JP5379016B2 - 保存安定性が良好な無水糖アルコール組成物およびそれを用いるポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

保存安定性が良好な無水糖アルコール組成物およびそれを用いるポリカーボネートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、保存安定性が良好な無水糖アルコール組成物、それを原料として用いた植物由来成分含有ポリカーボネートの製造方法、および酸化防止剤を添加することにより過酸化物の生成を低減させることを特徴とする該無水糖アルコールの精製方法に関する。
石油資源の枯渇や、廃棄物の焼却処理に伴い発生する二酸化炭素による地球温暖化が懸念されている昨今において、無水糖アルコールであるジアンハイドロヘキシトール類(イソマンニド、イソイディド及びイソソルビド)は、マンニトール、イジドール及びソルビトールといった植物由来の原料から誘導することができる植物由来ジオールであり、医薬品原料等として用いられているほか、近年はポリマー特にポリエステルおよびポリカーボネート製造用の再生可能資源(石油や石炭のような枯渇性のあるような天然資源とは異なり、森林資源、バイオマス、風力、小規模水力などのようにそれ自身が再生能力を持つような資源)として盛んに検討されている(例えば特許文献1〜4等)。
なお、上記の無水糖アルコール類は、保存条件によっては分解・変性することが知られており、その安定性改良に関して種々の検討が行われている。例えば、特許文献5では、水素化ホウ素ナトリウム等の特定の還元剤や抗酸化剤などの安定性改善剤を無水糖アルコール製造工程の特定の時間に添加することによって40℃での保存における安定性の改良が報告されている。
一方、本発明者らは、上記の無水糖アルコール類を原料としたポリマーの製造の検討において、上記特許文献5にて例示されている安定性改善剤、特に金属成分を含むものが、重合速度の低下、ポリマーの色相、溶融安定性、および耐加水分解性等悪化を引き起こす可能性があることを見出した。
また、本発明者らは、市販されている無水糖アルコール類を精製して、上記不純物を除去したものを直ちに溶融重縮合に用いると、反応性や得られたポリカーボネートの品質は良好だったが、精製後の無水糖アルコール類を、安定性改善剤などの添加等を行わずに空気雰囲気下に置いておくと、数日で分解・劣化が進み、そのような劣化した無水糖アルコール類を重縮合反応に供した際に、反応性やポリマー品質の低下が起きることを見出した。
ポリマーの工業生産においては、原料を海外から調達する際に高温の地域や海域を通過したり、原料を購入してから使用されるまで相当な日数が経過したりすることもある。しかし、ポリマー原料をその製造、運搬、保管から反応に供するまでの間、例えば不活性雰囲気下などの条件で保存し続けるのもコストが掛かり好ましくない。また、前記のようなポリマー品質に悪影響がある物質を原料が含んでいるという前提で、購入した原料を精製してから直ちに重縮合反応に供するような生産工程を採用するのも、コスト面で不利である。
よって、無水糖アルコール類から良好な品質のポリマーを得る為には、ポリマー品質に悪影響を与える金属成分等を含むような安定剤を使用せず、より高温でより長時間、安定に保存できる無水糖アルコール類の安定化方法、およびそのような方法にて安定化された無水糖アルコール類からポリカーボネートを製造する方法の確立が求められていた。
更に、本発明者らは無水糖アルコールの製造における最終段階の精製工程で過酸化物量が少ない高純度の無水糖アルコールを得て、これを安定化できれば、より保存安定性が良好でポリマー原料として好適なものが得られると考えたが、無水糖アルコール中の過酸化物量やその低減方法についての公知技術を見出すことはできなかった。
英国特許第1079686号明細書 米国特許第4506066号明細書 国際公開第2007/013463号パンフレット 国際公開第2004/111106号パンフレット 国際公開第2003/043959号パンフレット(米国特許出願公開第2003/0097028号明細書、特表2005−509667号公報)
本発明は、特定の構造を有する安定剤を含有し、保存安定性が良好でポリマー原料として用いるのに好適な無水糖アルコール組成物を提供する。また、本発明は重縮合反応やポリマー品質に悪影響を与えない安定剤と無水糖アルコールとの組成物を原料として用い、良好な反応性で、優れた品質の植物由来成分含有ポリカーボネートを製造する方法を提供するものである。更に、本発明は、過酸化物含有量が少ない無水糖アルコールを得ることができる精製法を提供するものである。
本発明者らは、前記目的を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成した。以下に本発明の構成を示す。
1. 下記式(1)で表される無水糖アルコール100質量部に対して、
Figure 0005379016
(R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基から選ばれる基である)
下記式(2)で表される環状ホスファイト類0.0005〜0.5質量部を含有する無水糖アルコール組成物。
Figure 0005379016
(式中、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、Rは水素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表す。Xは単結合、硫黄原子もしくは−CHR10−基(R10は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す)を表す。
Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−COR11−基(R11は単結合又は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素側に結合していることを示す。)を表す。Y、Zは、いずれか一方がヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、もう一方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す
但し、Yがヒドロキシル基であるときは、R及びRの一方は炭素数3〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。
また、式(2)における2個のRは互いに同一でもよく、異なってもよい。更に、式(2)における2個のRは互いに同一でもよく、異なってもよい。そして、式(2)における2個のRは互いに同一でもよく、異なってもよい。)
2. リン系安定剤(但し、上記式(2)に該当するものを除く)、フェノール系安定剤、イオウ系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤から選ばれる少なくとも1種の補助安定剤を、上記1項記載の式(1)の無水糖アルコール100質量部に対して2.5×10−5〜10質量部含む上記1項記載の無水糖アルコール組成物。
3. 上記1項記載の式(1)の無水糖アルコ−ル100質量部と、上記1項記載の式(2)の環状ホスファイト類0.0005〜0.5質量部とを混合することを特徴とする上記1項記載の無水糖アルコール組成物の製造方法。
4. 上記1項記載の式(1)の無水糖アルコ−ルを上記1項記載の無水糖アルコール組成物とすることを特徴とする上記1項記載の式(1)の無水糖アルコ−ルの安定化方法。
5. 上記1項記載の式(1)の無水糖アルコ−ルが、Na、Fe、Caの含有量合計が2質量ppm以下であり、ガスクロマトグラフィーでの純度分析値が99.7モル%以上である上記1項記載の無水糖アルコール組成物と、Na、Fe、Caの含有量合計が2質量ppm以下であり、ガスクロマトグラフィーでの純度分析値が99.7モル%以上である下記式(3)で表されるジオールとをジオール成分として用い、
Figure 0005379016
(Rは炭素数が2から12である脂肪族基)
Na、Fe、Caの含有量合計が2質量ppm以下であり、ガスクロマトグラフィーでの純度分析値が99.7モル%以上である下記式(4)
Figure 0005379016
(RおよびRは、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基から選ばれる基であり、RとRは同じ基であっても異なる基であってもよい。)
で表される炭酸ジエステルとを用いて、重縮合触媒として1種類以上のアルカリ金属化合物、1種類以上のアルカリ土類金属化合物、またはその両方の存在下に溶融重縮合させることを特徴とする下記式(5)で表されるポリカーボネートの製造方法。
Figure 0005379016
(R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基から選ばれる基であり、Rは炭素数が2から12である脂肪族基であり、nは1または0.6≦n≦0.9である。)
6. 重縮合触媒がナトリウム化合物またはバリウム化合物である上記5項に記載のポリカーボネートの製造方法
本発明によれば、特定の構造を有する安定剤を含有することにより保存安定性が良好な無水糖アルコール組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、無水糖アルコールと、反応性やポリマー品質に悪影響を与えない安定剤からなる無水糖アルコール組成物を原料として用い、良好な反応性で、優れた品質の植物由来成分含有ポリカーボネートを製造することができる。
更に、本発明によれば、無水糖アルコールに酸化防止剤を添加してから精製を行うことによる、過酸化物含有量が少ない無水糖アルコールを得ることができる精製方法を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の無水アルコール組成物は、前記式(1)で表される無水糖アルコール100質量部に対して、前記式(2)で表される環状ホスファイト類を0.0005〜0.5質量部含有する。添加量がこの範囲にある場合は当該無水糖アルコール組成物の保存安定性が向上し、長期の保存が可能になる。前記式(1)で表される無水糖アルコール100質量部に対する環状ホスファイト類の含有量のより好ましい範囲は0.003〜0.5質量部であり、更に好ましい範囲は0.005〜0.5質量部であり、特に好ましい範囲は0.01〜0.3質量部である。
本発明で使用される前記式(1)の無水糖アルコールは具体的にはジアンハイドロヘキシトール類である(以下、イソソルビド類、またはエーテルジオール類と称することもある)。ジアンハイドロヘキシトール類としては、イソマンニド、イソイディド及びイソソルビドが挙げられる(下記式((6)、(7)、(8))。
Figure 0005379016
これらジアンハイドロヘキシトール類は、自然界のバイオマスからも得られる物質で、再生可能資源と呼ばれるものの1つである。特に、イソソルビドはでんぷんなどから簡単に作ることができるジオール化合物であり資源として豊富に入手することができる上、イソマンニドやイソイディッドと比べても製造の容易さにおいて優れている。
本発明に用いる前記式(1)の無水糖アルコールは、ガスクロマトグラフィーより検出される有機不純物の含有量が全体量の0.3モル%以下であるものが好ましく、0.1モル%以下のものであればより好ましく、0.05モル%以下のものであると更に好ましい。なお精製のコストや技術的な限界を考慮すると工業規模で維持できる有機不純物含量下限は0.01モル%程度である。
更に、本発明に用いる前記式(1)の無水糖アルコールは、ICP発光分析より検出されるNa、Fe、Caの含有量合計が2質量ppm以下であるものが好ましく、1質量ppm以下であると更に好ましい。
本発明で使用される前記式(2)の環状ホスファイト類の具体例として、6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−4,8−ジ−t−ブチル−2,10−ジメチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシンや6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−4,8−ジ−t−ブチル−2,10−ジメチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン等が挙げられる。それらのうち、より好ましいものは前記式(2)において、R、R、およびRが炭素数4〜8の第三級アルキル基、Rが炭素数1〜8のアルキル基、Xが単結合、Aが炭素数2〜8のアルキレン基、Yがヒドロキシル基、そしてZが水素原子のものであり、特に好ましいものは6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピンである。
本発明において使用される前記式(2)の環状ホスファイト類としては、アミン類、酸結合金属塩等を含有させることによって耐加水分解性を向上せしめたものも使用し得る。かかるアミン類の代表例としては、例えばトリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリ−i−プロパノールアミン等のトリアルカノールアミン類、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジ−i−プロパノールアミン、テトラエタノールエチレンジアミン、テトラ−i−プロパノールエチレンジアミン等のジアルカノールアミン類、ジブチルエタノールアミン、ジブチル−i−プロパノールアミン等のモノアルカノールアミン類、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリアジン等の芳香族アミン類、ジブチルアミン、ピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等のアルキルアミン類、ヘキサメチレンテトラミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリアミン類、後述のヒンダードアミン系光安定剤などが挙げられる。更に、特開昭61−63686号公報に記載の長鎖脂肪族アミン、特開平6−329830号公報に記載の立体障害アミン基を含む化合物、特開平7−90270号公報に記載のヒンダードピペリジニル系光安定剤、特開平7−278164号公報に記載の有機アミン等も使用し得る。アミン類の環状ホスファイト類に対する含有比率は、通常0.01〜25質量%程度である。
本発明では、前記の環状ホスファイト類に加えて、リン系安定剤(ただし前記式(2)の環状ホスファイト類に該当するものを除く)、フェノール系安定剤、イオウ系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤から選ばれる少なくとも1種の補助安定剤を含有することができる。当該補助安定剤の好ましい添加量は、前記式(1)の無水糖アルコール100質量部に対して、2.5×10−5〜10質量部であり、より好ましい添加量は5×10−5〜5質量部、特に好ましくは1×10−4〜2.5質量部である。
本発明で用いるリン系安定剤は、下記式(9)で表される構造を含むリン系安定剤が好ましい。
Figure 0005379016
上記式(9)中、R12およびR13は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であり、水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基がより好ましく、特に水素原子、メチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、またはt−ペンチル基が好ましい。R14は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数6〜10のアリールオキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキル基および炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、または炭素原子数6〜10のアリール基が好ましく、特に水素原子、または炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましい。
上記式(9)で表される構造を「−X」基と表した時、本発明で用いられるリン系熱安定剤は、下記式(10)、(11)および(12)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が好ましい。
Figure 0005379016
Figure 0005379016
上記式(10)の好ましい具体例として、トリフェニルホスファイト、トリス(2−イソブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ペンチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−シクロヘキシルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−6−メチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトが挙げられ、特にトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
上記式(11)の好ましい具体例として、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイトが挙げられ、特にテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトが好ましい。
上記式(12)の好ましい具体例として、ビス(2−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2−t−ペンチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2−シクロヘキシルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられ、特にビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトおよびビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが好ましい。
また、本発明で用いるリン系安定剤は、下記式(13)、(14)、(15)で表されるリン系安定剤も好ましく使用できる。
Figure 0005379016
上記式(13)、(14)、(15)中、Xは炭素原子数5〜18のアルキル基であり、炭素原子数8〜18のアルキル基が好ましく、炭素原子数10〜18のアルキル基が特に好ましい。また上記式(15)中、R14およびR15はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、R16は水素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表す。Xは単なる結合、硫黄原子もしくは−CHR17−基(R17は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す)を表す。
前記式(13)、(14)、(15)の具体例として、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、トリデカニルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)2−エチルヘキシルホスファイト等が挙げられる。
また、前記式(10)〜(15)以外でも、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フルオロホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスファイト、2−(2,4,6−トリ−t−ブチルフェニル)−5−エチル−5−ブチル−1,3,2−オキサホスホリナン、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチル−トリス(3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイトなどのリン安定剤も用いることができる。以上述べた各種のリン系安定剤は、1種または2種以上の混合物であってもよい。
本発明で用いるフェノール系安定剤は、下記式(16)で表される構造を含むフェノール系安定剤が好ましい。
Figure 0005379016
上記式(16)中、R18は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であり、水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基がより好ましく、特にメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、またはt−ブチル基が好ましい。R19は炭素原子数4〜10のアルキル基であり、炭素原子数4〜6のアルキル基が好ましく、特にイソブチル基、t−ブチル基、またはシクロヘキシル基が好ましい。R20は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数6〜10のアリールオキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキル基および炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基および炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基が好ましく、特に水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましい。pは1〜4の整数であり、1〜3の整数が好ましく、特に2が好ましい。
上記式(16)で表される構造を「−X」基と表した時、本発明で用いられるヒンダードフェノール部位を有する安定剤は、下記式(17)、(18)および(19)で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が好ましい。
Figure 0005379016
上記式(17)において、R21は炭素原子数8〜30の酸素原子を含んでも良い炭化水素基であり、炭素原子数12〜25の酸素原子を含んでも良い炭化水素基がより好ましく、特に炭素原子数15〜25の酸素原子を含んでも良い炭化水素基が好ましい。
上記式(18)において、R22は水素原子または炭素原子数1〜25のアルキル基であり、水素原子または炭素原子数1〜18のアルキル基がより好ましく、特に炭素原子数1〜18のアルキル基が好ましい。mは1〜4の整数であり、1〜3の整数が好ましく、特に2が好ましい。kは1〜4の整数であり、3〜4の整数が好ましく、特に4が好ましい。
上記式(19)において、R23、R24、R25およびR26はそれぞれ独立して水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基であり、炭素原子数1〜4のアルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。lは1〜4の整数であり、1〜3の整数が好ましく、特に2が好ましい。
上記式(17)の好ましい具体例として、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシアルキルエステル(アルキルは炭素数7〜9で側鎖を有する)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが挙げられる。
上記式(18)の好ましい具体例として、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が挙げられる。
上記式(19)の好ましい具体例として、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンが挙げられる。
これらの中で、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンが特に好ましい。
また、本発明で用いるフェノール系安定剤として、下記式(20)で表される構造を含むフェノール系安定剤も好ましい。
Figure 0005379016
上記式(20)中、R27は炭素原子数4〜10のアルキル基であり、炭素原子数4〜6のアルキル基が好ましく、特にイソブチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基、またはシクロヘキシル基が好ましい。R28は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、炭素原子数1〜4のアルキル基が好ましく、特にメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、またはt−ブチル基が好ましい。R29,R30はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基および炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、または炭素原子数6〜10のアリール基が好ましく、特に水素原子、または炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましい。R31は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換されていても良いアクリロイル基および置換されていても良いメタアクリロイル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換されていても良いアクリロイル基、または置換されていても良いアクリロイル基が好ましく、特に水素原子、置換されていても良いアクリロイル基、または置換されていても良いメタアクリロイル基が好ましい。アクリロイル基およびメタアクリロイル基に置換されていても良い置換基としては炭素数1〜4のアルキル基または炭素数7〜10のアラルキル基が好ましい。
上記式(20)の好ましい具体例として、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−イソプロピリデンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−t−ペンチル−6−(3−t−ペンチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルメタクリレート、2−t−ペンチル−6−(3−t−ペンチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ブチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ブチルフェニルメタクリレート、および2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルメタクリレートなどが挙げられ、特に2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、または2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートが好ましい。
また、その他のフェノール系安定剤として以下の化合物が挙げられる:
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,2’−チオビス(6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−フェノキシ)−1,3,5−トリアジン、トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス[2−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシシンナモイルオキシ)エチル]イソシアヌレート、ジエチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジ−n−オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸モノエステルのカルシウム塩、n−オクタデシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ネオペンタンテトライルテトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシジヒドロシンナメート)、チオジエチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメート)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,6−ジオキサオクタメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメート)、ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメート)、トリエチレングリコールビス(5−t−チル−4−ヒドロキシ−3−メチルシンナメート)、3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン、N,N’−ビス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、N,N’−ビス[3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヘキサメチレンジアミンなど。
上記のフェノール系安定剤は、1種または2種以上の混合物であってもよい。
イオウ系酸化防止剤としては、例えば次のようなものが挙げられる。これらは、2種以上使用することもできる:ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、トリデシル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ネオペンタンテトライルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)など。
またヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば次のようなものが挙げられる:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、ビス(1−アクロイル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルデカンジオエート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)−1−[2−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび1−トリデカノールとの混合エステル化物、1,2,3,4−ブタンテトラボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールおよび1−トリデカノールとの混合エステル化物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび3、9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカンとの混合エステル化物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカンとの混合エステル化物、ジメチルサクシネートと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ[(6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)ヘキサメチレン((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)]、ポリ[(6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)ヘキサメチレン((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ))、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの重縮合物、N,N’,4,7−テトラキス[4,6−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−4,7−ジアザデカン−1,10ジアミン、N,N’,4−トリス[4,6−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、N,N’,4,7−テトラキス[4,6−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、N,N’,4−トリス[4,6−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミンおよびそれらの混合物など。
また特に好ましいヒンダードアミン系光安定剤としては、以下のものが挙げられ、これらは2種以上使用し得る:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(N−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、ビス(1−アクロイル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)2,2−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−1−[2−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)プロピオンアミド、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび1−トリデカノールとの混合エステル化物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールおよび1−トリデカノールとの混合エステル化物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカンとの混合エステル化物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカンとの混合エステル化物、ジメチルサクシネートと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ[(6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)ヘキサメチレン((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)]、ポリ[(6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)ヘキサメチレン((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)]など。
また、本発明の無水糖アルコール組成物は、必要に応じて更に他の添加剤、例えば紫外線吸収剤、ヒンダードアミン以外の光安定剤、過酸化物スカベンジャー、ポリアミド安定剤、有機ニッケル錯体に代表される励起エネルギー吸収剤、カーボンブラックや酸化チタンに代表される紫外線遮蔽剤、鉛系安定剤、スズ系安定剤、金属せっけん系安定剤、β−ジケトン化合物系安定化助剤、ヒドロキシルアミン、滑剤、可塑剤、難燃剤、造核剤、金属不活性化剤、帯電防止剤、顔料、充填剤、顔料、アンチブロッキング剤、界面活性剤、加工助剤、発泡剤、乳化剤、光沢剤、ステアリン酸カルシウム、ハイドロタルサイト等の中和剤、更には9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスホフェナンスレン−10−オキシド等の着色改良剤や、米国特許4325853号明細書、4338244号明細書、5175312号号明細書、5216053号号明細書、5252643号明細書、独国特許出願公開第4316611号明細書、4316622号明細書、4316876号明細書、欧州特許出願公開第589839、591102号明細書、カナダ国特許2132132号明細書等に記載のベンゾフラン類、インドリン類等の補助安定剤なども含有することもできる。
ここで紫外線吸収剤としては、例えば次のようなものが挙げられる。
サリシレート誘導体の例として、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−オクチルフェニルサリシレート、ビス(4−t−ブチルベンゾイル)レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、ヘシサデシル3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−t−ブチルフェニル3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエートおよびそれらの混合物など。
2−ヒドロキシベンゾフェノン誘導体の例として、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンおよびそれらの混合物など。
2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールの例として、
2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−s−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−t−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[(3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル]−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールおよび2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾールの混合物、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2,2’−メチレンビス[4−t−ブチル−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、ポリ(3〜11)(エチレングリコール)と2−[3’−t−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾールとの縮合物、ポリ(3〜11)(エチレングリコール)とメチル3−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネートとの縮合物、2−エチルヘキシル3−[3−t−ブチル−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート、オクチル3−[3−t−ブチル−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート、メチル3−[3−t−ブチル−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート、3−[3−t−ブチル−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸およびそれらの混合物など。
また特に好ましい紫外線吸収剤としては、以下のものが挙げられ、これらは2種以上使用し得る:
フェニルサリシレートとして、4−t−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、4−t−オクチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−t−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−s−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−t−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾールなど。
ヒンダードアミン以外の光安定剤としては、例えば次のようなものが挙げられる。
アクリレート系光安定剤として、
エチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチルα−カルボメトキシシンナメート、メチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチルα−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメートおよびN−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリンおよびそれらの混合物など。
ニッケル系光安定剤として、
2,2’−チオビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール)のニッケル錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、モノアルキルエステルのニッケル塩、ケトキシムのニッケル錯体およびそれらの混合物など。
オキサミド系光安定剤として、
4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−t−ブチルアニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−t−ブチルアニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エトキシアニリド、2−エトキシ−5,4’−ジ−t−ブチル−2’−エチルオキサニリドおよびそれらの混合物など。
2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン系光安定剤として、
2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2,4−ジヒドロキシフェニル−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンおよびそれらの混合物など。
また金属不活性化剤としては、例えば次のようなものが挙げられる。N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジドおよびそれらの混合物など。
また過酸化物スカベンジャーとしては、例えばβ−チオジプロピオン酸のエステル、メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸の亜鉛塩、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリスリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネートおよびそれらの混合物等が挙げられる。
ポリアミド安定剤としては、例えばヨウ化物またはリン化合物の銅または2価のマンガン塩およびそれらの混合物等が挙げられる。またヒドロキシアミンとしては、例えばN,N−ジベンジルヒドロキシアミン、N,N−ジエチルヒドロキシアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシアミンおよびそれらの混合物等が挙げられる。
また中和剤としては、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ハイドロタルサイト(塩基性マグネシウム・アルミニウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレード)、酸化カルシウム、メラミン、アミン、ポリアミド、ポリウレタンおよびそれらの混合物等が挙げられる。
滑剤としては、例えばパラフィン、ワックス等の脂肪族炭化水素、炭素数8〜22の高級脂肪族酸、炭素数8〜22の高級脂肪族酸金属(Al、Ca、Mg、Zn)塩、炭素数8〜22の脂肪族アルコール、ポリグリコール、炭素数4〜22の高級脂肪酸と炭素数4〜18の脂肪族1価アルコールとのエステル、炭素数8〜22の高級脂肪族アマイド、シリコーン油、ロジン誘導体などが挙げられる。
本発明において用いる無水糖アルコール組成物は、前記式(2)の環状ホスファイト類と必要に応じて使用されるその他の添加剤等、または前記式(2)の環状ホスファイト類とリン系安定剤、フェノール系安定剤、イオウ系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤から選ばれる少なくとも1種の補助安定剤と必要に応じて使用されるその他の添加剤等を配合することにより製造し得る。配合するにあたっては、均質な混合物を得るための公知のあらゆる方法および装置を用いることができる。
本発明は、前記式(1)の無水糖アルコールと、前記式(2)の環状ホスファイト類とを、該無水糖アルコールの製造工程、精製工程、またはその後の任意の工程で混合することにより、該無水糖アルコール組成物を製造する方法でもある。なお、混合する際の該無水糖アルコール、該環状ホスファイト類および補助安定剤、各種添加剤の形態としては、固体、融液、溶液いずれの形態でもよい。
また、本発明は、前記式(1)の無水糖アルコールに前記式(2)の環状ホスファイト類を添加することによって該無水糖アルコールの分解・変性を抑制することを特徴とする、無水糖アルコールの安定化方法でもある。
前記式(1)該の無水糖アルコールは分解・変性によりギ酸を生成することが知られており、該無水糖アルコールまたは該無水糖アルコール組成物を、所定の条件で保存を開始してから適宜サンプリングを行い、サンプルを水溶液にしてそれらのpHの経時変化をモニターすることにより、該無水糖アルコールまたはその組成物の安定性を評価できる。
当該方法により測定されたpHが5以上である無水糖アルコール組成物は分解がそれほど進んではおらず、ポリマー原料として好適であり、pHが6以上であるとより好ましい。なお、特に塩基性物質を添加しない限り、上記評価方法において無水糖アルコール組成物サンプルの水溶液のpHが9を超過することはまずない。50℃の空気中で100時間保存した後の無水糖アルコールのpHが5以上であるときは通常の条件下、つまり室温程度の条件下での保存に際して十分な安定性を有するといえる。無水糖アルコールまたはその組成物のpHが5よりも小さいと、該無水糖アルコールまたはその組成物をポリマー原料として用いた際に得られるポリマーの重合度が所望の値に達しない、色相が悪化するなどの問題が起こるため好ましくない。
また、本発明は重縮合反応やポリマー品質に悪影響を与えない安定剤と無水糖アルコールとの組成物を原料として用い、良好な反応性で、優れた品質の植物由来成分含有ポリカーボネートを製造する方法、該製造方法によって得られたポリカーボネート、および該ポリカーボネートの成形体を提供するものでもある。
本発明のポリカーボネート製造方法においては、前記式(1)の無水糖アルコールと前記式(2)の環状ホスファイト類からなる前記の無水糖アルコール組成物を原料モノマーとして用いて、ポリカーボネートを得る。また、該ポリカーボネートの製造において上記式(1)の無水糖アルコールを2種類以上組み合わせても良い。
前記の無水糖アルコール組成物とともに前記式(3)のジオール成分を共重合させても良い。前記式(3)のジオール成分としては(以下、式(3)のジオールをグリコール類と称することがある)、エチレングリコール、プロプレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられる。この中でもポリマーの合成において重合性が高く、またポリマーの物性においても高いガラス転移点を示すといった点で1,3−プロパンジオール(以下、1,3−PDOと略することもある)、1,4−ブタンジオール(以下、1,4−BDOと略することもある)、1,6−ヘキサンジオール(以下、1,6−HDOと略することもある)が好ましく、更には、植物原料からも得ることができ、かつ共重合による溶融流動性の向上効果が大きいという点で1,3−プロパンジオールが特に好ましい。また、これら式(3)のジオール成分を少なくとも2種類以上組み合わせても良い。
本発明で使用される前記式(1)の無水糖アルコール、および前記式(3)のジオール成分の精製方法については特に限定されない。好ましくは、単蒸留、精留または再結晶のいずれか、もしくはこれらの手法の組み合わせにより精製してもよい。また、前記式(1)の無水糖アルコールについては、後述するとおり、前記式(2)の環状ホスファイト類等の存在下に精製処理を行うと特に好ましい。
本発明で使用される前記式(1)の無水糖アルコール、および前記式(3)のジオール成分は、ガスクロマトグラフィーより検出される有機不純物の含有量が全体量の0.3モル%以下であり、0.1モル%以下のものであればより好ましく、0.05モル%以下のものであると更に好ましい。なお精製のコストや技術的な限界を考慮すると、工業規模で維持できる有機不純物含量下限は通常0.01モル%程度である。
本発明で使用される前記式(1)の無水糖アルコール、および前記式(3)のジオール成分は(以下、両者を併せて全ジオール成分のように称することがある)、ICP発光分析より検出されるNa、Fe、Caの含有量合計が2質量ppm以下であり、1質量ppm以下であるとより好ましい。
本発明で使用される炭酸ジエステルとしては前記式(4)で表され、例えばジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート、ジキシリルカーボネート、ビス(エチルフェニル)カーボネート、ビス(メトキシフェニル)カーボネート、ビス(エトキシフェニル)カーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ビフェニル)カーボネートなどの芳香族系炭酸ジエステルや、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート等の脂肪族系炭酸ジエステルが挙げられる。このような化合物のうち反応性、コスト面から芳香族系炭酸ジエステル、特に炭素数13〜25の芳香族系炭酸ジエステルを用いることが好ましく、ジフェニルカーボネートを用いることが更に好ましい。
本発明に用いる前記式(4)の炭酸ジエステルの精製方法については特に限定されない。好ましくは、単蒸留、精留または再結晶のいずれか、もしくはこれらの手法の組み合わせにより精製してもよい。
本発明で使用される前記式(4)炭酸ジエステルは、ガスクロマトグラフィーにより検出される有機不純物の含有量が全体量の0.3モル%以下であり、好ましくは0.1モル%以下、更に好ましくは0.05モル%以下である。また、ICP発光分析より検出されるNa、Fe、Caの含有量合計が2質量ppm以下であり、好ましくは質量1ppm以下である。
ポリカーボネート樹脂の公知の製造方法としては、主としてジヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液とホスゲンを有機溶媒の存在下反応させるホスゲン法、又はジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルをエステル交換触媒の存在下高温・高真空下で溶融重縮合反応させる溶融重縮合法が挙げられる。このうち溶融重縮合法は、エステル交換触媒と高温・高真空を必要とするプロセスであるが、ホスゲン法に比較して経済的であり、更に塩素原子を実質的に含まないポリカーボネート樹脂が得られる利点もあることから、本発明の植物由来成分を有するポリカーボネートを得る製造方法として好ましい。
本発明は、前記式(1)で表される無水糖アルコール100質量部に対して、前記式(2)で表される環状ホスファイト類0.0005〜0.5質量部を含有する無水糖アルコール組成物と、前記式(4)で表される炭酸ジエステル、および必要に応じて前記式(3)で表されるジオール成分(グリコール類)、とを用いた溶融重縮合による前記式(5)で表されるポリカーボネートの製造方法である。
本発明のポリカーボネート製造方法の溶融重縮合においては、炭酸ジエステルを、前記式(2)で表される無水糖アルコールと前記式(3)で表されるジオール成分との合計の全ジオール成分に対して、0.90〜1.30モルの量を用いるのが好ましく、0.99〜1.05モルの量で用いるとより好ましい。
本発明にかかる製造方法では、重縮合触媒として1種類以上のアルカリ金属化合物、1種類以上のアルカリ土類金属化合物、またはその両方の存在下に前記の原料を溶融重縮合させる。そのような重縮合触媒として、アルカリ金属またはアルカリ土類金属(マグネシウムも含む)のアルコキシド類、フェノキシド類、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、有機酸塩などが挙げられ、反応性やコストなどからナトリウム化合物、バリウム化合物が好ましく、特に水酸化ナトリウム、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩、水酸化バリウム、炭酸バリウムが好ましい。
重縮合触媒である上記のアルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物については、アルカリ金属元素とアルカリ土類金属元素としての添加量合計が、全ジオール成分1モル当たり、1×10−9から1×10−5モルの範囲にあるのが好ましく、1×10−9〜5×10−6モルの範囲にあるとより好ましく、1×10−9から4×10−5モルの範囲にあると更に好ましく、1.2×10−6から1×10−5モルの範囲にあると特に好ましい。但し、バリウム化合物触媒使用時は1.2×10−6から〜5×10−6モルの範囲にあるとより好ましい。
なお、本発明においては、含窒素塩基性化合物を本発明において重縮合触媒として併用すると好ましい。含窒素塩基性化合物としては、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(MeNOH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(EtNOH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(BuNOH)、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(C−CH(Me)NOH)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシドなどのアルキル、アリール、アルキルアリール基などを有するアンモニウムヒドロオキシド類、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ヘキサデシルジメチルアミンなどの3級アミン類、あるいはテトラメチルアンモニウムボロハイドライド(MeNBH)、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド(BuNBH)、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート(MeNBPh)、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート(BuNBPh)などの塩基性塩を挙げることができ、このうちテトラメチルアンモニウムヒドロキシドが特に好ましく用いられる。
窒素塩基性化合物は、塩基性窒素原子が全ジオール成分1モルに対し、1×10−5〜1×10−3モルとなる割合で用いるのが好ましく、より好ましくは2×10−5〜8×10−4モルとなる割合である。上記の窒素塩基性化合物の添加量については、塩基性窒素原子が全ジオール成分1モルに対し、1×10−5〜1×10−3モルとなる割合で用いるのが好ましく、より好ましくは2×10−5〜8×10−4モルとなる割合である。
上記以外にもポリカーボネート製造用の重縮合触媒として、ホウ素化合物、アルミニウム化合物、亜鉛化合物、ホウ素化合物、ケイ素化合物、チタン化合物、スズ化合物、鉛化合物、オスニウム化合物、アンチモン化合物、ジルコニウム化合物、マンガン化合物などもエステル交換反応またはエステル化反応への触媒能を有することが知られている。本発明において、これらの化合物は、前記のアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物と併用しても良いが、多量に使用すると反応性、成形体品質への影響、および衛生性等の点で問題が生じることがある。特にスズ化合物や亜鉛化合物だけを重縮合触媒として用いて得られた前記式(5)のポリカーボネートは、色相や熱安定性が劣る傾向にある。
本発明の製造方法では、好ましくは重合触媒の存在下、原料である無水糖アルコール組成物と、グリコール類と、炭酸ジエステルとを常圧で加熱し、予備反応させた後、減圧下で280℃以下の温度で加熱しながら撹拌して、生成するフェノール等のフェノール類または脂肪族アルコールを留出させる。反応系は窒素などの原料、反応混合物に対し不活性なガスの雰囲気に保つことが好ましい。窒素以外の不活性ガスとしては、アルゴンなどを挙げることができる。
反応初期に常圧で加熱反応させることが好ましい。これはオリゴマー化反応を進行させ、反応後期に減圧してフェノール類または脂肪族アルコールを留去する際、未反応のモノマーが留出してモルバランスが崩れ、重合度が低下することを防ぐためである。本発明にかかる製造方法においてはフェノール類または脂肪族アルコールを適宜系(反応器)から除去することにより反応を進めることができる。そのためには、減圧することが効果的であり、好ましい。
本発明の製造方法において、無水糖アルコールの分解を抑え、着色が少なく高粘度の樹脂を得るためにはできるだけ低温の条件が好ましいが、重合反応を適切に進めるためには重合温度は180℃以上280℃以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは230〜270℃の範囲に最高の重合温度がある条件である。
本発明の製造方法により得られるポリカーボネートは、該ポリカーボネート0.7gを塩化メチレン100mLに溶解した溶液の20℃における比粘度の下限が0.20以上であり、好ましくは0.22以上であり、また上限は0.45以下であり、好ましくは0.37以下であり、より好ましくは0.34以下である。比粘度が0.20より低くなると本発明のポリカーボネートより得られた成形品に十分な機械強度を持たせることが困難となる。また比粘度が0.45より高くなると溶融流動性が悪化して、成形に必要な流動性を有する溶融温度が分解温度より高くなってしまい好ましくない。
なお、上記の比粘度(ηsp)は、他の溶媒系で測定した粘度から換算可能であり、例えば、フェノール/テトラクロロエタン(体積比50/50)の混合溶媒10mLに対してポリカーボネート120mgを溶解して得た溶液の35℃における粘度をウデローベ粘度計で測定し求めた還元粘度ηsp/cの数値からは、以下式によって換算できる。
ηsp=0.3443×ηsp/c+0.0701
前記式(5)中のnは、ポリマー鎖中の全ジオール成分の繰り返し単位のモル数に対する、前記式(1)の無水糖アルコール由来の繰り返し単位のモル数の比であり、1または0.6≦n≦0.9である。よってn−1は、ポリマー鎖中の全ジオール成分の繰り返し単位のモル数に対する、前記式(3)のジオール成分由来の繰り返し単位のモル数の比である。
前記式(5)中のnが0.6よりも小さくなると、得られる樹脂のガラス転移温度および耐熱性が低くなり好ましくない。また0.9よりも大きくなると、溶融流動性が高く成形に必要な流動性を確保するのが困難な場合がある。なお、n=1、つまりポリマー鎖中の全ジオール成分の繰り返し単位が、前記式(1)の無水糖アルコール成分由来の繰り返し単位だけからなる場合では、上記のような成形に関する困難がある場合があるが、使用する原料の種類が少なくて済み、また、特にガラス転移点が高いポリマーが得られるなどの面で好ましいことがある。
なお、本発明のポリカーボネートの平均重合度は、一般に10〜10000、好ましくは30〜5000、更に好ましくは30〜1000である。
更に、本発明の製造方法により得られるポリカーボネートは、色相を示すCol−b値が5以下であり、好ましくは3以下である。
本発明のポリカーボネートは、前記式(2)の環状ホスファイト類、フェノール系安定剤等の安定剤、その他の添加剤、またはこれらの混合物との組成物としてもよい。
前記式(2)の環状ホスファイト類等の添加剤を、本発明のポリカーボネートに配合するにあたっては、均質な混合物を得るための公知のあらゆる方法および装置を用いることができる。
例えば、重縮合反応においては、重縮合反応途中あるいは、重縮合反応直後の溶融ポリマーに、前記式(2)の環状ホスファイト類等の添加剤を、適当な溶媒に溶かした溶液、粉体、または溶融状態で添加することもできる。
なお、重縮合反応途中で、前記式(2)の環状ホスファイト類を添加する場合は、原料として用いられる本発明の無水糖アルコール組成物中に含まれる前記式(2)の環状ホスファイト類との合計量が前記式(1)の無水糖アルコール100質量部に対して 0.0005〜0.5質量部となる量であると好ましい。
脱気後の加熱工程においては、前記式(2)の環状ホスファイト類等の添加剤を、本発明のポリカーボネートに直接ドライブレンド、または、ヘンシェルミキサー等のミキサーを用いて混合することができる。
また、前記式(2)の環状ホスファイト類等の添加剤をマスターバッチの形で、ポリカーボネート樹脂に配合することもできる。
本発明のポリカーボネートは、光メディア用途、電気・電子・OA用途、自動車・産業機器用途、医療・保安用途、シート・フィルム・包装用途、雑貨用途をはじめとする様々な用途に幅広く用いることができる。具体的には、光メディア用途としてDVD、CD−ROM、CD−R、ミニディスク、電気・電子・OA用途として携帯電話、パソコンハウジング、電池のパックケース、液晶用部品、コネクタ、自動車・産業機器用途としてヘッドランプ、インナーレンズ、ドアハンドル、バンパ、フェンダ、ルーフレール、インバネ、クラスタ、コンソールボックス、カメラ、電動工具、医療・保安用途として銘板、カーポート、液晶用拡散・反射フィルム、飲料水タンク、雑貨としてパチンコ部品、消火器ケースなどが挙げられる。
本発明において、上記のような用途のためにポリカーボネートを成形し成形体を得る方法としては、射出成形、圧縮成形、射出圧縮成形、押し出し成形、ブロー成形等が用いられる。フィルムやシートを製造する方法としては、例えば溶剤キャスト法、溶融押し出し法、カレンダー法等が挙げられる。
また、本発明は、過酸化物含有量が少ない無水糖アルコールを得ることができる精製方法を提供するものでもある。
本発明の無水アルコール精製方法は、前記式(1)で表される無水糖アルコールに対して、下記(a)〜(e)から選ばれる1種類以上の酸化防止剤を100〜1000質量ppm添加してから精製することにより、過酸化物含有量が1質量ppm以下の無水糖アルコールを得ることを特徴とするものである。
(a)前記式(2)で表される環状ホスファイト類。
(b)リン系安定剤(但し、前記式(2)に該当するものを除く)。
(c)フェノール系安定剤。
(d)イオウ系安定剤。
(e)ヒンダードアミン系安定剤。
本発明の無水アルコール精製方法において用いられる前記式(2)の環状ホスファイト類としては、前記の無水糖アルコール組成物に用いられるのと同様のものが好ましく、より好ましいものは前記式(2)において、R、R、およびRが炭素数4〜8の第三級アルキル基、Rが炭素数1〜8のアルキル基、Xが単結合、Aが炭素数2〜8のアルキレン基、Yがヒドロキシル基、そしてZが水素原子のものであり、特に好ましいものは6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピンである。
本発明の無水アルコール精製方法において用いられるリン系安定剤(但し、前記式(2)に該当するものを除く)としては、前記の無水糖アルコール組成物に用いられるのと同様のものが好ましく、前記式(9)の構造を有する前記式(10)〜(12)の化合物や、前記式(13)〜(15)の化合物、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト等の化合物、などから選らばれる少なくとも1種以上のものがより好ましい。
本発明の無水アルコール精製方法において用いられるフェノール系安定剤としては、前記の無水糖アルコール組成物に用いられるのと同様のものが好ましく、前記式(16)の構造を有する前記式(17)〜(19)の化合物や、前記式(20)の化合物、3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンなどから選らばれる少なくとも1種以上のものがより好ましい。
本発明の無水アルコール精製方法において用いられるイオウ系安定剤としては、前記の無水糖アルコール組成物に用いられるのと同様のものが好ましく、具体的には:ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、トリデシル3,3’−チオジプロピオネート等が例示され、これらは、2種以上使用することもできる。
本発明の無水アルコール精製方法において用いられるヒンダードアミン系安定剤としては、前記の無水糖アルコール組成物に用いられるのと同様のものが好ましく、具体的にはビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート等が例示される。これらは、2種以上使用することもできる。
本発明の無水アルコール精製方法における酸化防止剤の添加量としては、前記式(1)の無水糖アルコールに対して、前記(a)〜(e)の酸化防止剤の合計量が100〜1000質量ppmであることが好ましく、100〜500質量ppmであると更に好ましい。酸化防止剤の添加量が上記の下限量以上であると、過酸化物含有量が少ない無水糖アルコールを得ることができ安全上好ましい。なお、酸化防止剤の添加効果とコストの兼ね合いを考慮すると、酸化防止剤の添加量は多くても上記の上限量程度で充分である。
本発明では精製後の無水糖アルコール中に含まれる過酸化物量を、1質量ppm以下にすることができ、更に好ましい状態として、0.5質量ppm以下にすることもできる。
本発明において採用される、無水糖アルコールの精製方法としては、バッチ式または連続式の蒸留、蒸発、抽出、晶析、熱濾過、吸着などが挙げられるが、操作の簡便さなどの面から特に蒸留が好ましく、無水糖アルコールの分解劣化を抑制する為に減圧蒸留が特に好ましい。減圧蒸留の条件としては、120℃以上、好ましくは140℃以上の温度で、1mmHg(0.13kPa)以下、より好ましくは0.8mmHg(0.10kPa)以下まで減圧することが好ましい。蒸留装置としては、通常の単蒸留装置、規則充填塔型蒸留装置、多孔板塔型蒸留装置、及び泡鐘塔型蒸留装置等を用いることができる。
本発明の方法にて精製された無水糖アルコールは特にポリエステルやポリカーボネートの原料として好適である。精製後の無水糖アルコールが前記(a)項、つまり前記式(2)の環状ホスファイト類を含んでいると、無水糖アルコールが精製されてからポリマー原料として使用されるまでの間の分解劣化が抑制されて非常に好ましい。その為に、精製後の無水糖アルコールに前記(a)項の環状ホスファイト類をあらたに添加してもよく、また本発明の精製方法において、精製時に添加した前記(a)項の環状ホスファイト類が精製後の無水糖アルコールに適量含まれるように精製条件や環状ホスファイト類の種類を設定すると製造工程が簡素になり非常に好ましい。なお、本発明の精製方法で得られた無水糖アルコールは過酸化物含有量が少なく、本発明によらない無水糖アルコールと比較して、前記(a)項の環状ホスファイト類の添加による安定化効果が大きい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるものではない。
実施例1〜4および比較例1〜6において使用したイソソルビドはロケット社製品を減圧蒸留により精製して、純度99.9モル%、Na、Ca、Feの含有量をいずれも0.1質量ppm未満(ICP発光分析により測定)としてから、遮光、乾燥不活性雰囲気下で室温(10〜35℃)保存していたものを使用した。アセトンは和光純薬製を使用した。
また実施例1〜4および比較例1〜6において、酸化防止剤は下記i〜ivの各種安定剤から選択して使用した。
i.環状ホスファイト類
6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(住友化学製、商品名:Smilizer(登録商標) GP)
ii.フェノール系安定剤
2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(住友化学製、商品名:Smilizer(登録商標) GS)
iii.リン系安定剤
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト
iv. NaBH(アルドリッチ製、純度:99.99%)
また、実施例1〜4および比較例1〜6において、イソソルビドおよびイソソルビド組成物の安定性の評価は、サンプルを40質量%水溶液として、そのpHを測定(堀場製作所B−212型pHメーター使用)することによって行った。
実施例1
イソソルビド40gをアセトンに溶解し、200mLの溶液とした。この溶液を撹拌しながら6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(i.環状ホスファイト類)のアセトン溶液を添加した。このとき、イソソルビド100質量部に対する上記安定剤の添加量を0.0035質量部とした。その後溶媒を留去し、得られたイソソルビド組成物30gを50℃に設定した熱風乾燥機に入れ、この時点を高温保持時間0とした。その後、100時間経過時点でサンプリングしpH測定を行った。結果を表1に示す。
実施例2
イソソルビド100質量部に対する6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(i.環状ホスファイト類)の添加量を0.1質量部とした以外は実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
実施例3
安定剤として6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(i.環状ホスファイト類)および2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(ii.フェノール系安定剤)を併用し、イソソルビド100質量部に対する添加量をそれぞれ0.0035質量部、0.0029質量部とした以外は実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
実施例4
安定剤として6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(i.環状ホスファイト類)およびビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(iii.リン系安定剤)を併用し、イソソルビド100質量部に対する添加量をそれぞれ0.0035質量部、0.0016質量部とした以外は実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
比較例1
安定剤として2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(ii.フェノール系安定剤)を用い、イソソルビド100質量部に対する添加量を0.0029質量部とした以外は実施例1と同様に実施した。高温保持48時間経過時点で、サンプル水溶液のpHが6程度まで低下した。結果を表1に示す。
比較例2
安定剤としてビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(iii.フェノール系安定剤)を用い、イソソルビド100質量部に対する添加量を0.0016質量部とした以外は実施例1と同様に実施した。高温保持48時間経過時点で、サンプル水溶液のpHが6程度まで低下した。結果を表1に示す。
比較例3
安定剤として2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(ii.フェノール系安定剤)およびビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(iii.リン系安定剤)を併用し、イソソルビド100質量部に対する添加量をそれぞれ0.0029質量部、0.0016質量部とした以外は実施例1と同様に実施した。高温保持48時間経過時点で、サンプル水溶液のpHが6程度まで低下した。結果を表1に示す。
比較例4
安定剤としてNaBH(iv)を用い、イソソルビド100質量部に対する添加量を0.0002質量部とした以外は実施例1と同様に実施した。高温保持48時間経過時点で、サンプル水溶液のpHが6程度まで低下した。結果を表1に示す。
比較例5
安定剤としてNaBH(iv)を用い、イソソルビド100質量部に対する添加量を0.0035質量部とした以外は実施例1と同様に実施した。高温保持48時間経過時点で、サンプル水溶液のpHが6程度まで低下した。結果を表1に示す。
比較例6
安定剤を添加せず、イソソルビドのみで実施例1と同様の試験を実施した。高温保持48時間経過時点で、サンプル水溶液のpHが5程度まで低下した。結果を表1に示す。
Figure 0005379016
実施例5〜8および比較例7〜11において使用したイソソルビドは、特に示されない限り、ロケット社製品を減圧蒸留により精製して、純度99.9モル%、Na、Ca、Feの含有量が合計1質量ppm未満(ICP発光分析により測定)としてから、遮光、乾燥不活性雰囲気下で室温(10〜35℃)保存していたものを使用した。ジフェニルカーボネートは帝人化成製で純度99.9モル%、Na、Ca、Feの含有量が合計1質量ppm未満(ICP発光分析により測定)のものを使用した。テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、塩化メチレン、水酸化バリウム八水和物およびアセトンは和光純薬製のものを使用した。
また実施例5〜8および比較例7〜11において使用した酸化防止剤(安定剤)は、前記のi〜ivから選択したものである。
なお、実施例5〜8および比較例7〜11における分析・評価は以下に述べる方法にて行った。
イソソルビド、ジフェニルカーボネートなどの原料中の各種の金属量については、ICP発光分析装置VISTA MP−X(マルチ型)(バリアン社製)を用いて定量した(検出下限0.1ppm)。
また、イソソルビドおよびイソソルビド組成物の安定性の評価は、サンプルの40質量%水溶液を調製して、そのpHを測定(堀場製作所B−212型pHメーター使用)することによって行った。
ポリマーの比粘度は、ポリカーボネート0.7gを塩化メチレン100mLに溶解した溶液の20℃における粘度を測定して求めた。
ポリマーの色相について、JIS Z 8722(対応国際規格 ISO/DIS 7724−1:1997(modified))に従い、UV−VIS RECORDING SPECTROPHOTOMETER(島津製作所製)を用いて、ポリマー0.935gに塩化メチレン4mLを加え溶解し、波長780〜380nm、照明:C、視野:2°の条件のもとCol−b値を測定することにより確認した。
実施例5
蒸留精製済みイソソルビド100gをアセトンに溶解し、500mLの溶液とした。この溶液を撹拌しながら、環状ホスファイト安定剤である6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(i.環状ホスファイト類)のアセトン溶液を、イソソルビド100質量部に対して0.12質量部となるよう添加した後、アセトンを留去した。ここで得られたイソソルビド組成物を50℃に設定した熱風乾燥機に入れ、この時点を高温保持時間0とした。その後、100時間経過時点でサンプリングしpH測定を行った。更に、得られた50℃、100時間処理イソソルビド組成物を用いてポリカーボネートの重縮合反応を以下に示す操作のとおり行った。
上記イソソルビド組成物87.78g(イソソルビド0.6mol)、およびジフェニルカーボネート128.53g(0.6mol)を三ツ口フラスコに入れ、重合触媒として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩(0.5mg、1.8×10−6mol)およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(16.4mg、1.8×10−4mol)を加え窒素雰囲気下180℃で溶融した。攪拌下、反応槽内を100mmHg(13.33kPa)に減圧し、生成するフェノールを溜去しながら約20分間反応させた。次に200℃に昇温した後、フェノールを留去しながら30mmHg(4.00kPa)まで減圧し、更に260℃に昇温した。ついで、徐々に減圧し、最終的に260℃、0.5mmHg(0.067kPa)の条件下で反応させた。この時点を時間0分とし60分後サンプリングし、比粘度およびCol−b値を測定した。結果を表2に示す。
実施例6.
イソソルビド100質量部に対する6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(i.環状ホスファイト類)の添加量を0.0035質量部とし、重縮合反応における2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩の添加量を0.25mg(0.9×10−6mol)とした以外は実施例5と同様に実施した。結果を表2に示す。
実施例7.
重縮合反応における触媒を2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩ではなく水酸バリウム八水和物(0.284mg、0.9×10−6mol)とした以外は実施例5と同様に実施した。結果を表2に示す。
実施例8.
重縮合反応における触媒を2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩ではなく水酸バリウム八水和物(0.57mg、1.8×10−6mol)とした以外は実施例5と同様に実施した。結果を表2に示す。
比較例7.
安定剤として、環状ホスファイトではなくフェノール系安定剤である2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(ii.フェノール系安定剤)を用い、イソソルビド100質量部に対する添加量を0.0029質量部とした以外は実施例5と同様に実施した。結果を表2に示す。
比較例8.
安定剤として環状ホスファイトではないリン系安定剤であるビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(iii.リン系安定剤)を用い、イソソルビド100質量部に対する添加量を0.0016質量部とした以外は実施例5と同様に実施した。結果を表2に示す。
比較例9.
安定剤として、環状ホスファイトでは無く、NaBH(iv)を用い、イソソルビド100質量部に対する添加量を0.0035質量部とした以外は実施例5と同様に実施した。結果を表2に示す。
比較例10.
イソソルビドを安定剤との組成物にすることなく、実施例5と同様に50℃に設定した熱風乾燥機に入れ、100時間経過時点でサンプリングしpH測定を行った。サンプルのpHは4.2まで低下していた。結果を表2に示す。このイソソルビドを使用しても良好な品質のポリマーを得られないことは他の比較例の結果より明らかだったので、重縮合反応は行わなかった。
比較例11.
市販のイソソルビドを蒸留精製、安定剤の添加、50℃での100時間保持処理のいずれも行うことなく、実施例5と同様の重縮合反応に用いた。結果を表2に示す。
Figure 0005379016
実施例9〜15および比較例12〜16において使用したイソソルビドは、特に示されない限り、ロケット社製品を減圧蒸留により精製して、純度99.9モル%、Na、Ca、Feの含有量が合計1質量ppm未満(ICP発光分析により測定)としてから、遮光、乾燥不活性雰囲気下で室温(10〜35℃)保存していたものを使用した。共重合させるジオール成分(グリコール類)として、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールは和光純薬製で純度99.9モル%、Na、Ca、Feの含有量が合計1質量ppm未満(ICP発光分析により測定)のものを使用した。ジフェニルカーボネートは帝人化成製で純度99.9モル%、Na、Ca、Feの含有量が合計1質量ppm未満(ICP発光分析により測定)のものを使用した。テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、塩化メチレン、水酸化バリウム八水和物およびアセトンは和光純薬製のものを使用した。2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンより常法に従い調製した。
また実施例9〜15および比較例12〜16において使用した酸化防止剤(安定剤)は、前記のi〜ivから選択したものである。
なお、実施例9〜15および比較例12〜16における分析・評価(イソソルビド等各種原料中の金属量、イソソルビドおよびイソソルビド組成物の安定性の評価、ポリマーの比粘度、ポリマーの色相)は前記の方法にて行った。
実施例9.
蒸留精製済みイソソルビド100gをアセトンに溶解し、500mLの溶液とした。この溶液を撹拌しながら、環状ホスファイト類安定剤である6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピンのアセトン溶液を、イソソルビド100質量部に対して0.12質量部となるよう添加した後、アセトンを留去した。ここで得られたイソソルビド組成物を50℃に設定した熱風乾燥機に入れ、この時点を高温保持時間0とした。その後、100時間経過時点でサンプリングしpH測定を行った。更に、得られた50℃、100時間処理イソソルビド組成物を用いてポリカーボネートの重縮合反応を以下に示す操作のとおり行った。
上記イソソルビド組成物61.45g(イソソルビド0.42mol)、1,3−プロパンジオール(13.70g、0.18mol)およびジフェニルカーボネート128.53g(0.6mol)を三ツ口フラスコに入れ、重合触媒として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩(0.5mg、1.8×10−6mol)およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(16.4mg、1.8×10−4mol)を加え窒素雰囲気下180℃で溶融した。攪拌下、反応槽内を100mmHg(13.33kPa)に減圧し、生成するフェノールを溜去しながら約20分間反応させた。次に200℃に昇温した後、フェノールを留去しながら30mmHg(4.00kPa)まで減圧し、更に260℃に昇温した。ついで、徐々に減圧し、最終的に260℃、0.5mmHg(0.067kPa)の条件下で反応させた。この時点を時間0分とし60分後サンプリングし、比粘度およびCol−b値を測定した。結果を表3に示す。
実施例10.
重縮合反応における2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩の添加量を0.25mg(0.9×10−6mol)とした以外は実施例9と同様に実施した。結果を表3に示す。
実施例11.
イソソルビド100質量部に対する6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(i.環状ホスファイト類)の添加量を0.0035質量部とし、重縮合反応における2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩の添加量を0.25mg(0.9×10−6 mol)とした以外は実施例9と同様に実施した。結果を表3に示す。
実施例12.
重縮合反応における触媒を2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩ではなく水酸バリウム八水和物(0.284mg、0.9×10−6mol)とした以外は実施例9と同様に実施した。結果を表3に示す。
実施例13.
重縮合反応における触媒を2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン二ナトリウム塩ではなく水酸バリウム八水和物(0.57mg、1.8×10−6mol)とした以外は実施例9と同様に実施した。結果を表3に示す。
実施例14.
1,3−プロパンジオールに代わり1,4−ブタンジオールを同じモル数で使用した以外は実施例10と同様に操作を行った。結果を表3に示す。
実施例15.
1,3−プロパンジオールに代わり1,6−ヘキサンジオールを同じモル数で使用した以外は実施例10と同様に操作を行った。結果を表3に示す。
比較例12.
安定剤として、環状ホスファイトではなくフェノール系安定剤(ii)である2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを用い、イソソルビド100質量部に対する添加量を0.0029質量部とした以外は実施例9と同様に実施した。結果を表3に示す。
比較例13.
安定剤として環状ホスファイトではないリン系安定剤(iii)であるであるビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトを用い、イソソルビド100質量部に対する添加量を0.0016質量部とした以外は実施例9と同様に実施した。結果を表3に示す。
比較例14.
安定剤として、環状ホスファイトでは無く、NaBH(iv)を用い、イソソルビド100質量部に対する添加量を0.0035質量部とした以外は実施例9と同様に実施した。結果を表3に示す。
比較例15.
イソソルビドを安定剤との組成物にすることなく、実施例9と同様に50℃に設定した熱風乾燥機に入れ、100時間経過時点でサンプリングしpH測定を行った。サンプルのpHは4.2まで低下していた。結果を表に示す。このイソソルビドを使用しても良好な品質のポリマーを得られないことは他の比較例の結果より明らかだったので、重縮合反応は行わなかった。
比較例16.
市販のイソソルビドを蒸留精製、安定剤の添加、50℃での100時間保持処理のいずれも行うことなく、実施例9と同様の重縮合反応に用いた。結果を表3に示す。
Figure 0005379016
参考例1〜3および比較参考例1において使用したイソソルビドはロケット社製品を使用した。また酸化防止剤として6−[3−(3−t−ブチル‐4−ヒドロキシ‐5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ‐t−ブチルジベンズ[d、f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン(Sumilizer(登録商標)GP、住友化学工業株式会社製)、ビス(2,6−ジ−t−ブチル‐4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(アデカスタブ(登録商標)PEP−36、アデカ株式会社製)、3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)(和光純薬工業株式会社製)を使用した。
過酸化物量については、下記の手順により調製した試料溶液、標準溶液、空試験側溶液を用いて、JIS K0115(吸光光度分析通則、対応国際規格ICS 71.040.50)に従い、測定波長360nm、セル長10mmにて測定した吸光度より下記の式(eq−1)にて求めた。
・試料溶液の調製:蒸留後のサンプル5gに水10mLを加え溶解した後、酢酸1mL、更に2%ヨウ化カリウム溶液2mLを加え、窒素封入後に栓をして暗所に90分間放置してから水を加えて液量を25mLにした。
・標準溶液:蒸留後サンプル5gに水10mLを加え溶解した後、過酸化物標準液(5mg−H/L)5mL、酢酸1mL、および2%ヨウ化カリウム溶液2mLを順に加え、窒素封入してから栓をして暗所に90分間放置後、水を加えて液量を25mLにした。
・空試験溶液:水10mLに酢酸1mL、2%ヨウ化カリウム溶液2mLを加えた後、窒素封入してから栓をして暗所に90分間放置後、水を加えて液量を25mLにした。
A=a×5×f/(b−a) (eq−1)
ここで、Aはサンプル中の過酸化物量(質量ppm)、aは試料溶液の吸光度(Abs)、bは標準溶液の吸光度(Abs)である。
参考例1.
イソソルビド100gと0.03gの6−[3−(3−t−ブチル‐4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ‐t−ブチルジベンズ[d、f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン(イソソルビドに対して300質量ppm)とを三ツ口フラスコに仕込み、150℃、0.6mmHg(0.08kPa)下で単蒸留を行い、蒸留精製されたイソソルビドの過酸化物含有量の測定を行った。結果を表4に示す。
参考例2.
酸化防止剤をビス(2,6−ジ‐t−ブチル‐4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(アデカスタブ(登録商標)PEP−36)に変更した以外、参考例1と同様に操作を行った。結果を表4に示す。
参考例3.
酸化防止剤を3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)に変更した以外、参考例1と同様に操作を行った。結果を表4に示す。
比較参考例1.
酸化防止剤を添加しない以外は参考例1と同様に操作を行った。結果を表4に示す。
Figure 0005379016
本発明の無水糖アルコール組成物は、保存安定性が良好で種々の用途に好適であり、特に該無水糖アルコール組成物を原料として製造された、植物由来成分を含有するポリカーボネートは色相などの物性が良好であり、光メディア用途、電気・電子・OA分野、自動車・産業機器用途、医療用途、保安用途、シート・フィルム、包装用途、および雑貨用途など様々な用途に極めて適している。

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表される無水糖アルコール100質量部に対して、
    Figure 0005379016
    (R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基から選ばれる基である)
    下記式(2)で表される環状ホスファイト類0.0005〜0.5質量部を含有する無水糖アルコール組成物。
    Figure 0005379016
    (式中、R、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、Rは水素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表す。Xは単結合、硫黄原子もしくは−CHR10−基(R10は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す)を表す。
    Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−COR11−基(R11は単結合又は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素側に結合していることを示す。)を表す。Y、Zは、いずれか一方がヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、もう一方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す
    但し、Yがヒドロキシル基であるときは、R及びRの一方は炭素数3〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。
    また、式(2)における2個のRは互いに同一でもよく、異なってもよい。更に、式(2)における2個のRは互いに同一でもよく、異なってもよい。そして、式(2)における2個のRは互いに同一でもよく、異なってもよい。)
  2. リン系安定剤(但し、請求項1記載の式(2)に該当するものを除く)、フェノール系安定剤、イオウ系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤から選ばれる少なくとも1種の補助安定剤を、請求項1記載の式(1)の無水糖アルコール100質量部に対して2.5×10−5〜10質量部含む請求項1記載の無水糖アルコール組成物。
  3. 請求項1記載の式(1)の無水糖アルコ−ル100質量部と、請求項1記載の式(2)の環状ホスファイト類0.0005〜0.5質量部とを混合することを特徴とする請求項1記載の無水糖アルコール組成物の製造方法。
  4. 請求項1記載の式(1)の無水糖アルコ−ルを請求項1記載の無水糖アルコール組成物とすることを特徴とする請求項1記載の式(1)の無水糖アルコ−ルの安定化方法。
  5. 請求項1記載の式(1)の無水糖アルコ−ルが、Na、Fe、Caの含有量合計が2質量ppm以下であり、ガスクロマトグラフィーでの純度分析値が99.7モル%以上である請求項1記載の無水糖アルコール組成物と、Na、Fe、Caの含有量合計が2質量ppm以下であり、ガスクロマトグラフィーでの純度分析値が99.7モル%以上である下記式(3)で表されるジオールとをジオール成分として用い、
    Figure 0005379016
    (Rは炭素数が2から12である脂肪族基)
    Na、Fe、Caの含有量合計が2質量ppm以下であり、ガスクロマトグラフィーでの純度分析値が99.7モル%以上である下記式(4)
    Figure 0005379016
    (RおよびRは、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基から選ばれる基であり、RとRは同じ基であっても異なる基であってもよい。)
    で表される炭酸ジエステルとを用いて、重縮合触媒として1種類以上のアルカリ金属化合物、1種類以上のアルカリ土類金属化合物、またはその両方の存在下に溶融重縮合させることを特徴とする下記式(5)で表されるポリカーボネートの製造方法。
    Figure 0005379016
    (R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基から選ばれる基であり、Rは炭素数が2から12である脂肪族基であり、nは1または0.6≦n≦0.9である。)
  6. 重縮合触媒がナトリウム化合物またはバリウム化合物である請求項5に記載のポリカーボネートの製造方法。
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