JP5382633B2 - 脳血管性認知症の予防または治療薬 - Google Patents

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本発明は、脳血管性認知症の予防または治療薬、特に脳虚血後の細胞死に起因する脳血管性認知症の予防または治療薬に関するものである。
高齢化社会への突入と共に老年性認知症が年々増加していることが大きな問題となっている。老年性認知症の約4割を占める脳血管性認知症は、脳虚血、脳梗塞などの血管性障害によって脳の血流に異常が生じた結果、周囲の神経細胞に細胞死が生じ、最終的に記憶の脱落、学習障害などの痴呆症状(認知症)が生じる疾患である。
脳血管性痴呆の予防・治療には脳虚血後の神経細胞死を阻害することが有効であり、現在、フリーラジカル除去剤の投与や、低体温療法が有効とされているが、これらは虚血発作後なるべく早期に開始する必要がある。したがって、長期に亘り、虚血後の神経細胞死を予防する安全な薬剤あるいは飲食品はこれまで開発されておらず、強く望まれている。
一方、カルノシンが一般的に学習能力を向上させることが、特許文献1に開示されている。特許文献1には、カルノシンを認知症の老人に与えることができることも開示されているが、これは学習能力の向上によるものとされている。また特許文献2は、カルノシンの持つ抗酸化能、ラジカル消去能の効果による老化防止に言及している。
近年、非特許文献1により、脳虚血後の神経細胞死メカニズムにおいては、亜鉛が重要な役割を果たしていることが判明してきている。亜鉛は、必須元素であり脳内、特に脳虚血により侵されやすい海馬・大脳皮質に高濃度で含まれている。このうち、かなりの量の亜鉛は、シナプス小胞内に亜鉛イオンとして存在しており、神経細胞の興奮時にグルタミン酸とともにシナプス間隙に放出される。亜鉛が培養神経細胞の神経細胞死を引き起こすことや、脳虚血後の海馬神経細胞内で神経細胞死と並行して亜鉛の異常蓄積が生じていることも、明らかになっている。さらに非特許文献2により、亜鉛による神経毒性を防止するCaEDTAを虚血前の実験動物に前投与することによって、虚血後の神経細胞死が抑制され、脳梗塞の悪化が抑制されることが報告されている。また非特許文献3により、亜鉛による培養神経細胞死を阻害するピルビン酸を実験動物の脳内に投与することによって、脳虚血後の神経細胞死が阻害されることも報告している。従って、亜鉛による神経毒性を阻害する物質が、脳虚血後の神経細胞死を阻害しうると考えられる。
カルノシンと脳虚血との関連については、非特許文献4に、実験的に脳虚血を引き起こしたラットに対してカルノシンを投与した結果、虚血による神経細胞死が抑えられたことが報告されている。しかしながら、この文献は、もっぱらカルノシンの抗酸化活性との関連に着目しているだけである。
特開平9−20661号公報 特開2003−267992号公報 Lee, J.M., Zipfel, G.J., Park, K.H., He, Y.Y., Hsu, C.Y. and Choi, D.W.: Zinc translocation accelerates infarction after mild transient focal ischemia. Neuroscience, 115: 871-8 (2002). Calderone, A., Jover, T., Mashiko, T., Noh, K.M., Tanaka, H., Bennett, M.V., Zukin, R.S.: Late calcium EDTA rescues hippocampal CA1 neurons from global ischemia-induced death. J. Neurosci., 24: 9903-13 (2004). Lee, J.Y., Kim, Y.H. and Koh, J.Y. Protection by Pyruvate against Transient Forebrain Ischemia in Rats. J. Neurosci., 21, RC171 (2001). Stvolinsky SL, Dobrota D.: Anti-ischemic activity of Carnosine. Biochemistry (Mosc). 65: 849-55 (2000).
一般的に、脳血管性認知症の発症メカニズムとしては、脳虚血後および血流再開後に神経細胞の過剰興奮が生じ、興奮性神経伝達物質グルタミン酸がシナプス前終末内のシナプス小胞からシナプス間隙に過剰に放出され、その結果、シナプス後部の標的神経細胞の細胞内カルシウム濃度を過剰に増加させ、カルパインなどのカルシウム感受性タンパク分解酵素などを活性化させ、カスパーゼなどのアポトーシス・カスケードを活性化し、最終的に標的神経細胞のアポトーシスを引き起こすと考えられている。
亜鉛による培養神経細胞死を阻害する効果が知られているCaEDTAは毒性の問題があり実用上は困難が伴う。また、阻害効果が知られているもうひとつの物質であるピルビン酸は、生体内での代謝速度が非常に速く不安定な物質であり、そのため、ピルビン酸についても実用上の困難性を伴う。
本発明者らは、前記のごとき現況に鑑み、毒性が低く長期摂取が可能な生体物質を種々鋭意研究した結果、驚くべきことにカルノシンが海馬由来細胞や視床下部由来GT1−7細胞の亜鉛による神経細胞死を軽減する効果を持つことを見出し、本発明に至った。
本発明は、かかる知見に基づくもので、長期にわたり安全に使用できる脳血管性認知症に有効な予防または治療を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の脳血管性認知症の予防または治療薬は、カルノシンを有効成分とし、虚血後に過剰放出される亜鉛に基づく神経細胞死を抑制することを特徴とする。
また、本発明の脳血管性認知症の予防または治療薬におけるカルノシンは、魚介類由来のものであることを特徴とする
本発明は、以下の効果を奏する。
(1)脳虚血に由来する神経細胞の脱落を予防あるいは阻害する。
(2)カルノシンは、生体内成分であるため、副作用が少なく、日常的に長期にわたり安全に使用できる。この点は、虚血時の治療薬として使用されているフリーラジカルスカベンジャーが、虚血発作後直ぐに投与しなければならないものであるのとは大きく異なる。
本発明の脳血管性認知症の予防または治療用飲食物におけるカルノシンの作用機序は、必ずしも明らかではないが、カルノシンは海馬由来細胞や視床下部由来GT1−7細胞の亜鉛による神経細胞死を軽減させ、神経細胞死を予防する効果を持つものと推定できる。この予防効果については、後述の実施例1およびその結果を示す図1において、ラット海馬初代培養神経細胞への神経毒性に対するカルノシンの抑制効果からも明らかである。
本発明の実施の形態において使用するカルノシンは、合成物、天然物のいずれでもよい。また、塩の形であってもよい。カルノシンには、D体、L体、DL体があり、いずれであってもよいが、天然に存在するカルノシンはすべてL体であるため、機能性飲食物として使用する場合にはL体である方が望ましい。天然物としては、例えば鰹節、煮干しあるいはちりめんの製造時に排出される煮汁や、マグロ、鯖などの缶詰製造時に排出される煮汁、あるいは廃鶏肉等の安価な原料から抽出、分離、精製されたものであっても、また微生物によって産生されたものであっても良い。また、カルノシンは、高純度精製品に限らず、抽出物を使用することも出来る。抽出物としては、前記鰹節や煮干しの製造時に排出される煮汁や、マグロ、鯖缶詰製造時に排出される煮汁の濃縮液や、鶏肉等から従来法に従って抽出された抽出物などを、精製せずに使用することもできる。
本発明の実施の形態でのカルノシン含有物からの抽出精製法とは、例えば上記煮汁や廃鶏肉等の安価な原料などを出発原料として、冷水抽出、熱水抽出、ろ過による固液分離、遠心分離による固液分離、逆浸透膜による脱塩、電気透析による脱塩、限外ろ過膜による分画、多孔性樹脂による吸着溶離分画、分子篩クロマトによる分画、イオン交換樹脂クロマトによる分画、減圧濃縮、常圧濃縮、濃縮晶析、真空乾燥、熱風乾燥あるいは凍結乾燥などの抽出精製法を指し、これら単独もしくは組み合わせて用いることもできる。精製したカルノシンの含量は、摂取する飲食物の製造上の制約や製品物性を考慮して最適含量を選択できる。
本発明の実施の形態の脳血管性認知症の予防または治療用飲食物、ならびに脳血管性認知症の予防または治療薬の形態は特に限定されず、通常の経口投与散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、腸溶剤、トローチ、内用液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤を、使用目的に応じて任意に選択できる。製剤に当たっては、目的に応じて主薬に賦形剤、結合材、崩壊剤、潤沢剤、矯味剤、安定化剤などの補助剤を用いてもよい。また、脳血管性認知症の予防または治療用飲食物ならびに脳血管性認知症の予防または治療薬の包装または容器に、この脳血管性認知症の予防または治療用飲食物が、虚血後に過剰放出される亜鉛に基づく神経細胞死を抑制することで、脳血管性認知症の予防または機能回復に用いられる旨の表示を付すことで、利用者に飲食物の機能を広く認知させることができる。
また本発明の実施の形態の脳血管性認知症の予防または治療用飲食物は、カルノシンに蛋白質、糖類、脂肪、微量元素、ビタミン類、乳化剤、香料を配合してもよい。機能性飲食物では、自然流動食、半消化栄養食および成分栄養食やドリンク剤等の加工形態とすることもできる。その外にも、固形あるいは液状の食品ないしは嗜好品、例えばパン、麺類、ご飯、菓子類(ビスケット、クッキー、ケーキ、キャンデー、チョコレート、チューインガム、和菓子)、豆腐およびその加工品などの量産食品、清酒、薬用酒などの発酵食品、みりん、食酢、醤油、味噌、ドレッシング、ヨーグルト、ハム、ベーコン、ソーセージ、マヨネーズなどの畜農食品、かまぼこ、揚げ天、ハンペンなどの水産食品、果汁飲料、清涼飲料、スポーツ飲料、アルコール飲料、茶などの飲料等として供することもできる。
本発明の実施の形態の脳血管性認知症の予防または治療飲食物ならびに脳血管性認知症の予防または治療薬の投与量は、年齢、体重、症状、投与経路、剤形等により異なるが、成人に対して通常はカルノシン量として一日当り50mgから6g、好ましくは一日当り100mgから1gが好ましい。
本発明の実施の形態の脳血管性認知症の予防または治療用飲食物ならびに脳血管性認知症の予防または治療薬の製法は、目的、剤形により異なるが、各分野において従来公知に用いられている常法により製造、加工可能である。なお、代表的な例を以下の実施例で述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例1〜3における細胞生存率の測定にはWST−1法を用いた。試薬には、Cell Counting Kit(同人化学)を用いた。WST−1法は、細胞内のミトコンドリア酵素活性を測定することにより、細胞数を比較する簡便かつ正確な測定法である。
(実施例1)
(1−1):ラット海馬初代培養神経細胞の培養
胎齢18日のラット胎児より海馬を切り出し、パパイン酵素により分散させた後、Dulbecco’s MEM (DMEM)にB−27を添加した培地に加えて、2×105個/mLの濃度にした。次いで、96穴培養プレート(Nunc社製)に200μLずつ捲いたものを、炭酸ガスインキュベーター(37℃、7%CO2)にて培養した。培養1週間後、培地を無血清培地(DMEM)に置換し、1〜2時間37℃にて培養した。
(1−2):カルノシンの被検群試験
(1−1)で調製されたラット海馬初代培養神経細胞に対して、カルノシン水溶液(Sigma-Aldrich社製)を0、5、10、mM投与し、次いで、亜鉛水溶液100μMを投与した。亜鉛投与24時間後に細胞生存率をWST−1法により測定した。各濃度におけるn数はn=6であった。
(1−3):コントロール(無投与)群試験
(1−1)で調製したラット海馬初代培養神経細胞に対し、カルノシンと亜鉛を投与しないこと以外は、前記(1−2)と同様の方法を用いて測定した。
(1−4):測定結果
(1−2)のカルノシン被検群と(1−3)のコントロール被検群の測定結果を図1に示す。図1は、亜鉛投与24時間後の各細胞群の生存率を示す。コントロール群の細胞生存率を100%とすると、亜鉛100μMを24時間投与することによって、(1−2)のカルノシン被検群のうち、カルノシン水溶液を投与していないもの(カルノシン水溶液0mM投与)の細胞生存率は11.0±3.9%に低下した(平均± S.E.M., n=6)。
しかしながら、カルノシン水溶液を5mM、あるいは10mMの濃度で、培養海馬神経細胞に前投与したものの細胞生存率は各々、43.0±11.2%、97.7±5.8%に回復した。この結果は統計的に有意であった。このことから、カルノシンが亜鉛によるラット海馬初代培養神経細胞の神経細胞死を阻害していることは明らかである。また、その効果はカルノシンの濃度依存的であった。
(実施例2)
(2−1):不死化視床下部神経細胞(GT1−7細胞)の培養
GT1−7細胞は常法により培養し、トリプシン酵素により分散させた後、無血清培地(DMEM)に加えて1×105個/mLの濃度にした後、96穴培養プレート(Nunc社製)に200μLずつ捲いたものを炭酸ガスインキュベーター(37℃、7%CO2)にて24時間培養した。
(2−2):カルノシンの被検群試験
(2−1)で調製されたGT1−7細胞に対して、カルノシン水溶液(Sigma-Aldrich社製)を0、1、5、10、mM投与し、次いで、亜鉛水溶液30μMを投与した。亜鉛投与24時間後に細胞生存率をWST−1法により測定した。各濃度におけるn数はn=6であった。
(2−3):コントロール(無投与)群試験
(2−1)で調製したGT1−7細胞に対し、カルノシンと亜鉛を投与しないこと以外は、前記(2−2)と同様の方法を用いて測定した。
(2−4):測定結果
(2−2)のカルノシン被検群と(2−3)のコントロール被検群の測定結果を図2に示す。図2は、亜鉛投与24時間後の各細胞群の生存率を示す。コントロール群の細胞生存率を100%とすると、亜鉛100μMを24時間投与することによって、(2−2)のカルノシン被検群のうち、カルノシン水溶液を投与していないもの(カルノシン水溶液0mM投与)の細胞生存率は17.8±1.8%に低下した(平均±SEM、n=6)。
しかしながら、カルノシン水溶液を前投与した細胞の生存率は、1mMでは31.2±2.4%、5mMでは55.9±5.0%、10mMでは79.6±3.0%に回復した。この結果は統計的に有意であった。このことから、カルノシンが亜鉛によるGT1−7細胞の神経細胞死を阻害していることは明らかである。また、その効果はカルノシンの濃度依存的であった。
(実施例3)
(3−1):魚肉抽出液の調製
ウナギ筋肉部分30gに対して蒸留水50mLを加え、ホモジナイズした後、遠心分離(3000g×10分間)を行い、上清を100℃にて5分間加熱した。その後もう一度遠心分離(3000g×10分間)を行い、上清を得た。これを凍結乾燥後10倍に濃縮した液(以下魚肉抽出液)を実験に用いた。常法に従いHPLC(高速液体クロマトグラフィー)で定量したところ、この魚肉抽出液中にカルノシンが80mM含有されていた。
(3−2):カルノシンの被検群試験
実施例2の(2−1)で調製されたGT1−7細胞に対して、(3−1)で抽出された魚肉抽出液を0、5μL(魚肉約20mg相当)前投与した後、次いで、亜鉛水溶液20もしくは30μMをそれぞれ投与した。亜鉛投与24時間後に細胞生存率をWST−1法により測定した。各濃度におけるn数はn=6であった。
(3−3):コントロール群試験
実施例2の(2−1)で調製されたGT1−7細胞に対し、魚肉抽出液と亜鉛を投与しないこと以外は、前記(3−2)と同様の方法を用いて測定した。
(3−4):測定結果
(3−2)のカルノシン被検群と(3−3)のコントロール被検群の測定結果を図3に示す。図3は、亜鉛投与24時間後の各細胞群の生存率を示す。コントロール群の細胞生存率を100%とすると、亜鉛20もしくは30μMを24時間投与することによって、(3−2)のカルノシン被検群のうち、魚肉抽出液を投与していないものの細胞生存率はそれぞれ31.0±1.3%(亜鉛20μM添加)および4.0±1.8%(亜鉛30μM添加)に低下した(平均±SEM、n=6)。
魚肉抽出液5μLを前投与した細胞の生存率は亜鉛20μM添加では51±3.6%、亜鉛30μM添加では26±2.3%に回復した。従って、魚肉抽出液によって亜鉛による神経細胞死が有意に阻害されることが判明した。なお、魚肉抽出液を冷凍した後でも活性に変化はなかった。
(実施例4)
顆粒状健康食品の製造
実施例3と同様な方法で得られたうなぎ抽出乾燥末10質量%に、デキストリン90質量%を添加し、水をバインダーとして流動層造粒機を用いて、均等に混和・加熱・造粒を行い、不定形造粒物を得た。その後この造粒物を1スティック10gとなるように充填し顆粒状の健康食品を得た。
(実施例5)
カプセル状健康食品の製造
実施例3と同様な方法で得られたうなぎ抽出乾燥末20質量%に、コーンスターチ80質量%を添加し、均一混合をした後に、混合物1gをセラチンハードカプセルに充填し、カプセル状健康食品を得た。
(実施例6)
かまぼこの製造
実施例3と同様な方法で得られたうなぎ抽出乾燥末20質量部に、スケソウダラすり身100質量部、砂糖4質量部、食塩3質量部、馬鈴薯澱粉7質量部、水道水50質量部の配合比率で常法に従い、サイレントカッターで摺り、リテーナー成型、高温坐り(45℃、60分間)、蒸し工程(90℃、30分間)を経てかまぼこを得た。うなぎ抽出乾燥末を加えずに製造したかまぼこと比べ色調、風味に差はなかった。
(実施例7)
クッキーの製造
無塩マーガリン23質量%に、砂糖18質量%、卵9質量%、実施例3と同様な方法で得られたうなぎ抽出乾燥末3質量%、薄力粉46質量%の順番で添加混練し、できた生地を冷蔵放置(5℃、2時間)後、成型し焼成(180℃、12分間)してクッキーを製造した。うなぎ抽出乾燥末を加えずに製造したクッキーと比べ色調、風味、食感に差はなかった。
本発明のカルノシンを有効成分とする脳血管性認知症の予防または治療は、特に脳虚血後に脳内に過剰に放出される亜鉛による神経細胞死を抑制に起因する脳血管性痴呆症の予防または治療として利用可能である。
亜鉛によるラット海馬初代培養神経細胞への神経毒性に対するカルノシンによる抑制効果を示すグラフである。 亜鉛によるGT1−7細胞神経毒性に対するカルノシンの抑制効果を示すグラフである。 亜鉛によるGT1−7細胞神経毒性に対する魚肉抽出液の抑制効果を示すグラフである。

Claims (2)

  1. カルノシンを有効成分とし、虚血後に過剰放出される亜鉛に基づく神経細胞死を抑制することを特徴とする脳血管性認知症の予防または治療薬。
  2. 前記カルノシンが魚介類由来であることを特徴とする請求項1記載の脳血管性認知症の予防または治療薬。
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