JP5382767B2 - 燃料電池発電システム - Google Patents

燃料電池発電システム Download PDF

Info

Publication number
JP5382767B2
JP5382767B2 JP2008258929A JP2008258929A JP5382767B2 JP 5382767 B2 JP5382767 B2 JP 5382767B2 JP 2008258929 A JP2008258929 A JP 2008258929A JP 2008258929 A JP2008258929 A JP 2008258929A JP 5382767 B2 JP5382767 B2 JP 5382767B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
fuel cell
power generation
generation system
inverter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008258929A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010093878A (ja
Inventor
寛 森田
史彦 吉葉
安伸 多田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Research Institute of Electric Power Industry
Original Assignee
Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Research Institute of Electric Power Industry filed Critical Central Research Institute of Electric Power Industry
Priority to JP2008258929A priority Critical patent/JP5382767B2/ja
Publication of JP2010093878A publication Critical patent/JP2010093878A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5382767B2 publication Critical patent/JP5382767B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/40Fuel cell technologies in production processes

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は燃料電池発電システムに関し、特に燃料電池と直流/交流変換装置であるインバータとから成る分散型の燃料電池発電システムとが連係された電力系統の異常時に適用して有用なものである。
従来技術に係る燃料電池発電システムを図7に示す。同図に示すように、燃料電池発電ユニットIは、燃料電池1、燃料改質器2、空気予熱器3、触媒燃焼器4及び廃熱回収器5を備えており、燃料改質器2で燃料を改質して得る水素と、空気予熱器3を介して取り込んだ空気の酸素とを燃料電池1で反応させて直流電力を得るものである。ここで、燃料電池1内で電力に変換されない燃料は、触媒燃焼器4で燃焼されて熱に変換され、燃料改質器2及び空気予熱器3を介して廃熱回収器5に回収される。
燃料電池発電ユニットIで発電した直流電力はインバータ6で交流電力に変換され、出力遮断器7を介して出力用母線8に供給される。かかる交流電力は出力用母線8から系統連係遮断器9を介して電力系統10に供給される。また、当該燃料電池発電システムのブロワ等のシステム補機11は出力用母線8に接続されており、出力用母線8を介して供給されるインバータ6の交流電力で駆動される。
かかる燃料電池発電システムにおけるインバータ6は電流制御型(出力制御型)であり、電力系統10側での電圧にインバータ6の出力電圧を合わせながら、燃料電池1から取り出す電流の大きさで電力系統10への送電出力量を制御している。電流の位相に関しては、系統電圧の位相にほぼ同期(送電電力の力率≒1)させることにより、インバータ6の通電量を抑え、電力機器としての効率化を図っている。上記状況における三相交流でのインバータ6の送電電力は、下式(1)となる。
送電電力=√3×線間電圧×電流 ・・・(1)
かかる燃料電池発電システムにおいて、電力系統10での地絡、短絡事故により線間電圧が低下すると、(1)式に従い送電電力が低下する。この送電電力の低下を補うためには、(1)式における燃料電池1からの電流を増加させなければならない。ところが、燃料電池1から電流を取り出すインバータ6は、コスト的な観点から定格電流容量に対して、通常10%程度の裕度しか有さない設計となっている。このため、電力系統10での線間電圧が10%以上低下した場合には、分散電源としての燃料電池発電システムは定格出力を送電できない状況に陥る。
また、周波数低下などの電力系統異常時においても、インバータ6から供給される電流が増加し、上記電圧低下の場合と同様、インバータ6の電流裕度の観点から、燃料電池発電システムは定格出力を送電できない状況に陥る。さらに詳言すると、インバータ6の出力側に設置される変圧器あるいは電源高調波抑制用フィルターであるリアクトルにおいて、誘導起電力と磁束の関係は(2)式となる。
誘導起電力∝コイルの巻数×周波数×コイル内での磁束 ・・・(2)
(2)式において、誘導起電力が一定で周波数が低下した場合、コイル内での磁束は周波数に反比例して増加する。変圧器等に用いられるコイル内の鉄心は、定格周波数に応じた経済設計がなされており、磁束が増加すると、鉄心が過励磁となり磁気飽和状態に近くなる。この磁気飽和状態では、鉄心の自己インダクタンスが減少するため、インバータから供給される励磁電流が増加してインバータ6の電流容量を超える事態となる。
電力系統での事故等により燃料電池1の定格出力を電力系統10へ送電できなくなった場合、燃料電池1は送電量に見合った出力まで絞ることになるが、燃料電池発電ユニットIに燃料を供給している燃料制御系は、電力系統異常に伴う急激な燃料電池1の出力変動(負荷変動)に追従することが難しいため、燃料電池1内で電力に変換されなくなった燃料は、燃料電池1の後段の触媒燃焼器4にて燃焼され、熱に変換されることになる。このため、燃料が急増した触媒燃焼器4では、動作温度(通常700〜800℃)が急上昇し、仕様上限の950℃を超える場合には、燃料電池発電ユニットIの全体を緊急停止させる事態となる。
図8は燃料電池発電ユニットI内におけるエネルギーバランス例を示す説明図であり、(a)が送電量急変前(通常時)、(b)が送電量急変時(電力系統10の異常時)である。同図は、(a)に示す送電量急変前(通常時)に53パーセントであった直流出力が、(b)に示す送電量急変時(電力系統10の異常時)には25パーセントに急減するとともに、(a)に示す送電量急変前(通常時)に20パーセントであった未反応燃料が、(b)に示す送電量急変時(電力系統10の異常時)には60パーセントに急増していることを示している。
インバータ6の電流裕度以外においても、事故等により電力系統10の電圧が瞬間的に低下した場合、上述した電流制御型のインバータ6の動作では参照する電力系統10の電圧に合わせて、インバータ6の出力電圧が低下する。この結果、前記出力電圧の低下が当該燃料電池発電システム内の電気系統に波及すれば、燃料電池発電システムを構成する補機である冷却ブロワ、コンプレッサ等が停止し、当該燃料電池発電システム全体の緊急停止を招くことになる。
上述の点に鑑み、従来技術に係る燃料電池発電システムでは、電力系統10での電圧あるいは周波数が10%〜20%低下すると、当該燃料電池発電システムを緊急停止させるインタロックが組まれている。
一方、電力系統10に関しては、日本の電力供給信頼度は高く安定であり、長時間の停電は極めて少ないが、落雷等による自然災害での瞬時停電/瞬時電圧低下は避けられないのが実情である。これに対し、高精度の加工技術が要求される電子機器、半導体などの生産ライン工場では、この瞬時電圧低下(瞬低)に極めて敏感な生産ライン構成となっており、瞬低による被害は大きな損益をもたらすことが報告されている。このため瞬低対策として、無停電電源装置(UPS)および非常用自家発電設備の設置が上記工場では実施されており、生産工場内に設置されることも想定される分散型電源においては、瞬低等の電力系統異常に強い設備構成が望まれる。
電圧低下率20%以上の瞬低は、日本では年平均5回程度と報告されている(電気協同研究46巻3号 瞬時電圧低下対策)。このことは分散電源である現状の燃料電池発電システムが年間5回程度、電力系統10の異常により緊急停止することを意味する。実際の燃料電池発電システムの運転事例においても緊急停止の多くは、落雷等による瞬低が原因といわれている。
緊急停止後の燃料電池発電システムでは、燃料系の窒素パージ、燃料電池周りの再昇温といった安全停止・再起動操作が必要となるが、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)といった高温形燃料電池システムでは再昇温工程に長時間(数時間〜1日程度)を要する場合もあり、瞬低等の電力系統10の異常によるシステム緊急停止は、分散電源としての稼働率および信頼性低下を招き、最終的に設備のランニングコストの上昇を招来する。このため、瞬低等の電力系統異常時においても緊急停止することなく、電力系統からの解列、単独運転への移行を行い、電力系統復旧後は速やかに電力系統へ並列することを可能とする燃料電池発電システムの構築が望まれる。
直交変換装置であるインバータを介して電力系統と連係される直流発電設備としては、燃料電池の他に太陽光発電が挙げられ、この太陽光発電による分散電源が、電力系統側からの制約条件により出力制限を受け、稼働率あるいは発電効率低下を生じる場合の予防対策としては、特許文献1を挙げることができる。また、同じくインバータと直流電力を貯蔵する2次電池およびキャパシタから構成される設備での急激な負荷変動を緩和する電力バッファ装置としては、特許文献2を挙げることができる。
特開2003−134668号公報 特開2007−60796号公報
上述の如く従来技術においては、瞬低などの電力系統異常時、燃料電池発電システムは緊急停止する設計思想となっており、この緊急停止が分散電源としての燃料電池発電システムの信頼性低下やランニングコストの上昇を招く要因となっている。
本発明は、上記従来技術に鑑み、電力系統の異常時に発電機能を損なうことなく、電力系統からの解列、単独運転への移行を行い、電力系統の復旧後は速やかに電力系統へ並列することが可能な燃料電池発電システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、燃料電池が発電した直流電力をインバータで交流電力に変換し、この交流電力を前記インバータの出力側が接続されている出力用母線を介して電力系統に供給するように構成した燃料電池発電システムにおいて、前記電力系統での異常を感知した系統異常時に前記電力系統と前記出力用母線との間を高速に開放するための高速遮断器と、前記高速遮断器の開放後、電流制御から電圧制御に切り替えて前記出力用母線の電圧を所定値に維持するインバータと、前記電力系統に連係している通常時に前記燃料電池が発電していた前記直流電力と同量の電力を前記高速遮断器の開放後も発電させるように電力を消費する負荷設備とを有するとともに、前記負荷設備は前記出力用母線に接続されており前記インバータの出力である交流電力を介して前記電力を消費するものであり、さらに前記出力用母線に接続された電流調整器と、この電流調整器に接続された負荷抵抗器とを具備するとともに、前記電流調整器は前記インバータの出力電力が所定値に維持されるように前記負荷抵抗器に供給する電流を調整するものであることを特徴とする燃料電池発電システムにある。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載する燃料電池発電システムにおいて、前記電流調整器は前記出力用母線に接続されたコンバータとこのコンバータに接続されるとともに前記負荷抵抗器に接続されたチョッパとを具備することを特徴とする燃料電池発電システムにある。
本発明の第3の態様は、第1の態様に記載する燃料電池発電システムにおいて、前記負荷設備は前記燃料電池の出力側と前記インバータの入力側との間に接続されており、前記燃料電池の出力である直流電力を直接消費するものであることを特徴とする燃料電池発電システムにある。
本発明の第4の態様は、第3の態様に記載する燃料電池発電システムにおいて、前記負荷設備は、前記燃料電池の出力側に接続された電流調整器と、この電流調整器に接続された負荷抵抗器とを具備するとともに、前記電流調整器は前記通常時に前記燃料電池が発電していた前記直流電力と同量の電力を前記系統異常時にも発電させるように前記負荷抵抗器に供給する電流を調整するものであることを特徴とする燃料電池発電システムにある。
本発明の第5の態様は、第4の態様に記載する燃料電池発電システムにおいて、前記電流調整器はチョッパで構成したことを特徴とする燃料電池発電システムにある。
本発明の第6の態様は、第1乃至第5の態様に記載する何れか一つの燃料電池発電システムにおいて、前記負荷設備は自身が発生したジュール熱を、前記燃料電池の廃熱を回収する廃熱回収手段に回収させるように構成したことを特徴とする燃料電池発電システムにある。
本発明によれば電力系統の異常時においても燃料電池発電システムを緊急停止させることなく、電力系統からの解列、単独運転への移行を実施し、電力系統の復旧後には速やかに電力系統へ並列し、通常時の連係運転に復帰することができる。このため、従来の燃料電池発電システムに比べて、高い信頼性やランニングコストの抑制を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池発電システムを示すブロック線図である。同図に示すように、燃料電池発電ユニットIは図7に示す燃料電池発電ユニットIと全く同様に構成してある。インバータ16は、通常時には従来と同様に電流制御型として駆動される一方、系統異常時には電圧制御型として駆動される。ここで、通常時とは、当該燃料電池発電システムが電力系統10に連係されている状態であり、系統異常時とは電力系統10での瞬低等の異常が検知された状態である。また、電圧制御型のインバータ16とは、参照すべき電圧波形(規定周波数の交流波形)の情報を内部に有し、その出力電圧は前記電圧波形を参照して所定値に制御するものをいう。
インバータ16の出力側は、従来と同様に、出力遮断器7を介して出力用母線8に接続され、出力用母線8は系統連係遮断器19を介して電力系統10に接続されている。また、ブロワ等のシステム補機11は出力用母線8に接続されている。
ここで、系統連係遮断器19は電力系統10における電圧及び周波数の変動に基づきその異常を検知し、分散型電源としての当該燃料電池発電システムとの連係を瞬時に開放することを可能にした高速遮断器であり、その開放時間tは10msec程度である。
さらに、出力用母線8には負荷設備IIが接続されている。この負荷設備IIは、通常時に燃料電池1が発電していた直流電力と同量の電力を高速遮断器である系統連係遮断器19の開放後も発電させるように電力を消費するもので、本形態においては出力用母線8に接続された電流調整器12と、この電流調整器12に接続された負荷抵抗器13とからなる。ここで、電流調整器12は、インバータ16からの出力が系統連係遮断器19の開放後も力率1近傍を保持しながら開放前と同じになるようにその出力を負荷抵抗器13で消費させるものである。負荷抵抗器13は、系統連係遮断器19の開放による電力系統10の解列時に燃料電池1の発電電力を消費する負荷であり、燃料電池1の定格出力を十分吸収できる抵抗容量及び冷却能力(空冷あるいは水冷)を具備する。ここで、この場合の負荷抵抗器13を燃料電池発電ユニットIの廃熱回収器5内に付設し、解列時における当該燃料電池発電システムの単独運転において、負荷抵抗器13で発生するジュール熱を回収することも可能である。
電流調整器12の詳細な構成例を図2に示す。同図に示すように、本形態に係る電流調整器12はコンバータ14とチョッパ15とを有している。コンバータ14ではインバータ16の出力を再度、直流へと変換するとともに、チョッパ15ではコンバータ14の直流出力を電圧調整した後、負荷抵抗器13で消費させる。ここで、チョッパ15による電圧調整は、インバータ16の出力が系統連係遮断器19の開放前後で一定となるよう制御される。負荷抵抗器13での消費電力が遮断器開放前の電力系統10への送電電力量と同一になるまでに要する負荷上昇時間tは数10msec程度である。系統連係遮断器19の開放、閉止に伴う負荷抵抗器13と出力用母線8との開閉動作(電力系統10の異常時における系統連係遮断器19の開で負荷抵抗器13は出力用母線8と並列、電力系統10の復旧時の系統連係遮断器19の閉で負荷抵抗器13は出力用母線8と解列)は、コンバータ14、チョッパ15内のスイッチング素子として用いられるIGBTをオン、オフをさせることにより、高速の開閉動作を行うことが可能であるが、図2においては上流側に設置されるコンバータ14のIGBTにより開閉動作を行うことが望ましい。
かかる実施の形態において、インバータ16は、電力系統10と連係している通常時には、電力系統10の電圧を参照した電流位相制御により力率1近傍に制御された電力を電力系統10及びシステム補機11に送電するが、電力系統10の異常時での系統連係遮断器19の開放後には、制御を電流制御から内部に具備する参照電圧を基に出力電圧を保持する電圧制御に切り替え、システム補機11の冷却ブロワ、コンプレッサ等を安定に動作させる電圧を確保する。なお、インバータ16内のIGBTのゲート制御用演算回路に電力系統10の電圧と同期させた電圧制御時の参照用電圧波形を常に入力させておけば、通常時の電流制御から異常時の電圧制御に変動も少なく、高速に切り替えることができる。ここで、電流制御では、電力系統10の電圧での位相を参照して電流位相を制御する。また、電圧制御では、系統連係遮断器19の開放前に同期させていた参照用電圧波形を参照して電圧位相を制御する。
かくして、系統異常時に系統連係遮断器19が開放されてもインバータ16が電流制御から電圧制御に切り換えられることにより、出力用母線8の電圧は、系統連係時と同じ所定電圧に維持される結果、システム補機11を継続して定格駆動することができる。一方、余剰のインバータ16の出力は負荷設備IIで吸収される結果、燃料電池1の発電電力は変える必要がない。
図3は本形態に係る燃料電池発電システム内におけるエネルギーバランス例を示す説明図であり、(a)が送電量急変前(通常時)、(b)が送電量急変時(異常時)である。図3(b)に示す系統異常時においては、図3(a)に示す通常時に電力系統10へと送り出していた送電電力量(45%)を負荷抵抗器13で消費することにより、燃料電池発電ユニットIにおけるエネルギーバランスは電力系統10の異常前後において一定に保たれる。
図4は本形態に係る燃料電池発電システムにおける系統異常時の際の各部の時系列的な動作の様子を示すタイミングチャートである。同図に示すように、電力系統10の電圧が急変する系統異常発生時には、これを検知した系統連係遮断器19がその開放時間t(例えば10msec程度)で高速開放される。これに伴い、インバータ16の制御が電流制御から電圧制御に切り替わる。この結果、出力用母線8の電圧は、開放時間tに対応して一旦低下するもののすぐ異常発生前の電圧に戻る。
一方、負荷抵抗器13はインバータ16が電圧制御に切り替わり、且つ負荷上昇時間t(例えば数10msec程度)が経過した後、インバータ16の余剰出力を吸収する。この結果、燃料電池1の出力は、開放時間t及び負荷上昇時間tに一旦低下するもののすぐ異常発生前の出力に戻る。このように、系統異常発生の直後には開放時間t及び負荷上昇時間tの間は、燃料電池1の発電出力が一時的に減少し、燃料電池1内で電力に変換されなくなった未反応燃料分が後段の触媒燃焼器4に流れ込むが、この時間は数10msec(=t+t)と短時間であるため、触媒燃焼器4の温度を急上昇させる程の影響はない。
一方、系統異常が解消された場合には、当該燃料電池発電システムを電力系統10へ並列する。この並列時においては、電力系統10の電圧が正常値に復電後、系統連係遮断器19を閉止し、インバータ16の制御を電圧制御から通常時の電流制御に切り替え、負荷抵抗器13での消費電力低下と電力系統10への送電電力増加をバランスさせつつ、最終的に通常時の送電電力量まで回復させる。このため、並列時も燃料電池発電ユニットIにおけるエネルギーバランスを一定に保ちつつ、通常の連係運転にまで回復することができる。
なお、電力系統10の異常が当該燃料電池発電システムが想定する時間よりも長期に及んだ場合は、負荷抵抗器13にて燃料電池1の発電電力を消費させながら、徐々に燃料電池1の出力を低下させ、緊急停止ではない通常の停止動作にて当該燃料電池発電システムを停止させ、電力系統10の復旧後の速やかな並列動作に備えるようにしても良い。
<第2の実施の形態>
図1に示す燃料電池発電システムでは、系統異常時の余剰の電力を出力用母線8を介して負荷設備IIで吸収するようにしているが、出力用母線8からは最小限システム補機11等(広い意味での構内負荷)に電力を供給できれば良いので、余剰の電力は燃料電池1から直接負荷設備IIに供給するようにしても良い。
図5は余剰の電力を直接負荷設備IIIに供給する本発明の第2の実施の形態に係る燃料電池発電システムを示すブロック線図である。同図に示すように、負荷設備IIIは燃料電池1の出力である直流電力が直接供給される電流調整器22と負荷抵抗器13からなる。この場合の電流調整器22におけるコンバータ14は不要となり、電流調整器22はチョッパ15のみで形成することができる。すなわち、負荷抵抗器13の消費電力をチョッパ15による電圧調整により、燃料電池1の出力が系統連係遮断器19の開放前後で一定となるよう制御する。また、この場合の系統連係遮断器19の開放、閉止に伴う負荷抵抗器13での開閉動作は、電流調整器22内のチョッパ15に内蔵されるIGBTのオン・オフ制御により高速に行うことができる。
図6は図5に示す燃料電池発電システムにおける送電量急変時(異常時)のエネルギーバランス例を示す説明図である。なお、送電量急変前(通常時)のエネルギーバランスは図3(a)と同様である。
本形態においては、図3(a)に示す通常時にインバータ16へと送り出していた燃料電池1の直流電力(53%)をインバータ16の入力側に挿入された負荷抵抗器13で所定量を消費することにより、燃料電池発電ユニットIにおけるエネルギーバランスを電力系統異常前後において一定に保つことができる。具体的には、インバータ16を介して消費されるシステム補機11の分(5%)+インバータ16部分でのロス分(1%)=計6%」を燃料電池1の直流電力出力(53%)から差し引いた分(47%)が、負荷抵抗器13での消費量となる。
なお、本形態におけるインバータ16は、電力系統10の異常時には電流制御から電圧制御へと切り替えられ、通常時に比べて大きく減少した負荷(システム補機11の分5%のみ)に応じて電力を送電することになる。このため負荷であるシステム補機11の特性により、送電電力の力率が1近傍から変動する可能性があるが、送電電力量自体が通常時の定格出力に比べて減少しているため、力率変動分によるインバータ16の通電量増加は電流裕度を超える程の量には達しない。また、電力系統異常時直後の系統連係遮断器19の開放時間tb及び負荷抵抗器13での負荷上昇時間t間は数10msec(=tb+t)と短時間であるため、本形態においても触媒燃焼器4の温度を急上昇させる程の影響はない。
なお、上記第1及び第2の実施の形態における燃料電池発電ユニットIは燃料改質器2を燃料電池1とは別体として設置した、いわゆる外部改質型と呼称されるものであるが、これに限定するものではない。本発明の技術思想には燃料電池内に燃料改質器を内蔵する、いわゆる内部改質型と呼称されるものも含まれる。
本発明は分散型の電源設備を製造・販売するとともに、かかる電気設備を使用する産業分野で利用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池発電システムを示すブロック線図である。 図1の電流調整器の部分を抽出して詳細に示すブロック線図である。 図1に示す燃料電池発電システム内におけるエネルギーバランス例を示す説明図であり、(a)が送電量急変前(通常時)、(b)が送電量急変時(異常時)である。 図1に示す燃料電池発電システムにおける系統異常時の際のタイミングチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る燃料電池発電システムを示すブロック線図である。 図5に示す燃料電池発電システムにおける送電量急変時(異常時)のエネルギーバランス例を示す説明図である。 従来技術に係る燃料電池発電システムを示すブロック線図である。 図7に示す燃料電池発電ユニット内におけるエネルギーバランス例を示す説明図であり、(a)が送電量急変前(通常時)、(b)が送電量急変時(異常時)である。
符号の説明
I 燃料電池発電ユニット
II、III 負荷設備
1 燃料電池
8 出力用母線
10 電力系統
12、22 電流調整器
13 負荷抵抗器
14 コンバータ
15 チョッパ
16 インバータ
19 系統連係遮断器

Claims (6)

  1. 燃料電池が発電した直流電力をインバータで交流電力に変換し、この交流電力を前記インバータの出力側が接続されている出力用母線を介して電力系統に供給するように構成した燃料電池発電システムにおいて、
    前記電力系統での異常を感知した系統異常時に前記電力系統と前記出力用母線との間を高速に開放するための高速遮断器と、
    前記高速遮断器の開放後、電流制御から電圧制御に切り替えて前記出力用母線の電圧を所定値に維持するインバータと、
    前記電力系統に連係している通常時に前記燃料電池が発電していた前記直流電力と同量の電力を前記高速遮断器の開放後も発電させるように電力を消費する負荷設備とを有するとともに、
    前記負荷設備は前記出力用母線に接続されており前記インバータの出力である交流電力を介して前記電力を消費するものであり、さらに前記出力用母線に接続された電流調整器と、この電流調整器に接続された負荷抵抗器とを具備するとともに、前記電流調整器は前記インバータの出力電力が所定値に維持されるように前記負荷抵抗器に供給する電流を調整するものであることを特徴とする燃料電池発電システム。
  2. 請求項1に記載する燃料電池発電システムにおいて、
    前記電流調整器は前記出力用母線に接続されたコンバータとこのコンバータに接続されるとともに前記負荷抵抗器に接続されたチョッパとを具備することを特徴とする燃料電池発電システム。
  3. 請求項1に記載する燃料電池発電システムにおいて、
    前記負荷設備は前記燃料電池の出力側と前記インバータの入力側との間に接続されており、前記燃料電池の出力である直流電力を直接消費するものであることを特徴とする燃料電池発電システム。
  4. 請求項3に記載する燃料電池発電システムにおいて、
    前記負荷設備は、前記燃料電池の出力側に接続された電流調整器と、この電流調整器に接続された負荷抵抗器とを具備するとともに、前記電流調整器は前記通常時に前記燃料電池が発電していた前記直流電力と同量の電力を前記系統異常時にも発電させるように前記負荷抵抗器に供給する電流を調整するものであることを特徴とする燃料電池発電システム。
  5. 請求項4に記載する燃料電池発電システムにおいて、
    前記電流調整器はチョッパで構成したことを特徴とする燃料電池発電システム。
  6. 請求項1乃至請求項5に記載する何れか一つの燃料電池発電システムにおいて、
    前記負荷設備は自身が発生したジュール熱を、前記燃料電池の廃熱を回収する廃熱回収手段に回収させるように構成したことを特徴とする燃料電池発電システム。
JP2008258929A 2008-10-03 2008-10-03 燃料電池発電システム Expired - Fee Related JP5382767B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008258929A JP5382767B2 (ja) 2008-10-03 2008-10-03 燃料電池発電システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008258929A JP5382767B2 (ja) 2008-10-03 2008-10-03 燃料電池発電システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010093878A JP2010093878A (ja) 2010-04-22
JP5382767B2 true JP5382767B2 (ja) 2014-01-08

Family

ID=42256040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008258929A Expired - Fee Related JP5382767B2 (ja) 2008-10-03 2008-10-03 燃料電池発電システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5382767B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FI122202B (fi) * 2008-12-09 2011-10-14 Waertsilae Finland Oy Polttokennolaite ja menetelmä sähkövirran syöttämiseksi sähköverkkoon
JP2013073835A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Kyocera Corp 給電システムおよび給電システムの制御方法
JP5497115B2 (ja) * 2012-01-27 2014-05-21 三菱電機株式会社 電源切替装置及び配電盤
JP5734481B2 (ja) * 2012-01-27 2015-06-17 三菱電機株式会社 監視装置、電力切替方法及びプログラム
JP5837957B2 (ja) * 2013-03-29 2015-12-24 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法
JP6453581B2 (ja) * 2014-08-11 2019-01-16 京セラ株式会社 電力供給機器、電力供給システム、および電力供給方法
JP2018152206A (ja) * 2017-03-10 2018-09-27 東京瓦斯株式会社 燃料電池システム及び燃料電池制御プログラム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3271772B2 (ja) * 1991-07-26 2002-04-08 大阪瓦斯株式会社 内部改質型燃料電池の電源装置
JPH06225406A (ja) * 1993-01-20 1994-08-12 Tokyo Gas Co Ltd 電気自動車のバッテリー充電システム
JP4080714B2 (ja) * 2001-09-07 2008-04-23 株式会社東芝 発電装置及びこの発電装置を用いた電源供給システム
JP2003259552A (ja) * 2002-02-27 2003-09-12 Sharp Corp 分散電源管理システムおよびそれに用いられる分散電源システム、管理サーバ
JP2008022650A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Univ Of Tsukuba 自立運転支援装置及び電源システム
JP2008141924A (ja) * 2006-12-05 2008-06-19 Hitachi Ltd 車載電池充電装置、車載電池装置及び車載電池充電方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010093878A (ja) 2010-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5382767B2 (ja) 燃料電池発電システム
JP6338131B1 (ja) 電源システム
US20140103724A1 (en) Bidirectional power system, operation method, and controller for operating
JP7017116B2 (ja) 電源システム
US20090021963A1 (en) Uninterruptible power supply, connected to a grid
JP6867331B2 (ja) 全負荷対応型分電盤および全負荷対応型分電盤に対応した蓄電システム
JP4251287B2 (ja) 燃料電池発電装置における自立負荷への給電方法
JP5656794B2 (ja) 系統連系パワーコンディショナ及びこれを用いた太陽光発電システム
JP2011244544A (ja) 電力供給システム
EP4057481A1 (en) Microgrid including dual mode microgrid inverter and load management method
JP2013093972A (ja) 分散型電源システム、及び電路切替装置
JP5338831B2 (ja) 電力制御装置および電力制御方法
JP4660524B2 (ja) 発電プラントの所内電源設備
JP2004336933A (ja) 電力給電システム
JP2013132156A (ja) 蓄電システム、蓄電制御装置及び電力制御方法
JP2013115914A (ja) パワーコンディショナ及びその制御方法
US12068699B2 (en) Microgrid inverter controller and inverter fault current control method
KR101336043B1 (ko) 태양광발전 시스템을 갖는 비상 전원 시스템의 스위칭 제어회로
Zhan et al. The design of a fuel-cell-based power-quality control center to realize unbundled power-quality supply
JP7523735B2 (ja) 電源システム
JP7440752B2 (ja) 電源システム
Oates et al. Power conditioning for solid oxide fuel cells
JP7265702B2 (ja) 電源システム
JP5543827B2 (ja) 電源システム
JP2022136430A (ja) 電源システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110908

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130313

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130508

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130925

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees