JP5372792B2 - 油圧クラッチの作動回路 - Google Patents

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Description

本発明は、オイルポンプと、前記オイルポンプが吐出するオイルを調圧する調圧弁と、前記調圧弁で調圧されたオイルで係合する油圧クラッチと、前記調圧弁で調圧された油圧を検出する油圧センサとを備える油圧クラッチの作動回路に関する。
主駆動輪である前輪の駆動力の一部を副駆動輪である後輪に配分すべく、プロペラシャフトにより駆動されるオイルポンプが吐出するオイルをリニアソレノイドバルブで調圧し、この油圧で左右の後輪の車軸に設けた油圧クラッチを選択的に係合する四輪駆動車両が、下記特許文献1により公知である。
特許第3715001号公報
ところで、上記従来のものは、オイルポンプから油圧クラッチにオイルを供給する油路に、オイルポンプが吐出するオイルを調圧するリニアソレノイドバルブと、前記オイルの油圧を検出する油圧センサとを配置しているので、リニアソレノイドバルブが閉弁している間に、オイルポンプにおいて発生してオイル中に混入した気泡がリニアソレノイドバルブや油圧センサに滞留してしまい、リニアソレノイドバルブが開弁した瞬間に前記気泡が油圧クラッチのクラッチ油室に一気に流れ込むことで、油圧クラッチがエア噛みして係合応答性が低下する問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、オイルポンプが吐出するオイルで作動する油圧クラッチのエア噛みを防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、オイルポンプと、前記オイルポンプが吐出するオイルを調圧する調圧弁と、前記調圧弁で調圧されたオイルで係合する油圧クラッチと、前記調圧弁で調圧された油圧を検出する油圧センサとを備える油圧クラッチの作動回路において、前記調圧弁を前記油圧クラッチのオイル流れ方向下流側に配置するとともに、前記油圧センサを前記油圧クラッチおよび前記調圧弁の間に配置したことを特徴とする油圧クラッチの作動回路が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記オイルポンプを前記油圧クラッチの高さ方向中央部よりも下方に配置し、前記油圧センサおよび前記調圧弁を前記油圧クラッチの高さ方向中央部よりも上方に配置したことを特徴とする油圧クラッチの作動回路が提案される。
尚、実施の形態のリニアソレノイドバルブ112,113は本発明の調圧弁に対応する。
請求項1の構成によれば、オイルポンプが吐出するオイルを調圧弁で調圧して油圧クラッチを係合させ、調圧された油圧を油圧センサで検出するものにおいて、調圧弁を油圧クラッチのオイル流れ方向下流側に配置するとともに、油圧センサを油圧クラッチおよび調圧弁の間に配置したので、油圧クラッチの非係合時に油圧クラッチ、油圧センサおよび調圧弁にオイルを流し続けてエアが溜まり難くすることができるだけでなく、万一油圧センサおよび調圧弁にエアが溜まった状態で調圧弁が開弁しても、そのエアが油圧クラッチに噛み込むことがなく、油圧クラッチの係合応答性の低下が防止される。
また請求項2の構成によれば、オイルポンプを油圧クラッチの高さ方向中央部よりも下方に配置し、油圧センサおよび調圧弁を油圧クラッチの高さ方向中央部よりも上方に配置したので、オイルポンプから油圧クラッチを経て油圧センサおよび調圧弁に至る油路を下から上に向けて配置し、その油路にエアが一層滞留し難くすることができる。
四輪駆動車両の動力伝達経路を示す図。 リヤディファレンシャルギヤの縦断面図。 図2の3部拡大図。 図2の4部拡大図。 図2の5部拡大図。 図2の6−6線矢視図。 図1の7方向矢視図。 左右の油圧クラッチの油圧回路を示す図。
以下、図1〜図8に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、フロントエンジン・フロントドライブの車両をベースとする四輪駆動車両は、エンジンEの駆動力がトランスミッションM、フロントディファレンシャルギヤDfおよび左右の車軸AFL,AFRを介して伝達される主駆動輪としての前輪WFL,WFRと、前輪WFL,WFRの駆動力の一部がトランスファーT、プロペラシャフトPS、リヤディファレンシャルギヤDrおよび左右の車軸ARL,ARRを介して伝達される副駆動輪としての後輪WRL,WRRとを備える。
図2に示すように、リヤディファレンシャルギヤDrはセンターハウジング11と、センターハウジング11の右側面に結合されるサイドハウジング12と、センターハウジング11の左側面に結合されるサイドカバー13とを備える。センターハウジング11には2個のテーパーローラベアリング14,14を介して車体前後方向に延びる入力軸15が回転自在に支持されており、入力軸15の前端に設けたフランジ16がプロペラシャフトPSの後端に結合される。入力軸15の後端に設けた駆動ベベルギヤ17に噛合する従動ベベルギヤ18がサイドカバー13にテーパーローラベアリング19を介して回転自在に支持されており、車幅方向に配置されて左端が従動ベベルギヤ18にスプライン嵌合する第1スリーブ20の右端が、センターハウジング11にテーパーローラベアリング21を介して回転自在に支持される。
第1スリーブ20の内部にニードルベアリング22を介して相対回転自在に嵌合する左出力軸23は、サイドカバー13にボールベアリング25を介して回転自在に支持され、左出力軸23の左端に左車軸ARLが結合される。左出力軸23と同軸に配置された右出力軸24は、サイドハウジング12にボールベアリング26およびスラストベアリング27を介して回転自在に支持されるとともに、左出力軸23の右端外周にボールベアリング35を介して相対回転自在に支持され、右出力軸24の右端に右車軸ARRが結合される。
プロペラシャフトPSからフランジ16、入力軸15、駆動ベベルギヤ17および従動ベベルギヤ18を介して第1スリーブ20に伝達された駆動力を左出力軸23および右出力軸24に選択的に伝達すべく、サイドハウジング12と、サイドハウジング12に結合されたクラッチカバー28とにより区画された空間に左油圧クラッチ29および右油圧クラッチ30が配置される。
サイドハウジング12の内部には、左油圧クラッチ29および右油圧クラッチ30をそれぞれ作動させる左オイルポンプ31および右オイルポンプ32が同軸に配置されており、それらはサイドハウジング12の外部に支持した共通の電動モータ33により回転駆動される。またセンターハウジング11の内部には、第1スリーブ20により駆動されてリヤディファレンシャルギヤDrの各被潤滑部に潤滑油を供給するための潤滑用オイルポンプ34が配置される。
次に、図3に基づいて左油圧クラッチ29および右油圧クラッチ30の構造を詳述する。
右出力軸24の外周にニードルベアリング40,40およびスラストベアリング41を介してクラッチアウター42のボス部42aが相対回転自在に支持されており、このボス部42aの外周に左油圧クラッチ29の左ディスク部42bおよび右油圧クラッチ30の右ディスク部42dの内周が溶接される。左右のディスク部42b,42dは隙間αを介して対峙する。左ディスク部42bの径方向外端から左油圧クラッチ29の円筒状の左ドラム部42cが図中左方向に延出し、右ディスク部42dの径方向外端から右油圧クラッチ30の円筒状の右ドラム部42eが図中右方向に延出する。
第1スリーブ20の右端外周に第2スリーブ45の左端内周がスプライン嵌合し、第2スリーブ45の右端にドライブプレート46の内周が溶接され、ドライブプレート46の外周がクラッチアウター42の左ドラム部42cの左端に係合する。第2スリーブ45とクラッチカバー28との間には、ニードルベアリング47およびスラストベアリング48が配置される。第1スリーブ20の駆動力は、第2スリーブ45およびドライブプレート46を介してクラッチアウター42の左ドラム部42cに伝達され、そこから左ディスク部42b、ボス部42aおよび右ディスク部42dを介して右ドラム部42eに伝達される。
左出力軸23の右端外周にスプライン嵌合する第3スリーブ49の外周に、左クラッチインナー50の内周が溶接される。第3スリーブ49と第2スリーブ45との間にニードルベアリング51およびスラストベアリング52が配置され、第3スリーブ49とクラッチアウター42のボス部42aとの間にスラストベアリング53が配置される。クラッチアウター42の左ドラム部42cおよび左油圧クラッチインナー50間に複数の左摩擦係合部材54…が配置される。
クラッチカバー28に環状の左クラッチピストン55が摺動自在に嵌合しており、クラッチカバー28および左クラッチピストン55間に左クラッチ油室56が区画される。左クラッチピストン55と図中左端の左摩擦係合部材54との間にスラストベアリング57、押圧部材58およびプレッシャプレート59が配置されており、左クラッチ油室56に作動油を供給し、左クラッチピストン55をリターンスプリング60の弾発力に抗して図中右方向に駆動すると、その押圧力がスラストベアリング57、押圧部材58およびプレッシャプレート59を介して左摩擦係合部材54…に伝達され、クラッチアウター42の左ディスク部42bに押し付けられた左摩擦係合部材54…が相互に密着して左油圧クラッチ29が係合する。
このようにして左油圧クラッチ29が係合すると、クラッチアウター42の回転は左摩擦係合部材54…、左クラッチインナー50および第3スリーブ49を介して左出力軸23に伝達され、エンジンEの駆動力の一部を左後輪WRLに配分することができる。
右出力軸24の左端外周に右クラッチインナー61の内周が溶接されており、クラッチアウター42の右ドラム部42eおよび右クラッチインナー61間に複数の右摩擦係合部材62…が配置される。サイドハウジング12に環状の右クラッチピストン63が摺動自在に嵌合しており、サイドハウジング12および右クラッチピストン63間に右クラッチ油室64が区画される。右クラッチピストン63と図中右端の右摩擦係合部材62との間にスラストベアリング65、押圧部材66およびプレッシャプレート67が配置されており、右クラッチ油室64に作動油を供給し、右クラッチピストン63をリターンスプリング68の弾発力に抗して図中左方向に駆動すると、その押圧力がスラストベアリング65、押圧部材66およびプレッシャプレート67を介して右摩擦係合部材62…に伝達され、クラッチアウター42の右ディスク部42dに押し付けられた右摩擦係合部材62…が相互に密着して右油圧クラッチ30が係合する。
このようにして右油圧クラッチ30が係合すると、クラッチアウター42の回転は右摩擦係合部材62…、右クラッチインナー61を介して右出力軸24に伝達され、エンジンEの駆動力の一部を右後輪WRRに配分することができる。
例えば、左油圧クラッチ29が係合すると左クラッチピストン55の押圧力は左摩擦係合部材54…を介してクラッチアウター42の左ディスク部42bを右方向に押圧し、その左ディスク部42bを僅かに撓ませる。しかしながら、クラッチアウター42の左ディスク部42bとクラッチアウター42の右ディスク部42dとの間には隙間αが形成されており、かつ左右のディスク部42b,42dが接続されるボス部42aは前記押圧力の作用線から径方向内側に外れているため、左ディスク部42bの撓みが右ディスク部42dに伝達されることはない。
よって、左油圧クラッチ29が係合したときにクラッチアウター42の左ディスク部42bが撓まないようにし、右油圧クラッチ30が係合するのを防止することができる。右油圧クラッチ30が係合したときも同様であり、右油圧クラッチ30の右クラッチピストン63の押圧力で左ディスク部42bが撓まないようにし、左油圧クラッチ29が係合することが防止される。以上のように、左右の油圧クラッチ29,30が異なる駆動力を伝達する場合であっても、左右の油圧クラッチ29,30の係合動作が相互に影響を及ぼさないようにし、リヤディファレンシャルギヤDrによる左右の後輪WRL,WRRへの駆動力の配分制御の精度を高めることができる。
図4に示すように、トロコイドポンプよりなる左右のオイルポンプ31,32は、第1ポンプケース71,第2ポンプケース72、第3ポンプケース73、第4ポンプケース74および第5ポンプケース75を積層し、ピン76で相互に位置決めした状態でボルト77…で一体に組み立てられる。左右のオイルポンプ31,32は、第5ポンプケース75をサイドハウジング12の隔壁部12aにインロー嵌合した状態で、第1ポンプケース71を貫通するボルト78によりサイドハウジング12の内面に固定される。サイドハウジング12と第1ポンプケース71との間に、オイルで満たされたポンプ室79が区画される。
第2ポンプケース72の内部に、第1、第3ポンプケース71,73に両側面を挟まれた左アウターロータ80および左インナーロータ81が相互に噛合した状態で回転自在に収納されるとともに、第4ポンプケース74の内部に、第3、第5ポンプケース73,75に両側面を挟まれた右アウターロータ82および右インナーロータ83が相互に噛合した状態で回転自在に収納される。第1、第3、第5ポンプケース71,73,75に回転自在に支持されたポンプ軸84に左インナーロータ81および右インナーロータ83が固定される。
電動モータ33の取付フランジ85がサイドハウジング12の外面にボルト86…で固定されており、サイドハウジング12の隔壁部12aと電動モータ33の取付フランジ85との間に空気で満たされたロータ室87が区画される。電動モーター33の回転軸88はメカニカルシール89を介して取付フランジ85を貫通し、更にメカニカルシール90を介して隔壁部12aを貫通した後、ポンプ軸84の一端にカップリング91を介して接続される。
ロータ室87の内部において、外周に多数の突起が形成されたロータ92が電動モータ33の回転軸88に固定される。ホール素子よりなる回転数センサ93が、ロータ92の外周面に対向するようにサイドハウジング12に取り付けられる。回転数センサ93は、ロータ92の回転に伴う磁気変化をパルス信号として検出し、そのパルス信号の時間間隔から電動モータ33の回転数を検出する。
左右のオイルポンプ31,32が収納されるポンプ室79はオイルで満たされているため、そのオイルあるいはオイルに含まれる水分が電動モータ33の内部に浸入し、ブラシ等の信頼性や耐久性を低下させる問題がある。しかしながら、本実施の形態によれば、ポンプ室79と電動モータ33との間に空気が満たされたロータ室87が介在し、かつロータ室87を電動モータ33の回転軸88が貫通する部分は2個のメカニカルシール89,90を介してシールされているので、ポンプ室79のオイルや水分は前記2個のメカニカルシール89,90に阻止されて電動モータ33の内部に浸入することができず、これにより電動モータ33の一層確実な保護が可能になる。
また仮にロータ92がポンプ室79に収納されていると、その回転に伴ってオイルを攪拌することで電動モータ33が負荷を受け、その消費電力が増加する問題がある。しかしながら、本実施の形態によれば、ロータ92が空気しか存在しないロータ室87に収納されているため、オイルの攪拌抵抗をなくして電動モータ33の消費電力を低減することができる。
図5および図6に示すように、トロコイドポンプよりなる潤滑用オイルポンプ34は、4本のボルト101…で一体に結合された左ポンプケース102および右ポンプケース103を備えており、右ポンプケース103の内部に相互に噛合するアウターロータ104およびインナーロータ105が収納される。
右ポンプケース103には吸入ポート103aが形成され、左ポンプケース102には吐出ポート102aが形成される。吐出ポート102aからのオイルは第1スリーブ20の油孔20aおよび左出力軸23の油孔23aを介して左出力軸23の油路23bに供給される。左出力軸23の油路23bの右端から出たオイルは、その外周を囲む左右の油圧クラッチ29,30の左右の摩擦係合部材54…,62…を潤滑する。このように第1スリーブ20の外周に設けた潤滑用オイルポンプ34が吐出するオイルで第1スリーブ20の外周に配置した左右の油圧クラッチ29,30の左右の摩擦係合部材54…,62…を潤滑するので、オイルの供給通路の長さを最小限に抑えることができる。
以下、潤滑用オイルポンプ34の固定構造を説明する。
潤滑用オイルポンプ34を支持して駆動する第1スリーブ20は、以下のようにしてセンターハウジング11およびサイドカバー13に軸方向移動不能に拘束される。図2および図5に示すように、第1スリーブ20にスプライン嵌合する従動ベベルギヤ18の右端は第1スリーブ20の段部20bに付き当てられ、左端はサイドカバー13にアウタレース19aを支持したテーパーローラベアリング19のインナーレース19bに付き当てられ、これにより第1スリーブ20の左方向への移動が規制される。
またセンターハウジング11の右側面に固定プレート106が重ね合わされてボルト107で固定されており、固定プレート106によりテーパーローラベアリング21のアウターレース21aの右側面が移動不能に拘束される。潤滑用オイルポンプ34のインナーロータ105は、第1スリーブ20の外周面に段部20cに突き当たる位置まで左向きに圧入され、かつインナーロータ105の右側面と前記テーパーローラベアリング21のインナーレース21bとの間にカラー108が配置される。
これにより、潤滑用オイルポンプ34が軸方向左側に移動しようとしても、その左向きの荷重はインナーロータ105→第1スリーブ20の段部20c→第1スリーブ20→第1スリーブ20の段部20b→従動ベベルギヤ18→テーパーローラベアリング19の経路でサイドカバー13に支持されて位置決めされる。逆に、潤滑用オイルポンプ34が軸方向右側に移動しようとしても、その右向きの荷重はインナーロータ105→カラー108→テーパーローラベアリング21→固定プレート106の経路でセンターハウジング11に支持されて位置決めされる。
また潤滑用オイルポンプ34の右ポンプケース103の外側面には環状のリブ103bが右向きに突設されており、このリブ103bの外周にセンターハウジング11の内面に突設した環状のリブ11aがインロー嵌合する。これにより潤滑用オイルポンプ34はセンターハウジング11に径方向に移動不能に位置決めされる。
図6から明らかなように、潤滑用オイルポンプ34の下部にはオイル吸い込み口34aが形成されており、その上部に形成されたストレーナ収納部34bの内部にストレーナ109が収納される。オイル吸い込み口34aはセンターハウジング11の底部に貯留されたオイルの中に位置している。センターハウジング11の内面に突設したリブ11b,11cが、第1スリーブ20の中心から偏心した潤滑用オイルポンプ34のストレーナ収納部34bの前面および後面に当接し、これにより潤滑用オイルポンプ34が第1スリーブ20まわりに回転不能に位置決めされる。
以上のように、ボルト101…、左ポンプケース102、右ポンプケース103、アウターロータ104およびインナーロータ105からなる潤滑用オイルポンプ34は、特別のボルトを用いることなく、センターハウジング11の内部に軸方向、径方向および回転方向に移動不能に固定される。これにより、センターハウジング11を前後方向あるいは上下方向に二分割することなく潤滑用オイルポンプ34を着脱することができるので、センターハウジング11の部品点数の削減およびセンターハウジング11の寸法の小型化が可能になる。
図7および図8に示すように、オイル溜め111からオイルを吸い上げる左右のオイルポンプ31,32から延びる油路P1,P1は左右の油圧クラッチ29,30の左右のクラッチ油室56,64に接続され、左右のクラッチ油室56,64から延びる油路P2,P2は左右のリニアソレノイドバルブ112,113に接続され、左右のリニアソレノイドバルブ112,113から延びる油路P3,P3は前記オイル溜め111に接続される。前記油路P2,P2にはそれぞれ左右の油圧センサ114,115が接続される。
オイル溜め111はリヤディファレンシャルギヤDrの下部に配置され、左右のオイルポンプ31,32(電動モータ33)はリヤディファレンシャルギヤDrの上下方向中間部に配置され、左右のリニアソレノイドバルブ112,113はリヤディファレンシャルギヤDrの上面に露出するように配置される。即ち、オイル溜め111から左右のリニアソレノイドバルブ112,113へのオイルの流路は、下から上に向かって単調に昇るように形成される。
車両が走行しているとき、電動モータブ33に接続された左右のオイルポンプ31,32は常時オイルを吐出するが、左右のリニアソレノイドバルブ112,113が開弁状態であれば、左右のオイルポンプ31,32が吐出するオイルは左右のクラッチ油室56,64を素通りするため、左右の油圧クラッチ29,30は係合しない。左右のリニアソレノイドバルブ112,113が所定の開度に閉弁すると、その上流側に位置する左右のクラッチ油室56,64の油圧が立ち上がり、左右の油圧クラッチ29,30が所定の係合力で係合して左右の後輪WRL,WRRに駆動力を伝達する。このとき、左右の油圧センサ114,115で検出される油圧が左右の油圧クラッチ29,30の目標係合力に対応する所定の値になるように、左右のリニアソレノイドバルブ112,113の開度がフィードバック制御される。
ところで、仮に左右のリニアソレノイドバルブ112,113が左右の油圧クラッチ29,30の上流側に配置されていると、左右のオイルポンプ31,32がオイル溜め111から吸い込んだエアが閉弁した左右のリニアソレノイドバルブ112,113に溜まってしまい、左右のリニアソレノイドバルブ112,113が開弁した瞬間に前記エアが左右のクラッチ油室56,64に一気に流入し、左右の油圧クラッチ29,30の係合応答性を低下させる可能性がある。
しかしながら、本実施の形態によれば、左右のリニアソレノイドバルブ112,113が左右の油圧クラッチ29,30の下流側に配置されているため、左右のリニアソレノイドバルブ112,113が開弁した瞬間に溜まったエアが一気に排出されても、そのエアはオイル溜め111に戻されるだけなので、左右の油圧クラッチ29,30の係合応答性が低下することはない。しかも左右の油圧クラッチ29,30の非係合時にはオイルが常時循環しており、かつオイル溜め111から左右のリニアソレノイドバルブ112,113へのオイルの流路は、下から上に向かって単調に昇るように形成されるため、その流路にエアが溜まり難くなって左右の油圧クラッチ29,30のエア噛みが一層確実に防止される。
また左右のリニアソレノイドバルブ112,113をリヤディファレンシャルギヤDrの上面に配置したことで、左右のリニアソレノイドバルブ112,113の下面を覆う保護カバーを設けることなく、それらを飛び石から確実に保護することができる。しかもリヤディファレンシャルギヤDrの下面にリニアソレノイドバルブ112,113や保護カバーを設ける必要がないため、リヤディファレンシャルギヤDrの最低地上高を充分に確保することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の油圧クラッチの作動回路の用途は実施の形態のリヤディファレンシャルギヤDrに限定されるのではない。
29 左油圧クラッチ
30 右油圧クラッチ
31 左オイルポンプ
32 右オイルポンプ
112 左リニアソレノイドバルブ(調圧弁)
113 右リニアソレノイドバルブ(調圧弁)
114 左油圧センサ
115 右油圧センサ

Claims (2)

  1. オイルポンプ(31,32)と、前記オイルポンプ(31,32)が吐出するオイルを調圧する調圧弁(112,113)と、前記調圧弁(112,113)で調圧されたオイルで係合する油圧クラッチ(29,30)と、前記調圧弁(112,113)で調圧された油圧を検出する油圧センサ(114,115)とを備える油圧クラッチの作動回路において、
    前記調圧弁(112,113)を前記油圧クラッチ(29,30)のオイル流れ方向下流側に配置するとともに、前記油圧センサ(114,115)を前記油圧クラッチ(29,30)および前記調圧弁(112,113)の間に配置したことを特徴とする油圧クラッチの作動回路。
  2. 前記オイルポンプ(31,32)を前記油圧クラッチ(29,30)の高さ方向中央部よりも下方に配置し、前記油圧センサ(114,115)および前記調圧弁(112,113)を前記油圧クラッチ(29,30)の高さ方向中央部よりも上方に配置したことを特徴とする、請求項1に記載の油圧クラッチの作動回路。
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