JP5388701B2 - 遠隔操作型アクチュエータ - Google Patents
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Description
内径部に前記ガイド孔を有する部材を固定支持部材とすれば、固定支持部材とガイド孔用の部材とを兼用させることができ、部品点数を削減できる。
転がり軸受は、回転軸を回転自在に支持するのに適する。回転軸支持部材としての隣合う転がり軸受間に、これら転がり軸受に対し予圧を与えるばね要素を設ければ、転がり軸受の支持剛性が高くなるため、回転軸の高速回転が可能になる。
隙間調整手段が弾性部材であれば、回転軸支持部材と固定支持部材間の隙間の大きさに応じて弾性部材が変形することにより、常に回転軸支持部材を安定して支持することができる。また、隙間調整手段が弾性部材であれば、回転軸の振動を弾性部材が吸収することで、回転軸の振動を低減させられる。
弾性部材をOリングとすると、転がり軸受の外周に弾性部材を容易に設けることができ、組立性が向上する。
弾性部材として、回転軸支持部材の外周に2つ以上のOリングを設ければ、転がり軸受を安定して固定することができ、Oリングの変形により回転軸支持部材に作用するモーメント荷重等を低減できる。
弾性部材を回転軸支持部材の外周面にコーティングされたものとすれば、回転軸支持部材の外周に弾性部材を容易に設けることができ、組立性が向上する。
スピンドルガイド部の組立状態において弾性部材が圧縮された状態とすることで、回転軸支持部材と固定支持部材間の隙間の大きさに応じて弾性部材を変形させて、常に回転軸支持部材を安定して支持することが可能になる。
例えば、外郭パイプの内径寸法と回転軸支持部材の外径寸法が高精度で加工されている場合、外径寸法が異なる複数のガイドパイプを用意しておき、スピンドルガイド部の形状に合った外径寸法のガイドパイプを選択的に用いることにより、回転軸支持部材と固定支持部材間の隙間寸法を調整できる。外郭パイプの内径寸法とガイドパイプの外径寸法が高精度で加工されている場合は、外径寸法が異なる複数の回転軸支持部材を用意し、またガイドパイプの外径寸法と回転軸支持部材の外径寸法が高精度で加工されている場合は、内径寸法が異なる複数の外郭パイプを用意することで、前記同様、回転軸支持部材と固定支持部材間の隙間寸法を調整できる。
一般に、隙間寸法が大きすぎると、回転軸の振動が大きくなる。そのため、隙間寸法はなるべく小さいのが望ましいが、スピンドルガイド部が湾曲形状である場合、ある程度の隙間寸法がないと組立性が悪くなる。スピンドルガイド部が直線形状や直線に近い形状である場合は、隙間を負隙間にすることができる。負隙間にすれば、回転軸支持部材はしっかり固定されるが、極端な負隙間は組立性が損なわれる。実験等から、隙間寸法は上記範囲内とするのが好ましいことが分かった。
姿勢操作部材は可撓性であるため、スピンドルガイド部に湾曲した箇所があっても、ガイド孔内で進退させることができる。
工具回転用駆動源41を駆動すると、その回転力が回転軸22を介してスピンドル13に伝達されて、スピンドル13と共に工具1が回転する。工具1を回転させて骨等を切削加工する際に先端部材2に作用する荷重は、供給電力計47の検出値から、荷重検出手段48によって検出される。このように検出される荷重の値に応じて遠隔操作型アクチュエータ全体の送り量や後記先端部材2の姿勢変更を制御することにより、先端部材2に作用する荷重を適正に保った状態で骨の切削加工を行える。
例えば、図9における上側の1つの姿勢操作部材31Uを先端側へ進出させ、かつ他の2つの姿勢操作部材31L,31Rを後退させると、上側の姿勢操作部材31Uによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は図9(A)において先端側が下向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。このとき、各姿勢操作部材31の進退量が適正になるよう、各姿勢変更用駆動源42が制御される。各姿勢操作部材31を逆に進退させると、左右の姿勢操作部材31L,31Rによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は図9(A)において先端側が上向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。
また、上側の姿勢操作部材31Uは静止させた状態で、左側の姿勢操作部材31Lを先端側へ進出させ、かつ右側の姿勢操作部材31Rを後退させると、左側の姿勢操作部材31Lによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は右向き、すなわち図9(A)において紙面の裏側向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。左右の姿勢操作部材31L,31Rを逆に進退させると、右の姿勢操作部材31Rによって先端部材2のハウジング11が押されることにより、先端部材2は左向きとなる側へ案内面F1,F2に沿って姿勢変更する。
なお、前記各実施形態は、固定支持部材がガイドパイプ30および補強シャフト34でなっていたが、この実施形態の場合、固定支持部材がガイドパイプ30だけでなる。
2…先端部材
3…スピンドルガイド部
4a…駆動部ハウジング
5…コントローラ
13…スピンドル
15…先端部材連結部
22…回転軸
26…転がり軸受(回転軸支持部材)
30…ガイドパイプ(固定支持部材)
30a…ガイド孔
31…姿勢操作部材
34…補強シャフト(固定支持部材)
41…工具回転用駆動源
42…姿勢変更用駆動源
50…隙間
51…弾性部材(隙間調整手段)
52…弾性部材(隙間調整手段)
53…環状溝
54…弾性部材(隙間調整手段)
54a…Oリング
55…環状溝
56…隙間調整手段
Claims (11)
- 細長形状のスピンドルガイド部と、このスピンドルガイド部の先端に先端部材連結部を介して姿勢変更自在に取付けられた先端部材と、前記スピンドルガイド部の基端が結合された駆動部ハウジングとを備え、
前記先端部材は、工具を保持するスピンドルを回転自在に支持し、前記スピンドルガイド部は、前記駆動部ハウジング内に設けられた工具回転用駆動源の回転を前記スピンドルに伝達する回転軸と、両端に貫通したガイド孔とを内部に有し、先端が前記先端部材に接して進退動作することにより前記先端部材を姿勢変更させる姿勢操作部材を前記ガイド孔内に進退自在に挿通し、前記姿勢操作部材を進退させる姿勢変更用駆動源を前記駆動部ハウジング内に設け、
前記スピンドルガイド部内で前記回転軸を回転自在に支持する回転軸支持部材と、この回転軸支持部材を固定状態に支持する固定支持部材と、これら回転軸支持部材と固定支持部材間の隙間寸法を調整する隙間調整手段とを設け、前記固定支持部材は、前記スピンドルガイド部内で前記回転軸の軸心と平行で前記回転軸支持部材の外周に複数並ぶシャフト状の部材であり、前記隙間調整手段は、これら固定支持部材と前記回転軸支持部材間の径方向の隙間寸法を調整することを特徴とする遠隔操作型アクチュエータ。 - 請求項1において、前記固定支持部材は、内径部に前記ガイド孔を有する遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1または請求項2において、前記回転軸支持部材は、軸方向に並ぶ複数の転がり軸受であり、隣合う転がり軸受間に、これら転がり軸受に対し予圧を与えるばね要素を設けた遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記隙間調整手段は、前記回転軸支持部材の外周に設けた弾性部材である遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項4において、前記回転軸支持部材は、外輪の外径面に1つ以上の環状溝が設けられた転がり軸受であり、前記隙間調整手段としての弾性部材は、前記環状溝に嵌め込まれたOリングである遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項5において、前記転がり軸受の外輪の外径面に2つ以上の環状溝が設けられ、前記隙間調整手段としての弾性部材は、前記2つ以上の環状溝にそれぞれ嵌め込まれたOリングからなる遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項4において、前記隙間調整手段としての弾性部材は、前記回転軸支持部材の外周面にコーティングされたものである遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項4ないし請求項7のいずれか1項において、前記隙間調整手段としての弾性部材は、前記スピンドルガイド部の組立状態において圧縮された状態にある遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記スピンドルガイド部の外郭となる外郭パイプと、この外郭パイプの内部にあって内部に前記ガイド孔が形成されたガイドパイプとを有し、前記隙間調整手段は、前記外郭パイプの内径寸法、前記ガイドパイプの外径寸法、および前記回転軸支持部材の外径寸法の少なくとも1つ以上を調整することで前記隙間寸法を調整する構成である遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項9のいずれか1項において、前記隙間寸法は、プラス100μmないしマイナス10μmの範囲内である遠隔操作型アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項10のいずれか1項において、前記スピンドルガイド部は湾曲した箇所を有する遠隔操作型アクチュエータ。
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