JP5378429B2 - 再生ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、使用済みポリオレフィン系樹脂組成物を再生することで得られる再生ポリオレフィン系樹脂組成物に関する。
現在、家電製品、複写機などのOA機器やコンピュータの筐体や部品として、オレフィン系、スチレン系、アクリロニトリル系およびポリカーボネート系樹脂などの熱可塑性樹脂組成物が一般的に用いられている。これら製品が役目を終えて捨てられる段になると、廃棄物として取り扱われ、その多くは焼却や埋め立てや燃料として処理されてきた。しかしながら、近年、焼却、埋め立てによる環境汚染や埋め立ての処分場の不足が社会的問題となっている状況を受けて、家電業界やOA機器業界では、環境負荷低減や資源の有効活用の観点から、使用済みの熱可塑性樹脂組成物をそのまま粉砕して再溶融し、各種成形品に加工するマテリアルリサイクルが推進されており、マテリアルリサイクル材の製品への適用が進められている。
なお、使用済み家電製品の樹脂材料は、大半をポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン)系、ポリスチレン(HIPS:High Impact Polystyrene、GPPS:General Purpose Polystyrene)系、アクリロニトリル系(ABS:Acrylonitrile-Butadiene-Styrene、AS:Acrylonitrile-Styrene)の樹脂組成物が占め、使用済みOA機器やコンピュータの樹脂材料は、大半をアクリロニトリル系(ABS、AS)、ポリカーボネート(PC:Polycarbonate)系、ポリカーボネート/アクリロニトリル系、難燃系の樹脂組成物が占めている。
使用済み家電製品やOA機器から回収される廃プラスチックの中で、手解体により回収できないプラスチック残さ(シュレッダーダスト)は、ゴムや金属類の異物、異種樹脂の混合物であり、物性やゴミ等の異物の問題により、そのまま使用することはできない。これらのプラスチック残さは、比重差による分別回収が進められており、水に浮くポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)系樹脂は、他の樹脂に比べて、分別回収しやすい。
しかし、異物の混入により、新材に比べて、衝撃特性(例えば、シャルピー衝撃強度)や伸び特性(例えば、引張破断伸び率)等の靭性面の物性低下が著しいことがわかっている。これら異物の除去方法としては、洗浄することが有効であるが、製品破砕時にこびり付いた異物を洗浄で取りきるのは困難である。そこで、押出機のスクリーンメッシュを用いて溶融状態にした樹脂を押し出して、異物を除去する方法が知られている。この方法では、スクリーンメッシュを細かくすることにより、異物除去効果が高く、衝撃特性や伸び特性等の靭性面の物性が大幅に改善されるが、異物がメッシュに目詰まりすることにより、押出機がベンドアップし、生産性が大きく低下することがあり、異物除去レベルと生産性がトレードオフの関係にあるとされている。また、スクリーンメッシュを通過した異物による劣化やスクリーンメッシュの交換時間が長くなることによる熱劣化により、物性低下を引き起こす。
一般的に、樹脂組成物は、時間の経過とともに使用環境下において外力や化学変化等により徐々に劣化が進行する。使用済み樹脂組成物をリサイクルするためには、樹脂組成物の劣化度合を把握して、その劣化に対して、機械的物性および熱酸化安定性等を改善する必要がある。特に、使用済み樹脂組成物は、選別工程で金属類を完全に除去することが不可能であり、銅線屑や電線屑に含まれる微量の金属成分(銅や鉄)による機械的物性および熱酸化安定性の劣化が著しい。このことから、使用済み樹脂組成物をリサイクルするためには、銅線屑や電線屑に含まれる微量の金属成分(銅や鉄)による劣化を抑制することが必須であると考えられる。
したがって、使用済み樹脂組成物をリサイクルする場合、樹脂組成物の基材や安定剤等の添加剤だけでなく、銅線屑や電線屑に含まれる微量の金属成分(銅や鉄)に起因する劣化度合も把握する必要がある。ポリオレフィン系樹脂組成物の中でも、特に、ポリエチレン樹脂は、劣化を起こしやすく、金属イオンが触媒作用を起こすことにより、自動酸化反応(銅害)が促進され、劣化に至る(図1参照)。金属の触媒作用は、各金属種により影響度合が異なっており(Co>Mn>Cu>Fe>V>>Ni>Ti〜Ca〜Ag〜Zn>Al>Mg)、最も影響の大きいとされるCoやMnは、樹脂組成物に対して接触する機会が少ないのに対して、Cu、Feは、銅線屑や電線屑に含まれる微量の金属成分として、接触する可能性が大きい。
使用済み樹脂組成物をリサイクルする従来の方法としては、例えば、特許文献1(特開2002−105332号公報)には、樹脂組成物の基材の劣化により低下した機械的物性を再生する方法として、熱可塑性樹脂に該熱可塑性樹脂を構成する単量体と同一または類似の単量体をグラフト重合させることによって該樹脂との相溶性を付与したオレフィン系ゴムおよびアクリル系ゴムを等価再生性改良剤として添加する方法が提案されている。特許文献1に具体的に開示された等価再生改良剤であるアクリロニトリル・スチレン−g−オレフィン系ゴム等を添加した場合、靭性の改善は期待できるが、特に銅線屑や電線屑に含まれる微量の金属成分(銅や鉄)による劣化を抑制する効果はないものと考えられる。
また、特許文献2(特開2001−302809号公報)には、無機充填剤を配合したポリオレフィン系樹脂をリサイクルする場合に、ハイドロタルサイト類化合物(例えば、ハイドロタルク石)と一般式R−CO−NH−(CH2)n−NH−CO−R(例えば、エチレンビスステアリルアミド)で表される化合物とフェノール系およびリン系酸化防止剤を配合することで、熱酸化安定性、臭気、色相安定性が良好である熱可塑性樹脂組成物を得る方法が開示されている。しかし、エチレンビスステアリルアミドおよび酸化防止剤は、ラジカル反応を抑制する捕捉剤の役割しか有しておらず、異物として銅線や電線屑に含まれる触媒作用の大きい金属成分(銅や鉄)による樹脂の酸化劣化促進反応は、抑制することができないと考えられる。
また、特許文献3(特開平08−302331号公報)には、合成樹脂組成物中に2,4−ジヒドロキシ安息香酸アニリド誘導体を配合することにより、Mn、Co、Cu、Fe、Pb等の重金属による触媒作用を抑制する方法が開示されている。特許文献3に記載の添加剤では、添加剤が消費した場合や添加剤が経年劣化した場合、再度、銅や鉄による酸化劣化促進反応が活性化して、樹脂組成物の劣化が開始されるため、銅線屑や電線屑に含まれる微量の金属成分(銅や鉄)による劣化を十分に防止することができないと考えられる。
特開2002−105332号公報 特開2001−302809号公報 特開平08−302331号公報
銅や鉄による樹脂の酸化劣化促進反応を抑制するためには、キレート剤を添加して錯体を形成して金属を不活性化させることが有効である。しかし、単にキレート剤を添加しても、添加剤(キレート剤)が消費されたり経年劣化した場合、再度、銅や鉄による酸化劣化促進反応が活性化して、樹脂組成物の劣化が開始されるため、金属成分の不活性化を維持するための安定化剤が必要であると考えられる。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、リサイクル使用時に起こる銅線屑や電線屑に含まれる微量の金属成分(銅や鉄)による劣化を考慮して、従来より優れた熱安定性を有する再生ポリオレフィン系樹脂組成物を得ることを目的としている。
本発明は、100重量部の使用済みポリオレフィン系樹脂組成物、0.1〜10重量部の反応性金属捕捉剤、および、0.1〜1重量部の触媒金属を含有することを特徴とする再生ポリオレフィン系樹脂組成物である。
上記反応性金属捕捉剤は、カルボジイミド基を有する化合物(カルボジイミド化合物)およびオキサゾリン基を有する化合物(オキサゾリン化合物)からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含むことが好ましい。
上記触媒金属は、銀、亜鉛およびアルミニウムからなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。
本発明においては、使用済みポリオレフィン系樹脂組成物中に反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加することにより、使用済みポリオレフィン系樹脂組成物中に含まれる金属成分が不活性化され、ポリオレフィン系樹脂の酸化劣化促進反応が抑制されるため、新材ポリオレフィン系樹脂組成物に相当するか、あるいはそれ以上の熱安定性を有する再生ポリオフィン系樹脂組成物を得ることができる。
上記反応性金属捕捉剤がカルボジイミド化合物である場合、触媒金属により変性させた末端のカルボキシル基(−COOH基)と反応して、金属成分を不活性化する(金属成分と錯体を形成する)N−アシル尿素が生成される。したがって、使用済みポリオレフィン系樹脂組成物中の残留金属による酸化劣化促進反応(銅害)を抑制でき、新材ポリオレフィン系樹脂組成物に相当するか、あるいはそれ以上の熱安定性を有する再生ポリオフィン系樹脂組成物を得ることができる。また、反応性金属捕捉剤がオキサゾリン化合物である場合も同様の効果が得られる。
本発明の実施の形態1におけるポリエチレン樹脂の劣化反応を説明する図である。 本発明の実施の形態1における分子切断した末端アルデヒド基の酸化反応を説明する図である。 本発明の実施の形態1における金属不活性機構を有する化合物の生成反応を説明する図である。 N−アシル尿素と金属成分とにより形成される錯体を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
[ポリオレフィン系樹脂組成物]
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を構成するポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン、ホモポリプロピレン、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−ブテンブロック共重合体、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィングラフト共重合体等が挙げられる。また、使用済み家電製品等から回収された再生ポリプロピレン樹脂も含まれる。これらのポリプロピレン系樹脂にエチレン−α−オレフィン共重合体、スチレン系エラストマー等の公知の樹脂やタルク、マイカ、ワラストナイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、クレー、アルミナ、シリカ、硫酸カルシウム、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維、けい砂、けし石、カーボンブラック、酸化チタン、水酸化マグネシウム、アスベスト、ゼオライト、モリブデン、珪藻土、セリサイト、シラス、水酸化カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫酸ソーダ、ベントナイト、黒鉛等の無機充填材を含有するものも含まれる。
[反応性金属捕捉剤]
本発明の反応性金属捕捉剤は、使用済みポリオレフィン系樹脂組成物中に含まれる金属成分を補足し不活性化することのできる化合物である。好適な反応性金属補足剤としては、例えば、カルボジイミド基を有する化合物(カルボジイミド化合物)、オキサゾリン基を有する化合物(オキサゾリン化合物)が挙げられる。
カルボジイミド化合物は、分子内に少なくとも一つのカルボジイミド基を有する化合物であればいかなるものでもよい。これらのカルボジイミド化合物は、脂肪族、脂環族、芳香族のいずれかでもよい。例えば、N,N’−ジメチルカルボジイミド、N,N’−ジエチルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、N,N’−ジイソブチルカルボジイミド、N,N’−ジオクチルカルボジイミド、N,N’−t−ブチル−イソプロピルカルボジイミド、N,N’−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N’−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N−トリイル−N’−シクロヘキシルカルボジイミド、N−トリイル−N’−フェニルカルボジイミド、N,N’−ジフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジエチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2−エチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2−イソブチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジ−t−ブチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,4,6−トリメチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,4,6−トリイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,4,6−トリイソブチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−o−トリイルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−トリイルカルボジイミド、N,N’−ジ−β−ナフチルカルボジイミド等が挙げられる。
これらのなかでも、耐熱性および反応性や脂肪族ポリエステルとの親和性の点で、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジ−t−ブチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−o−トリイルカルボジイミドなどが有利な傾向にあり、特に、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドあるいは、N,N’−ジ−シクロヘキシルカルボジイミドが好ましい。
また、カルボジイミド化合物としてはポリカルボジイミド化合物を用いることもできる。ポリカルボジイミド化合物としては、例えば、ポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)等が挙げられる。ポリカルボジイミド化合物の分子量は1000〜50000の範囲であることが好ましく、カルボジイミド基の数は10〜500であることが好ましい。なお、工業的に入手可能なポリカルボジイミド化合物としては、例えば、カルボジライトLA−1(日清紡ケミカル製)、スタバクゾールP(ラインケミー社製)、スタバクゾールP−400(ラインケミー社製)などが例示できる。
また、オキサゾリン化合物としては、2,2’−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)等が挙げられる。なお、工業的に入手可能なオキサゾリン化合物としては、例えば、エポクロスRPS−1005(日本触媒製)などが例示できる。
上記の反応性金属捕捉剤については、その一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
[触媒金属]
本発明の触媒金属は、ポリオレフィン系樹脂組成物を酸化劣化させる反応に対する触媒作用が小さく、アルデヒド基(−CHO基)をカルボキシル基(−COOH基)に変性させる反応に対する触媒作用が大きい金属である。例えば、銀、亜鉛、アルミニウムが挙げられる。なお、該触媒金属は、使用済み樹脂中に残留する鉄や銅以外の金属である。
ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン樹脂である場合、既存の添加剤(酸化防止剤)が消費された後に、酸化劣化によりポリエチレン樹脂が分子切断され、切断された末端にアルデヒド基(−CHO基)が生じる(図1参照)。このアルデヒド基は、銀、亜鉛、アルミニウム等の触媒金属により、カルボキシル基(−COOH基)に変換させることができる(図2参照)。このカルボキシル基は、例えば、上記反応性金属補足剤であるカルボジイミド化合物と反応することにより、N−アシル尿素が生成される(図3参照)。
また、ポリエチレン樹脂以外の樹脂、例えば、ポリプロピレン樹脂が酸化劣化した場合は、分子切断した末端にアルデヒド基(−CHO基)および不活性なケトン基(−C=O基)が得られ、ここで、反応は停止する。不活性なケトン基のみでは、分子量の低下が起こり、樹脂の機械的物性が低下するのみであるが、ケトン基以外のアルデヒド基(−CHO基)を触媒金属によりカルボキシル基(−COOH基)に変換して、例えば、上記反応性金属補足剤であるカルボジイミド化合物と反応することにより、N−アシル尿素が生成される(図3参照)。
このようにして生成されるN−アシル尿素は、アミド基(NR2基)やカルボニル基(CO基)を有することから、鉄や銅などの金属成分と錯体を形成し、金属成分を不活性化する作用を有している(図4参照)。このため、残留金属による樹脂の酸化劣化促進反応(銅害)を抑制することができる。
また、例えば、反応性金属捕捉剤がオキサゾリン基を有する化合物である場合も、同様にカルボキシル基と反応することにより、鉄や銅などの金属成分と錯体を形成する化合物(アミドエステル)が生成され、同様の効果が得られる。
上記触媒金属については、その一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
[耐熱安定剤]
本発明の再生ポリオレフィン系樹脂組成物には、さらに、耐熱安定剤を添加することが好ましい。本発明に用いられる使用済みポリオレフィン系樹脂組成物が、使用済み家電由来のプラスチック残さから選別回収されたもの等である場合、新材に添加されていた耐熱安定剤は著しく消費されているためである。
耐熱安定剤は、(ヒンダード)フェノール系、リン系、イオウ系等の酸化防止剤および金属不活性剤を少なくとも1種以上を含むことが好ましい。耐熱安定剤の構成比率は、特に制限されるものではないが、必要となる物性によりその都度調整することが望ましい。再生ポリオレフィン系およびポリスチレン系樹脂組成物に対する耐熱安定剤の添加量は、好ましくは、0.05〜10重量部である。
耐熱安定剤を構成する酸化防止剤のうち、フェノール系の酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ステアリルβ−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が挙げられる。
リン系の酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスフォナイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリアリルホスファイト、トリ(モノノニルフェニル)ホスファイトが挙げられる。
イオウ系の酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジオクタデシル−3,3’−チオジプロピオネートが挙げられる。
これらの中でも、耐熱安定性の点で、フェノール系の酸化防止剤としてはテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、リン系の酸化防止剤としてはトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、イオウ系の酸化防止剤としてはジオクタデシル−3,3’−チオジプロピオネートを用いることが好ましい。
本発明の再生ポリオレフィン系およびポリスチレン系樹脂組成物に添加する耐熱安定剤を構成する金属不活性剤としては、2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジド、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド、N−フォーミイルサリチロイルヒドラジン、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾールカリウム塩、N,N−ジベンザール(オキザリルヒドラジド)、N,N−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ハイドロキシハイドロシンナメート)等の公知ものが用いられる。これらの中でも、耐熱安定性の点で、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジドが好ましい。
[その他の添加剤]
本発明においては、本発明の目的を阻害しない限り、可塑剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、染料、顔料、帯電防止剤等の添加剤を配合することができる。なお、これらの添加剤については、その一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
可塑剤としては、ポリエチレングリコール、ポリアミドオリゴマー、エチレンビスステアロアマイド、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、ポリスチレンオリゴマー、ポリエチレンワックス、シリコーンオイル、ミネラルオイル等の公知のものから任意に選択しえ用いることができる。
離型剤としては、ポリエチレンワックス、シリコーンオイル、長鎖カルボン酸、長鎖カルボン酸金属塩等公知のものから任意に選択して用いることができる。
難燃剤としては、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリス−3−クロロプロピルホスフェート等のリン系難燃剤、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロポキシル)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ジブロモプロピルオキシフェニル)スルホン、エチレンビスペンタブロモベンゼン、ヘキサブロモシクロドデカン等の臭素系難燃剤、シリコーン系難燃剤、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の水酸化物系難燃剤等の公知のものから任意に選択して用いることができる。
難燃助剤としては、三酸化アンチモン等のアンチモン化合物、その他のものから任意に選択して用いることができる。
[反応性金属捕捉剤および触媒金属の添加]
本発明の反応性金属捕捉剤および触媒金属は、通常粉末あるいは粒状として再生ポリオレフィン系樹脂組成物中に添加される。本発明においては、使用済みポリオレフィン系樹脂組成物に反応性金属捕捉剤および触媒を添加し、所望なれば上記添加剤を添加して、混練することで成形材料(再生ポリオレフィン系樹脂組成物)を得ることができる。
反応性金属捕捉剤の添加量は、100重量部の使用済みポリオレフィン系樹脂組成物に対して、0.1〜10重量部である。0.1重量部未満では、使用済みポリオレフィン系樹脂組成物中に含まれる金属成分によるポリオレフィン系樹脂の酸化劣化を抑制する効果が得られず、10重量部を超える場合は、熱安定性の改善の効果は大きいが、剛性(たとえば、曲げ弾性率)・強度(たとえば、曲げ強度や引張強度)・靭性(たとえば、引張破断伸びや衝撃強度)・粘度の低下が大きく、樹脂組成物として、要求される機械的物性が保持されにくくなる傾向があるからである。
また、触媒金属の添加量は、100重量部の使用済みポリオレフィン系樹脂組成物に対して、0.1〜1重量部である。0.1重量部未満では、使用済みポリオレフィン系樹脂組成物中に含まれる金属成分によるポリオレフィン系樹脂の酸化劣化を抑制する効果が得られず、1重量部を超える場合は、熱安定性の改善の効果は大きいが、剛性(たとえば、曲げ弾性率)・強度(たとえば、曲げ強度や引張強度)が高くなり、靭性(たとえば、引張破断伸びや衝撃強度)が低下することから、樹脂組成物として、要求される機械的物性が保持されにくくなる傾向があるからである。
混練の方法としては、溶融混練、溶媒キャストブレンド、ラテックスブレンド、ポリマーコンプレックス等の物理的ブレンドを用いて混練する方法が挙げられるが、特に、溶融混練法が好ましい。上記材料を混練する装置としては、タンブラ、ヘンシェルミキサ、ロータリーミキサ、スーパーミキサ、リボンタンブラ、Vブレンダ等が用いられ、上記混練装置によって上記各材料を均一に分散させ、次いで、溶融混練した上で、ペレット化する。溶融混練ペレット化には単軸または多軸押出機を用いるのが一般的であるが、上記押出機以外にも、バンバリーミキサ、ローラ、コ・ニーダ、ブラストミル、プラベンダーブラウトグラフ等を用いることができ、これらを回分的または連続的に運転する。また、溶融混練はせずに、樹脂ペレット、反応性金属捕捉剤、触媒金属、その他添加剤それぞれを混ぜ合わせ、上記混合材を成形用樹脂として使用し成形機加熱筒内で溶融混練する、いわゆるモールドブレンドでの実施も可能である。
本発明の再生ポリオレフィン系樹脂組成物を用いた成形品の製造方法としては、例えば、射出成形で製造する場合、特に制限はなく、公知の種々の成形方法を用いることができる。
次に、本発明を実施例および比較例により詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例および比較例に先立って、予め一般的な酸化防止剤を添加したポリオレフィン系樹脂組成物を評価した。すなわち、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン樹脂またはポリエチレン樹脂)100重量部に対して、フェノール系の酸化防止剤であるテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、および、リン系の酸化防止剤であるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトを各0.05重量部添加したものについて、以下の物性評価を行った。
再生ポリオレフィン系樹脂組成物の熱酸化劣化度合を評価するために、まず、射出成形機により、JIS K7139に準拠した樹脂組成物の多目的試験片A形を作製した。この試験片について、熱酸化安定性試験を行い、試験前の引張破断伸び(初期値)と試験後の引張破断伸びを引張試験により測定し、両者の値を比較した。なお、ポリプロピレン樹脂組成物の熱酸化安定性試験は、JIS K7368に準拠する方法で行い、140℃で0、2000、5000時間まで試験を行った。また、ポリエチレン樹脂組成物の熱酸化安定性試験は、100℃で0、2000、5000時間まで試験を行った。
引張試験は、JIS K7161に準じて、万能試験機を用いて、試験速度50mm/minで行った。さらに、測定した引張破断伸びに基づいて、初期値に対する試験後の引張破断伸びの比率(引張破断伸び保持率(%))を求めた。
(実施例1)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、カルボジイミド化合物であるカルボジライトLA−1(日清紡ケミカル製)10重量部、および、触媒金属として銀1重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、射出成形機により、樹脂温度(成形温度)200℃、金型温度50℃の条件で、多目的試験片A形を成形した。得られた試験片を用いて、140℃で熱酸化劣化試験を0、2000、5000時間行い、引張試験による引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。
この結果、本発明の再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で100%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例3に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリプロピレン樹脂(比較例1に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例2)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤としてカルボジライトLA−1(日清紡ケミカル製)0.1重量部、および、触媒金属として亜鉛0.1重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。この結果、本発明の再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で50%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例3に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリプロピレン樹脂(比較例1に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例3)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、カルボジイミド化合物であるスタバクゾールP−400(ラインケミー社製)5重量部、および、触媒金属としてアルミニウム0.5重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。この結果、本発明の再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で100%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例3に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリプロピレン樹脂(比較例1に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例4)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤としてカルボジライトLA−1(日清紡ケミカル製)5重量部、オキサゾリン化合物であるエポクロスRPS−1005(日本触媒製)5重量部、および、触媒金属として銀0.5重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。この結果、本発明の再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で100%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例3に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリプロピレン樹脂(比較例1に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例5)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、エポクロスRPS−1005(日本触媒製)1重量部および触媒金属として、アルミニウム1重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。この結果、本発明の再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で60%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例3に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリプロピレン樹脂(比較例1に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例6)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド10重量部および触媒金属として、銀1重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。この結果、本発明の再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で70%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例3に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリプロピレン樹脂(比較例1に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例7)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、N,N’−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド5重量部および触媒金属として、亜鉛0.5重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。この結果、本発明の再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で55%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例3に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリプロピレン樹脂(比較例1に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例8)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、スタバクゾールP−400(ラインケミー社製)5重量部、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド5重量部および触媒金属として、アルミニウム1重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。この結果、本発明の再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で75%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例3に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリプロピレン樹脂(比較例1に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例9)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、カルボジライトLA−1(日清紡ケミカル製)0.5重量部、スタバクゾールP−400(ラインケミー社製)0.5重量部、エポクロスRPS−1005(日本触媒製)0.5重量部、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド0.5重量部および触媒金属として、銀1重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。この結果、本発明の再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で62%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例3に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリプロピレン樹脂(比較例1に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例10)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物50重量部および新材ポリプロピレン樹脂組成物50重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、カルボジライトLA−1(日清紡ケミカル製)10重量部および触媒金属として、銀1重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。この結果、本発明の再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で100%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例3に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリプロピレン樹脂(比較例1に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例11)
使用済み家電製品より選別回収したポリエチレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、カルボジライトLA−1(日清紡ケミカル製)10重量部および触媒金属として、銀1重量部を添加して混合したものを、180℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして試験片を成形した。得られた試験片を用いて、100℃で熱酸化劣化試験を0、2000、5000時間行い、引張試験による引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。
この結果、本発明の再生ポリエチレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で100%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例9に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリエチレン樹脂(比較例2に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例12)
使用済み家電製品より選別回収したポリエチレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、スタバクゾールP−400(ラインケミー社製)0.1重量部および触媒金属として、亜鉛0.1重量部を添加して混合したものを、180℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例11と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表1に示す。この結果、本発明の再生ポリエチレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で60%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例9に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリエチレン樹脂(比較例2に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例13)
使用済み家電製品より選別回収したポリエチレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド10重量部および触媒金属として、アルミニウム1重量部を添加して混合したものを、180℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例11と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。この結果、本発明の再生ポリエチレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で72%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例9に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリエチレン樹脂(比較例2に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
(実施例14)
使用済み家電製品より選別回収したポリエチレン樹脂組成物50重量部および新材ポリエチレン樹脂組成物50重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、カルボジライトLA−1(日清紡ケミカル製)10重量部および触媒金属として、亜鉛1重量部を添加して混合したものを、180℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例11と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。この結果、本発明の再生ポリエチレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で100%で、引張破断伸び保持率が50%以上であり、反応性金属捕捉剤および触媒金属を添加する前(比較例9に該当)に比べて、熱安定性の改善効果がみられ、新材ポリエチレン樹脂(比較例2に該当)相当まで熱安定性が改善できることがわかった。
Figure 0005378429
(比較例1)
一般的な新材ポリプロピレン樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表2に示す。この結果、新材ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で50%であった。
(比較例2)
一般的な新材ポリエチレン樹脂組成物を用いて、実施例11と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表2に示す。この結果、新材ポリエチレン樹脂組成物は、外観が良好で、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で100%、5000時間後で60%であった。
(比較例3)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表2に示す。この結果、再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が褐色に変色し、クラックが発生しており、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で20%、5000時間後で0%であった。
(比較例4)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤としてカルボジライトLA−1(日清紡ケミカル製)10重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表2に示す。この結果、再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が褐色に変色し、クラックが発生しており、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で21%、5000時間後で0%であった。このことから、反応性金属補足剤のみを添加しても本願発明の効果は得られないことがわかる。
(比較例5)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、触媒金属として銀1重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表2に示す。この結果、再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が褐色に変色し、クラックが発生しており、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で17%、5000時間後で0%であった。このことから、触媒金属のみを添加しても本願発明の効果は得られないことがわかる。
(比較例6)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、N,N’−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド10重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表2に示す。この結果、再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が褐色に変色し、クラックが発生しており、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で19%、5000時間後で0%であった。このことから、反応性金属補足剤のみを添加しても本願発明の効果は得られないことがわかる。
(比較例7)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、反応性金属捕捉剤として、カルボジライトLA−1(日清紡ケミカル製)0.05重量部および触媒金属として、銀0.05重量部を添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表2に示す。この結果、再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が褐色に変色し、クラックが発生しており、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で21%、5000時間後で0%であった。このことから、反応性金属補足剤および触媒金属の添加量が少ない場合、本願発明の効果が得られないことがわかる。
(比較例8)
使用済み家電製品より選別回収したポリプロピレン樹脂組成物100重量部に対して、一般的な酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤であるテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、および、リン系酸化防止剤であるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトを各5重量部添加して混合したものを、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表2に示す。この結果、再生ポリプロピレン樹脂組成物は、外観が褐色に変色し、クラックが発生しており、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で29%、5000時間後で0%であった。このことから、一般的な酸化防止剤のみを添加しても、本願発明のような効果は得られないことがわかる。
(比較例9)
使用済み家電製品より選別回収したポリエチレン樹脂組成物を用いて、実施例11と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表2に示す。この結果、再生ポリエチレン樹脂組成物は、外観が褐色に変色し、クラックが発生しており、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で30%、5000時間後で0%であった。
(比較例10)
使用済み家電製品より選別回収したポリエチレン樹脂組成物に対して、反応性金属捕捉剤としてエポクロスRPS−1005(日本触媒製)10重量部を添加して混合したものを、180℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混練して、3〜5mmのペレットを作製した。
得られたペレットを用いて、実施例1と同様にして、試験片を成形し、引張破断伸び保持率(%)を測定した。結果を表2に示す。この結果、再生ポリエチレン樹脂組成物は、外観が褐色に変色し、クラックが発生しており、熱酸化劣化試験後の引張破断伸び率が、2000時間後で25%、5000時間後で0%であった。このことから、反応性金属補足剤のみを添加しても本願発明の効果は得られないことがわかる。
Figure 0005378429
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (1)

  1. 100重量部の使用済みポリオレフィン系樹脂組成物、0.1〜10重量部の反応性金属捕捉剤、および、0.1〜1重量部の触媒金属を含有し、
    前記反応性金属捕捉剤は、カルボジイミド基を有する化合物を含み、
    前記触媒金属は、銀、亜鉛およびアルミニウムからなる群から選択される少なくとも一種を含むことを特徴とする再生ポリオレフィン系樹脂組成物。
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