JP5371799B2 - 操作レバー取付構造 - Google Patents
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Description
この背負式動力噴霧機には、作業者が背負う架台を備え、この架台に薬液等の液体が貯留される薬剤タンクと、薬剤タンクに貯留された液体を噴霧するポンプと、ポンプを駆動する内燃エンジンとを備えており、この内燃エンジンの出力を調節するスロットルレバー装置(操作レバー装置)が前記架台に取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
したがって、スロットルレバー装置は、回転させる際のガタツキ防止のため、回転するスロットルレバーに対して、このスロットルレバーの基端部を回転自在に支持する回転支持部が、架台に回転不可となるように固定されている必要がある。
すなわち、図13から図16に示すように、樹脂製の架台1の取付片2にステー3がボルトとナットにより2箇所で締結され、このステー3にスロットルレバー装置4が一本のねじ部材で締結されている。
スロットルレバー装置4は、スロットルレバー5と、スロットルレバー5の基端部を回転自在に支持する回転支持部6とを備え、スロットルレバー5にスロットルワイヤ7のインナーワイヤが接続され、回転支持部6にアウタ8が接続されている。
すなわち、ステーを用いることなく、操作レバー装置を合成樹脂製の架台に取り付けることが可能となり、部品点数および組立て工数の削減を図ってコストを低減することができる。
また、段差が略L字状なので、一方の段差部分が型の架台に対する相対的移動方向に沿い、他方の段差部分が型の架台に対する相対的に移動方向に直交した状態から、他方の段差部分が型の架台に対する相対的移動方向に沿い、一方の段差部分が型の架台に対する相対的に移動方向に直交した状態まで、段差部分の角度を略90度の範囲内で設計変更可能となる。これにより、設計の自由度を大きくすることができる。
また、取付面に凸部を設けた場合に、取付面に凹部を設けた場合と同様に架台の成形時に型から架台を離型するのが難しくなり、例えば、型の相対的移動方向が、凸部の高さ方向や、凹部の深さ方向に限定される虞がある。
この発明においては、前記凸部の表面が取付面に対し、滑らかに湾曲して連続する面となって膨出しているので、離型する際に凸部およびその周辺の弾性変形による無理抜きが可能となっている。
したがって、特に型の移動方向に左右されることなく、係止部として凸部を成形することが可能であり、合成樹脂の成形においても、容易に凸部を形成して、回転支持部の回転を防止することができる。
また、一体に成形された傘部により防滴性能を高めることができる。
よって、操作レバーは、架台の側面の下側の角部側で、架台の側面の範囲内に配置され、操作レバーが架台の側面の範囲の外側に突出しないように配置することができる。これにより、背負式作業機を梱包するような場合に、操作レバーの側面から側面の外側に突出する部分を保護するための保護部材を設けるような必要がなくなり、梱包を容易にすることができる。
また、操作レバーが架台の側面の下側の角部に配置されるとともに、斜め下向きに配置されることで、作業者の背中側の位置に操作レバーが配置されていても、操作レバーを容易に操作することができる。
ここで、操作レバー取付構造を説明する前に、操作レバー装置としてのスロットルレバー装置40が取り付けられる背負式動力噴霧機について説明する。
図1から図12に示すように、この例の操作レバー取付構造を有する背負式動力噴霧機(背負式作業機)は、作業者に背負われる架台11と、この架台11と一体に成形された薬剤タンク12と、架台11に支持されるとともに内燃エンジン13およびポンプ14を有する作業機本体部15と、図示しないノズルパイプを備えた図示しないホースと、架台11を背負うための背負ベルト16とを備えている。
これら背当部18、台座部19、薬剤タンク12は、図3および図6に示すように、ブロー成形により一体成形されている。また、背当部18には、図1に示すようにクッション17が取り付けられている。
これら一対の接合部21の部分は、薬剤タンク12の内部と台座部19の内部とを分離するようにブロー成形時に型により潰されて内部空間が無い潰し部22となっている。
図3に示すように、潰し部22では、背当部18側(作業者の背中を向く側)が凹部となるように型により潰されている。
台座部19の上側には、前記内燃エンジン13と、この内燃エンジン13で駆動されるポンプ14とが作業機本体部15として固定されている。なお、内燃エンジン13が台座部19に固定され、内燃エンジン13にポンプ14が固定されている。
この接合部21の左側面には、図5から図7に示すように、スロットルレバー装置40の取付部58に取付面53が形成されている。
この取付面53には、係止部として、第1係止部51および第2係止部52が設けられている。これら第1係止部51および第2係止部52は、架台1の成形時に架台1と一体に成形されている。
これら二つの段差64,65が、取付面53に取り付けられたスロットルレバー装置40に対して、エンジン出力を上げる側のスロットルレバー41の回転方向(例えば、正方向)と、エンジン出力を戻す側のスロットルレバー41の回転方向(例えば、逆方向)との両回転方向に対する回り止めとして機能する。
この段差64,65の段差面には、後述のスロットルレバー装置40の回転支持部42の底部(下支持部48)に形成された突出部43の互いに略直交する側面61,62(段差54,55の段差面)が当接するようになっている。
これにより、前記段差54,55があっても容易に型から架台11を取り外すことが可能となっている。
但し、この例では、下取付面57に第2係止部52が膨出して、下取付面57が完全に平面(面一)とはなっていなが、後述のように第2係止部52は無理抜き可能な構成となっているので、架台1を型から取り出すときの型の移動を妨げることがない。すなわち、上取付面56および下取付面57に型の移動を妨げない程度の凹凸があってもよい。
これにより、第1係止部51だけではなく、第2係止部52によっても、スロットルレバー装置40の回転が規制される。
また、取付面53の第1係止部51の略図心となる位置に、取付面53に直交する貫通孔59が形成されている。
この貫通孔59の部分には、スロットルレバー装置40の後述の支持軸(ねじ部材)45が挿通される。
また、取付面53の上側には、取付面53に取り付けられたスロットルレバー装置40の上側を覆う傘部32が架台11の成形時に架台11と一体に成形されている。なお、傘部32は、前記取付面を成形する型によって成形されるが、型の移動方向に向って断面が小さくなる形状とされ、段差64,65部分と同様に離型可能な形状となっている。
前記回転支持部42は、スロットルレバー41の基端部46より取付面53側に配置される概略円板状の下支持部48と、基端部46に対して取付面53の反対側に配置される上支持部49と、これら下支持部48および上支持部49と一体に形成されるとともにスロットルワイヤ7のアウタ8と接続される接続部50と、前記支持軸45とを備えている。
前記下支持部48には、突出部43が設けられ、この突出部43は、概略正方形状で4つの角部が広い範囲に渡って面取りされて円弧状とされている。すなわち、突出部43は、角部にRが付けられている。したがって、突出部43は、概略8角形状にも見えるが、正方形の各角部となる部分は円弧状で、直線状の辺は4つだけとなっている。
なお、突出部43の段差54,55の段差面は、突出部43の外周面となる側面に対応し、これら側面のうち略正方形状の突出部43の隣り合う2つの辺の部分の側面61,62となる。
なお、段差64と段差65との入角の角部が円弧状とされているが、この円弧状の範囲よりも、突出部43の外周面の角部の円弧状にされた部分のほうが範囲が広くされ、かつ、円弧状に面取りされる部分が大きくなっており、段差64と段差65との面取りされた角部に、突出部43の面取りされた角部が接触しないようになっている。なお、これら角部どうしが接触しても、取付面53の段差64,65の段差面と、突出部43の側面61,62とが当接するのを妨げない形状となっていれば、段差64,65の間の角部と、突出部43の側面61,62の間の角部が接触するようになっていてもよい。
突出部43の先端面には、溝部44が形成されている。この溝部44は、断面円弧状で、上述のように第2係止部52と略同様の形状を有しており、第2係止部52が溝部44に嵌合するようになっている。
これにより、図10から図12に示すように架台11の下部側面の取付面53にスロットルレバー装置40が取り付けられる。
この際には、合成樹脂製の接合部21の取付面53部分が弾性変形し、上述のように段差64,65の段差面と、この段差面に対向する突出部43の側面61,62とが密着するとともに、溝部44の内面と、第2係止部52の外面とが密着した状態となる。
したがって、ステーを介すことなく、合成樹脂製の架台11に直接スロットルレバー装置40を取り付けることが可能となる。
具体的なスロットルレバー41の角度は、スロットルレバー41の回転中心の位置によって異なるが、架台11の側面の角部の位置に対して、スロットルレバーの回転中心の位置が上側でかつ後側となるので、スロットルレバー41は斜め下向きに配置される。
これにより、例えば、背負式動力噴霧機を梱包する場合に、特にスロットルレバー41を保護する部材を必要としない。
例えば、梱包した場合に、梱包部材が傘部32に当たることで、梱包材とスロットルレバー装置40との間に空間が形成されて、保護された状態となる。
また、傘部32により、例えば、液体投入時に、スロットルレバー装置40を傘部32により防滴することができる。
また、上述の実施の形態では、駆動源として燃エンジンを用いたが、これに代えてモータを用いることができ、この場合にはモータを制御する操作レバーの取り付け構造に本発明を適用することができる。
また、上述の実施の形態においては、背負式作業機として背負式噴霧機について説明したが、背負式作業機としてはこれに限らず、背負式散布機、背負式ブロア、背負式刈払機など、原動機で駆動される作業機で、原動機が架台に固定されて作業者に背負われた状態で作業が行える背負式作業機に本発明を適用可能である。
15 作業機本体部
22 潰し部(架台の中空部が無い部分)
32 傘部
40 スロットルレバー装置(操作レバー装置)
41 スロットルレバー(操作レバー)
42 回転支持部
51 第1係止部(係止部)
52 第2係止部(係止部)
53 取付面
58 取付部
63 凸部
Claims (6)
- 作業者の背中に背負われるとともに作業機本体部(15)が設けられる合成樹脂製の架台(11)と、前記作業機本体部(15)を操作するための操作レバー(41)とを備える背負式作業機に用いられ、前記操作レバー(41)を前記架台(11)に取り付けるための操作レバー取付構造であって、
前記操作レバー(41)と、当該操作レバー(41)を回転自在に支持する回転支持部(42)とを備える操作レバー装置(40)を備え、
前記架台(11)の前記操作レバー装置(40)を取り付ける取付部(58)に、前記回転支持部(42)に係合して、当該回転支持部(42)を回り止めする係止部(51,52)が前記架台(11)と一体に成形されていることを特徴とする操作レバー取付構造。 - 前記係止部(51)は、前記取付部(58)の前記回転支持部(42)が取り付けられる取付面(53)に形成された段差(64,65)を備え、
前記取付面(53)が段差(64,65)を境として突出する側となる上取付面(56)と凹む側となる下取付面(57)とに分けられ、
前記取付面(53)は、前記架台(11)の成形時に型から当該架台(11)を取り出す際の前記型の前記架台(11)に対する相対的移動方向に、ほぼ沿った面方向とされ、かつ、前記段差(64,65)を境として前記型の移動方向の一方側と他方側にはそれぞれ前記上取付面(56)または前記下取付面(57)のいずれか一方のみが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の操作レバー取付構造。 - 前記段差(64,65)が互いに略直交する二つの直線状の段差(64,65)部分からなる略L字状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の操作レバー取付構造。
- 前記係止部(52)は、前記取付面(53)から膨出するとともに、前記回転支持部(42)の凹部(44)に係合する凸部(63)を備え、当該凸部(63)の表面が、前記取付面(53)に対し、滑らかに湾曲して連続する面となって膨出していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の操作レバー取付構造。
- 前記架台(11)には、この架台と一体にブロー成形される中空のタンク部(12)が設けられるとともに、前記架台(11)およびタンク部(12)のブロー成形時に押し潰されて中実となる潰し部(22)が設けられ、
前記取付部(58)は、前記架台(11)の側面のうちの前記潰し部(22)となる部分の側面に設けられ、かつ、
前記架台(11)の前記側面の前記取付部(58)の上に、前記取付部(58)に取り付けられた操作レバー装置(40)の上側を覆う傘部(32)が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の操作レバー取付構造。 - 前記架台(11)の側面の前記架台(11)の作業者側となる前面と底面との角部の上側近傍に前記取付部(58)が設けられ、
前記操作レバー(41)は、前記取付部(58)の前記回転支持部(42)から前記角部に向って斜め下向きに設置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の操作レバー取付構造。
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