JP6867331B2 - 全負荷対応型分電盤および全負荷対応型分電盤に対応した蓄電システム - Google Patents
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Description
特に、単相3線で電力が供給される場合には、この単相3線を同時に切り替えなければならないことから、何らかの要因により3線が同時に切り替わらなかった場合には、電源電圧が衝突する危険性が大きかった。
以下、図1から図6を用いて、本実施形態に係る全負荷対応型分電盤に対応した蓄電システム10について説明する。
以下、図1を用いて、本実施形態に係る全負荷対応型分電盤に対応した蓄電システム10の構成について説明する。
なお、以下では、非常用電力として自立出力を例示し、自立出力の主たる構成として、蓄電ユニットを例示して説明する。
また、本実施形態に係る全負荷対応型分電盤に対応した蓄電システム10は、ハイブリッド蓄電システム(太陽電池に接続される太陽光パワーコンディショナと蓄電池に接続される蓄電パワーコンディショナとを一体化した蓄電システム)、単機能型蓄電システム(太陽光パワーコンディショナが分離された蓄電システム)および多機能型蓄電システム(太陽電池に接続される太陽光パワーコンディショナと蓄電池に接続される蓄電パワーコンディショナと、電動車両に接続される充放電パワーコンディショナと、を一体化した蓄電システム)のいずれにも対応可能な蓄電システムである。
ここで、系統出力は、商用電力のみ、または商用電力と当該商用電力に連系した機器からの電力とを含む。
蓄電ユニット200から蓄電ユニット用ブレーカ140を介して蓄電池230からの放電電力および太陽電池モジュール400の発電電力を系統出力として供給することできる。
これにより、商用電力および/または蓄電ユニット200からの出力電力を系統出力として供給可能となっている。
また、蓄電ユニット200は、例えば、夜間の商用電力を用いて、蓄電池230に充電する制御等を行う。なお、蓄電池230としては、リチウムイオン電池等を例示することができる。
全負荷対応型分電盤100は、図1に示すように、自動切替スイッチ(切替開閉器)110と、制御ブロック120と、主幹ブレーカ130と、蓄電ユニット用ブレーカ140と、運転モード切替用ブレーカ150と、を含んで構成されている。
図2は、自動切替スイッチ110と制御ブロック120とを含む構成を示している。
図2に示すように、制御ブロック120は、補助リレーX1(スイッチ部をXS1)、補助リレーX2(スイッチ部をXS2)およびタイマーリレーTLR1(スイッチ部をTLRS1)とから構成されている。
補助リレーX1はb接点(常時閉接点)、補助リレーX2はa接点(常時開接点)、タイマーリレーTLR1はa接点(常時開接点)である。
図中、補助リレーX1およびタイマーリレーTLR1は、系統出力(R1)と中性線(N1)間に設けられ、補助リレーX2は、自立出力(R2)と中性線(N2)間に設けられている。
また、補助リレーX1のスイッチ部XS1は、自立出力(R2)と補助リレーX2のスイッチ部XS2の一端に設けられている。
補助リレーX2のスイッチ部XS2の他端は、自動切替スイッチ110に接続されている。
タイマーリレーTLR1のスイッチ部TLRS1は、系統出力(R1)と自動切替スイッチ110との間に介装されている。
また、補助リレーX1のスイッチ部XS1は開状態となり、補助リレーX2のスイッチ部XS2は開状態となっている。
そのため、自動切替スイッチ110は系統出力側に切り替えられ、系統出力が負荷に給電される。
一方、商用電力が停電すると、タイマーリレーTLR1と補助リレーX1の励磁が解除される。
これにより、タイマーリレーTLR1のスイッチ部TLRS1は開状態となり、補助リレーX1のスイッチ部XS1は閉状態となり、補助リレーX2のスイッチ部XS2は開状態のままとなる。
その後、自立出力から自立出力電圧が印加されると補助リレーX2が励磁され、補助リレーX2のスイッチ部XS2は閉状態となる。
そのため、自動切替スイッチ110は自立出力側に切り替えられ、自立出力から負荷に給電される。
そして、タイマーリレーTLR1は商用電圧の立ち上がりをトリガにタイマー動作し、タイマーリレーTLR1のスイッチ部TLRS1は所定時間経過後に開状態から閉状態に切り替わる。
そのため、自動切替スイッチ110は商用電力が復電してから所定時間経過後に系統出力側に切り替えられ、系統出力が負荷に給電される。
蓄電ユニット200は、図1に示すように、パワーコンディショナ210と、蓄電池230と、ユニット制御部240と、を含んで構成されている。
また、蓄電池230からの直流電力(放電電力)をコンバータにより所定の電圧に変換した後、交流電力に変換する。
また、太陽電池モジュール400からの発電電力および/または直流電力に変換された商用電力を充電電力としてコンバータを介して蓄電池230に充電することが可能となっている。
さらに、パワーコンディショナ210は、連系の安定化を図る機能を有している。
そのため、パワーコンディショナ210は、図3に示すように、インバータ211と、系統連系保護装置212を含んで構成されている。
なお、以下の構成は例示であり、同様の機能を果たすことができるものであれば、他の構成であってもよい。
電力変換器211Aは、太陽光等の再生可能エネルギーにより発電された直流電力を交流電力に変換するとともに、蓄電池からの直流電力(放電電力)を交流電力に変換する。
また、蓄電池を充電するため、商用電力を直流電力に変換する。
制御装置211Bは、電力変換器211Aを制御する。
制御装置211Bは、例えば、電力変換器211Aの入力先が太陽電池である場合には、日射量や温度、負荷の状態等の要因により出力が変動する太陽電池から常に最大の電力を取り出す機能(最大電力点追従機能(MPPT))や系統電力への悪影響を防止するために、高調波電流を抑制した電流を出力する機能(高調波抑制機能)、余剰電力がある場合に太陽光発電システムの発電電力を商用電力系統側に逆潮流させる機能(逆潮流制御機能)等を実行する。
保護装置211Cは、異常時に、インバータ211を保護する機能を果たす。
また、後述する系統連系保護装置212からの信号により、インバータ211の動作を停止させる。
系統連系保護装置212は、例えば、周波数の上昇、低下を検知する機能や過電圧、不足電圧を検出する機能、商用電力の停電を検出して太陽光発電システムを系統から切り離す機能等を有する。
これにより、洗濯機や掃除機等の家庭負荷に用いられるモータ機器等への突入電流を抑制することができる。
本実施形態においては、パワーコンディショナ210の制御等を例示できる。
一般分電盤300は、図1に示すように、主幹ブレーカ310と、分枝ブレーカ320と、を含んで構成されている。
以下、図5および図6を用いて、本実施形態に係る全負荷対応型分電盤100に対応した蓄電システム10における自動切替スイッチ110の制御処理について説明する。
自動切替スイッチ110の制御処理を説明する前に、図5を用いて、商用電力が通常状態(商用系統連系時)から停電状態になった場合のチャートを説明する。
商用電力が通常状態の場合には、商用電力の系統電圧が、例えば、AC100V(実効値)となっている。このとき、蓄電電圧(パワーコンディショナ210の負荷側出力電圧)は、AC100V(実効値)となっている。
蓄電ユニット200のユニット制御部240は、商用電力が停電状態になってから、所定の時間経過後(例えば、1.2〜2秒)に負荷に対して電力を供給する自立運転モードに移行し、パワーコンディショナ210から蓄電池の放電電力に基づく自立出力電圧(AC100V)を出力させる。
すなわち、全負荷対応型分電盤100は、自動切替スイッチ110を作動させ、系統側主接点を「開」、蓄電側主接点を「閉」とすることにより、負荷に対する電力の供給元を蓄電ユニット200側とする。
蓄電ユニット200のユニット制御部240は、商用電力の商用電圧をモニタし、商用電力の停電を検知する。
ユニット制御部240は、商用電力の停電を検知すると所定の時間(例えば2秒)継続してモニタを続行する。
そして、ユニット制御部240は、所定の時間経過後も商用電力の停電が継続していると判断した場合に、商用電力が停電状態であると判定する。
全負荷対応型分電盤100の制御ブロック120が、図2の構成である場合、補助リレーX2に印加される電圧値は、上記のように、スロープ状に0V(実効値)からAC100V(実効値)まで変化する。
そのため、補助リレーX2が印加電圧AC80V(実効値)で作動するように設定されているとすると、パワーコンディショナ210の出力電圧VoutがAC80V(実効値)(図6の蓄電電圧のVth)になると、補助リレーX2の接点2−3が閉じて(図6の補助リレーがオフからオンに切り替わり)、自動切替スイッチ110にAC80V(実効値)の電圧が一気に供給される。
このとき、印加電圧AC80V(実効値)で作動するように設定されている自動切替スイッチ110にAC80V(実効値)の電圧が供給されると、自動切替スイッチ110を構成するコイル(図示せず)が励磁され、自動切替スイッチ110を蓄電側に切り替える。
また、この時の出力電圧(全負荷対応型分電盤100の負荷側電圧)は、図6のようになる。
そして、全負荷対応型分電盤100は、商用電力が復電してから所定のウェイト時間(例えば2秒)経過後に自動切替スイッチ110が系統出力側に切り替えられる。
具体的には、図2に示すタイマーリレーTLR1のタイマーが商用電圧の立ち上がりをトリガに作動し、所定のウェイト時間経過後にタイマーリレーTLR1のスイッチ部TLRS1が閉じられ(オンし)、系統側主接点が閉成される。
つまり、全負荷対応型分電盤100は、商用電力が通常状態から停電状態となったとき、すなわち、商用電圧が0V(実効値)になったときに、蓄電ユニット200から出力される蓄電電圧の変化をトリガに、一般分電盤300に供給する電力を系統出力から自立出力に自動的に切り替える。
一方で、全負荷対応型分電盤100は、商用電力の停電状態が解消したとき、すなわち、商用電力が復電したときに、商用電圧の立ち上がりをトリガに、一般分電盤300に供給する電力を自立出力から系統出力に自動的に切り替えられる。
自立出力あるいは系統出力は単相3線であるため、スイッチの極が3つ存在するが、何らかの要因で極ごとに切り替わるタイミングがずれた場合、異常短絡状態となり、過度的に過電流が流れ、機器が損傷したり、所望の動作をしない可能性があった。
これに対し、本実施形態によれば、停電時および復電時ともに系統出力と自立出力のいずれか一方が無電圧の状態で自動切替スイッチ110が切替えられるので、特別な対策を施すことなく商用電力(商用電源)と自立出力(蓄電電源)との衝突を防止し、異常短絡状態になることを確実に回避することができる。
したがって、系統出力から自立出力への切替に伴う蓄電システムの異常な挙動を防止しつつ、系統出力と自立出力との間で自動的に切替を行うことができるという効果がある。
このように自立出力電圧が予め定めた閾値電圧値を超えたことをトリガとして供給電力を切り替えることにより、特別な対策を施すことなく商用電力(商用電源)と自立出力(蓄電電源)との衝突を防止することができる。
すなわち、自立出力電圧は商用電力がなくなった後、所定の時間経過後に出力されることから、系統出力と自立出力のいずれか一方が無電圧の状態で選択的に給電される。
このため、異常短絡状態になることを確実に回避することができる。
また、本実施形態によれば、全負荷対応型分電盤100は、自動切替スイッチ110の自立出力と中性線間に補助リレーX2を備え、補助リレーX2は、スロープ状に立ち上がる蓄電ユニット200からの自立出力電圧が閾値電圧値を超えた場合に、オン状態となる。
その結果、商用電力が通常状態から停電状態となった後に、スロープ状に立ち上がる蓄電ユニット200の蓄電電圧の立ち上がりが急峻になる。
そのため、自動切替スイッチ110を構成するコイルの不安定な動作を回避することができる。
また、蓄電ユニット200から出力される蓄電電圧の立ち上がりをトリガに自動切替スイッチ110を自動切替えしているので、商用電圧の立ち下がりをトリガとして切替え制御する場合に比べて、簡易な構成で、かつ低コストに、自動切替スイッチ110の切替を制御することができる。
一般分電盤300も主幹ブレーカ310を備えているが、この主幹ブレーカ310とは別に全負荷対応型分電盤100が主幹ブレーカ130を備えることにより、自動切替スイッチ110を、例えば、漏電や過負荷、短絡等の要因で二次側の回路(負荷、電路等)に流れる異常な過電流から保護することができる。
また、制御ブロック120はハードウェアで構成されているが(図2)、ハードウェア構成をソフトウェア処理に置き換えて、自動切替スイッチ110の切替制御を実行してもよい。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。
ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
10A;全負荷対応型分電盤に対応した蓄電システム
100;全負荷対応型分電盤
100A;全負荷対応型分電盤
110;自動切替スイッチ(切替開閉器)
120;制御ブロック
120A;制御ブロック
130;主幹ブレーカ
140;蓄電ユニット用ブレーカ
150;運転モード切替用ブレーカ
200;蓄電ユニット
210;パワーコンディショナ
211;インバータ
212;系統連系保護装置
230;蓄電池
240;ユニット制御部
300;一般分電盤
310;主幹ブレーカ
320;分枝ブレーカ
400;太陽電池モジュール
Claims (5)
- 蓄電ユニットと、全負荷対応型分電盤と、負荷に接続される一般分電盤とを含む全負荷対応型分電盤に対応した蓄電システムであって、
前記全負荷対応型分電盤は、
前記一般分電盤に供給する電力を条件に基づいて、自立出力あるいは系統出力に自動的に切り替える切替開閉器を備え、
前記蓄電ユニットは、商用電力が通常状態から停電状態となった後に蓄電電圧としてスロープ状に立ち上がる自立出力電圧を出力し、
前記切替開閉器は、前記条件として前記自立出力電圧が予め定めた閾値電圧値を超えた場合に、前記一般分電盤に供給する電力を系統出力から自立出力に自動的に切り替えることを特徴とする全負荷対応型分電盤に対応した蓄電システム。 - 前記全負荷対応型分電盤は、前記切替開閉器の自立出力と中性線間に補助リレーを備え、
前記補助リレーは、前記スロープ状に立ち上がる前記蓄電ユニットからの自立出力電圧が前記閾値電圧値を超えた場合に、オン状態となり、前記切替開閉器を、前記一般分電盤に供給する電力を系統出力から自立出力に自動的に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の全負荷対応型分電盤に対応した蓄電システム。 - 前記全負荷対応型分電盤は、前記切替開閉器の開閉動作を制御する制御部を備え、
前記制御部は、自立出力電圧が前記閾値電圧値を超えたと判断した場合に、前記切替開閉器を閉状態とする制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の全負荷対応型分電盤に対応した蓄電システム。 - 蓄電ユニットと、全負荷対応型分電盤と、負荷に接続される一般分電盤とを含む蓄電システムにおける全負荷対応型分電盤であって、
一般分電盤に供給する電力を条件に基づいて、自立出力あるいは系統出力に自動的に切り替える切替開閉器と、前記切替開閉器の開閉動作を制御する制御部とを備え、
前記蓄電ユニットは、商用電力が通常状態から停電状態となった後に蓄電電圧としてスロープ状に立ち上がる自立出力電圧を出力し、
前記制御部は、前記条件として前記自立出力電圧が予め定めた閾値電圧値を超えた場合に前記切替開閉器を制御して、前記一般分電盤に供給する電力を系統出力から自立出力に切り替えることを特徴とする全負荷対応型分電盤。 - 前記切替開閉器と商用電力系統との間に設けられた主幹ブレーカをさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の全負荷対応型分電盤。
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