JP2588133B2 - 遊技用装置 - Google Patents

遊技用装置

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JP2588133B2
JP2588133B2 JP6045928A JP4592894A JP2588133B2 JP 2588133 B2 JP2588133 B2 JP 2588133B2 JP 6045928 A JP6045928 A JP 6045928A JP 4592894 A JP4592894 A JP 4592894A JP 2588133 B2 JP2588133 B2 JP 2588133B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパチンコ遊技機やコイン
遊技機等で代表される弾球遊技機を含む遊技用装置に関
し、詳しくは、打玉を弾発して遊技が行なわれる弾球遊
技機とその弾球遊技機の情報を処理するための情報処理
装置とを接続するための接続端子装置と、前記弾球遊技
機の遊技状態を制御して遊技者に所定の遊技価値を付与
可能な特定遊技状態を出現可能な遊技制御手段とを含む
遊技用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、たとえば、打玉を遊技領
域に打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機を含む遊技用
装置があった。この遊技用装置は、弾球遊技機の遊技状
態を制御する制御基板等から構成された遊技制御手段が
遊技盤裏面側に設けられ、たとえば可変表示装置の表示
結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば77
7)となることにより遊技者に所定の遊技価値を付与可
能な特定遊技状態(いわゆる大当り状態)が出現するよ
うに構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、遊技場におい
て、特定遊技状態が発生すれば、係員にその旨を知らせ
たり弾球遊技機の釘調整等の入賞率の調整管理等のため
に、前記特定遊技状態に関する情報を弾球遊技機から外
部に出力して遊技場側が入手したいというニーズがあっ
た。
【0004】ところが、従来の弾球遊技機においては、
前記遊技制御手段によって出現された特定遊技状態に関
する情報を機外に積極的に出力するようには作られてい
なかった。その結果、遊技場においてどうしても前記特
定遊技状態に関する情報を入手したい場合には、弾球遊
技機が遊技場に設置された後、弾球遊技機内の制御用信
号線のうち前記遊技制御手段により出現された特定遊技
状態に関する情報が流れる信号線を見つけ出し、その信
号線に外部出力用の配線を電気的に接続し、その配線か
ら特定遊技状態に関する情報を外部出力するように構成
するという遊技場における特別の配線接続作業が必要と
なるという欠点があった。しかも、この外部出力用の配
線を弾球遊技機内の前記特定の信号線に接続することに
伴って弾球遊技機内部の信号線が複雑となり、配線が煩
雑な状態となってしまうという欠点も有する。
【0005】本発明は、係る実情に鑑み考え出されたも
のであり、その目的は、遊技場において特定遊技状態に
関する情報を入手したいというニーズに極力簡単に応え
ることのできる遊技機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、打玉を弾発し
て遊技が可能な弾球遊技機とその弾球遊技機の情報を処
理するための情報処理装置とを接続するための接続端子
装置と、前記弾球遊技機の遊技状態を制御して遊技者に
所定の遊技価値を付与可能な特定遊技状態を出現可能な
遊技制御手段とを含む遊技用装置であって、前記遊技制
御手段から出力された前記特定遊技状態に関する情報を
中継して弾球遊技機外に出力する中継基板と、前記弾球
遊技機に設けられ、打玉を弾発発射するための打球装置
と、前記弾球遊技機に設けられた玉払出装置により払出
される玉が欠乏したことを検出する玉欠乏検出手段と、
前記打球装置および前記玉欠乏検出手段それぞれと前記
接続端子装置とを前記中継基板を経由することなく接続
するための複数本の第1接続コードとを含み、前記接続
端子装置は、前記複数本の第1接続コードが接続される
とともに、前記情報処理装置と前記接続端子装置とを接
続するための複数本の第2接続コードが接続可能な複数
の外部接続端子とを有し、該外部接続端子は、前記第1
接続コードと前記第2接続コードとの少なくとも一方が
着脱自在に構成されていることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明によれば、接続端子装置により、弾球遊
技機とその弾球遊技機の情報を処理するための情報処理
装置とが接続され、また、弾球遊技機の遊技状態を制御
する遊技制御手段の働きにより、遊技者に所定の遊技価
値を付与可能な特定遊技状態が出現可能となる。そし
て、前記遊技制御手段から出力された前記特定遊技状態
に関する情報が中継基板により中継されて弾球遊技機外
に出力される。弾球遊技機に設けられた打球装置により
打玉が弾発発射され、玉欠乏検出手段により、弾球遊技
機に設けられた玉払出装置により払出される玉が欠乏し
たことが検出される。そして、複数本の第1接続コード
により、前記打球装置および前記玉欠乏検出手段それぞ
れと前記接続端子装置とが前記中継基板を経由すること
なく接続される。前記接続端子装置は、前記複数本の第
1接続コードが接続されるとともに、前記情報処理装置
と前記接続端子装置とを接続するための複数本の第2接
続コードが接続可能な複数の外部接続端子を有し、その
外部接続端子は、前記第1接続コードと前記第2接続コ
ードとの少なくとも一方が着脱自在に構成されている。
【0008】
【発明の実施例】以下には、図面を参照して、この発明
の一実施例について詳細に説明をする。
【0009】図1は、この発明の一実施例に係る接続構
造を示すブロック図である。
【0010】図1を参照して、遊技場に配列された遊技
機の一例の複数台の弾球遊技機10a ,10b ,10c
…には、それぞれ、接続端子板12a ,12b ,12c
,…が備えられており、各弾球遊技機10a ,10b
,10c ,…と情報処理装置14との間の電気的な接
続は、これら接続端子板12a ,12b ,12c ,…を
介して行なわれている。
【0011】今、弾球遊技機10aを例にとって説明す
ると、弾球遊技機10aには景品玉タンクに貯留されて
いる景品玉がほぼなくなったことを検出するための玉欠
乏検出手段の一例の玉切れ検出器16やガラス扉の開閉
状態を検出する扉開閉検出器18等のセンサが設けられ
ている。
【0012】また、ガラス扉のロックを解除してガラス
扉を開放するための扉開放用ソレノイド20や、打球装
置の一例の電動式打球機構に組込まれた打球モータ22
等の電気的に駆動される部品が備えられている。
【0013】これら玉切れ検出器16、扉開閉検出器1
8、扉開放用ソレノイド20および打球モータ22から
取出された第1接続コードの一例の接続配線24は、ひ
とまとめにされて、接続端子板12aに接続されてい
る。
【0014】この実施例では、接続配線24と接続端子
板12a との間の接続は、いわゆるワンタッチで着脱す
ることのできない固定的な接続になっている。
【0015】接続端子板12aには情報処理装置14か
ら取出された第2接続コードの一例の接続配線26が接
続されている。接続配線26の接続端子板12aへの接
続は、後述するように、いわゆるワンタッチで着脱自在
になっている。
【0016】以上のごとく、弾球遊技機10a から取出
される接続配線24を、一旦、接続端子板12a に接続
し、弾球遊技機10a と外部の情報処理装置14との間
の接続を、接続端子板12a を用いて行なうようにした
ことが、この実施例の特徴である。
【0017】このように、接続端子板12a を用いて、
弾球遊技機10a から取出された接続配線24と情報処
理装置14から取出された接続配線26とを接続するよ
うにすれば、接続配線が煩雑に入乱れることなく、すっ
きりとした配線処理をすることができる。
【0018】また、情報処理装置14から取出された配
線は、接続端子板12a の所定位置に順次接続すればよ
く、弾球遊技機10a の各所に散らばったセンサ等の接
続線と直接接続しなくてもよいので、接続が容易になる
とともに、誤接続等の防止が図れている。
【0019】弾球遊技機10a には、さらに、磁石等を
用いて不正が行なわれることを防止するために、磁気検
出器28が設けられ、該磁気検出器28の接続配線は、
打球モータ停止制御部30a を介して情報処理装置14
に接続されているとともに、接続端子板12a にも接続
されて、打球モータ停止制御部30a の出力が接続端子
板12a を介して打球モータ22へ与えられ、打球モー
タ12の停止制御が可能にされている。
【0020】他の弾球遊技機10b ,10c ,…も同様
な接続構造になっている。
【0021】図2は、この発明の他の実施例に係る接続
構造を示す図である。
【0022】図2の実施例の特徴は、接続端子板12a
,12b ,12c ,…を弾球遊技機10a ,10b ,
10c ,…と一体的に設けたものではなく、それを弾球
遊技機10a ,10b ,10c ,…の近傍に設けた例で
ある。そして、この実施例では、情報処理装置14から
取出された接続配線26が、接続端子板12a ,12
b,12c ,…と固定的に接続されており、弾球遊技機
10a ,10b ,10c ,…から取出された接続配線2
4が接続端子板12a に対してワンタッチで着脱自在に
なっている。
【0023】この実施例のごとく、接続端子板12a ,
12b ,12c ,…を弾球遊技機10a ,10b ,10
c ,…の近傍に設けた場合、弾球遊技機10a ,10b
,10c ,…を入替える場合等において、接続端子板
12a ,12b ,12c ,…と情報処理装置14との間
の接続をその都度取外す必要がなく、弾球遊技機10
a,10b ,10c ,…から取出された接続配線24を
接続端子板12a ,12b,12c ,…から取外せばよ
く、配線処理が容易であるという利点がある。
【0024】また、接続端子板12a ,12b ,12c
,…は、弾球遊技機を配列する島台や島台上の幕板等
に設けておけば、弾球遊技機の入替等があってもそのま
ま入替え後の遊技機にも使用できるという利点もある。
【0025】なお、上記図1に示す実施例および図2に
示す実施例において、磁気検出器28から取出された接
続配線は、接続端子板12a ,12b ,12c ,…を介
してでなく、直接打球モータ停止制御部30a ,30b
,30c ,…と接続したが、打球モータ停止部30a
,30b ,30c ,…を情報処理装置14内に配置し
た場合、磁気検出器28から取出された配線も、接続端
子板12a ,12b ,12c を介して打球モータ停止制
御部30a ,30b ,30c ,…は接続されるようにし
てもよい。
【0026】また、弾球遊技機10a ,10b ,10c
,…に備えられた他のセンサ、たとえば入賞玉検出セ
ンサやV入賞玉検出センサなどから取出された接続線
も、接続端子板12a ,12b ,12c ,…を介して情
報処理装置14に接続してもよい。
【0027】前記接続端子板12a,12b,12c,
…により、打玉が弾発して遊技が行なわれる弾球遊技機
とその弾球遊技機の情報を処理するための情報処理装置
とを接続するための接続端子装置が構成されている。図
3は、図1に説明した実施例における弾球遊技機10a
(図1で、弾球遊技機や接続端子板の参照番号に付けた
アルファベット記号a,b,c,…は弾球遊技機や接続
端子板相互の識別用のために付けたので、以下、必要の
ないときは、このアルファベット記号は省略することに
する。)のより具体的な背景図である。
【0028】図3を参照して、接続端子板12は、機構
板32の右上隅に取付けられている。接続端子板12に
は、図1の説明で述べたごとく、玉切れ検出器16、扉
開閉検出器18、扉開放用ソレノイド20および打球モ
ータ22から取出された接続配線が固定的に接続されて
いる。
【0029】玉切れ検出器16は、図示のように、景品
玉タンク34内の景品玉を払出装置35へ供給する景品
玉供給樋36に取付けられている。
【0030】次にここで、打球モータ22の具体的な実
施例について詳細に説明をする。
【0031】この実施例では、打球モータ22は同期モ
ータ(シンクロナスモータ)が用いられている。
【0032】図8は、同期モータの原理を説明するため
の図である。同期モータは、図8(a )に示すように、
回転子102の磁石と手に持った磁石104との吸引力
を利用して回転を生じさせるものである。回転子102
の周囲には、図8(b )(c)に示すように固定子10
6が配置され、固定子106に電機子巻線が施されてい
て、該電機子巻線に図示のような電流を流すことによっ
て、同期速度Ns の回転磁界を生じさせる。すると、こ
の回転磁界に同期して、回転子102が同期速度Ns で
回転する仕組みである。
【0033】図9に、この実施例に用いられている打球
モータ(同期モータ)22の分解斜視図を示す。
【0034】図9を参照して、打球モータ22は、対を
なすボビンカバー108a ,108b と、ボビンカバー
108a ,108b 内に収められたリング状のボビン1
10a ,110b と、ボビンカバー108a ,108b
を連結するための連結リング112と、ボビン110a
,110b の中心で回転する回転子114とを備えて
いる。また、回転子114の中心軸には、回転軸116
が挿通されて固定されており、回転軸116の先端には
ピニオンギヤ118が固着されている。
【0035】ボビン110a ,110b には、図示しな
い電機子巻線が備えられており、これら電機子巻線によ
って回転磁界が生じるようにされている。
【0036】なお、この実施例の打球モータ22は、単
相交流電源によって駆動されるようにされており、回転
磁界発生のために、次のような工夫がされている。すな
わち、ボビン110a に備えられた電機子巻線とボビン
110b に備えられた電機子巻線とでは、それぞれ、位
相がたとえば90度異なる電流が与えられるように、い
ずれか一方の電機子巻線には後述するコンデンサを介し
て電流が供給されるようになっている。このようにした
結果、単相交流によって駆動される場合であっても、コ
ンデンサによって生じる電流の位相差により、ボビン1
10a に設けられた電機子巻線とボビン110b に設け
られた電機子巻線とによって、回転磁界が発生される。
【0037】回転子114は、軽量化を図るために、た
とえば樹脂で構成された軽い芯部と、その周面に配置さ
れた円筒状の磁石122とからなっている。磁石122
は、回転子114の回転軸方向に複数極に分極された磁
石である。この実施例では、磁石122は、たとえば交
互にN極とS極とに12分極されている。このように磁
石122を多数極に分極することにより、始動トルクが
得やすくなるようにされている。
【0038】回転子114の前後部には、それぞれ、係
止部材123a ,123b が設けられている。係止部材
123a ,123b は、それぞれ、回動カラー、コイル
スプリング、ワッシャ等で構成されており、回転子11
4の回転をスムーズにするとともに、回転子114をボ
ビン110a ,110b の中心部で保つためのものであ
る。
【0039】この実施例に係る打球モータ22には、さ
らに、減速装置124が結合されている。減速装置12
4は、ピニオンギヤ128に係合する第1係合歯車12
6と、第1係合歯車126と同じ回転中心軸に設けら
れ、第1係合歯車126よりも歯数の少ない伝達歯車1
28と、伝達歯車128と噛み合う歯数の大きな第2係
合歯車130とから構成されている。この減速装置12
4によって、ピニオンギヤ128の回転、すなわち回転
子114の回転数が所定の回転数に減らされ、駆動軸1
32がその回転数で回転する。
【0040】駆動軸132は、図示しない打球機構を駆
動する。
【0041】ところで、この実施例では、打球モータ2
2に直接交流電源が与えられるのではなく、図10に示
すようなタッチ検出回路134を介して電力が供給され
るようになっている。タッチ検出回路134は、遊技者
が現実に操作ハンドルに手を触れて遊技しているか否か
を判別するためのものであり、操作ハンドルを調整後、
マッチ棒等で操作ハンドルを固定して、遊技者が遊技機
から離れた場合等には、打球モータ22の駆動を禁止す
るためのものである。
【0042】なお、遊技機としてはスロットマシンでも
よい。また、図10において、136は操作ハンドルに
よってオンオフされる打球開始スイッチ、138は操作
ハンドルの近傍に設けられた押しボタン137によって
切換えられる単発キースイッチである。また、140
は、図9において説明した電流の位相差発生用のコンデ
ンサである。
【0043】次に図10を参照して、タッチ検出回路1
34の構成と動作とについて説明をする。
【0044】タッチ検出回路134は、発振回路142
と、フリップフロップ144と、トランジスタ回路14
6と、電磁リレー148とを含んでいる。
【0045】また、操作ハンドルに、遊技者の手が触れ
るように配置されたタッチ検出板150を備えており、
該タッチ検出板150は、フリップフロップ144の入
力側に接続されている。
【0046】タッチ検出回路134の動作は、次のよう
になる。
【0047】発振回路142の出力電圧をE0 、フリッ
プフロップ144のセット端子Rへの入力電圧をVS
そのリセット端子Rへの入力電圧をVR 、フリップフロ
ップ144の出力電圧をV0 として、各電圧の状態を考
えてみる。
【0048】初めに、可変抵抗152を調整して VS <VR になるように設定する。すなわち、可変抵抗152の抵
抗値RS が抵抗154および156の直列接続の抵抗値
R よりも大きくなるように設定する。
【0049】ここで、フリップフロップ144を構成す
るノアゲート158S,158Rは、たとえばC−MO
Sで構成されており、フリップフロップ144の入力側
から見たとき、それらはそれぞれ静電容量CS およびC
R ととらえることができる。そこで、今、発振回路14
2からE0 の電圧がフリップフロップ144に与えられ
たとき、上記静電容量が充電される時定数を、それぞれ
τS およびτR とすれば、 τS =RS S τR =RR R となる。ここで、CS =CR とすれば、 τS >τR (RS >RR ) である。よって、時定数を考慮して、E0 ,VS ,VR
の関係を図示すると、図11のようになる。より詳しく
いえば、発振回路142から電圧E0 が与えられると、
フリップフロップ144のリセット端子Rがハイレベル
になる。続いて所定時間遅れて(この所定時間の遅れは
時定数の違いから生じる)セット端子Sがハイレベルに
なる。そして、電圧E0 がなくなれば、セット端子Sお
よびリセット端子Rの電圧レベルは所定の時定数で立ち
下がる。なお、図11において、V THはフリップフロッ
プ144の入力端子のしきい値レベルを表わす。
【0050】次に、タッチ検出板150に手を触れた場
合を考える。このとき、フリップフロップ144の入力
側、すなわち発振回路142の出力端子側から見ると、
抵抗154と156との接続点にノアゲート158Rに
並列にコンデンサ160が接続されたものと考えること
ができる。したがって、コンデンサと考えたノアゲート
158Rを充電するための時定数τR は、コンデンサ1
60を充電する分だけ遅れて、τR´となる。このと
き、τR´>τS になるようにコンデンサ160の値を
選べば、リセット端子Rの電圧波形は、図11に点線で
示すように、その立ち上がりがVS よりも遅れる。
【0051】図12は、発振回路142から出力される
出力電圧E0 ,フリップフロップ144のセット端子電
圧VS ,リセット端子電圧VR および出力端子電圧V0
の経時的変化を示すタイミング図である。主として図1
2を参照して、(I)タッチ検出板150に遊技者の手
が触れていない場合、(II)タッチ検出板150に遊
技者の手が触れている場合について、それぞれ場合を分
けて、フリップフロップ144の出力電圧レベルがいか
に変化し、その変化によりトランジスタ回路146がど
う動作するかを説明する。
【0052】(I)タッチ検出板150に遊技者の手が
触れていない場合:発振回路142から出力されるパル
ス電圧が、(A)のように一定の間隔で変化すると、フ
リップフロップ144のセット端子Sの電圧は、(B)
に示すように変化する。すなわち、セット端子の電圧
は、パルス電圧E0 の立ち上がりに応答して時定数τS
で立ち上がり、時刻t 2 でしきい値VTHを超える。この
ようにしきい値VTHを超えたとき、フリップフロップ1
44のセット端子Sはハイレベルとなる。また、電圧E
0 の立ち下がりに応答して、VS は時定数τS で立ち下
がる。
【0053】同様にして、リセット端子Sの電圧は
(C)のように変化する。上述のセット端子の電圧VS
と異なるのは、その立ち上がりおよび立ち下がりの時定
数τR が異なることだけである。よって、リセット端子
Rの電圧は、時刻t 1 でハイレベルとなる。上述のよう
なタイミングでセット端子Sの電圧VS およびリセット
端子Rの電圧VR が変化すると、フリップフロップ14
4の出力V0 は(D)で示すように変化する。すなわ
ち、出力電圧V0 は時刻t 1 で立ち上がり、時刻t 2
立ち下がる、パルス幅の極めて狭いパルス電圧となる。
このパルス電圧がトランジスタ回路146に与えられた
場合、該電圧はスイッチングトランジスタ162のべー
スに並列に設けられたCR回路164によって吸収さ
れ、スイッチングトランジスタ162はオンしない。よ
って、電磁リレー148に電流が流れず、打球モータ2
2は動作不可能である。
【0054】(II)タッチ検出板150に遊技者の手
が触れている場合:この場合、(B′)に示すように、
セット端子Sの電圧変化は、タッチ検出板150に手を
触れていない場合と同様であるが、リセット端子Rの電
圧状態が異なる。すなわち、(C′)に示すように、リ
セット端子Rの電圧は、パルス電圧E0 の立ち上がりと
ともに立ち上がるが、その時定数はτR´と大きくな
り、ゆるやかに立ち上がる。よって、フリップフロップ
144はまずそのセット端子Sがハイレベルになり、続
いてリセット端子Rがハイレベルになる。このような順
序でセット端子Sおよびリセット端子Rが変化すれば、
フリップフロップ144の出力レベルは、(D′)で示
すように変化する。すなわち、フリップフロップ144
の出力電圧は、セット端子Sの立ち下がりに応答して立
ち上がり、セット端子Sの立ち上がりに応答して立ち下
がるパルス幅の比較的広いパルス電圧となる。このパル
ス電圧は、トランジスタ回路146のCR回路164で
吸収できず、スイッチングトランジスタ162のベース
に電圧印加されて、スイッチングトランジスタ162が
オンする。よって、電磁リレー148が働き、打球モー
タ22が動作可能になる。
【0055】さて、図3に戻って、38は、ガラス扉開
放レバー、40は遊技制御手段の一例の制御基板であ
る。この制御基板40は、そこに内設された制御回路に
よって、弾球遊技機10の電動部材、たとえば可変表示
装置や可変入賞球装置を制御するものである。
【0056】また、制御基板40からは、通常、接続配
線41が取出され、中継基板43を介して接続配線45
によって、表示ランプ49(後述する図13参照)へ信
号が与えられるようになっている。というのは、制御基
板40によって、弾球遊技機10の遊技状態、たとえば
大当り状態(特定遊技状態)等が制御されるわけである
が、弾球遊技機10が大当り状態になったときに、その
情報を弾球遊技機10のたとえば上部幕板等に設けられ
た表示ランプ(大当りランプ兼係員呼出ランプ)49に
与え、該表示ランプ49によって係員に弾球遊技機10
が大当り状態であることを報知する必要があるからであ
る。なお、接続配線41,45は、それぞれコネクタ2
1,23により中継基板43に接続されている。
【0057】ところが、制御基板40と表示ランプ49
とが、接続配線41、中継基板43および接続配線45
によって直接接続した場合には、制御基板40と表示ラ
ンプ49との間がショートした場合等、制御基板40内
の回路に大電流が流れ、制御基板40は故障する原因に
なる等の問題が生じる。
【0058】そこで、この実施例では、図13に示すよ
うに、制御基板40の出力端子の前段にリレー47を設
け、制御基板40内の回路と表示ランプ49とを、この
リレー47を介して接続されている。この結果、制御基
板40と表示ランプ49との間がショートしても、表示
ランプ49側から制御基板40側へ流れ込もうとする大
電流は、リレー47によって遮断され、制御基板40内
の回路が実質的に影響を受けることはない。
【0059】なお、上記説明では、制御基板40から取
出された接続配線41は、独自の中継基板43を介して
接続配線45と接続されているものとしたが、この実施
例に係る中継基板の一例の接続端子板12(図1,図2
参照)を介して表示ランプや情報処理装置14と接続さ
れていてもよい。また、情報外部出力専用の中継基板か
ら大当り情報を外部出力してもよい。
【0060】また、保護用のリレー47は、制御基板4
0内に設けず、接続端子板12や43に設けられていて
もよい。また、表示ランプ49側から制御基板40側へ
流れ込もうとする大電流を遮断する構成として、リレー
の代わりにフォトカプラ等を用いてもよい。前記制御基
板40により、前記遊技機の遊技状態を制御して、遊技
者に所定の遊技価値を付与可能な特定遊技状態を出現可
能な遊技状態制御手段が構成されている。
【0061】図4は、図3における接続端子板12周辺
部分の拡大斜視図である。
【0062】図4において、26は既に説明した情報処
理装置14から取出された接続配線であり、42は電力
供給配線である。また、44は外枠を示し、46は前面
枠を示している。
【0063】次に、接続端子板12の具体的な一実施例
について、図5の分解斜視図に基づいて説明をする。
【0064】接続端子板12は、機構板32(図4参
照)に取付けられる取付板48と、カバー部材50とに
よって外装ケースを構成している。
【0065】取付板48には、櫛の歯状に所定間隔をあ
けて形成された接続線案内歯52が備えられている。接
続線案内歯52と52との各間には、クリップ状の取付
金具54が嵌め込まれている。そして、その上から取付
片56が被せられ、取付片56と接続線案内歯52(取
付板48)とは、1対の固着ねじ58および締付ねじ6
0によって前後から固定されている。
【0066】このような構造のため、締付ねじ60を緩
めた状態で、接続線案内歯52と52との間に接続配線
26(図4参照)の端を差し込むと、該接続配線の端は
上方が開いたクリップ状の取付金具54の間に挿入され
る。その後締付ねじ60を締付けることにより、取付片
56によって取付金具54が押えられ、その間に挾まれ
た接続配線が確実に取付金具54に接続されるものであ
る。
【0067】なお、締付けねじ60は、ドライバによっ
て締付け可能なように、その頭にドライバ溝が切られて
いるとともに、人間の手によっても直接回せるように、
その頭の周辺に滑り止め用の凹凸が形成されている。前
記締付けねじ60,取付片56,取付金具54より、前
記複数本の第1接続コードが接続されるとともに、前記
情報処理装置と前記接続端子装置とを接続するための複
数本の第2接続コードが接続可能な複数の外部接続端子
が構成されている。
【0068】カバー部材50には、配線挿通窓62およ
びねじ頭突出窓64が形成されており、カバー部材50
を取付板48に嵌め込んで外装ケースが完成した状態
で、配線挿通窓62から、図4に示すごとく、接続線案
内歯52の上端部が見え、また、ねじ頭突出窓64から
締付ねじ60の頭が突出するようにされている。
【0069】接続端子板12には、また、電源接続端子
66が設けられている。この電源接続端子66には、弾
球遊技機10(図3参照)の制御基板40や打球モータ
22に接続された電力供給用の配線(図示せず)が接続
されている。電源接続端子66には、外部電源からの電
力供給配線42に接続されたコネクタ68が差し込まれ
る。
【0070】この実施例にかかる接続端子板12には、
さらに、打止表示ランプ70a と入賞玉表示ランプ70
b とが組込まれている。
【0071】各表示ランプ70a ,70b の組込み構造
を簡単に説明すると、次のとおりである。
【0072】表示ランプ70a ,70b は、それぞれ、
ランプホルダ74a ,74b で保持されている。取付板
48にはランプ挿通孔78a ,78b が形成されてい
て、各ランプ70a ,70b は、取付板48の手前側か
ら対応するランプ挿通孔78a,78b へ挿入され、取
付板48の後方へ突出する。
【0073】ランプホルダ74a ,74b の外径寸法
は、ランプ挿通孔78a ,78b の直径よりも大きく選
ばれていて、ランプホルダ74a ,74b はランプ挿通
孔78a ,78b 内へ挿入できないようにされている。
また、ランプホルダ74a ,74b の先端(図5におい
て左側)周囲には係合つば76a ,76b が設けられ、
該係合つば76a ,76b に対応する係合受部80a ,
80b が、それぞれ、ランプ挿通孔78a ,78b の周
囲に設けられている。
【0074】よって、ランプ挿通孔78a ,78b へラ
ンプ70a ,70b を差し込み、ランプホルダ74a ,
74b の先端が取付板48の内面と当接した状態でラン
プホルダ74a ,74b をねじることによって、ランプ
ホルダ74a ,74b の係合つば76a ,76b と係合
受部80a ,80b とが噛み合って、ランプホルダ74
a ,74b は取付板48に固定される仕組みである。
【0075】図6は、ガラス扉82および前面枠46を
開いた状態における弾球遊技機10の正面側から見た図
である。図6に、扉開閉検出器18の具体的な取付位置
が表わされている。
【0076】弾球遊技機10には、また、前面枠46の
開閉状態を検出するための前面枠開閉検出器84が設け
られている。これまでの説明では、この前面枠開閉検出
器84については特に触れなかったが、この検出器84
から取出された接続配線も、扉開閉検出器18から取出
された接続配線と同様に、接続端子板12(図1参照)
を介して情報処理装置14へ接続してもよい。ガラス扉
82は、遊技盤11の前面を覆い、遊技盤11前面に形
成された遊技領域13に打込まれた打玉が前方に飛散す
るのを防止するためのものである。そして、前述した大
当り状態になれば、遊技盤11前面のヤクモノが開成し
たり、または直接価値物体が払出されたりする。
【0077】図7は、ガラス扉82および前面枠46の
施錠機構を説明するための図である。前面枠46には、
前述した扉開放用ソレノイド20が取付けられ、該扉開
放用ソレノイド20によってガラス扉開放レバー38が
上下動されるようになっている。ガラス扉開放レバー3
8には、前面枠46の内面に沿って上下に摺動可能に設
けられたガラス扉施錠摺動板86が連結されている。ガ
ラス扉施錠摺動板86には、その上方と下方とに1対の
ガラス扉施錠フック88a ,88b が形成されており、
これら施錠フック88a ,88b がガラス扉82の側面
に形成されたガラス扉ロック片90a ,90b と係合す
ることによってガラス扉82が前面枠46に対して施錠
される仕組みになっている。
【0078】そして、扉開放用ソレノイド20のオンに
よりガラス扉開放レバー38が下方へ動かされ、ガラス
扉施錠摺動板86も下方に摺動して、ガラス扉施錠フッ
ク88a ,88b とガラス扉ロック片90a ,90b と
の係合が解けて、ガラス扉82が前面枠46から開成さ
れる仕組みである。
【0079】前面枠46には、また、後方(図7におい
て左手前側)へ突出する上下1対の前面枠施錠フック9
2a ,92b が設けられている。これら前面枠施錠フッ
ク92a ,92b は、図示しない連結板で連結されてお
り、上下方向へ揃って摺動可能になっている。外枠44
には、上下1対の前面枠施錠ロック片94a ,94b
(94b は図示せず)が取付けられ、前面枠施錠ロック
片94a のすぐ下には、前面枠開放用ソレノイド96が
取付けられている。
【0080】前面枠46が閉じられた状態では、前面枠
施錠フック92a ,92b と前面枠施錠ロック片94a
,94b とが係合して、前面枠46は外枠44に固定
される。一方、前面枠開放用ソレノイド96がオンされ
ると、そのプランジャ98が上方へ動き、前面枠施錠フ
ック92a に形成された係合ピン100を押し上げ、前
面枠施錠フック92a およびそれと連動した施錠フック
92b を上方へ摺動させて、前面枠施錠ロック片94a
,94b との係合を解除して、前面枠46を外枠44
から開く。
【0081】このように、この実施例では、ガラス扉8
2および前面枠46は、電気的に施錠が解除されて、開
成されるようになっている。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、遊技制御手段から出力
された特定遊技状態に関する情報が、中継基板で中継さ
れて機外に出力されるように構成されているために、遊
技機を遊技場に設置した後わざわざ遊技場側が特定遊技
状態に関する情報を機外に引出すための配線を遊技機内
の信号線に接続する必要がなく、遊技機内部の配線が煩
雑になることを極力防止でき、遊技場が、簡単かつ容易
に特定遊技状態に関する情報を入手し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る接続構造を示す図解
図である。
【図2】この発明の他の実施例に係る接続構造を示す図
解図である。
【図3】弾球遊技機10の一例を示す背面図である。
【図4】弾球遊技機における接続端子板周囲部分の斜視
図である。
【図5】この発明の一実施例に係る接続端子板の分解斜
視図である。
【図6】弾球遊技機10のガラス扉および前面枠を開い
た状態の図である。
【図7】弾球遊技機におけるガラス扉および前面枠の施
錠および開放機構を説明するための図である。
【図8】同期モータの原理を説明するための図である。
【図9】打球モータ(同期モータ)22の分解斜視図で
ある。
【図10】打球モータ22への電力供給回路を示す図で
あり、特に、タッチ検出回路134を表わす図である。
【図11】タッチ検出回路134の動作を説明するため
の波形図である。
【図12】タッチ検出回路134の動作を説明するため
の波形図である。
【図13】制御基板40と表示ランプ49との接続構造
を表わす図である。
【符号の説明】
10,10a ,10b ,10c は弾球遊技機、12,1
2a ,12b ,12cは接続端子板、14は情報処理装
置、16は玉切れ検出器、18は扉開閉検出器、20は
扉開放用ソレノイド、22は打球モータ、24,26は
接続配線、28は磁気検出器、30は打球モータ停止制
御部、32は機構板、40は遊技制御手段の一例の制御
基板、43は中継基板、42は電力供給配線を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打玉を弾発して遊技が可能な弾球遊技機
    とその弾球遊技機の情報を処理するための情報処理装置
    とを接続するための接続端子装置と、前記弾球遊技機の
    遊技状態を制御して遊技者に所定の遊技価値を付与可能
    な特定遊技状態を出現可能な遊技制御手段とを含む遊技
    用装置であって、 前記遊技制御手段から出力された前記特定遊技状態に関
    する情報を中継して弾球遊技機外に出力する中継基板
    と、 前記弾球遊技機に設けられ、打玉を弾発発射するための
    打球装置と、 前記弾球遊技機に設けられた玉払出装置により払出され
    る玉が欠乏したことを検出する玉欠乏検出手段と、 前記打球装置および前記玉欠乏検出手段それぞれと前記
    接続端子装置とを前記中継基板を経由することなく接続
    するための複数本の第1接続コードとを含み、前記接続
    端子装置は、 前記複数本の第1接続コードが接続されるとともに、前
    記情報処理装置と前記接続端子装置とを接続するための
    複数本の第2接続コードが接続可能な複数の外部接続端
    子とを有し、 該外部接続端子は、前記第1接続コードと前記第2接続
    コードとの少なくとも一方が着脱自在に構成されている
    ことを特徴とする、遊技用装置。
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