JP5388285B2 - 酒精含有甘味調味料の製造方法 - Google Patents

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本発明は、酒精含有甘味調味料の製造方法の分野に関する。より具体的には、本発明は、粳米を原料とする、酒精含有甘味調味料の製造法に関する。
従来、酒精含有甘味調味料は、蒸した糯米に米麹とエタノールを添加し、糖化、熟成させて製造される。しかし、近年、糯米は粳米に比べて生産量も少なく価格も高く、そのため、酒精含有甘味調味料の製造コストが割高になっている。このような事情に鑑み、糯米に比較して安価な粳米を用いて酒精含有甘味調味料を製造する技術について開発がされている。
上記製法において、糯米の代替として粳米に用いると、粳米デンプンの老化が速やかに
生じ、糖化・熟成後の酒精含有甘味調味料の圧搾が非常に困難であり、良質な酒精含有甘味調味料を得ることができないという問題があった。この問題を解決するために開発された粳米を用いる従来技術は、粉末化した粳米に対してα−アミラーゼを作用させる方法である(特許文献1および2)。しかしながら、この従来法では、粉末化のための労力・費用が必要となる。さらに、この従来法では、米粉にα−アミラーゼを作用させる際に、米粉に対して、50重量%以上の水を添加して加熱することを必要とするため、米のみならず水分の加熱に必要なエネルギーが必要となり、結果として、エネルギー効率が低下するという問題点がある。
特開昭59−66876号 特開平3−195472号
そこで、米麹を添加する対象として糯米ではなく粳米を原料とする酒精含有甘味調味料の製造法であって、米の粉砕を必要とせず、かつ、粳米デンプンの老化を避けることにより、高品質な酒精含有甘味調味料を製造する方法が求められている。
上記課題は、粳米を粉砕することなく、α−アミラーゼ(高度耐熱性または中度耐熱性α−アミラーゼ)を接触又は吸着させ、その後に蒸煮し、蒸煮した粳米にエタノール含有溶液および米麹を添加することを特徴とする酒精含有甘味調味料の製造方法を提供することにより解決された。また、本発明の製造方法は、粳米デンプンのα化と液化を同時に行うため、粳米デンプンの老化を避けることができ、その結果、香味の良好な優れた品質の酒精含有甘味調味料を提供できるという効果も奏する。さらに、本発明においては、水分含量の低い粳米を用いることにより、粳米デンプンのα化と液化が効率向上するという効果も奏する。これら効果に起因して、本発明の方法によって、香味の良好な酒精含有甘味調味料が製造される。
本発明は例えば、以下を提供する:
(項目1) 酒精含有甘味調味料の製造方法であって、以下の工程:
(a)粳米にα−アミラーゼを接触又は吸着させる工程であって、ここで、該α−アミラーゼが高度耐熱性または中度耐熱性である、工程;
(b)工程(a)において該α−アミラーゼを接触又は吸着させた粳米を、蒸煮する工程;ならびに、
(c)工程(b)において蒸煮した粳米に、米麹およびエタノール含有溶液を添加する工程;
を包含する、方法。
(項目2) 項目1に記載の方法であって、前記工程(a)で使用する粳米の水分が20重量%未満である、方法。
(項目3) 項目1に記載の方法であって、前記エタノール含有溶液が焼酎である、方法。
(項目4) 項目1に記載の方法であって、さらに、以下の工程:
(d)工程(c)で得られた混合物を、圧搾する工程、
を包含する、方法。
(項目5) 酒精含有甘味調味料の製造方法において、米麹およびエタノール含有溶液を添加する米が、α−アミラーゼを接触又は吸着させた後に蒸煮した粳米であり、ここで、該α−アミラーゼが高度耐熱性または中度耐熱性であることを特徴とする、方法。
(項目6) 項目5に記載の方法であって、前記粳米の水分が、前記α−アミラーゼとの接触又は吸着前に、20重量%未満である、方法。
(項目7) 項目5に記載の方法であって、前記エタノール含有溶液が焼酎である、方法。
本発明にしたがって、糯米ではなく粳米を原料として用い、かつ、米粉を用いることなく、高品質の酒精含有甘味調味料を製造することが可能となる。さらに本発明においては、粳米デンプンのα化と液化が同時に行われるため、粳米デンプンの老化が低減され、その結果、最終製品としての、香味の良好な優れた品質の酒精含有甘味調味料が提供される。
本発明にしたがって、酒精含有甘味調味料の製造方法であって、以下の工程:
(a)粳米に、α−アミラーゼを接触又は吸着させる工程であって、ここで、該α−アミラーゼが高度耐熱性または中度耐熱性である、工程;
(b)工程(a)において該α−アミラーゼを接触又は吸着させた粳米を、蒸煮する工程;ならびに、
(c)工程(b)において蒸煮した粳米に、米麹およびエタノール含有溶液を添加する工程;
を包含する、方法が提供される。
本発明によって製造される酒精含有甘味調味料とは、食品の調味、調香に利用するアルコールを含有する調味料を言い、例えば、みりんや塩みりん等のようなみりんタイプの調味料、清酒タイプ、ワインタイプ、あるいは老酒タイプなどの発酵調味料、ならびに、みりん風調味料などの調味料などが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、粉末タイプの調味料もまた、「酒精含有甘味調味料」に包含される。
上記工程(a)において使用される粳米は、米粉ではなく、また、予め蒸煮する必要がない。そのため、酵素処理前には粳米デンプンがα化されておらず、上記工程(b)において、粳米デンプンのα化と液化が同時に起こる。粳米デンプンを蒸煮することによりα化すると、時間の経過とともに、α化した粳米デンプンが老化するが、老化した粳米デンプンを原料として使用すると、最終製品としての酒精含有甘味調味料は、圧搾性に劣り、かつ、白濁するなどして、その品質が低下する。粳米デンプンのα化と液化を同時に行う本発明においては、α化した粳米デンプンが直ちに(あるいは、ほぼ同時に)液化されるため、α化した粳米デンプンの老化が抑制され、その結果、最終製品としての高品質な、香味の良好な酒精含有甘味調味料を製造することが可能となる
本明細書において使用する場合、用語「高度耐熱性α−アミラーゼ」とは、100℃以上で急速に活性を失うα−アミラーゼをいう。高度耐熱性α−アミラーゼは、例えば、スミチームAH(新日本化学工業社製)、スピターゼXP404−V2(ナガセケムテック社製)、コクゲンSD−T20M(大和化成社製)として市販されている。中度耐熱性α−アミラーゼは、70〜75℃以上で急速に活性を失うα−アミラーゼをいう。中度耐熱性α−アミラーゼは、例えば、スミチームVA(新日本化学工業社製)、スピターゼCP−40FG(ナガセケムテック社製)、コクゲンSD−A(大和化成社製)、クライスターゼP−8(大和化成社製)、ユニアーゼBM−8(ヤクルト薬品工業社製)、フクタミラーゼ50(エイチビィアイ社製)として市販されている。上記酵素的性質を有するα−アミラーゼであれば微生物の生産するもの、植物の生産するものなど如何なる起源のものでもよい。上記α−アミラーゼを含む酵素剤としては、微生物の培養濾過液、抽出液の硫安塩析物、エタノールやアセトン等の有機溶剤沈殿物、限外濾過濃縮物、あるいはその乾燥物、あるいは更にそれらの精製物でもよい。
α−アミラーゼを粳米と接触又は吸着させるために、例えば、α−アミラーゼ溶液を調製し、その溶液を粳米に添加することによって、α−アミラーゼを粳米に接触又は吸着させることができる。α−アミラーゼ溶液を調製する溶媒としては、水、および、生理食塩水が挙げられるが、これに限定されない。使用するα−アミラーゼ溶液の量は、特に限定されないが、高いエネルギー効率を提供するために、好ましくは、原料粳米に対する重量比で15〜50%であり、より好ましくは、20〜40%であるが、これらに限定されない。
α−アミラーゼの添加量は、必要に応じて、当業者が適宜決定することができる。好ましい添加量としては、例えば、α−アミラーゼを粳米に接触又は吸着させて蒸煮した後の蒸煮米のヨード澱粉反応を赤紫色−無色とするのに必要な量が挙げられるが、これに限定されない。用いるα−アミラーゼ製剤の種類、力価によって異なるが、例えば粳米1kg当たりの必要量は、市販されているα−アミラーゼ10mg〜5gである。この蒸煮においては、蒸煮後の粳米のヨード澱粉反応を赤紫色−無色にすることが極めて重要であり、青色〜青紫色を呈したものを使用した場合、もろみ中で澱粉の老化が容易に起こり、この老化澱粉が糖化、熟成工程のもろみ中に分散して、もろみの被圧搾性を著しく低下させる。その結果、濾過助剤を添加すること無しでは通常の圧搾濾過機による圧搾を不可能にする。また、目の粗い濾布を使用し、導入圧を高めて濾過すると,糊状白濁物質が液中に分散した状態で沈降せず、透明な最終製品を得る事が出来ないという問題も生じうる。
原料粳米の水分含量は、α−アミラーゼ溶液を効率よく吸着させるという意味においては、少量であればある程好ましい。しかし、吸着されたα−アミラーゼが効果的に粳米をα化し液化させるという意味においては、やみくもにα−アミラーゼ溶液を吸着されればよいというものではない。言いかえれば、粳米の水分含量が少なければ少ないほどよいというものではない。そのうえに、粳米の乾燥にもエネルギーが必要である。ゆえに、乾燥して水分含量を少なくすれば少ない程よいということではない。それゆえ、種々検討した結果、粳米の水分含量は、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%以下で6重量%以上、さらにより好ましくは13重量%以下で8重量%以上、最も好ましくは12重量%以下で9重量%以上であることがわかった。水分含量が20重量%以上になると、粳米の吸水が著しく悪くなるので、α−アミラーゼを効率よく原料粳米に接触又は吸着させることが困難となり、酒精含有甘味調味料の製造効率が低下するので、好ましくない。原料粳米の水分調整には如何なる手段を用いてもよく、例えば加熱、熱風乾燥、減圧乾燥、有機溶剤脱水などの手段を用いることができるが、これらに限定されない。必要に応じて、本発明の製造方法は、原料として使用する粳米の乾燥工程を包含してもよい。
α−アミラーゼを原料粳米に接触又は吸着させる際には、必要に応じて、攪拌しても、しなくてもよく、また、減圧状態にしても、しなくてもよい。
蒸煮工程(b)においては、α−アミラーゼが粳米に対して反応することができるため、接触又は吸着工程(a)における、α−アミラーゼと粳米との接触又は吸着の時間および温度は特に限定されない。α−アミラーゼと粳米とを接触又は吸着させる温度と時間との組合せは、好ましくは5〜35℃で1時間〜18時間、より好ましくは20〜35℃で3時間〜16時間であるが、これらに限定されない。
蒸煮温度は、好ましくは90〜130℃、より好ましくは100〜120℃であるが、これらに限定されない。蒸煮時間は、好ましくは3分〜60分、より好ましくは5分〜40分であるが、これらに限定されない。
この蒸煮は、無圧(すなわち、圧力を人為的に加えない)蒸煮であっても、加圧蒸煮であってもよい。加圧蒸煮を行なう場合、その圧力は、好ましくは0.01MPa〜0.15MPa、より好ましくは0.02MPa〜0.12MPaであるがこれらに限定されない。
上記蒸煮の後、米麹およびエタノール含有溶液を添加して、糖化、熟成する。エタノール含有溶液としては、好ましくは、焼酎が挙げられるが、これに限定されない。添加する米麹の量は、蒸煮の後の粳米に対して、好ましくは7〜30重量%であるが、これに限定されない。添加するエタノール含有溶液の量は、好ましくは、エタノールの最終濃度を13〜16重量%とする量であるがこれに限定されない。必要に応じて、ブドウ糖、水飴等を添加してもよい。糖化、熟成は、代表的には、15〜38℃の温度で、10〜75日間、時々撹拌しながら行なうが、これに限定されない。
その後、常法により、適宜、圧搾、濾過、滓引き、火入れ、製成等の処理を経て、エタノール分13〜16%、エキス分43〜50%の香味の良好な酒精含有甘味調味料を得ることが出来る。
以下に実施例等により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
温風乾燥機により乾燥した水分10重量%の粳米1kgに、(1)10mg(2)50mg(3)100mg(4)250mg(5)500mgの中度耐熱性α−アミラーゼ剤(スミチームVA 新日本化学社製を270mlの水道水に溶解したもの)を加え撹拌し一夜放置して酵素を接触又は吸着させた。酵素を接触又は吸着させた粳米を蒸し器で40分蒸煮した。蒸し上がった粳米のヨ−ド澱粉反応は(1)青色(2)青紫色(3)赤紫色(4)淡黄色(5)殆ど無色、であった。
得られた蒸し粳米に40%エタノール750ml、米麹140gを混和し、30℃で1ヶ月、糖化・熟成した。次いで得られた糖化熟成もろみをハンドプレスで圧搾した。それぞれのもろみの圧搾歩合を測定し、圧搾液の成分分析結果と共に表1に示した。
表1の結果から明らかなように、ヨード澱粉反応が青色、青紫色であった(1)〜(2)は圧搾性も悪く圧搾液も白濁し透明な液が得られなかった。一方、赤紫色,淡黄色、殆ど無色の(3)〜(5)は圧搾性も良好で滓引き後透明で香味の良好な酒精含有甘味調味料が得られた。この結果から、α−アミラーゼ(中度耐熱性)を粳米に接触又は吸着させ、その後に蒸煮すること、すなわち、デンプンのα化と液化を同時に行うことを特徴とする本発明の方法によって、良好な酒精含有甘味調味料が製造できることが示された。
(実施例2)
温風乾燥機により乾燥した水分10重量%の粳米1kgに(1)10mg(2)25mg(3)50mg(4)100mg(5)250mg(6)500mgの高度耐熱性α−アミラーゼ(コクゲンSD−T20M 大和化成社製)を270mlの水道水に溶解したものを加え撹拌し、一夜放置して酵素を接触又は吸着させた。酵素を接触又は吸着させた粳米をオートクレーブで0.1MPa 10分間蒸煮した。蒸し上がった粳米のヨード澱粉反応は(1)青色(2)青紫色(3)赤紫色(4) 淡赤色(5) 淡黄色(6)殆ど無色、であった。
得られた蒸し粳米に40%エタノール750ml、米麹140gを混和し、30℃で1ヶ月、糖化・熟成した。次いで得られた糖化熟成もろみをハンドプレスで圧搾した。それぞれのもろみの圧搾歩合を測定し圧搾液の成分分析結果と共に表2に示した。
表2の結果から明らかなように、ヨード澱粉反応が青色、青紫色であった(1)〜(2)は、圧搾性も悪く圧搾液も白濁し透明な液が得られなかった。一方、赤紫色、淡赤色、淡黄色、殆ど無色の(3)〜(6)は圧搾性も良好で滓引き後透明で香味の良好な酒精含有甘味調味料が得られた。この結果から、α−アミラーゼ(高度耐熱性)を粳米に接触又は吸着させ、その後に蒸煮すること、すなわち、デンプンのα化と液化を同時に行うことを特徴とする本発明の方法によって、良好な酒精含有甘味調味料が製造できることが示された。
(実施例3)
水分含量を6重量%(1)、8重量%(2)、10重量%(3)、13重量%(4)、15重量%(5)、18重量%(6)、20重量%(7)に調整した粳米1kgに500mgの中度耐熱性α−アミラーゼを270mlの水道水に溶解したα−アミラーゼ溶液を加え撹拌し、一夜放置して酵素を接触又は吸着させた。酵素を接触又は吸着させた粳米を蒸し器で40分蒸煮した。蒸し上がった粳米のヨード澱粉反応は、(1)〜(5)が殆ど無色、(6)が赤紫色、(7)が青紫色であった。
得られた蒸し粳米に対して、(1)〜(5)の場合には40%エタノール750ml、米麹140gを添加し、(6)の場合には、40%エタノール700ml、米麹140gを添加し、(7)には40%エタノール650ml、米麹140gを添加し、それぞれ混和の後、30℃で1ヶ月、糖化・熟成した。次いで得られた糖化熟成もろみをハンドプレスで圧搾した。それぞれのもろみの圧搾歩合を測定し圧搾液の成分分析結果と共に表3に示した。
表3の結果より、粳米の水分が20重量%(7)の試料は、水分の吸収と酵素の接触又は吸着が比較的不良であり、ヨード澱粉反応も青紫色で、圧搾性も比較的悪く、圧搾液も白濁し透明な液が得られなかった。一方、粳米の水分が6重量%(1)、8重量%(2)、10重量%(3)、13重量%(4)、および、15重量%(5)の試料は、ヨード澱粉反応が殆ど無色であり、圧搾性も良好で、滓引き後透明で香味の良好な酒精含有甘味調味料が得られた。18重量%(6)の試料は、ヨード澱粉反応が赤紫色であり、圧搾性および清澄液量がやや劣るものの、香味の良好な酒精含有甘味調味料が得られた。
以上の結果から、α−アミラーゼを接触又は吸着させる粳米の水分量は、好ましくは20重量%未満、より好ましくは15重量%以下で6重量%以上、さらにより好ましくは13重量%以下で8重量%以上、最も好ましくは12重量%以下で9重量%以上であることが実証された。
このように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明はこの実施形態に限定して解釈されるべきではない。本発明は、特許請求の範囲によってその範囲が解釈されるべきことが理解される。当業者は、発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することが理解できる。
本発明によって、糯米の代替として、粳米を原料とする酒精含有甘味調味料の製造法であって、米の粉砕を必要とせず、かつ、デンプンの老化を避けることにより、高品質な酒精含有甘味調味料を製造する方法が提供される。

Claims (5)

  1. α化と液化を同時に行うことを特徴とする酒精含有甘味調味料の製造方法であって、以下の工程:
    (a)乾燥させた粳米にα−アミラーゼを接触又は吸着させる工程であって、ここで、該α−アミラーゼが高度耐熱性または中度耐熱性であり、ここで、該α−アミラーゼの溶液の量が、該乾燥させた粳米に対する重量比で15〜50%であり、そして、該乾燥させた粳米の水分が0重量%未満であり、ここで、該接触又は吸着させる工程が5℃〜35℃の温度で行われる、工程;
    (b)工程(a)において該α−アミラーゼを接触又は吸着させた粳米を蒸煮し、α化と液化を同時に行う工程;ならびに、
    (c)工程(b)において蒸煮した粳米に、米麹およびエタノール含有溶液を添加する工程;
    を包含する、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記エタノール含有溶液が焼酎である、方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、さらに、以下の工程:
    (d)工程(c)で得られた混合物を、圧搾する工程、
    を包含する、方法。
  4. 酒精含有甘味調味料の製造方法において、米麹およびエタノール含有溶液を添加する米が、乾燥させた粳米にα−アミラーゼを5℃〜35℃の温度で接触又は吸着させた粳米であり、ここで、該α−アミラーゼが高度耐熱性または中度耐熱性であることを特徴とする、方法であって、ここで、該粳米のα化と液化が同時に行われ、そして、該α−アミラーゼの溶液の量が、該粳米に対する重量比で15〜50%であり、そして、該乾燥させた粳米の水分が該α−アミラーゼとの接触又は吸着前に0重量%未満である、方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、前記エタノール含有溶液が焼酎である、方法。
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