JP5369895B2 - 偏光板保護フィルム - Google Patents

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Description

本発明は偏光板保護フィルムに関する。
偏光子を保護する目的として、偏光板保護フィルムが使用されている。この偏光板保護フィルムは、鹸化処理された後、偏光子の両面をサンドイッチするか、または別の偏光板保護フィルムに貼合される。
従来偏光板保護フィルムを鹸化する際は、長尺状フィルムをそのまま鹸化液が貯められた水槽(バス)に浸漬、搬送させるという手法が用いられてきた。
しかしながら偏光板製造工程の生産速度向上に伴って、鹸化液のアルカリ濃度を濃くしたり、温度を上げたり、処理槽を大型化して処理時間を長くする等、従来のアルカリ鹸化処理の条件を厳しくすると、偏光板保護フィルムからの溶出物が増加して溶出物の再付着や鹸化液の汚染等により偏光板の故障が増加する傾向にあった。
特に紫外線吸収剤やリターデーション制御剤などの芳香族環を有する化合物が、偏光板保護フィルムに含有されているとその傾向がより顕著であった。
特許文献1には、凝固点が25℃以上の可塑剤と、凝固点が25℃未満の可塑剤とを各々少なくとも1種含有し、かつ、融点が20℃未満の紫外線吸収剤を少なくとも1種含有するセルロースエステルフィルムによって、鹸化処理時にTACフィルムから析出する異物を低減できる技術が開示されている。
一方、近年ますます大画面化するTV用の偏光板に用いられる偏光板保護フィルムは必然的に大判化する傾向にある。大判化した長尺状偏光板保護フィルムを生産速度を上げて鹸化処理しようとすると溶出物の量も増加し、上記技術だけでは溶出物や異物等の故障を抑えることが困難な状況にあった。
特開2001−151901号公報
従って本発明は上記課題に鑑み検討されたもので、その目的は長尺状偏光板保護フィルムの鹸化処理時の溶出物を抑制し、該溶出物や異物等による偏光板製造時の故障を低減する偏光板保護フィルムを提供することにある。
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
1.下記(a)成分と(b)成分とのエステルを含有する可塑剤と総アシル基置換度が2.0〜3.0であるセルロースエステル樹脂とを含有することを特徴とする偏光板保護フィルム。
(a)
Figure 0005369895
(式中、Xは水素原子、水酸基、炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、あるいはハロゲン原子を示し、n及びmはそれぞれ1以上の整数で、n+m=5である。pは0〜3の整数を示す。)
で表されるヒドロキシ芳香族カルボン酸、1分子中に1個以上の水酸基及びカルボキシル基を有するヒドロキシ縮合多環式芳香族カルボン酸、ヒドロキシ脂環族カルボン酸又はこれらカルボン酸の無水物あるいは炭素数1〜3の低級アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種。
(b)脂肪族アルコール、脂環族アルコール、芳香族アルコール、フェノール及びアルキルフェノールから選択されるヒドロキシ化合物、あるいはこれらヒドロキシ化合物のアルキレンオキサイド付加物(アルキレン基の炭素数2〜4、アルキレンオキサイド平均付加モル数0より大きく30以下)から選ばれる少なくとも1種。
2.前記(a)成分と(b)成分とのエステル以外の、分子内に芳香族環を2つ以上含有する化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする前記1に記載の偏光板保護フィルム。
本発明によれば長尺状偏光板保護フィルムの鹸化処理時に鹸化液への溶出物を抑制し、該溶出物や異物等による偏光板製造時の故障を低減する偏光板保護フィルムを提供することができる。
、本発明に好ましい溶液流延製膜方法のドープ調製工程、流延工程及び乾燥工程の一例を模式的に示した図である。 偏光板保護フィルムの鹸化処理を行う工程を示す模式図である。
以下本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<(a)成分と(b)成分とのエステルを含有する可塑剤>
本発明の偏光板保護フィルム(以下、本発明のセルロースエステルフィルムともいう)は、(a)成分と(b)成分とのエステル(以下、本発明のエステルという)を含有する可塑剤を含むことによって、鹸化液中への溶出物を格段に低減できるものである。
本発明のエステルを構成する(a)成分において、前記一般式(I)で表されるヒドロキシ芳香族カルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、4−ヒドロキシメチル安息香酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸、2−ヒドロキシ−5−メチル安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸等が挙げられ、ヒドロキシ縮合多環式芳香族カルボン酸としては、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸等が挙げられ、ヒドロキシ脂環族カルボン酸としては、4−ヒドロキシシクロヘキサン酸等が挙げられる。
これら(a)成分の中では、p−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、4−ヒドロキシメチル安息香酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−5−メチル安息香酸又はこれらの炭素数1〜3の低級アルキルエステルが好ましく、特にp−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸又はこれらの炭素数1〜3の低級アルキルエステルが好ましい。
本発明のエステルを構成する(b)成分において、セルロースエステル樹脂との相溶性の観点から、脂肪族アルコールとしては、炭素数1〜22、特に1〜18のアルキル基又はアルケニル基を有する1価アルコール、炭素数3〜30の多価アルコールが好ましい。また脂環族アルコールとしては、シクロヘキシルアルコール、シクロヘキサンメタノール、シクロペンチルアルコール、シクロへプチルアルコール等の脂環族1価アルコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シクロペンタンジオール、シクロペンタンジメタノール、シクロヘプタンジオール、シクロヘプタンジメタノール等の脂環族ジオールが挙げられ、芳香族アルコールとしては、ベンジルアルコール、メチルベンジルアルコール、ジメチルベンジルアルコール等が挙げられる。アルキルフェノールとしては、炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキルフェノールが好ましく、ノニルフェノール、オクチルフェノールが更に好ましい。
これら(b)成分の中では、セルロースエステル樹脂との相溶性の観点から、一般式(II)で表される化合物が好ましい。
O(AO)H (II)
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜22の直鎖又は分岐鎖アルキル基又はアルケニル基、フェニル基、ベンジル基あるいは炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキルフェニル基又はアルキルベンジル基であり、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、yはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す0〜30の数であり、y個のAは同一でも異なっていてもよい。)
一般式(II)において、Rは、水素原子、炭素数1〜22のアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基が更に好ましい。Aはエチレン基又はプロピレン基が好ましく、yは0〜10の数が好ましい。
本発明のエステルを構成する(b)成分において、一般式(II)中のAは炭素数3及び4が好ましく、炭素数2の場合は、本発明のエステル/セルロースエステル樹脂(質量比)=5/100以上、20/100未満の範囲では、以下の式で示されるエチレンオキサイド(EO)付加分率が0〜50%が好ましく、0〜40%が更に好ましい。
EO付加分率(%)=(44×EO付加モル数/可塑剤の分子量)×100
また、本発明のエステル/セルロースエステル樹脂(質量比)=20/100〜30/100の範囲では、EO付加分率は、0〜40%が好ましく、0〜30%が更に好ましい。
本発明のエステルを構成する(b)成分において、更に一般式(III)で表される化合物が好ましい。
OH (III)
(式中、Rは炭素数3〜22の直鎖又は分岐鎖アルキル基又はアルケニル基、ベンジル基あるいは炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキルベンジル基である。)
一般式(III)において、Rは炭素数3〜22のアルキル基が好ましく、炭素数6〜16のアルキル基が更に好ましい。
また、本発明のエステルを構成する(b)成分として、下記一般式(IV)
Figure 0005369895
(式中、Y及びZは炭素数1〜8のアルキル基又はアルケニル基を示し、同一でも異なっていてもよい。)
で表される脂肪族2価アルコール、1分子中に3個以上の水酸基を有する炭素数3〜30の多価アルコール、1分子中に2個の水酸基あるいはメチロール基を有する脂環族ジオールから選択されるヒドロキシ化合物のアルキレンオキサイド付加物(アルキレン基の炭素数2〜4、水酸基1個当たりのアルキレンオキサイド平均付加モル数0より大きく10以下)から選ばれる少なくとも1種を用いることもできる。
一般式(IV)で表される脂肪族2価アルコールとしては、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。1分子中に3個以上の水酸基を有する炭素数3〜30の多価アルコールとしては、炭素数3〜30、好ましくは3〜12のグリセリン又はポリグリセリン、ソルビトール、ソルビタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。また、1分子中に2個の水酸基あるいはメチロール基を有する脂環族ジオールとしては、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シクロペンタンジオール、シクロペンタンジメタノール、シクロヘプタンジオール、シクロヘプタンジメタノール等が挙げられ、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
またアルキレンオキサイド付加物としては、エチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物が好ましく、エチレンオキサイド付加物が特に好ましい。水酸基1個当たりのアルキレンオキサイドの平均付加モル数は、0より大きく10以下であり、1〜8が好ましく、1〜6が特に好ましい。
本発明のエステルは上記のような(a)成分と(b)成分とのエステル化反応又はエステル交換反応によって得られるが、具体的な製造法としては、例えば、(a)成分と(b)成分とを、酸化ジブチルスズなどの有機金属系触媒を、(a)成分と(b)成分の合計仕込量に対して0.01〜0.5質量%使用し、(b)成分を(a)成分より過剰に仕込み、190〜230℃でエステル化反応を行い、反応後に水蒸気蒸留を行って過剰の(b)成分を留去する方法、一般式(I)で表される芳香族モノカルボン酸のメチルエステルである(a)成分と(b)成分とを、酸化ジブチルスズなどの有機金属系触媒を、(a)成分と(b)成分の合計仕込量に対して0.01〜0.5質量%使用し、160〜210℃でエステル交換反応を行う方法、またメタンスルホン酸等の酸触媒を、(a)成分と(b)成分の合計仕込量に対して0.1〜1質量%使用し、(b)成分を(a)成分より過剰に仕込み、100〜150℃でエステル化反応を行い、反応後に酸触媒と当量の水酸化ナトリウムで中和処理を行い、後に水蒸気蒸留を行って過剰の(b)成分を留去し、ろ過を行う方法等が挙げられる。エステルは部分エステルでも全エステルでも良く、樹脂との相溶性及び耐熱性の観点から全エステルが好ましい。
本発明のエステルは、セルロースエステル樹脂との相溶性の観点から、(a)成分がp−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸であり、(b)成分が一般式(III)で表される化合物である組合せから得られるエステルが好ましく、特に(a)成分がp−ヒドロキシ安息香酸であり、(b)成分が2−エチルヘキサノールである組合せから得られるエステルが好ましい。
本発明の可塑剤は、本発明のエステル以外に、本発明のエステル製造における未反応分である(a)成分や(b)成分、あるいは本発明のエステル以外のエステル等を含有することができる。
本発明のエステル以外のエステルとしては、ジプロピレングリコールジベンゾエート、エチレングリコールジベンゾエート、ネオペンチルグリコールジベンゾエート、ポリオキシエチレンメチルエーテルアジピン酸ジエステル等が挙げられる。
本発明の可塑剤中の、本発明のエステルの含有量は、本発明の目的を達成する観点から、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上である。
本発明に係る可塑剤が、本発明の目的である、長尺状偏光板保護フィルムの鹸化処理時の溶出物を抑制し、該溶出物や異物等による偏光板製造時の故障を低減する事ができる理由は明らかではないが、本発明に係る可塑剤の特定の構造が、紫外線吸収剤やリターデーション制御剤などの芳香族環を有する化合物と、ヒドロキシル基を有するセルロースエステルの両方の化合物に相互作用が良好であるため、本発明に係る可塑剤が両方の化合物をつなぐ橋渡しの役割を果たす結果、溶出を抑制しているものと考えられる。
<セルロースエステル樹脂>
セルロースエステル樹脂(以下、簡単にセルロースエステルともいう)としては光学特性等の得られるフィルムの特性を鑑みると、セルロースの低級脂肪酸エステルを使用するのが好ましい。本発明においてセルロースの低級脂肪酸エステルにおける低級脂肪酸とは炭素原子数が5以下の脂肪酸を意味し、例えばセルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースピバレート等がセルロースの低級脂肪酸エステルの好ましいものとして挙げられる。
本発明では、総アシル基置換度が2.0〜3.0であるセルロースエステル樹脂が好ましく用いられる。更に好ましくは総アシル基置換度が2.1〜2.9であるセルロースエステル樹脂である。
中でもセルロースアセテート以外では、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネートブチレート、セルロースプロピオネートブチレートやセルロースアセテートブチレート等のように混合脂肪酸エステルを用いることが好ましい。
従って、好ましいセルロースの低級脂肪酸エステルは炭素原子数2〜5のアシル基を置換基として有し、酢酸による置換度、即ちアセチル基の置換度をXとし、炭素数3〜5の有機酸による置換度、即ち、特に炭素数3〜5の脂肪族有機酸から導かれるアシル基、例えば、プロピオニル基またはブチリル基等のアシル基による置換度をYとした時、下記式(i)、(ii)を満たすセルロースエステルが好ましい。
式(i) 2.0≦X+Y≦3.0
式(ii) 0.1≦Y≦2.0
この中でも、特にセルロースアセテートプロピオネートが好ましく用いられ、中でも1.0≦X≦2.5であり、0.5≦Y≦2.0であるセルロースエステルを用いることが好ましい。アシル基で置換されていない部分は通常水酸基として存在している。これらは公知の方法で合成することができる。アセチル基、プロピオニル基、ブチル基等のアシル基の置換度は、ASTM−D817−96に準じて測定することができる。
セルロースエステルのグルコース単位の2位、3位、6位のアシル基のアシル基置換度の合計が2.0〜3.0の範囲にあり、6位のアシル基の平均置換度は0.5〜0.9であるセルロースエステルが好ましく用いられる。
本発明で用いられるセルロースエステルは、重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn比が1.0〜5.5のものが好ましく用いられ、特に好ましくは1.4〜5.0であり、更に好ましくは2.0〜3.0である。数平均分子量(Mn)60000〜200000であることが好ましく、また、重量平均分子量Mwは10万〜50万、中でも20万〜40万のものが好ましく用いられる。
セルロースエステルの平均分子量及び分子量分布は、高速液体クロマトグラフィーを用いて公知の方法で測定することができる。これを用いて数平均分子量、重量平均分子量を算出する。
測定条件は以下の通りである。
溶媒: メチレンクロライド
カラム: Shodex K806,K805,K803(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔にすることが好ましい。
本発明で用いられるセルロースエステルの原料セルロースは、木材パルプでも綿花リンターでもよく、木材パルプは針葉樹でも広葉樹でもよいが、針葉樹の方がより好ましい。製膜の際の剥離性の点からは綿花リンターが好ましく用いられる。これらから作られたセルロースエステルは適宜混合して、或いは単独で使用することができる。
例えば、綿花リンター由来セルロースエステル:木材パルプ(針葉樹)由来セルロースエステル:木材パルプ(広葉樹)由来セルロースエステルの比率が100:0:0、90:10:0、85:15:0、50:50:0、20:80:0、10:90:0、0:100:0、0:0:100、80:10:10、85:0:15、40:30:30で用いることができる。
セルロースエステルは、例えば、原料セルロースの水酸基を無水酢酸、無水プロピオン酸及び/または無水酪酸を用いて常法によりアセチル基、プロピオニル基及び/またはブチル基を上記の範囲内に置換することで得られる。このようなセルロースエステルの合成方法は、特に限定はないが、例えば、特開平10−45804号或いは特表平6−501040号に記載の方法を参考にして合成することができる。あるいは特開2005−281645記載のセルロースエステルを用いることができる。
(変性セルロースエステル)
本発明では総アシル基置換度が2.0〜3.0であるセルロースエステル樹脂として、変性セルロースエステルを用いることもできる。
変性セルロースエステルは、下記一般式(1)又は(2)で表される繰り返し単位を有するセルロースエステルであることを特徴とする。以下、当該変性セルロースエステルについて説明する。
Figure 0005369895
[式中、AとBは、炭素数1〜12の2価の炭化水素基、又は、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。ただし、AとBは、同じであっても異なっていてもよい。]
以下に、Aの具体例を挙げる。
A−1 −CHCH
A−2 −CHCHCH
A−3 −CH=CH−
Figure 0005369895
A−6 −CHC(CH
以下Bの具体例を挙げる。
B−1 −CHCH
B−2 −CHCHCHCH
Figure 0005369895
一般式(1)又は(2)で表される繰り返し単位を少なくとも一つ有するセルロースエステルは、未置換のヒドロキシル基(水酸基)を有するセルロース、又はアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、フタリル基等のアシル基によってすでに一部のヒドロキシル基(水酸基)が置換されているセルロースエステルの存在下で、多塩基酸又はその無水物と多価アルコールとのエステル化反応、又はL−ラクチド、D−ラクチドの開環重合、L−乳酸、D−乳酸の自己縮合を行わせることによって得ることができる。
一般式(1)又は(2)で表される繰り返し単位は、セルロースに対して0.5〜190質量%の範囲で適宜付与させることができる。
該セルロースエステルの置換度は、適宜選択することができるが、2.2〜3であることが、熱可塑性、熱加工性の点から好ましい。
また、特開2008−197561号公報に記載のグラフト共重合した変性グルカン誘導体(変性セルロース誘導体)も、一般式(1)又は(2)で表される繰り返し単位を有するセルロースエステルとして用いることができる。
本発明のセルロースエステルフィルムは、前記(a)成分と(b)成分とのエステル以外の、分子内に芳香族環を2つ以上含有する化合物の少なくとも1種を含有することが好ましい。該化合物は、可塑剤、紫外線吸収剤、リターデーション調整剤であることが好ましい。
(可塑剤)
本発明のセルロースエステルフィルムには本発明に係わる可塑剤以外にも可塑剤として知られる化合物を添加することも、機械的性質向上、柔軟性を付与、耐吸水性付与、水分透過率の低減等のフィルムの改質の観点において好ましい。
本発明に用いられる可塑剤としては特に限定はないが、フィルムにヘイズを発生させたりフィルムからブリードアウト或いは揮発しないように、セルロース誘導体や他の添加剤と水素結合などによって相互作用可能である官能基を有していることが好ましい。
このような官能基としては、水酸基、エーテル基、カルボニル基、エステル基、カルボン酸残基、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、スルホン酸残基、ホスホニル基、ホスホン酸残基等が挙げられるが、好ましくはカルボニル基、エステル基、ホスホニル基である。
このような可塑剤の例として、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、多価アルコールエステル系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤、カルボン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤などを好ましく用いることができるが、特に好ましくは多価アルコールエステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、分子量1000〜10万のポリメチルメタクリレートもしくはその共重合体などのアクリル系可塑剤等の非リン酸エステル系可塑剤である。 多価アルコールエステルは2価以上の脂肪族多価アルコールとモノカルボン酸のエステルよりなり、分子内に芳香環またはシクロアルキル環を有することが好ましい。
本発明に用いられる多価アルコールは次の一般式(3)で表される。
一般式(3) R−(OH)
(但し、Rはn価の有機基、nは2以上の正の整数を表す)
好ましい多価アルコールの例としては、例えば以下のようなものを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。アドニトール、アラビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジブチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ガラクチトール、マンニトール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ピナコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、キシリトール等を挙げることができる。特に、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、キシリトールが好ましい。
中でも炭素数5以上の多価アルコールを用いた多価アルコールエステルが好ましい。特に好ましくは炭素数5〜20である。
本発明の多価アルコールエステルに用いられるモノカルボン酸としては、特に制限はなく、公知の脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸等を用いることができる。脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸を用いると透湿性、保留性を向上させる点で好ましい。
好ましいモノカルボン酸の例としては以下のようなものを挙げることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
脂肪族モノカルボン酸としては、炭素数1〜32の直鎖または側鎖を有する脂肪酸を好ましく用いることができる。炭素数は1〜20であることが更に好ましく、1〜10であることが特に好ましい。酢酸を含有させるとセルロース誘導体との相溶性が増すため好ましく、酢酸と他のモノカルボン酸を混合して用いることも好ましい。
好ましい脂肪族モノカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、2−エチル−ヘキサンカルボン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸等の飽和脂肪酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸等を挙げることができる。
好ましい脂環族モノカルボン酸の例としては、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロオクタンカルボン酸、またはそれらの誘導体を挙げることができる。
好ましい芳香族モノカルボン酸の例としては、安息香酸、トルイル酸等の安息香酸のベンゼン環にアルキル基等の置換基を導入したもの、ビフェニルカルボン酸、ナフタリンカルボン酸、テトラリンカルボン酸等のベンゼン環を2個以上有する芳香族モノカルボン酸、またはそれらの誘導体を挙げることができるが、特に安息香酸が好ましい。
多価アルコールエステルの分子量は特に制限はないが、300〜3000であることが好ましく、350〜1500であることが更に好ましい。分子量が大きい方が揮発し難くなるため好ましく、透湿性、セルロース誘導体との相溶性の点では小さい方が好ましい。
多価アルコールエステルに用いられるカルボン酸は1種類でもよいし、2種以上の混合であってもよい。また、多価アルコール中のOH基は、全てエステル化してもよいし、一部をOH基のままで残してもよい。
以下に、多価アルコールエステル系可塑剤の具体的化合物を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005369895
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また、分子内に芳香環またはシクロアルキル環を有するポリエステル系可塑剤を好ましく用いることができる。好ましいポリエステル系可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、下記一般式(18)で表させる可塑剤が好ましい。
一般式(4) B−(G−A)n−G−B
(式中、Bはベンゼンモノカルボン酸残基、Gは炭素数2〜12のアルキレングリコール残基または炭素数6〜12のアリールグリコール残基または炭素数が4〜12のオキシアルキレングリコール残基、Aは炭素数4〜12のアルキレンジカルボン酸残基または炭素数6〜12のアリールジカルボン酸残基を表し、またnは0以上の整数を表す。)
一般式(4)中、Bで示されるベンゼンモノカルボン酸残基とGで示されるアルキレングリコール残基またはオキシアルキレングリコール残基またはアリールグリコール残基、Aで示されるアルキレンジカルボン酸残基またはアリールジカルボン酸残基とから構成されるものであり、通常のポリエステル系可塑剤と同様の反応により得られる。
本発明で使用されるポリエステル系可塑剤のベンゼンモノカルボン酸成分としては、例えば、安息香酸、パラターシャリブチル安息香酸、オルソトルイル酸、メタトルイル酸、パラトルイル酸、ジメチル安息香酸、エチル安息香酸、ノルマルプロピル安息香酸、アミノ安息香酸、アセトキシ安息香酸等があり、これらはそれぞれ1種または2種以上の混合物として使用することができる。
本発明に用いられるポリエステル系可塑剤の炭素数2〜12のアルキレングリコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール(3,3−ジメチロールペンタン)、2−n−ブチル−2−エチル−1,3プロパンジオール(3,3−ジメチロールヘプタン)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル1,3−ペンタンジオール、2−エチル1,3−ヘキサンジオール、2−メチル1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−オクタデカンジオール等があり、これらのグリコールは、1種または2種以上の混合物として使用される。
また、本発明に用いられる芳香族末端エステルの炭素数4〜12のオキシアルキレングリコール成分としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等があり、これらのグリコールは、1種または2種以上の混合物として使用できる。
本発明に用いられる芳香族末端エステルの炭素数4〜12のアルキレンジカルボン酸成分としては、例えば、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、グルタール酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等があり、これらは、それぞれ1種または2種以上の混合物として使用される。炭素数6〜12のアリーレンジカルボン酸成分としては、フタル酸、テレフタル酸、1,5ナフタレンジカルボン酸、1,4ナフタレンジカルボン酸等がある。
本発明で使用されるポリエステル系可塑剤は、数平均分子量が、250〜10000、好ましくは300〜5000、より好ましくは300〜2000の範囲が好適である。また、その酸価は、0.5mgKOH/g以下、水酸基価は25mgKOH/g以下、より好ましくは酸価0.3mgKOH/g以下、水酸基価は15mgKOH/g以下のものが好適である。
以下、本発明に用いられる芳香族末端ポリエステル系可塑剤の合成例を示す。
〈サンプルNo.1(芳香族末端ポリエステルサンプル)〉
反応容器に、アジピン酸365部(2.5モル)、1,2−プロピレングリコール418部(5.5モル)、安息香酸610部(5モル)及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.30部を一括して仕込み窒素気流中で攪拌下、還流凝縮器を付して過剰の1価アルコールを還流させながら、酸価が2以下になるまで130〜250℃で加熱を続け生成する水を連続的に除去した。次いで200〜230℃で1.33×10〜最終的に4×10Pa以下の減圧下、留出分を除去し、この後濾過して次の性状を有する芳香族末端ポリエステルを得た。
粘度(25℃、mPa・s);815
酸価 ;0.4
〈サンプルNo.2(芳香族末端ポリエステルサンプル)〉
反応容器に、アジピン酸365部(2.5モル)、安息香酸610部(5モル)、ジエチレングリコール583部(5.5モル)及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.45部を用いる以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状を有する芳香族末端ポリエステルを得た。
粘度(25℃、mPa・s);90
酸価 ;0.05
〈サンプルNo.3(芳香族末端ポリエステルサンプル)〉
反応容器にフタル酸410部(2.5モル)、安息香酸610部(5モル)、ジプロピレングリコール737部(5.5モル)及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.40部を用いる以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状を有する芳香族末端ポリエステルを得た。
粘度(25℃、mPa・s);43400
酸価 ;0.2
以下に、芳香族末端ポリエステル系可塑剤の具体的化合物を示すが、本発明はこれに限定されない。
Figure 0005369895
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本発明に用いられるポリエステル系可塑剤の含有量は、本発明のセルロースエステルフィルム中に1〜20質量%含有することが好ましく、特に3〜11質量%含有することが好ましい。
本発明のセルロースエステルフィルムは、上記可塑剤以外の可塑剤を含有することも好ましい。
2種以上の可塑剤を含有させることによって、可塑剤の溶出を少なくすることができる。その理由は明らかではないが、1種類当たりの添加量を減らすことができることと、2種の可塑剤同士及びセルロースエステルとの相互作用によって溶出が抑制されるものと思われる。
(紫外線吸収剤)
本発明のセルロースエステルフィルムは、紫外線吸収剤を含有することも好ましく、用いられる紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、2−ヒドロキシベンゾフェノン系又はサリチル酸フェニルエステル系のもの等が挙げられる。例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類を例示することができる。
ここで、紫外線吸収剤のうちでも、分子量が400以上の紫外線吸収剤は、高沸点で揮発しにくく、高温成形時にも飛散しにくいため、比較的少量の添加でも効果的である。
分子量が400以上の紫外線吸収剤としては、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2−ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]等のベンゾトリアゾール系、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン系、さらには2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、1−[2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の分子内にヒンダードフェノールとヒンダードアミンの構造を共に有するハイブリッド系のものが挙げられ、これらは単独で、あるいは2種以上を併用して使用することができる。これらのうちでも、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2−ベンゾトリアゾールや2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]が特に好ましい。
(リターデーション調整剤)
本発明のセルロースエステルフィルムは、液晶表示品質の向上のために、フィルム中にリターデーション調整剤を添加したり、配向膜を形成して液晶層を設け、セルロースエステルフィルムと液晶層由来のリターデーションを複合化したりすることにより光学補償能を付与することができる。特にリターデーション調整剤は、過度な延伸をせずとも所望の位相差を付与できる点で、フィルムの着色やヘイズの低減の効果が期待できる。
リターデーションを調節するために添加する化合物は、欧州特許911,656A2号明細書に記載されているような、二つ以上の芳香族環を有する芳香族化合物をリターデーション調整剤として使用することが好ましい。例えば、下記棒状化合物が挙げられる。また二種類以上の芳香族化合物を併用してもよい。該芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。芳香族性ヘテロ環であることが特に好ましく、芳香族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。中でも1,3,5−トリアジン環が特に好ましい。
〈棒状化合物〉
本発明のセルロースエステルフィルムは、溶液の紫外線吸収スペクトルの最大吸収波長(λmax)が250nmより短波長である棒状化合物を含有させることが好ましい。
リターデーション上昇剤の機能の観点では、棒状化合物は、少なくとも一つの芳香族環を有することが好ましく、少なくとも二つの芳香族環を有することが更に好ましい。棒状化合物は、直線的な分子構造を有することが好ましい。直線的な分子構造とは、熱力学的に最も安定な構造において棒状化合物の分子構造が直線的であることを意味する。熱力学的に最も安定な構造は、結晶構造解析または分子軌道計算によって求めることができる。例えば、分子軌道計算ソフト(例、WinMOPAC2000、富士通(株)製)を用いて分子軌道計算を行い、化合物の生成熱が最も小さくなるような分子の構造を求めることができる。分子構造が直線的であるとは、上記のように計算して求められる熱力学的に最も安定な構造において、分子構造の角度が140度以上であることを意味する。棒状化合物は、液晶性を示すことが好ましい。棒状化合物は、加熱により液晶性を示す(サーモトロピック液晶性を有する)ことが更に好ましい。液晶相は、ネマチィク相またはスメクティック相が好ましい。
棒状化合物としては、下記一般式(5)で表されるトランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸エステル化合物が好ましい。
一般式(5) Ar−L−Ar
式(5)において、Ar及びArは、それぞれ独立に、芳香族基である。本明細書において、芳香族基は、アリール基(芳香族性炭化水素基)、置換アリール基、芳香族性ヘテロ環基及び置換芳香族性ヘテロ環基を含む。アリール基及び置換アリール基の方が、芳香族性ヘテロ環基及び置換芳香族性ヘテロ環基よりも好ましい。芳香族性へテロ環基のヘテロ環は、一般には不飽和である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることが更に好ましい。芳香族性へテロ環は一般に最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましく、窒素原子または硫黄原子が更に好ましい。芳香族性へテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、及び1,3,5−トリアジン環が含まれる。芳香族基の芳香族環としては、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環及びピラジン環が好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。
置換アリール基及び置換芳香族性ヘテロ環基の置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ)、ニトロ、スルホ、カルバモイル、アルキルカルバモイル基(例、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル)、スルファモイル、アルキルスルファモイル基(例、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル)、ウレイド、アルキルウレイド基(例、N−メチルウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N,N,N’−トリメチルウレイド)、アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘプチル、オクチル、イソプロピル、s−ブチル、t−アミル、シクロヘキシル、シクロペンチル)、アルケニル基(例、ビニル、アリル、ヘキセニル)、アルキニル基(例、エチニル、ブチニル)、アシル基(例、ホルミル、アセチル、ブチリル、ヘキサノイル、ラウリル)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ブチリルオキシ、ヘキサノイルオキシ、ラウリルオキシ)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ)、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘプチルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例、フェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニルアミノ基(例、ブトキシカルボニルアミノ、ヘキシルオキシカルボニルアミノ)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ)、アリールチオ基(例、フェニルチオ)、アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘプチルスルホニル、オクチルスルホニル)、アミド基(例、アセトアミド、ブチルアミド基、ヘキシルアミド、ラウリルアミド)及び非芳香族性複素環基(例、モルホリル、ピラジニル)が含まれる。
置換アリール基及び置換芳香族性ヘテロ環基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ、カルボキシル、ヒドロキシル、アミノ、アルキル置換アミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基及びアルキル基が好ましい。アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基及びアルキルチオ基のアルキル部分とアルキル基とは、更に置換基を有していてもよい。アルキル部分及びアルキル基の置換基の例には、ハロゲン原子、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、アルキルアミノ基、ニトロ、スルホ、カルバモイル、アルキルカルバモイル基、スルファモイル、アルキルスルファモイル基、ウレイド、アルキルウレイド基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アミド基及び非芳香族性複素環基が含まれる。アルキル部分及びアルキル基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基及びアルコキシ基が好ましい。
式(5)において、Lは、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、二価の飽和ヘテロ環基、−O−、−CO−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基である。アルキレン基は、環状構造を有していてもよい。環状アルキレン基としては、シクロヘキシレンが好ましく、1,4−シクロへキシレンが特に好ましい。鎖状アルキレン基としては、直鎖状アルキレン基の方が分岐を有するアルキレン基よりも好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることが更に好ましく、1〜8であることが更にまた好ましく、1〜6であることが最も好ましい。
アルケニレン基及びアルキニレン基は、環状構造よりも鎖状構造を有することが好ましく、分岐を有する鎖状構造よりも直鎖状構造を有することが更に好ましい。アルケニレン基及びアルキニレン基の炭素原子数は、2〜10であることが好ましく、2〜8であることがより好ましく、2〜6であることが更に好ましく、2〜4であることが更にまた好ましく、2(ビニレンまたはエチニレン)であることが最も好ましい。二価の飽和ヘテロ環基は、3員〜9員のヘテロ環を有することが好ましい。ヘテロ環のヘテロ原子は、酸素原子、窒素原子、ホウ素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子またはゲルマニウム原子が好ましい。飽和ヘテロ環の例には、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、ピロリジン環、イミダゾリジン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、1,3−ジオキサン環、1,4−ジオキサン環、テトラヒドロチオフェン環、1,3−チアゾリジン環、1,3−オキサゾリジン環、1,3−ジオキソラン環、1,3−ジチオラン環及び1,3,2−ジオキサボロランが含まれる。特に好ましい二価の飽和ヘテロ環基は、ピペラジン−1,4−ジイレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイレン及び1,3,2−ジオキサボロラン−2,5−ジイレンである。
組み合わせからなる二価の連結基の例を示す。
L−1:−O−CO−アルキレン基−CO−O−
L−2:−CO−O−アルキレン基−O−CO−
L−3:−O−CO−アルケニレン基−CO−O−
L−4:−CO−O−アルケニレン基−O−CO−
L−5:−O−CO−アルキニレン基−CO−O−
L−6:−CO−O−アルキニレン基−O−CO−
L−7:−O−CO−二価の飽和ヘテロ環基−CO−O−
L−8:−CO−O−二価の飽和ヘテロ環基−O−CO−
一般式(23)の分子構造において、Lを挟んで、ArとArとが形成する角度は、140度以上であることが好ましい。棒状化合物としては、下記一般式(6)で表される化合物が更に好ましい。
一般式(6) Ar−L−X−L−Ar
式(6)において、Ar及びArは、それぞれ独立に、芳香族基である。芳香族基の定義及び例は、式(5)のAr及びArと同様である。
式(6)において、L及びLは、それぞれ独立に、アルキレン基、−O−、−CO−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基である。アルキレン基は、環状構造よりも鎖状構造を有することが好ましく、分岐を有する鎖状構造よりも直鎖状構造を有することが更に好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜10であることが好ましく、1〜8であることがより好ましく、1〜6であることが更に好ましく、1〜4であることが更にまた好ましく、1または2(メチレンまたはエチレン)であることが最も好ましい。L及びLは、−O−CO−または−CO−O−であることが特に好ましい。
式(6)において、Xは、1,4−シクロへキシレン、ビニレンまたはエチニレンである。以下に、式(5)で表される化合物の具体例を示す。
Figure 0005369895
Figure 0005369895
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Figure 0005369895
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具体例(1)〜(34)、(41)、(42)、(46)、(47)、(52)、(53)は、シクロヘキサン環の1位と4位とに二つの不斉炭素原子を有する。但し、具体例(1)、(4)〜(34)、(41)、(42)、(46)、(47)、(52)、(53)は、対称なメソ型の分子構造を有するため光学異性体(光学活性)はなく、幾何異性体(トランス型とシス型)のみ存在する。具体例(1)のトランス型(1−trans)とシス型(1−cis)とを、以下に示す。
Figure 0005369895
前述したように、棒状化合物は直線的な分子構造を有することが好ましい。その為、トランス型の方がシス型よりも好ましい。具体例(2)及び(3)は、幾何異性体に加えて光学異性体(合計4種の異性体)を有する。幾何異性体については、同様にトランス型の方がシス型よりも好ましい。光学異性体については、特に優劣はなく、D、L或いはラセミ体のいずれでもよい。具体例(43)〜(45)では、中心のビニレン結合にトランス型とシス型とがある。上記と同様の理由で、トランス型の方がシス型よりも好ましい。
溶液の紫外線吸収スペクトルにおいて最大吸収波長(λmax)が250nmより短波長である棒状化合物を、二種類以上併用してもよい。棒状化合物は、文献記載の方法を参照して合成できる。文献としては、Mol.Cryst.Liq.Cryst.,53巻、229頁(1979年)、同89巻、93頁(1982年)、同145巻、111頁(1987年)、同170巻、43頁(1989年)、J.Am.Chem.Soc.,113巻、1349頁(1991年)、同118巻、5346頁(1996年)、同92巻、1582頁(1970年)、J.Org.Chem.,40巻、420頁(1975年)、Tetrahedron、48巻16号、3437頁(1992年)を挙げることができる。
また、本発明に用いられる円盤状化合物として、1,3,5−トリアジン環を有する化合物を好ましく用いることができる。
1,3,5−トリアジン環を有する化合物は、中でも、下記一般式(7)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005369895
一般式(7)において、Xは、単結合、−NR−、−O−または−S−であり;Xは単結合、−NR−、−O−または−S−であり;Xは単結合、−NR−、−O−または−S−であり;R、R及びRはアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基であり;そして、R、R及びRは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基である。一般式(7)で表される化合物は、メラミン化合物であることが特に好ましい。
メラミン化合物では、一般式(7)において、X、X及びXが、それぞれ、−NR−、−NR−及び−NR−であるか、或いは、X、X及びXが単結合であり、かつ、R、R及びRが窒素原子に遊離原子価を持つ複素環基である。−X−R、−X−R及び−X−Rは、同一の置換基であることが好ましい。R、R及びRは、アリール基であることが特に好ましい。R、R及びRは、水素原子であることが特に好ましい。
上記アルキル基は、環状アルキル基よりも鎖状アルキル基である方が好ましい。分岐を有する鎖状アルキル基よりも、直鎖状アルキル基の方が好ましい。
アルキル基の炭素原子数は、1〜30であることが好ましく、1〜20であることがより好ましく、1〜10であることが更に好ましく、1〜8であることが更にまた好ましく、1〜6であることが最も好ましい。アルキル基は置換基を有していてもよい。
置換基の具体例としては、例えばハロゲン原子、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ等の各基)及びアシルオキシ基(例えば、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)等が挙げられる。上記アルケニル基は、環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基である方が好ましい。分岐を有する鎖状アルケニル基よりも、直鎖状アルケニル基の方が好ましい。アルケニル基の炭素原子数は、2〜30であることが好ましく、2〜20であることがより好ましく、2〜10であることが更に好ましく、2〜8であることが更にまた好ましく、2〜6であることが最も好ましい。アルケニル基は、置換基を有していてもよい。
置換基の具体例としては、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ等の各基)またはアシルオキシ基(例えば、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ等の各基)が挙げられる。
上記アリール基は、フェニル基またはナフチル基であることが好ましく、フェニル基であることが特に好ましい。アリール基は置換基を有していてもよい。
置換基の具体例としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル、アルキル置換スルファモイル基、アルケニル置換スルファモイル基、アリール置換スルファモイル基、スルホンアミド基、カルバモイル、アルキル置換カルモイル基、アルケニル置換カルバモイル基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基及びアシル基が含まれる。上記アルキル基は、前述したアルキル基と同義である。
アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキル置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アルキル置換カルバモイル基、アミド基、アルキルチオ基とアシル基のアルキル部分も、前述したアルキル基と同義である。
上記アルケニル基は、前述したアルケニル基と同義である。
アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、アルケニルオキシカルボニル基、アルケニル置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アルケニル置換カルバモイル基、アミド基、アルケニルチオ基及びアシル基のアルケニル部分も、前述したアルケニル基と同義である。
上記アリール基の具体例としては、例えば、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−メトキシフェニル、3,4−ジエトキシフェニル、4−オクチルオキシフェニルまたは4−ドデシルオキシフェニル等の各基が挙げられる。
アリールオキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリール置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、アリールチオ基及びアシル基の部分の例は、上記アリール基と同義である。
、XまたはXが−NR−、−O−または−S−である場合の複素環基は、芳香族性を有することが好ましい。
芳香族性を有する複素環基中の複素環としては、一般に不飽和複素環であり、好ましくは最多の二重結合を有する複素環である。複素環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることが更に好ましく、6員環であることが最も好ましい。
複素環中のヘテロ原子は、N、SまたはO等の各原子であることが好ましく、N原子であることが特に好ましい。
芳香族性を有する複素環としては、ピリジン環(複素環基としては、例えば、2−ピリジルまたは4−ピリジル等の各基)が特に好ましい。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基の置換基の例は、上記アリール部分の置換基の例と同様である。
、XまたはXが単結合である場合の複素環基は、窒素原子に遊離原子価を持つ複素環基であることが好ましい。窒素原子に遊離原子価を持つ複素環基は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることが更に好ましく、5員環であることが最も好ましい。複素環基は、複数の窒素原子を有していてもよい。
また、複素環基中のヘテロ原子は、窒素原子以外のヘテロ原子(例えば、O原子、S原子)を有していてもよい。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基の置換基の具体例は、上記アリール部分の置換基の具体例と同義である。
以下に、窒素原子に遊離原子価を持つ複素環基の具体例を示す。
Figure 0005369895
Figure 0005369895
1,3,5−トリアジン環を有する化合物の分子量は、300〜2000であることが好ましい。該化合物の沸点は、260℃以上であることが好ましい。沸点は、市販の測定装置(例えば、TG/DTA100、セイコー電子工業(株)製)を用いて測定できる。
以下に、1,3,5−トリアジン環を有する化合物の具体例を示す。尚、以下に示す複数のRは同一の基を表す。
Figure 0005369895
(1)ブチル
(2)2−メトキシ−2−エトキシエチル
(3)5−ウンデセニル
(4)フェニル
(5)4−エトキシカルボニルフェニル
(6)4−ブトキシフェニル
(7)p−ビフェニリル
(8)4−ピリジル
(9)2−ナフチル
(10)2−メチルフェニル
(11)3,4−ジメトキシフェニル
(12)2−フリル
Figure 0005369895
Figure 0005369895
(14)フェニル
(15)3−エトキシカルボニルフェニル
(16)3−ブトキシフェニル
(17)m−ビフェニリル
(18)3−フェニルチオフェニル
(19)3−クロロフェニル
(20)3−ベンゾイルフェニル
(21)3−アセトキシフェニル
(22)3−ベンゾイルオキシフェニル
(23)3−フェノキシカルボニルフェニル
(24)3−メトキシフェニル
(25)3−アニリノフェニル
(26)3−イソブチリルアミノフェニル
(27)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(28)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(29)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(30)3−メチルフェニル
(31)3−フェノキシフェニル
(32)3−ヒドロキシフェニル
(33)4−エトキシカルボニルフェニル
(34)4−ブトキシフェニル
(35)p−ビフェニリル
(36)4−フェニルチオフェニル
(37)4−クロロフェニル
(38)4−ベンゾイルフェニル
(39)4−アセトキシフェニル
(40)4−ベンゾイルオキシフェニル
(41)4−フェノキシカルボニルフェニル
(42)4−メトキシフェニル
(43)4−アニリノフェニル
(44)4−イソブチリルアミノフェニル
(45)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(46)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(47)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(48)4−メチルフェニル
(49)4−フェノキシフェニル
(50)4−ヒドロキシフェニル
(51)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(52)3,4−ジブトキシフェニル
(53)3,4−ジフェニルフェニル
(54)3,4−ジフェニルチオフェニル
(55)3,4−ジクロロフェニル
(56)3,4−ジベンゾイルフェニル
(57)3,4−ジアセトキシフェニル
(58)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル
(59)3,4−ジフェノキシカルボニルフェニル
(60)3,4−ジメトキシフェニル
(61)3,4−ジアニリノフェニル
(62)3,4−ジメチルフェニル
(63)3,4−ジフェノキシフェニル
(64)3,4−ジヒドロキシフェニル
(65)2−ナフチル
(66)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル
(67)3,4,5−トリブトキシフェニル
(68)3,4,5−トリフェニルフェニル
(69)3,4,5−トリフェニルチオフェニル
(70)3,4,5−トリクロロフェニル
(71)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(72)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(73)3,4,5−トリベンゾイルオキシフェニル
(74)3,4,5−トリフェノキシカルボニルフェニル
(75)3,4,5−トリメトキシフェニル
(76)3,4,5−トリアニリノフェニル
(77)3,4,5−トリメチルフェニル
(78)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(79)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
Figure 0005369895
(80)フェニル
(81)3−エトキシカルボニルフェニル
(82)3−ブトキシフェニル
(83)m−ビフェニリル
(84)3−フェニルチオフェニル
(85)3−クロロフェニル
(86)3−ベンゾイルフェニル
(87)3−アセトキシフェニル
(88)3−ベンゾイルオキシフェニル
(89)3−フェノキシカルボニルフェニル
(90)3−メトキシフェニル
(91)3−アニリノフェニル
(92)3−イソブチリルアミノフェニル
(93)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(94)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(95)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(96)3−メチルフェニル
(97)3−フェノキシフェニル
(98)3−ヒドロキシフェニル
(99)4−エトキシカルボニルフェニル
(100)4−ブトキシフェニル
(101)p−ビフェニリル
(102)4−フェニルチオフェニル
(103)4−クロロフェニル
(104)4−ベンゾイルフェニル
(105)4−アセトキシフェニル
(106)4−ベンゾイルオキシフェニル
(107)4−フェノキシカルボニルフェニル
(108)4−メトキシフェニル
(109)4−アニリノフェニル
(110)4−イソブチリルアミノフェニル
(111)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(112)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(113)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(114)4−メチルフェニル
(115)4−フェノキシフェニル
(116)4−ヒドロキシフェニル
(117)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(118)3,4−ジブトキシフェニル
(119)3,4−ジフェニルフェニル
(120)3,4−ジフェニルチオフェニル
(121)3,4−ジクロロフェニル
(122)3,4−ジベンゾイルフェニル
(123)3,4−ジアセトキシフェニル
(124)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル
(125)3,4−ジフェノキシカルボニルフェニル
(126)3,4−ジメトキシフェニル
(127)3,4−ジアニリノフェニル
(128)3,4−ジメチルフェニル
(129)3,4−ジフェノキシフェニル
(130)3,4−ジヒドロキシフェニル
(131)2−ナフチル
(132)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル
(133)3,4,5−トリブトキシフェニル
(134)3,4,5−トリフェニルフェニル
(135)3,4,5−トリフェニルチオフェニル
(136)3,4,5−トリクロロフェニル
(137)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(138)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(139)3,4,5−トリベンゾイルオキシフェニル
(140)3,4,5−トリフェノキシカルボニルフェニル
(141)3,4,5−トリメトキシフェニル
(142)3,4,5−トリアニリノフェニル
(143)3,4,5−トリメチルフェニル
(144)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(145)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
Figure 0005369895
(146)フェニル
(147)4−エトキシカルボニルフェニル
(148)4−ブトキシフェニル
(149)p−ビフェニリル
(150)4−フェニルチオフェニル
(151)4−クロロフェニル
(152)4−ベンゾイルフェニル
(153)4−アセトキシフェニル
(154)4−ベンゾイルオキシフェニル
(155)4−フェノキシカルボニルフェニル
(156)4−メトキシフェニル
(157)4−アニリノフェニル
(158)4−イソブチリルアミノフェニル
(159)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(160)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(161)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(162)4−メチルフェニル
(163)4−フェノキシフェニル
(164)4−ヒドロキシフェニル
Figure 0005369895
(165)フェニル
(166)4−エトキシカルボニルフェニル
(167)4−ブトキシフェニル
(168)p−ビフェニリル
(169)4−フェニルチオフェニル
(170)4−クロロフェニル
(171)4−ベンゾイルフェニル
(172)4−アセトキシフェニル
(173)4−ベンゾイルオキシフェニル
(174)4−フェノキシカルボニルフェニル
(175)4−メトキシフェニル
(176)4−アニリノフェニル
(177)4−イソブチリルアミノフェニル
(178)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(179)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(180)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(181)4−メチルフェニル
(182)4−フェノキシフェニル
(183)4−ヒドロキシフェニル
Figure 0005369895
(184)フェニル
(185)4−エトキシカルボニルフェニル
(186)4−ブトキシフェニル
(187)p−ビフェニリル
(188)4−フェニルチオフェニル
(189)4−クロロフェニル
(190)4−ベンゾイルフェニル
(191)4−アセトキシフェニル
(192)4−ベンゾイルオキシフェニル
(193)4−フェノキシカルボニルフェニル
(194)4−メトキシフェニル
(195)4−アニリノフェニル
(196)4−イソブチリルアミノフェニル
(197)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(198)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(199)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(200)4−メチルフェニル
(201)4−フェノキシフェニル
(202)4−ヒドロキシフェニル
Figure 0005369895
(203)フェニル
(204)4−エトキシカルボニルフェニル
(205)4−ブトキシフェニル
(206)p−ビフェニリル
(207)4−フェニルチオフェニル
(208)4−クロロフェニル
(209)4−ベンゾイルフェニル
(210)4−アセトキシフェニル
(211)4−ベンゾイルオキシフェニル
(212)4−フェノキシカルボニルフェニル
(213)4−メトキシフェニル
(214)4−アニリノフェニル
(215)4−イソブチリルアミノフェニル
(216)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(217)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(218)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(219)4−メチルフェニル
(220)4−フェノキシフェニル
(221)4−ヒドロキシフェニル
Figure 0005369895
(222)フェニル
(223)4−ブチルフェニル
(224)4−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(225)4−(5−ノネニル)フェニル
(226)p−ビフェニリル
(227)4−エトキシカルボニルフェニル
(228)4−ブトキシフェニル
(229)4−メチルフェニル
(230)4−クロロフェニル
(231)4−フェニルチオフェニル
(232)4−ベンゾイルフェニル
(233)4−アセトキシフェニル
(234)4−ベンゾイルオキシフェニル
(235)4−フェノキシカルボニルフェニル
(236)4−メトキシフェニル
(237)4−アニリノフェニル
(238)4−イソブチリルアミノフェニル
(239)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(240)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(241)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(242)4−フェノキシフェニル
(243)4−ヒドロキシフェニル
(244)3−ブチルフェニル
(245)3−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(246)3−(5−ノネニル)フェニル
(247)m−ビフェニリル
(248)3−エトキシカルボニルフェニル
(249)3−ブトキシフェニル
(250)3−メチルフェニル
(251)3−クロロフェニル
(252)3−フェニルチオフェニル
(253)3−ベンゾイルフェニル
(254)3−アセトキシフェニル
(255)3−ベンゾイルオキシフェニル
(256)3−フェノキシカルボニルフェニル
(257)3−メトキシフェニル
(258)3−アニリノフェニル
(259)3−イソブチリルアミノフェニル
(260)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(261)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(262)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(263)3−フェノキシフェニル
(264)3−ヒドロキシフェニル
(265)2−ブチルフェニル
(266)2−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(267)2−(5−ノネニル)フェニル
(268)o−ビフェニリル
(269)2−エトキシカルボニルフェニル
(270)2−ブトキシフェニル
(271)2−メチルフェニル
(272)2−クロロフェニル
(273)2−フェニルチオフェニル
(274)2−ベンゾイルフェニル
(275)2−アセトキシフェニル
(276)2−ベンゾイルオキシフェニル
(277)2−フェノキシカルボニルフェニル
(278)2−メトキシフェニル
(279)2−アニリノフェニル
(280)2−イソブチリルアミノフェニル
(281)2−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(282)2−(3−エチルウレイド)フェニル
(283)2−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(284)2−フェノキシフェニル
(285)2−ヒドロキシフェニル
(286)3,4−ジブチルフェニル
(287)3,4−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(288)3,4−ジフェニルフェニル
(289)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(290)3,4−ジドデシルオキシフェニル
(291)3,4−ジメチルフェニル
(292)3,4−ジクロロフェニル
(293)3,4−ジベンゾイルフェニル
(294)3,4−ジアセトキシフェニル
(295)3,4−ジメトキシフェニル
(296)3,4−ジ−N−メチルアミノフェニル
(297)3,4−ジイソブチリルアミノフェニル
(298)3,4−ジフェノキシフェニル
(299)3,4−ジヒドロキシフェニル
(300)3,5−ジブチルフェニル
(301)3,5−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(302)3,5−ジフェニルフェニル
(303)3,5−ジエトキシカルボニルフェニル
(304)3,5−ジドデシルオキシフェニル
(305)3,5−ジメチルフェニル
(306)3,5−ジクロロフェニル
(307)3,5−ジベンゾイルフェニル
(308)3,5−ジアセトキシフェニル
(309)3,5−ジメトキシフェニル
(310)3,5−ジ−N−メチルアミノフェニル
(311)3,5−ジイソブチリルアミノフェニル
(312)3,5−ジフェノキシフェニル
(313)3,5−ジヒドロキシフェニル
(314)2,4−ジブチルフェニル
(315)2,4−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(316)2,4−ジフェニルフェニル
(317)2,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(318)2,4−ジドデシルオキシフェニル
(319)2,4−ジメチルフェニル
(320)2,4−ジクロロフェニル
(321)2,4−ジベンゾイルフェニル
(322)2,4−ジアセトキシフェニル
(323)2,4−ジメトキシフェニル
(324)2,4−ジ−N−メチルアミノフェニル
(325)2,4−ジイソブチリルアミノフェニル
(326)2,4−ジフェノキシフェニル
(327)2,4−ジヒドロキシフェニル
(328)2,3−ジブチルフェニル
(329)2,3−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(330)2,3−ジフェニルフェニル
(331)2,3−ジエトキシカルボニルフェニル
(332)2,3−ジドデシルオキシフェニル
(333)2,3−ジメチルフェニル
(334)2,3−ジクロロフェニル
(335)2,3−ジベンゾイルフェニル
(336)2,3−ジアセトキシフェニル
(337)2,3−ジメトキシフェニル
(338)2,3−ジ−N−メチルアミノフェニル
(339)2,3−ジイソブチリルアミノフェニル
(340)2,3−ジフェノキシフェニル
(341)2,3−ジヒドロキシフェニル
(342)2,6−ジブチルフェニル
(343)2,6−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(344)2,6−ジフェニルフェニル
(345)2,6−ジエトキシカルボニルフェニル
(346)2,6−ジドデシルオキシフェニル
(347)2,6−ジメチルフェニル
(348)2,6−ジクロロフェニル
(349)2,6−ジベンゾイルフェニル
(350)2,6−ジアセトキシフェニル
(351)2,6−ジメトキシフェニル
(352)2,6−ジ−N−メチルアミノフェニル
(353)2,6−ジイソブチリルアミノフェニル
(354)2,6−ジフェノキシフェニル
(355)2,6−ジヒドロキシフェニル
(356)3,4,5−トリブチルフェニル
(357)3,4,5−トリ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(358)3,4,5−トリフェニルフェニル
(359)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル
(360)3,4,5−トリドデシルオキシフェニル
(361)3,4,5−トリメチルフェニル
(362)3,4,5−トリクロロフェニル
(363)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(364)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(365)3,4,5−トリメトキシフェニル
(366)3,4,5−トリ−N−メチルアミノフェニル
(367)3,4,5−トリイソブチリルアミノフェニル
(368)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(369)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
(370)2,4,6−トリブチルフェニル
(371)2,4,6−トリ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(372)2,4,6−トリフェニルフェニル
(373)2,4,6−トリエトキシカルボニルフェニル
(374)2,4,6−トリドデシルオキシフェニル
(375)2,4,6−トリメチルフェニル
(376)2,4,6−トリクロロフェニル
(377)2,4,6−トリベンゾイルフェニル
(378)2,4,6−トリアセトキシフェニル
(379)2,4,6−トリメトキシフェニル
(380)2,4,6−トリ−N−メチルアミノフェニル
(381)2,4,6−トリイソブチリルアミノフェニル
(382)2,4,6−トリフェノキシフェニル
(383)2,4,6−トリヒドロキシフェニル
(384)ペンタフルオロフェニル
(385)ペンタクロロフェニル
(386)ペンタメトキシフェニル
(387)6−N−メチルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(388)5−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(389)6−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(390)5−エトキシ−7−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(391)3−メトキシ−2−ナフチル
(392)1−エトキシ−2−ナフチル
(393)6−N−フェニルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(394)5−メトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(395)1−(4−メチルフェニル)−2−ナフチル
(396)6,8−ジ−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(397)6−N−2−アセトキシエチルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(398)5−アセトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(399)3−ベンゾイルオキシ−2−ナフチル
(400)5−アセチルアミノ−1−ナフチル
(401)2−メトキシ−1−ナフチル
(402)4−フェノキシ−1−ナフチル
(403)5−N−メチルスルファモイル−1−ナフチル
(404)3−N−メチルカルバモイル−4−ヒドロキシ−1−ナフチル
(405)5−メトキシ−6−N−エチルスルファモイル−1−ナフチル
(406)7−テトラデシルオキシ−1−ナフチル
(407)4−(4−メチルフェノキシ)−1−ナフチル
(408)6−N−メチルスルファモイル−1−ナフチル
(409)3−N,N−ジメチルカルバモイル−4−メトキシ−1−ナフチル
(410)5−メトキシ−6−N−ベンジルスルファモイル−1−ナフチル
(411)3,6−ジ−N−フェニルスルファモイル−1−ナフチル
(412)メチル
(413)エチル
(414)ブチル
(415)オクチル
(416)ドデシル
(417)2−ブトキシ−2−エトキシエチル
(418)ベンジル
(419)4−メトキシベンジル
Figure 0005369895
(424)メチル
(425)フェニル
(426)ブチル
Figure 0005369895
(430)メチル
(431)エチル
(432)ブチル
(433)オクチル
(434)ドデシル
(435)2−ブトキシ2−エトキシエチル
(436)ベンジル
(437)4−メトキシベンジル
Figure 0005369895
Figure 0005369895
本発明においては、1,3,5−トリアジン環を有する化合物として、メラミンポリマーを用いてもよい。メラミンポリマーは、下記一般式(8)で示すメラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応により合成することが好ましい。
Figure 0005369895
上記合成反応スキームにおいて、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基である。
上記アルキル基、アルケニル基、アリール基及び複素環基及びこれらの置換基は前記一般式(25)で説明した各基、それらの置換基と同義である。
メラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応は、通常のメラミンエステル(例えば、メラミンホルムアルデヒドエステル等)の合成方法と同様である。また、市販のメラミンポリマー(メラミンエステル)を用いてもよい。
メラミンポリマーの分子量は、2千〜40万であることが好ましい。メラミンポリマーの繰り返し単位の具体例を以下に示す。
Figure 0005369895
MP−1:R13、R14、R15、R16:CHOH
MP−2:R13、R14、R15、R16:CHOCH
MP−3:R13、R14、R15、R16:CHO−i−C
MP−4:R13、R14、R15、R16:CHO−n−C
MP−5:R13、R14、R15、R16:CHNHCOCH=CH
MP−6:R13、R14、R15、R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−7:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHOCH
MP−8:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHOCH
MP−9:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHOCH
MP−10:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHOCH
MP−11:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHOCH
MP−12:R13、R14、R16:CHOCH;R15:CHOH
MP−13:R13、R16:CHOCH;R14、R15:CHOH
MP−14:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHO−i−C
MP−15:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHO−i−C
MP−16:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHO−i−C
MP−17:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHO−i−C
MP−18:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHO−i−C
MP−19:R13、R14、R16:CHO−i−C;R15:CHOH
MP−20:R13、R16:CHO−i−C;R14、R15:CHOH
MP−21:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−22:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHO−n−C
MP−23:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHO−n−C
MP−24:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHO−n−C
MP−25:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHO−n−C
MP−26:R13、R14、R16:CHO−n−C;R15:CHOH
MP−27:R13、R16:CHO−n−C;R14、R15:CHOH
MP−28:R13、R14:CHOH;R15:CHOCH;R16:CHO−n−C
MP−29:R13、R14:CHOH;R15:CHO−n−C;R16:CHOCH
MP−30:R13、R16:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHO−n−C
MP−31:R13:CHOH;R14、R15:CHOCH;R16:CHO−n−C
MP−32:R13:CHOH;R14、R16:CHOCH;R15:CHO−n−C
MP−33:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15、R16:CHO−n−C
MP−34:R13:CHOH;R14、R15:CHO−n−C;R16:CHOCH
MP−35:R13、R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−36:R13、R16:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHO−n−C
MP−37:R13:CHOCH;R14、R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−38:R13、R16:CHO−n−C;R14:CHOCH;R15:CHOH
MP−39:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHO−n−C;R16:CHNHCOCH=CH
MP−40:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHO−n−C
MP−41:R13:CHOH;R14:CHO−n−C;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHOCH
MP−42:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHO−n−C;R16:CHNHCOCH=CH
MP−43:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHO−n−C
MP−44:R13:CHO−n−C;R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−45:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−46:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−47:R13:CHOH;R14:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHOCH
MP−48:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−49:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−50:R13:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHNHCOCH=CH
Figure 0005369895
MP−51:R13、R14、R15、R16:CHOH
MP−52:R13、R14、R15、R16:CHOCH
MP−53:R13、R14、R15、R16:CHO−i−C
MP−54:R13、R14、R15、R16:CHO−n−C
MP−55:R13、R14、R15、R16:CHNHCOCH=CH
MP−56:R13、R14、R15、R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−57:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHOCH
MP−58:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHOCH
MP−59:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHOCH
MP−60:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHOCH
MP−61:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHOCH
MP−62:R13、R14、R16:CHOCH;R15:CHOH
MP−63:R13、R16:CHOCH;R14、R15:CHOH
MP−64:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHO−i−C
MP−65:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHO−i−C
MP−66:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHO−i−C
MP−67:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHO−i−C
MP−68:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHO−i−C
MP−69:R13、R14、R16:CHO−i−C;R15:CHOH
MP−70:R13、R16:CHO−i−C;R14、R15:CHOH
MP−71:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−72:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHO−n−C
MP−73:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHO−n−C
MP−74:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHO−n−C
MP−75:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHO−n−C
MP−76:R13、R14、R16:CHO−n−C;R15:CHOH
MP−77:R13、R16:CHO−n−C;R14、R15:CHOH
MP−78:R13、R14:CHOH;R15:CHOCH;R16:CHO−n−C
MP−79:R13、R14:CHOH;R15:CHO−n−C;R16:CHOCH
MP−80:R13、R16:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHO−n−C
MP−81:R13:CHOH;R14、R15:CHOCH;R16:CHO−n−C
MP−82:R13:CHOH;R14、R16:CHOCH;R15:CHO−n−C
MP−83:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15、R16:CHO−n−C
MP−84:R13:CHOH;R14、R15:CHO−n−C;R16:CHOCH
MP−85:R13、R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−86:R13、R16:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHO−n−C
MP−87:R13:CHOCH;R14、R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−88:R13、R16:CHO−n−C;R14:CHOCH;R15:CHOH
MP−89:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHO−n−C;R16:CHNHCOCH=CH
MP−90:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHO−n−C
MP−91:R13:CHOH;R14:CHO−n−C;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHOCH
MP−92:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHO−n−C;R16:CHNHCOCH=CH
MP−93:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHO−n−C
MP−94:R13:CHO−n−C;R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−95:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−96:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−97:R13:CHOH;R14:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHOCH
MP−98:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−99:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−100:R13:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHNHCOCH=CH
Figure 0005369895
MP−101:R13、R14、R15、R16:CHOH
MP−102:R13、R14、R15、R16:CHOCH
MP−103:R13、R14、R15、R16:CHO−i−C
MP−104:R13、R14、R15、R16:CHO−n−C
MP−105:R13、R14、R15、R16:CHNHCOCH=CH
MP−106:R13、R14、R15、R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−107:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHOCH
MP−108:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHOCH
MP−109:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHOCH
MP−110:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHOCH
MP−111:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHOCH
MP−112:R13、R14、R16:CHOCH;R15:CHOH
MP−113:R13、R16:CHOCH;R14、R15:CHOH
MP−114:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHO−i−C
MP−115:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHO−i−C
MP−116:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHO−i−C
MP−117:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHO−i−C
MP−118:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHO−i−C
MP−119:R13、R14、R16:CHO−i−C;R15:CHOH
MP−120:R13、R16:CHO−i−C;R14、R15:CHOH
MP−121:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−122:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHO−n−C
MP−123:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHO−n−C
MP−124:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHO−n−C
MP−125:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHO−n−C
MP−126:R13、R14、R16:CHO−n−C;R15:CHOH
MP−127:R13、R16:CHO−n−C;R14、R15:CHOH
MP−128:R13、R14:CHOH;R15:CHOCH;R16:CHO−n−C
MP−129:R13、R14:CHOH;R15:CHO−n−C;R16:CHOCH
MP−130:R13、R16:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHO−n−C
MP−131:R13:CHOH;R14、R15:CHOCH;R16:CHO−n−C
MP−132:R13:CHOH;R14、R16:CHOCH;R15:CHO−n−C
MP−133:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15、R16:CHO−n−C
MP−134:R13:CHOH;R14、R15:CHO−n−C;R16:CHOCH
MP−135:R13、R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−136:R13、R16:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHO−n−C
MP−137:R13:CHOCH;R14、R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−138:R13、R16:CHO−n−C;R14:CHOCH;R15:CHOH
MP−139:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHO−n−C;R16:CHNHCOCH=CH
MP−140:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHO−n−C
MP−141:R13:CHOH;R14:CHO−n−C;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHOCH
MP−142:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHO−n−C;R16:CHNHCOCH=CH
MP−143:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHO−n−C
MP−144:R13:CHO−n−C;R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−145:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−146:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−147:R13:CHOH;R14:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHOCH
MP−148:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−149:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−150:R13:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHNHCOCH=CH
Figure 0005369895
MP−151:R13、R14、R15、R16:CHOH
MP−152:R13、R14、R15、R16:CHOCH
MP−153:R13、R14、R15、R16:CHO−i−C
MP−154:R13、R14、R15、R16:CHO−n−C
MP−155:R13、R14、R15、R16:CHNHCOCH=CH
MP−156:R13、R14、R15、R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−157:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHOCH
MP−158:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHOCH
MP−159:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHOCH
MP−160:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHOCH
MP−161:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHOCH
MP−162:R13、R14、R16:CHOCH;R15:CHOH
MP−163:R13、R16:CHOCH;R14、R15:CHOH
MP−164:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHO−i−C
MP−165:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHO−i−C
MP−166:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHO−i−C
MP−167:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHO−i−C
MP−168:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHO−i−C
MP−169:R13、R14、R16:CHO−i−C;R15:CHOH
MP−170:R13、R16:CHO−i−C;R14、R15:CHOH
MP−171:R13、R14、R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−172:R13、R14、R16:CHOH;R15:CHO−n−C
MP−173:R13、R14:CHOH;R15、R16:CHO−n−C
MP−174:R13、R16:CHOH;R14、R15:CHO−n−C
MP−175:R13:CHOH;R14、R15、R16:CHO−n−C
MP−176:R13、R14、R16:CHO−n−C;R15:CHOH
MP−177:R13、R16:CHO−n−C;R14、R15:CHOH
MP−178:R13、R14:CHOH;R15:CHOCH;R16:CHO−n−C
MP−179:R13、R14:CHOH;R15:CHO−n−C;R16:CHOCH
MP−180:R13、R16:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHO−n−C
MP−181:R13:CHOH;R14、R15:CHOCH;R16:CHO−n−C
MP−182:R13:CHOH;R14、R16:CHOCH;R15:CHO−n−C
MP−183:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15、R16:CHO−n−C
MP−184:R13:CHOH;R14、R15:CHO−n−C;R16:CHOCH
MP−185:R13、R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−186:R13、R16:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHO−n−C
MP−187:R13:CHOCH;R14、R15:CHOH;R16:CHO−n−C
MP−188:R13、R16:CHO−n−C;R14:CHOCH;R15:CHOH
MP−189:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHO−n−C;R16:CHNHCOCH=CH
MP−190:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHO−n−C
MP−191:R13:CHOH;R14:CHO−n−C;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHOCH
MP−192:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHO−n−C;R16:CHNHCOCH=CH
MP−193:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHO−n−C
MP−194:R13:CHO−n−C;R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−195:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−196:R13:CHOH;R14:CHOCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−197:R13:CHOH;R14:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHOCH
MP−198:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R16:CHNHCOCH=CH
MP−199:R13:CHOCH;R14:CHOH;R15:CHNHCOCH=CH;R16:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH
MP−200:R13:CHNHCO(CHCH=CH(CHCH;R14:CHOCH;R15:CHOH;R16:CHNHCOCH=CH
本発明においては、上記繰り返し単位を二種類以上組み合わせたコポリマーを用いてもよい。二種類以上のホモポリマーまたはコポリマーを併用してもよい。
また、二種類以上の1,3,5−トリアジン環を有する化合物を併用してもよい。二種類以上の円盤状化合物(例えば、1,3,5−トリアジン環を有する化合物とポルフィリン骨格を有する化合物)を併用してもよい。
上記棒状化合物や円盤状化合物等の添加剤は本発明のセルロースエステルフィルムに対して0.2〜30質量%、特に好ましくは1〜20質量%含有することが好ましい。
〈マット剤〉
本発明のセルロースエステルフィルムは、マット剤をフィルムのブロッキング防止のための滑り剤として含有することが好ましい。
マット剤としては、無機化合物の例として、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、ITO、酸化アンチモン或いはこれらの複合酸化物、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。微粒子は珪素を含むものが濁度が低くなる点で好ましく、特に二酸化珪素もしくはシリコーンが好ましい。
マット剤の一次粒子の平均径は5nm〜1μmが好ましく、更に好ましいのは5〜50nmである。これらは主に平均粒径0.05〜1μm好ましくは0.05〜0.3μmの一次粒子若しくは2次凝集体として含有されることが好ましい。本発明のセルロースエステルフィルム中のこれらのマット剤の含有量は0.05〜10質量%であることが好ましく、特に0.1〜1質量%が好ましい。
二酸化珪素の微粒子は、例えば、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されており、使用することができる。
酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されており、使用することができる。
ポリマーの例として、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、架橋アクリル樹脂及び架橋ポリスチレン樹脂を挙げることができる。シリコーン樹脂が好ましく、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(以上東芝シリコーン(株)製)の商品名で市販されており、使用することができる。
これらの中でもアエロジル200V、アエロジルR972Vがセルロースエステルフィルムの濁度を低く保ちながら、摩擦係数を下げる効果が大きいため特に好ましく用いられる。
(その他添加剤)
本発明のセルロースエステルフィルムには、更に、染料、着色防止剤、結晶核剤、すべり剤、安定剤、ブロッキング防止剤、剥離助剤、蛍光増白剤、粘度調節剤、消泡剤、透明化剤、帯電防止剤、pH調整剤等を添加させてもよい。
各種添加剤は製膜前のセルロースエステル含有溶液であるドープにバッチ添加してもよいし、添加剤溶解液を別途用意してインライン添加してもよい。
〈セルロースエステルフィルムの製膜〉
本発明のセルロースエステルフィルムの製膜方法は溶液流延法でも溶融流延法でもどちらでもとりえるが、着色抑制、異物欠点の抑制、ダイラインなどの光学欠点の抑制などの観点から溶液流延法が好ましい。
(有機溶媒)
本発明のセルロースエステルフィルムを溶液流延法で製造する場合のドープを形成するのに有用な有機溶媒は、セルロースエステル、本発明に係るエステル、その他の添加剤を同時に溶解するものであれば制限なく用いることができる。
例えば、塩素系有機溶媒としては、塩化メチレン、非塩素系有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン等を挙げることができ、塩化メチレン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトンを好ましく使用し得る。
ドープには、上記有機溶媒の他に、1〜40質量%の炭素原子数1〜4の直鎖または分岐鎖状の脂肪族アルコールを含有させることが好ましい。ドープ中のアルコールの比率が高くなるとウェブがゲル化し、金属支持体からの剥離が容易になり、また、アルコールの割合が少ない時は非塩素系有機溶媒系でのセルロースエステルの溶解を促進する役割もある。
炭素原子数1〜4の直鎖または分岐鎖状の脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールを挙げることができる。これらの内ドープの安定性、沸点も比較的低く、乾燥性もよいこと等からエタノールが好ましい。
以下、本発明のセルロースエステルフィルムの好ましい製膜方法について説明する。
1)溶解工程
セルロースエステルに対する良溶媒を主とする有機溶媒に、溶解釜中で該セルロースエステル、本発明のエステル、その他の添加剤を攪拌しながら溶解しドープを形成する工程である。
セルロースエステルの溶解には、常圧で行う方法、主溶媒の沸点以下で行う方法、主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法、特開平9−95544号公報、特開平9−95557号公報、または特開平9−95538号公報に記載の如き冷却溶解法で行う方法、特開平11−21379号公報に記載の如き高圧で行う方法等種々の溶解方法を用いることができるが、特に主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法が好ましい。
ドープ中のセルロースエステル、本発明のエステルは、計15〜45質量%の範囲であることが好ましい。溶解中または後のドープに添加剤を加えて溶解及び分散した後、濾材で濾過し、脱泡して送液ポンプで次工程に送る。
濾過は捕集粒子径0.5〜5μmで、かつ濾水時間10〜25sec/100mlの濾材を用いることが好ましい。
この方法では、粒子分散時に残存する凝集物や主ドープ添加時発生する凝集物を、捕集粒子径0.5〜5μmで、かつ濾水時間10〜25sec/100mlの濾材を用いることで凝集物だけ除去できる。主ドープでは粒子の濃度も添加液に比べ十分に薄いため、濾過時に凝集物同士がくっついて急激な濾圧上昇することもない。
図1は、本発明に好ましい溶液流延製膜方法のドープ調製工程、流延工程及び乾燥工程の一例を模式的に示した図である。
必要な場合は、マット剤仕込み釜41より濾過器44で大きな凝集物を除去し、ストック釜42へ送液する。その後、ストック釜42より主ドープ溶解釜1へマット剤添加液を添加する。
その後主ドープ液は主濾過器3にて濾過され、これに紫外線吸収剤添加液が16よりインライン添加される。
多くの場合、主ドープには返材が10〜50質量%程度含まれることがある。返材にはマット剤が含まれることがある、その場合には返材の添加量に合わせてマット剤添加液の添加量をコントロールすることが好ましい。
返材とは、セルロースエステルフィルムを細かく粉砕した物で、セルロースエステルフィルムを製膜するときに発生する、フィルムの両サイド部分を切り落とした物や、擦り傷などでスペックアウトしたセルロースエステルフィルム原反が使用される。
2)流延工程
ドープを、送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイ30に送液し、無限に移送する無端の金属ベルト31、例えばステンレスベルト、或いは回転する金属ドラム等の金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延する工程である。
ダイの口金部分のスリット形状を調整でき、膜厚を均一にし易い加圧ダイが好ましい。加圧ダイには、コートハンガーダイやTダイ等があり、何れも好ましく用いられる。金属支持体の表面は鏡面となっている。製膜速度を上げるために加圧ダイを金属支持体上に2基以上設け、ドープ量を分割して重層(逐次流延)してもよい。或いは複数のドープを同時に流延する共流延法によって積層構造のフィルムを得ることも好ましい。
3)溶媒蒸発工程
ウェブ(流延用支持体上にドープを流延し、形成されたドープ膜をウェブと呼ぶ)を流延用支持体上で加熱し、溶媒を蒸発させる工程である。
溶媒を蒸発させるには、ウェブ側から風を吹かせる方法及び/又は支持体の裏面から液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があるが、裏面液体伝熱方法が乾燥効率が良く好ましい。又、それらを組み合わせる方法も好ましく用いられる。流延後の支持体上のウェブを40〜100℃の雰囲気下、支持体上で乾燥させることが好ましい。40〜100℃の雰囲気下に維持するには、この温度の温風をウェブ上面に当てるか赤外線等の手段により加熱することが好ましい。
面品質、透湿性、剥離性の観点から、30〜120秒以内で該ウェブを支持体から剥離することが好ましい。
4)剥離工程
金属支持体上で溶媒が蒸発したウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離されたウェブは次工程に送られる。
金属支持体上の剥離位置における金属支持体の温度は好ましくは−50〜40℃であり、好ましくは−5〜40℃であり、更に好ましくは10〜30℃である。
尚、剥離する時点での金属支持体上でのウェブの剥離時残留溶媒量は、乾燥の条件の強弱、金属支持体の長さ等により30〜130質量%の範囲で剥離することが好ましいが、残留溶媒量がより多い時点で剥離する場合、ウェブが柔らか過ぎると剥離時平面性を損ね、剥離張力によるツレや縦スジが発生し易いため、経済速度と品質との兼ね合いで剥離時の残留溶媒量が決められる。
ウェブの残留溶媒量は下記式で定義される。
残留溶媒量(%)=(ウェブの加熱処理前質量−ウェブの加熱処理後質量)/(ウェブの加熱処理後質量)×100
尚、残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは、115℃で1時間の加熱処理を行うことを表す。
金属支持体とフィルムを剥離する際の剥離張力は、通常、195〜245N/mであるが、剥離の際に皺が入り易い場合、190N/m以下の張力で剥離することが好ましく、更には、剥離できる最低張力〜166.6N/m、次いで、最低張力〜137.2N/mで剥離することが好ましいが、特に好ましくは最低張力〜100N/mで剥離することである。
5)乾燥及び延伸工程
剥離後、ウェブを乾燥装置内に複数配置したロールに交互に通して搬送する乾燥装置35、及びピンもしくはクリップでウェブの両端を把持して搬送するテンター延伸装置34を用いて、ウェブを乾燥する。
乾燥手段はウェブの両面に熱風を吹かせるのが一般的であるが、風の代わりにマイクロウェーブを当てて加熱する手段もある。余り急激な乾燥は出来上がりのフィルムの平面性を損ね易い。高温による乾燥は残留溶媒が8質量%以下くらいから行うのがよい。全体を通し、乾燥は概ね40〜250℃で行われる。特に40〜180℃で乾燥させることが好ましい。乾燥温度が高く、フィルムが伸びやすい場合には、搬送張力は低く設定することが望ましい。
テンター延伸装置を用いる場合は、テンターの左右把持手段によってフィルムの把持長(把持開始から把持終了までの距離)を左右で独立に制御できる装置を用いることが好ましい。また、テンター工程において、平面性を改善するため意図的に異なる温度を持つ区画を作ることも好ましい。
また、異なる温度区画の間にそれぞれの区画が干渉を起こさないように、ニュートラルゾーンを設けることも好ましい。
尚、延伸操作は多段階に分割して実施してもよく、流延方向、幅手方向に二軸延伸を実施することも好ましい。また、二軸延伸を行う場合には同時二軸延伸を行ってもよいし、段階的に実施してもよい。
この場合、段階的とは、例えば、延伸方向の異なる延伸を順次行うことも可能であるし、同一方向の延伸を多段階に分割し、かつ異なる方向の延伸をそのいずれかの段階に加えることも可能である。即ち、例えば、次のような延伸ステップも可能である。
・流延方向に延伸−幅手方向に延伸−流延方向に延伸−流延方向に延伸
・幅手方向に延伸−幅手方向に延伸−流延方向に延伸−流延方向に延伸
また、同時2軸延伸には、一方向に延伸し、もう一方を、張力を緩和して収縮させる場合も含まれる。同時2軸延伸の好ましい延伸倍率は幅手方向、長手方向ともに×0.7倍〜×2倍の範囲でとることができる。
テンターを行う場合のウェブの残留溶媒量は、テンター開始時に2〜100質量%であるのが好ましい。テンター終了時のウェブの残留溶媒量は1〜10質量%以下とすることが好ましく、更に好ましくは1〜5質量%以下である。
テンターを行う場合の乾燥温度は、30〜180℃が好ましく、50〜160℃が更に好ましく、70〜150℃が最も好ましい。
テンター工程において、雰囲気の幅手方向の温度分布が少ないことが、フィルムの均一性を高める観点から好ましく、テンター工程での幅手方向の温度分布は、±5℃以内が好ましく、±2℃以内がより好ましく、±1℃以内が最も好ましい。
6)巻き取り工程
ウェブ中の残留溶媒量が2質量%以下となってからセルロースエステルフィルムとして巻き取り機37により巻き取る工程であり、残留溶媒量を0.4質量%以下にすることにより寸法安定性の良好なフィルムを得ることができる。特に0.00〜0.10質量%で巻き取ることが好ましい。
巻き取り方法は、一般に使用されているものを用いればよく、定トルク法、定テンション法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等があり、それらを使いわければよい。
本発明のセルロースエステルフィルムは、長尺フィルムであることが好ましく、具体的には、100m〜10000m程度のものを示し、通常、ロール状で提供される形態のものである。また、フィルムの幅は1〜4mであることが好ましく、1.4〜2mであることがより好ましい。
本発明のセルロースエステルフィルムの膜厚に特に制限はないが、偏光板保護フィルムに使用する場合は10〜200μmであることが好ましく、20〜100μmであることがより好ましく、30〜80μmであることが特に好ましい。
(偏光板)
次に偏光板について述べる。
偏光板は一般的な方法で作製することができる。本発明の偏光板保護フィルムの裏面側をアルカリ鹸化処理し、処理した偏光板保護フィルムを、ヨウ素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の少なくとも一方の面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好ましい。もう一方の面に本発明の偏光板保護フィルムを用いても、ノルボルネン系ポリマーやポリカーボネート、ポリエーテルスルホンやポリスルホン、ポリオレフィンやアクリル系ポリマー、ポリアリレート、ポリスチレンやポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン、アセテート系ポリマー等のポリマーフィルムを用いても、更に別の偏光板保護フィルムを用いてもよい。本発明の偏光板保護フィルムに対して、もう一方の面に用いられる偏光板保護フィルムは市販のセルロースエステルフィルムを用いることができる。例えば、市販のセルロースエステルフィルムとして、コニカミノルタタック KC8UX、KC4UX、KC4UE、KC5UX、KC8UY、KC4UY、KC12UR、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC8UCR−5、KC4FR−4、KC4HR、KC4KR、KC8UY−HA、KC8UX−RHA、以上コニカミノルタオプト(株)製等が好ましく用いられ、平面性に優れ、安定した視野角拡大効果を有する偏光板を得ることができる。
偏光板の主たる構成要素である偏光子とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光子は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィルム若しくはエチレンを重合させた変性ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがある。偏光子は、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものが用いられている。偏光子は5〜30μm、特に好ましくは10〜25μmのものが用いられる。該偏光子の面上に、本発明の偏光板保護フィルムの片面を貼り合わせて偏光板を形成する。好ましくは完全鹸化ポリビニルアルコール等を主成分とする水系の接着剤によって貼り合わせる。
(表示装置)
上記偏光板を液晶表示装置に組み込むことによって、種々の視認性に優れた液晶表示装置を作製することができる。本発明の偏光板保護フィルムを装着した偏光板は反射型、透過型、半透過型LCD或いはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型等の各種駆動方式のLCDに好ましく用いられる。特に画面が30型以上の大画面の液晶表示装置では、色むらや波打ちむらが少なく、長時間の鑑賞でも目が疲れないという効果があった。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<偏光板保護フィルム101の作製>
〈微粒子分散液1〉
微粒子(アエロジル R812 日本アエロジル(株)製) 10質量部
エタノール 90質量部
以上をディゾルバーで50分間攪拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。
〈微粒子添加液1〉
メチレンクロライドを入れた溶解タンクに十分攪拌しながら、微粒子分散液1をゆっくりと添加した。更に、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過し、微粒子添加液1を調製した。
メチレンクロライド 99質量部
微粒子分散液1 5質量部
下記組成の主ドープ液を調製した。まず加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクに表1に記載のセルロースエステルCE1、本発明の(a)成分と(b)成分とからなるエステル、リターデーション調整剤Aを攪拌しながら投入した。これを加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し。これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、主ドープ液を調製した。
〈主ドープ液の組成〉
メチレンクロライド 340質量部
エタノール 64質量部
セルロースエステルCE1 100質量部
本発明の(a)成分と(b)成分とからなるエステル(K1) 15質量部
添加剤T1(1,3,5トリアジン系化合物D) 10質量部
微粒子添加液1 1質量部
以上を密閉容器に投入し、攪拌しながら溶解してドープ液を調製した。次いで、無端ベルト流延装置を用い、ドープ液を温度33℃、2m幅でステンレスベルト支持体上に均一に流延した。ステンレスベルトの温度は30℃に制御した。
ステンレスバンド支持体で、残留溶剤量が105%になるまで溶媒を蒸発させ、剥離張力162N/mでステンレスバンド支持体上から剥離した。
この後、テンターにて搬送方向と直交する方向に延伸処理を行った。延伸温度は155
℃に設定し、延伸倍率は1.08倍、延伸速度は15%/秒とした。
テンターにて延伸後130℃で幅手張力を緩和して幅保持を開放した後、120℃、130℃の乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、1.5m幅にスリットし、フィルム両端に幅15mm高さ5μmのナーリング加工を施し、初期張力220N/m、終張力110N/mで径11インチコアに巻き取り、膜厚42μm、巻き長6000mの偏光板保護フィルム101を得た。
<偏光板保護フィルム102〜112の作製>
セルロースエステル、可塑剤、添加剤を表2のように変更した以外は偏光板保護フィルム101とほぼ同様にして、偏光板保護フィルム102〜112を作製した。
Figure 0005369895
Figure 0005369895
Figure 0005369895
(変性セルロースエステルCE7の合成)
反応器に酢酸セルロース(ダイセル化学工業(株)製、L−20、アシル基置換度2.41)70部を加え、110℃、4時間、533Pa(4Torr)で減圧乾燥した。その後、乾燥窒素によりパージを行い、還流冷却管を取り付け、事前に乾燥、蒸留したε−カプロラクトン30部、シクロヘキサノン67部を加えて160℃に加熱、撹拌して酢酸セルロースを均一に溶解させた。この反応液にモノブチルスズトリオクチレート0.25部を添加し、160℃で2時間撹拌しながら加熱した。その後、反応液を室温まで冷却し反応を終結させ反応物を得た。さらに、クロロホルム90部に対して反応物10部を溶解後、大過剰のメタノール900部中にゆっくりと滴下し、沈殿した沈殿物を濾別することによって、ε−カプロラクトンの単独重合体を除去した。さらに、60℃にて5時間以上加熱乾燥し、ε−カプロラクトンが酢酸セルロースに反応した変性セルロースエステルを得た。そして、1H−NMRにより得られたセルロースエステルの一次構造を分析した。その結果、グルコース単位1モルあたりに反応したε−カプロラクトンの平均モル数は0.86、平均置換度は0.12、平均重合度は7.4であった。
《評価》
上記作製した偏光板保護フィルムを用いて下記偏光板故障の評価を実施した。
<鹸化処理>
図2に従ってアルカリ鹸化液(S−1)に浸漬する方法で鹸化処理を行った。
偏光板保護フィルム101 6000mを下記内容のアルカリ鹸化液(S−1)新液を貯留したバス中に浸漬した。このバスは、省スペース化した上装置の中で鹸化処理時間を稼ぐため、図2の様に複数のガイドロールが液中に配置されている。鹸化液の温度は55℃、鹸化処理時間は90秒、鹸化液は攪拌機により撹拌した。次いで、ファウンテンコーターによる水洗、中和(10%HCl溶液)、エアナイフによる水切りを4回繰り返した後(不図示)に、加熱処理乾燥装置による乾燥ゾーンで80℃で30秒間フィルムを搬送させて乾燥し巻き取り偏光板保護フィルム101aとした。
更にアルカリ鹸化液(S−1)を新液に更新し、同様にして偏光板保護フィルム101 6000mを鹸化処理して巻き取り偏光板保護フィルム101bとした。
(アルカリ鹸化液(S−1)組成)
水酸化カリウム 5質量部
水 15.5質量部
イソプロパノール 65.0質量部
エチレングリコール 15.0質量部
界面活性剤(商品名「TRITON X−100」:Merck製) 0.6質量部
消泡剤(商品名「プルロニックTR70」:(株ADEKA)製) 0.01質量部
同様にして偏光板保護フィルム102〜112をアルカリ鹸化処理し、各々偏光板保護フィルム102a〜112a、102b〜112bを得た。
<偏光板故障>
下記の方法に従って、上記鹸化処理した偏光板保護フィルム101a〜112a、101b〜112bと、下記偏光子を用いて、長尺状の偏光板をそれぞれ作製した。
(a)偏光子の作製
ケン化度99.95モル%、重合度2400のポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する)100質量部に、グリセリン10質量部、及び水170質量部を含浸させたものを溶融混練し、脱泡後、Tダイから金属ロール上に溶融押出し、製膜した。その後、乾燥・熱処理して、PVAフィルムを得た。得られたPVAフィルムは、平均厚みが40μm、水分率が4.4%、フィルム幅が3mであった。
次に、得られたPVAフィルムを、予備膨潤、染色、湿式法による一軸延伸、固定処理、乾燥、熱処理の順番で、連続的に処理して、長尺状の偏光子を作製した。即ち、PVAフィルムを温度30℃の水中に30秒間浸して予備膨潤し、ヨウ素濃度0.4g/リットル、ヨウ化カリウム濃度40g/リットルの温度35℃の水溶液中に3分間浸した。続いて、ホウ酸濃度4%の50℃の水溶液中でフィルムにかかる張力が700N/mの条件下で、6倍に一軸延伸を行い、ヨウ化カリウム濃度40g/リットル、ホウ酸濃度40g/リットル、塩化亜鉛濃度10g/リットルの温度30℃の水溶液中に5分間浸漬して固定処理を行った。その後、PVAフィルムを取り出し、温度40℃で熱風乾燥し、更に温度100℃で5分間熱処理を行った。得られた偏光子は、平均厚みが13μmであった。
偏光性能については透過率が43.0%、偏光度が99.5%、2色性比が40.1であった。
(b)偏光板の作製
次いで、下記工程1〜4に従って、長尺状偏光子と、上記アルカリ鹸化処理した偏光板保護フィルム101a、101bとを巻き戻しながら、長尺状偏光子を挟むように貼り合わせて、合計6000m分の偏光板101を連続的に作製した。
工程1:前述の偏光子を、固形分2質量%のポリビニルアルコール接着剤溶液の貯留槽中に1〜2秒間浸漬した。
工程2:工程1で偏光子に付着した過剰の接着剤を軽く取り除き、この偏光子を、上記アルカリ鹸化処理した偏光板保護フィルム101a、101bとで挟み込んで、積層配置した。
工程3:積層物を、2つの回転するローラにて20〜30N/cmの圧力で約2m/minの速度で貼り合わせた。このとき、気泡が入らないように注意して実施した。
工程4:工程3で作製した試料を、温度80℃の乾燥機中にて2分間乾燥処理し、偏光板101を作製した。
同様にして偏光板102〜112を作製した。
従って上記偏光板製造工程により、連続的に製造された偏光板の先頭部は偏光板保護フィルムのアルカリ鹸化処理した最後尾に当たることになる。
上記連続的に製造した偏光板の先頭から50m、1000m、3000m、後尾6000m部の偏光板を目視観察し、異物による故障の発生を以下の基準で評価し結果を表2に示した。
◎:偏光板の先頭から6000m(最後尾)において異物故障がまったく見られない
○:偏光板の先頭から50mにおいて異物故障が僅かに見られるが、それ以降後尾まで異物故障が見られない
△:偏光板の先頭から1000mにおいて異物故障がみられ、それ以降後尾まで異物故障が散発的に見られる
× :偏光板の先頭から3000mにおいて異物故障が明らかに見られ、それ以降後尾まで異物故障が散発的に見られる
上記評価で実用的には○〜◎であることが求められる特性である。
<評価結果>
表2の結果によれば、本発明の(a)成分と(b)成分とのエステルを含有する可塑剤と総アシル基置換度が2.0〜3.0であるセルロースエステル樹脂とを含む本発明の偏光板保護フィルム101〜109は比較例に対し、偏光板故障が格段に優れていることが分かる。
また偏光板に付着している異物、鹸化液中に存在する異物をガスクロマトグラフィーにより成分同定した結果、異物は添加剤T1、T2またはT3であることが分かった。
従って本発明の長尺状偏光板保護フィルムは連続的に鹸化処理を行っても、該偏光板保護フィルムからの鹸化液への溶出物を抑制し異物故障を防ぐことができることが分かった。
1 主ドープ溶解釜
3、6、12、15 濾過器
4、13 ストックタンク
5、14 送液ポンプ
8、16 導管
10 紫外線吸収剤仕込み釜
20 合流管
21 混合機
30 ダイ
31 金属ベルト
32 ウェブ
33 剥離位置
34 テンター延伸装置
35 ロール乾燥装置
41 マット剤仕込み釜
42 ストック釜
43 ポンプ
44 濾過器
51 偏光板保護フィルム原反
52 偏光板保護フィルム
53 ガイドロール
54 鹸化液を貯留したバス
55 加熱乾燥処理装置
56 ガイドロール

Claims (2)

  1. 下記(a)成分と(b)成分とのエステルを含有する可塑剤と総アシル基置換度が2.0〜3.0であるセルロースエステル樹脂とを含有することを特徴とする偏光板保護フィルム。
    (a)
    Figure 0005369895
    (式中、Xは水素原子、水酸基、炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、あるいはハロゲン原子を示し、n及びmはそれぞれ1以上の整数で、n+m=5である。pは0〜3の整数を示す。)
    で表されるヒドロキシ芳香族カルボン酸、1分子中に1個以上の水酸基及びカルボキシル基を有するヒドロキシ縮合多環式芳香族カルボン酸、ヒドロキシ脂環族カルボン酸又はこれらカルボン酸の無水物あるいは炭素数1〜3の低級アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種。
    (b)脂肪族アルコール、脂環族アルコール、芳香族アルコール、フェノール及びアルキルフェノールから選択されるヒドロキシ化合物、あるいはこれらヒドロキシ化合物のアルキレンオキサイド付加物(アルキレン基の炭素数2〜4、アルキレンオキサイド平均付加モル数0より大きく30以下)から選ばれる少なくとも1種。
  2. 前記(a)成分と(b)成分とのエステル以外の、分子内に芳香族環を2つ以上含有する化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載の偏光板保護フィルム。
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