JP5381121B2 - 半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法及び半導体装置に関する。
熱硬化性樹脂からなる接着シートは、硬化後に架橋構造を形成するため高温での接着性に優れるという特長を有している。かかる接着シートは、溶剤に熱硬化性樹脂を溶解したワニスを基材フィルム上に塗工、乾燥してシート状にするなどして得ていたが、多量の溶剤を使用し、かつ、乾燥のために多量の熱を要していた(例えば、特許文献1、2参照)。また、乾燥時に溶剤を完全に除去できないため、接着シートを加熱しながら流動させ接着に使用する場合、わずかに残る溶剤分が揮発して、接着シート中に発泡を生じることがあった。発泡を低減するためには、接着シート内部及び表面の溶剤を低減することが重要であるが、接着シートの保管時、使用時、ダイシング工程やその後の保管時に接着シート表面に吸着する水分が発泡に影響を及ぼす為、そのような水分を低減することも重要である。接着シートの保管時、使用時に防湿処理を行ったとしても、その後ウエハリングやウエハと接着した状態では、保管の状況も多様であり完全な防湿は難しい。また、吸湿の度合いを逐一、管理することは膨大な手間となり好ましくない。
これに対して、熱可塑性樹脂からなる接着シートは押出成形やインフレーション成形で製造するため、溶剤乾燥が必要なく効率良く製造することが可能であった。しかしながら、熱可塑性樹脂からなる接着シートは、高温で溶融するため高温での接着性は満足できるものではなかった。
また、放射線活性触媒を含む接着剤を、溶剤を使用せずにシート状に押出成形した後、放射線を照射して熱硬化性を付与することにより、特に高温での高い接着性を有する接着シートが提案されているが、顔料やフィラー等を含む不透明な接着剤には適用が難しかった(例えば、特許文献3参照)。
熱硬化性樹脂からなる接着シートを、溶剤乾燥の必要なく効率良く製造しようとして、押出成形又はインフレーション成形で製造した場合、成形中に樹脂の粘度の変化や樹脂の硬化が進行し、接着シートの接着性が低下したり、装置内部で熱硬化するため装置から硬化物を除去し清掃するのに多大な時間を要するなど克服すべき課題が多くある。
従って、従来の方法では高温で成形可能で、成形中に樹脂の硬化が過度に進行せず、かつ成形後は成形温度よりも低い温度で熱硬化可能な接着剤及び接着シートを得ることは困難であった。
特開昭60−243180号公報 特開昭61−138680号公報 特開2004−189910号公報
本発明の課題は、発泡が少なく、耐湿性や耐熱性に優れる半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することである。
本発明は、(1)ウエハ、接着シート、ダイシングテープの順に貼り合わせる工程、
ウエハ、接着シート及びダイシングテープを同時に切断し、接着シートとダイシングテープ間で剥離して接着シート付き半導体チップを得る工程、
前記接着シート付き半導体チップの接着シートの揮発性成分を除去した後、基板又は半導体チップに接着する工程とを含む半導体装置の製造方法に関する。
また、本発明は、(2)前記接着シートは、揮発性成分除去後の揮発性成分の含有量が0.3重量%以下である前記(1)記載の半導体装置の製造方法に関する。
また、本発明は、(3)前記接着シートの表面を加熱する又は接着シートの表面に乾燥空気を吹き付けることにより、接着シートの揮発性成分を除去することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の半導体装置の製造方法に関する。
また、本発明は、(4)前記接着シートの表面の加熱が、エネルギー線の照射又は加熱した乾燥空気の吹き付けにより行われることを特徴とする前記(3)記載の半導体装置の製造方法に関する。
また、本発明は、(5)前記接着シートは、膜厚60μmにおける波長365nmの光線透過率が30%以下である前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法に関する。
また、本発明は、(6)前記接着シートは、25℃における線膨張係数が100ppm/℃以上である前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法に関する。
また、本発明は、(7)前記接着シートは、揮発性成分除去前の揮発性成分の含有量が0.8重量%以下である前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法に関する。
また、本発明は、(8)前記(1)〜(7)のいずれか一項に記載の方法により製造されてなる半導体装置に関する。
本発明によれば、発泡が少なく、耐湿性や耐熱性に優れる半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することができる。
本発明の半導体装置の製造方法において用いるウエハ、ダイシングテープ、接着シートについて、まず以下に説明する。
(ウエハ)
本発明で使用するウエハとしては、単結晶シリコンの他、多結晶シリコン、各種セラミック、ガリウム砒素などの化合物半導体などが使用される。
(ダイシングテープ)
本発明で使用するダイシングテープとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリイミドフィルムなどのプラスチックフィルム等が挙げられる。また、必要に応じてプライマー塗布、UV処理、コロナ放電処理、研磨処理、エッチング処理等の表面処理を行っても良い。ダイシングテープは粘着性を有することが好ましく、上述のプラスチックフィルムに粘着性を付与したものを用いても良いし、上述のプラスチックフィルムの片面に粘着剤層を設けても良い。
接着シートとダイシングテープとを貼り合わせた一体型シートは、ダイシングテープ上に接着シートを、印刷、プレス、ホットロールラミネートなどの方法により積層することにより得られる。
尚、ダイシングテープの膜厚は、特に制限はなく、接着シートの膜厚やダイシングテープ一体型シートの用途によって適宜、当業者の知識に基づいて定められるものであるが、経済性がよく、シートの取扱い性が良い点で、好ましくは40〜200μmである。
(接着シート)
本発明で使用される接着シートとしては、特に制限がないが、揮発性成分の含有量、すなわち揮発性成分除去前の揮発性成分の含有量が0.8重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以下であることがより好ましい。前記含有量が0.8重量%を超えると加熱硬化時に発泡する可能性がある。なお、前記含有量の下限値は、0重量%により近い値であることが好ましい。ここで、揮発性成分は接着シートを作製する際に用いる揮発性の溶剤やシートに付着している水分などをいう。揮発性成分の含有量を0.8重量%以下にするには、ワニスを作製する際に使用する溶剤の種類や量、溶剤を除去する際の条件を適宜選択すればよい。
前記接着シートは、25℃における線膨張係数が100ppm/℃以上であることが好ましく、100〜400ppm/℃であることがより好ましい。接着シート付き半導体チップの接着シートの表面にエネルギー線を照射して揮発性成分を除去する際に、接着シート表面の中心部に照射量を多くすることにより、接着シート表面の中心部がわずかに膨張し、中心部から端部へ向かって接着シートとウエハが順に接触するため、揮発性成分が端部に押し出されながら接着シートとウエハが密着することになり、ボイドの発生を抑えやすくなる。この場合、温度が上昇することで接着シートが熱膨張するが、25℃における線膨張係数が100ppm/℃以上である場合、特にその効果が顕著であり、100ppm/℃未満では効果が少ない。一方、400ppm/℃を超える場合は、パッケージを形成した時に信頼性が低下する傾向がある。線膨張係数を100ppm/℃以上にするには、接着剤樹脂組成物中の熱硬化性樹脂と高分子量化合物の総量の比率を50体積%以上にすればよい。ここでいう線膨張係数は、熱機械分析法により、熱機械分析装置を用いて測定することができる。
前記接着シートは、膜厚60μmにおける波長365nmの光線透過率が30%以下であることが好ましく、0〜20%であることがより好ましい。前記光線透過率が30%を越えると、接着シートの表面のみを加熱することが出来ない可能性がある。光線透過率を30%以下にするには、接着剤樹脂組成物が相分離構造を形成するような組成にする、接着剤樹脂組成物に色素や顔料などの着色剤を添加する、接着剤樹脂組成物にシリカやアルミナなどの無機粒子を添加するなどの方法がある。ここでいう光線透過率は、分光光度計により測定することができる。
本発明で使用する接着シートは、成形可能であり、成形中に硬化が過度に進行せず、かつボイドなどの欠陥の原因になりうる揮発性成分をほとんど含まない接着シートが好ましい。かかる接着シートとしては、熱硬化性樹脂、重量平均分子量が1万以上の高分子量化合物及びフィラーを含む接着剤樹脂組成物をシート状に成形したものが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、熱によって重合又は架橋する樹脂であれば特に制限されず、例えば、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、接着性に優れ、耐熱性が高い点でエポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂は、熱により硬化して接着作用を有するものであれば特に制限はなく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂などの二官能エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂など、一般に知られているものを適用することができる。これらのなかでも、ニ官能エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
上記ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えば、油化シェルエポキシ株式会社製、商品名:エピコート807、815、825、827、828、834、1001、1004、1007、1009、ダウケミカル社製、商品名:DER−330、301、361、東都化成株式会社製、商品名:YD8125等が挙げられる。上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、東都化成株式会社製、商品名:YDF−8170Cなどが挙げられる。上記フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、油化シェルエポキシ株式会社製、商品名:エピコート152、154、日本化薬株式会社製、商品名:EPPN−201、ダウケミカル社製、商品名:DEN−438等が、またo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、日本化薬株式会社製、商品名:EOCN−102S、103S、104S、1012、1025、1027、東都化成株式会社製、商品名:YDCN701、702、703、704等が挙げられる。上記多官能エポキシ樹脂としては、例えば、油化シェルエポキシ株式会社製、商品名:Epon 1031S、チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名:アラルダイト0163、ナガセ化成株式会社製、商品名:デナコールEX−611、614、614B、622、512、521、421、411、321等が挙げられる。上記グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、油化シェルエポキシ株式会社製、商品名:エピコート604、東都化成株式会社製、商品名:YH−434、三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD−X、TETRAD−C、住友化学株式会社製、商品名:ELM−120等が挙げられる。上記複素環含有エポキシ樹脂としては、例えば、チバスペシャリティーケミカルズ社製、商品名:アラルダイトPT810、UCC社製、商品名:ERL4234、4299、4221、4206等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明では、熱硬化性樹脂硬化剤や硬化促進剤を必要に応じて用いることができる。熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂硬化剤としては、通常用いられている公知の硬化剤を使用することができる。例えば、アミン類、ポリアミド、酸無水物、ポリスルフィド、三フッ化ホウ素、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSのようなフェノール性水酸基を1分子中に2個以上有するビスフェノール類、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂又はクレゾールノボラック樹脂などのフェノール樹脂などが挙げられる。特に、吸湿時の耐電食性に優れる点で、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂又はクレゾールノボラック樹脂などのフェノール樹脂が好ましい。好ましいフェノール樹脂硬化剤としては、例えば、大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:フェノライトLF2882、フェノライトLF2822、フェノライトTD−2090、フェノライトTD−2149、フェノライトVH−4150、フェノライトVH4170、三井化学株式会社製、商品名:XLC−LL等が挙げられる。エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤の組み合わせとしては、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤を混合した場合でも、硬化反応が遅く、十分揮発性成分を除去できるものが好ましく、エポキシ樹脂とフェノール樹脂硬化剤の組み合わせが好ましい。エポキシ樹脂硬化剤の使用量は、硬化剤の種類によって適切に設定すればよい。例えば、フェノール樹脂硬化剤を用いる場合、当量比(エポキシ樹脂中のエポキシ基数に対する硬化剤中の水酸基数の比)を考慮して適宜、配合量を設定すればよい。
また、硬化促進剤としては、例えば、4級ホスホニウム塩系、4級アンモニウム塩系、イミダゾール系、DBU脂肪酸塩系、金属キレート系、金属塩系、トリフェニルフォスフィン系等を用いることができる。硬化促進剤の配合量は、特に限定されず適宜選択される。
重量平均分子量が1万以上である高分子量化合物は、接着シートに強度を付与する又は可とう性を付与する目的で用いられる。高分子量化合物の重量平均分子量は、より好ましくは3万〜300万であり、特に好ましくは5万〜200万である。高分子量化合物の重量平均分子量が1万以上であると、接着シートの強度、可とう性及びタック性が適当であり、またフロー性が適当なため配線の回路充填性が確保しやすくなる。なお、重量平均分子量とは、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値を示す。前記高分子量化合物としては、例えば、ポリイミド、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ブタジエンゴム、アクリルゴム、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル及びそれらの混合物などが挙げられる。特に、官能基を有する重量平均分子量が5万以上である高分子量化合物が好ましく、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートなどの官能性モノマーを含有するモノマーを重合して得た、重量平均分子量が5万以上であるエポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体などが好ましい。低分子量成分を含まない点で、リビング重合したポリマが好ましく、このようなものとしては、クラレ株式会社製のアクリルメタクリル共重合ポリマ(商品名:LA1114)などが挙げられる。エポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体は、例えば、エポキシ基含有(メタ)アクリルエステル共重合体、エポキシ基含有アクリルゴム等を挙げることができ、エポキシ基含有アクリルゴムを用いることがより好ましい。アクリルゴムは、アクリル酸エステルを主成分とし、主として、ブチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体や、エチルアクリレートとアクリロニトリルなどの共重合体などからなるゴムである。このような重量平均分子量が5万以上であるエポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体としては、例えば、ナガセケムテックス株式会社製、商品名:HTR−860P−3などが挙げられる。エポキシ基含有(メタ)アクリル共重合体中のエポキシ基含有モノマーの量は、0.5〜6.0重量%であることが好ましく、0.5〜5.0重量%であることがより好ましく、0.8〜5.0重量%であることが特に好ましい。前記エポキシ基含有モノマーの量が0.5〜6.0重量%であると、接着シートの接着力が確保し易く、またゲル化を防止し易くなる。
高分子量化合物の配合量は、熱硬化性樹脂(熱硬化性樹脂硬化剤及び硬化促進剤を含む)100重量部に対して、10〜200重量部であることが好ましい。前記配合量は所望の弾性率などを考慮して適宜調整することができる。
フィラーは、接着シートの取扱い性向上、熱伝導性向上、溶融粘度の調整及びチキソトロピック性の付与などの目的で用いられる。フィラーとしては、特に制限はなく、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ホウ素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等の無機フィラー;銀、銅、アルミニウム等の金属フィラー;ゴム、ポリイミド等の有機フィラーなどが挙げられる。これらのなかでも、熱伝導性向上の目的には、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等の無機フィラー、各種金属フィラーが好ましい。また、溶融粘度の調整やチキソトロピック性の付与などの目的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、結晶性シリカ、非晶性シリカ等の無機フィラーが好ましい。また、フィラーの形状については特に制限はない。フィラーの配合量は、接着剤組成物中の樹脂固形分100重量部に対して、1〜1000重量部であることが好ましくい。前記フィラーの配合量が1重量部未満である場合は、添加効果が得られない傾向があり、1000重量部を超える場合は、接着剤層の貯蔵弾性率の上昇、接着性の低下、ボイド残存による電気特性の低下などの問題を起こす傾向がある。
接着剤組成物は、上記の成分の他に、光重合開始剤、光塩基発生剤、触媒、顔料、カップリング剤等を含有していてもよい。カップリング剤は、異種材料間の界面結合を良くするために添加することが好ましい。カップリング剤としては、例えば、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられ、これらのなかでも添加効果が高い点でシラン系カップリング剤が好ましいが、加水分解によりアルコール類を生じ、発泡の原因になりうるため、発泡の低減のためには、添加量を少なくするか、添加しないことが好ましい。
本発明で用いられる接着シートは、熱硬化性樹脂、重量平均分子量が1万以上の高分子量化合物及びフィラーを含む接着剤樹脂組成物を含有するワニスをキャリアフィルム上に塗布し、加熱して溶剤を除去した後、キャリアフィルムを剥離することによって得られる。加熱の条件は、接着剤樹脂組成物を完全に硬化させることなく、接着剤組成物中の溶剤を除去することができる条件であれば特に制限はなく、例えば、80〜140℃で5〜60分間加熱することにより溶剤を除去する。加熱より、接着剤樹脂組成物は全く硬化しなくてもよく又はB−ステージ程度まで硬化してもよい。
このようにして形成される接着シート中の残存溶媒量は3重量%以下であることが好ましく、1.5重量%以下あることがより好ましく、0.8重量%以下であることがさらに好ましい。
キャリアフィルムとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルアミドフィルム、ポリエーテルアミドイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルムが挙げられる。これらのなかでも、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレートフィルムなどのポリエステル系フィルムが好ましい。また、これらフィルムは必要に応じて、プライマー塗布、UV処理、コロナ放電処理、研磨処理、エッチング処理、離型処理等の表面処理を行っても良い。キャリアフィルムの市販品としては、ポリイミドフィルムは、東レ・デュポン株式会社製、商品名:カプトン、鐘淵化学工業株式会社製、商品名:アピカル、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、東レ・デュポン株式会社製、商品名:ルミラー、帝人株式会社製、商品名:ピューレックス等が挙げられる。
ワニスを作製する際に用いる溶剤は特に制限は無く、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−エトキシエタノール、トルエン、ブチルセルソルブ、メタノール、エタノール、2−メトキシエタノール、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドン、シクロヘキサノン等が挙げられる。塗膜性を向上する場合は、高沸点溶剤を用いるのが好ましい。
ワニスの作製は、通常の撹拌機、らいかい機、3本ロール及びビーズミル等の分散機を適宜組み合わせて行なうことができる。フィラーと低分子量成分をあらかじめ混合した後、高分子量成分を加えることにより、混合に要する時間を短縮することも可能となる。またワニスを作製した後、真空脱気によりワニス中の気泡を除去することが好ましい。
接着シートは単層構造でも、2枚以上を積層した多層構造でも良い。単層からなる接着シートの厚みは、25〜250μmであることが好ましいが、これに制限するものではない。前記厚みが25μm未満であると応力緩和効果が乏しくなる傾向があり、250μmを越えるとコスト高になりやすい。また接着シートの厚さがウエハの厚さよりも薄い場合、埋め込み性が落ちる傾向がある。
また、接着シートは、それ自体で用いても構わないが、一実施態様として、接着シートとダイシングテープを張り合わせた一体型シートとして用いることもできる。この場合、ウエハへのラミネート工程が一回で済む点で、作業の効率化が可能である。この際、接着シートを予めウエハ形状に形成することが好ましい。ウエハ形状に形成する方法としては、予め別のフィルム上にワニスを塗工、乾燥しフィルム状接着剤を形成し、これをウエハ形状に打ち抜き加工する方法が挙げられる。
以下、本発明の半導体装置の製造方法について説明する。
本発明の半導体装置の製造方法は、ウエハ、接着シート、ダイシングテープの順に貼り合わせる工程(I)、
ウエハ、接着シート及びダイシングテープを同時に切断し、接着シートとダイシングテープ間で剥離して接着シート付き半導体チップを得る工程(II)、
前記接着シート付き半導体チップの接着シートの揮発性成分を除去した後、基板又は半導体チップに接着する工程(III)とを含むものである。
工程(I)
本発明の半導体装置の製造方法における工程(I)では、ウエハ、接着シート、ダイシングテープの順に貼り合わせる。貼り合わせる方法としては、ウエハに接着シートを貼り合わせた後、次いで接着シート面にダイシングテープを貼り合わせる方法、接着シートとダイシングテープとを貼り合わせた一体型シートを用いてウエハと該一体型シートの接着シート面とを張り合わせる方法などが挙げられる。接着シートをウエハに貼り付ける温度、即ちラミネート温度は、通常40〜100℃であり、好ましくは60〜80℃である。100℃を超える場合は、接着シートを貼り付けた後のウエハの反りが大きくなる傾向がある。ダイシングテープ又は一体型シートを貼り付ける際にも、上記温度で行うことが好ましい。
工程(II)
本発明の半導体装置の製造方法における工程(II)では、ウエハ、接着シート及びダイシングテープを同時に切断し、接着シートとダイシングテープ間で剥離して接着シート付き半導体チップを得る。ダイシングは、通常、ダイシングカッターを用いて行なわれる。ダイシング後は、洗浄、乾燥した後、ピックアップ装置などにより接着シートとダイシングテープ間で剥離して、接着シート付き半導体チップを得ることができる。
工程(III)
本発明の半導体装置の製造方法における工程(III)では、前記接着シート付き半導体チップの接着シートの揮発性成分を除去した後、基板又は半導体チップに接着する。
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(III)において、前記接着シート付き半導体チップの接着シートの揮発性成分を除去することが重要であり、それによって、発泡が少なく、耐湿性や耐熱性に優れる半導体装置を製造する
ことができる。
揮発性成分除去後の接着シートの揮発性成分の含有量は、0.3重量%以下であることが好ましく、0.15重量%以下であることがより好ましい。前記含有量が0.3重量%を超えると、接着シートを加熱硬化する際に揮発性成分が揮発し、接着フィルムが発泡したまま硬化するため、これがボイドとなり、形成した時に信頼性が低下する傾向がある。
前記接着シート付き半導体チップの接着シートの揮発性成分を除去する方法としては、接着シートの表面を加熱する方法、接着シートの表面に乾燥空気を吹き付ける方法、真空雰囲気に接着シートを放置する方法、除湿乾燥雰囲気に接着シートを放置する方法などが挙げられる。これらのなかでも、短時間で揮発性成分を効率的に除去できる点で、接着シートの表面を加熱する方法又は接着シートの表面に乾燥空気を吹き付ける方法が好ましい。また、チップやコレットの温度上昇を抑え、より安定したピックアップが可能になる点で接着シートの表面を加熱する方法又は接着シートの表面に乾燥空気を吹き付ける方法が好ましい。なお、コレットの温度が上昇するとピックアップ性が低下する点で好ましくないため、コレットの温度を一定に保てるように、コレットの冷却装置を備えても良い。また、接着シートの表面を加熱する方法は、加熱により接着シートの表面温度が上昇することで、接着シートの特に回路の凹凸に接する部分の溶融粘度が低下するため、凹凸充てん性がより高くなる点で好ましい。
接着シートの表面を加熱する方法としては、接着シートの表面にエネルギー線を照射する方法、接着シートの表面に熱風を吹き付ける方法などが挙げられ、該熱風は加熱した乾燥空気であることが好ましい。エネルギー線を照射する方法は、短時間で簡単に接着シートの表面を加熱できる点で好ましい。エネルギー線としては、赤外線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線などの電磁波、電子線などが用いられ、これらのなかでも、波長が短いため、接着シートを透過し難く効率的に表面を加熱できる点で紫外線が好ましい。これらのエネルギー線の照射は、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプを使用して行なうことができる。エネルギー線の照射量は適宜選択されるが、好ましくは200〜3000mJ/cm、より好ましくは500〜2000mJ/cmである。前記照射量が200mJ/cm未満であると加熱が不充分になる可能性があり、3000mJ/cmを越えると接着シートの温度が上昇し過ぎて硬化が進み過ぎ、接着力が低下する傾向にある。
接着シートの表面にエネルギー線を照射して接着シートの表面を加熱する場合は、エネルギー線を散乱、吸収し易い点で、接着シートは、膜厚60μmにおける波長365nmの光線透過率が30%以下のものを用いることが好ましい。また、接着シートは、相分離などによりエネルギー線を散乱しやすいもの、染料などによりエネルギー線を吸収しやすいものいずれでも良い。
また、接着シートの表面にエネルギー線を照射しながら通風することにより、発生した揮発性成分をより効果的に除去することが可能であり、また、除去した揮発性成分が接着シートに再付着しにくくすることができる。
また、エネルギー線は、接着シートの表面に均一に照射しても、不均一に照射してもどちらでも良いが、接着シート表面の中心部に照射量を多くすることにより、接着シート表面の中心部がわずかに膨張し、中心部から端部へ向かって接着シートとウエハが順に接触するため、揮発性成分が端部に押し出されながら接着シートとウエハが密着することになり、ボイドの発生を抑えやすくなる。
接着シートの表面に乾燥空気を吹き付ける方法としては、冷風や水分を除去した乾燥空気を用いることが好ましい。乾燥空気の温度は20〜140℃が好ましい。この場合、乾燥空気としては加熱した乾燥空気を用いる方が、短時間に接着シートの揮発性成分を除去できる点で好ましい。
工程(III)においては、次いで、上記により接着シートの揮発性成分を除去した接着シート付き半導体チップを、基板又は半導体チップに接着することにより半導体装置を得ることが出来る。基板又は半導体チップが凹凸を有する構造である場合は、接着するに際し、基板の配線、半導体チップのワイヤ等に起因する凹凸を予め加熱しておくことが好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に制限するものではない。
(接着シート1の作製)
o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:YDCN−703、エポキシ当量:210)48重量部、キシレン変性フェノールノボラック樹脂(三井化学株式会社製、商品名:XLC−LL)36.8重量部、アクリルゴム(クラレ株式会社製、商品名:LA1114、分子量:8万)50重量部、シリカフィラー(電気化学工業株式会社製、商品名:FB−35)200重量部からなる組成物をステンレス容器中で、200℃で10分間で溶融混合し、その後、270℃で10分間混合、撹拌しながら、揮発性成分を除去した後、100℃に冷却した。その状態で1−シアノ−1−フェニルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名:キュアゾール2PZ−CN)0.6重量部を添加し、100℃で2分間よく混合して室温に冷却した後、その混合物10gを厚さ75μmの表面を離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人株式会社製、商品名:ピューレックスS31)の離型処理した面の間におき、平板プレスで100℃、圧力10MPaの条件で20秒間プレスした後、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離して厚さ60μmのBステージ状態の接着シート1を得た。
接着シート1について、揮発性成分の含有量、線膨張係数及び光線透過率を以下の方法により測定した。結果を表1に示す。
[揮発性成分の含有量]
重さ1gの接着シート1を170℃で1時間加熱し、加熱前後の重量変化から揮発性成分の含有量(重量%)を求めた。
[25℃における線膨張係数]
Bステージ状態の接着シート1について、熱機械分析装置(セイコーインスツル製、TMA/SS6100)を用いて、0〜50℃まで毎分5℃の昇温速度で接着シート1の伸びを測定し、15〜35℃の伸びから、25℃における線膨張係数を求めた。
[光線透過率]
Bステージ状態のシート1について、分光光度計(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、U−4100型)を用いて、膜厚60μmにおける波長365nmの光線透過率(%)を求めた。
(接着シート2の作製)
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:YDF−8170C、エポキシ当量:160)29重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:YDCN−703、エポキシ当量:210)9.7重量部、フェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名:フェノライトLF2882)27.4重量部、エポキシ基含有アクリルゴム(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:HTR−860P−3DR、ゲル パーミエーション クロマトグラフィーによる重量平均分子量:80万、グリシジルメタクリレート3重量%、Tg:−7℃、)28.3重量部、1−シアノ−1−フェニルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、商品名:キュアゾール2PZ−CN)0.1重量部及びシリカフィラー(アドマファイン株式会社製、商品名:S0−C2、比重:2.2g/cm)94.4重量部からなる組成物に、シクロヘキサノンを加えて撹拌混合し、真空脱気して接着剤ワニスを得た。
この接着剤ワニスを、厚さ35μmの表面を離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、90℃で10分間、120℃で5分間加熱乾燥して膜厚が60μmの塗膜とし、Bステージ状態の接着シート2を作製した。
接着シート2について、上記と同様にして揮発性成分の含有量、線膨張係数及び光線透過率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005381121
(接着シート付き半導体チップの作製方法)
厚さ80μmの半導体ウエハに接着シート1又は2を60℃でラミネートし、端部を切断した。これに膜厚100μmのダイシングテープ(古河電工株式会社製、商品名:UC3004M−80)をホットロールラミネータ(Du Pont製Riston)を用いて25℃でラミネートし、接着シート及びダイシングテープの付いた半導体ウエハを作製した。次いで、接着シート及びダイシングテープの付いた半導体ウエハのウエハ、接着シート、ダイシングテープをダイシングカッターを用いて同時に切断し、さらに洗浄、乾燥を行った後、ピックアップにより接着シートとダイシングテープ間で剥離して接着シート付き半導体チップを得た。
[実施例1]
接着シート1を用いて作製した接着シート付き半導体チップ(5mm×5mmの正方形)の接着シートの表面に80℃の乾燥空気を圧縮空気ボンベを用いて30秒間吹き付けた後、厚み25μmのポリイミドフィルムを基材に用いた高さ10μmの凹凸を有する配線基板を0.05MPa、1s、130℃の条件で貼り合わせて半導体装置Aを作製した。なお、乾燥空気を吹き付けた後の接着シートの揮発性成分の含有量は0.05重量%であった。
[実施例2]
接着シート1に代えて接着シート2を用いること以外は、実施例1と同様に操作して半導体装置Bを作製した。なお、乾燥空気を吹き付けた後の接着シートの揮発性成分の含有量は0.2重量%であった。
[実施例3]
接着シート2を用いて作製した接着シート付き半導体チップ(5mm×5mmの正方形)の接着シートの表面に紫外線(光量2000mJ/cm)を照射した後、厚み25μmのポリイミドフィルムを基材に用いた高さ10μmの凹凸を有する配線基板を0.05MPa、1s、130℃の条件で貼り合わせて半導体装置Cを作製した。なお、紫外線照射後の接着シートの揮発性成分の含有量は0.2重量%であった。
[比較例1]
接着シート1を用いて作製した接着シート付き半導体チップ(5mm×5mmの正方形)と、厚み25μmのポリイミドフィルムを基材に用いた高さ10μmの凹凸を有する配線基板を0.05MPa、1s、130℃の条件で貼り合わせて半導体装置Dを作製した。
[比較例2]
接着シート2を用いて作製した接着シート付き半導体チップ(5mm×5mmの正方形)と、厚み25μmのポリイミドフィルムを基材に用いた高さ10μmの凹凸を有する配線基板を0.05MPa、1s、130℃の条件で貼り合わせて半導体装置Eを作製した。
実施例1〜3、比較例1〜2で作製した半導体装置A〜Eについて、以下の方法により、吸湿耐リフロークラック性、耐温度サイクル性及び発泡性を評価した。結果を表2に示す。
(1)吸湿耐リフロークラック性
各半導体装置サンプルを85℃、相対湿度60%の環境に168時間放置した後、半導体表面の最高温度が260℃でこの温度を20秒間保持するように温度設定したIRリフロー炉にサンプルを通し、室温(25℃)で放置することにより冷却する処理を2回繰り返した。サンプル中のクラックを、目視と超音波顕微鏡で視察した。サンプル10個すべてでクラックの発生していないものを「○」、1個以上発生していたものを「×」として評価した。
(2)耐温度サイクル性
各半導体装置サンプルを−55℃雰囲気に30分間放置し、その後125℃の雰囲気に30分間放置する工程を1サイクルとして、1000サイクル後において超音波顕微鏡を用いて剥離やクラックなどの破壊がサンプル10個すべてで発生していないものを「○」、1個以上発生したものを「×」として評価した。
(3)発泡性
各半導体サンプルを作製した際に、5mm角四方において直径100μm以上のボイドが3個以上発生したものを「×」、2個以下のものを「○」として評価した。
Figure 0005381121
表2に示されるように、実施例1〜3の半導体装置は、発泡が少なく、耐吸湿性や耐熱性に優れていることが分る。これに対して、接着シートの表面を処理していない比較例1〜2の半導体装置は発泡が多く、耐吸湿性や耐熱性に劣ることが分る。

Claims (5)

  1. ウエハ、接着シート、ダイシングテープの順に貼り合わせる工程、
    ウエハ、接着シート及びダイシングテープを同時に切断し、接着シートとダイシングテープ間で剥離して接着シート付き半導体チップを得る工程、
    前記接着シート付き半導体チップの接着シートの揮発性成分を除去した後、表面に凹凸を有する基板又は半導体チップに接着する工程とを含む半導体装置の製造方法であって、
    揮発性成分の除去が、エネルギー線の照射又は加熱した乾燥空気の吹き付けにより、前記接着シートの表面を加熱することによって行われる半導体装置の製造方法
  2. 前記接着シートは、揮発性成分除去後の揮発性成分の含有量が0.3重量%以下である請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記接着シートは、膜厚60μmにおける波長365nmの光線透過率が30%以下である請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記接着シートは、25℃における線膨張係数が100ppm/℃以上である請求項1〜のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記接着シートは、揮発性成分除去前の揮発性成分の含有量が0.8重量%以下である請求項1〜のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
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