JP5384256B2 - 橋梁の伸縮装置 - Google Patents

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Description

本発明は橋脚間、もしくは橋脚と橋台間のように橋梁の隣接する下部構造間に架設され、橋軸方向に対向する橋桁間、または橋桁と下部構造間の遊間を埋め、連続させる伸縮装置に関するものである。
橋脚間、もしくは橋脚と橋台間等、橋梁の隣接する下部構造間に架設される橋桁が橋軸方向に対向する橋桁間、または橋桁と下部構造間には、車輪等の落下を防止する上で、動荷重による橋桁の撓み、温度変化等による橋桁の伸縮に関係なく、両者間の間隙(遊間)を埋める必要がある。この関係で、橋桁間等の間隙(遊間)にはその大きさの変化に追従しながら、車両等の上載荷重を支持可能な支持装置としての伸縮装置が設置される(特許文献1〜5)。
伸縮装置は舗装路面に露出した状態で設置される露出形式(特許文献3〜5)と、舗装材料中に埋設され、路面に露出しない埋設形式(特許文献1、2)とに大別される。いずれの形式においても上記した橋桁間等の遊間には舗装材料が充填されることで空隙が埋められるから、前者の露出形式は舗装材料の節減が図られることもあって、主として遊間が大きい橋桁間等に適用され、後者の埋設形式は遊間が小さい橋桁間等に適用されることが多い。遊間が大きいか小さいかは、遊間上を通過する車輪の径が遊間より大きいか否かが目安になる。
遊間が小さい橋桁間等においては、伸縮装置自体が小規模で済み、伸縮装置の上に舗装材料を充填(敷設)するだけで遊間を埋めることができるため、遊間での舗装路面の連続性を確保し易い上、伸縮装置を露出させないことによる伸縮装置自身の安定性と車両の走行安定性が高い利点がある。
一方、遊間が大きい橋桁間等において舗装材料の節減を図るために、露出形式の伸縮装置を採用する場合には、車両の車輪が伸縮装置を踏むことで、車輪(タイヤ)に抵抗を与え、車両の走行安定性を低下させる可能性がある。この他、伸縮装置の露出部分からの雨水の浸入による貯留により耐久性が低下することもあれば、常に外気に暴露されることによる劣化により寿命が低下することもある。
遊間が大きい場合に、埋設形式の伸縮装置を採用する場合には、一定領域内での舗装材料の使用量が多くなる関係で、舗装材料が弾性限界を超え易くなるため、ひび割れを発生させ易くなることも想定されるが、遊間が大きくなれば、後述のように一箇所の遊間において、1個の伸縮装置の伸縮のみでは遊間の変化に追従させることができなくなる可能性があり、この点が伸縮装置設置上の課題になる。
埋設形式(埋設型)の伸縮装置は橋桁等の端面間において端面側に形成される切欠き内に完全に納まり、遊間を跨いで橋桁間等に設置されるが、橋桁間等の相対移動に追従する必要から、伸縮装置自体が橋桁の対向する方向に伸縮自在な、あるいは相対移動自在な形態を有している(特許文献1、2)。
特開平10−37131号公報(請求項1、段落0008〜0009、図3〜図8) 特開2003−184017号公報(段落0039〜0047、図9、図10) 特開2000−73305号公報(請求項1、段落0007〜0015、図1〜図12) 特開2000−265410号公報(請求項1〜請求項4、段落0016〜0030、図1〜図5) 特開2006−152729号公報(請求項1、請求項2、段落0016〜0041、図1〜図6)
埋設型の伸縮装置は特許文献1のように橋桁等が対向する方向の両端部分において対向する橋桁等のそれぞれに固定(定着)され、この固定(定着)部分の中間に位置する部分が伸縮自在な形状をするか、特許文献2のように固定部分が互いに相対移動可能な状態に置かれるかのいずれかの形態になる。これらの場合、固定部分間の伸縮自在な量、または固定部分間の相対移動可能な量は伸縮装置自体の規模によって決まるため、単一の伸縮装置が追従可能な遊間の大きさには限界がある。
伸縮装置は上記の通り、対向する橋桁等の側の上面側に形成される切欠き内に納まるが、例えば遊間の大きさが1個の伸縮装置が跨ることが可能な程度であっても、伸縮装置の伸縮可能な量、または相対移動可能な量を超えていれば、橋桁間等に伸縮装置を設置することができない。平常状態にある伸縮装置が遊間の両側の橋桁間等に跨った状態で設置されることができたとしても、例えば収縮しきったときの伸縮装置の長さが遊間の大きさ未満であれば、収縮時に伸縮装置が遊間に落下する可能性がある。
また対向する橋桁等の端面間距離が単一の伸縮装置が跨る程度の大きさでありながら、少なくともいずれかの橋桁等の上面側に形成される切欠きの橋軸方向の長さが大きく、対向する橋桁等の切欠きの内周面間距離が単一の伸縮装置が跨りきれない程度の大きさである場合には、単一の、あるいは複数個の伸縮装置を単に設置するのみでは遊間の大きさの変化に追従することができない。橋軸方向の長さが大きいいずれか一方の橋桁等の切欠き上では伸縮装置が載る橋桁等自体が相対移動することがないため、伸縮装置を伸縮させることができないことによる。
ここで言う「対向する橋桁等の端面間距離」は切欠き部分より下の部分における遊間(図1におけるA1)の距離を指す。この距離が伸縮装置の長さより小さいものの、切欠きの内周面間距離が伸縮装置の長さの数倍になる場合には、いずれか一方の橋桁等の切欠き部分に複数個の伸縮装置を直列に配列することが必要になると考えられる。
しかしながら、軸方向に伸縮自在な伸縮装置を直列に配列しても、全伸縮装置の軸方向両端の支点(伸縮装置が載る橋桁等自体)が軸方向に相対移動自在でなければ、伸縮装置が機能(伸縮)することができないため、対向する橋桁等の切欠きの内周面間に複数個の伸縮装置を配置しても、遊間の変化に伸縮装置を追従させることができないことになる。
本発明は上記背景より、遊間が1個の伸縮装置の相対変形可能な量、あるいは相対移動可能な量を超えている場合にも、遊間の大きさの変化に追従可能な伸縮装置を提案するものである。
請求項1に記載の発明の橋梁の伸縮装置は、 橋梁の隣接する下部構造間に架設され、橋軸方向に対向する橋桁間、または橋桁と前記下部構造間の遊間を埋め、連続させる伸縮装置であり、
前記橋桁の幅方向に並列し、対向する前記橋桁間、または前記橋桁と前記下部構造間に跨って設置され、軸方向の一端部においてその側の前記橋桁、または前記下部構造に定着され、他端部においてその側の前記橋桁、または前記下部構造に対して橋面内で相対移動自在に支持される複数本の滑動部材と、
前記橋桁の幅方向に並列する複数本の滑動部材に跨り、対向する前記橋桁間、または前記橋桁と前記下部構造間に配置され、前記滑動部材に支持される1個以上の可動版とを備え
前記滑動部材はウェブと上下フランジを持つ形鋼で、前記橋桁の上面に前記滑動部材の下フランジを載置し、前記橋桁上を滑動するスライド部材であり、
前記可動版は前記滑動部材の上フランジに鉛直方向上向きに係止可能な状態に支持され、前記可動版が前記滑動部材に対して橋軸方向に相対移動可能な状態になるようにした
ことを構成要件とする。
橋桁の端面、または橋桁を構成する桁部材の端面は必ずしも橋軸方向に直交する方向(橋軸直角方向)に平行な面をなすとは限らず、橋軸直角方向に対して傾斜していることもある。例えば橋桁が平面上、平行四辺形状をする場合もあるが、その場合には、橋桁の幅方向が橋軸方向に直交する方向(橋軸直角方向)にはならない。
下部構造は橋脚と橋台を含み、橋桁は隣接する下部構造間に架設され、下部構造上で橋軸方向に対向する。可動版は橋軸方向に対向する橋桁間、または橋桁と下部構造との間(以下、橋桁間等)の遊間を埋めるための基本的な構成要素になるため、原則として橋桁、または橋桁を構成する桁部材(以下、桁部材等)の幅に対応した大きさの幅を有する。可動版が桁部材等の幅に対応した大きさの幅を有することから、可動版を支持する滑動部材は橋桁の幅方向に配列し、複数本で可動部材を支持する。
「可動版が桁部材等の幅に対応した大きさの幅を有する」とは、例えば1個(1枚)の可動版が桁部材等の幅と同等程度の幅を有するか、幅方向に複数個(複数枚)の可動版が配列したときに、その集合した複数個(複数枚)の可動版の幅の合計が桁部材等の幅と同等程度の幅を有することを言う。
滑動部材は1個の可動版が跨る、または複数個(複数枚)の可動版が集合した状態で跨る、対向する橋桁間等に跨って設置される。滑動部材は軸方向の一端部においてその側の橋桁、または下部構造(以下、橋桁等)に定着され、他端部においてその側の橋桁等に橋面内で相対移動自在に支持される。伸縮装置が複数個(複数枚)の可動版を有する場合、可動版は橋軸方向に互いに間隔を置いて配置される。滑動部材上に複数個(複数枚)の可動版が設置される場合、複数個の可動版は橋軸方向に互いに間隔を置いて配置されて滑動部材に支持される。
滑動部材は一端部において橋桁等に定着されることで、その側の橋桁等に支持されたまま、他端部においてはその側の橋桁等に水平面内等、橋面内で任意の方向に相対移動(スライド)自在に支持される。「橋面内」とは、橋面である橋桁の上面が水平面をなした状態で橋桁が下部構造間に架設されている場合での水平面内のことを言い、橋面が水平に対して傾斜している場合にはその傾斜した面内を言う。
滑動部材が一端部において橋桁等に支持されることは、例えば滑動部材の橋軸方向の一端部を高さ方向に貫通するアンカー(ストッパ)が滑動部材を支持する橋桁等に定着されることで実現される。滑動部材が他端においてその側の橋桁等に相対移動(スライド)自在に支持されることは、例えば滑動部材の他端側の端部がその側の橋桁等の内部(空洞部)に軸方向に相対移動自在に差し込まれる(挿入される)ことで実現される。
滑動部材の他端側の端部が橋桁等の内部に差し込まれることで、滑動部材が支持する複数個の可動版の内、その橋桁等の側に位置する可動版の端面と橋桁等との間のクリアランス(空隙)を適度な大きさ、すなわち可動版の、滑動部材(橋桁等)に対する相対移動量を見込んだ適切な大きさに設定することが可能になる。
例えば滑動部材の他方側の端部がその側の橋桁等から露出した状態にあるとすれば、滑動部材を橋桁等に対して相対移動させる上で、滑動部材の前記他方側の端面と橋桁等との間に滑動部材が相対移動するのに十分なクリアランスを確保しておくことが必要であり、その上で、その側の端部に位置する可動版の端面と橋桁等との間にもクリアランスを確保する必要があるから、可動版の端面と橋桁等との間のクリアランスが過大になる可能性がある。
これに対し、滑動部材の前記他方側の端部を橋桁等の内部に挿入することで、滑動部材を橋桁等に対して相対移動自在に支持させながらも、その側の可動版を橋桁等の側に寄せることができるため、その可動版の端面と橋桁等との間のクリアランスを最適な大きさに設定することが可能である。
滑動部材が軸方向の一端部においてその側の橋桁等に定着され、他端部においてその側の橋桁等に対してスライド自在に支持されることで、滑動部材は対向する橋桁間等の相対移動時にも橋桁等から水平力を受けない状態に置かれる。滑動部材はそれが支持される橋桁等の上面上に直接、載置されることもあるが、摩擦力の低減のために橋桁等の上面に固定されるステンレスシート、PTFEシート等の滑り材に支持されることもある。滑動部材の橋桁幅方向の並列数は1本の滑動部材の支持能力と可動版の幅によって決まる。
滑動部材自体が対向する橋桁間等に跨る長さを有し、他端においてその側の橋桁等にスライド自在に支持されることで、遊間の大きさが変化しても滑動部材が両橋桁等に支持された状態は保たれ、仮に遊間が拡大しても滑動部材が橋桁間等に落下することはない。対向する橋桁間等に相対移動が生じ、遊間の大きさが変化するときには、滑動部材は一端部においてその側の橋桁等に支持されたまま、他端部においてその側の橋桁等に対して相対移動(スライド)することにより橋桁間等の相対移動に追従する。
伸縮装置が1個(1枚)の可動版を有する場合、可動版はその橋軸方向両側に位置する橋桁等に跨り、両橋桁等との間に間隔を置いて配置され、橋桁の幅方向に並列する複数本の滑動部材に支持される。伸縮装置が複数個(複数枚)の可動版を有する場合には、可動版は互いに橋軸方向に間隔を置きながら、対向する橋桁間等に配置され、橋桁の幅方向に並列する複数本の滑動部材に支持される。
前記の通り、可動版は桁部材等の幅に対応した大きさの幅を有するため、橋桁の幅方向に並列して配置される複数本の滑動部材に支持されることで、安定した状態で対向する橋桁等に支持される。
伸縮装置が1個(1枚)の可動版を有する場合における1個の可動版は橋桁等が対向する方向には両橋桁等との間に間隔を置いて配置されることで、滑動部材に支持されたまま、両橋桁等に対して橋軸方向両側に相対移動可能になる。伸縮装置が複数個(複数枚)の可動版を有する場合における複数個の可動版は橋軸方向に互いに間隔(空隙)を置いて配置されることで、滑動部材に支持されたまま、両橋桁等に対しても、各隣接する可動版がそれぞれ対向する方向に互いに相対移動可能になる。
例えば複数個の可動版が橋桁等の上に直接、載置される場合には橋桁間等に相対移動が生じても可動版は橋桁等に対して相対移動することができない。これに対し、本発明では対向する橋桁間等に1個(1枚)の可動版が、あるいは橋軸方向に間隔を置いて(直列に)配列する複数個(複数枚)の可動版が橋桁等に支持された滑動部材に支持された状態にあることで、各可動版は滑動部材に対して橋軸方向に相対移動可能であるため、橋桁等に対しても、各可動版は隣接する可動版に接触するまでの範囲で橋軸方向に自由に相対移動可能になる。
従っていずれか一方側の橋桁等の上に1個、あるいは複数個の可動版が設置されていても、可動版が橋桁等に滑動部材を介して間接的に支持された状態にあることで、橋桁等自体が相対移動を生じなくても可動版は滑動部材に対して相対移動可能であるから、橋桁等に対して相対移動することが可能になる。
対向する橋桁間等の切欠き内においては、橋軸方向の間隔は対向する可動版間の他、可動版と橋桁等との間にも確保されるため、間隔は対向する橋桁間等に可動版の数+1個分、形成される。従って可動版が滑動部材に支持された平常時の状態では、対向する可動版間等に間隔が確保されたときに伸縮装置は最長(最大)になり、全間隔が閉じたときに最短(最小)になる。
橋軸方向に対向する橋桁間等の遊間に配列する複数個の可動版が橋桁間等の遊間を埋めることと、各隣接する可動版が対向する方向に互いに相対移動可能であることで、可動版が橋桁間等の遊間の大きさに関係なく、遊間の変化に追従しながら遊間を埋めることができるため、可動版の配列数の調整(設定)により任意の大きさの遊間に対応することが可能である。結果として、遊間が1個の伸縮装置(可動版)の相対変形可能な量、あるいは相対移動可能な量を超えている場合にも、1個(1枚)の、もしくは複数個(複数枚)の可動版を配列させることで、遊間に可動版(伸縮装置)を設置することが可能になる。
可動版は橋軸方向に互いに間隔(距離)を置いた状態で橋桁間等の遊間に配列することで、遊間を埋める。可動版はまた、間隔を置いた範囲で橋軸方向に互いに相対移動自在であることで、橋桁間等の相対移動に起因して発生し、対向する可動版と下部構造との間の空隙の大きさの変化に追従する。伸縮装置が複数個(複数枚)の可動版を有する場合は、対向する可動版間の空隙の大きさの変化にも追従する。
橋軸方向に対向する可動版と橋桁間、または下部構造間、及び複数個(複数枚)の可動版がある場合における可動版間には、両者間の橋軸方向の分離を制限する連結部材が架設されると共に、両者間の衝突を防止する緩衝材が介在し(請求項2)、橋軸方向に対向する可動版と橋桁間、または下部構造間、及び可動版間の相対移動可能な量(距離)が連結部材と緩衝材によって制限される。
端面が対向する方向に互いに接近する向きに相対移動するときには、両者間の端面間に介在する緩衝材が圧縮力を負担することで可動版間の衝突を回避し、遠ざかる向きに相対移動するときには端面間に跨って架設されている連結部材が引張力を負担することで可動版間の分離を回避する。
伸縮装置が1個(1枚)の可動版を有する場合には、その1個の可動版が対向する橋桁間等においてその対向する方向に自由に相対移動自在に滑動部材に支持されていることで、伸縮装置は可動版が移動可能な範囲で、橋桁間等の相対移動に自由に追従することの、伸縮装置としての能力を保有する。
伸縮装置が複数個(複数枚)の可動版を有する場合には、橋軸方向に配列する複数個の可動版が互いに相対移動自在でありながら、滑動部材に支持されたまま、衝突と分離が回避されていることで、伸縮装置は1個の可動版が移動可能な量の複数倍の距離の相対移動に追従する能力を保有する。
可動版と橋桁間等、及び可動版間の連結部材が引張力を負担するときに可動版や橋桁間等が衝撃を受けることが想定される場合には、この衝撃を緩和させる目的で、必要により、少なくとも連結部材が引張力を負担するときに互いに対向する連結部材と可動版や橋桁間等との間に図5に示すようにゴムやばね等の弾性材を用いた緩衝材が介在させられる。
この緩衝材は連結部材が引張力を負担した後、復帰する側に対向する連結部材と可動版との間にも介在させられる。図5は連結部材が引張力を負担する側と圧縮力を負担する側の双方に弾性材の緩衝材を配置した場合を示している。図5では特に橋軸方向に対向する可動版間の空隙(遊間)を挟んだ一方側の可動版(橋桁等)内にゴムを配置し、他方側の可動版内にばねを配置している。
橋軸方向に対向する橋桁間等に鉛直方向の相対移動が生じたときに、可動版が滑動部材に対して上向きに相対移動し、滑動部材から抜け出すことが想定される場合には、可動版は滑動部材に、鉛直方向上向きに係止可能、あるいは係合可能な状態に置かれる。
可動版が滑動部材に上向きに係止可能な状態は、例えば図2、図3に示すように可動版の下面側に、橋軸方向に連続し、滑動部材が可動版に対して下向きに係止(係合)可能な断面形状を有する挿通孔を形成し、この挿通孔に滑動部材を挿通させることによって実現される。例えば滑動部材がH形鋼、I形鋼等の鋼材であれば、挿通孔はH形鋼等の少なくとも成方向上側のフランジが納まる形状に形成される。滑動部材が可動版に対して下向きに係止することは、可動版が滑動部材に対して上向きに係止することである。
可動版が滑動部材に上向きに係止可能な状態に置かれることで、橋桁間等に生ずる鉛直方向の相対移動時における可動版の滑動部材からの抜け出しが阻止されるため、可動版の抜け出しに対する安定性が確保される。
橋軸方向に対向する可動版と橋桁間、または下部構造間(橋桁間等)、及び複数個(複数枚)の可動版を有する場合における可動版間には、両者間の空隙を埋め、両者間への雨水の浸入を防止するための、あるいは可動版上に敷設される舗装材を受けるための埋設材が介在させられる(請求項4)。
埋設材が介在させられる可動版と橋桁間等の空隙は橋桁間等の橋軸方向を含む相対移動時に縮小することがあるから、埋設材には圧縮力を受けて収縮可能なゴム、合成樹脂材等の弾性体、弾塑性体の他、アスファルト等の粘弾性体等の材料が使用される。
請求項4では橋軸方向に対向する可動版と橋桁間等、及び橋軸方向に配列する複数個の可動版間に埋設材が介在させられることで、可動版が直接、車輪を受けることができるため、可動版と橋桁間、または下部構造間等の空隙(遊間)が埋設材で埋められた伸縮装置はそのまま露出型伸縮装置として使用状態に置かれることも可能である。但し、可動版が露出することによる走行安定性の低下、伸縮装置の耐久性の低下が問題視される場合には、全可動版を包囲する領域の、可動版上に舗装材が設置され(請求項5)、可動版とその下に位置する滑動部材が暴露から保護される。
対向する橋桁間等に橋軸方向に配置される1個の可動版、もしくは複数個の可動版が、橋桁等に支持された滑動部材に支持された状態にあることで、可動版が滑動部材に対して橋軸方向に相対移動可能な状態になるため、橋桁等に対しても、可動版は橋桁等、または隣接する可動版に接触するまでの範囲で橋軸方向に自由に相対移動可能になる。
橋軸方向に対向する橋桁間等の遊間に配列する1個、もしくは複数個の可動版が橋桁間等の遊間を埋めることと、可動版が橋軸方向に相対移動可能であることで、可動版が橋桁間等の遊間の大きさに関係なく、遊間の変化に追従しながら遊間を埋めることができるため、可動版の配列数の調整(設定)により任意の大きさの遊間に対応することが可能である。結果として、遊間の大きさが1個の伸縮装置(可動版)の相対変形可能な量、あるいは相対移動可能な量を超えている場合にも、1個、もしくは複数個の可動版を配列させることで、遊間に可動版(伸縮装置)を設置することが可能になる。
上面に切欠きが形成された橋桁等間への伸縮装置の設置状態と伸縮装置の構成例を示した橋軸方向に交差(直交)する方向の断面図である。 図1のx−x線の断面図である。 図1に示す伸縮装置を構成する複数個の可動版とそれを支持する滑動部材の関係を示した斜視図である。 (a)は平常時、すなわち隣接する可動版間に一定の間隔が保たれているときの連結部材による連結状態を示した断面図、(b)は(a)における左側に位置する可動版が右側へ移動したときの状態を示した断面図、(c)は(a)における左側の位置する可動版が左側へ移動したときの状態を示した断面図である。 隣接する可動版間に架設される連結部材が引張力を負担する側と圧縮力を負担する側の可動版との間に弾性材を用いた緩衝材を介在させた様子を示した可動版の背面図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は橋梁の隣接する、図示しない橋脚、または橋台等の下部構造間に架設され、橋軸方向に対向する橋桁1、1間、または橋桁1と下部構造間の遊間を埋め、連続させる伸縮装置4の構成例と設置例を示している。
伸縮装置4は図1のx−x線断面図である図2、及びその斜視図である図3に示すように橋桁1の幅方向に並列し、対向する橋桁1、1間、または橋桁1と下部構造間(以下、橋桁間等)に跨って設置される複数本の滑動部材5と、橋桁1の幅方向に並列する複数本の滑動部材5に跨り、対向する橋桁間等に配置され、滑動部材5に支持される1個以上の可動版6とを備える。橋軸方向は滑動部材5の軸方向でもある。
図面では橋桁間等に複数個の可動版6が橋軸方向に互いに間隔を置いて配置された場合を示しているが、橋桁間等の遊間A2の大きさによっては、伸縮装置4は複数本の滑動部材5と図1中、最も右側に位置する1個の可動版6から構成されることもある。
本発明の伸縮装置4は橋軸方向に1個の、もしくは複数個の可動版6を直列に配列させることにより対向する橋桁間等の遊間に介在させられるから、橋桁間等の遊間が1個、もしくは複数個の可動版6が直列に配列した状態で納まる大きさを有する遊間が設置対象となる。
特に図1に示すように下部構造間に架設された状態にある、対向する橋桁1、1の端面間の遊間A1の距離L1が1個(1枚)の可動版6の長さ(橋軸方向の長さ)L2より小さく、橋桁1、1の対向する端面側の上面に形成される切欠き2、2の対向する面間に形成される遊間A2の距離L3が複数個の可動版6を直列に配列させたときの、その複数個(n個)の可動版6の長さL2の和(n×L2)より大きい場合の橋桁間等が伸縮装置4の設置対象になる。図1は切欠き2、2の遊間A2に4個(4枚)の可動版6が配列した場合を示しているが、遊間A2には1個(1枚)以上の可動版6が配列すればよく、枚数に制限はない。
連続する切欠き2、2が形成する遊間A2に複数個の可動版6が直列に配列する場合、遊間A2の大きさL3は複数個の可動版6の長さL2の合計(n×L2)と、隣接する可動版6、6間の空隙(遊間)Bの合計、すなわち空隙Bの大きさがL4であるとしたときの空隙Bの合計((n−1)×L4)、及び可動版6と切欠き2、2内における橋桁1端面との間の空隙(遊間)Cの合計、すなわち空隙Cの大きさがL5であるとしたときの空隙Cの合計(2×L5)の和(n×L2+(n−1)×L4+2×L5)になる(L3=n×L2+(n−1)×L4+2×L5)。
滑動部材5は図1に示すように対向する橋桁間等に跨って設置され、軸方向(橋軸方向)の一端部においてその側の橋桁1、または下部構造(以下、橋桁1等)に定着され、他端部においてその側の橋桁1等に対して橋面内で相対移動自在に支持される。
滑動部材5の軸方向の一端部は例えば図1に示すように滑動部材5を鉛直方向、もしくは成方向に貫通するアンカー等の拘束材7が橋桁1等(橋桁1、または下部構造)に埋設されることにより橋桁1等に定着される。あるいは橋桁1等に定着される拘束材7が滑動部材5を橋桁1等側へ押さえ込み、滑動部材5を橋桁1等に保持することにより橋桁1等に定着される。
滑動部材5がH形鋼、T形鋼の他、C形鋼を背中合わせに接合した組立型のC形鋼等、橋桁1等に重なるフランジを有する鋼材である場合には、そのフランジを拘束材7が貫通する、または押さえ込むことになる。拘束材7は例えばあと施工アンカー式に橋桁1等にねじ込まれることにより、または軸部がねじ込まれるときに先端部分が拡径することにより、あるいは穿設された削孔に挿入され、モルタル等の充填材が充填されることにより橋桁1等に定着されるが、橋桁1等への定着方法は問われない。
滑動部材5は対向する橋桁間等の相対移動に伴い、橋桁1等に対して橋軸方向に自由に相対移動可能になるよう、橋桁1等上には滑動部材5との間の摩擦係数の小さい面状(シート状)、もしくは点状の滑り材8を介して設置される。滑り材8は少なくとも滑動部材5が跨る両橋桁1等上、すなわち滑動部材5の長さ方向の両端部の下に設置され、滑動部材5の長さに応じてその長さ方向の中間部の下にも設置される。
滑動部材5の軸方向の他端部は例えば図1に示すようにその側の橋桁1等の切欠き2に面した側が開放した状態で形成された空洞部3に、橋軸方向に相対移動可能に挿入されることにより橋桁1等に対して橋面内で相対移動自在に支持される。空洞部3の奥側の端面と滑動部材5の空洞部3側の端面との間には両者間に接近する向きの相対移動が生じようとしたときに、その相対移動を許容するための十分なクリアランスが確保される。
伸縮装置4が1個の可動版6を有する場合、可動版6はその両側に位置する橋桁1の端面との間にクリアランス(空隙C)を確保した状態で、橋桁1の幅方向に並列する複数本の滑動部材5に跨って滑動部材5上に載置され、支持される。
伸縮装置4が複数個の可動版6を有する場合、複数個の可動版6は橋桁1の幅方向に並列する複数本の滑動部材5に跨り、対向する橋桁間等に、橋軸方向に互いに間隔を置きながら滑動部材5上に載置され、支持される。橋軸方向に対向する可動版6、6間には両者間の相対移動時の衝突を回避するためのクリアランス(空隙B)が確保され、伸縮装置4の橋軸方向の端部に位置する可動版6とその側の橋桁1等との間には互いの相対移動時の衝突を回避するためのクリアランス(空隙C)が確保される。
可動版6が橋桁1の幅方向に並列する複数本の滑動部材5に支持された状態では、可動版6は滑動部材5から鉛直方向上向きに抜け出さないよう、図2、図3に示すように滑動部材5に上向きに係止可能な状態に置かれる。可動版6の下面側には複数本の滑動部材5が挿通する複数個の挿通孔6aが形成され、可動版6は各挿通孔6a内に滑動部材5がその軸方向に挿通することにより、滑動部材5からの抜け出しが阻止された状態で、複数本の滑動部材5に、その軸方向に相対移動自在に支持される。1個、もしくは複数個の可動版6は現場において、または現場への搬入前の段階で、その挿通孔6aに滑動部材5を挿通させることにより滑動部材5に支持された状態になる。
滑動部材5の、挿通孔6aに挿通する部分には滑動部材5が上向きに係合する被係止部5aが形成され、挿通孔6aの、被係止部5aに対応した位置には被係止部5aに係合する係止部6bが形成される。図示するように滑動部材5が例えばH形鋼、I形鋼、組立型のC形鋼等、フランジを有する断面形状をしていれば、上側のフランジが被係止部5aになる。可動版6の挿通孔6aは滑動部材5の断面形状に倣い、滑動部材5の上側のフランジである被係止部5aを含む部分を包囲する形状をし、被係止部5aの下に位置する部分が係止部6bになる。
伸縮装置4が1個の可動版6を有する場合の可動版6と橋桁1等との間、複数個の可動版6を有する場合の可動版6と橋桁1等との間、及び対向する可動版6、6間には、図1に示すように両者間の橋軸方向の分離を制限するための連結部材9が架設されると共に、両者間の衝突を防止する緩衝材10が介在する。連結部材9は図1に示すように対向する可動版6と橋桁1等との間、及び複数個の可動版6を有する場合の可動版6、6間に跨って配置され、図2に示すように可動版6の断面内において滑動部材5が挿通する部分以外の部分に配置される。
連結部材9は対向する可動版6と橋桁1等の双方に形成された空洞部6c、1a、及び複数個の可動版6を有する場合の対向する可動版6、6の双方に形成された空洞部6c、6cに跨り、可動版6と橋桁1等の双方に対して軸方向に相対移動自在に配置される。連結部材9は図1、図4に示すように空洞部6c、1a(6c、6c)間に跨る軸部9aと、軸部9aの軸方向の両端部に、空洞部6c、1aの端部に、軸方向引張力を負担するときに係合する係合部9b、9bを有する形状をする。この係合部9b、9bが係合する空洞部6c、1aの端部が被係合部6d、1bになる。
連結部材9は両端部の係合部9b、9bが空洞部6c、1a(6c、6c)内に納まるように、可動版6に対してその厚さ方向に平行移動させられることにより、可動版6と橋桁1等との間、及び可動版6、6間に架設された状態になる。
図4−(a)は対向する可動版6、6の空洞部6c、6c間に連結部材9が跨り、係合部9b、9bが空洞部6c、6c内で軸部9aの軸方向のいずれの向きにも移動可能な状態にあるときの様子を示す。この状態のとき、対向する可動版6、6の端面間の空隙(遊間)BにはL4の距離が確保されている。両空洞部6c内では係合部9bが図中、右側にも左側にも可動版6に対して相対移動可能な空隙(クリアランス)が確保されている。
図4−(a)の状態から左側に位置する可動版6が右側に相対移動したときには、(b)に示すように連結部材9はその右側の可動版6の空洞部6c内に位置する係合部9bがその空洞部6cの奥側の端面に接触(当接)、あるいは衝突するまで移動する。左側の可動版6はその側の空洞部6cの奥側の端面がその空洞部6c内に位置する係合部9bに接触(当接)、あるいは衝突するまで移動する。図4−(b)のとき、連結部材9は両側の可動版6、6から軸方向圧縮力を受けた状態にあり、空隙(遊間)Bの大きさはL4((a)の状態)より縮小している。
右側の可動版6の空洞部6c内に位置する係合部9bがその空洞部6cの奥側の端面に接触等するときには、図5に示すように係合部9bと空洞部6cの奥側との間に介在する緩衝材(弾性材)11によって衝撃が緩和される。左側の可動版6の端面が右側の可動版6の端面に接近する、あるいは接触等するときには、両可動版6、6間に介在する前記した緩衝材10によって衝突が回避されるか、衝撃が緩和される。図4中、いずれかの可動版6の空洞部6c内に位置する係合部9bが被係合部6dに接触等するときには、図5に示すように係合部9bの被係合部6d側に介在する緩衝材(弾性材)11によって衝撃が緩和される。
図5は図1における左側の橋桁1等と、伸縮装置4を構成する最も左側に位置する可動版6とに跨る連結部材9の、あるいは隣接する可動版6、6に跨る連結部材9の空洞部1a、6c(6c、6c)内への納まり例を示す。空洞部1a、6cの大きさ(深さ)と幅は連結部材9の軸方向両端部に形成、あるいは接続されている係合部9bの(係合部9bを挟んだ)軸方向両側に配置される緩衝材11の形態と大きさによって決められる。具体的には緩衝材11がばねであるか、ゴム等の弾性体(弾塑性体)であるか否か等の緩衝材11の種類の他、板状部材であるか、ブロック状(箱状)の部材であるか等の形状とその大きさ(規模)によって決められる。
図5の左側に示すように緩衝材11が板状部材である場合、緩衝材11は例えば空洞部1a(6c)の奥側と手前側の端面に、または係合部9bの軸方向両面に接着される。図5の右側に示すように緩衝材11がコイルスプリングである場合には、緩衝材11は連結部材9の軸部9aの回りを包囲し、空洞部1a(6c)の奥側と手前側の端面に係止した状態で配置される。
図5は左側の空洞部1a(6c)内に位置する係合部9bの両側に板状のゴム等の弾性体を配置し、右側の空洞部6c内に位置する係合部9bの両側に軸部9aの回りに巻き付けられるコイルスプリングを配置した場合を示している。図5はまた、連結部材9が相対的に左側の空洞部1a(橋桁1等)側へ移動し、右側の係合部9bが右側の空洞部6c内の被係合部6dに接近し、その係合部9bの左側に位置する緩衝材11としてのコイルスプリングが軸方向に収縮しているときの状況を示している。図5では連結部材9の軸方向両端部に形成(接続)される係合部9bが、軸部9aの端部に螺合等によって接続されるストッパ9cによって軸部9aに対する位置の調整が自在になっている。
図5の右側の空洞部6c内では、係合部9bの左側に位置し、収縮しているコイルスプリングは復元力によって係合部9bを空洞部6cの奥側へ押し返そうとしている状態にある。ここでは係合部9bの右側(空洞部6cの奥側)に位置する緩衝材11としてのコイルスプリングが軸方向に伸長しているが、この伸長したコイルスプリングの軸方向両端がそれぞれの側の端面に接合されていれば、伸長したコイルスプリングも前記収縮したコイルスプリングと共に復元力を発揮するため、相対移動を生じた可動版6を原位置に復帰させるために利用できることになる。
図4−(c)は左側に位置する可動版6が左側へ相対移動し、移動した左側の可動版6の空洞部6cの被係合部6dがその空洞部6c内の係合部9bに接触等し、右側に位置する可動版6の空洞部6cの被係合部6dにその空洞部6c内の係合部9bが接触等したときの様子を示している。このとき、連結部材9は左側の可動版6から引張力を受けているため、右側の可動版6の空洞部6c内に位置する係合部9bはその空洞部6cの被係合部6dに直接、もしくは緩衝材11を介して接触している。図4−(c)のとき、空隙(遊間)Bの大きさはL4((a)の状態)より拡大している。
橋軸方向に対向する可動版6と橋桁1等との間には図1に示すように両者間の空隙Cを埋める埋設材12が介在させられる。埋設材12は伸縮装置4が複数個の可動版6を有する場合の対向する可動版6、6間の空隙Bにも介在させられる。埋設材12にはゴム、合成樹脂材、アスファルト等、圧縮力を負担して収縮した後、原形に復元する弾性を有する弾性体、弾塑性体、粘弾性体、あるいは圧縮力を負担して収縮した状態になる塑性体等が使用されるが、接触(衝突)時の衝撃を緩和する機能と雨水の浸透を抑制する性質を有する材料であればよい。
全可動版6を包囲する領域の、可動版6上には車両の走行安定性、及び可動版6とその下に位置する滑動部材5の暴露からの保護により伸縮装置4の耐久性の向上を図り、伸縮装置4の区間とそれ以外の区間での連続性を確保するために、図1に示すように舗装材13が設置される。舗装材13には主として骨材にアスファルト系バインダーとゴムチップ等の弾性を有する材料を混合させ、車両の通過時に適度に収縮し、通過後に復元する性質を有する弾性舗装材が使用される。
1……橋桁、1a……空洞部、1b……被係合部、
2……切欠き、3……空洞部、
4……伸縮装置、5……滑動部材、5a……被係止部、
6……可動版、6a……挿通孔、6b……係止部、6c……空洞部、6d……被係合部、
7……拘束材、8……滑り材、9……連結部材、9a……軸部、9b……係合部、9c……ストッパ、
10……緩衝材、11……緩衝材、12……埋設材、13……舗装材。

Claims (5)

  1. 橋梁の隣接する下部構造間に架設され、橋軸方向に対向する橋桁間、または橋桁と前記下部構造間の遊間を埋め、連続させる伸縮装置であり、
    前記橋桁の幅方向に並列し、対向する前記橋桁間、または前記橋桁と前記下部構造間に跨って設置され、軸方向の一端部においてその側の前記橋桁、または前記下部構造に定着され、他端部においてその側の前記橋桁、または前記下部構造に対して橋面内で相対移動自在に支持される複数本の滑動部材と、
    前記橋桁の幅方向に並列する複数本の滑動部材に跨り、対向する前記橋桁間、または前記橋桁と前記下部構造間に配置され、前記滑動部材に支持される1個以上の可動版とを備え
    前記滑動部材はウェブと上下フランジを持つ形鋼で、前記橋桁の上面に前記滑動部材の下フランジを載置し、前記橋桁上を滑動するスライド部材であり、
    前記可動版は前記滑動部材の上フランジに鉛直方向上向きに係止可能な状態に支持され、前記可動版が前記滑動部材に対して橋軸方向に相対移動可能な状態になるようにした
    ことを特徴とする橋梁の伸縮装置。
  2. 橋軸方向に対向する前記可動版と前記橋桁間、または前記下部構造間に、両者間の橋軸方向の分離を制限する連結部材が架設されると共に、両者間の衝突を防止する緩衝材が介在していることを特徴とする請求項1に記載の橋梁の伸縮装置。
  3. 前記滑動部材は、滑り材を介して前記橋桁に支持されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の橋梁の伸縮装置。
  4. 橋軸方向に対向する前記可動版と前記橋桁間、または前記下部構造間に、両者間の空隙を埋める埋設材が介在していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の橋梁の伸縮装置。
  5. 前記全可動版を包囲する領域の、前記可動版上に舗装材が設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の橋梁の伸縮装置。
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