JP2012115249A - 糯米麹の製造方法、およびこれを用いた酒精含有甘味調味料の製造方法 - Google Patents

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倫夫 原田
Akiko Kawasaki
明子 川▲崎▼
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春雄 小林
Toshiro Baba
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Abstract

【課題】糯米を原料として、酵素活性の高い良質な糯米麹を製造する簡便かつ効率的な方法および該糯麹を使用した酒精含有甘味調味料を提供する。
【解決手段】糯米麹の製造方法であって、(a)糯米を乾燥する工程;(b)加水する工程;(c)糯米を蒸煮する工程;および、(d)製麹する工程、を包含する、方法。得られた糯米麹を用いて製造した風味豊かな高品質の酒精含有甘味調味料。
【選択図】なし

Description

本発明は、醸造食品の製造に有用な糯米麹の製造方法、およびこれを用いた酒精含有甘味調味料の製造方法に関する。より具体的には、本発明は、粳米を用いることなく、糯米から米麹を製造する簡便かつ効率的な方法を提供する。
従来、米麹は粳米で製造することが一般的であった。麹の製造においては、約2時間以上の吸水処理を行なった後、蒸煮する工程を経ることが通常である。麹の製造原料に粳米を使用することなく、糯米のみを使用する場合、この約2時間以上の吸水処理と、その後の蒸煮工程の結果得られる蒸し糯米は粘着性が強い。麹の生産においては、蒸し米に種麹を接種して混合する工程、および、麹手入れ工程が必要であるが、この強い粘着性を有する蒸し糯米は団塊状となり、その結果、これら混合工程および麹手入れ工程に困難を生じ、結果として得られる麹の品質が満足できるものではない(例えば、低いでんぷん分解酵素活性)という問題があった。
この蒸し糯米の粘着性を低減するため、例えば、(1)蒸し前の浸漬糯米に粘着防止剤として、とうもろこし粉、小麦グルテン粉、脱脂大豆粉などの穀物粉を添加混和する方法(特許文献1)、(2)糯米を蒸煮後、水分の蒸散を防ぎながら5〜10℃で24時間程度放置するか,同温度範囲で5〜6時間放置後、凍結−解凍させる方法(特許文献2)、(3)糯米を短時間吸水処理し水分含量25〜35%(重量%)の蒸し糯米を使用する方法(特許文献3)、(4)糯米を焙炒処理した後、加水蒸煮し製麹する方法(特許文献4)などがある。上記(1)については、使用する穀粉に由来する雑味、雑臭が製品に生じ、製造する醸造食品の風味を損ねるという問題がある。また(2)については、長時間放置などの新たな工程や凍結などの為の装置を必要とし、エネルギー、及びコストが掛かるだけでなく、工程も煩雑になるという問題がある。(3)については、正確な操作即ち浸漬管理と水分コントロールが必要であり、工場スケールでの実施は容易ではないという問題がある。(4)については、高価な焙炒装置が必要になるという問題がある。
そのため、酵素活性の高い優れた品質の糯米麹を製造するための、簡便かつ効率的な方法を提供することが求められている。
特公昭49−22715号 特公昭58−7276号 特開平7−231774号 特開平11−308988号
そこで酵素活性の高い優れた品質の糯米麹を製造するための、簡便かつ効率的な方法を提供することを、本発明の課題とする。
上記課題は、原料糯米の蒸煮工程の前に、原料糯米を乾燥させ、さらに、乾燥させた糯米に加水する工程を包含する麹製造方法を利用することによって解決された。本発明の麹製造方法では、原料糯米を乾燥させた後、これに加水して蒸煮することにより、蒸糯米の粘着性が低下し、種麹接種後の製麹時においても粘着性がなく作業性が向上する。さらに、本発明においては、酵素活性の高い糯米麹が製造される。さらに得られた糯米麹を使って酒精含有甘味調味料を製造した場合、香味良好な酒精含有甘味調味料が製造される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
糯米麹の製造方法であって、以下の工程:
(a)糯米を乾燥する工程;
(b)工程(a)において乾燥させた糯米に加水する工程;
(c)工程(b)において加水した糯米を蒸煮する工程;および、
(d)工程(c)において蒸煮した糯米を製麹する工程、
を包含する、方法。
(項目2)
項目1に記載の糯米麹の製造方法であって、前記工程(a)において乾燥させた糯米の水分が3〜12.5重量%である、方法。
(項目3)
項目1に記載の糯米麹の製造方法であって、前記工程(b)において加水した糯米の水分が27〜40重量%である、方法。
(項目4)
項目1に記載の製造方法によって製造された、糯米麹。
(項目5)
酒精含有甘味調味料の製造方法であって、以下の工程:
(e)項目1に記載の方法を用いて、糯米麹を提供する工程;ならびに、
(f)工程(e)において提供された糯米麹に、
(i)含水エタノール、および、焼酎からなる群から選択される液体、ならびに
(ii)蒸し米
を添加する工程;
を包含する、方法。
(項目6)
項目5に記載の酒精含有甘味調味料の製造方法であって、さらに以下の工程:
(g)工程(f)で得られた混合物を、圧搾する工程、
を包含する、方法。
(項目7)
項目5に記載の製造方法によって製造された、酒精含有甘味調味料。
本発明の糯米を原料とする麹製造方法によって、蒸煮しても粘着性の少ない蒸し糯米が提供される。本発明の方法によって製造される蒸し糯米は、粘着性の少ないが少ないため、種麹を接種することによって、酵素活性(代表的には、αアミラーゼ活性およびグルコアミラーゼ活性からなる群から選択される、でんぷん分解酵素活性)の良好な糯米麹が製造可能となる。さらに、本発明の方法によって製造される糯米麹を用いることによって、高品質の酒精含有甘味調味料の製造が可能となる。また、その結果、本発明によって、最終製品としての香味の優れた品質の酒精含有甘味調味料が提供される。
本発明に従って、糯米麹の製造方法であって、以下の工程:
(a)糯米を乾燥する工程;
(b)工程(a)において乾燥させた糯米に加水する工程;
(c)工程(b)において加水した糯米を蒸煮する工程;および、
(d)工程(c)において蒸煮した糯米を製麹する工程、
を包含する、方法が提供される。
上記に記載の糯米麹の製造方法において、前記工程(a)において乾燥させた糯米の水分は、好ましくは12.5重量%以下、より好ましくは3〜12.5重量%、より好ましくは、さらにより好ましくは4〜12重量%である。
上記に記載の糯米麹の製造方法において、前記工程(b)において加水した糯米の水分は、好ましくは40重量%以下、より好ましくは27〜40重量%、さらにより好ましくは29〜38重量%である。
上記に記載の糯米麹の製造方法において、前記工程(c)の蒸煮工程としては、当該分野で周知の蒸煮工程が用いられる。代表的には、この蒸煮工程は、加水した糯米を100〜120℃で、10〜60分間蒸煮することによって、行なわれるが、これに限定されない。
上記のいずれかに記載の糯米麹の製造方法において、前記工程(d)の製麹工程としては、当該分野で周知の製麹工程が用いられる。代表的には、この製麹工程は、蒸煮後に糯米を45℃以下に冷却し、種麹を接種して25〜45℃にて2〜5日間製麹することによって、行なわれるが、これに限定されない。
また、本発明では、上記いずれかの製造方法によって製造された糯米麹も、提供される。
さらに、本発明では、酒精含有甘味調味料の製造方法であって、以下の工程:
(e)項目1に記載の方法を用いて、糯米麹を提供する工程;ならびに、
(f)工程(e)において提供された糯米麹に、
(i)含水エタノール、および、焼酎からなる群から選択される液体、ならびに
(ii)蒸し米
を添加する工程;
を包含する、方法もまた提供される。
上記に記載の酒精含有甘味調味料の製造方法の工程(f)においては、必要に応じて、さらに、加水分解酵素などの酵素、および/または、水飴などの糖類を添加してもよい。
上記に記載の酒精含有甘味調味料の製造方法においては、前記工程(f)において混合物を調製した後、当該分野で周知の方法によって糖化熟成されてもよい。代表的には、糖化熟成は、15〜40℃で15〜90日間維持することによって、行なわれるが、これに限定されない。
上記のいずれかに記載の酒精含有甘味調味料の製造方法においては、さらに以下の工程:
(g)工程(f)で得られた混合物を、圧搾する工程、
を包含してもよい。
さらに、本発明では、上記のいずれかの製造方法によって製造された、酒精含有甘味調味料が提供される。
本発明によって製造される酒精含有甘味調味料とは、食品の調味、調香に利用するアルコールを含有する調味料を言い、例えば、みりんや塩みりん等のようなみりんタイプの調味料、清酒タイプ、ワインタイプ、あるいは老酒タイプなどの醗酵調味料、並びにみりん風調味料などがあげられるが、これらに限定されない。さらに、粉末タイプの調味料もまた、酒精含有甘味調味料に包含される。
上記工程(a)においては、使用される糯米は玄米を常法どおり精白した精白米でその水分含量は通常13〜17重量%である。本発明の糯米麹製造においては蒸煮後の蒸し糯米の粘着性を低減させることが必要であるが、このためには乾燥後の糯米水分が3〜12.5重量%が好ましく、より好ましくは4〜12重量%にすることが重要であるがこれに限定されるものではない。水分含量が12.5重量%以上を超えると加水しても水分の吸収に長時間を要し十分に又均一に水分を吸収せず、蒸し糯米に蒸しむらが生じ、麹菌の生育が悪く、得られる麹の酵素活性が低い。また糯米の水分を3重量%以下にすると糯米の崩壊が顕著となり胴割れが生じて糯米が細砕され、蒸煮、製麹操作が困難となるので好ましくない。
原料糯米の乾燥には、当該分野で公知の任意の方法を用いることが可能であり、限定されることはない。原料糯米の乾燥方法としては、例えば、加熱、温風乾燥、熱風乾燥、減圧乾燥,真空乾燥、有機溶剤脱水(有機溶剤やアルコール系溶剤(例えば、エタノール)、炭化水素系溶剤などを用い、液を煮沸させた蒸気中に米を投入し、温度差による表面の凝縮作用にて乾燥する技術)、スピン乾燥(遠心力を用いて水分を除去する乾燥技術)、赤外線などの照射による乾燥、マランゴニ乾燥が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記方法の加水工程(b)においては、乾燥糯米に加水するが、加水後の糯米水分は27〜40%(重量)が好ましく、より好ましくは29〜38重量%である。水分含量が40重量%以上になると水分が多すぎて蒸煮後の糯米が粘着性を呈し、製麹操作が困難となる。水分含量が27重量%以下となると糯米に水分が十分行きわたらず蒸しむらが出来て麹菌の生育が不均一となり酵素活性の低い麹となるので好ましくない。
蒸煮工程(c)は、加水糯米を蒸煮する工程であって、代表的には蒸煮温度100〜120℃、蒸煮時間10〜60分で蒸し糯米を得るが、この条件に限定されるものではない
製麹工程(d)は、蒸煮した蒸し糯米を用いて製麹する工程であって、代表的には蒸し糯米を45℃以下に冷却後種麹を接種し25〜45℃にて2〜5日間製麹し糯米麹を得るが、製麹工程は、これに限定されない。
上記方法において、酒精含有甘味調味料製造工程(f)は、上記の糯米麹の製造方法にて製造した糯米麹を用いて酒精含有甘味調味料を製造する工程である。本発明の方法に従って製造した糯米麹に対して、(i)焼酎および/または含水エタノール、ならびに、(ii)蒸し米を添加し、さらに、必要に応じて、加水分解酵素類、水飴などの糖類を添加し、糖化熟成させる。
添加する糯米麹の量は、蒸し米に対して、好ましくは7〜30重量%であるが、これに限定されない。添加する含水エタノールまたは焼酎の量は、好ましくは、エタノールの最終濃度を12〜16%(V/V)とする量であるがこれに限定されない。糖化熟成は代表的には15〜40℃の温度で、15〜90日間、時々撹拌しながら行なうが、これに限定されない。糖化熟成の条件は、当該分野において周知であり、当業者は適切な条件を容易に決定することができる。
糖化熟成の後、常法により、適宜、圧搾、濾過、滓引き、火入れ、製成等の処理を経てエタノール分12〜16%(V/V)、エキス分45%(W/V)以上の香味の良好な酒精含有甘味調味料を得ることが出来る。
以下に実施例等により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
(麹の製造)
原料糯米100gを温風乾燥により水分6重量%にした後、原料糯米に対する重量比で30%になるように均一に加水し、一晩吸水させた。
蒸し器で40分蒸煮し、30℃に冷却した後、種麹0.038gを均一に添加し、37℃にて45時間維持して製麹した。
出麹後キッコーマン測定キットにより、αアミラーゼ活性、グルコアミラーゼ活性を測定した。結果を以下の表1に記載する。
上記の表1から明らかなように、糯米を乾燥せずに使用した場合(「No2」)は、αアミラーゼ活性が「625」、グルコアミラーゼ活性が「72」と低く、良好な麹が得られなかったのに対して、本発明の乾燥工程を経た糯米を使用した場合(「No3」)では、αアミラーゼ活性が「1963」、グルコアミラーゼ活性が「264」と、非常に良好な麹が得られた。また、本発明の糯米麹(No3)のαアミラーゼ活性およびグルコアミラーゼ活性は、一般的な粳米麹(No1)と比較しても、優れていた。
(製造した麹の比較)
上記表1のNo1〜No3の麹(麹米換算50g)の各々に対して、糯米400gを蒸したものと39%エタノール304mlを加えて、30℃、1ケ月、糖化熟成し、得られたもろみをハンドプレスで圧搾した。それぞれの圧搾歩合を測定し、圧搾液の成分分析結果と共に以下の表2に示した。なお、表2のNo1〜No3は、表1のNo1〜No3に対応する。
その結果、同条件で製麹した粳米麹(No1)、乾燥させない糯米麹(No2)を用いた場合と比較して、本発明の乾燥工程を経た糯米麹(No3)は、圧搾数量および圧搾歩合の両者において優れていた。この結果は、本発明の方法によって製造した麹が、効率的に糖化熟成をすすめていることを示す。
さらに、本発明の方法によって製造した麹を糖化熟成した場合(No3)、同条件で製麹した粳米麹(No1)、および、乾燥させない糯米麹(No2)の場合と比較して、エキス分が高かった。このことは、本発明の糯米麹を使って酒精含有甘味調味料を製造した場合、香味良好な酒精含有甘味調味料が製造されることを示す。
また、本発明の糯米麹を使って製造した酒精含有甘味調味料は、滓引き後、透明で香味が良好であった。本発明の方法によって、優れた糯米麹を使用した高付加価値をもつ酒精含有調味料の製造が可能となった。

(実施例2)
(種々の乾燥後水分量の糯米を用いて製造した麹の評価)
乾燥後の糯米水分含量を、2.4重量%(No1)、3.4重量%(No2)、4.5重量%(No3)、6.5重量%(No4)、8.5重量%(No5)、10.4重量%(No6)、および、12.2重量%(No7)、13.8重量%(No8)に調整し、乾燥後に、加水後の糯米水分が34%になるように加水し、実施例1と同様に製麹し、酵素活性を測定した。その結果を、以下の表3に示す。
乾燥後の水分量が3重量%を下回る場合(水分量が2.4重量%であるNo1の場合)、αアミラーゼ活性が「482」、グルコアミラーゼ活性が「49」と低く、良好な麹が得られなかった。また、乾燥後の水分量が12.5重量%を上回る場合(水分量が13.8重量%であるNo8の場合)、αアミラーゼ活性が「712」、グルコアミラーゼ活性が「79」と低く、良好な麹が得られなかった。この結果から、乾燥後の水分量は、好ましくは3〜12.5重量%であることが判明した。さらに、上記の表の結果は、乾燥後の水分量が4〜12重量%の場合(No3〜6の場合)に、αアミラーゼ活性およびグルコアミラーゼ活性が非常に高く、より好ましい乾燥後の糯米の水分量の範囲が4〜12重量%であることを示す。

(種々の乾燥後水分量の糯米を用いて製造した麹を用いた仕込結果の評価)
上記表3のNo1〜No8の麹(麹米換算50g)の各々に対して、糯米400gを蒸したものと39%エタノール304mlを加えて、30℃、1ケ月、糖化熟成し、得られたもろみをハンドプレスで圧搾した。それぞれの圧搾歩合を測定し、圧搾液の成分分析結果と共に以下の表4に示した。なお、表4のNo1〜No8は、表3のNo1〜No8に対応する。
その結果、乾燥後の水分量が3重量%を下回る場合(水分量が2.4重量%であるNo1の場合)、および、乾燥後の水分量が12.5重量%を上回る場合(水分量が13.8重量%であるNo8の場合)には、エキス分が「45」を下回り、さらに、乾燥後の水分量が3〜12.5重量%である場合(No2〜7)と比較して、圧搾数量および圧搾歩合、ならびに、エキス分が劣っていた。この結果から、乾燥後の水分量は、好ましくは3〜12.5重量%であることが判明した。さらに、上記の表の結果は、乾燥後の水分量が4〜12重量%の場合(No3〜6の場合)に、圧搾数量および圧搾歩合が非常に良好であり、より好ましい乾燥後の糯米の水分量の範囲が4〜12重量%であることを示す。
特に、乾燥後の水分量が4〜12重量%の場合(No3〜6の場合)には、滓引き後、透明で香味が良好な酒精含有甘味調味料が得られた。乾燥後の水分量が4〜12重量%である糯米を用いて製造した酒精含有調味料は甘味・旨味共に豊富で、芳醇な香味を有するものであることが示された。

(実施例3)
(種々の加水後水分量の糯米を用いて製造した麹の評価)
乾燥後の糯米水分含量を6.5%重量とし、各々の試験区で加水後の糯米水分を、26.7%(No1)、29.6%(No2)、32.4%(No3)、35.0%(No4)、37.3%(No5)、39.6%(No6)、および、43.5%(No7)になるように加水し、実施例1と同様に製麹し、酵素活性を測定した。その結果を表5および表6に示す。
加水後の水分量が27重量%を下回る場合(水分量が26.7重量%であるNo1の場合)、蒸不良であり、かつ、αアミラーゼ活性が「731」、グルコアミラーゼ活性が「133」と低く、良好な麹が得られなかった。また、加水後の水分量が40重量%を超える場合(水分量が43.5重量%であるNo7の場合)、蒸煮後の粘着性が「かなり有」となり、かつ、αアミラーゼ活性が「511」、グルコアミラーゼ活性が「87」と低く、良好な麹が得られなかった。この結果から、加水後の水分量は、好ましくは27〜40重量%であることが判明した。さらに、上記の表の結果は、加水後の水分量が29〜38重量%の場合(No2〜5の場合)に、αアミラーゼ活性およびグルコアミラーゼ活性が非常に高く、より好ましい乾燥後の糯米の水分量の範囲が29〜38重量%であることを示す。

(種々の加水後水分量の糯米を用いて製造した麹を用いた仕込結果の評価)
上記表5のNo1〜No7の麹(麹米換算50g)の各々に対して、糯米400gを蒸したものと39%エタノール304mlを加えて、30℃、1ケ月、糖化熟成し、得られたもろみをハンドプレスで圧搾した。それぞれの圧搾歩合を測定し、圧搾液の成分分析結果と共に以下の表6に示した。なお、表6のNo1〜No7は、表5のNo1〜No7に対応する。
加水後の水分量が27重量%を下回る場合(水分量が26.7重量%であるNo1の場合)、および、加水後の水分量が40重量%を超える場合(水分量が43.5重量%であるNo7の場合)、エキス分が「45」を下回り、さらに、加水後の水分量が27〜40重量%である場合(No2〜6)と比較して、圧搾数量および圧搾歩合ならびにエキス分が劣っていた。この結果から、加水後の水分量は、好ましくは27〜40重量%であることが判明した。さらに、上記の表の結果は、加水後の水分量が29〜38重量%の場合(No2〜5の場合)に、圧搾数量および圧搾歩合が非常に良好であり、より好ましい加水後の糯米の水分量の範囲が29〜38重量%であることを示す。
加水後の水分量が27〜40重量%の場合(No2〜6の場合)には、滓引き後、透明で香味が良好な酒精含有甘味調味料が得られた。加水後の水分量が27〜40重量%である糯米を用いて製造した酒精含有調味料は甘味・旨味共に豊富で、芳醇な香味を有するものであることが示された。

(実施例4)
乾燥後の糯米水分含量を8.5%重量とした以外は、実施例3と同一の条件で実験を行なった。すなわち、乾燥後の糯米水分含量を8.5%重量とし、各々の試験区で加水後の糯米水分を、25.3%(No1)、28.5%(No2)、34.0%(No3)、38.7%(No4)、および、42.8%(No5)になるように加水し、実施例1と同様に製麹し、酵素活性を測定した。その結果を表7および表8に示す。
加水後の水分量が27重量%を下回る場合(水分量が25.3重量%であるNo1の場合)、蒸不良であり、かつ、αアミラーゼ活性が「802」、グルコアミラーゼ活性が「142」と低く、良好な麹が得られなかった。また、加水後の水分量が40重量%を超える場合(水分量が42.8重量%であるNo5の場合)、蒸煮後の粘着性が「かなり有」となり、かつ、αアミラーゼ活性が「638」、グルコアミラーゼ活性が「102」と低く、良好な麹が得られなかった。この結果から、糯米の乾燥の程度に拘わらず、加水後の水分量は、好ましくは27〜40重量%であることが判明した。さらに、上記の表の結果は、加水後の水分量が29〜38重量%の場合(No3〜4の場合)に、αアミラーゼ活性およびグルコアミラーゼ活性が非常に高く、それゆえ、糯米の乾燥の程度に拘わらず、より好ましい乾燥後の糯米の水分量の範囲が29〜38重量%であることを示す。

(種々の加水後水分量の糯米を用いて製造した麹を用いた仕込結果の評価)
上記表7のNo1〜No5の麹(麹米換算50g)の各々に対して、糯米400gを蒸したものと39%エタノール304mlを加えて、30℃、1ケ月、糖化熟成し、得られたもろみをハンドプレスで圧搾した。それぞれの圧搾歩合を測定し、圧搾液の成分分析結果と共に以下の表8に示した。なお、表8のNo1〜No5は、表7のNo1〜No5に対応する。
加水後の水分量が27重量%を下回る場合(水分量が25.3重量%であるNo1の場合)、および、加水後の水分量が40重量%を超える場合(水分量が42.8重量%であるNo5の場合)、エキス分が「45」を下回り、さらに、加水後の水分量が27〜40重量%である場合(No2〜4)と比較して、圧搾数量および圧搾歩合ならびにエキス分が劣っていた。この結果から、加水後の水分量は、好ましくは27〜40重量%であることが判明した。さらに、上記の表の結果は、加水後の水分量が29〜38重量%の場合(No3〜4の場合)に、圧搾数量および圧搾歩合が非常に良好であり、より好ましい加水後の糯米の水分量の範囲が29〜38重量%であることを示す。
加水後の水分量が27〜40重量%の場合(No2〜4の場合)には、滓引き後、透明で香味が良好な酒精含有甘味調味料が得られた。加水後の水分量が27〜40重量%である糯米を用いて製造した酒精含有調味料は甘味・旨味共に豊富で、芳醇な香味を有するものであることが示された。
以上の結果から、乾燥後の糯米水分が3〜12.5重量%が好ましく、より好ましくは4〜12重量%にすることが重要であることが実証された。また、乾燥糯米に加水する場合の加水後の糯米水分は27〜40%(重量)が好ましく、より好ましくは29〜38重量%であることが実証された。

このように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明はこの実施形態に限定して解釈されるべきではない。本発明は、特許請求の範囲によってその範囲が解釈されるべきことが理解される。当業者は、発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載及び技術常識に基づいて等価な範囲を実施することが理解できる。
本発明によって、糯米麹を粳米麹の代替として用いる酒精含有甘味調味料の製造法であって、糯米を乾燥することにより、簡便かつ効率的な高品質な糯米麹の製造法が提供される。また、本発明の糯米麹を利用した酒精含有甘味調味料を製造する方法もまた提供される。

Claims (7)

  1. 糯米麹の製造方法であって、以下の工程:
    (a)糯米を乾燥する工程;
    (b)工程(a)において乾燥させた糯米に加水する工程;
    (c)工程(b)において加水した糯米を蒸煮する工程;および、
    (d)工程(c)において蒸煮した糯米を製麹する工程、
    を包含する、方法。
  2. 請求項1に記載の糯米麹の製造方法であって、前記工程(a)において乾燥させた糯米の水分が3〜12.5重量%である、方法。
  3. 請求項1に記載の糯米麹の製造方法であって、前記工程(b)において加水した糯米の水分が27〜40重量%である、方法。
  4. 請求項1に記載の製造方法によって製造された、糯米麹。
  5. 酒精含有甘味調味料の製造方法であって、以下の工程:
    (e)請求項1に記載の方法を用いて、糯米麹を提供する工程;ならびに、
    (f)工程(e)において提供された糯米麹に、
    (i)含水エタノール、および、焼酎からなる群から選択される液体、ならびに
    (ii)蒸し米
    を添加する工程;
    を包含する、方法。
  6. 請求項5に記載の酒精含有甘味調味料の製造方法であって、さらに以下の工程:
    (g)工程(f)で得られた混合物を、圧搾する工程、
    を包含する、方法。
  7. 請求項5に記載の製造方法によって製造された、酒精含有甘味調味料。
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JP2010270943A Withdrawn JP2012115249A (ja) 2010-12-03 2010-12-03 糯米麹の製造方法、およびこれを用いた酒精含有甘味調味料の製造方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103409277A (zh) * 2013-07-19 2013-11-27 黄裕兵 一种改良糯米酒的制备方法
CN103409278A (zh) * 2013-07-19 2013-11-27 黄裕兵 一种营养米酒的制备方法
CN103409276A (zh) * 2013-07-19 2013-11-27 黄裕兵 一种糯米酒的制备方法

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CN103409278A (zh) * 2013-07-19 2013-11-27 黄裕兵 一种营养米酒的制备方法
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