JP5385699B2 - 積層配線基板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、積層配線基板及びその製造方法に関し、特に、両基板間に高さの異なる電子部品を内蔵させる技術に関する。
近年の携帯電子機器等の多機能化に伴い、半導体デバイスにも更なる小形化が要求され、IC/LSIの高集積化要求にも増してパッケージの小形化に焦点が当てられてきている。このような状況下において、プリント配線基板の小型化及び薄型化が求められている。
例えば、積層配線基板において、基板上に実装したチップコンデンサと抵抗素子をプリプレグで挟み込んで内蔵し、これらチップコンデンサ及び抵抗素子を、該プリプレグを貫通して形成したスルーホールを介してプリプレグ両面に形成した配線パターンに接続させた技術が開示されている(特許文献1に記載)。
特開2008−166456号公報
しかし、特許文献1では、チップコンデンサを基板上のランド部にはんだペーストにより接続しているため、はんだによるフィレット部位を含めてプリプレグにチップコンデンサ自体の大きさよりも大きな開口を形成しなければならない。
そのため、特許文献1に記載の技術では、加熱圧着時に樹脂がチップコンデンサの周囲に廻り込まず、当該チップコンデンサの周囲に空隙が生じる可能性がある。
そこで、本発明は、両基板間に高さの異なる電子部品を隙間無く埋め込むことのできる積層配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の積層配線基板は、絶縁層の一方の面に導体回路が形成され、且つ絶縁層の他方の面に該絶縁層を貫通し該導体回路の一部を露出させた複数のビアホール内にそれぞれ導電物が形成されてなる第1基板と、各前記導電物に電極を接続させて前記導体回路と電気的に接続される高さの異なる複数個の電子部品と、各前記電子部品のそれぞれの高さに応じた深さを持った収容凹部及び/又は収容貫通穴を有し、その収容凹部及び/又は収容貫通穴のそれぞれに合う高さの電子部品を配置させるプリプレグからなる絶縁性埋め込み部材と、前記電子部品及び前記絶縁性埋め込み部材を前記第1基板とで挟み込むように積層される第2基板と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の積層配線基板であって、前記プリプレグは、ガラス繊維或いはアラミド不織布にエポキシ樹脂を含浸させた樹脂からなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の積層配線基板であって、前記プリプレグは、前記電子部品の高さに応じて複数枚のプリプレグを重ねて用いられる積層構造からなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の積層配線基板であって、前記導電物は、ニッケル、銀、銅から選択される少なくとも1種類の金属粒子と、錫、ビスマス、インジウム、鉛から選択される少なくとも1種類の金属粒子を含んでいる導電性ペーストを硬化させたものであることを特徴とする。
請求項5に記載の積層配線基板の製造方法は、一方の面に導体回路が形成された絶縁層の他方の面から前記導体回路の一部を露出させた複数のビアホール内にそれぞれ導電性ペーストを充填してなる第1基板を形成する基板形成工程と、前記第1基板に形成された各前記導電性ペーストに電極を接続して高さの異なる電子部品のそれぞれを前記第1基板に仮保持させる仮保持工程と、前記電子部品の高さに応じた深さを持った収容凹部及び/又は収容貫通穴を形成した絶縁性埋め込み部材を形成する埋め込み部材形成工程と、前記収容凹部及び/又は前記収容貫通穴にそれぞれに対応した高さを持つ各前記電子部品を配置させて前記絶縁性埋め込み部材を前記第1基板に貼り合わせる貼り合わせ工程と、前記電子部品及び前記絶縁性埋め込み部材を前記第1基板とで挟み込むようにして第2基板を積層した後、これら積層体を加熱圧着して接合一体化する積層工程とを備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の積層配線基板によれば、電子部品を埋め込む絶縁性埋め込み部材に、各電子部品それぞれの高さに応じた深さを持った収容凹部か収容貫通穴或いはその両方を形成し、その収容凹部か収容貫通穴或いはその両方のそれぞれに合う高さの電子部品を配置させているので、電子部品の周囲が絶縁性埋め込み部材で覆われて隙間が生じない。
請求項5に記載の積層配線基板の製造方法によれば、各電子部品の高さに応じた深さを持った収容凹部か収容貫通穴或いはその両方を形成した絶縁性埋め込み部材を形成し、その収容凹部か収容貫通穴或いはその両方にそれぞれの深さに対応した高さを持つ各電子部品を配置すると、高さの異なる電子部品の全てが絶縁性埋め込み部材でその周囲に隙間を開けることなく埋め込まれることになる。また、本発明によれば、高さの異なる電子部品を一括で精度良く絶縁性埋め込み部材によって埋め込むことができる。
本実施形態の積層配線基板の断面図である。 本実施形態の積層配線基板の製造工程のうち基板形成工程を示す工程別断面図である。 本実施形態の積層配線基板の製造工程のうちICチップ形成工程を示す工程別断面図である。 本実施形態の積層配線基板の製造工程のうち仮保持工程を示す断面図である。 本実施形態の積層配線基板の製造工程のうち埋め込み部材形成工程を示す工程別断面図である。 本実施形態の積層配線基板の製造工程のうち貼り合わせ工程を示す断面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
「積層配線基板の構成」
先ず、本発明を適用した積層配線基板の構造を、図1を参照しながら説明する。図1は本実施形態の積層配線基板の断面図である。本実施形態の積層配線基板は、第1基板1と、第2基板2と、これら第1基板1と第2基板2間に内蔵される高さの異なる複数個の電子部品3(3A、3B、3C)と、これら電子部品3を埋め込む絶縁性埋め込み部材4と、を主たる構成としている。なお、電子部品3は、複数個でなく1個であってもよい。
第1基板1は、例えばポリイミド樹脂フィルムからなる絶縁層5を有している。この絶縁層5の一方の面5aには、銅箔製の導体回路6が形成されている。また、絶縁層5の他方の面5bには、該絶縁層5を貫通して前記導体回路6(実際には導体回路6のランド部)の一部を露出させたビアホール7が形成されている。このビアホール7には、導電性ペーストを充填し加熱することで硬化且つ合金化させた導電性ペースト硬化物質である導電物8が形成されている。また、絶縁層5の他方の面5bには、電子部品3を第1基板1に仮保持させるための接着層9が形成されている。
第2基板2は、例えばポリイミド樹脂フィルムからなる絶縁層10と、この絶縁層10の一方の面10aに形成された接着層11と、からなる。なお、図1の第2基板2には、前記第1基板1で形成した導体回路6が他方の面10bに形成されていないが、前記他方の面10bに配線回路として使用される導体回路6が形成されていてもよい。
第1基板1と第2基板2は、接着層9、11を内側に向けて対向配置される。これら第1基板1と第2基板2の対向距離は、これら基板間に内蔵される最も高さのある電子部品3Bの高さ寸法とされる。
電子部品3は、抵抗やコンデンサ等の受動部品と、ICやダイオード或いはトランジスタ等の能動部品とからなる。ここで定義する電子部品3は、受動部品と能動部品の両方を含む概念である。本実施形態では、電子部品として高さの異なる抵抗3Aと、コンデンサ3Bと、ICチップ3Cを使用した。これら電子部品3は、ICチップ3C、抵抗3A、コンデンサ3Bの順で高さが高いものとする。
抵抗3Aは、抵抗本体12の両側に設けた電極13を第1基板1の導電物8に接続させている。コンデンサ3Bは、コンデンサ本体14の両側に設けた電極15を第1基板1の導電物8に接続させている。ICチップ3Cは、ウエハ状IC16の表面に形成された電極パッド17と、この電極パッド17上に形成された導体回路18と、この導体回路18にコンタクトホール19を形成する絶縁層20を有して構成されている。このICチップ3Cは、導体回路(実際には導体回路18のランド部)18を第1基板1の導電物8に接続させている。また、前記抵抗3A、コンデンサ3B及びICチップ3Cは、第1基板1の接着層9によって接合されている。
絶縁性埋め込み部材4は、ガラスクロスにエポキシ樹脂が含浸された半硬化状のシートであるプリプレグを加熱することにより硬化したものである。この絶縁性埋め込み部材4は、電子部品3である抵抗3A、コンデンサ3B及びICチップ3Cの周囲を取り囲むようにして、これら電子部品3を第1基板1と第2基板2間に埋め込んでいる。この絶縁性埋め込み部材4には、各電子部品3それぞれの高さに応じた深さを持った収容凹部4A、4Bと収容貫通穴4Cとが形成されている。
最も高さが低いICチップ3Cと対応する絶縁性埋め込み部材4の部位には、このICチップ3Cの高さ寸法と同じ深さとされ且つ該ICチップ3Cの外形状に応じた収容凹部4Bが形成されている。また、ICチップ3Cよりも高さが高くコンデンサ3Bよりも高さの低い中間の高さを持つ抵抗3Aと対応する絶縁性埋め込み部材4の部位には、この抵抗3Aの高さ寸法と同じ深さとされ且つ該抵抗3Aの外形状に応じた収容凹部4Aが形成されている。そして、最も高さの高いコンデンサ3Bと対応する絶縁性埋め込み部材4の部位には、このコンデンサ3Bの高さ寸法と同じ深さとされ且つ該コンデンサ3Bの外形状に応じた収容貫通穴4Cが形成されている。
前記絶縁性埋め込み部材4は、電子部品3の高さに応じて複数枚のプリプレグを重ねて用いられる積層構造からなる。複数枚のプリプレグは、加熱圧着することで各層間の仕切りが無くなり単層となる。電子部品3の高さが増えれば、その分だけプリプレグの枚数を増やすようにして、該電子部品3の高さに対応する。本実施形態では、3枚のプリプレグを重ねている。
以上のように構成された積層配線基板によれば、電子部品3を埋め込む絶縁性埋め込み部材4に、各電子部品3A、3B、3Cそれぞれの高さに応じた深さを持った収容凹部4A、4Bと収容貫通穴4Cを形成し、その収容凹部4A、4Bと収容貫通穴4Cのそれぞれに合う高さの電子部品3A、3B、3Cを収容配置(嵌合配置)させているので、それぞれの電子部品3A、3B、3Cの周囲が絶縁性埋め込み部材4で覆われて隙間が生じない。
また、本実施形態の積層配線基板によれば、絶縁性埋め込み部材4にガラス繊維或いはアラミド不織布にエポキシ樹脂を含浸させた樹脂であるプリプレグを使用しているので、低温による加熱で電子部品3を埋め込むことができる。
また、本実施形態の積層配線基板によれば、第1基板1に形成された導電物8に電極13、15を接続させてこの第1基板1に形成される導体回路6と電気的に抵抗3A及びコンデンサ3Bを接続させ、また、前記導電物8に導体回路18のランド部を接続させて前記導体回路6と電気的にICチップ3Cを接続させているため、メッキ等の工程を行うことなく簡単に電子部品3(3A、3B、3C)を第1基板1の導体回路6に接続させることができる。
また、本実施形態の積層配線基板によれば、第1基板1に形成した導電物8には、ニッケル、銀、銅から選択される少なくとも1種類の金属粒子と、錫、ビスマス、インジウム、鉛から選択される少なくとも1種類の金属粒子を含んでいる導電性ペーストを硬化させたものを使用しているので、加熱することで硬化すると同時に合金化することにより電子部品3(3A、3B、3C)との電気的接続性を高めることができ、しかも取り扱い性も向上する。
また、本実施形態の積層配線基板では、絶縁性埋め込み部材4を、電子部品3(3A、3B、3C)の高さに応じて複数枚のプリプレグを重ねた積層構造としたので、電子部品3の高さが増えたらその増えた高さに応じてプリプレグの枚数を増やすだけで簡単に対応することができる。
「積層配線基板の製造工程説明」
次に、上述した積層配線基板の製造方法について、図2〜図6を参照しながら説明する。図2は基板形成工程を示し、図3はICチップ形成工程を示し、図4は仮保持工程を示し、図5は埋め込み部材形成工程を示し、図6は貼り合わせ工程を示す。
先ず、第1基板1及び第2基板2を形成する基板形成工程を行う。先ず、図2(a)の工程では、例えばポリイミド樹脂フィルムからなるフレキシブルな絶縁層5の一方の面(上面)に銅箔製の配線材料層6Aが設けられた片面銅張板(CCL:Copper Clad Laminate)を用意する。前記絶縁層5及び配線材料層6Aには、それぞれ厚さ20μm及び12μmのものを使用した。
また、前記CCLは、銅箔にポリイミドワニスを塗布してワニスを硬化させた、いわゆるキャスティング法により作製したもの、或いは、ポリイミドフィルム上にめっきシード層をスパッタし、銅電解めっきを成長させたもの、他にも圧延や電解による銅箔とポリイミドフィルムとを貼り合わせたものなどを使用することができる。前記絶縁層5は、ポリイミド樹脂に代えて、液晶ポリマーなどのプラスチックフィルムを使用することもできる。
図2(b)の工程では、前記配線材料層6Aの表面にフォトリソグラフィにより所望の回路パターンに対応するエッチングレジストパターン(エッチングマスク)を形成した後、前記配線材料層6Aに化学的選択エッチングを行うことによって、所望回路にパターニングされた導体回路6を形成する。前記エッチングには、例えば塩化第二鉄を主成分とするエッチャントを用いるが、塩化第二銅を主成分とするエッチャントを用いることもできる。
図2(c)の工程では、前記絶縁層5の導体回路6とは反対側となる他方の面(下面)に接着層9及び樹脂フィルムFを順次重ねて加熱圧着により貼り合わせる。前記接着層9には、素材厚さ25μmのエポキシ系熱硬化性樹脂フィルム接着材を使用した。また、前記樹脂フィルムFには、厚さ25μmのポリイミド樹脂フィルムを使用した。前記加熱圧着は、真空ラミネータを用い、減圧下の雰囲気中にて、前記接着材の硬化温度以下の温度で、0.3MPaの圧力によるプレスを行った。
前記接着層9の素材としては、前記エポキシ系熱硬化性樹脂に代えてアクリル系樹脂などの接着材、或いは熱可塑性ポリイミドに代表される熱可塑性接着材を使用することもできる。また、前記接着層9は、フィルム状素材に代えて例えばワニス状の樹脂接着剤を前記絶縁層5の下表面に塗布して形成することもできる。
前記樹脂フィルムFは、ポリイミドに代えてPET(ポリエチレンテレフタレート)やPEN(ポリエチレンナフタレート)などのプラスチックフィルムを使用してもよく、前記接着層9の表面にUV照射によって接着や剥離が可能なフィルムを被着形成してもよい。
次に、図2(d)の工程では、前記絶縁層5、接着層9及び樹脂フィルムFを下面側から貫通するようにYAGレ−ザで穿孔することによって、直径100μmのビアホール7を複数(図中では6箇所)形成する。その後、穴開け加工時に発生したスミアを除去するために、CF4及びO2混合ガスによるプラズマデスミア処理を施す。
前記ビアホール7は、炭酸ガスレーザやエキシマレーザなどによるレーザ加工、或いはドリル加工や化学的エッチングによって形成することもできる。
また、前記プラズマデスミア処理は、使用ガスの種類として、CF4及びO2混合ガスに限定されず、Arなどの他の不活性ガスを使用することもできるし、ドライ処理に代えてウエットデスミア処理を適用してもよい。
そして、図2(e)の工程では、前記ビアホール7に、スクリーン印刷法により導電性ペースト8Aをそれぞれの空間を埋め尽くすまで充填する。前記導電性ペースト8Aは、ニッケル、銀、銅から選択される少なくとも1種類の低電気抵抗の金属粒子と、錫、ビスマス、インジウム、鉛から選択される少なくとも1種類の低融点金属粒子とを含み、エポキシ樹脂を主成分とするバインダ成分を混合したペーストで構成される。導電性ペースト8Aは、接着層9の硬化温度程度の低温で、前記金属粒子がその粒子同士で拡散接合できたり、電子部品3と拡散接合できたりして合金化し易い金属組成を用いることにより、バルクの金属やめっきによる層間接続と同等の接続信頼性を確保できる。なお、前記導電性ペースト8Aは、熱伝導性にも優れているので、発生熱を外部へ熱伝導並びに放散させる効果を得ることもできる。
その後、前記樹脂フィルムFを剥離する。その結果、印刷充填した導電性ペースト8Aの先端(下面)の部分は、剥離した樹脂フィルムFの厚さ寸法分の高さをもって前記接着層9の下面側に突出した状態で露出される。このように、前記樹脂フィルムFは、その厚さを適宜選定することによって後に導電物8となる導電性ペースト8Aの突出高さを調整する。以上の工程を経て第1基板1が形成される。
前記第2基板2は、第1基板1と同様、ポリイミド樹脂フィルムからなるフレキシブルな絶縁層10の一方の面10aに接着層11を形成することで製造される。ここで使用される接着層11は、第1基板1を形成する接着層9と同じものが使用される。なお、第2基板2の製造工程は、工程が単純であるため、その工程図は省略する。
次に、ICチップ3Cの製造工程を図3を参照して説明する。図3(a)の工程では、酸化珪素や窒化珪素製の無機絶縁膜が形成されたダイシング前のウエハ状IC16Aを用意する。次に、図3(b)の工程で、前記ウエハ状IC16Aの表面にセミアディティブ法によって、ICの電極パッド17上及び無機絶縁膜上に例えば銅めっき層によるパターン化された導体回路18を形成する。
その後、図3(c)の工程で、前記ウエハ状IC16Aの表面全体に亘って例えば液状感光性ポリイミド前駆体をスピンコートし、フォトリソグラフィによりコンタクトホール19を形成した後に焼成して絶縁層20を形成する。最後に、図3(d)の工程で、プロービングにより検査を行った後、ウエハ状IC16Aの裏面を研磨してウエハを薄型化した後、ダイシングして複数個のICチップ3Cを得る。
なお、前記絶縁層20の形成に際しては、他の感光性樹脂素材としてベンゾシクロブテン(BCB)やポリベンゾオキサゾール(PBO)などを用いることができる。また、感光性樹脂は、必ずしもスピンコートによって塗布される必要はなく、カーテンコートやスクリーン印刷、スプレーコートなどを用いてもよい。更に、感光性樹脂は、液状に限定されることはなく、フィルム状の樹脂をウエハIC16A上にラミネートしてもよい。このようにして形成されたICチップ3Cの回路には、通常の導電用回路の他、インダクタ、キャパシタ、抵抗等の機能を付与させることも可能である。
次に、第1基板1に形成された各導電性ペースト8Aに電子部品3を仮保持させる仮保持工程を、図4を参照して説明する。抵抗3Aとコンデンサ3BとICチップ3Cを、半導体チップ用搭載機で位置合わせして、前記第1基板1の各導電性ペースト8Aに抵抗3Aの電極13、コンデンサ3Bの電極15、ICチップ3Cの導体回路18のランド部をそれぞれ接触させる。そして、接着層9の材料及び導電性ペースト8Aの硬化温度以下で加熱圧着することによって、これら抵抗3A、コンデンサ3B及びICチップ3Cは、第1基板1に仮保持されることになる。
次に、絶縁性埋め込み部材4を形成する埋め込み部材形成工程を、図5を参照して説明する。先ず、図5(a)の工程で、ガラスクロスにエポキシ樹脂が含浸された半硬化状態のシート、いわゆるプリプレグ4Dを用意する。本実施形態では、第1基板1と第2基板2間に内蔵する最も高さの高い電子部品3であるコンデンサ3Bの高さ寸法となるように、3枚のプリプレグ4Dを重ねて積層する。例えば、コンデンサ3Bの高さが300mmである場合、100mm厚のプリプレグ4Dを3枚重ねたものを使用する。
次に、図5(b)の工程で、プリプレグ4Dを3枚重ね合わせた積層体に、抵抗3A及びICチップ3Cの高さに応じた収容凹部4A、4Bと、コンデンサ3Bの高さに応じた収容貫通穴4Cを形成する。抵抗3Aと対応する位置には、この抵抗3Aを収容配置(嵌合配置)させる大きさ且つ深さの収容凹部4Aを形成する。ICチップ3Cと対応する位置には、このICチップ3Cを収容配置(嵌合配置)させる大きさ且つ深さの収容凹部4Bを形成する。コンデンサ3Bと対応する位置には、このコンデンサ3Bを収容配置(嵌合配置)させる大きさとした収容貫通穴4Cを形成する。
なお、絶縁性埋め込み部材4は、ガラスクロスの代わりにアラミド不織布を用いることもできるし、繊維材料を含まない材料を用いることもできる。また、前記収容凹部4A、4Bと収容貫通穴4Cの加工は、レーザやドリルにて加工することができる。
次に、絶縁性埋め込み部材4を第1基板1に張り合わせる貼り合わせ工程を、図6を参照して説明する。3枚のプリプレグ4Dを積層した積層体に形成した収容凹部4A、4Bに抵抗3A及びICチップ3Cを、収容貫通穴4Cにコンデンサ3Bを収容配置(嵌合配置)させるようにして、絶縁性埋め込み部材4を第1基板1に貼り合わせる。
次に、第1基板1及び絶縁性埋め込み部材4並びに第2基板2を加熱圧着して接合一体化する積層工程を、図6を参照して説明する。先ず、絶縁性埋め込み部材4を前記第1基板1とで挟み込むようにして、接着層11を接合面として第2基板2を積層する。そして、第1基板1と第2基板2間に絶縁性埋め込み部材4で埋め込んだ抵抗3A、コンデンサ3B及びICチップ3Cからなる積層体に対して、真空キュアプレス機を用いて、1kPa以下の減圧雰囲気中で積層方向に加熱圧着することによって、図1に示す積層配線基板を完成させる。
前記積層体を加熱圧着すると、3枚重ねられたプリプレグ4Dは、加熱により抵抗3A、コンデンサ3B及びICチップ3Cの周囲に隙間無く密着すると共に互いに密着して界面が無くなり単一層の絶縁性埋め込み部材4となる。また、第1基板1に形成した導電性ペースト8Aは、硬化すると同時に合金化されて導電物8になる。また、第1基板1と第2基板2に形成されたそれぞれの接着層9、11が加熱により塑性流動し冷却されてこれら積層体の接合強度を高める。以上の工程を経ることで、図1に示す積層配線基板が得られる。
本実施形態の製造方法によれば、各電子部品3(3A、3B、3C)の高さに応じた深さを持った収容凹部4A、4Bと収容貫通穴4Cを有した絶縁性埋め込み部材4を形成し、その収容凹部4A、4Bと収容貫通穴4Cのそれぞれの深さに対応した高さを持つ電子部品3(3A、3B、3C)を収容配置(嵌合配置)させているので、高さの異なる電子部品3の全てを絶縁性埋め込み部材4でその周囲に隙間を開けることなく埋め込むことができる。特に、本実施形態の場合、電子部品3を導電性ペースト8Aで導体回路6と接続させているため、従来のようなはんだによるフィレット部が形成されないことから、フィレット部を含む電子部品本体以上の大きな収容貫通穴を形成する必要が無くなることにより、電子部品3の周囲を絶縁性埋め込み部材4で隙間無く埋め尽くすことが可能となる。また、本実施形態の製造方法によれば、高さの異なる電子部品3(3A、3B、3C)の全てを一括で精度良く絶縁性埋め込み部材4によって埋め込むことができる。
また、本実施形態の製造方法によれば、第1基板1に形成した導体回路6に電気的に接続される導電性ペースト8Aに対して高さの異なる電子部品3をそれぞれ仮保持させた後、それらの高さに応じた深さを持つ収容凹部4A、4Bと収容貫通穴4Cを形成した絶縁性埋め込み部材4を挟んで第2基板2を積層し加熱圧着して積層配線基板を形成することができるため、従来のビルドアップ方式に比べてメッキ工程が不要となり、生産時間を大幅に短縮することができる。
従来の工程では、電子部品3をリジッド基板に一旦実装してから両基板内に内蔵するため、事前にカウンターペーストの印刷やアンダーフィル充填等の煩雑な工程が必要である上、各種部品を内蔵した後の工程においても、ドリルによるスルーホール形成やメッキ工程、回路形成工程などが必要で、歩留まりが低下する恐れがあった。しかしながら、本実施形態では、電子部品3を内蔵した後のメッキ工程などを省略することができ、製造工程を簡略化することができ、歩留まりの向上を図ることができる。
本発明は、両基板間に高さの異なる電子部品を内蔵させる技術に利用することができる。
1…第1基板
2…第2基板
3…電子部品
3A…抵抗(電子部品)
3B…コンデンサ(電子部品)
3C…ICチップ(電子部品)
4A、4B…収容凹部
4C…収容貫通穴
4D…プリプレグ
4…絶縁性埋め込み部材
5…絶縁層(第1基板の絶縁層)
6…導体回路(第1基板に形成された導体回路)
7…ビアホール(第1基板に形成されたビアホール)
8…導電物(第1基板の導電物)
9…接着層(第1基板の接着層)
10…絶縁層(第2基板の絶縁層)
11…接着層(第2基板の接着層)

Claims (3)

  1. 一方の面に導体回路が形成された絶縁層の他方の面に接着層及び樹脂フィルムを順次重ねて加圧圧着により張り合わせ、前記樹脂フィルム側から穿孔して前記導体回路の一部を露出させた複数のビアホールを設け、前記ビアホール内にそれぞれ導電性ペーストを充填し、その後、前記樹脂フィルムを剥離して、前記導電ペーストが前記接着層から突出した状態で露出する第1基板を形成する基板形成工程と、
    前記第1基板に形成された各前記導電性ペーストに電極を接続して高さの異なる電子部品のそれぞれを前記第1基板に仮保持させる仮保持工程と、
    前記電子部品の高さに応じた深さを持った収容凹部及び/又は収容貫通穴を形成した絶縁性埋め込み部材を形成する埋め込み部材形成工程と、
    前記収容凹部及び/又は前記収容貫通穴にそれぞれに対応した高さを持つ各前記電子部品を配置させて前記絶縁性埋め込み部材を前記第1基板に貼り合わせる貼り合わせ工程と、
    前記電子部品及び前記絶縁性埋め込み部材を前記第1基板とで挟み込むようにして第2基板を積層した後、これら積層体を加熱圧着して接合一体化する積層工程とを備えた
    ことを特徴とする積層配線基板の製造方法。
  2. 前記仮保持工程は、前記接着層及び導電ペーストの硬化温度以下で加圧圧着することを特徴とする請求項1に記載の積層配線基板の製造方法。
  3. 前記埋め込み部材形成工程は、複数のプリプレグを重ね合わせて積層体とし、前記積層体の一面から他面に向かって前記高さの異なる電子部品に応じた大きさ且つ深さに前記収容凹部及び/又は収容貫通穴を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の積層配線基板の製造方法。
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