以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(1)第1の実施形態
図1は遊技機の構成例を示した正面図である。
初めに遊技機全体の説明をする。
図1において、遊技機1は、機枠又は機体として所定の外郭方形枠サイズに構成された固定保持用の外枠11と、この外枠11の前側に設けられ、この外枠11に合わせて方形枠サイズに構成された前枠12とを備えている。
前枠12は、正面左側上下部に配設された開閉連結支持機構13a、13bを介して外枠11に開閉(片持ち横開き)可能に組付けるとともに、正面右側内部に配設された施錠装置14を利用して閉鎖状態に保持される。
前枠12の正面側には、前枠12の前側面域に合わせた方形状のガラス扉15及び受け皿ユニット16が共に横開き開閉及び着脱が可能に組付けられており、施錠装置14および図示しないロック機構を利用して前枠12の前面を覆う閉止状態で保持される。
受け皿ユニット16には、球払出口から払い出された遊技球を貯留して整列させる球皿部17が設けられる。
前枠12には、パチンコゲームを展開し得る遊技盤101が、着脱交換可能にセット保持されている。遊技盤101は、前面の遊技領域103を前記ガラス扉15の正面に臨ませている。
前枠12の前記ガラス扉15の下方位置には、発射部292(図2参照)を備える操作ハンドル113が配置され、発射部292の駆動によって発射された遊技球がレール102a、102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、遊技球を不特定の方向に向けて落下させるための複数の釘に加え、遊技球の落下方向を変化させる風車や入球口が配置されている。
遊技領域103の中央部分にはセンター役物2が配置されている。センター役物2には、例えば液晶表示器(LCD)を用いた図柄表示部104が配置されている。
図柄表示部104の下方には遊技球を受入れ可能な第1始動口105が配置され、第1始動口105の下方には一対の可動片120a(図3参照)を有する第2始動口120が配置されている。第2始動口120は一対の可動片120a(図3参照)が閉状態のときに遊技球の受入れを困難にし、開状態のときに第1始動口105よりも遊技球の受入れを容易にする。
図柄表示部104の左側には、遊技球の通過を検出し、第2始動口120を一定時間だけ開放させる普通図柄の抽選を行うための入賞ゲート106が配置されている。入賞ゲート106の下方位置等には、遊技球が入球したときに所定数(例えば10個)の賞球払い出しの権利を獲得する普通入賞口107a、107b、107cが配置されている。遊技領域103の最下部にはどの入球口にも入球しなかった遊技球を回収する回収口108が配置されている。
図柄表示部104の右下には、遊技球が入球したときに所定数(例えば10個)の賞球払い出しの権利を獲得する普通入賞口107dが配置されている。
さらに、普通入賞口107dの下には、主制御基板201(図2参照)に設けられた第1特別図柄抽選手段による抽選結果を表示する第1特別図柄表示器82(図3参照)、及び主制御基板201(図2参照)に設けられた第2特別図柄抽選手段による抽選結果を表示する第2特別図柄表示器83(図3参照)が配置されている。これら両表示器82、83には特別図柄が変動表示されていると共に、所定時間経過後に所定の図柄が停止表示され、始動口への遊技球の入球を契機とする抽選の結果が表示されている。両表示器82、83には複数のLEDが使用され、特別図柄の変動表示の開始に伴ってLEDが点滅することで、現在抽選中であるかのような印象を遊技者に与える。所定時間経過後には、抽選結果に応じて予め設定されたLEDが点灯表示し、遊技者に抽選結果が報知されている。
特別図柄の変動表示中に第1始動口105、あるいは第2始動口120に遊技球が入球すると、当該入球によって得られる特別図柄の変動表示の権利(以下「保留球」という)が留保されている。この留保された保留球の数は第1特別図柄保留表示器84(図3参照)及び第2特別図柄保留表示器85(図3参照)に表示されている。
特別図柄の変動表示中に入賞ゲート106に遊技球が入球すると、普通図柄抽選手段による抽選が行われるが、この抽選結果を表示する普通図柄表示器81(図3参照)が上記両表示器82、83の付近に配置されている。普通図柄の変動表示中に入賞ゲート106に遊技球が入球することによって得られる普通図柄の変動表示の権利、すなわち保留球の数が普通図柄保留表示器86(図3参照)に表示されている。
図柄表示部104は第1始動口105、または第2始動口120に遊技球が入球したときに複数の装飾図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に当該装飾図柄の変動を停止させる。停止時に特定図柄(例えば「777」)が揃えば、大当たり遊技(長当たり遊技)を実行する権利を獲得したこととなり、その後、大当たり遊技(長当たり遊技)が開始される。大当たり遊技(長当たり遊技)が開始されると、遊技領域103の下方に位置する大入賞口ユニット9における開閉扉91が一定時間、開放する動作を所定回数(例えば15回)繰り返し、入球した遊技球に対応する賞球が払い出されている。
大入賞口ユニット9は遊技盤101に設けられた大入賞口93を開閉する開閉扉91を開閉自在に支持し、開閉扉91が大入賞口93の前面(表面)側に位置した状態で、遊技盤101の背面に設置されている。開閉扉91は通常時には閉鎖して大入賞口93を閉塞しており、大入賞口93に遊技球が入球することを阻止している。大当たり遊技が開始されたときには、大入賞口開閉ソレノイド43への通電により開閉扉91が開放して大入賞口93を開放させる。大入賞口93の開放時には、開閉扉91が遊技球を大入賞口93内に導くための受け皿として機能するため、大入賞口93に遊技球が入球可能となる。
また、前記前枠12の上側と下側には複数のライト112を備えた演出ライト111(ランプユニット)が設置されている。
前枠12の下側には、受け皿ユニット16が設置されている他、前述の操作ハンドル113が配置されている。操作ハンドル113は遊技盤101から遊技者側へ突出し、上記発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に遊技者によって操作されている。
操作ハンドル113は上記発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材114を備えている。発射指示部材114は操作ハンドル113の外周部に、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられ、遊技者によって直接操作されているときに発射部に遊技球発射の指示を与える。操作ハンドル113には遊技者が発射指示部材114を直接操作していることを検出するセンサ等が内蔵されている。
センター役物2における図柄表示部104の上側及び側方(図1においては紙面右側)には、演出用の役物(以下、「遊技機用演出装置」という)115、116が配置されている。遊技機用演出装置115は、後述の電気回路系統により駆動されるようになっている。遊技機用演出装置116は例えばモータによって駆動されるようになっている。
前枠12の下側にはまた、遊技者による操作を受け付けるチャンスボタン117が配置されている。チャンスボタン117の操作は例えば遊技中における特定のリーチ演出に際し、チャンスボタン117の操作を促すガイダンスが表示されている間有効となる。
前枠12には、演出効果音、または不正を知らしめる音声を出力するスピーカ277(図2参照)が組み込まれている。スピーカ277は高音・中音・低音の領域を出力できる機能を有し、通常演出時は高音・中音・低音をバランス良く出力するが、後述する特別演出時、または不正等があった場合には周りに良く聞こえるように高音領域を高く出力するように制御されている。
(制御手段の内部構成)
図2に遊技機1の制御手段の内部構成を示すが、ここに示すように制御手段200は主に主制御基板201、副制御基板202、賞球制御基板203、及びランプ制御基板206の複数の制御基板から構成されている。
主制御基板201は遊技機1の遊技に関する基本動作を制御し、ROM201bに記憶されたプログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行するCPU201aと、CPU201aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM201c等を備える。主制御基板201は第1始動口105、もしくは第2始動口120への遊技球の入球を契機として、大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に基づいてROM201bに記憶されている演出に係わるコマンドの選択を行う。
主制御基板201の入力側には、第1始動口105に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出部221と、第2始動口120に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出部225と、入賞ゲート106を遊技球が通過したことを検出するゲート検出部222と、普通入賞口107a、107b、107cに入球した遊技球を検出する普通入賞口検出部223と、大入賞口ユニット9に入球した遊技球を検出する大入賞口検出部224とが接続されている。
主制御基板201の出力側には役物作動装置231が接続されている。第1の実施形態においては上記役物作動装置231を、開閉扉91を開閉させる大入賞口開閉ソレノイド(駆動装置)と、第2始動口120を開閉させる第2始動口開閉ソレノイドとによって構成している。
役物作動装置231は主制御基板201によって制御され、大当たり遊技(長当たり遊技、短当たり遊技)時に大入賞口開閉ソレノイド97に通電して開閉扉91を開放させ、また上記普通図柄の当選によって第2始動口開閉ソレノイドに通電して第2始動口120を開閉する。
副制御基板202の入力側には上記のチャンスボタン117が操作されたことを検出するチャンスボタン検出部220が接続されている。この副制御基板202は主に遊技中における演出を制御し、主制御基板201より送信されているコマンドに基づいて演出の抽選及び演出処理を実行するCPU202aと、プログラム及び過去の演出パターンを記憶するROM202bと、CPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM202c等を備えている。
副制御基板202は主制御基板201より送信されている演出に係るコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて抽選を行い、演出背景パターン、リーチ演出パターン、登場キャラクター等の演出を確定すると共に、当該確定した演出の制御を行う。副制御基板202の出力側には図柄表示部104が接続され、抽選によって決定された内容の通りに図柄表示部104において装飾図柄演出を展開する。副制御基板202には図柄表示部104に表示させる画像データを書き込むVRAM202dも備えられている。
通常時には、CPU202aがROM202bに記憶されたプログラムを読み込んで、背景画像表示処理、図柄画像表示及び変動処理、キャラクター画像表示処理など各種画像処理を実行し、必要な画像データをROM202bから読み出してVRAM202dに書き込む。背景画像、図柄画像、キャラクター画像は表示画面上において図柄表示部104に重畳表示されている。すなわち、図柄画像やキャラクター画像は背景画像よりも手前に見えるように表示されている。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法等、周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAM202dに記憶させる。
副制御基板202の出力側にはスピーカ277が接続され、副制御基板202において確定した通りに音声を出力する。副制御基板202の出力側にはまた、ランプ262、演出ライト111、及び演出装置作動装置254を制御するランプ制御基板206が接続されている。演出装置作動装置254は遊技機用演出装置115,116等の、演出用の役物を作動させるモータ等によって構成されている。ランプ制御基板206は副制御基板202より送信されたコマンドに基づき、プログラムを作動させて演出処理を実行するCPU206aと、各種演出パターンデータを記憶するROM206bと、CPU206aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM206c等を備えている。
ランプ制御基板206は遊技盤101や台枠等に設けられている各種ランプ262に対する点灯制御等を行う他、演出ライト111における複数のライト112に対する点灯制御等を行い、各ライト112からの光の照射方向を変更するためにモータに対する駆動制御等を行う。ランプ制御基板206はまた、副制御基板202より送信されたコマンドに基づき、遊技機用演出装置115、116を動作させる各種モータに対する駆動制御等を行う。
主制御基板201には賞球制御基板203が双方向に送信可能に接続されている。賞球制御基板203はROM203bに記憶されたプログラムを作動させて賞球制御の処理を実行するCPU203aと、CPU203aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM203c等を備え、ROM203bに記憶されたプログラムに基づき、賞球制御を行う。
賞球制御基板203は接続されている払出部291に対して入球時の賞球数を払い出す制御を行う。また発射部292に対する遊技球の発射の操作を検出し、遊技球の発射を制御する。払出部291は遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータ等からなる。
賞球制御基板203はこの払出部291に対して、各入球口(第1始動口105、第2始動口120、普通入賞口107a、107b、107c、107d、大入賞口93)に入球した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行う。発射部292は遊技者による遊技操作を検出するセンサ(図示しない)と、遊技球を発射させる図示しないソレノイド等を備え、遊技のための遊技球を発射する。賞球制御基板203は発射部292のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を送り出す。
図3及び図4は遊技盤101を示す正面図及び斜視図である。
図3及び図4において、遊技盤101は、合板の前面に樹脂シートを貼り付けた構造の遊技板300にセンター役物2等の各種所物や遊技釘303を配置したものである。
遊技盤101の遊技領域103の中央には、センター役物2が設けられている。
センター役物2は、前記遊技領域103の中央に設けられ、開口部22が形成された枠部材21を主要構成とする前側ユニット3を有し、当該開口部22の背面側に図柄表示部104が配置されている。枠部材21の表面には、金色の鍍金が施されている。
センター役物2の枠部材21の上側中央の若干左寄りには、曲面部23が設けられており、遊技領域103は、この曲面部23から左右に分岐して左打ち用の遊技領域301と勢いが付きすぎた遊技球を減速させて回収口108に導く線路302に分けられている。
左打ち用の遊技領域301には、多数本の遊技釘303とともに、入賞ゲート106、普通入賞口107a、107b、107c、風車109、第1始動口105、第2始動口120、大入賞口ユニット9等が配置されている。
一方、枠部材21の左側壁31には、左打ち用の遊技領域301を落下する遊技球が付近の遊技釘303の誘導により比較的低い確率で突入するワープ経路32が設けられている。
枠部材21の下壁33の正面側の上面には、ワープ経路32を通過した遊技球が転がるステージ面34が形成されている。ステージ面34の中央には遊技球を第1始動口105に誘導する誘導孔35の入り口35a(図4参照)が設けられている。誘導孔35の出口35bは、第1始動口105の上方に位置する。ステージ面34の手前には、ステージ面34から転落した遊技球が転がるステージ面36が形成されている。ステージ面36の中央には、遊技球を第1始動口105に誘導する誘導溝37が形成されている。
枠部材21の左側壁31、下壁33、右側壁38、上壁39により囲まれる領域は、上述の開口部22となっている。上壁39の下側は遊技機用演出装置115が設けられている。右側壁38の左側は遊技機用演出装置116が設けられている。遊技機用演出装置115の下側には、遊技機用演出装置116より左側において開口部22を上下に分割する壁部118が設けられている。センター役物2の枠部材21の上壁39の下側には、遊技機用演出装置115の前面上部を覆う装飾部131が設けられている。
図柄表示部104において、開口部22の壁部118より下側から外側に露出する部分は、画面400となっている。
遊技球は、通常の遊技状態で、曲面部23よりも左下側に落下して左打ち用の遊技領域301に導かれ、遊技釘303や風車109に衝突しながら、あるものは、ワープ経路32、ステージ面34及び誘導孔35を通過し第1始動口105に落下し、また、あるものは、ステージ面36及び誘導溝37を通過し第1始動口105に落下し、また、あるものは、ワープ経路32を介さず直接下方に落下し、一般入賞具20または第1始動口105に入賞し、また、あるものは、アウト球として回収口108に集合し、アウト球通路孔を通って遊技盤3の裏面側に排出される。
以下、本発明の要部となる遊技機用演出装置115について詳細に説明する。
図5は図4に示した遊技機用演出装置115の分解斜視図である。図6は図5に示した遊技機用演出装置115の本体ユニット503の分解斜視図である。図7は図5に示した遊技機用演出装置115の組み立てた状態の斜視図である。図8は図5に示した遊技機用演出装置115の断面図である。
図5において、遊技機用演出装置115は、前枠501と、ハーフミラー502と、本体ユニット503と、透明板504と、背景演出部505と、三本の前側取り付けネジ506と、三本の取り付け後側ネジ507とから構成されている。
前枠501は、底面部511と、左右の側壁512、513と、上壁514とから構成されている。
底面部511は、下側から見て横長の四角形に形成され、左右の両辺から左右の側壁512、513が上方に向けて延出して形成されている。左右の側壁512、513の上側は、緩やかな曲面により内側方向に湾曲し、上壁514に続いている。上壁514の中央部515は、上方に膨出するように湾曲している。
前枠501の前端面516は、底面部511の板面に直交している。前枠501の後端面517は、底面部511と直交する直交軸に対して前方に25°倒れる方向に傾いている。
左右の側壁512、513の外側面の後端面517側には、ネジ締着部518、519が設けられている。
上壁514の上側面の後端面517側には、ネジ締着部520が設けられている。
ハーフミラー502は、プラスチック基板として厚さ3mmのポリメタクリル酸メチル(MMA)基板を使用している。
ハーフミラー502には公知の構造を採用している。ハーフミラー502のプラスチック基板の背面側には、例えば、3μmの酸化スズを含む被覆層が熱硬化により形成され、該被覆層上にはケイ素層(1nm)が形成され、該ケイ素層上にはアルミニウム層(20nm)が形成され、該アルミニウム層上には二酸化ケイ素層(50nm)が形成されている。
ハーフミラー502の外形は、前枠501の後端面517側と同様の形状に形成されている。ハーフミラー502は、前枠501の底面部511、左右の側壁512、513、上壁514に縁が係止して前枠501の後ろ側を覆う板状部521を有するとともに、前枠501のネジ締着部518、519、520に対応する位置にネジ締着部528、529、530が形成されている。
本体ユニット503は、合成樹脂を素材として金型形成された本体フレーム531と、中央可動装飾ユニット532と、左右の可動装飾ユニット533、534と、プロジェクタ535と、複数のネジ、536、537、538、539(図6参照)とから構成される。
透明板504は、厚さ3mmのポリメタクリル酸メチル(MMA)板を使用している。
透明板504の外形は、本体ユニット503の本体フレーム531の後端面567側と同様の形状に形成され、本体フレーム531の底面部511、左右の側壁512、513、上壁514に縁が係止して前枠501の後ろ側を覆う板状部541を有するとともに、本体ユニット503のネジ止め部582、583、584に対応する位置にネジ締着部542、543、544が形成されている。
背景演出部505は、合成樹脂を素材として金型形成されたケース551と、火山形装飾部材552と、送風ユニット553と、金網554と、複数のビーズ555とから構成されている。
以下、本体ユニット503の構造について詳細に説明する。
図6において、本体ユニット503の本体フレーム531は、底面部561と、左右の側壁562、563と、上壁564とから構成されている。本体ユニット503の本体フレーム531の底面部561、左右の側壁562、563、上壁564の前方から見た形状は、図5に示した前枠501の底面部511、左右の側壁512、513、上壁514と同様になっている。
図6において、本体フレーム531の前端面566は、底面部561の板面と直交する直交軸に対して前方に25°倒れる方向に傾いている。本体フレーム531の後端面567は、底面部561の板面に直交している。
左右の側壁562、563の外側面の前端面566側には、ネジ止め部568、569が設けられている。上壁564の上側面の前端面566側には、ネジ止め部570が設けられている。
底面部561の中央の後側には、中央可動装飾ユニット532が取り付けられる切り欠き572が形成されている。底面部561の左辺及び右辺の近傍には、左右の可動装飾ユニット533、534が取り付けられる取付け孔573、574が形成されている。
底面部561の下面の切り欠き572の左右には、ボス575、576が下方に突出して形成されている。ボス575、576には、ネジ536が螺入されるネジ螺入孔が形成されている。底面部561の取付け孔573の左右には、ボス577、578が下方に突出して形成されている。ボス577、578には、ネジ537が螺入されるネジ螺入孔が形成されている。底面部561の取付け孔574の左右には、ボス579、580が下方に突出して形成されている。ボス579、580には、ネジ538が螺入されるネジ螺入孔が形成されている。
左右の側壁562、563の外側面の後端面567側には、ネジ止め部582、583が設けられている。上壁564の上側面の後端面567側には、ネジ止め部584が設けられている。
左右の側壁562、563の外側面の中央部には、センター役物2(図4参照)の本体に固定するためのネジ締着部854、855が設けられている。
中央可動装飾ユニット532は、演出用装飾部材としての人形601と、人形駆動する駆動部602とから構成されている。
人形601は、人物をディホォルメしたデザインの人形本体611を有し、人形本体611に左右一対の翼612、613を揺動可能に設け、人形本体611の背中にビデオカメラ614(図8参照)を設けたものである。
人形本体611及び一対の翼612、613には、塗料により顔、服、髪等の塗り分けが行われて後、再帰性反射材がコーティングされている。
ビデオカメラ614(図8参照)は、公知のレンズ615(図8参照)と撮像レンズ615により結象して映像を光電変換する撮像素子616(図8参照)とから構成されている。
駆動部602は、ケース912の内部に人形601の翼612、613を機械的に駆動する駆動機構としての駆動モータ627(図10参照)及びギアボックスが設けられるとともに、ビデオカメラ614が撮象した映像信号をハーネス622に導く配線が設けられている。ケースの上面は前側及び左右の段部623を介して嵌合部624が形成されている。嵌合部624は、底面部561の切り欠き572に嵌合する。
ケースの左右両面には、ネジ締着部625、626が設けられている。
ネジ締着部854、855は、嵌合部624が切り欠き572に嵌合した状態で、ネジ536、536により底面部561の下面のボス575、576にネジ止め固定される。
左右の可動装飾ユニット533、534は、演出用装飾部材としての恐竜形人形631、651と、人形駆動する駆動部632、652とから構成されている。
恐竜形人形631、651は、外周が透明の素材で内部に空洞が形成され、この空洞に発光ダイオード633、653が設けられている。恐竜形人形631、651は、内面が微少なレンズ面による拡散面が形成され、発光ダイオード633、653からの光を拡散して外部に照射するようになっている。恐竜形人形631、651は、遊技機用演出装置115の内部照明用の光源も兼ねており、遊技機1が電源オンの状態で常に発光している。
駆動部632、652は、ケース641、661の内部に恐竜形人形631、651を左右に移動させるための駆動機構として駆動モータ647、667(図10参照)及びギアボックスが設けられるとともに、ハーネス642、662と発光ダイオード633、653を電気的に接続する配線が設けられている。ケース641、661の上面は前側及び左右の段部643、663を介して嵌合部644、664が形成されている。嵌合部644、664は、底面部561の取付孔573、574に嵌合する。
左側可動装飾ユニット533のケース641の左右両面には、ネジ締着部645、646が設けられている。ネジ締着部645、646は、嵌合部644が取付け孔573に嵌合した状態で、ネジ537、537により底面部561の下面のボス577、578にネジ止め固定される。
右側可動装飾ユニット534のケース661の左右両面には、ネジ締着部665、666が設けられている。ネジ締着部665、666は、嵌合部664が取付け孔574に嵌合した状態で、ネジ538、538により底面部561の下面のボス579、580にネジ止め固定される。
以下、図5に示した前枠501及びハーフミラー502の本体ユニット503へのネジ止め構造について説明する。
図5において、三本の取付けネジ506は、前枠501のネジ締着部518、519、520のネジ挿通孔に挿通し、ハーフミラー502のネジ締着部528、529、530のネジ挿通孔に挿通し、本体ユニット503のネジ止め部568、569、570のネジ螺入孔に螺入して締め付けられることで図7に示すように本体ユニット503の前側にハーフミラー502及び前枠501をネジ止め固定している。この状態では、図8に示すように、前枠501の底面部511及び本体ユニット503の底面部561は同一平面上に並ぶ。前記ハーフミラー502は、底面部511、561の板面の垂直方向に対し上側が前方に25°倒れる方向に配置される。
プロジェクタ535の取り付け構造について詳細に説明する。
図6において、本体ユニット503の上壁564の中央部565の後ろ寄りの位置には、プロジェクタ535を取り付けるための枠状の取付部591が接着により取り付け固定されている。
取付部591の前側壁面のプロジェクタ535取り付け側には、ネジ止部592が形成されている。プロジェクタ535の本体ケース671にはネジ締着部672が形成されている。プロジェクタ535は、本体ケース671の先端側に設けられた鏡筒673が取付部591の枠内に挿入され、ネジ532によりネジ締着部672が取付部591のネジ止め部592にネジ止め固定されるようになっている。取付部591は、中央部565側の端面593がプロジェクタ535の投射軸S1(図8参照)に対して40°傾いて形成されており、プロジェクタ535の投射方向を底面部561に対して下方に向けて50°傾けて取り付けるようになっている。また、図8において、中央部565には、取付部591の内側と連通する開口部594が形成されている。プロジェクタ535は、本体フレーム531の内部を介してハーフミラー502に投射光を投射することが可能になっている。前記ハーフミラー502は、底面部561の板面の垂直方向に対し上側が前方に25°倒れる方向に配置される。
図8において、プロジェクタ535は、鏡筒653の内側に設けられた投射レンズ681と、ケース651内に設けられた液晶表示パネル682、拡散板683、発光ダイオード684、コネクタ685、液晶駆動回路686及びフレキシブルフラット基板687とから構成される。コネクタ685は、ランプ制御基板206(図2参照)に接続されたハーネス674と接続する。液晶駆動回路686は、液晶表示パネル682を駆動する。フレキシブルフラット基板687は、液晶表示パネル682、発光ダイオード684及び液晶駆動回路686を電気的に接続する。発光ダイオード684は、演出装置作動装置254(図10参照)からハーネス674、コネクタ685及びフレキシブルフラット基板687を介して供給される電力により発光する。発光ダイオード684が発光した光は拡散板683により拡散され液晶表示パネル682の裏面に入射する。液晶駆動回路686は、ランプ制御基板206の映像処理回路764(図10参照)からハーネス674、コネクタ685及びフレキシブルフラット基板687を介して供給される映像信号により液晶表示パネル682の複数の画素の透過率を制御して複数の画素に拡散板683により拡散された光を透過させる。これにより、液晶表示パネル682の表面(前面)には映像が表示される。液晶表示パネル682の表面に表示された映像は、投射レンズ681により投射される。
以下、背景演出部505について詳細に説明する。
図5において、背景演出部505は、ケース551と、火山形装飾部材552と、送風ユニット553と、金網554と、複数のビーズ555とから構成されている。
ビーズ555は、赤色に着色された合成樹脂を直径3mmの球体に形成したものであり、火山から噴出する溶岩をイメージしている。金網554は、網の目のサイズ(例えば2mm四方)がビーズ555の直径より小さく形成されている。
ケース551は、底面部701と、左右の側壁702、703と、上壁704と、背面板705とから構成されている。本体ユニット503の本体フレーム531の底面部701の前端、左右の側壁702、703及び上壁704の前方から見た形状は、本体ユニット503の本体フレーム531の底面部561、左右の側壁562、563及び上壁564と同様になっている。
ケース551の前端面706は、背面板705の板面と平行になっている。
ケース551上壁704には、複数の空気抜き用のスリット711が形成されている。スリット711は、長さがビーズ555の直径より長く、幅がビーズ555の直径より短くなっている。本実施例では、このようなサイズ設定により、スリット711からビーズ555が抜け出すのを防止するとともに、スリット711にビーズ555が吸着されるのを防止している。
底面部701は、中央に向けて下方向に傾斜する前後左右に傾斜面712、713、714、715を有し、これら傾斜面712、713、714、715の中心に金網554が取り付けられた開口716を有する。
図8において、金網554の下には、送風ユニット553のファン721が配置している。送風ユニット553の駆動部722には、ハーネス723から電力が供給されることでファン721を回転させる駆動モータ724(図10参照)及びギアが設けられている。
図5において、火山形装飾部材552は、装飾部本体731を備え、装飾部本体の下側の左右にネジ止め用のボス732、733を設けている。装飾部本体731は、前後が薄型で、前方から見て火山の形状に形成され、前面に火山をイメージした塗装が施されている。ボスボス732、733は、開口716より若干前寄りの位置で左右に傾斜面714、715にネジ止め固定されている。
図5において、左右の側壁702、703の外側面の前端面706側には、ネジ締着部742、743が設けられている。
上壁704の上面の前端面706側には、ネジ締着部744が設けられている。
三本の取付けネジ507は、背景演出部505のネジ締着部742、743、744のネジ挿通孔に挿通し、透明板504のネジ締着部542、543、544のネジ挿通孔に挿通し、本体ユニット503のネジ止め部582、583、584のネジ螺入孔に螺入して締め付けられることで、図7に示すように、本体ユニット503の後ろ側に透明板504及び背景演出部505をネジ止め固定している。
図8において、送風ユニット553のファン721が回転すると、風が金網554を介してケース551の内部に吹き上げられ、ビーズ555が火山形装飾部材552の後方で吹き上げられる。吹き上げられたビーズ555は、火山形装飾部材552の前後左右に落下し、傾斜面712、713、714、715により金網554の上に集められて、送風ユニット553の風により再度ケース551の内部に吹き上げられる。
以下、人形本体611及び一対の翼612、613にコーティングされる再帰性反射材について説明する。
図9は、人形本体611の表面を拡大して示す断面図である。
図9において、人形本体611は、合成樹脂を金型により人形状に形成した基材751の表面に塗装による着色層752が形成され、着色層752の表面に再帰性反射材753がコーティングされている。
再帰性反射材753は、着色層752の表面に塗布され形成されたアクリル系樹脂の固着樹脂層754に、直径500μm以下で、屈折率が少なくとも1.7以上の透明性微小球(例えばガラス小球)755が直径40〜80%の埋没率で埋設され、かつこの透明性微小球755の後部埋没側の球面に錫および/またはニッケルを主成分とする反射層756を設けられている。
透明性微小球755に入射した入射光L1は、透明性微小球755の前部により屈折され、後部埋没側の球面の反射層756により50%程度、反射され、透明性微小球755の前部により屈折されて入射方向に略平行な反射光L2として出射する。後部埋没側の球面の反射層756を透過した光は、人形本体611の着色層752の表面を乱反射し、後部埋没側の球面を透過して乱反射光L3として外側に出射する。これにより、人形本体611は、入射光L1の略平行の逆方向に反射光L2として反射するとともに、着色層752の表面で乱反射を行い乱反射光L3として出射する。これにより、遊技者の視線の方向と人形本体611に投射される光の方向が一致する場合、人形本体611から反射層756で反射された反射光の方が遊技者に強く視線され、遊技者の視線の方向と人形本体611の投射される光の方向が大きく異なる場合、人形本体611の着色面で乱反射された方の光が遊技者に強く視線される。
次に、遊技機用演出装置115及びその周辺部を駆動制御する回路系統について詳細に説明する。
図10は遊技機用演出装置115を制御する回路系統を示すブロック図である。
図10において、遊技機用演出装置115は、電気回路系統として、プロジェクタ535の液晶表示パネル682、発光ダイオード684及び液晶駆動回路686と、中央可動装飾ユニット532の撮像素子616及び駆動モータ627と、左右の可動装飾ユニット533、534の発光ダイオード633、653及び駆動モータ647、667と、送風ユニット553の駆動モータ724とを備えている。
ランプ制御基板206は、CPU206a、ROM206b、RAM206cに加えて、撮像素子駆動回路761、モータ駆動回路762、発光ダイオード駆動回路763、映像処理回路764、発光ダイオード駆動回路765、766、モータ駆動回路767、768、769を備えている。
撮像素子駆動回路761は、CPU206aからのコマンドに基づき撮像素子616の駆動制御を行い、撮像素子616に背景演出部505の火山形装飾部材552(図8参照)及びその周辺部の撮像を行わせ、撮像素子616に撮像した映像の映像信号を映像処理回路764に送信する。
撮像素子駆動回路761は、撮像素子616と映像処理回路764の同期を取るため、タイミング信号を映像処理回路764に送信する。
映像処理回路764は、CPU206aからの制御信号と撮像素子駆動回路761のタイミング信号に基づいて映像のサイズ調整、上下左右の画素の並べ替えや明るさ調整等と映像信号処理を行い、液晶パネル表示用の映像信号を液晶駆動回路686に出力する。この場合、映像処理回路764は、液晶表示パネル682の表面(前面)に前記背景演出部505の内部の火山形装飾部材552及び複数のビーズ555の映像を上下左右反転して表示するように画素の並べ替えを行う。液晶駆動回路686は、映像処理回路764からの映像信号に基づいて液晶表示パネル682の画素の透過率を制御する。
発光ダイオード駆動回路763は、CPU206aからの制御信号に基づいて液晶表示パネル682のバックライトとなる発光ダイオード684に電力を供給して発光させる。
発光ダイオード駆動回路765、766は、CPU206aからの制御信号に基づいて左右の可動装飾ユニット533、534の発光ダイオード633、653を発光させ、恐竜形人形631、651(図6参照)を発光させる。
モータ駆動回路767、768は、CPU206aからの制御信号に基づいて左右の可動装飾ユニット533、534の駆動モータ647、667を正逆方向に切り換えて回転駆動することで、恐竜形人形631、651(図6参照)を左右方向に移動させる。
モータ駆動回路769は、CPU206aからの制御信号に基づいて左右の送風ユニット553の駆動モータ724を回転駆動することで、送風ユニット553のファン721を回転させる。
図8において、プロジェクタ535は、所定の条件が成立した場合に、中央可動装飾ユニット532の撮像素子616が撮像し、上下左右の画素の並べ替えが行われて背景演出部505の火山形装飾部材552及びその周辺部の映像(以下背景映像と呼ぶ)の投射光を前記ハーフミラー502の背面の斜め上方向(水平方向に対して+50°)から当該ハーフミラー502の背面に向けて出射する。前記プロジェクタ535からの投射光は、前記ハーフミラー502の背面を反射して中央可動装飾ユニット532の人形601の前側に投射する。これにより、前記中央可動装飾ユニット532の人形601の前側には、前記火山形装飾部材552及びその周辺部の映像(以下、背景映像と略す)が映し出される。中央可動装飾ユニット532の人形601の前側に投射された投射光は、透明性微小球755の前部により屈折され、当該透明性微小球755の後部埋没側の球面の反射層756により50%程度、反射され、透明性微小球755の前部により屈折されて入射方向に略平行な反射光L2として出射する。反射光L2は、50%程度が前記ハーフミラー502によりプロジェクタ535側に反射され、残り50%程度が前記ハーフミラー502を透過してその一部が遊技者の目770に入射して視認される。
図8において、前記プロジェクタ535の投射軸S1は、底面部561の板面に対して斜め下方向に50°傾斜した方向に設定され、前記ハーフミラー502は、底面部561の板面の垂直方向に対し上側が前方に25°倒れる方向に配置されるので、ハーフミラー502を反射した前記プロジェクタ535の投射光L1の投射軸S2は、底面部561の板面に対して平行となる真後ろの方向になり、遊技者の目770の視線の中心軸S3と一致する。投射光L1が再帰性反射材753により反射された反射光L2は、その光軸S4の遊技者の目770の視線の中心軸S3と一致した状態で前記ハーフミラー502と透過を透過して遊技者の目770に入射する。このため、前記プロジェクタ535が背景映像を投射した場合、遊技者の視線の方向と人形601に投射される光の方向が一致するので、人形601から反射層756で反射された背景映像の反射光の方が人形601の着色面で乱反射された方の光よりも遊技者に強く視線される。この状態では、人形601に光学迷彩が施された状態となり、遊技者の目770には、人形601が背景にとけ込んだように見える。
前記プロジェクタ535が背景映像を投射しなかった場合、遊技機用演出装置115の外側の遊技施設の照明や恐竜形人形631、651(図6参照)の発光ダイオード633、653からの照明光が人形601の着色面(図9の着色層752参照)で乱反射した光が遊技者に強く視線される。この状態では、人形601に光学迷彩が施されない状態となり、遊技者の目770には、塗料により塗り分けられた人形601が普通に近い状態で視認される。
図11及び図12は、遊技機用演出装置115によるステップアップ演出を示す説明図であり、図11(a)は通常の状態の遊技機用演出装置115を示し、図11(b)は第1段階のステップアップ演出を示し、図11(c)は第2段階のステップアップ演出を示し、図12(a)は第3段階のステップアップ演出を示し、図12(b)は第4段階のステップアップ演出を示している。
図11及び図12において、センター役物2の枠部材21の上壁39の下側に設けられ装飾部131は、前記プロジェクタ535を遊技者の視界から隠す機能を有している。
図11(a)に示す遊技機用演出装置115が通常の状態では、図10に示すCPU206aは発光ダイオード駆動回路765、766をオン状態に制御し、左右の可動装飾ユニット533、534の発光ダイオード633、653を発光させ、図11(a)に示すように恐竜形人形631、651(図6参照)を発光させる。また、図10に示すCPU206aは撮像素子駆動回路761、モータ駆動回路762、発光ダイオード駆動回路763、映像処理回路764、モータ駆動回路767、768、769をオフ状態に制御して、プロジェクタ535、中央可動装飾ユニット532の撮像素子616及び駆動モータ627、左右の可動装飾ユニット533、534の駆動モータ647、667、送風ユニット553のオフ状態を維持させる。これにより、図11(a)に示すように、遊技機用演出装置115は、恐竜形人形631、651、人形601の翼612、613が静止した状態となり、図8に示した複数のビーズ555も底面部701の金網554の上及びその周辺部で静止した状態となる。また、図11(a)に示すように人形601には、光学迷彩が行われず、遊技者の目には、塗料により塗り分けられた人形601が普通に近い状態で視認される。
図11(b)に示す遊技機用演出装置115がステップアップ演出の第1段階の状態では、図10に示すCPU206aは発光ダイオード駆動回路765、766及びモータ駆動回路767、768をオン状態に制御し、左右の可動装飾ユニット533、534の発光ダイオード633、653を発光させるとともに駆動モータ647、667を回転させ、図11(b)に示すように恐竜形人形631、651(図6参照)を発光させるとともに左右に連続して往復移動させる。また、図10に示すCPU206aは撮像素子駆動回路761、モータ駆動回路762、発光ダイオード駆動回路763、映像処理回路764、モータ駆動回路769をオフ状態に制御して、プロジェクタ535、中央可動装飾ユニット532の撮像素子616及び駆動モータ627、送風ユニット553のオフ状態を維持させる。これにより、遊技機用演出装置115は、図11(b)に示すように人形601の翼612、613が静止した状態となり、図5に示した複数のビーズ555も底面部701の金網554の上及びその周辺部で静止した状態となる。また、図11(b)に示すように人形601には、光学迷彩が行われず、遊技者の目には、塗料により塗り分けられた人形601が普通に近い状態で視認される。遊技機用演出装置115は、ステップアップ演出の第1段階を所定時間実行した後、CPU206aの選択により図11(c)に示すステップアップ演出の第2段階に移行するか図11(a)に示す通常の状態に戻る。
図11(c)に示す遊技機用演出装置115がステップアップ演出の第2段階の状態では、図10に示すCPU206aは発光ダイオード駆動回路765、766及びモータ駆動回路762、767、768をオン状態に制御し、左右の可動装飾ユニット533、534の発光ダイオード633、653を発光させるとともに駆動モータ647、667を回転させ、中央可動装飾ユニット532の駆動モータ627をオン状態に制御制御する。これにより、遊技機用演出装置115は、図11(c)に示すように恐竜形人形631、651(図6参照)が発光するとともに左右に連続して往復移動し、人形601の翼612、613が上下に連続して揺動する。また、図10に示すCPU206aは撮像素子駆動回路761、発光ダイオード駆動回路763、映像処理回路764、モータ駆動回路769をオフ状態に制御して、プロジェクタ535、中央可動装飾ユニット532の撮像素子616、送風ユニット553のオフ状態を維持させる。これにより、図5に示した複数のビーズ555は底面部701の金網554の上及びその周辺部で静止した状態となる。図11(c)に示すように人形601には、光学迷彩が行われず、遊技者の目には、人形601の翼612、613が上下に連続して揺動した状態で、塗料により塗り分けられた人形601が普通に近い状態で視認される。遊技機用演出装置115は、ステップアップ演出の第2段階を所定時間実行した後、CPU206aの選択により図12(a)に示すステップアップ演出の第3段階に移行するか図11(a)に示す通常の状態に戻る。
図12(a)に示す遊技機用演出装置115がステップアップ演出の第3段階の状態では、図10に示すCPU206aは発光ダイオード駆動回路765、766及びモータ駆動回路762、767、768、769をオン状態に制御し、左右の可動装飾ユニット533、534の発光ダイオード633、653を発光させるとともに駆動モータ647、667を回転させ、中央可動装飾ユニット532の駆動モータ627、送風ユニット553の駆動モータ724をオン状態に制御制御する。これにより、遊技機用演出装置115は、図12(a)に示すように恐竜形人形631、651(図6参照)が発光するとともに左右に連続して往復移動し、人形601の翼612、613が上下に連続して揺動し、複数のビーズ555が火山形装飾部材552の後方で吹き上げられて火山形装飾部材552の前後左右に落下する。また、図10に示すCPU206aは撮像素子駆動回路761、発光ダイオード駆動回路763、映像処理回路764をオフ状態に制御して、プロジェクタ535、中央可動装飾ユニット532の撮像素子616のオフ状態を維持させる。これにより、図12(a)に示すように人形601には、光学迷彩が行われず、遊技者の目には、人形601の翼612、613が上下に連続して揺動した状態で、塗料により塗り分けられた人形601が普通に近い状態で視認される。遊技機用演出装置115は、ステップアップ演出の第3段階を所定時間実行した後、CPU206aの選択により図12(b)に示すステップアップ演出の第4段階に移行するか図11(a)に示す通常の状態に戻る。
図12(b)に示す遊技機用演出装置115がステップアップ演出の第4段階の状態では、図10に示すCPU206aは発光ダイオード駆動回路765、766及びモータ駆動回路762、767、768、769をオン状態に制御し、左右の可動装飾ユニット533、534の発光ダイオード633、653を発光させるとともに駆動モータ647、667を回転させ、中央可動装飾ユニット532の駆動モータ627、送風ユニット553の駆動モータ724をオン状態に制御する。これにより、遊技機用演出装置115は、図12(b)に示すように恐竜形人形631、651が発光するとともに左右に連続して往復移動し、図12(b)に示すように人形601の翼612、613が上下に連続して揺動し、複数のビーズ555が火山形装飾部材552の後方で吹き上げられて火山形装飾部材552の前後左右に落下する。また、図10に示すCPU206aは、撮像素子駆動回路761、発光ダイオード駆動回路763、映像処理回路764をオン状態に制御して、プロジェクタ535、中央可動装飾ユニット532の撮像素子616のオン状態にする。すると、前記プロジェクタ535(図8参照)は、液晶表示パネル682(図8参照)の前面に前記背景演出部505(図8参照)の内部の火山形装飾部材552及び複数のビーズ555の映像を上下左右反転して表示し、投射レンズ681(図8参照)は、当該液晶表示パネル682の前面に表示される映像の光を前方から見て上下左右反転する方向に屈折して前記投射光として投射し、遊技機用演出装置115は、前記投射レンズ681からの投射光が前記ハーフミラー502(図8参照)の背面を反射して前記人形601の前側に投射されることで、前記人形601の前側に上下左右の向きが揃えられた前記背景部材の映像が映し出される。これにより、図12(b)に示すように人形601には、光学迷彩が行われ、遊技者の目には、人形601が背景にとけこむように消えたように見える。遊技機用演出装置115は、ステップアップ演出の第4段階を所定時間実行した後、CPU206aの制御により図11(a)に示す通常の状態に戻る。
ここで、本実施形態の遊技機1では、遊技機用演出装置115がステップアップ演出を行うか否かを主制御基板201における第1及び第2特別図柄の抽選結果と、副制御基板202による抽選結果に基づいて、遊技機用演出装置115によるステップアップ演出を行うか否かを判別するとともに、第1段階から第4段階のステップアップ演出をどの段階まで行うかを決定している。例えば、遊技機1では、第1特別図柄または第2特別図柄の抽選結果が大当たり遊技を実行する権利の獲得を示した場合、50%の確率で図柄表示部104の装飾図柄の変動表示を開始後に遊技機用演出装置115が図11及び図12に示した第1段階から第4段階までのステップアップ演出を行う。遊技機1では、第1特別図柄または第2特別図柄の抽選結果が大当たり遊技(長当たり遊技)を実行する権利の獲得を示さなかった場合、例えば0.2%の確率で図柄表示部104の装飾図柄の変動表示を開始後に遊技機用演出装置115が図11及び図12に示した第1段階から第4段階までのステップアップ演出を行う。
これにより、遊技者は、遊技機用演出装置115が図11及び図12に示した第1段階から第4段階までのステップアップ演出が行われた場合、大当たり遊技を実行する権利を獲得した期待感を強く持つことになる。
以上、説明した構成及び作用を纏めて説明すると、遊技機用演出装置115は、遊技機1の前扉である前枠12及びガラス扉15に形成された透明窓(ガラス扉15の透明部)の裏面側に設けられる。
人形601は、前記透明窓の裏面側に所定の間隔を置いて配置され、前側に再帰性反射材753がコーティングされた演出用装飾部材になっている。
背景演出部505の内部の火山形装飾部材552及び複数のビーズ555は、前記人形601の背面側に所定の間隔を置いて配置された背景部材になっている。
ハーフミラー502は、前記人形601と前記透明窓の間に配置し、背面側から入射した光の一部を反射し、背面側から入射した光の一部を透過する。
プロジェクタ535は、前記ハーフミラー502より背面側に配置し、前記ハーフミラー502の背面の斜め方向から当該ハーフミラー502の背面に向けて投射光を出射する投射手段になっている。
前記プロジェクタ535は、所定の条件が成立した場合に前記背景部材の映像を上下左右反転して前面に表示する映像表示パネルとしての液晶表示パネル682、及び当該液晶表示パネル682の前面側に取付けられ当該液晶表示パネル682の前面に表示される映像の光を前方から見て上下左右反転する方向に屈折して前記投射光として出射する投射レンズ681とを有し、前記ハーフミラー502より背面側に配置され、前記ハーフミラー502の背面の斜め方向から当該ハーフミラー502の背面に向けて前記投射レンズ681による前記投射光を出射する。
遊技機用演出装置115は、前記投射レンズ681からの投射光が前記ハーフミラー502の背面を反射して前記人形601の前側に投射されることで、前記人形601の前側に上下左右の向きが揃えられた前記背景部材の映像が映し出される。
前記人形601の背面に設けられたビデオカメラ614は、前記背景演出部505の撮像を行う撮像手段になっている。前記プロジェクタ535は、前記ビデオカメラ614が撮像した前記背景演出部505の火山形装飾部材552及び複数のビーズ555の映像を即時に投射光に変換して出射する。
送風ユニット553は、当該背景演出部505の火山形装飾部材552及び複数のビーズ555の場景を変化させる場景変化手段になっている。
以上、説明した第1の実施形態によれば、所定の条件が成立した場合に、再帰性反射材753がコーティングされた人形601の前側に前記背景演出部505の背景映像が映し出されるので、遊技者に人形601が透明になったように見せることが可能になり、十分な演出効果を遊技者に与えることができ、遊技機1の稼働率を向上でき、遊技施設の関係者と遊技者の双方に好印象を与えることができる。
(2)第2の実施形態
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図13は、本発明に係る第2の実施形態の遊技機用演出装置815及びその周辺部を示す説明図であり、図13(a)は通常の状態の遊技機用演出装置815及びその周辺部を示し、図13(b)はV入賞大当たりにおける遊技球が遊技球通過センサ807を通過する前の遊技機用演出装置815及びその周辺部を示し、図13(c)はV入賞大当たりにおける遊技球が遊技球通過センサ807を通過した後の遊技機用演出装置815及びその周辺部を示している。図14は遊技機用演出装置815の断面図である。尚、第2の実施形態の電気回路系統の説明は図2及び図10を代用して行う。
図13(a)において、本実施形態の遊技機801の中央役物802の枠部材803の左側部804には、羽根状入賞口開閉部材805が設けられている。羽根状入賞口開閉部材805が閉塞した位置の下側は、V入賞口806となっている。V入賞口806には、遊技球通過センサ807が設けられている。遊技球が遊技球通過センサ807は、図14に示す遊技球通過孔808の周りに設けられた発振コイルの近傍を通過すると電磁誘導作用によって渦電流が発生し、発信回路の出力振幅が変動する。これに基づき、遊技球通過センサ807は、遊技球の通過を検出している。
図14において、遊技球通過センサ807の遊技球通過孔808の下側は、透明のV入賞球回収経路809の筒内に連通している。
V入賞球回収経路809は、遊技機用演出装置815の前枠821に形成された切欠き及びハーフミラー822に形成された貫通孔を介して本体ユニット823のケースの内側に延出し、さらに本体ユニット823の背後の取り付けられた背景用ケース825の内部に延出し、人形601の背後を迂回し、背景用ケース825に形成された貫通孔を介して図13に示す演出役物116に上側側面に接続している。演出役物116に上側側面には、V入賞球回収経路809の出口からの遊技球を遊技盤3の裏面側に排出する排出口が設けられている。
図14において、背景用ケース825は本体ユニット823に取り付けられる前面が開放し、背面が閉塞した箱状に形成されている。前枠821、ハーフミラー822及び本体ユニット823の上述以外の構成は、図4乃至図9に示した第1の実施形態の前枠501、ハーフミラー502及び本体ユニット503の構造と同様になっている。
図13(a)に示す通常の状態では、羽根状入賞口開閉部材805がV入賞口806を閉塞する。
図13(a)に示す通常の状態から遊技機801が羽根役物大当たりに当選した場合、主制御基板201(図2参照)は、羽根状入賞口開閉部材805を反時計回り方向に回転させ、図13(b)に示すように、羽根状入賞口開閉部材805の先端側を11時の方向を向けることで、当該中央役物2の転がる遊技球810をV入賞口806に導く。
前記V入賞口806に導かれた遊技球810は、V入賞口806を通過して遊技球通過センサ807によって検出される。主制御基板201(図2参照)は、払出部291(図2参照)に対して遊技球通過センサ807に通過した遊技球に対して1個当たり所定数(例えば10個)の賞球払い出しを行う。主制御基板201(図2参照)は、遊技球通過センサ807に通過した遊技球が所定数に到達するか所定時間に到達した場合、第1ラウンドを終了し、羽根状入賞口開閉部材805を時計回り方向に回転させ、図13(a)に示す閉塞位置に戻す。この後、ウエイト時間が経過すると、主制御基板201(図2参照)は、第2ラウンドの処理に移行し、第1ラウンドと同様の動作を行う。主制御基板201は、このような動作を予め選択されたラウンド数繰り返す。
副制御基板202のCPU206a(図10参照)は、羽根状入賞口開閉部材805の開放中に、発光ダイオード駆動回路765、766及びモータ駆動回路762、767、768をオン状態に制御し、左右の可動装飾ユニット533、534の発光ダイオード633、653を発光させるとともに駆動モータ647、667を回転させ、中央可動装飾ユニット532の駆動モータ627をオン状態に制御する。これにより、遊技機用演出装置815は、図13(b)に示すように恐竜形人形631、651(図6参照)が発光するとともに左右に連続して往復移動し、図13(b)に示すように人形601の翼612、613が上下に連続して揺動する。
このような状態で遊技球通過センサ807が遊技球を検出した場合、CPU206a(図10参照)は撮像素子駆動回路761、発光ダイオード駆動回路763、映像処理回路764を所定時間(例えば2秒)だけオン状態に制御して、プロジェクタ535、中央可動装飾ユニット532の撮像素子616を所定時間だけオン状態にする。これにより、図13(c)に示すように人形601には、V入賞球回収経路809を通過する遊技球810及びその周辺部の映像が投射されることで光学迷彩が行われ、遊技者の目には、遊技球810が通過する背景に人形601がとけこむように消えたように見える。
このような構造により、前記背景用ケース825は、遊技球が目視可能な状態で移動するV入賞球回収経路809が設けられた背景部材になっている。
このような第2の実施例によれば、第1の実施形態と同様の演出効果が得られる。
(3)第3の実施形態
図15は、本発明に係る第3の実施形態の遊技機用演出装置851の断面図である。
図15において、本実施形態の運出装置851は、人形601の手前にハーフミラーを設けず人形601の前側斜め上方にプロジェクタ535を設け、このプロジェクタ535により人形601に背景演出部505による背景映像を投射するようにしている。この場合、本体ユニット861の本体フレーム862は、底面部863、上壁864と、左右の側壁が運出装置851の前端まで伸びている。
上壁864の中央部865の前寄りの位置には、プロジェクタ535を取り付けるための枠状の取付部871が接着により取り付け固定されている。取付部871は、プロジェクタ535の投射方向を底面部863に対して後ろ側の下方に向けて50°傾けて取り付けるようになっている。中央部865には、取付部591の内側と連通する開口部874が形成されている。
プロジェクタ535の投射映像は、ハーフミラーによる反射が行われずに人形601に直接投射されるため、プロジェクタ535の液晶表示パネル682に表示される画像は、図8に示した第1の実施形態と左右が逆になるように映像処理回路764において画素の並べ替えが行われる。この場合、映像処理回路764は、液晶表示パネル682の表面(投射レンズ681側の面)に前記背景演出部505の内部の火山形装飾部材552及び複数のビーズ555の映像を上下のみ反転して表示するように画素の並べ替えを行う。
また、本実施形態では、遊技者の目770の視線の中心軸S13に対してプロジェクタ535の前記プロジェクタ535の投射軸S11が傾くことになるが、図9に示した再帰性反射材753の透明性微小球755は、球面収差を有するため、乱反射より在る程度の高い割合でプロジェクタ535からの投射光の反射光S12を遊技者に視認させることができる。
このような構造及び動作により、運出装置851では、前記プロジェクタ535からの投射光が前記人形601の前側に投射されることで、前記人形601の前側に前記背景演出部505の背景映像が映し出される。
このような実施形態によれば、図1乃至図12に示す実施形態のような鮮明な光学迷彩は行えないが、人形601の手前にハーフミラーを設ける必要がないので、通常時には図1乃至図12に示す実施形態に比べて人形601を遊技者に鮮明に視認させることができる。
(4)第4の実施形態
図16は、本発明に係る第4の実施形態の遊技機用演出装置891の断面図である。図17は、遊技機用演出装置891を制御する回路系統を示すブロック図である。
本実施形態の遊技機用演出装置891は、背景部材921として静止したものを採用している。
遊技機用演出装置891は、前枠501と、ハーフミラー502と、本体ユニット893と、背景ユニット895とから構成される。背景ユニット895は前面が開放し背面が閉塞したケースの火山形の背景部材921を取り付けたものである。背景ユニット895の前面は、本体ユニット893にネジ止め固定される。
本体ユニット893に設けられる中央可動装飾ユニット896の人形901の人形本体911には、撮像手段となるレンズや撮像素子が設けられていない。
本体ユニット893の駆動部902は、ケース912の内部に人形901の翼612、613(図6参照)を機械的に駆動する駆動機構としての駆動モータ627(図17参照)及びギアボックスが設けられているが、映像信号用の配線は設けられ異いない。駆動モータ627(図17参照)は、ハーネス913を介して副制御基板931に接続される。
プロジェクタ535は、画像ROM932(図17参照)に記憶された背景部材921の画像を表示する。画像ROM932に記憶する背景部材921の画像としては、個々の遊技機用演出装置891の製造工程の途中で背景部材921をデジタルカメラで撮影したものでもよく、また、グラフィックデザイナーがコンピュータとコンピュータグラフィクス作成ソフトを用いて実物の背景部材921と見分けのつかないように作成した人工画像でもよい。さらに、本実施形態では、1つの撮影用の遊技機用演出装置891の背景部材921をデジタルカメラで撮像した画像を、全ての製品の画像ROM932に記憶するように構成してもよい。
図17において、遊技機用演出装置891は、電気回路系統として、プロジェクタ535の液晶表示パネル682、発光ダイオード684及び液晶駆動回路686と、中央可動装飾ユニット896の駆動モータ627と、左右の可動装飾ユニット533、534の発光ダイオード633、653及び駆動モータ647、667とを備えている。
ランプ制御基板931は、CPU206a、ROM946b、RAM206cに加えて、画像ROM932、モータ駆動回路762、発光ダイオード駆動回路763、映像処理回路764、発光ダイオード駆動回路765、766、モータ駆動回路767、768を備えている。
画像ROM932は、CPU206aからのコマンドに基づき背景部材921の画像データを映像処理回路764に供給する。
映像処理回路764は、CPU206aからの制御信号と画像ROM932からの背景部材921の画像データをCPU206aからの制御信号に基づいて画像のサイズ調整、上下左右の画素の並べ替えや明るさ調整等と映像信号処理を行い、液晶パネル表示用の映像信号を液晶駆動回路686に出力する。液晶駆動回路686は、映像処理回路764からの映像信号に基づいて液晶表示パネル682の画素の透過率を制御する。
ランプ制御基板931の他の構成要素は、図1乃至図12に示した第1の実施形態と同様の動作を行う。
このような構成により、画像ROM932は、前記背景演出部505の場景と略同一の映像の予め記憶したビデオメモリになっている。
前記プロジェクタ535は、画像ROM932に接続され、当該画像ROM932リから読み出された前記背景演出部505の場景と略同一の映像のデータを前記背景演出部505の映像の投射光に変換して出射する。
このような実施形態の遊技機用演出装置891によれば、背景部材として予測不能な動作を行う物{図8のビーズ555や図13(c)のV入賞球回収経路809を通過する遊技球810}は採用ではないが、撮像手段を設ける必要が無くなるので、第1の実施形態の遊技機より製造コストの削減を行える。
尚、第4の実施形態では、画像ROM932(図17参照)を設けず前記背景演出部505の場景と略同一の映像をROM206bに記憶して映像処理回路764に送信するようにしてもよく、また前記プロジェクタ535事態に画像ROM932を設けて前記背景演出部505の場景と略同一の映像を投射するようにしてもよい。
尚、第1乃至第4の実施形態の構成要素は適宜組み合わせ可能で、例えば図14の第2の実施形態や図16の第4の実施形態にハーフミラーを設けずに図15に示す第3の実施形態プロジェクタ535の取り付け位置を採用することも可能である。
尚、第1乃至第4の実施形態の遊技機用演出装置は、パチンコ遊技機のみならず回胴式遊技機等、他の遊技機にも採用できる。