装置(センサ)によって、遊技機本体や遊技機近傍における状態の変化が検出されたことを示す検出結果を遊技機が受信することを含むことを意図している。
また、遊技機A1の遊技進行制限手段において、「その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記遊技の進行を制限する」とは、『状態検出手段によって状態の変化が検出された場合に、その都度、遊技の進行を制限する』ことだけでなく、『状態検出手段によって検出された状態の変化を吟味した上で、検出された状態の変化が所定の有意な状態変化(例えば、所定の状況下で検出された状態の変化)であった場合に、遊技の進行を制限する』ことを含むことを意図している。
特定領域と、その特定領域とは異なる普通領域と、その普通領域又は前記特定領域のいずれかに遊技媒体を振り分ける振り分け手段と、その振り分け手段による振り分けによって前記遊技媒体が前記特定領域を通過した場合に、通常状態に比べ遊技者に有利な遊技状態である有利状態を発生する第2の有利状態発生手段とを備え、前記遊技媒体を用いた遊技を実行可能な遊技機において、乱数カウンタと、その乱数カウンタを更新するカウンタ更新手段と、前記遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合に、前記乱数カウンタの値を取得するカウンタ値取得手段と、そのカウンタ値取得手段により取得された前記乱数カウンタの値に基づいて利益の抽選を行う利益抽選手段と、その利益抽選手段により所定の結果を得た場合に、前記振り分け手段による振り分けとは無関係に、前記有利状態を発生する第1の有利状態発生手段と、当該遊技機本体又は当該遊技機近傍における状態の変化を検出する状態検出手段と、その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記遊技の進行を制限する遊技進行制限手段とを備えていることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、振り分け手段による特定領域か普通領域かのいずれかへの遊技媒体の振り分けによって、該遊技媒体が特定領域に振り分けられると、第2の有利状態発生手段によって有利状態が発生され、遊技状態が通常状態に比べて遊技者に有利な状態とされる。
一方で、カウンタ更新手段によって更新される乱数カウンタの値が、遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合にカウンタ値取得手段により取得され、その取得された値(乱数カウンタの値)に基づいて、利益の抽選が利益抽選手段によって行われる。ここで、利益抽選手段による抽選結果として所定の結果が得られた場合には、振り分け手段による振り分けとは無関係に、第1の有利状態発生手段によって有利状態が発生され、遊技状態が通常状態に比べて遊技者に有利な状態とされる。
なお、「通常状態に比べて遊技者に有利な遊技状態」、即ち、「有利状態」としては、例えば、通常状態に比べて多量の賞球を得ることが可能な状態(所謂、大当たり状態)、通常状態に比べて大当たりが生じる確率が上昇する状態(所謂、確変状態)、入球(入賞)によって賞球が付与される入球口に付随する開閉部材の開放時間や開放回数が通常状態に比べて増加される状態などが挙げられる。
ところで、遊技媒体が振り分け手段によって特定領域か普通領域かのいずれかに振り分けられかに応じて遊技者による遊技価値の獲得量を変更し得る遊技機の場合、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする目的により、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為(例えば、遊技機を叩いたり押したりなどの行為による遊技機本体への振動や衝撃の付与や、磁性体を用いた遊技媒体の挙動操作など)が行われることが多い。よって、遊技機本体又は遊技機近傍において状態検出手段によって検出された状態の変化は、不正行為に起因するものである疑いが強い。
かかる事情に対し、遊技機A2によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、遊技進行制限手段によって遊技の進行が制限される。即ち、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、遊技の進行が制限されるので、不正行為によって払い出される遊技媒体の量を最小限に止めることができ、不正行為による遊技場が被る損害を最小限に抑制することができる。特に、遊技の進行の制限が、遊技の進行の停止又は禁止である場合には、不正行為による遊技媒体の払い出しを確実に防止できる。
よって、遊技機A2によれば、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする不正行為(即ち、第2の有利状態発生手段により発生される有利状態を不当に発生させる不正行為)に対し、遊技の進行を制限することによって対応でき、かかる不正に対して好適に対応できる。
なお、遊技機A2において、状態検出手段により変化が生じたか否かを検出する「遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化」としては、例えば、遊技機本体における揺れ(振動や邀撃など)の発生又は揺れ量の変化や、遊技機本体が受ける磁気強度の変化又は遊技機近傍における磁場の発生や、遊技機本体への物体の接近又は遊技機近傍における物体の出現など、不正行為者による不正行為に伴って遊技機本体又は遊技機近傍に生じる状態の変化が挙げられる。また、遊技機A2における「状態検出手段」としては、上記実施形態における衝撃センサ80や、磁気センサや、光学的センサ(例えば、赤外線センサ)のような物体を検出可能なセンサが例示される。
また、遊技機A2において、状態検出手段により「状態の変化を検出する」とは、検出装置(センサ)から出力された状態の変化(振動や衝撃などの揺れや、磁気強度の変化や、物体の接近など)に起因する信号に基づいて遊技機内部の処理によって、遊技機本体や遊技機近傍において状態の変化が生じたことを検出するだけでなく、状態の変化を検出可能な装置(センサ)によって、遊技機本体や遊技機近傍における状態の変化が検出されたことを示す検出結果を遊技機が受信することを含むことを意図している。
また、遊技機A2の遊技進行制限手段において、「その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記遊技の進行を制限する」とは、『状態検出手段によって状態の変化が検出された場合に、その都度、遊技の進行を制限する』ことだけでなく、『状態検出手段によって検出された状態の変化を吟味した上で、検出された状態の変化が所定の有意な状態変化(例えば、所定の状況下で検出された状態の変化)であった場合に、遊技の進行を制限する』ことを含むことを意図している。
<その他>
遊技盤の略中央部にセンター役物(変動入賞装置)が設けられたパチンコ機などの遊技機が知られている(例えば、特開2003−062217)。かかるタイプの遊技機において、センター役物は、一般的に、その変動入賞装置の入口である入球口と、その入球口に付随し、該入球口を開放または閉鎖する開閉部材と、入球口からセンター役物内に入球することを検出する入球検出スイッチと、センター役物内に入球した球が振り分けられるVゾーン(特定領域)と普通領域とを備えて構成されている。
入球口に付随する開閉部材は、例えば、遊技盤下部の左右と中央との3箇所に形成された始動口に球が入球することに伴い開放される。ここで、開閉部材が開放された状態において、入球口からセンター役物内へ球が入球すると、その入球した球は入球検出スイッチにより検出され、遊技価値としての賞球が払い出される。
また、センター役物内に入球した球は、その内部に設けられた振り分け構造(振り分け部)によって特定領域であるVゾーンか、又は普通領域のいずれかに振り分けられるように構成されている。その振り分け構造による振り分けの結果として、センター役物内に入球した球が所定時間内にVゾーンへ振り分けられた場合には、遊技価値としての賞球が大量に払い出され得る大当たり状態が発生する。即ち、かかる場合には、遊技者にとってより有利な遊技価値が付与され得る遊技状態へと移行する。
一方、クルーンやステージ等の振り分け部材を利用して、球を普通領域又は大当たり状態を発生させる特定領域のいずれかに振り分け、その振り分け結果に応じて遊技者による遊技価値の獲得量を変更し得るパチンコ機などの遊技機も知られている。
特許文献1に記載される遊技機など、構造的(メカ的)な振り分けを用いて遊技者の獲得する遊技価値を変更可能とした遊技を実行する遊技機の場合、意図的な行為(例えば、パチンコ機を意図的に揺らして振動や衝撃を与えるなど)によって球の振り分けが操作される虞がある。例えば、球がVゾーンに入り易い位置に到達したタイミングでパチンコ機を叩くことによって球を故意にVゾーンへ入れたり、普通領域に球が入りそうなタイミングでパチンコ機を叩くことによって球が普通領域に入ることを一時的に阻止すること等が行われる虞がある。
そのため、例えば、パチンコ機に意図的な揺動や衝撃を与えること(例えば、叩いたり傾けたりすることによる振動や衝撃の付与)等によって球を故意にVゾーンへ振り分けさせ、その結果として不当に大当たりを発生させて大量の遊技媒体を払い出させる不正行為(所謂、ドツキ)など、種々の不正行為が横行しており、かかる不正行為によって遊技場(ホール)が多大な損失を被ることがあった。
かかる不正に対する対策としては、遊技機に加速度センサを設置し、かかるセンサによって揺れ(例えば、振動や衝撃)等が検出された場合に、ランプの点灯や音声出力などによって外部に報知することが主流とされている。
かしながら、上記異常などが検出された場合に、上記報知などを行ったとしても、かかる報知が看過され、不正行為が完遂されてしまう虞があるという問題点があった。
本技術的思想は、上上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、不正に対して好適に対応可能な遊技機を提供することを目的としている。
<手段>
この目的を達成するために技術的思想1の遊技機は、遊技媒体を用いた遊技を実行可能なものであって、乱数カウンタと、その乱数カウンタを更新するカウンタ更新手段と、前記遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合に、前記乱数カウンタの値を取得するカウンタ値取得手段と、そのカウンタ値取得手段により取得された前記乱数カウンタの値に基づいて利益の抽選を行う利益抽選手段と、その利益抽選手段により第1の結果を得た場合に、通常状態に比べ遊技者に有利な遊技状態である有利状態を発生する第1の有利状態発生手段と、特定領域と、その特定領域とは異なる普通領域と、その普通領域又は前記特定領域のいずれかに前記遊技媒体を振り分ける振り分け手段と、前記利益抽選手段により第2の結果を得た後、前記振り分け手段による振り分けによって前記遊技媒体が前記特定領域を通過した場合に、前記有利状態を発生する第2の有利状態発生手段と、当該遊技機本体又は当該遊技機近傍における状態の変化を検出する状態検出手段と、その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記遊技の進行を制限する遊技進行制限手段と、その遊技進行制限手段による遊技の進行の制限中に、前記カウンタ更新手段による前記乱数カウンタの更新を許可するカウンタ更新許可手段とを備えている。
技術的思想2の遊技機は、技術的思想1の遊技機において、前記遊技に使用する前記遊技媒体を発射する発射手段を備え、前記遊技進行制限手段は、前記発射手段による前記遊技媒体の発射を禁止する発射禁止手段を含んで構成される。
技術的思想3の遊技機は、技術的思想1又は2の遊技機において、前記遊技進行制限手段は、前記振り分け手段による前記遊技媒体の前記特定領域への振り分けを抑制する振り分け制限手段を含んで構成される。
技術的思想4の遊技機は、技術的思想3の遊技機において、前記特定領域と前記普通領域と前記振り分け手段とを含むと共に、前記遊技媒体が通過可能な入口と、その入口への前記遊技媒体の通過を容易又は可能にする第1位置と該入口への前記遊技媒体の進入を困難又は不可能にする第2位置とを取り得る可動片を含んで構成される入賞装置を備え、前記振り分け制限手段は、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、前記入賞装置における前記可動片を前記第2位置に位置させる第1の振り分け制限手段を含んで構成される。
技術的思想5の遊技機は、技術的思想3又は4の遊技機において、前記振り分け手段は、前記普通領域へ前記遊技媒体を案内する普通案内部と、前記特定領域へ前記遊技媒体を案内する特定案内部と、その特定案内部又は前記普通案内部との相対位置により前記遊技媒体を前記特定案内部又は前記普通案内部のいずれかに流入する流入部と、その流入部と前記特定案内部又は前記普通案内部との相対位置を変化させる相対位置変化手段とを含んで構成され、前記振り分け制限手段は、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、前記流入部と前記特定案内部又は前記普通案内部との相対位置を、前記流入部から前記特定領域への流入が不可能又は困難な位置に、前記相対位置変化手段により変化させる第2の振り分け制限手段を含んで構成される。
技術的思想6の遊技機は、技術的思想1から5のいずれかの遊技機において、前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、その検出時期における遊技の内容を記憶する遊技状態記憶手段と、前記遊技進行制限手段による遊技の進行の制限後、所定の操作が行われた場合に、遊技の内容を、前記遊技状態記憶手段に記憶されている遊技の内容に復帰させる復帰手段とを備えている。
<効果>
技術的思想1の遊技機によれば、カウンタ更新手段によって更新される乱数カウンタの値が、遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合にカウンタ値取得手段により取得され、その取得された値(乱数カウンタの値)に基づいて、利益の抽選が利益抽選手段によって行われる。ここで、利益抽選手段による抽選結果として第1の結果が得られた場合には、第1の有利状態発生手段によって有利状態が発生され、遊技状態が通常状態に比べて遊技者に有利な状態とされる。
一方で、利益抽選手段による抽選結果として第2の結果が得られた場合には、その後、振り分け手段による特定領域か普通領域かのいずれかへの遊技媒体の振り分けによって、該遊技媒体が特定領域に振り分けられると、第2の有利状態発生手段によって有利状態が発生され、遊技状態が通常状態に比べて遊技者に有利な状態とされる。
なお、「通常状態に比べて遊技者に有利な遊技状態」、即ち、「有利状態」としては、例えば、通常状態に比べて多量の賞球を得ることが可能な状態(所謂、大当たり状態)、通常状態に比べて大当たりが生じる確率が上昇する状態(所謂、確変状態)、入球(入賞)によって賞球が付与される入球口に付随する開閉部材の開放時間や開放回数が通常状態に比べて増加される状態などが挙げられる。また、条件付きで上記例示した有利状態へ移行可能な状態、例えば、その後に遊技媒体が特定領域を通過すれば上記例示した有利状態へ移行される状態も含まれる。
ところで、遊技媒体が振り分け手段によって特定領域か普通領域かのいずれかに振り分けられかに応じて遊技者による遊技価値の獲得量を変更し得る遊技機の場合、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする目的により、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為(例えば、遊技機を叩いたり押したりなどの行為による遊技機本体への振動や衝撃の付与や、磁性体を用いた遊技媒体の挙動操作など)が行われることが多い。よって、遊技機本体又は遊技機近傍において状態検出手段によって検出された状態の変化は、不正行為に起因するものである疑いが強い。
かかる事情に対し、技術的思想1の遊技機によれば、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、遊技進行制限手段によって遊技の進行が制限される。即ち、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、遊技の進行が制限されるので、不正行為によって払い出される遊技媒体の量を最小限に止めることができ、不正行為による遊技場が被る損害を最小限に抑制することができる。特に、遊技の進行の制限が、遊技の進行の停止又は禁止である場合には、不正行為による遊技媒体の払い出しを確実に防止できる。
さらに、技術的思想1の遊技機によれば、遊技進行制限手段による遊技の進行の制限中であっても、カウンタ更新許可手段によって、カウンタ更新手段による乱数カウンタの更新が許可されるので、該乱数カウンタは、カウンタ更新手段により時間経過に伴って更新され続ける。よって、乱数カウンタの更新が停止されたときを狙って、乱数カウンタの値が不正行為者によって読み取られることを防止することができる。
ところで、時間経過に応じて刻々と更新される乱数カウンタの値に基づいて有利状態を発生するか否かの抽選を行う遊技機に対し、有利状態(例えば、大当たり状態)を発生させる不正な基板(所謂、ぶら下げ基板)を用いた不正行為がある。かかる不正行為では、不正な接続によって該乱数カウンタの値を不正に読み出し、読み出した値を基に、該乱数カウンタの値が有利状態を発生させる所定の値を示すタイミングを見つけ出し、かかる有利状態を発生させる値を示すタイミングで、遊技機に取り付けた不正な基板(ぶら下げ基板)から不正な信号を出力させ、有利状態を不当に発生させる。
これに対し、技術的思想1の遊技機では、遊技進行制限手段による遊技の進行の制限中においても乱数カウンタの値が更新され続けるので、不正行為者による乱数カウンタの不正な読み出しが困難となり、その結果として、不正なぶら下げ基板の取り付けによる不正行為を防止することができる。
以上のように、技術的思想1の遊技機によれば、振り分け手段による遊技媒体の振り分けを自身に有利な結果とする不正行為(即ち、第2の有利状態発生手段により発生される有利状態を不当に発生させる不正行為)に対し、遊技の進行を制限することによって対応できるだけでなく、遊技の進行の制限中も乱数カウンタを更新させることにより、乱数カウンタの値の不正な読み出しに起因する不正行為(即ち、第1の有利状態発生手段により発生される有利状態を不当に発生させる不正行為)にも対応することができる。従って、かかる技術的思想1の遊技機によれば、種々の不正に対して好適に対応できるという効果がある。
なお、技術的思想1の遊技機において、状態検出手段により変化が生じたか否かを検出する「遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化」としては、例えば、遊技機本体における揺れ(振動や邀撃など)の発生又は揺れ量の変化や、遊技機本体が受ける磁気強度の変化又は遊技機近傍における磁場の発生や、遊技機本体への物体の接近又は遊技機近傍における物体の出現など、不正行為者による不正行為に伴って遊技機本体又は遊技機近傍に生じる状態の変化が挙げられる。また、技術的思想1の遊技機における「状態検出手段」としては、衝撃センサや、磁気センサや、光学的センサ(例えば、赤外線センサ)のような物体を検出可能なセンサが例示される。
また、技術的思想1の遊技機において、状態検出手段により「状態の変化を検出する」とは、検出装置(センサ)から出力された状態の変化(振動や衝撃などの揺れや、磁気強度の変化や、物体の接近など)に起因する信号に基づいて遊技機内部の処理によって、遊技機本体や遊技機近傍において状態の変化が生じたことを検出するだけでなく、状態の変化を検出可能な装置(センサ)によって、遊技機本体や遊技機近傍における状態の変化が検出されたことを示す検出結果を遊技機が受信することを含むことを意図している。
また、技術的思想1の遊技機の遊技進行制限手段において、「その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記遊技の進行を制限する」とは、『状態検出手段によって状態の変化が検出された場合に、その都度、遊技の進行を制限する』ことだけでなく、『状態検出手段によって検出された状態の変化を吟味した上で、検出された状態の変化が所定の有意な状態変化(例えば、所定の状況下で検出された状態の変化)であった場合に、遊技の進行を制限する』ことを含むことを意図している。
技術的思想2の遊技機によれば、技術的思想1の遊技機の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、発射禁止手段(遊技進行制限手段の一部)によって発射手段による遊技媒体の発射が禁止され、それにより遊技の進行が制限される
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、遊技媒体の発射が禁止されるので、遊技の進行が実質的に停止され、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを確実に防止できるという効果がある。
技術的思想3の遊技機によれば、技術的思想1又は2の遊技機の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、振り分け制限手段(遊技進行制限手段の一部)によって振り分け手段による遊技媒体の特定領域への振り分けが抑制され、それにより遊技の進行が制限される。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、振り分け手段による遊技媒体の特定領域への振り分けが抑制されるので、振り分け手段により遊技媒体が特定領域に振り分けられたことに伴う有利状態の発生を抑制することができ、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを防止できるという効果がある。
技術的思想4の遊技機によれば、技術的思想3の遊技機の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、振り分け制限手段(遊技進行制限手段の一部)における第1の振り分け制限手段によって、特定領域と前記普通領域と前記振り分け手段とを含む入賞装置の入口に設けられている可動片を、該入口への遊技媒体の進入を困難又は不可能にする位置(第2位置)に位置させる。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、振り分け手段を含む入賞装置の入口への遊技媒体の通過が困難又は不可能とされるので、振り分け手段による遊技媒体の特定領域への振り分けが抑制され、該振り分け手段により遊技媒体が特定領域に振り分けられたことに伴う有利状態の発生を抑制することができる。その結果、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを防止できるという効果がある。
技術的思想5の遊技機によれば、技術的思想3又は4の遊技機の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出された場合には、その検出に基づき、振り分け制限手段(遊技進行制限手段の一部)における第2の振り分け制限手段によって、特定領域へ前記遊技媒体を案内する特定案内部又は普通領域へ前記遊技媒体を案内する普通案内部と、該特定案内部又は該普通案内部のいずれかに遊技媒体を流入する流入部との相対位置を、相対位置変化手段により流入部から特定領域への遊技媒体の流入を不可能又は困難な位置に変化させる。
よって、遊技機本体又は遊技機近傍における状態の変化が状態検出手段によって検出されて、不正行為の疑いが強く持たれる場合には、流入部と特定案内部又は普通案内部との相対位置が、該流入部から特定領域への遊技媒体の流入を不可能又は困難な位置とされるので、振り分け手段による遊技媒体の特定領域への振り分けが抑制され、該振り分け手段により遊技媒体が特定領域に振り分けられたことに伴う有利状態の発生を抑制することができる。その結果、遊技機本体又は遊技機近傍における状態を変化させる不正行為による遊技媒体の多量の払い出しを防止できるという効果がある。
技術的思想6の遊技機によれば、技術的思想1から5のいずれかの遊技機の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。状態検出手段により状態の変化が検出された場合には、その検出時期における遊技の内容が遊技状態記憶手段に記憶される。そして、遊技進行制限手段による遊技の進行の制限後、所定の操作が行われると、復帰手段により、遊技の内容が遊技状態記憶手段に記憶されている遊技の内容に復帰される。
よって、状態検出手段によって検出された状態の変化が、不正行為とは無関係の場合(例えば、遊技場の管理者による管理中にパチンコ機が揺れてしまった場合や、正規の遊技を実施中の遊技者の身体の一部が不意にパチンコ機に当たってしまった場合など)であったとしても、かかる場合には、遊技場の管理者が所定の正当な操作を行うことにより、遊技の内容を、状態検出手段により状態の変化が検出された時期における遊技の内容に戻すことができる。
従って、不正行為とは無関係であるにもかかわらず遊技の進行が制限されてしまった場合に、正当な遊技者の利益を損ねることを抑制することができるという効果がある。
本発明の一実施形態におけるパチンコ機の正面図である。 外枠に対して内枠と前面枠セットとを開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機から前面枠セットを取り外した状態を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 役物可変入賞装置の斜視図である。 役物可変入賞装置の分解斜視図である。 (a)は、役物可変入賞装置の回転体部の平面図であり、(b)は、役物可変入賞装置の回転体部の正面図である。 役物可変入賞装置の球導部材を部分的に拡大視した模式図である。 一般役物入賞装置の斜視図である。 一般役物入賞装置の分解斜視図である。 前面枠セットの背面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。 パチンコ機裏面における第1制御基板ユニット、第2制御基板ユニット及び裏パックユニットの配置を示す模式図である。 内枠及び遊技盤の構成を示す背面図である。 内枠を後方より見た斜視図である。 遊技盤を後方より見た斜視図である。 支持金具の斜視図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第1制御基板ユニットの斜視図である。 第1制御基板ユニットの分解斜視図である。 第1制御基板ユニットを裏面から見た分解斜視図である。 第2制御基板ユニットの正面図である。 第2制御基板ユニットの斜視図である。 第2制御基板ユニットの分解斜視図である。 パチンコ機の背面から見た裏パックユニットの背面図を示す図である。 裏パックユニットの分解斜視図を示す図である。 タンクレールの構成を示す図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 各種カウンタ等の模式図である。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置261のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 図32のメイン処理の中で実行される開閉部材開放処理を示すフローチャートである。 図32のメイン処理の中で実行される大当たり処理のフローチャートである。 図32のメイン処理の中で実行される特図変動処理を示すフローチャートである。 図35の特図変動処理の中で実行される当否設定処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理のフローチャートである。 スイッチ読み込み処理を示すフローチャートである。 図38のスイッチ読み込み処理の中で実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 外部割込処理を示すフローチャートである。 RAMクリア検出時割込処理を示すフローチャートである。 NMI割込処理を示すフローチャートである。 本発明のパチンコ機の変形例における特図変動処理を示すフローチャートである。 本発明のパチンコ機の変形例における始動入賞処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 パチンコ機(遊技機)
33 役物可変入賞装置(入賞装置
0 衝撃センサ(状態検出手段)
216 回収通路(普通領域)
S204 (第1の有利状態発生手段の一部、第2の有利状態発生手段の一部)
S209:Yes (遊技進行制限手段)
S211 (カウンタ更新手段)
S401 (利益抽選手段)
S402 (第1の有利状態発生手段の一部)
S406 (利益抽選手段)
S409 (利益抽選手段)
S504 (第2の有利状態発生手段の一部
701 (遊技状態記憶手段)
S702 (遊技進行制限手段
S703 (遊技進行制限手段
S803 (復帰手段)

Claims (2)

  1. 遊技媒体を用いた遊技を実行可能な遊技機において、
    乱数カウンタと、
    その乱数カウンタを更新するカウンタ更新手段と、
    前記遊技媒体が予め決められた箇所を通過した場合に、前記乱数カウンタの値を取得するカウンタ値取得手段と、
    そのカウンタ値取得手段により取得された前記乱数カウンタの値に基づいて利益の抽選を行う利益抽選手段と、
    その利益抽選手段により第1の結果を得た場合に、通常状態に比べ遊技者に有利な遊技状態である有利状態を発生する第1の有利状態発生手段と、
    特定領域と、
    その特定領域とは異なる普通領域と、
    その普通領域又は前記特定領域のいずれかに前記遊技媒体を振り分ける振り分け手段と、
    前記利益抽選手段により第2の結果を得た後、前記振り分け手段による振り分けによって前記遊技媒体が前記特定領域を通過した場合に、通常状態に比べ遊技者に有利な遊技状態である有利状態を発生する第2の有利状態発生手段と、
    当該遊技機本体又は当該遊技機近傍における状態の変化を検出する状態検出手段と、
    その状態検出手段により前記状態の変化が検出されたことに基づき、前記カウンタ更新手段による前記乱数カウンタの更新以外の処理を制限する遊技進行制限手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記状態検出手段により前記状態の変化が検出された場合に、その検出時期における遊技の内容を記憶する遊技状態記憶手段と、
    前記遊技進行制限手段による処理の制限後、所定の操作が行われた場合に、遊技の内容を、前記遊技状態記憶手段に記憶されている遊技の内容に復帰させる復帰手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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