JP4470476B2 - 光学補償フィルム及びその製造方法、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

光学補償フィルム及びその製造方法、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4470476B2
JP4470476B2 JP2003414446A JP2003414446A JP4470476B2 JP 4470476 B2 JP4470476 B2 JP 4470476B2 JP 2003414446 A JP2003414446 A JP 2003414446A JP 2003414446 A JP2003414446 A JP 2003414446A JP 4470476 B2 JP4470476 B2 JP 4470476B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
optical compensation
compensation film
ring
och
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003414446A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005173307A (ja
Inventor
隆裕 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Opto Inc
Original Assignee
Konica Minolta Opto Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Opto Inc filed Critical Konica Minolta Opto Inc
Priority to JP2003414446A priority Critical patent/JP4470476B2/ja
Publication of JP2005173307A publication Critical patent/JP2005173307A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4470476B2 publication Critical patent/JP4470476B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Description

本発明は、光学補償フィルム及びその製造方法、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置に関し、より詳しくは表示画面全面でコントラスト及び色の視角特性を均一に出来る光学補償フィルム及びその製造方法、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置に関する。
従来、液晶表示装置の視野角拡大のために用いられる光学補償フィルムとして、下記のような6種の構成が試みられており、各々、有効な方法として提案されている。
(1)負の1軸性を有する化合物であるディスコティック液晶性化合物を支持体上に担持させる方法(例えば、特許文献1参照。)。
(2)正の光学異方性を有するネマティック型高分子液晶性化合物を深さ方向に液晶分子のプレチルト角が変化するハイブリッド配向をさせたものを支持体上に担持させる方法(例えば、特許文献2参照。)。
(3)正の光学異方性を有するネマティック型液晶性化合物を支持体上に2層構成にして各々の層の配向方向を略90°とすることにより擬似的に負の1軸性類似の光学特性を付与させる方法。
(4)フィルムを周速の異なる2本のロール間にはさんで、該フィルムの面方向にせん断力を加え、ひずみをかけながら横方向に延伸する方法(例えば、特許文献3参照。)。
(5)芳香族化合物を添加したセルロースアセテートフィルム上に負の1軸性を有する化合物であるディスコティック液晶性化合物を担持させる方法。
(6)組成の異なる2層以上の層を有する高分子フィルムを延伸することにより、フィルム界面付近にて歪みを発生させ、屈折率楕円体の遅相軸をフィルムの法線方向から傾ける方法(例えば、特許文献4参照。)。
しかしながら、上記記載の構成の各々が、下記のような問題点を有している。すなわち、(1)に記載の方法では、TNモードの液晶セルに適用する場合に斜め方向から見た場合の画面が黄色く着色するというディスコティック液晶性化合物特有の欠点が発現する。
(2)に記載の方法では、液晶発現温度が高く、TAC(セルローストリアセテート)のような等方性の透明支持体上で液晶の配向を固定出来ず、必ず、一度別の支持体上で配向固定後、TACのような支持体に転写する必要があり、工程が煩雑化、かつ、極めて生産性が低下してしまう。
(3)に記載の方法の一例として、例えば、特開平8−15681号公報には、棒状の正の1軸性低分子液晶性化合物を用いた光学異方層として、配向能を有する偏光子を介して配向させた棒状の正の1軸性低分子液晶性化合物からなる層を形成し、固定化して、この層の更に上に再度配向能をもつ偏光子を介して再び配向させた棒状の正の1軸性低分子液晶性化合物からなる層を形成し固定化する4層構成の光学異方層が開示されている。この場合、2つの液晶層の平面内に投影される配向方向を例えば90度ずらして与えることにより擬似的に円盤状に近い特性を与えることが可能となる。
よって、上記(3)に記載の方法は、ディスコティック液晶性化合物の場合と異なり着色の問題がないので、発色再現性が重視される液晶TV(テレビ)などの用途においては極めて有利な特徴を有している。しかしながら、この方法は、ディスコティック液晶性化合物において1層で達成していたものをあえて2層の液晶層で達成するものであり、いかにも効率が悪いという問題点があった。
(5)に記載の方法の一例として、例えば特開2000−111914号公報には、光学的等方性の高いセルロースアセテートフィルムに芳香族化合物を添加することにより、光学的異方性を持つセルロースアセテートフィルムとし、ディスコティック液晶性化合物を担持させるものである。
これらの方法はいずれもより根本的な、共通する問題点を有している。すなわち、これらの方式によれば、光学補償能を得るためには液晶性化合物を精密に薄膜塗布する必要があった。液晶性化合物を配向させて塗布するためには配向性層を予め塗布して配向規制力を付与する処理(ラビング処理、偏光露光処理など)を行うが、この方法は簡便とされる光学補償フィルムによる視野角改善の方式においても非常にコスト高となっていることを意味する。また、液晶性化合物を使用しない方法としてはポリカーボネートなど位相差板として通常用いられる樹脂を延伸処理して二軸配向性の位相差板を作製しこれを偏光板に事後貼合処理していわゆる楕円偏光板を形成することによる視野角を拡大する方法があり、例えば、住友化学工業(株)よりVACフィルムまたはNew VACフィルムとして市販されている。しかしながら、このような二軸配向性の位相差板は材質的に均一に延伸することが非常に困難であり、高度な延伸技術を必要とする。また、収率も低いという問題があった。更に、この位相差板は偏光板と接着貼合して用いるため製造工程が増え、コスト増を免れなかった。以上のように、従来の偏光板と同様の製造方法により安価に視野角拡大効果を有する偏光板は存在しなかった。
(4)に記載の方法は、フィルムを周速の異なる2本のロール間にはさんで、該フィルムの面方向にせん断力を加え、ひずみをかけながら横方向に延伸することで、フィルム法線から傾斜させた光学異方素子を作製し、視野特性を改善した。しかしながら、ひずみをかける工程と延伸工程が必要であり製造コスト増を免れず、複屈折ムラも残るという問題が存在した。
(6)に記載の方法は、多層構成のフィルムを横方向に延伸することで、フィルム法線から傾斜させた光学異方素子を作製し、視野特性を改善する手段であり、安価で製造可能であるが、製膜時の面押され故障が多発するという問題が存在した。
特開平7−325221号公報 特開平10−186356号公報 特開平7−333437号公報 特願2003−174718号公報
上記問題に対し、本発明の目的は、第1にTN−TFTなどのTN型LCDの視野角特性、すなわち、斜め方向から見た場合の画面上下方向のコントラスト、着色、明暗の反転現象を簡便かつ安価に改善できる視野角拡大偏光板とその偏光板に用いられる高分子(光学補償)フィルムの提供である。
第2に液晶表示装置が発生する熱や、使用環境における熱に対して偏光特性が安定している偏光板を提供することにある。
第3に厚みを増加することなく、表示品位が高く、かつ高輝度で、パネルサイズの大きい液晶表示装置を提供することである。
上記課題は以下の構成により達成される。
(請求項1)
組成の異なる少なくとも2層以上の層を有する光学補償フィルムであって、そのうち1層に芳香族環を少なくとも2つ以上含む化合物を0.1質量%〜10質量%含有してなり、各層の厚みが幅手方向で変化してなる、光学軸が面内方向より傾いていることを特徴とする光学補償フィルム。
(請求項2)
少なくとも2層以上の層を有しており、反応性金属化合物の重縮合物を0.1質量%〜10質量%含有する光学補償フィルムが延伸され、該光学補償フィルムの光学軸が面内方向より傾いていることを特徴とする請求項1に記載の光学補償フィルム。
(請求項3)
前記光学補償フィルムがセルロースエステルであることを特徴とする請求項1または2に記載の光学補償フィルム。
(請求項4)
前記光学補償フィルムが下記式(I)、(II)を同時に満足することを特徴とする請求項3に記載の光学補償フィルム。
式(I)2.3<X+Y<2.85
式(II)1.4<X<2.85
(但し、Xはアセチル基の置換度、Yは芳香族カルボニル基、または炭素数2〜22の脂肪族カルボニル基の置換度である。)
(請求項5)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学補償フィルムを製造する光学補償フィルムの製造方法であって、光学補償フィルムが流延により複数の層を有し、各層の厚みが幅手方向で変化してなり、方向に延伸する工程を有することを特徴とする光学補償フィルムの製造方法。
(請求項6)
前記延伸の倍率が1.01〜1.5倍であることを特徴とする請求項5に記載の光学補償フィルムの製造方法。
(請求項7)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学補償フィルムを有することを特徴とする偏光板。
(請求項8)
請求項7に記載の偏光板と液晶セルによって構成される液晶表示装置であって、前記光学補償フィルムが該偏光板の偏光子と液晶セルとの間に配置されることを特徴とする液晶表示装置。
(請求項9)
前記光学補償フィルムの屈折率が最大となる方向と、前記偏光板の光透過軸とのなす角が−10°〜+10°に調整されていることを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
本発明により、第1にTN−TFTなどのTN型LCDの視野角特性、すなわち、斜め方向から見た場合の画面上下方向のコントラスト、着色、明暗の反転現象を簡便かつ安価に改善できる視野角拡大偏光板とその偏光板に用いられる高分子(光学補償)フィルムを提供出来る。
第2に液晶表示装置が発生する熱や、使用環境における熱に対して偏光特性が安定している偏光板を提供出来る。
第3に厚みを増加することなく、表示品位が高く、かつ高輝度で、パネルサイズの大きい液晶表示装置を提供出来る。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明における光学軸が面内方向より傾いている光学補償フィルムとは、例えば、種類、分子量の異なる2以上の高分子、または同一高分子の場合は添加剤の種類、添加量違いの2以上の高分子を幅手方向に一方の端から他方の端に向かって変化しているフィルムが全て対象となる。具体的には、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリフュニレンスルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアリルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、セルロースエステル、ポリアクリロニトリル、ポリスチレンなど種類の異なる高分子からの組み合わせ、モノマー組成の異なる高分子からの組み合わせ、または分子量分布の異なる高分子からの組み合わせ等が挙げられる。組み合わせとしては、相溶性、接着性の観点から、添加剤の種類、添加量を変えた同一高分子を使用したものが好ましい。高分子としては、水素結合性受容基を含有するものが好ましく、セルロースエステルが特に好ましい。
光学軸が傾いているフィルムは、例えば、加圧ダイ(図1)からドープをステンレスベルトに流延する際に、ダイ部分のドープスリット幅A及びBを幅手方向で変えたものをつくり、幅手方向で流延するドープ量を制限する。これにより例えば組成の異なる樹脂からつくられた2種のドープを用いて作製することが可能である。
図2は、2種の異なるドープを流延して得られた幅手方向に厚みが異なるフィルムの断面図である。その形状はやや異なるものが考えられるが、いずれも幅手方向に上下層の膜厚変化がつけられている。2種の異なるドープの膜厚変動については、大きいほうが界面の面積が増加し、延伸による界面部分での歪みが大きくなるので、光学軸の面内方向からの傾斜にとって望ましい。また、ドープの片方に芳香族化合物、特にナフタレン環等の
多環縮合環を含有する化合物を加えることにより、上下層により大きな屈折率差をもたせることで歪みを発生させ、望ましい形態となる。尚、両端部(グリップ部)は図2(2)〜(4)の如く、その膜厚変動がないものでもよい。
また他の作製手段として、フィルムの上下面に温度差をかけることにより、フィルムの厚さ方向の硬さに変化をつける、これにより延伸にともない応力の発生に厚み方向に分布が生じる。具体的には、フィルムの柔らかい部分は硬い部分に比べて縮もうとする力は小さくなるため、フィルムの柔らかい方の面から硬い方の面に向かって厚み方向で応力が増大することになる。この時フィルムの屈折率楕円体の変形を幅手方向から観察すると、屈折率楕円体の屈折率の最小方向がフィルム法線から傾くものと推定される。
同様に流延時の残留溶媒量をフィルムの厚み方向に分布を持たせることで傾きを持たせることが出来る。
また、多数の層(例えば4層)により構成される高分子フィルムの場合、上記の如き形状の層構成を有する組み合わせがその中にあればよい。しかし、構成層の数は生産性やその効果を考慮すると、4層程度までに抑えられるべきである。
光学軸が面内方向より傾いているとは、いわゆる屈折率楕円体における光学軸がフィルムの法線方向から傾いていることである。光学軸とは複屈折軸(屈折率楕円体における屈折率の最大、最小方向)を指している。
加圧ダイからステンレスベルトに流延した状態では、図3(1)に示す様に屈折率楕円体は(N1=N2>N3)のようになっている。幅手方向に延伸を行うことで、2種の異なるドープの界面にて歪みが生じ、必ずしも(N1=N2>N3)ではなくなってくるが、(N1=N2>N3)であっても、図3(2)に示す様に屈折率楕円体の光学軸がフィルムの法線方向から傾くこととなる。
本発明にて傾くとは、フィルム法線に対し2°以上傾くことを意味しており、好ましくは5°〜45°であり、特に好ましくは10°〜45°である。尚N1、N2、N3フィルムの3軸方向の屈折率である。
上記光学軸を傾ける為のフィルムの延伸は、幅手方向の延伸倍率が好ましくは1.01〜1.5倍であり、特に好ましくは1.05〜1.2倍である。
本発明における芳香族環を少なくとも2つ以上含む化合物とは、少なくとも二つの芳香族環を有する化合物は、炭素原子7個分以上のπ結合性の平面を有する。本明細書において、「芳香族環」は、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、ベンゼン環)であることが特に好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることが更に好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環及び1,3,5−トリアジン環が含まれる。芳香族環としては、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環及び1,3,5−トリアジン環が好ましい。
少なくとも二つの芳香族環を有する化合物が有する芳香族環の数は、2〜20であることが好ましく、2〜12であることがより好ましく、2〜8であることが更に好ましく、2〜6であることが最も好ましい。3以上の芳香族環を有する場合、少なくとも二つの芳香族環の立体配座を立体障害しなければよい。二つの芳香族環の結合関係は、(a)縮合環を形成する場合、(b)単結合で直結する場合及び(c)連結基を介して結合する場合に分類できる(芳香族環のため、スピロ結合は形成できない)。リターデーション上昇機能の観点では、(a)〜(c)のいずれでもよい。
(a)の縮合環(二つ以上の芳香族環の縮合環)の例には、インデン環、ナフタレン環、アズレン環、フルオレン環、フェナントレン環、アントラセン環、アセナフチレン環、ビフェニレン環、ナフタセン環、ピレン環、インドール環、イソインドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドリジン環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、プリン環、インダゾール環、クロメン環、キノリン環、イソキノリン環、キノリジン環、キナゾリン環、シンノリン環、キノキサリン環、フタラジン環、プテリジン環、カルバゾール環、アクリジン環、フェナントリジン環、キサンテン環、フェナジン環、フェノチアジン環、フェノキサチイン環、フェノキサジン環及びチアントレン環が含まれる。ナフタレン環、アズレン環、インドール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環及びキノリン環が好ましい。
(b)の単結合は、二つの芳香族環の炭素原子間の結合であることが好ましい。二以上の単結合で二つの芳香族環を結合して、二つの芳香族環の間に脂肪族環または非芳香族性複素環を形成してもよい。
(c)の連結基も、二つの芳香族環の炭素原子と結合することが好ましい。連結基は、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−CO−、−O−、−NH−、−S−またはそれらの組み合わせであることが好ましい。組み合わせからなる連結基の例を以下に示す。尚、以下の連結基の例の左右の関係は、逆になってもよい。
c1:−CO−O−
c2:−CO−NH−
c3:−アルキレン−O−
c4:−NH−CO−NH−
c5:−NH−CO−O−
c6:−O−CO−O−
c7:−O−アルキレン−O−
c8:−CO−アルケニレン−
c9:−CO−アルケニレン−NH−
c10:−CO−アルケニレン−O−
c11:−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−CO−アルキレン−
c12:−O−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−CO−アルキレン−O−
c13:−O−CO−アルキレン−CO−O−
c14:−NH−CO−アルケニレン−
c15:−O−CO−アルケニレン−
芳香族環及び連結基は、置換基を有していてもよい。ただし、置換基は、二つの芳香族環の立体配座を立体障害しないことが必要である。立体障害では、置換基の種類及び位置が問題になる。置換基の種類としては、立体的に嵩高い置換基(例えば、3級アルキル基)が立体障害を起こしやすい。置換基の位置としては、芳香族環の結合に隣接する位置(ベンゼン環の場合はオルト位)が置換された場合に、立体障害が生じやすい。置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、ニトロ、スルホ、カルバモイル、スルファモイル、ウレイド、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂肪族アシル基、脂肪族アシルオキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、脂肪族アミド基、脂肪族スルホンアミド基、脂肪族置換アミノ基、脂肪族置換カルバモイル基、脂肪族置換スルファモイル基、脂肪族置換ウレイド基及び非芳香族性複素環基が含まれる。
アルキル基の炭素原子数は、1〜8であることが好ましい。環状アルキル基よりも鎖状アルキル基の方が好ましく、直鎖状アルキル基が特に好ましい。アルキル基は、更に置換基(例、ヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシ基、アルキル置換アミノ基)を有していてもよい。アルキル基の(置換アルキル基を含む)例には、メチル、エチル、n−ブチル、n−ヘキシル、2−ヒドロキシエチル、4−カルボキシブチル、2−メトキシエチル及び2−ジエチルアミノエチルが含まれる。アルケニル基の炭素原子数は、2〜8であることが好ましい。環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基の方が好ましく、直鎖状アルケニル基が特に好ましい。アルケニル基は、更に置換基を有していてもよい。アルケニル基の例には、ビニル、アリル及び1−ヘキセニルが含まれる。アルキニル基の炭素原子数は、2〜8であることが好ましい。環状アルキケニル基よりも鎖状アルキニル基の方が好ましく、直鎖状アルキニル基が特に好ましい。アルキニル基は、更に置換基を有していてもよい。アルキニル基の例には、エチニル、1−ブチニル及び1−ヘキシニルが含まれる。
脂肪族アシル基の炭素原子数は、1〜10であることが好ましい。脂肪族アシル基の例には、アセチル、プロパノイル及びブタノイルが含まれる。脂肪族アシルオキシ基の炭素原子数は、1〜10であることが好ましい。脂肪族アシルオキシ基の例には、アセトキシが含まれる。アルコキシ基の炭素原子数は、1〜8であることが好ましい。アルコキシ基は、更に置換基(例、アルコキシ基)を有していてもよい。アルコキシ基の(置換アルコキシ基を含む)例には、メトキシ、エトキシ、ブトキシ及びメトキシエトキシが含まれる。アルコキシカルボニル基の炭素原子数は、2〜10であることが好ましい。アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニル及びエトキシカルボニルが含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の炭素原子数は、2〜10であることが好ましい。アルコキシカルボニルアミノ基の例には、メトキシカルボニルアミノ及びエトキシカルボニルアミノが含まれる。
アルキルチオ基の炭素原子数は、1〜12であることが好ましい。アルキルチオ基の例には、メチルチオ、エチルチオ及びオクチルチオが含まれる。アルキルスルホニル基の炭素原子数は、1〜8であることが好ましい。アルキルスルホニル基の例には、メタンスルホニル及びエタンスルホニルが含まれる。脂肪族アミド基の炭素原子数は、1〜10であることが好ましい。脂肪族アミド基の例には、アセトアミドが含まれる。脂肪族スルホンアミド基の炭素原子数は、1〜8であることが好ましい。脂肪族スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド及びn−オクタンスルホンアミドが含まれる。脂肪族置換アミノ基の炭素原子数は、1〜10であることが好ましい。脂肪族置換アミノ基の例には、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ及び2−カルボキシエチルアミノが含まれる。脂肪族置換カルバモイル基の炭素原子数は、2〜10であることが好ましい。脂肪族置換カルバモイル基の例には、メチルカルバモイル及びジエチルカルバモイルが含まれる。脂肪族置換スルファモイル基の炭素原子数は、1〜8であることが好ましい。脂肪族置換スルファモイル基の例には、メチルスルファモイル及びジエチルスルファモイルが含まれる。脂肪族置換ウレイド基の炭素原子数は、2〜10であることが好ましい。脂肪族置換ウレイド基の例には、メチルウレイドが含まれる。非芳香族性複素環基の例には、ピペリジノ及びモルホリノが含まれる。
芳香族環を少なくとも2つ以上含む化合物の分子量は、200〜800であることが好ましい。芳香族環を少なくとも2つ以上含む化合物の沸点は、260℃以上であることが好ましい。沸点は、市販の測定装置(例えば、TG/DTA100、セイコー電子工業(株)製)を用いて測定できる。
芳香族環を少なくとも2つ以上含む化合物において、下記一般式(I)〜(III)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 0004470476
一般式(III) Ar1−L1−Ar2
一般式(I)において、Yは水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、及びフェニル基を表し、これらのアルキル基、アルケニル基及びフェニル基は置換基を有していてもよい。Aはアルキル基、アルケニル基、フェニル基、シクロアルキル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、置換基を有していてもよいフェニル基を表す。mは1または2を表す。Lは連結基を表す。連結基は、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−CO−、−O−、−NH−、−S−またはそれらの組み合わせであることが好ましい。組み合わせからなる連結基の例は前記c1〜c15と同様であり、尚、連結基の例の左右の関係は逆になってもよい。
Zは芳香族6員環を形成するに必要な非金属群を表し、該芳香族6員環は置換基を有してもよい。
上記において、アルキル基としては例えば、炭素数10までの直鎖または分岐の脂肪族基を表し、アルコキシ基としては例えば、炭素数10までのアルコキシ基で、アルケニル基としては例えば、炭素数10までのアルケニル基で例えばアリル基、2−ブテニル基などを表す。また、アルキル基、アルケニル基、フェニル基への置換分としてはハロゲン原子、例えばクロール、ブロム、フッ素原子など、ヒドロキシ基、フェニル基、(このフェニル基にはアルキル基またはハロゲン原子などを置換していてもよい)などが挙げられる。
以下に、一般式(I)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
Figure 0004470476
Figure 0004470476
一般式(II)において、X1は、単結合、−NR4−、−O−または−S−であり;X2は単結合、−NR5−、−O−または−S−であり;X3は単結合、−NR6−、−O−または−S−であり;R1、R2及びR3はアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基であり;そして、R4、R5及びR6は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基である。
上記アルキル基は、環状アルキル基よりも鎖状アルキル基である方が好ましい。分岐を有する鎖状アルキル基よりも、直鎖状アルキル基の方が好ましい。
アルキル基の炭素原子数は、1〜10であることが好ましく、1〜8であることが更に好ましく、1〜6であることが最も好ましい。アルキル基は置換基を有していてもよい。
置換基の具体例としては、例えばハロゲン原子、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ等の各基)及びアシルオキシ基(例えば、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)等が挙げられる。上記アルケニル基は、環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基である方が好ましい。分岐を有する鎖状アルケニル基よりも、直鎖状アルケニル基の方が好ましい。アルケニル基の炭素原子数は、2〜10であることが好ましく、2〜8であることが更に好ましく、2〜6であることが最も好ましい。アルケニル基は、置換基を有していてもよい。
置換基の具体例としては、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ等の各基)またはアシルオキシ基(例えば、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ等の各基)が挙げられる。
上記アリール基は、フェニル基またはナフチル基であることが好ましく、フェニル基であることが特に好ましい。アリール基は置換基を有していてもよい。
置換基の具体例としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル、アルキル置換スルファモイル基、アルケニル置換スルファモイル基、アリール置換スルファモイル基、スルホンアミド基、カルバモイル、アルキル置換カルバモイル基、アルケニル置換カルバモイル基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基及びアシル基が含まれる。上記アルキル基は、前述したアルキル基と同義である。
アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキル置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アルキル置換カルバモイル基、アミド基、アルキルチオ基とアシル基のアルキル部分も、前述したアルキル基と同義である。
上記アルケニル基は、前述したアルケニル基と同義である。
アルケニルオキシ基、アシルオキシ基、アルケニルオキシカルボニル基、アルケニル置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アルケニル置換カルバモイル基、アミド基、アルケニルチオ基及びアシル基のアルケニル部分も、前述したアルケニル基と同義である。
上記アリール基の具体例としては、例えば、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−メトキシフェニル、3,4−ジエトキシフェニル、4−オクチルオキシフェニルまたは4−ドデシルオキシフェニル等の各基が挙げられる。
アリールオキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリール置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、アリールチオ基及びアシル基の部分の例は、上記アリール基と同義である。
1、X2またはX3が−NR−、−O−または−S−である場合の複素環基は、芳香族性を有することが好ましい。
芳香族性を有する複素環基中の複素環としては、一般に不飽和複素環であり、好ましくは最多の二重結合を有する複素環である。複素環は、5員環、6員環又は7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることが更に好ましく、6員環であることが最も好ましい。
複素環中のヘテロ原子は、N、SまたはO等の各原子であることが好ましく、N原子であることが特に好ましい。
芳香族性を有する複素環としては、ピリジン環(複素環基としては、例えば、2−ピリジルまたは4−ピリジル等の各基)が特に好ましい。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基の置換基の例は、上記アリール部分の置換基の例と同様である。
1、X2またはX3が単結合である場合の複素環基は、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基であることが好ましい。窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基は、5員環、6員環又は7員環であることが好ましく、5員環又は6員環であることが更に好ましく、5員環であることが最も好ましい。複素環基は、複数の窒素原子を有していてもよい。
また、複素環基中のヘテロ原子は、窒素原子以外のヘテロ原子(例えば、O原子、S原子)を有していてもよい。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基の置換基の具体例は、上記アリール部分の置換基の具体例と同義である。
以下に、一般式(II)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
尚、以下に示す複数のRは同一の基を表す。
Figure 0004470476
(1)ブチル
(2)2−メトキシ−2−エトキシエチル
(3)5−ウンデセニル
(4)フェニル
(5)4−エトキシカルボニルフェニル
(6)4−ブトキシフェニル
(7)p−ビフェニリル
(8)4−ピリジル
(9)2−ナフチル
(10)2−メチルフェニル
(11)3,4−ジメトキシフェニル
(12)2−フリル
Figure 0004470476
Figure 0004470476
(14)フェニル
(15)3−エトキシカルボニルフェニル
(16)3−ブトキシフェニル
(17)m−ビフェニリル
(18)3−フェニルチオフェニル
(19)3−クロロフェニル
(20)3−ベンゾイルフェニル
(21)3−アセトキシフェニル
(22)3−ベンゾイルオキシフェニル
(23)3−フェノキシカルボニルフェニル
(24)3−メトキシフェニル
(25)3−アニリノフェニル
(26)3−イソブチリルアミノフェニル
(27)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(28)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(29)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(30)3−メチルフェニル
(31)3−フェノキシフェニル
(32)3−ヒドロキシフェニル
(33)4−エトキシカルボニルフェニル
(34)4−ブトキシフェニル
(35)p−ビフェニリル
(36)4−フェニルチオフェニル
(37)4−クロロフェニル
(38)4−ベンゾイルフェニル
(39)4−アセトキシフェニル
(40)4−ベンゾイルオキシフェニル
(41)4−フェノキシカルボニルフェニル
(42)4−メトキシフェニル
(43)4−アニリノフェニル
(44)4−イソブチリルアミノフェニル
(45)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(46)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(47)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(48)4−メチルフェニル
(49)4−フェノキシフェニル
(50)4−ヒドロキシフェニル
(51)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(52)3,4−ジブトキシフェニル
(53)3,4−ジフェニルフェニル
(54)3,4−ジフェニルチオフェニル
(55)3,4−ジクロロフェニル
(56)3,4−ジベンゾイルフェニル
(57)3,4−ジアセトキシフェニル
(58)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル
(59)3,4−ジフェノキシカルボニルフェニル
(60)3,4−ジメトキシフェニル
(61)3,4−ジアニリノフェニル
(62)3,4−ジメチルフェニル
(63)3,4−ジフェノキシフェニル
(64)3,4−ジヒドロキシフェニル
(65)2−ナフチル
(66)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル
(67)3,4,5−トリブトキシフェニル
(68)3,4,5−トリフェニルフェニル
(69)3,4,5−トリフェニルチオフェニル
(70)3,4,5−トリクロロフェニル
(71)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(72)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(73)3,4,5−トリベンゾイルオキシフェニル
(74)3,4,5−トリフェノキシカルボニルフェニル
(75)3,4,5−トリメトキシフェニル
(76)3,4,5−トリアニリノフェニル
(77)3,4,5−トリメチルフェニル
(78)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(79)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
Figure 0004470476
(80)フェニル
(81)3−エトキシカルボニルフェニル
(82)3−ブトキシフェニル
(83)m−ビフェニリル
(84)3−フェニルチオフェニル
(85)3−クロロフェニル
(86)3−ベンゾイルフェニル
(87)3−アセトキシフェニル
(88)3−ベンゾイルオキシフェニル
(89)3−フェノキシカルボニルフェニル
(90)3−メトキシフェニル
(91)3−アニリノフェニル
(92)3−イソブチリルアミノフェニル
(93)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(94)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(95)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(96)3−メチルフェニル
(97)3−フェノキシフェニル
(98)3−ヒドロキシフェニル
(99)4−エトキシカルボニルフェニル
(100)4−ブトキシフェニル
(101)p−ビフェニリル
(102)4−フェニルチオフェニル
(103)4−クロロフェニル
(104)4−ベンゾイルフェニル
(105)4−アセトキシフェニル
(106)4−ベンゾイルオキシフェニル
(107)4−フェノキシカルボニルフェニル
(108)4−メトキシフェニル
(109)4−アニリノフェニル
(110)4−イソブチリルアミノフェニル
(111)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(112)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(113)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(114)4−メチルフェニル
(115)4−フェノキシフェニル
(116)4−ヒドロキシフェニル
(117)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(118)3,4−ジブトキシフェニル
(119)3,4−ジフェニルフェニル
(120)3,4−ジフェニルチオフェニル
(121)3,4−ジクロロフェニル
(122)3,4−ジベンゾイルフェニル
(123)3,4−ジアセトキシフェニル
(124)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル
(125)3,4−ジフェノキシカルボニルフェニル
(126)3,4−ジメトキシフェニル
(127)3,4−ジアニリノフェニル
(128)3,4−ジメチルフェニル
(129)3,4−ジフェノキシフェニル
(130)3,4−ジヒドロキシフェニル
(131)2−ナフチル
(132)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル
(133)3,4,5−トリブトキシフェニル
(134)3,4,5−トリフェニルフェニル
(135)3,4,5−トリフェニルチオフェニル
(136)3,4,5−トリクロロフェニル
(137)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(138)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(139)3,4,5−トリベンゾイルオキシフェニル
(140)3,4,5−トリフェノキシカルボニルフェニル
(141)3,4,5−トリメトキシフェニル
(142)3,4,5−トリアニリノフェニル
(143)3,4,5−トリメチルフェニル
(144)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(145)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
Figure 0004470476
(146)フェニル
(147)4−エトキシカルボニルフェニル
(148)4−ブトキシフェニル
(149)p−ビフェニリル
(150)4−フェニルチオフェニル
(151)4−クロロフェニル
(152)4−ベンゾイルフェニル
(153)4−アセトキシフェニル
(154)4−ベンゾイルオキシフェニル
(155)4−フェノキシカルボニルフェニル
(156)4−メトキシフェニル
(157)4−アニリノフェニル
(158)4−イソブチリルアミノフェニル
(159)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(160)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(161)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(162)4−メチルフェニル
(163)4−フェノキシフェニル
(164)4−ヒドロキシフェニル
Figure 0004470476
(165)フェニル
(166)4−エトキシカルボニルフェニル
(167)4−ブトキシフェニル
(168)p−ビフェニリル
(169)4−フェニルチオフェニル
(170)4−クロロフェニル
(171)4−ベンゾイルフェニル
(172)4−アセトキシフェニル
(173)4−ベンゾイルオキシフェニル
(174)4−フェノキシカルボニルフェニル
(175)4−メトキシフェニル
(176)4−アニリノフェニル
(177)4−イソブチリルアミノフェニル
(178)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(179)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(180)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(181)4−メチルフェニル
(182)4−フェノキシフェニル
(183)4−ヒドロキシフェニル
Figure 0004470476
(184)フェニル
(185)4−エトキシカルボニルフェニル
(186)4−ブトキシフェニル
(187)p−ビフェニリル
(188)4−フェニルチオフェニル
(189)4−クロロフェニル
(190)4−ベンゾイルフェニル
(191)4−アセトキシフェニル
(192)4−ベンゾイルオキシフェニル
(193)4−フェノキシカルボニルフェニル
(194)4−メトキシフェニル
(195)4−アニリノフェニル
(196)4−イソブチリルアミノフェニル
(197)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(198)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(199)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(200)4−メチルフェニル
(201)4−フェノキシフェニル
(202)4−ヒドロキシフェニル
Figure 0004470476
(203)フェニル
(204)4−エトキシカルボニルフェニル
(205)4−ブトキシフェニル
(206)p−ビフェニリル
(207)4−フェニルチオフェニル
(208)4−クロロフェニル
(209)4−ベンゾイルフェニル
(210)4−アセトキシフェニル
(211)4−ベンゾイルオキシフェニル
(212)4−フェノキシカルボニルフェニル
(213)4−メトキシフェニル
(214)4−アニリノフェニル
(215)4−イソブチリルアミノフェニル
(216)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(217)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(218)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(219)4−メチルフェニル
(220)4−フェノキシフェニル
(221)4−ヒドロキシフェニル
Figure 0004470476
(222)フェニル
(223)4−ブチルフェニル
(224)4−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(225)4−(5−ノネニル)フェニル
(226)p−ビフェニリル
(227)4−エトキシカルボニルフェニル
(228)4−ブトキシフェニル
(229)4−メチルフェニル
(230)4−クロロフェニル
(231)4−フェニルチオフェニル
(232)4−ベンゾイルフェニル
(233)4−アセトキシフェニル
(234)4−ベンゾイルオキシフェニル
(235)4−フェノキシカルボニルフェニル
(236)4−メトキシフェニル
(237)4−アニリノフェニル
(238)4−イソブチリルアミノフェニル
(239)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(240)4−(3−エチルウレイド)フェニル
(241)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(242)4−フェノキシフェニル
(243)4−ヒドロキシフェニル
(244)3−ブチルフェニル
(245)3−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(246)3−(5−ノネニル)フェニル
(247)m−ビフェニリル
(248)3−エトキシカルボニルフェニル
(249)3−ブトキシフェニル
(250)3−メチルフェニル
(251)3−クロロフェニル
(252)3−フェニルチオフェニル
(253)3−ベンゾイルフェニル
(254)3−アセトキシフェニル
(255)3−ベンゾイルオキシフェニル
(256)3−フェノキシカルボニルフェニル
(257)3−メトキシフェニル
(258)3−アニリノフェニル
(259)3−イソブチリルアミノフェニル
(260)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(261)3−(3−エチルウレイド)フェニル
(262)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(263)3−フェノキシフェニル
(264)3−ヒドロキシフェニル
(265)2−ブチルフェニル
(266)2−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(267)2−(5−ノネニル)フェニル
(268)o−ビフェニリル
(269)2−エトキシカルボニルフェニル
(270)2−ブトキシフェニル
(271)2−メチルフェニル
(272)2−クロロフェニル
(273)2−フェニルチオフェニル
(274)2−ベンゾイルフェニル
(275)2−アセトキシフェニル
(276)2−ベンゾイルオキシフェニル
(277)2−フェノキシカルボニルフェニル
(278)2−メトキシフェニル
(279)2−アニリノフェニル
(280)2−イソブチリルアミノフェニル
(281)2−フェノキシカルボニルアミノフェニル
(282)2−(3−エチルウレイド)フェニル
(283)2−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル
(284)2−フェノキシフェニル
(285)2−ヒドロキシフェニル
(286)3,4−ジブチルフェニル
(287)3,4−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(288)3,4−ジフェニルフェニル
(289)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(290)3,4−ジドデシルオキシフェニル
(291)3,4−ジメチルフェニル
(292)3,4−ジクロロフェニル
(293)3,4−ジベンゾイルフェニル
(294)3,4−ジアセトキシフェニル
(295)3,4−ジメトキシフェニル
(296)3,4−ジ−N−メチルアミノフェニル
(297)3,4−ジイソブチリルアミノフェニル
(298)3,4−ジフェノキシフェニル
(299)3,4−ジヒドロキシフェニル
(300)3,5−ジブチルフェニル
(301)3,5−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(302)3,5−ジフェニルフェニル
(303)3,5−ジエトキシカルボニルフェニル
(304)3,5−ジドデシルオキシフェニル
(305)3,5−ジメチルフェニル
(306)3,5−ジクロロフェニル
(307)3,5−ジベンゾイルフェニル
(308)3,5−ジアセトキシフェニル
(309)3,5−ジメトキシフェニル
(310)3,5−ジ−N−メチルアミノフェニル
(311)3,5−ジイソブチリルアミノフェニル
(312)3,5−ジフェノキシフェニル
(313)3,5−ジヒドロキシフェニル
(314)2,4−ジブチルフェニル
(315)2,4−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(316)2,4−ジフェニルフェニル
(317)2,4−ジエトキシカルボニルフェニル
(318)2,4−ジドデシルオキシフェニル
(319)2,4−ジメチルフェニル
(320)2,4−ジクロロフェニル
(321)2,4−ジベンゾイルフェニル
(322)2,4−ジアセトキシフェニル
(323)2,4−ジメトキシフェニル
(324)2,4−ジ−N−メチルアミノフェニル
(325)2,4−ジイソブチリルアミノフェニル
(326)2,4−ジフェノキシフェニル
(327)2,4−ジヒドロキシフェニル
(328)2,3−ジブチルフェニル
(329)2,3−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(330)2,3−ジフェニルフェニル
(331)2,3−ジエトキシカルボニルフェニル
(332)2,3−ジドデシルオキシフェニル
(333)2,3−ジメチルフェニル
(334)2,3−ジクロロフェニル
(335)2,3−ジベンゾイルフェニル
(336)2,3−ジアセトキシフェニル
(337)2,3−ジメトキシフェニル
(338)2,3−ジ−N−メチルアミノフェニル
(339)2,3−ジイソブチリルアミノフェニル
(340)2,3−ジフェノキシフェニル
(341)2,3−ジヒドロキシフェニル
(342)2,6−ジブチルフェニル
(343)2,6−ジ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(344)2,6−ジフェニルフェニル
(345)2,6−ジエトキシカルボニルフェニル
(346)2,6−ジドデシルオキシフェニル
(347)2,6−ジメチルフェニル
(348)2,6−ジクロロフェニル
(349)2,6−ジベンゾイルフェニル
(350)2,6−ジアセトキシフェニル
(351)2,6−ジメトキシフェニル
(352)2,6−ジ−N−メチルアミノフェニル
(353)2,6−ジイソブチリルアミノフェニル
(354)2,6−ジフェノキシフェニル
(355)2,6−ジヒドロキシフェニル
(356)3,4,5−トリブチルフェニル
(357)3,4,5−トリ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(358)3,4,5−トリフェニルフェニル
(359)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル
(360)3,4,5−トリドデシルオキシフェニル
(361)3,4,5−トリメチルフェニル
(362)3,4,5−トリクロロフェニル
(363)3,4,5−トリベンゾイルフェニル
(364)3,4,5−トリアセトキシフェニル
(365)3,4,5−トリメトキシフェニル
(366)3,4,5−トリ−N−メチルアミノフェニル
(367)3,4,5−トリイソブチリルアミノフェニル
(368)3,4,5−トリフェノキシフェニル
(369)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
(370)2,4,6−トリブチルフェニル
(371)2,4,6−トリ(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フェニル
(372)2,4,6−トリフェニルフェニル
(373)2,4,6−トリエトキシカルボニルフェニル
(374)2,4,6−トリドデシルオキシフェニル
(375)2,4,6−トリメチルフェニル
(376)2,4,6−トリクロロフェニル
(377)2,4,6−トリベンゾイルフェニル
(378)2,4,6−トリアセトキシフェニル
(379)2,4,6−トリメトキシフェニル
(380)2,4,6−トリ−N−メチルアミノフェニル
(381)2,4,6−トリイソブチリルアミノフェニル
(382)2,4,6−トリフェノキシフェニル
(383)2,4,6−トリヒドロキシフェニル
(384)ペンタフルオロフェニル
(385)ペンタクロロフェニル
(386)ペンタメトキシフェニル
(387)6−N−メチルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(388)5−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(389)6−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(390)5−エトキシ−7−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(391)3−メトキシ−2−ナフチル
(392)1−エトキシ−2−ナフチル
(393)6−N−フェニルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(394)5−メトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(395)1−(4−メチルフェニル)−2−ナフチル
(396)6,8−ジ−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル
(397)6−N−2−アセトキシエチルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(398)5−アセトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(399)3−ベンゾイルオキシ−2−ナフチル
(400)5−アセチルアミノ−1−ナフチル
(401)2−メトキシ−1−ナフチル
(402)4−フェノキシ−1−ナフチル
(403)5−N−メチルスルファモイル−1−ナフチル
(404)3−N−メチルカルバモイル−4−ヒドロキシ−1−ナフチル
(405)5−メトキシ−6−N−エチルスルファモイル−1−ナフチル
(406)7−テトラデシルオキシ−1−ナフチル
(407)4−(4−メチルフェノキシ)−1−ナフチル
(408)6−N−メチルスルファモイル−1−ナフチル
(409)3−N,N−ジメチルカルバモイル−4−メトキシ−1−ナフチル
(410)5−メトキシ−6−N−ベンジルスルファモイル−1−ナフチル
(411)3,6−ジ−N−フェニルスルファモイル−1−ナフチル
(412)メチル
(413)エチル
(414)ブチル
(415)オクチル
(416)ドデシル
(417)2−ブトキシ−2−エトキシエチル
(418)ベンジル
(419)4−メトキシベンジル
Figure 0004470476
(424)メチル
(425)フェニル
(426)ブチル
Figure 0004470476
(430)メチル
(431)エチル
(432)ブチル
(433)オクチル
(434)ドデシル
(435)2−ブトキシ2−エトキシエチル
(436)ベンジル
(437)4−メトキシベンジル
Figure 0004470476
Figure 0004470476
本発明においては、1,3,5−トリアジン環を有する化合物として、メラミンポリマーを用いてもよい。メラミンポリマーは、下記一般式(IIb)で示すメラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応により合成することが好ましい。
Figure 0004470476
上記合成反応スキームにおいて、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基である。
上記アルキル基、アルケニル基、アリール基及び複素環基及びこれらの置換基は前記一般式(I)で説明した各基、それらの置換基と同義である。
メラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応は、通常のメラミン樹脂(例えば、メラミンホルムアルデヒド樹脂等)の合成方法と同様である。また、市販のメラミンポリマー(メラミン樹脂)を用いてもよい。
メラミンポリマーの分子量は、2千〜40万であることが好ましい。メラミンポリマーの繰り返し単位の具体例を以下に示す。
Figure 0004470476
MP−1:R13、R14、R15、R16:CH2OH
MP−2:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−3:R13、R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−4:R13、R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−5:R13、R14、R15、R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−6:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−7:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2OCH3
MP−8:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2OCH3
MP−9:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
MP−10:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3
MP−11:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−12:R13、R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−13:R13、R16:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH
MP−14:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−i−C49
MP−15:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−i−C49
MP−16:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−i−C49
MP−17:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−i−C49
MP−18:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−19:R13、R14、R16:CH2O−i−C49;R15:CH2OH
MP−20:R13、R16:CH2O−i−C49;R14、R15:CH2OH
MP−21:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−22:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−23:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−24:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49
MP−25:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−26:R13、R14、R16:CH2O−n−C49;R15:CH2OH
MP−27:R13、R16:CH2O−n−C49;R14、R15:CH2OH
MP−28:R13、R14:CH2OH;R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−29:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−30:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−31:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−32:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−33:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−34:R13:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−35:R13、R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−36:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−37:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−38:R13、R16:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−39:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−40:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−41:R13:CH2OH;R14:CH2O−n−C49;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−42:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−43:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−44:R13:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−45:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−46:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−47:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−48:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−49:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−50:R13:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
Figure 0004470476
MP−51:R13、R14、R15、R16:CH2OH
MP−52:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−53:R13、R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−54:R13、R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−55:R13、R14、R15、R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−56:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−57:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2OCH3
MP−58:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2OCH3
MP−59:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
MP−60:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3
MP−61:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−62:R13、R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−63:R13、R16:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH
MP−64:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−i−C49
MP−65:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−i−C49
MP−66:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−i−C49
MP−67:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−i−C49
MP−68:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−69:R13、R14、R16:CH2O−i−C49;R15:CH2OH
MP−70:R13、R16:CH2O−i−C49;R14、R15:CH2OH
MP−71:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−72:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−73:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−74:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49
MP−75:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−76:R13、R14、R16:CH2O−n−C49;R15:CH2OH
MP−77:R13、R16:CH2O−n−C49;R14、R15:CH2OH
MP−78:R13、R14:CH2OH;R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−79:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−80:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−81:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−82:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−83:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−84:R13:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−85:R13、R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−86:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−87:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−88:R13、R16:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−89:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−90:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−91:R13:CH2OH;R14:CH2O−n−C49;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−92:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−93:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−94:R13:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−95:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−96:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−97:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−98:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−99:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−100:R13:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
Figure 0004470476
MP−101:R13、R14、R15、R16:CH2OH
MP−102:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−103:R13、R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−104:R13、R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−105:R13、R14、R15、R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−106:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−107:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2OCH3
MP−108:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2OCH3
MP−109:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
MP−110:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3
MP−111:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−112:R13、R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−113:R13、R16:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH
MP−114:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−i−C49
MP−115:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−i−C49
MP−116:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−i−C49
MP−117:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−i−C49
MP−118:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−119:R13、R14、R16:CH2O−i−C49;R15:CH2OH
MP−120:R13、R16:CH2O−i−C49;R14、R15:CH2OH
MP−121:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−122:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−123:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−124:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49
MP−125:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−126:R13、R14、R16:CH2O−n−C49;R15:CH2OH
MP−127:R13、R16:CH2O−n−C49;R14、R15:CH2OH
MP−128:R13、R14:CH2OH;R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−129:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−130:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−131:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−132:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−133:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−134:R13:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−135:R13、R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−136:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−137:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−138:R13、R16:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−139:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−140:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−141:R13:CH2OH;R14:CH2O−n−C49;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−142:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−143:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−144:R13:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−145:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−146:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−147:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−148:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−149:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−150:R13:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
Figure 0004470476
MP−151:R13、R14、R15、R16:CH2OH
MP−152:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−153:R13、R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−154:R13、R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−155:R13、R14、R15、R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−156:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−157:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2OCH3
MP−158:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2OCH3
MP−159:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
MP−160:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3
MP−161:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−162:R13、R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−163:R13、R16:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH
MP−164:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−i−C49
MP−165:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−i−C49
MP−166:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−i−C49
MP−167:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−i−C49
MP−168:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−i−C49
MP−169:R13、R14、R16:CH2O−i−C49;R15:CH2OH
MP−170:R13、R16:CH2O−i−C49;R14、R15:CH2OH
MP−171:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−172:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−173:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−174:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49
MP−175:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O−n−C49
MP−176:R13、R14、R16:CH2O−n−C49;R15:CH2OH
MP−177:R13、R16:CH2O−n−C49;R14、R15:CH2OH
MP−178:R13、R14:CH2OH;R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−179:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−180:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−181:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O−n−C49
MP−182:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49
MP−183:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O−n−C49
MP−184:R13:CH2OH;R14、R15:CH2O−n−C49;R16:CH2OCH3
MP−185:R13、R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−186:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49
MP−187:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O−n−C49
MP−188:R13、R16:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−189:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−190:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−191:R13:CH2OH;R14:CH2O−n−C49;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−192:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O−n−C49;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−193:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O−n−C49
MP−194:R13:CH2O−n−C49;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−195:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−196:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−197:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−198:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−199:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3
MP−200:R13:CH2NHCO(CH27CH=CH(CH27CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
本発明においては、上記繰り返し単位を二種類以上組み合わせたコポリマーを用いてもよい。二種類以上のホモポリマーまたはコポリマーを併用してもよい。
また、二種類以上の1,3,5−トリアジン環を有する化合物を併用してもよい。二種類以上の円盤状化合物(例えば、1,3,5−トリアジン環を有する化合物とポルフィリン骨格を有する化合物)を併用してもよい。
一般式(III)において、Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、芳香族基である。本明細書において、芳香族基は、アリール基(芳香族性炭化水素基)、置換アリール基、芳香族性ヘテロ環基及び置換芳香族性ヘテロ環基を含む。アリール基及び置換アリール基の方が、芳香族性ヘテロ環基及び置換芳香族性ヘテロ環基よりも好ましい。芳香族性へテロ環基のヘテロ環は、一般には不飽和である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることが更に好ましい。芳香族性へテロ環は一般に最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子または硫黄原子が好ましく、窒素原子または硫黄原子が更に好ましい。芳香族性へテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、及び1,3,5−トリアジン環が含まれる。芳香族基の芳香族環としては、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環及びピラジン環が好ましく、ベンゼン環が特に好ましい。
置換アリール基及び置換芳香族性ヘテロ環基の置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ)、ニトロ、スルホ、カルバモイル、アルキルカルバモイル基(例、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル)、スルファモイル、アルキルスルファモイル基(例、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル)、ウレイド、アルキルウレイド基(例、N−メチルウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N,N,N’−トリメチルウレイド)、アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘプチル、オクチル、イソプロピル、s−ブチル、t−アミル、シクロヘキシル、シクロペンチル)、アルケニル基(例、ビニル、アリル、ヘキセニル)、アルキニル基(例、エチニル、ブチニル)、アシル基(例、ホルミル、アセチル、ブチリル、ヘキサノイル、ラウリル)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ブチリルオキシ、ヘキサノイルオキシ、ラウリルオキシ)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ)、アリールオキシ基(例、フェノキシ)、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘプチルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例、フェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニルアミノ基(例、ブトキシカルボニルアミノ、ヘキシルオキシカルボニルアミノ)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ)、アリールチオ基(例、フェニルチオ)、アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘプチルスルホニル、オクチルスルホニル)、アミド基(例、アセトアミド、ブチルアミド基、ヘキシルアミド、ラウリルアミド)及び非芳香族性複素環基(例、モルホリル、ピラジニル)が含まれる。
置換アリール基及び置換芳香族性ヘテロ環基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ、カルボキシル、ヒドロキシル、アミノ、アルキル置換アミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アミド基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基及びアルキル基が好ましい。アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基及びアルキルチオ基のアルキル部分とアルキル基とは、更に置換基を有していてもよい。アルキル部分及びアルキル基の置換基の例には、ハロゲン原子、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、アルキルアミノ基、ニトロ、スルホ、カルバモイル、アルキルカルバモイル基、スルファモイル、アルキルスルファモイル基、ウレイド、アルキルウレイド基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アミド基及び非芳香族性複素環基が含まれる。アルキル部分及びアルキル基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基及びアルコキシ基が好ましい。
式(III)において、L1は、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、二価の飽和ヘテロ環基、−O−、−CO−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基である。アルキレン基は、環状構造を有していてもよい。環状アルキレン基としては、シクロヘキシレンが好ましく、1,4−シクロへキシレンが特に好ましい。鎖状アルキレン基としては、直鎖状アルキレン基の方が分岐を有するアルキレン基よりも好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、1〜10であることが更に好ましく、1〜8であることが更にまた好ましく、1〜6であることが最も好ましい。
アルケニレン基及びアルキニレン基は、環状構造よりも鎖状構造を有することが好ましく、分岐を有する鎖状構造よりも直鎖状構造を有することが更に好ましい。アルケニレン基及びアルキニレン基の炭素原子数は、2〜10であることが好ましく、2〜8であることがより好ましく、2〜6であることが更に好ましく、2〜4であることが更にまた好ましく、2(ビニレンまたはエチニレン)であることが最も好ましい。二価の飽和ヘテロ環基は、3員〜9員のヘテロ環を有することが好ましい。ヘテロ環のヘテロ原子は、酸素原子、窒素原子、ホウ素原子、硫黄原子、ケイ素原子、リン原子またはゲルマニウム原子が好ましい。飽和ヘテロ環の例には、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、ピロリジン環、イミダゾリジン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、1,3−ジオキサン環、1,4−ジオキサン環、テトラヒドロチオフェン環、1,3−チアゾリジン環、1,3−オキサゾリジン環、1,3−ジオキソラン環、1,3−ジチオラン環及び1,3,2−ジオキサボロランが含まれる。特に好ましい二価の飽和ヘテロ環基は、ピペラジン−1,4−ジイレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイレン及び1,3,2−ジオキサボロラン−2,5−ジイレンである。
組み合わせからなる二価の連結基の例を示す。
L−1:−O−CO−アルキレン基−CO−O−
L−2:−CO−O−アルキレン基−O−CO−
L−3:−O−CO−アルケニレン基−CO−O−
L−4:−CO−O−アルケニレン基−O−CO−
L−5:−O−CO−アルキニレン基−CO−O−
L−6:−CO−O−アルキニレン基−O−CO−
L−7:−O−CO−二価の飽和ヘテロ環基−CO−O−
L−8:−CO−O−二価の飽和ヘテロ環基−O−CO−
式(III)の分子構造において、L1を挟んで、Ar1とAr2とが形成する角度は、140度以上であることが好ましい。
棒状化合物としては、下記式(IV)で表される化合物が更に好ましい。
一般式(IV) Ar1−L2−X−L3−Ar2
一般式(IV)において、Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、芳香族基である。芳香族基の定義及び例は、一般式(III)のAr1及びAr2と同様である。
一般式(IV)において、L2及びL3は、それぞれ独立に、アルキレン基、−O−、−CO−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基である。アルキレン基は、環状構造よりも鎖状構造を有することが好ましく、分岐を有する鎖状構造よりも直鎖状構造を有することが更に好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1〜10であることが好ましく、1〜8であることがより好ましく、1〜6であることが更に好ましく、1〜4であることが更にまた好ましく、1または2(メチレンまたはエチレン)であることが最も好ましい。L2及びL3は、−O−CO−または−CO−O−であることが特に好ましい。
以下に、一般式(III)及び(IV)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
Figure 0004470476
Figure 0004470476
Figure 0004470476
Figure 0004470476
Figure 0004470476
これら芳香族環を少なくとも2つ以上含む化合物の添加量としては特に限定されないが、フィルム強度、平面性の点からは基質ポリマーに対して0.5〜10質量%の範囲が好ましく、より好ましくは1〜5質量%である。
本発明において、特に好ましく用いられるセルロースエステルの原料のセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リンター、木材パルプ、ケナフなどを挙げることが出来る。また、これらから得られたセルロースエステルは、それぞれを単独であるいは任意の割合で混合使用することが出来るが、綿花リンターを50質量%以上使用することが好ましい。
本発明に用いられるセルロースエステルは、セルロース原料のアシル化剤が酸無水物(無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸)である場合には、酢酸のような有機酸やメチレンクロライド等の有機溶媒を用い、硫酸のようなプロトン性触媒を用いて反応を行って得ることが出来る。アシル化剤が酸クロライド(CH3COCl、C25COCl、C37COCl、C65COCl)の場合には、触媒としてアミンのような塩基性化合物を用いて反応を行って得ることが出来る。具体的には、特開平10−45804号公報に記載の方法で合成することが出来る。
セルロースエステルの合成においては、アシル基がセルロース分子の水酸基に反応する。セルロース分子はグルコースユニットが多数連結したものからなっており、グルコースユニットに3個の水酸基がある。この3個の水酸基に誘導されたアシル基の数を置換度という。例えば、セルローストリアセテートでは、グルコースユニットの3個の水酸基全てにアセチル基が結合している。
本発明の光学補償フィルムに用いることが出来るセルロースエステルには特に限定はないが、総アシル基の置換度が2.5〜3.0であることが好ましく、特に2.6〜2.9であることが好ましい。アシル基のうちのアセチル基の置換度が1.4以上であるものが好ましく用いられる。アシル基の置換度は、ASTM−D817−96に準じて測定することが出来る。
本発明に係わるセルロースエステルは、セルローストリアセテートやセルロースジアセテート等のセルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートフェニレート、セルロースアセテートブチレートまたはセルロースアセテートプロピオネートブチレートのようなアセチル基の他にプロピオネート基あるいはブチレート基が結合したセルロースエステルであることが好ましい。また、セルロースエステルとしては、上記の例の他に、セルロースアセテートフタレート、セルロースベンゾイレート、セルロースナフトイレート等も挙げられる。
本発明のセルロースエステルの数平均分子量Mn(測定法は下記)は、70000〜250000の範囲が、得られるフィルムの機械的強度が強く、かつ適度のドープ粘度となり好ましく、更に80000〜150000の範囲がより好ましい。また、重量平均分子量Mwとの比Mw/Mnが1.0〜5.0のセルロースエステルが好ましく使用され、更に1.5〜4.5のセルロースエステルが好ましく使用される。
セルロースエステルの数平均分子量は、高速液体クロマトグラフィーにより、下記条件で測定できる。
溶媒 :アセトン
カラム :MPW×1(東ソー(株)製)
試料濃度 :0.2(質量/体積)%
流量 :1.0ml/分
試料注入量:300μL
標準試料 :ポリメチルメタクリレート(重量平均分子量188,200)
温度 :23℃
また、セルロースエステルの製造中に使用する、または使用材料に微量ながら混在しているセルロースエステル中の金属(Ca、Mg、Fe、Na等)は、出来るだけ少ない方が好ましく、金属の総含有量は100ppm以下が好ましい。
セルロースエステルを溶解したセルロースエステル溶液またはドープ形成に有用な有機溶媒としては、塩素系有機溶媒のメチレンクロライド(塩化メチレン)を挙げることが出来、これは、セルロースエステル、特にセルローストリアセテートの溶解に適している。
また、非塩素系有機溶媒としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン等を挙げることが出来る。
これらの有機溶媒をセルローストリアセテートに対して使用する場合には、常温での溶解方法も使用可能であるが、高温溶解方法、冷却溶解方法、高圧溶解方法等の溶解方法を用いることが、不溶解物を少なく出来るので好ましい。
セルローストリアセテート以外のセルロースエステルに対しては、メチレンクロライドを用いることも出来るが、メチレンクロライドを使用せずに、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトンを好ましく使用することが出来る。特に酢酸メチルが好ましい。
ここで、以下、上記セルロースエステルに対して良好な溶解性を有する有機溶媒を良溶媒といい、また溶解に主たる効果を示し、その中で大量に使用する有機溶媒を主(有機)溶媒または主たる(有機)溶媒という。
ドープには、上記有機溶媒の他に、1〜40質量%の炭素原子数1〜4のアルコールを含有させることが好ましい。これらは、ドープを金属支持体に流延した後、溶媒が蒸発し始めてアルコールの比率が多くなることでウェブをゲル化させ、ウェブを丈夫にし金属支持体から剥離することを容易にするゲル化溶媒として用いられたり、これらの割合が少ない時は非塩素系有機溶媒のセルロースエステルの溶解を促進したりする役割もある。
炭素原子数1〜4のアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールを挙げることが出来る。これらのうち、ドープの安定性に優れ、沸点も比較的低く、乾燥性も良く、かつ毒性がないこと等からエタノールが好ましい。これらの有機溶媒は、単独ではセルロースエステルに対して溶解性を有しておらず、貧溶媒という。
本発明に用いられる反応性金属化合物としては、例えば金属アルコキシド、金属ジケトネート、金属アルキルアセトアセテート、金属イソシアネート、反応性の金属ハロゲン化物が挙げられ、好ましくは金属種がケイ素、ジルコニウム、チタン及びアルミニウムから選ばれるものであって、特に好ましくはケイ素である。
このような加水分解重縮合可能な反応性金属化合物は、中心金属をM、その原子数をq、加水分解されない置換基をA、その置換基数をp、加水分解可能な置換基をB、その置換基数をrとすると、理想的には下記の式(1)のように反応が完結し、金属酸化物が得られる。
式(1) ApMqBr→ApMqOr/2
このように反応が完結したと仮定した、ApMqOr/2の質量を、無機物の含有量として算出する。
有機−無機ポリマーハイブリッド材料の無機物の含有量としては、有機−無機ポリマーハイブリッドフィルムの全質量に対して、0.1〜40質量%が好ましい。より好ましくは、0.5〜20質量%である。更に好ましくは0.5〜5質量%である。無機物の添加量が0.1質量%より少ないと有機−無機ポリマーハイブリッドフィルムの物性改良効果が認められなくなり、40質量%を越えると有機−無機ポリマーハイブリッドフィルムが脆くなってしまうためである。
本発明の有機−無機ハイブリットフィルムは、水素結合受用基を有するポリマーと水素結合を形成し、ポリマーのTgを向上させる。これにより熱環境下でのフィルムの弾性率の低下を防止し、熱雰囲気下となる製膜乾燥時の、ロール等による押され故障を減少することが出来る。
本発明の有機−無機ハイブリットフィルム中の重縮合物の平均粒子径の測定は透過型電子顕微鏡観察、X線小角散乱測定により得ることが出来る。好ましいのはX線小角散乱測定により求める方法である。X線小角散乱法の詳細については例えばX線回折ハンドブック第3版(理学電機株式会社2000年発行)を参照することが出来る。よく知られているように試料中に電子密度の異なる領域が存在すると入射X線方向に散漫な散乱が観測される。この散乱は散乱角0〜5°程度の範囲に観測されるため、これらの散乱は小角散乱と呼ばれる。この散乱曲線に対し、GuinierプロットあるいはFankuchen法を用いて重縮合物の平均粒子径を測定する。
本発明における有機−無機ハイブリットフィルム中の重縮合物の好ましい平均粒子径は1〜200nmである。より好ましくは1〜100nm更に好ましくは1〜50nmで、1〜20nmが最も好ましい。本発明の重縮合物は従来の金属酸化物微粒子をセルロースエステル溶液中に分散して添加する方法に比べて凝集体を形成しにくく、小粒径の状態を安定に得られる点で優れている。
このように液相法で調製した微粒子がセルロースエステルフィルム中に含まれることが好ましい。
加水分解重縮合可能な反応性金属化合物としては、p=0であるような、全てが加水分解可能な置換基で置換されていることが好ましいが、基材フィルムの透湿度を低減する観点から、加水分解されない置換基によって該金属1原子当たり1つまたは2つ、あるいは3つ置換されている化合物が含まれていても良い。このような加水分解されない置換基を有する金属化合物の添加量としては、添加される金属化合物の50モル%以下が好ましい。また、上記添加量の範囲で2種以上の異なる種類の金属アルコキシドを併用しても良い。
このような加水分解されない置換基としては、置換または無置換のアルキル基、または置換または無置換のアリール基が好ましく該アルキル基またはアリール基の置換基としては、アルキル基(例えばメチル基、エチル基等)、シクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アラルキル基(例えばベンジル基、2−フェネチル基等)、アリール基(例えばフェニル基、ナフチル基等)、複素環基(例えばフラン、チオフェン、ピリジン等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基等)、アシル基、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、アルキルチオ基、グリシジル基、ビニル基、フッ素原子含有アルキル基またはフッ素原子含有アリール基等が挙げられる。
本発明に用いられる重縮合が可能な反応性金属化合物としては、ケイ素化合物として、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン、テトラキス(メトキシエトキシ)シラン、テトラキス(メトキシプロポキシ)シラン、テトラクロロシラン、テトライソシアナートシラン等が挙げられる。
また加水分解されない置換基を有するケイ素化合物として、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジブトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ジクロロジメチルシラン、ジクロロジエチルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、アセトキシトリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリメトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリクロロシラン、ペンタフルオロフェニルプロピルトリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)トリクロロシラン、メチルトリイソシアナートシラン、フェニルトリイソシアナートシラン、ビニルトリイソシアナートシラン、等が挙げられる。
また、これらの化合物が部分的に縮合した、多摩化学製シリケート40、シリケート45、シリケート48、Mシリケート51のような、数量体のケイ素化合物でもよい。
またチタン化合物としては、チタンメトキシド、チタンエトキシド、チタンイソプロポキシド、チタン−n−ブトキシド、テトラクロロチタン、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−エチルアセトアセテート)、チタンジ−n−ブトキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンアセチルアセトネート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネート、ブチルチタネートダイマー等が挙げられる。
またジルコニウム化合物としては、ジルコニウム−n−プロポキシド、ジルコニウム−n−ブトキシド、ジルコニウムトリ−n−ブトキシドアセチルアセトネート、ジルコニウムジ−n−ブトキシドビスアセチルアセトネート、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムアセテート、等が挙げられる。
またアルミニウム化合物としては、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム−n−ブトキシド、アルミニウム−s−ブトキシド、アルミニウム−ジs−ブトキシドエチルアセチルアセトナート、アルミニウム−t−ブトキシド、アルマトラン、アルミニウムフェノキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウムエチルアセトアセトナート等が挙げられる。
またその他の金属からなる化合物としては、例えば、バリウムイソプロポキシド、カルシウムエトキシド、銅エトキシド、マグネシウムエトキシド、マンガンメトキシド、ストロンチウムイソプロポキシド、錫エトキシド、亜鉛メトキシエトキシド、トリメトキシボラン、トリエトキシボラン、アンチモンエトキシド、ヒ素トリエトキシド、ビスマスt−ペントキシド、クロムイソプロポキシド、エルビウムメトキシエトキシド、ガリウムエトキシド、インジウムメトキシエトキシド、鉄エトキシド、ランタンイソプロポキシド、ネオジウムメトキシエトキシド、プラセオジムメトキシエトキシド、サマリウムイソプロポキシド、バナジウムトリイソブトキシドオキシド、イットリウムイソプロポキシド、テトラメトキシゲルマン、テトラエトキシゲルマン、テトライソプロポキシゲルマン、テトラ−n−ブトキシゲルマン、セリウム−t−ブトキシド、ハフニウムエトキシド、ハフニウム−n−ブトキシド、テルルエトキシド、モリブデンエトキシド、ニオブエトキシド、ニオブ−n−ブトキシド、タンタルメトキシド、タンタルエトキシド、タンタル−n−ブトキシド、タングステン(V)エトキシド、タングステン(VI)エトキシド、タングステン(VI)フェノキシド等が挙げられる。
また、本発明に用いられる重縮合が可能な反応性金属化合物としては、分子種内に2つの金属原子を持つダブル金属アルコキシドと呼ばれる化合物でも良い。このようなダブル金属アルコキシドとしては、例えば、ゲレスト社製のアルミニウム銅アルコキシド、アルミニウムチタンアルコキシド、アルミニウムイットリウムアルコキシド、アルミニウムジルコニウムアルコキシド、バリウムチタンアルコキシド、バリウムイットリウムアルコキシド、バリウムジルコニウムアルコキシド、インジウム錫アルコキシド、リチウムニッケルアルコキシド、リチウムニオブアルコキシド、リチウムタンタルアルコキシド、マグネシウムアルミニウムアルコキシド、マグネシウムチタンアルコキシド、マグネシウムジルコニウムアルコキシド、ストロンチウムチタンアルコキシド、ストロンチウムジルコニウムアルコキシド等が挙げられるが、少なくとも、ケイ素、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウムのいずれかの金属が含まれているものが好ましい。
〈加水分解触媒〉
本発明の有機−無機ポリマーハイブリッドフィルムにおいて、無機化合物である加水分解重縮合可能な反応性金属化合物は、必要に応じて水と触媒を加えて加水分解を起こさせて縮合反応を促進してよい。
しかしフィルムのヘイズ、平面性、製膜速度、溶剤リサイクルなどの生産性の観点から、水分はドープ濃度の0.01%以上2.0%以下の範囲内とすることが好ましい。また、疎水的な加水分解重縮合可能な反応性金属化合物に水を添加する場合には、加水分解重縮合可能な反応性金属化合物と水が混和しやすいように、メタノール、エタノール、アセトニトリルのような親水性の有機溶媒も添加されていることが好ましい。また、セルロース誘導体とドープに加水分解重縮合可能な反応性金属化合物を混合する際に、ドープからセルロース誘導体が析出しないよう、該セルロース誘導体の良溶媒も添加されていることが好ましい。
反応性金属化合物を加水分解させる触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、酢酸、トリフロロ酢酸、レブリン酸、クエン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸等が用いられる。酸を添加しゾル・ゲル反応が進行した後に塩基を加え中和しても良い。塩基を加え中和する場合、乾燥工程前でのアルカリ金属の含有量が5000ppm未満である事が好ましい(ここでアルカリ金属とは、イオン状態のものを含む)。また、ルイス酸、例えばゲルマニウム、チタン、アルミニウム、アンチモン、錫などの金属の酢酸塩、その他の有機酸塩、ハロゲン化物、燐酸塩などを併用してもよい。
また触媒として、このような酸類の代りに、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなど、DBU(ジアザビシクロウンデセン−1)、DBN(ジアザビシクロノネン)などのビシクロ環系アミン、アンモニア、ホスフィン、アルカリ金属アルコキシド、水酸化アンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム等の塩基を用いることが出来る。
このような、酸またはアルカリ触媒の添加量としては特に制限はされないが、重縮合可能な反応性金属化合物の量に対して1.0〜20%が好ましい。また、酸及び塩基の処理を複数回行っても良い。必要な加水分解を行った後、触媒を中和してもよいし揮発性の触媒は減圧で除去してもよいし、分液水洗等により除去しても良い。
尚、金属化合物の加水分解重縮合は、塗布前の溶液状態で反応を完結させても良いし、フィルム状に流延してから反応を完結させても良いが塗布前に反応を完結させるのが良い。用途によって反応は完全に終了しなくても良いが、出来れば完結していたほうが良い。加水分解重縮合の反応状態はNMRにて確認することが出来る。反応性金属化合物としてシリコンアルコキシドを用いる場合は、シリコンアルコキシドあるいはオルガノアルコキシシランを加水分解すると、OR基がOHに置換し、更に他のSi−OHあるいはSi−ORと縮合する反応が起こるが、29Si−NMRスペクトルには、それぞれに対応するピークが現れる。具体的には、シリコンアルコキシド(Si(OR)4)は4つのOR基を持つが、これらが一つも縮合していない場合はQ0と呼ばれるピークが現れる。四つの内一つが縮合した時にはQ1、二つが縮合した時にはQ2のピークが現れる。
図7にSi(OC254(テトラエチルオルソシリケート:TEOS)及び、加水分解後の29Si−NMRスペクトルを示す。縦軸はシグナルの相対速度を、横軸は周波数を表している。周波数の間隔は用いた磁場の強さによって変わるので、試料と基準のTMSとの共鳴周波数の差を装置発信器の周波数に対するppmで示した値を横軸の単位として用いるのが一般的であり、これもそれに準じている。Si(OC254のSiによるピークQ0が見られるのに対し、加水分解後はピークQ0が消失し、Q1、Q2に帰属される様々なピークが現れた。これにより反応状態の確認を行うことが好ましい。
本発明における光学補償フィルムは、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、微粒子(マット剤)等の添加剤を含有してもよい。
可塑剤としては、特に限定はないが、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤などを好ましく用いることが出来る。
リン酸エステル系では、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系では、ジエチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ブチルベンジルフタレート等、トリメリット酸系可塑剤として、トリブチルトリメリテート、トリフェニルトリメリテート、トリエチルトリメリテート等、ピロメリット酸エステル系可塑剤として、テトラブチルピロメリテート、テトラフェニルピロメリテート、テトラエチルピロメリテート等、グリコール酸エステル系では、トリ
アセチン、トリブチリン、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等、クエン酸エステル系可塑剤として、トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリ−n−(2−エチルヘキシル)シトレート、フタル酸ジシクロヘキシル等を好ましく用いることが出来る。
その他のカルボン酸エステルの例には、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバシン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが含まれる。
ポリエステル系可塑剤として、脂肪族二塩基酸、脂環式二塩基酸、芳香族二塩基酸等の二塩基酸とグリコールの共重合体を用いることが出来る。脂肪族二塩基酸としては特に限定されないが、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸などを用いることが出来る。グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコールなどを用いることが出来る。これらの二塩基酸及びグリコールはそれぞれ単独で用いても良いし、二種以上混合して用いても良い。
これらの可塑剤の使用量は、フィルム性能、加工性等の点で、セルロースエステルに対して1〜20質量%であることが好ましい。
紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。好ましく用いられる紫外線吸収剤の具体例としては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などが挙げられるが、これらに限定されない。また、特開平6−148430号公報に記載の高分子紫外線吸収剤も好ましく用いられる。
本発明に有用な紫外線吸収剤の具体例として、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチル−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチル−フェノール<<チヌビン(TINUVIN)171>>、2−オクチル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートと2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートの混合物<<チヌビン(TINUVIN)109>>、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール<<チヌビン234>>等を挙げることが出来るが、これらに限定されない。また、上記のチヌビン109、チヌビン171、チヌビン326等チヌビンはいずれもチバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製の市販品で、好ましく使用出来る。
ベンゾフェノン系化合物の具体例として、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)等を挙げることが出来るが、これらに限定されない。多環縮合環系化合物としては、ピレン、ベンゾイルナフタレン、キシリジイルナフタレン等を挙げることが出来るが、これらに限定されない。
また、本発明の光学補償フィルムに用いることのできる紫外線吸収剤は、例えばプラズマ処理工程の汚染が少なく、また、各種塗布層の塗布性にも優れる為、特願平11−295209号に記載されている分配係数が9.2以上の紫外線吸収剤を含むことが好ましく、特に分配係数が10.1以上の紫外線吸収剤を用いることが好ましい。
また、特開平6−148430号公報及び特願2000−156039号記載の高分子紫外線吸収剤(または紫外線吸収性ポリマー)を好ましく用いることが出来る。特開平6−148430号の一般式(1)、あるいは一般式(2)、あるいは特願2000−156039の一般式(3)(6)(7)記載の高分子紫外線吸収剤が特に好ましく用いられる。
また、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられ、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト等を挙げることが出来る。特に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また、例えば、N,N’−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。これらの化合物の添加量は、セルロースエステルに対して質量割合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜1000ppmが更に好ましい。
本発明の光学補償フィルム中に添加される微粒子としては、無機化合物の例として、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成珪酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることが出来る。中でもケイ素を含むものが濁度が低くなり、また、フィルムのヘイズを小さく出来るので好ましく、特に二酸化珪素が好ましい。
二酸化珪素のような微粒子は有機物により表面処理されている場合が多いが、このようなものはフィルムのヘイズを低下出来るため好ましい。表面処理で好ましい有機物としては、ハロシラン類、アルコキシシラン類、シラザン、シロキサンなどを挙げることが出来る。
二酸化珪素微粒子は、例えば、気化させた四塩化珪素と水素を混合させたものを1000〜1200℃にて空気中で燃焼させることで得ることが出来る。
二酸化珪素の微粒子は、1次平均粒子径が20nm以下、見掛け比重が70g/L以上であるものが好ましい。1次粒子の平均径が5〜16nmであるのがより好ましく、5〜12nmであるのが更に好ましい。1次粒子の平均径が小さい方がヘイズが低く好ましい。見掛け比重は90〜200g/L以上がより好ましく、更に100〜200g/L以上がより好ましい。見掛け比重が大きい程、高濃度の微粒子分散液を作ることが可能になり、ヘイズ、凝集物が発生せず好ましい。尚、本発明において、リットルをLで表すこととする。
微粒子の添加量は、光学補償フィルム1m2当たり0.01〜1.0gが好ましく、0.03〜0.3gがより好ましく、0.08〜0.16gが更に好ましい。これにより、架橋剤により3次元架橋されたセルロースエステルフィルム表面に0.1〜1μmの凸部が好ましく形成される。
好ましい二酸化珪素の微粒子としては、例えば、日本アエロジル(株)製のアエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されているものを挙げることが出来、アエロジル200V、R972、R972V、R974、R202、R812を好ましく用いることが出来る。酸化ジルコニウムの微粒子としては、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されており、いずれも使用することが出来る。
これらの中でアエロジル200V、アエロジルR972V、アエロジルTT600が本発明の光学補償フィルムの濁度を低くし、かつ摩擦係数を下げる効果が大きいため特に好ましい。
ポリマーの微粒子の例として、シリコーン樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂を挙げることが出来る。これらのうちシリコーン樹脂が好ましく、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(東芝シリコーン(株)製)を挙げることが出来る。
微粒子の1次平均粒子径の測定においては、透過型電子顕微鏡(倍率50万〜200万倍)で粒子を観察を行い、粒子100個を観察し、その平均値をもって、1次平均粒子径とすることが出来る。
また、上記記載の見掛け比重は、二酸化珪素微粒子を一定量メスシリンダーに採り、この時の重さを測定し、下記式で算出することが出来る。
見掛け比重(g/L)=二酸化珪素質量(g)/二酸化珪素の容積(L)
また、光学補償フィルムは、溶液流延製膜でつくられたものであることが好ましい。特に、ドープを支持体上に流延し、剥離後乾燥させて、残留溶媒量が3〜40質量%であるときに幅手方向に1.01〜1.5倍、特に好ましくは1.05〜1.2倍延伸し、更に乾燥させて得られた光学補償フィルムであることが好ましい。
以下、本発明に係わる光学補償フィルム(セルロースエステルフィルム)の製膜方法について述べる。本発明のセルロースエステルフィルムは以下の溶液流延製膜方法により作製できる。
溶解工程:セルロースエステル(フレーク状の)に対する良溶媒を主とする有機溶媒に、溶解釜中で該セルロースエステル、ポリマーや添加剤を攪拌しながら溶解しドープを形成する工程、あるいはセルロースエステル溶液にポリマー溶液や添加剤溶液を混合してドープを形成する工程である。セルロースエステルの溶解には、常圧で行う方法、主溶媒の沸点以下で行う方法、主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法、特開平9−95544号公報、特開平9−95557号公報、または特開平9−95538号公報に記載の如き冷却溶解法で行う方法、特開平11−21379号公報に記載の如き高圧で行う方法等種々の溶解方法を用いることが出来るが、特に主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法が好ましい。ドープ中のセルロースエステルの濃度は10〜35質量%が好ましい。溶解中または後のドープに添加剤を加えて溶解及び分散した後、濾材で濾過し、脱泡して送液ポンプで次工程に送る。
流延工程:ドープを送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイに送液し、無限に移送する無端の金属ベルト、例えばステンレスベルト、あるいは回転する金属ドラム等の金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延する工程である。ダイの口金部分のスリット形状を調整出来、膜厚を均一にし易い加圧ダイが好ましい。加圧ダイには、コートハンガーダイやTダイ等があるが、いずれも好ましく用いられる。金属支持体の表面は鏡面となっている。製膜速度を上げるために加圧ダイを金属支持体上に2基以上設け、ドープ量を分割して重層してもよい。あるいは複数のドープを同時に流延する共流延法によって積層構造のセルロースエステルフィルムを得ることが好ましい。
溶媒蒸発工程:ウェブ(金属支持体上にドープを流延した以降のドープ膜の呼び方をウェブとする)を金属支持体上で加熱し、金属支持体からウェブが剥離可能になるまで溶媒を蒸発させる工程である。溶媒を蒸発させるには、ウェブ側から風を吹かせる方法及び/または金属支持体の裏面から液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があるが、裏面液体伝熱の方法が乾燥効率がよく好ましい。またそれらを組み合わせる方法も好ましい。裏面液体伝熱の場合は、ドープ使用有機溶媒の主溶媒または最も低い沸点を有する有機溶媒の沸点以下で加熱するのが好ましい。
剥離工程:金属支持体上で溶媒が蒸発したウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離されたウェブは次工程に送られる。尚、剥離する時点でのウェブの残留溶媒量(下記式)があまり大き過ぎると剥離し難かったり、逆に金属支持体上で十分に乾燥させ過ぎてから剥離すると、途中でウェブの一部が剥がれたりする。
ここで、製膜速度を上げる方法(残留溶媒量が出来るだけ多いうちに剥離することで製膜速度を上げることが出来る)としてゲル流延法(ゲルキャスティング)がある。例えば、ドープ中にセルロースエステルに対する貧溶媒を加えて、ドープ流延後、ゲル化する方法、金属支持体の温度を低めてゲル化する方法等がある。金属支持体上でゲル化させ剥離時の膜の強度を上げておくことによって、剥離を早め製膜速度を上げることが出来るのである。金属支持体上でのウェブの乾燥が条件の強弱、金属支持体の長さ等により5〜150質量%の範囲で剥離することが出来るが、残留溶媒量がより多い時点で剥離する場合、ウェブが柔らか過ぎると剥離時平面性を損なったり、剥離張力によるツレや縦スジが発生し易いため、経済速度と品質との兼ね合いで剥離時の残留溶媒量が決められる。本発明においては、該金属支持体上の剥離位置における温度を10〜40℃とするのが好ましく、15〜30℃とするのがより好ましい。また、該剥離位置におけるウェブの残留溶媒量を10〜120質量%とすることが好ましい。残留溶媒量は下記の式で表すことが出来る。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
ここで、Mはウェブの任意時点での質量、Nは質量Mのものを110℃で3時間乾燥させた時の質量である。
乾燥及び延伸工程:剥離後、ウェブを乾燥装置内に複数配置したロールに交互に通して搬送する乾燥装置、及び/またはクリップでウェブの両端をクリップして搬送するテンター装置を用いて、ウェブを乾燥する。本発明においては、クリップ間の幅手方向に対して1.01〜1.5倍延伸する方法として、テンター装置を用いて延伸することが好ましい。更に好ましくは縦及び横方向に2軸延伸されたものである。延伸倍率は目的の光学特性(Ro、Rt)に応じて設定される。また、位相差フィルムを製造する場合、長尺方向に一軸延伸することも出来る。乾燥の手段はウェブの両面に熱風を吹かせるのが一般的であるが、風の代わりにマイクロウエーブを当てて加熱する手段もある。あまり急激な乾燥は出来上がりのフィルムの平面性を損ね易い。全体を通して、通常乾燥温度は40〜250℃の範囲で行われる。使用する溶媒によって、乾燥温度、乾燥風量及び乾燥時間が異なり、使用溶媒の種類、組み合わせに応じて乾燥条件を適宜選べばよい。
また、光学補償フィルムの透過率は、90%以上であるのが好ましく、92%以上であるのがより好ましく、94%以上であるのが特に好ましい。また、光学補償フィルムのヘイズは、0〜1%であるのが好ましく、0〜0.1%であるのが特に好ましい。また、本発明の光学補償フィルムにおいては、40℃90%RHでの透湿度を700g/m2・24時間以下とするのが好ましく、更に0〜600g/m2・24時間とするのが好ましく、特に1〜550g/m2・24時間とするのが好ましい。尚、透湿性が低すぎると、偏光子と貼合する際にポリビニルアルコール水溶液等の接着剤に含まれる水分の蒸発速度が遅くなり好ましくないが、セルロースエステルフィルム自身は透湿性・吸水性を有しているので、本発明においては大きな問題はない。
また、本発明の光学補償フィルムは、膜厚方向のリターデーション値Rtが70〜300nm、面内方向のリターデーション値Roが0〜100nmであるものが特に好ましく用いられる。また、本発明の光学フィルムの端部には、ナーリングが設けられているのが好ましい。特に、ナーリングの高さは、光学補償フィルムの膜厚の25%以下であるのが好ましく、ロール状フィルムの保管における安定性が改善される。
本発明の偏光板は、液晶セルの近接する基板面のラビング軸方向と偏光板透過軸(ここで、偏光子の延伸方向と光透過軸は直交している)が直交するように貼合して、液晶表示装置を得ることが出来る。ここで、図4に本発明のベストモードである液晶表示装置の模式図を示す。図4において表される液晶表示装置9は、一枚の液晶セル7と2枚の偏光板6a、6bから構成される。
偏光板6aは、2枚の光学補償フィルム1aと一枚の偏光子2aから、偏光板6bは2枚の光学補償フィルム1bと一枚の偏光子2bから各々構成される。
偏光板6a、6bにおいて、流延方向3a、3bは各々光学補償フィルム1a、1bの流延製膜時の流延方向を表す。延伸方向4a、4bは各々偏光子2a、2bの延伸方向を表す。光透過軸8a、8bは、各々、偏光板6a、6bの光透過軸を表し、各々、液晶セル7のラビング軸5a、5bと直交している。以上のような簡単な構成で著しく視野角の改善された液晶表示装置を得ることが出来る。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
(金属アルコキシド加水分解液1の作製)
テトラメトキシシラン50質量部、エタノール50質量部を容器に入れた、その後酢酸2質量部、水8質量部を加え室温にて2時間攪拌した。
(金属アルコキシド加水分解液2の作製)
テトラメトキシシラン50質量部、エタノール50質量部を容器に入れた、その後アルミニウムジs−ブトキシドエチルアセチルアセトナート20質量部を加え室温にて2時間攪拌した。
(ドープ1の作製)
アセチル基の置換度2.00、プロピオニル基の置換度0.60、粘度平均重合度350のセルロースアセテートプロピオネート100質量部、塩化メチレン290質量部、エタノール60質量部を密閉容器に入れ、エチルフタリルエチルグリコレート5質量部、トリメチロールプロパントリベンゾエイト5質量部、一般式(I)例示化合物(1)3質量部を入れ、完全に溶解した。次に、金属アルコキシド加水分解液1を11質量部加え、ゆっくり攪拌しながら徐々に昇温し、60分かけて80℃まで上げ溶解した。容器内は1.5気圧となった。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、24時間静置しドープ中の泡を除いた。
また、これとは別に、上記セルロースアセテートプロピオネート5質量部、AEROSIL R972V(日本アエロジル(株)製)1質量部を塩化メチレン94質量部とエタノール8質量部を混合し攪拌溶解し、マット剤溶液を調製した。R972Vは、予め、上記エタノールに分散して添加した。上記ドープ100質量部に対して前記マット剤溶液を2質量部の割合で加え、スタチックミキサーにより十分混合した。
(ドープ2の作製)
アセチル基の置換度2.00、プロピオニル基の置換度0.60、粘度平均重合度350のセルロースアセテートプロピオネート100質量部、塩化メチレン290質量部、エタノール60質量部を密閉容器に入れ、エチルフタリルエチルグリコレート5質量部、トリメチロールプロパントリベンゾエイト5質量部、一般式(I)例示化合物(1)3質量部を入れ、完全に溶解した。次に、金属アルコキシド加水分解液1を11質量部加え、ゆっくり攪拌しながら徐々に昇温し、60分かけて80℃まで上げ溶解した。容器内は1.5気圧となった。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、24時間静置しドープ中の泡を除いた。
また、これとは別に、上記セルロースアセテートプロピオネート5質量部、AEROSIL R972V(日本アエロジル(株)製)1質量部を塩化メチレン94質量部とエタノール8質量部を混合し攪拌溶解し、マット剤溶液を調製した。R972Vは、予め、上記エタノールに分散して添加した。上記ドープ100質量部に対して前記マット剤溶液を2質量部の割合で加え、スタチックミキサーにより十分混合した。
(ドープ3の作製)
アセチル基の置換度2.00、プロピオニル基の置換度0.60、粘度平均重合度350のセルロースアセテートプロピオネート100質量部、塩化メチレン290質量部、エタノール60質量部を密閉容器に入れ、エチルフタリルエチルグリコレート5質量部、トリメチロールプロパントリベンゾエイト5質量部、一般式(II)例示化合物(420′)3質量部を入れ、完全に溶解した。次に金属アルコキシド加水分解液1を11質量部加えをゆっくり攪拌しながら徐々に昇温し、60分かけて80℃まで上げ溶解した。容器内は1.5気圧となった。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、24時間静置しドープ中の泡を除いた。
また、これとは別に、上記セルロースアセテートプロピオネート5質量部、AEROSIL R972V(日本アエロジル(株)製)1質量部を塩化メチレン94質量部とエタノール8質量部を混合し攪拌溶解し、マット剤溶液を調製した。R972Vは、予め、上記エタノールに分散して添加した。上記ドープ100質量部に対して前記マット剤溶液を2質量部の割合で加え、スタチックミキサーにより十分混合した。
(ドープ4の作製)
アセチル基の置換度2.20、フェニル基の置換度0.60、粘度平均重合度350のセルロースアセテートプロピオネート100質量部、塩化メチレン290質量部、エタノール60質量部を密閉容器に入れ、エチルフタリルエチルグリコレート2質量部、トリフェニルフォスフェイト8質量部、一般式(I)例示化合物(13)3質量部を入れ、完全に溶解した。次に金属アルコキシド加水分解液2を11質量部加え混合物をゆっくり攪拌しながら徐々に昇温し、60分かけて80℃まで上げ溶解した。容器内は1.5気圧となった。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、24時間静置しドープ中の泡を除いた。
また、これとは別に、上記セルロースアセテートプロピオネート5質量部、AEROSIL R972V(日本アエロジル(株)製)1質量部を塩化メチレン94質量部とエタノール8質量部を混合し攪拌溶解し、マット剤溶液を調製した。R972Vは、予め、上記エタノールに分散して添加した。上記ドープ100質量部に対して前記マット剤溶液を2質量部の割合で加え、スタチックミキサーにより十分混合した。
(ドープ5の作製)
アセチル基の置換度2.00、ブチル基の置換度0.60、粘度平均重合度350のセルロースアセテートプロピオネート100質量部、塩化メチレン290質量部、エタノール60質量部を密閉容器に入れ、エチルフタリルエチルグリコレート5質量部、トリフェニルフォスフェイト5質量部、一般式(III)及び(IV)例示化合物(23)3質量部を入れ完全に溶解した。次に金属アルコキシド加水分解液2を11質量部加え混合物をゆっくり攪拌しながら徐々に昇温し、60分かけて80℃まで上げ溶解した。容器内は1.5気圧となった。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、24時間静置しドープ中の泡を除いた。
また、これとは別に、上記セルロースアセテートプロピオネート5質量部、AEROSIL R972V(日本アエロジル(株)製)1質量部を塩化メチレン94質量部とエタノール8質量部を混合し攪拌溶解し、マット剤溶液を調製した。R972Vは、予め、上記エタノールに分散して添加した。上記ドープ100質量部に対して前記マット剤溶液を2質量部の割合で加え、スタチックミキサーにより十分混合した。
(ドープ6の作製)
アセチル基の置換度2.00、プロピオニル基の置換度0.60、粘度平均重合度350のセルロースアセテートプロピオネート100質量部、塩化メチレン290質量部、エタノール60質量部を密閉容器に入れ、エチルフタリルエチルグリコレート2質量部、トリメチロールプロパントリベンゾエイト8質量部を入れ、完全に溶解した。次に金属アルコキシド加水分解液1を11質量部加え混合物をゆっくり攪拌しながら徐々に昇温し、60分かけて80℃まで上げ溶解した。容器内は1.5気圧となった。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、24時間静置しドープ中の泡を除いた。
また、これとは別に、上記セルロースアセテートプロピオネート5質量部、AEROSIL R972V(日本アエロジル(株)製)1質量部を塩化メチレン94質量部とエタノール8質量部を混合し攪拌溶解し、マット剤溶液を調製した。R972Vは、予め、上記エタノールに分散して添加した。上記ドープ100質量部に対して前記マット剤溶液を2質量部の割合で加え、スタチックミキサーにより十分混合した。
(ドープ7の作製)
アセチル基の置換度2.00、プロピオニル基の置換度0.60、粘度平均重合度350のセルロースアセテートプロピオネート100質量部、塩化メチレン290質量部、エタノール60質量部を密閉容器に入れ、エチルフタリルエチルグリコレート2質量部、トリメチロールプロパントリベンゾエイト8質量部を入れ、混合物をゆっくり攪拌しながら徐々に昇温し、60分かけて80℃まで上げ溶解した。容器内は1.5気圧となった。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、24時間静置しドープ中の泡を除いた。
また、これとは別に、上記セルロースアセテートプロピオネート5質量部、AEROSIL R972V(日本アエロジル(株)製)1質量部を塩化メチレン94質量部とエタノール8質量部を混合し攪拌溶解し、マット剤溶液を調製した。R972Vは、予め、上記エタノールに分散して添加した。上記ドープ100質量部に対して前記マット剤溶液を2質量部の割合で加え、スタチックミキサーにより十分混合した。
(ドープ8の作製)
アセチル基の置換度2.90、粘度平均重合度350のセルロースアセテート100質量部、塩化メチレン290質量部、エタノール60質量部を密閉容器に入れ、エチルフタリルエチルグリコレート2質量部、トリメチロールプロパントリベンゾエイト8質量部を入れ、混合物をゆっくり攪拌しながら徐々に昇温し、60分かけて80℃まで上げ溶解した。容器内は1.5気圧となった。このドープを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、24時間静置しドープ中の泡を除いた。
また、これとは別に、セルロースアセテートプロピオネート5質量部、AEROSIL R972V(日本アエロジル(株)製)1質量部を塩化メチレン94質量部とエタノール8質量部を混合し攪拌溶解し、マット剤溶液を調製した。R972Vは、予め、上記エタノールに分散して添加した。上記ドープ100質量部に対して前記マット剤溶液を2質量部の割合で加え、スタチックミキサーにより十分混合した。
(光学補償フィルムの作製)
得られたドープ1〜8を用いて、以下のようにして下記の表1に記載の光学補償フィルム及び保護フィルムを作製した。まず、ドープを濾過した後、ベルト流延装置を用い、ドープ温度34℃で33℃のステンレスバンド支持体上に、加圧ダイのスリットを調整することで、幅手方向に上下層の厚みを変化させたドープを流延し、共流延法により積層構成とした。支持体上で60秒間乾燥させた後、ステンレスバンド支持体上からウェブを剥離した。(すなわち、2種のドープを1つのダイの中で合流させて流延し、2層構成とした。)
ステンレスバンド支持体から剥離した後、80℃の雰囲気でロール搬送し、縦方向に搬送張力をかけながら乾燥させた後、テンターで、残留溶媒量10%のときに80℃の雰囲気内で幅方向に延伸した。その後、幅保持を解放して、更にロール搬送しながら120℃の乾燥ゾーンで乾燥を終了させ、フィルム両端に幅10mm、所定の高さのナーリング加工を施して、ロール状に巻きとることで、光学補償フィルム1〜6及び保護フィルム1を作製した。表1に各々のドープから形成された層の膜厚を示す。
Figure 0004470476
(光学補償フィルムの評価)
作製した光学補償フィルムから、15cm×30cmのサンプルを切り出し、上記の様にして、フィルムの3軸方向屈折率(N1〜N3)、面配向のリターデーション(Rth)を求めた。ここで、最も大きい屈折率をN1、最も小さい屈折率をN3、前記N1、N3と直交するもう一つの主屈折率をN2とした。また、N3とフィルム法線方向からの傾斜角(β)を計算で求めた。
Figure 0004470476
次に、得られたフィルムロールからフィルムサンプルを切り出し、下記方法に従い膜厚むら、ヘイズ、Ro、Rtの測定及び面押されの評価を行った。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0004470476
表3より明らかなように、本発明のフィルム1、2、3、4、5は、比較フィルム6に対して、膜厚ムラが少なく、加熱下での弾性率が高く、面押され故障の発生が極めて少ないことが分かる。
〈膜厚むらの測定〉
フィルムの巾方向に、10mm間隔でマイクロメーターを用いて膜厚(μm)を測定し、各膜厚の最大値と最小値の差(μm)で表した。
〈面押され故障の評価〉
フィルム1m×1mの範囲を目視で観察し、フィルム表面の変形の大きさが100μm以上の押され変形故障の個数を測定した。面押され故障数として3個以下であれば、実用上問題はないと判断した。
(弾性率測定方法)
フィルムを温度23℃、相対湿度55%に温調された部屋に4時間以上放置した後、試料巾10mm、長さ100mmに切断し、(株)オリエンテック製テンシロン(RTA−100)を用いて、90℃雰囲気下にてチャック間50mmにして引張速度100mm/分で引張試験をし測定した。
実施例2
〈偏光板の作製〉
(偏光板1の作製)
厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムをヨウ素1部、ヨウ化カリウム2部、ホウ酸4部を含む水溶液に浸漬し、50℃で4倍に延伸して偏光膜を得た。次に、この偏光膜に上述の光学補償フィルム1及び保護フィルム1を以下の手順でラミネートして本発明の偏光板1を得た。
(1)保護フィルムとして、図5に示すように30cm×18cmの長方形ABCDの形状に切り取った上述の光学補償フィルム1及び保護フィルム1各1枚を2mol/リットルの水酸化ナトリウム溶液に60℃で1分間浸漬し、更に水洗、乾燥させた。
図5は、流延製膜により作製された本発明の光学補償フィルムの模式図である。流延製膜され、作製された本発明の光学補償フィルム10において、流延方向11は流延製膜時の流延方向、幅手方向12は流延製膜時の幅手方向を表す。偏光板作製に用いられる光学補償フィルムは、例えば、長方形ABCDのように切り取られて使用されるが、長方形ABCDの一辺ABと光学補償フィルム10の流延方向12とのなす角度は45度であるように切り取られる。
(2)光学補償フィルム1及び保護フィルム1各1枚と同サイズに調整した上記記載の偏光膜(偏光子)を固形分2質量%のポリビニルアルコール接着剤槽中に1〜2秒間浸漬する。
(3)前記の偏光膜(偏光子)に付着した過剰の接着剤を軽く取り除き、図6のような配置で前記光学補償フィルム試料の面上にのせ、更にもう一枚の前記光学補償フィルム試料の面と接着剤とが接する様に積層し配置する。
図6は、本発明の偏光板の模式図である。偏光板6aは、偏光子2aを2枚の本発明の光学補償フィルム1aが挟みこむ状態に配置、構成されている。光学補償フィルム1aの流延製膜時の流延方向と偏光子2aの延伸方向は平行である。
(4)ハンドローラで積層された偏光膜と光学補償フィルムとの積層物の端部から過剰の接着剤及び気泡を取り除きはり合わせる。ハンドローラは、20〜30N/cm2の圧力をかけて、ローラスピードは約2m/分とした。
(5)80℃の乾燥器中に得られた試料を2分間放置し、偏光板を作製した。次いで、得られた偏光板(視野角拡大偏光板1)を下記に示すように液晶セルに組み込み、表示装置としての特性を評価した。
(偏光板2の作製)
上記の光学補償フィルム2を用いて、光学補償フィルム1の場合と同様にして偏光板を作製し、これを前述と同様の方法により視野角測定を行った。
(偏光板3の作製)
光学補償フィルム3を用いて、光学補償フィルム1の場合と同様にして偏光板を作製し、これを前述と同様の方法により視野角測定を行った。
(偏光板4の作製)
光学補償フィルム4を用いて、光学補償フィルム1の場合と同様にして偏光板を作製し、これを前述と同様の方法により視野角測定を行った。
(偏光板5の作製)
光学補償フィルム5を用いて、光学補償フィルム1の場合と同様にして偏光板を作製し、これを前述と同様の方法により視野角測定を行った。
(偏光板6の作製)
光学補償フィルム6を用いて、光学補償フィルム1の場合と同様にして偏光板を作製し、これを前述と同様の方法により視野角測定を行った。
(視野角測定)
次に、以下の方法により、偏光板について視野角測定を行った。
偏光板を液晶セルの両面に、以下のように配置して貼合し、パネルで評価した。すなわち本発明の偏光板は、液晶セルの近接する基板面のラビング軸方向と偏光板透過軸が直交するように貼合した。液晶セルは、NEC製15インチディスプレイMulti Sync LCD1525Jの予め貼合されていた光学補償フィルム及び偏光板を剥がしたものを使用した。こうして得られた液晶表示装置を、ELDIM社製EZ−contrastにより視野角を測定した。視野角は、液晶セルの白表示と黒表示時のコントラスト比が10以上を示すパネル面に対する法線方向からの傾き角の範囲で表した。その結果、本発明の視野角拡大偏光板を用いて得られた視野角の値を下記に示した。
また、偏光板1〜6を張り付けた液晶ディスプレー上にJIS−X−9201高精細カラーデジタル標準画像に基づいて作製されたSCID画像(CD−ROM日本規格協会製)の自転車画像を表示し、解像度、鮮鋭度を以下の通り評価した。その結果を表4に示す。
(画像)
A:解像度、鮮鋭度の差がかわらない
B:解像度、鮮鋭度がやや劣化しているのが分かる
C:解像度、鮮鋭度が明らかに劣化しているのが分かる
また、同様な評価を90℃にて500時間保存した偏光板1〜6についても行った。その結果を表5に示す。
〈表4〉
視野角
試料 左 右 上 下 画質 備考
偏光板1 65° 65° 48° 49° A 本発明
偏光板2 61° 60° 47° 45° A 本発明
偏光板3 60° 60° 47° 47° A 本発明
偏光板4 55° 55° 45° 45° A 本発明
偏光板5 62° 62° 47° 45° A 本発明
偏光板6 50° 48° 26° 23° B 比較例
〈表5〉
視野角
試料 左 右 上 下 画質 備考
偏光板1 65° 65° 48° 49° A 本発明
偏光板2 50° 49° 37° 25° B 本発明
偏光板3 60° 60° 47° 47° A 本発明
偏光板4 55° 55° 45° 45° A 本発明
偏光板5 62° 62° 47° 45° A 本発明
偏光板6 50° 48° 20° 18° B 比較例
上記の評価結果から、比較例に比べて本発明の試料は、画質もよく、著しく視野角が改善されていることが明らかである。また、熱環境下における劣化も少ないことが明らかである。
加圧ダイの断面図である。 2種の異なるドープを流延してえられた、幅手方向に厚みが異なるフィルムの断面図である。 ベルト流延持と幅手方向に延伸した時の屈折率楕円体の模式図である。 本発明の液晶表示装置の構成を示す模式図である。 流延製膜により作製された本発明の長尺のセルロースエステルフィルムの模式図である。 本発明の偏光板の構成を示す模式図である。 シリカアルコキシドの反応前後の29Si−NMRスペクトルである。
符号の説明
1a、1b 光学補償フィルム
2a、2b 偏光子
3a、3b 光学補償フィルム流延製膜時の流延方向
4a、4b 偏光子の延伸方向
5a、5b 液晶セルのラビング方向
6a、6b 偏光板
7 液晶セル
8a、8b 偏光板の光透過軸
9 液晶表示装置
10 長尺のセルロースエステルフィルム
11 流延製膜時の流延方向
12 流延製膜時の幅手方向
ABCD 切り取られる長方形

Claims (9)

  1. 組成の異なる少なくとも2層以上の層を有する光学補償フィルムであって、そのうち1層に芳香族環を少なくとも2つ以上含む化合物を0.1質量%〜10質量%含有してなり、各層の厚みが幅手方向で変化してなる、光学軸が面内方向より傾いていることを特徴とする光学補償フィルム。
  2. 少なくとも2層以上の層を有しており、反応性金属化合物の重縮合物を0.1質量%〜10質量%含有する光学補償フィルムが延伸され、該光学補償フィルムの光学軸が面内方向より傾いていることを特徴とする請求項1に記載の光学補償フィルム。
  3. 前記光学補償フィルムがセルロースエステルであることを特徴とする請求項1または2に記載の光学補償フィルム。
  4. 前記光学補償フィルムが下記式(I)、(II)を同時に満足することを特徴とする請求項3に記載の光学補償フィルム。
    式(I)2.3<X+Y<2.85
    式(II)1.4<X<2.85
    (但し、Xはアセチル基の置換度、Yは芳香族カルボニル基、または炭素数2〜22の脂肪族カルボニル基の置換度である。)
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学補償フィルムを製造する光学補償フィルムの製造方法であって、光学補償フィルムが流延により複数の層を有し、各層の厚みが幅手方向で変化してなり、方向に延伸する工程を有することを特徴とする光学補償フィルムの製造方法。
  6. 前記延伸の倍率が1.01〜1.5倍であることを特徴とする請求項5に記載の光学補償フィルムの製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学補償フィルムを有することを特徴とする偏光板。
  8. 請求項7に記載の偏光板と液晶セルによって構成される液晶表示装置であって、前記光学補償フィルムが該偏光板の偏光子と液晶セルとの間に配置されることを特徴とする液晶表示装置。
  9. 前記光学補償フィルムの屈折率が最大となる方向と、前記偏光板の光透過軸とのなす角が−10°〜+10°に調整されていることを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
JP2003414446A 2003-12-12 2003-12-12 光学補償フィルム及びその製造方法、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置 Expired - Fee Related JP4470476B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003414446A JP4470476B2 (ja) 2003-12-12 2003-12-12 光学補償フィルム及びその製造方法、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003414446A JP4470476B2 (ja) 2003-12-12 2003-12-12 光学補償フィルム及びその製造方法、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005173307A JP2005173307A (ja) 2005-06-30
JP4470476B2 true JP4470476B2 (ja) 2010-06-02

Family

ID=34734241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003414446A Expired - Fee Related JP4470476B2 (ja) 2003-12-12 2003-12-12 光学補償フィルム及びその製造方法、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4470476B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5657228B2 (ja) * 2009-09-30 2015-01-21 富士フイルム株式会社 位相差フィルム、その製造方法、並びにそれを有する偏光板及び液晶表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005173307A (ja) 2005-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7153552B2 (en) Polarizing plate and display
JP5003493B2 (ja) 位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、偏光板及び液晶表示装置
TWI425256B (zh) 偏光板及液晶顯示裝置,以及面內具配向性之親水性聚合物薄膜之製造方法
JP4844064B2 (ja) 位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法及び偏光板、液晶表示装置
JPWO2007043385A1 (ja) 位相差フィルム、偏光板及び垂直配向型液晶表示装置
JP4710509B2 (ja) 光学補償フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP4692035B2 (ja) 位相差フィルムの製造方法
JP5369895B2 (ja) 偏光板保護フィルム
KR101112443B1 (ko) 셀룰로오스 필름, 편광판 및 액정 표시 장치
JP2006335842A (ja) セルロースエステル化合物、セルロースエステルフィルム、セルロースエステルフィルムの製造方法、偏光板、及び液晶表示装置
JP4931539B2 (ja) 光学補償フィルム、偏光板、及び液晶表示装置
JP2004189957A (ja) セルロースエステルフィルム、偏光板、及び液晶表示装置、並びにセルロースエステルフィルム、及び偏光板の製造方法
TWI408160B (zh) 透明保護薄膜、光學補償薄膜、偏光板及液晶顯示裝置
JP2006154760A (ja) 位相差フィルムの製造方法及びその方法で製造した位相差フィルム、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置
JP5617543B2 (ja) 位相差フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP2006091807A (ja) 光学フィルム、その製造方法、偏光板及び表示装置
JP4470476B2 (ja) 光学補償フィルム及びその製造方法、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置
JP2008064941A (ja) 偏光板保護フィルム、偏光板保護フィルムの製造方法、それを用いた偏光板及び液晶表示装置
JP2008052267A (ja) 光学補償フィルム、及びその製造方法、偏光板、並びに液晶表示装置
JP4552591B2 (ja) 偏光板の製造方法
JP2012081610A (ja) 長尺延伸フィルムの製造方法、長尺延伸フィルム、長尺偏光板、及び液晶表示装置
JP2006131737A (ja) セルロースエステルフィルム、それを用いた偏光板及び液晶表示装置
JP2005031614A (ja) 光学補償フィルムの製造方法、光学補償フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP5899990B2 (ja) 光学フィルム、及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置
JP2012101466A (ja) 長尺状延伸フィルムとその製造方法、長尺状偏光板、及び液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees