JP5374335B2 - ボトルホルダ及び飲料サーバ - Google Patents

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Description

本発明は、飲料を収容したボトルを支持するボトルホルダ、及び、このボトルホルダを備えた飲料サーバに関する。
従来から、ボトルに収容された水等の飲料を供給する飲料サーバが知られている。このような飲料サーバにおいて、殺菌処理がなされていない空気がボトル内に入ると、雑菌の繁殖やカビの発生の原因となる。
特許文献1に記載の飲料サーバでは、飲料の流出に伴ってボトルの内容積が小さくなるように側壁部が潰れるボトルが用いられている。これにより、ボトル内部の飲料に空気や空気中の雑菌等が混入しないので、飲料の味が変化せず、かつ、衛生的であるという効果がある。
特開2008−273605号公報
図6に示すように、特許文献1に記載の飲料サーバでは、角形のボトル60の上方に突出した首部62を塞ぐためのキャップ部分(排出口)64を、飲料サーバの上部に設けられたボトルホルダ66に下向きに挿入することで、ボトル60のキャップ部分64が飲料サーバの飲料供給口にセットされる。
これにより、飲料サーバに設けられた給水管68がボトル60の首部62の中に入り込み、吸水管68の側部に形成された給水口68aを介して、ボトル60内の飲料が飲料サーバに供給される。また、飲料サーバにセットされたボトル60は、その首部62の周囲に設けられた肩部72において、ボトルホルダ66によって支持される。
そして、ボトル60から飲料が排出されると、ボトル60は、大気圧によって、その側壁部74が潰されるようにして鉛直下方向に収縮していくが、その際、ボトル側壁部74には、その変形に抗する力(抵抗力)が発生する。この抵抗力は、ボトル60の側辺部よりも角部において大きくなる。
ボトル60の側壁部74で生じる抵抗力により、ボトル肩部72に対しても下方向の力が作用する。ボトル肩部72には、通常、補強用のリブが設けられているものの、この補強用リブはボトル60と一体に形成されていてその強度は十分ではない。このため、ボトル60内の飲料の流出に伴い、ボトル肩部72は下方向に移動していき、その結果、ボトル側壁部74が下側に垂れ下がっていく。
そして、図7に示すように、ボトル60内の飲料が少なくなると、ボトル側壁部74の一端がボトルホルダ66と接触する。このとき、ボトルホルダ66には、ボトル角部76に働く強い抵抗力を受けて、下方向に強い力が作用する。そして、ボトル角部76がボトルホルダ66を押し下げる方向に力が作用すると、その反発力によって、ボトル60に対して上向きの力が作用する。
ボトル内の飲料が少ない場合、すなわち、ボトルの自重が小さくなった場合には、ボトルに対して作用する上向きの力にボトルの自重が耐えられなくなり、飲料サーバ本体にセットされたボトルの首部62及びキャップ部64が浮き上がるおそれがある。ボトル62の首部が浮き上がってしまうと、吸水管68の側部に形成された給水口68aがキャップ部64によって塞がれることになり、液体の供給が妨げられる。
本発明は、上記背景に鑑み、ボトルが飲料サーバ本体から浮き上がるおそれをなくすことが可能なボトルホルダ、及びこのボトルホルダを備えた飲料サーバを提供することを目的とする。
本発明のボトルホルダは、飲料の流出に従って変形する角形ボトルから飲料を供給する飲料サーバに取り付けられ、飲料サーバに装填されたボトルの装填面を支持するボトルホルダであって、ボトルの装填面を支持する支持部と、ボトルの角部と相対しない支持部上の位置に設けられ、飲料サーバに装填されたボトルと密着して、ボトルを上方に押し上げる突起部とを備えることを特徴とする。
この構成により、ボトルの角部がボトルホルダに接触する力が弱くなるため、ボトルに対する上向きの反発力が小さくなる。したがって、飲料の流出に伴いボトルの自重が小さくなった場合でも、ボトルが飲料サーバ本体から浮き上がることはなく、飲料サーバ側の給水口がボトルによって塞がってしまうのを防止することができる。
また、本発明のボトルホルダは、飲料サーバに装填されたときにボトル角部が支持面と当接しないことを特徴とする。この構成により、ボトルの角部がボトルホルダに接触しなくなるため、ボトルホルダが角部によって押し下げられることがなくなる。したがって、ボトルに対する上向きの反発力が生じることがなくなるから、ボトルが飲料サーバ本体から浮き上がるおそれがなくなる。
また、本発明のボトルホルダの突起部には、支持部よりも急峻な傾斜面が設けられ、傾斜面は支持部に向かうにつれて幅が広くなっていることを特徴とする。この構成により、突起部がボトル側辺部から受ける圧力が分散されるため、ボトルと密着する突起部において強い押圧力がかかるのを防止することができる。
本発明の飲料サーバは、上記ボトルホルダと、ボトルの装填面側から角形ボトルの内部に入り込む給水管と、給水管に形成されてボトルから液体を供給するための給水口と、給水管と接続されて給水口を介して供給された液体を蓄える貯留タンクとを備える。この構成によっても、上記と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、ボトル角部がボトルホルダを押し下げる力が少なくなるから、ボトル内の液体量が少なくなった場合に、ボトルが浮き上がってしまうことがなくなる。これにより、飲料サーバの給水口が塞がってしまうおそれをなくすことができる。
本実施の形態のウォーターサーバの外観を示す平面図である。 ボトルの外観を示す斜視図である。 図1のウォーターサーバの部分側面図である。 ボトルホルダの外観を示す斜視図である。 ボトルホルダにセットされたボトルが変形したときの状態を示す説明図である。 従来の飲料サーバにセットされたボトルの形状を示す説明図である。 図6において、ボトルが変形したときに、ボトル側壁がボトルホルダと接触する様子を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態の飲料サーバについて図面を参照して説明する。以下では、飲料として水を供給するウォーターサーバを例として説明するが、本発明の飲料サーバが供給する飲料は水に限定されない。
図1は、本実施の形態のウォーターサーバ10の外観を示す図である。本実施の形態のウォーターサーバ10は、その上部にウォーターボトル30(以下、「ボトル」という。)がセットされる。ウォーターサーバ10は、ボトル30から流れ出る水をウォーターサーバ10の貯留タンクにいったん貯留し、給水コック12,14が開かれたときに貯留タンクから水を取り出す。一方の給水コック12は冷水を供給し、他方の給水コック14は熱湯を給湯する。また、ボトル30は、ウォーターサーバ10の上側に取り付けられたボトルホルダ16によって支持される。
ボトル30の外観を図2に示す。角形形状のボトル30は、例えばPET樹脂(ポリエチレンテレフタレート樹脂)によって一体に形成され、内部に水が充填されている。PET樹脂は常温において無臭であり、内部に充填された液体に臭いが移るおそれがない。また、PET樹脂は、比較的硬質であり、水が充填された状態でも大きく変形することなく、自立的に形状を維持できる。
ボトル30は、図中下側に位置する底部32、側壁を構成する側壁部34、上面を覆う肩部36、肩部36の中心から円柱状に突出する首部38から構成され、首部38には、密閉のためのキャップ40が取り付けられている。側壁部34には、複数の蛇腹42が図中上下方向に略平行に設けられており、個々の蛇腹42が押し潰されることで、側壁部34の高さが減少する。
肩部36は、首部38に向けて突出する略四角錐状となっており、その強度を向上するための複数のリブ44が形成されている。本実施形態では、略四角錐状の肩部36の稜線から側壁部34の角に至る領域を角部46と称し、肩部36の側面から側壁部34の側面に至る領域を側辺部48と称する。
図3は、ボトル30をセットしたウォーターサーバ10の側面を示す図である。ウォーターサーバ10の上側には給水管18が設けられており、ボトルの首部38及びキャップ40をこの給水管18の上端側に差し込むことにより、ボトル30がウォーターサーバ10に装填される。これにより、ボトル30内の水(液体)Wが、給水管18の上端部に形成された給水口18aを介して、ウォーターサーバ10に供給される。
ウォーターサーバ10は、冷水用の貯留タンク(以下、「冷水タンク」という)20と温水用の貯留タンク(図示せず)とを有している。冷水タンク20とボトル30は、給水管18によって接続されている。また、給水管18は、冷水タンク20からボトル30への空気の流入を防止する空気流入防止機構(図示せず)を有している。これにより、ボトル30から水が供給されても、外部からボトル30内に空気が入り込むことがなく、その結果、ボトル30は大気圧による押圧力を受けて押しつぶされる。
ボトル30に水Wを充填する際に、減菌処理が予め施された空気Aが封入されており、ボトル30内部は液体部分と空気部分によって構成される。そして、ボトル30が大気圧によって押し潰されるとき、液体Wの部分では液体の自重によって大気圧に対する反力が発生するため、液面よりも上の空気部分が最も押し潰されやすくなる。これにより、ボトル30は、底部32、及び、液面よりも上の側壁部34から変形が進んでいく。
ウォーターサーバ10の上面には、矩形状のボトルホルダ16が取り付けられている。このボトルホルダ16は、例えばプラスチックにより一体成形されており、図4に示すように、ウォーターサーバ10に固定するための枠体部22、ボトル30を支持するための支持部24、ボトル30の側辺部48を上方に持ち上げるための突起部26とから構成される。
ボトルホルダ16の支持部24は、ボトル30の肩部36の傾斜に沿った傾斜面で形成されており、その中央には、ボトル30の首部38及びキャップ40を挿通するための開口28が形成されている。ボトル30がウォーターサーバ10に装填されると、ボトル30の肩部36がボトルホルダ16の支持部24と部分的に当接した状態で、ボトル30がボトルホルダ16の上に支持される。
ボトルホルダ16の支持部24には、略三角柱形状の突起部26が設けられている。この突起部24は矩形状のボトルホルダ16の側面のほぼ中央の位置に設けられており、ウォーターサーバ10に装填されたボトル30の側辺部48と相対する。突起部26は、略台形状の傾斜面26aを有しており、ボトルホルダ16の支持部24の傾斜よりも急となっている。ウォーターサーバ10にボトルがセットされたときに、ボトル30の側辺部48がこの突起部26と密着し、ボトル30の肩部36全体を上方に押し上げる。その結果、図5に示すように、ボトル30の角部46がボトルホルダ16の支持部24から浮き上がった状態で、ボトル30がボトルホルダ16に支持される。
この傾斜面26aは、突起部26の上端から支持部24に向かうにつれて幅が広くなっており、突起部26がボトル側辺部48から受ける圧力が分散される。これにより、ボトル30と密着する突起部26において強い押圧力がかかるのを防止することができる。
ところで、ボトル30の側辺部48における抵抗力に比べ、角部46における抵抗力が大きいため、ボトル30からの水の排出に伴い、ボトル30の側壁部34が押しつぶされていくと、ボトルの角部46における抵抗力が強くなっていく。そして、角部46がボトルホルダ16の支持部24と接触すると、その接触した部分において、ボトルホルダ16を押し下げようとする強い力が作用するため、ボトル30全体に対して上向きの反発力が作用する。
しかし、本実施形態では、突起部26がボトルの側辺部48を押し上げることによって、ボトル30が押し潰された状態においても、ボトル30の角部46が浮いた状態が維持されるため(図5参照)、ボトルホルダ16が角部46によって押し下げられることがなくなる。したがって、ボトルに対する上向きの反発力が生じることがなくなるから、ボトル30の自重が小さくなった場合でも、ボトル30の首部38及びキャップ40がウォーターサーバ10から浮き上がることがなくなる。これにより、ウォーターサーバ10の給水口18aが塞がれることで、ボトル30からの水の供給が妨げられるおそれがなくなる。
また、ボトル角部46がボトルホルダ16と接触した場合でも、突起部26においてボトル30の全体を上向きに押し上げる力が作用することから、ボトル角部46においてボトルホルダ16を押し下げようとする力は弱くなる。このため、ボトルに対する上向きの反発力は弱くなるため、ボトル30の首部38及びキャップ40がウォーターサーバ10から浮き上がることがなくなる。
また、ボトル30から水が排出されると、図3に示すように、液体部分と接しないボトル底部32が優先的に潰れていく。このため、ボトル底部32において折れ目が発生してしまうと、この折れ目の部分に応力が集中して過度に潰れていくことになり、結果としてボトル30が不均一に潰れてしまい、ボトル30から水が適切に供給できなくなる要因となっていた。
ここで、ボトルホルダ16の突起部26がボトル30の側辺部48を押し上げることにより、ボトル底部32も押し上げられる結果、ボトル底部32が急激に変形することが防止されるので、ボトル底部32における折れ目の発生を抑制することができる。
以上、本発明のウォーターサーバ10について、実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、ボトルホルダ16の側面の中央に突起部26を形成しているが、ボトル端部46がボトルホルダ16から浮いた状態が維持される限り、突起部26の位置は中央に限定されることはなく、中央からずれた位置に突起部26を設けても良い。また、上記実施形態では、ボトルホルダ16を上から見たときに、4つの突起部26が対称となる位置に形成されているが、必ずしも対称になる位置に形成されている必要はなく、適宜の位置に突起部26を形成することができる。
上記実施形態では、突起部26の傾斜面は略台形状とされているが、それ以外の形状、例えば、長方形、三角形、扇形など、様々な形状を適用することができる。
また、上記実施形態では、ボトルホルダ16を構成する枠体部22、支持部24及び突起部26を一体成形しているが、これらを別個に成形しても良い。また、突起部26は各側面の上部に1つずつ形成されているが、各側面に複数の突起を形成しても良い。また、上記実施形態では支持部24の上に突起部26を設けているが、支持部24の角の部分(ボトル30の角部46と対面する部分)を凹ませるようにボトルホルダ16を構成しても良く、この構成によっても、ボトル角部46がボトルホルダ16から浮き上がった状態を維持することができる。
上記実施形態では、ボトル30は上方から見て四角形の形状をしているが、四角形以外の多角形であっても良く、その場合は、ボトルの形状に合わせたボトルホルダを用いることができる。
以上説明したように、本発明によれば、飲料の流出に伴いボトルが飲料サーバ本体から浮き上がり、飲料サーバの給水口を塞いでしまうおそれがなくなるという効果を有し、飲料の流出に伴って変形するボトルに収容された飲料を供給する飲料サーバ等として有用である。
10 ウォーターサーバ
16、66 ボトルホルダ
18、68 給水管
18a、68a 給水口
22 枠体部
24 支持部
26 突起部
30、60 ボトル
32 ボトル底部
34、74 ボトル側壁部
36 ボトル肩部
38、62 ボトル首部
40、64 キャップ
46、76 ボトル角部
48 ボトル側辺部

Claims (4)

  1. 飲料の流出に従って変形する角形ボトルから飲料を供給する飲料サーバに取り付けられ、前記飲料サーバに装填された前記ボトルの装填面を支持するボトルホルダであって、
    前記ボトルの前記装填面を支持する支持部と、
    前記ボトルの角部と相対しない前記支持部上の位置に設けられ、前記飲料サーバに装填された前記ボトルと密着して、前記ボトルを上方に押し上げる突起部とを備えるボトルホルダ。
  2. 前記ボトルの前記角部は、前記飲料サーバに装填されたときに前記支持面と当接しないことを特徴とする、請求項1記載のボトルホルダ。
  3. 前記突起部には、前記支持部よりも急峻な傾斜面が設けられ、前記傾斜面は前記支持部に向かうにつれて幅が広くなっていることを特徴とする、請求項1または2記載のボトルホルダ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のボトルホルダと、
    前記装填面側から前記角形ボトルの内部に入り込む給水管と、
    前記給水管に形成され、前記ボトルから前記液体を供給するための給水口と、
    前記給水管と接続され、前記給水口を介して供給された前記液体を蓄える貯留タンクとを備える飲料サーバ。

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