JP5366804B2 - 高温型燃料電池用アノードのためのセラミック材料の組み合わせ - Google Patents

高温型燃料電池用アノードのためのセラミック材料の組み合わせ Download PDF

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Description

本発明は、電気化学的な固体電解質型燃料電池に使用されるアノード材料、特にアノード支持型高温燃料電池にアノード基板として使用されるアノード材料に関する。
アノード材料は、電気化学セル、特に固体電解質型燃料電池、および作動温度500〜950℃の電解質型燃料電池に使用される。このような燃料電池を構成するときに使用される材料は、アノードとして使用できるように複数の要求を満足しなければならない。一方では、それらは、電極でガスを電気化学的に変化させるための非常に優れた触媒特性を有して、電流とイオン流の輸送を確実なものにし、同時に多数の温度サイクルにわたって、および長時間にわたって十分な安定性を有していなければならない。
文献から、実験室スケールおよびパイロットプラントスケールにおける高温型燃料電池の構成のための様々な材料組成、方法、および構造が既知である。前述の電気化学セルでは、アノードは、燃料ガス(水素、メタン、又は、より長鎖の炭化水素)を、電気化学的に二酸化炭素、水、および電子に変換する役割をし、それは電気エネルギーとして使用することができる。そのとき、電解質材料によって輸送された酸素イオンは触媒表面で燃料ガスと反応し、ここで、ガス状生成物は材料の持つ多孔性によって、電子は電気伝導相によって輸送される。電子、イオンおよびガスそれぞれの輸送を十分保障するために、20〜50%の多孔率を有する組織(Gefeuge)、および高い電気伝導性を有する材料とイオン伝導性を有する材料とが使用される。
従って、現在使用されているほとんどのアノードは、ニッケル/イオン伝導体−複合材料からなり、ここで、イオン伝導体として、一般に、酸化イットリウム又は酸化スカンジウムで完全に若しくは部分的に安定化された酸化ジルコニウム(YSZ若しくはScSZ)、又はランタノイド(例えば、Y、Sm、若しくはGdなど)含有酸化セリウム(CYO、CSO若しくはCGOと省略される)が使用される。
典型的には40体積%の多孔率、24体積%のNiおよび36体積%のYSZを有するNi/YSZ−複合材料は、アノードとしておおよそ以下の特性を有する:
電気伝導率(800℃で):100〜400S/cm
(純粋なニッケル:23000S/cm)
イオン伝導率(800℃で):約0.001〜0.006S/cm
(8モル%のYを有する純粋なYSZ:0.056S/cm)
熱膨張係数:12〜13×10−6−1
これらの「サーメット」では、ニッケルは電気伝導体の機能も触媒の機能も果たす。
燃料電池の形態は様々であってよく、厚い電解質基板上にアノードが1つだけ形成されてもよく、又はアノード自体が基材として使用されてもよい。通常、電気化学的活性を向上させるために、アノード機能層とも称され、最適な微細構造を有する追加のアノード層が使用される(図1参照)。その時、電解質の厚さは5〜50μmに過ぎず、厚さが小さいため燃料電池のオーム抵抗も減少し、そのため、600〜800℃のより低い温度でこのようなアノード支持型燃料電池を有利に使用することが可能になる。
しかし、アノード支持型燃料電池の本質的な欠点とは、それが作動中又は作動後に再び酸化雰囲気に曝されているときのアノード基板の機械的不安定性である。金属ニッケルが酸化ニッケルに再酸化されるときには著しい体積増加を伴い、これはアノード基板のひびや薄い電解質層のひびを結果としてもたらす。従って、Ni/YSZ−アノードを有する燃料電池を使用するためには、空気がアノード室に侵入しないようにしなければならない。
再酸化に対して安定なアノードを開発するために、これまで多数の提案が行われたが、しかし、それらはしばしばアノード基板に満足なものではなかった。達成すべき前述の物理的特性の他に、アノード基板は、そのうえ、電解質中におけるひびの発生を回避する非常に狭い機械的限界条件も満たしていなければならない。アノード基板は、酸化条件から還元条件への、又はその逆のガス交換時に、その縁部の長さの0.05%以下で変化しなければならない(これに対応して、100×100mmの大きさのセルの場合、50μm)。理想的な場合では、測定可能な大きさの変化があってはならない。
これはその点で実現が困難であるが、その理由は、酸化条件から還元条件への又はその逆のガス交換時に、多くの遷移金属カチオンの原子価状態が変化し、次いで結晶格子パラメータの変化が起こるからである。
例えば、置換された二酸化セリウムは、燃料ガス雰囲気中で、即ち、酸素分圧10−15>p(O)>10−22のとき、完全に安定ではない。結晶格子中のCe+4イオンは、部分的にCe+3イオンに還元され、それによって2つの特性変化が起こる。一つは、還元反応によって自由電子が生成し、従って電子伝導率がより高くなることであり、もう一つは、セリウムイオンの還元は、明らかな体積膨張を伴うことである。非特許文献1から既知であるように、Ce+4イオンのイオン半径は9.7pm、Ce+3イオンのイオン半径は11.43pm[1]である。Ce0.8Gd0.21.9のような材料は、Ar/4%H/3%HOからなる雰囲気中、800℃で0.17%膨張するため、アノード基板として一般に適していない。このような長さの拡張又は体積膨張の傾向は、LaCrO、LaMnO又はLaFeOのようなペロブスカイトでも観察することができ、この場合も(Cr,Mn,Fe)4+から(Cr,Mn,Fe)3+への還元反応が存在する。
文献では、純粋なセラミックアノードは再酸化安定性であると記載されていることが多い。それにもかかわらず、いくつかの場合、それらは、長さの変化が無視できるほど小さいという基準を満たしておらず、アノード基板としての使用に適していない。更に、純粋なセラミックアノードは十分な触媒活性を有さない場合が多く、このため、それらは600〜800℃の作動温度でアノードとして適していないように思われており、そのため、電解質支持型燃料電池においては>800℃の作動温度でしか使用できない。文献から既知の解決法の提案のいくつかを以下に記載する。
特許文献1は、ニッケルを酸化させるときに組織が損傷しないように、大小の孔で組織構造を変化させることによる、酸化還元に対する安定性の向上を目的としたNi/YSZ−アノードの改質を記載している。YSZ、Al、TiO、ドープされたCeO、MgO又はスピネルからセラミックの網状構造を製造するために、これらを、微粉状の金属酸化物と一緒に、造孔剤および液体と一緒に混合し、ペーストを形成する。これは層として塗布され、焼結される。マクロ孔とミクロ孔とを有する二つの部分からなる網状構造が形成され、ここで、第1の網状構造は電極材料を含み、第2の網状構造は金属を有する。しかし、大きい孔のために、アノード層と電解質層、特にアノード機能層は、薄くて気密な層として設けることができないことから、この提案は、相似のアノード基板の実現にはあまり適していない。
特許文献2は、セリウム修飾チタン酸ストロンチウムアノードをベースとするアノード(場合によっては、Srの代わりにLa、Sc又はYを含有し、場合によってはTiの代わりにNi、Co、Cu、Cr又はFeを含有する)を記載している。発明者らは、このアノードを電解質支持型セルに使用することの他に、アノード支持型セルにアノードとして使用することも検討している(段落[0066])。しかし、それに対して、実際は、非特許文献1に開示されているように、電解質としてYSZを有するセリウム含有材料は伝導性に乏しい混合相を形成し、燃料電池の性能が著しく損なわれる。しかし、触媒活性を確実なものにするため、開示されたアノード組成を使用するのにセリウムの存在は必要不可欠なのである。
伝導性に乏しい混合相を回避するため、アノードを、酸化セリウムをベースとする電解質と共に、より良好に使用することができる。しかし、これは、<600℃の作動温度でしか可能ではなく、これは、さもなければ二酸化セリウム層が部分的に還元され、亀裂が発生する傾向があるからである。<800℃の温度ではセル出力が低いことが開示されており、この態様(Variation)での使用もあまり有望とは思われない。
非特許文献1の段落[0094]で、このようなセリウム修飾チタン酸ストロンチウムアノードの寸法安定性については、SOFCアノードの場合、0.1%までの変化であれば許容可能であることが、より詳細に言及かつ確認されている。これは電解質支持型セルには、場合によっては適切であるが、アノード支持型セルにはこの限界値は高過ぎる。
特許文献1から、粉末が粗くなる程分極抵抗が高くなるため、セル出力が明らかに低下することが明白である(特許文献1、図22)。その表1に記載されている様々な組成物の分極抵抗の値は、1000℃でアノードを焼結した後に得られたものである。焼結温度が高くなると常に粉末粒子も粗くなり、そのことから、アノード基板では常法の、アノードを1350〜1500℃で焼結させるとき、導電率のかなりの低下が予想可能であることが推論できる。従って、セリウム修飾チタン酸ストロンチウムアノードをアノード支持型セルに使用することは、確かに低いセリウム含有量では可能であるが、従来技術に匹敵する良好なセル出力密度は得られない蓋然性が高い。
特許文献3では、前述の特許出願の発明において、Nb、V、SbおよびTaを含有する二酸化セリウムにまで拡大されているが、アノード基板として使用するときの前述の欠点は依然として存在する。
特許文献4には、酸化条件から還元条件へのガス交換時に膨張する構成要素と収縮する構成要素とを含む材料系が記載されている。このため、構成要素の大きさは全体としては変化しないままである(寸法安定性)。膨張する成分は、(La,Ca,Sr)(Cr,Fe)Oからなるペロブスカイトであり、収縮する成分は酸化バナジウムを含有するが、これより詳しくは特定されていない。この材料の組み合わせから、複数の構成要素を使用することによって寸法安定性を達成できることが分かる。しかし、これは触媒活性も、特記すべきイオン伝導性も有していないため、アノード又はアノード基板として使用するのに適していない。段落[0109]以下では、二酸化セリウムの使用についても言及しており、その説明は、相当する欠点を示している前述の特許出願の説明と一致する。
特許文献5において、酸化還元に対して安定なNi/YSZ−アノードは、YSZ−骨格にNi又はNiOを含浸させることによって達成される。電気出力を確実なものにするため、Ni含有量は10〜30%でなければならない。セラミック骨格の表面にこのようなNi含有量を有することにより、セラミック表面の占有度(Belegung)が高くなる。このため、一方では、触媒活性中心(Ni、YSZ、および孔の三相境界)が減少し、他方では、Ni粒子が密接しているため、セルの作動中にNiが凝集することにより電気伝導率が徐々に低下する。このようなNi含有量での浸透は、そのようなアノード基板の長期安定性に関して不利であると思われる。
米国特許出願公開第2003/0165726A1号明細書 米国特許出願公開第2004/0001994A1号明細書 米国特許出願公開第2005/0250000A1号明細書 米国特許出願公開第2004/0081893A1号明細書 米国特許出願公開第2004/0121222A1号明細書
A.ツォガ、A.グプタ、A.ナオウミーディス、P.ニコロパウロス、Acta Mater.48号(2000年)4709頁(A.Tsoga, A.Gupta, A.Naoumidis, P.Nikolopoulos, Acta Mater. 48 (2000)p.4709)
本発明の課題は、一方では周囲雰囲気が変化する時の外部寸法の変化が非常に小さく、他方では、燃料電池に使用するときに、従来技術に相当する良好な電気化学作用を有する、固体電解質を有する構成要素に使用するのに有利な材料を提供することである。更に、この材料の組み合わせは、従来の電解質材料との化学的相互作用があってはならない。特に、望ましくない又は作動による酸化条件から還元条件への又はその逆のガス交換時に、構成されるアノードに損害を及ぼさないアノード基板を提供することも狙いである。本発明の別の課題は、このような材料又はアノードの製造方法を提供することである。
本発明の課題は、独立形式請求項に記載のアノード基板、並びに引用形式請求項に記載の該基板の使用および製造方法によって解決される。アノード基板並びにその使用および製造方法の有利な形態は、それぞれそれに関連する請求項に記載されている。
本発明のセラミックアノードは、電子伝導相とイオン伝導相とを含む複合材料からなる。該複合材料は、電子の輸送もイオンの輸送も確実なものにする機械的な網状の多孔質セラミック基本構造体として存在する。更に、該アノードは、該セラミック構造体の表面上の孔中に微細に分配された状態で配置されている金属触媒の含有量が少ない。該セラミック基本構造体は2種類の酸化物セラミックを含み、アノード条件下で、1つは主として電子伝導性を有し、もう1つは主としてイオン伝導性を有する。この2つのセラミック酸化物は別々の相として存在し、それらは、理想的な場合、それぞれ独立した連続網状構造を形成する。アノードの多孔率は15〜50体積%である。
この2種類のセラミックは、有利には、実際にはそれぞれの材料長さの変化が相殺されるように、ガス雰囲気の交換時にそれぞれの膨張挙動が相反する傾向を示す。追加の触媒粒子は、微細に分配された状態でセラミック表面上の孔内に存在することができ、量が少ないために伝導性には概ね影響を及ぼさない。
本発明によるアノードの電子伝導相は、一般式Sr1−XLnTiO(Ln=Y、Gd〜Lu、および0.03<x<0.2)のランタノイド置換チタン酸ストロンチウムである。この相は、特に優れた電気伝導性を有すると共に、雰囲気交換時の長さの変化が小さい。特に適した化合物が、Sr1−XTiO(0.07<x<0.1)(SYT)であることがわかった。
高温、例えば、>1300℃の高温で還元した後のSYTの電気伝導率は、アノード雰囲気中、800℃で20〜100S/cmである。Cr、Mnおよび他の遷移金属カチオンを有する他の酸化物とは対照的に、SYTでは、材料が還元する時ではなく酸化する時に膨張が起こる。
主としてイオン伝導性である相として、特にY又はScで安定化された二酸化ジルコニウム(YSZ又はScSZ)の形態のセラミックが使用される。
SYTとYSZ(65:35体積%)からなる混合物は、アノード条件下で、酸化還元に対して安定な約10S/cmの伝導率を示す。この値は確かにNi/YSZ−サーメットの場合よりも一桁小さいが、燃料電池の全抵抗に本質的に寄与しない。面抵抗(flaechenspezifischer Widerstand)として、この材料の組み合わせでは厚さ1.5mmのアノード基板で約15mΩcmの値が得られる。YSZは、酸化条件から還元条件への交換時、一般に長さが変化しない。
ガス交換時に逆の挙動を有する、即ち、還元時に膨張するイオン伝導体としてCGOを使用するとき、結果として生じる複合材料の長さの変化をより良好に減少させることができる。これによって、原則的に、酸化条件から還元条件への又はその逆のガス交換時に、全く長さが変化しない複合材料(Komposit)(組み合わせ(Verbund))を得ることができる。
アノード中の電子伝導相とイオン伝導相との間の有利な比率は、特に50/50体積%〜70/30体積%であることが分かった。例えば、65/35体積%の比率が、SYTとYSZの組み合わせに特に有利である。
本発明のアノードは、有利には、燃料ガスとの反応のための触媒を含むことができる。本発明による材料中の触媒として、特に、Ni、Co、Cu、Pd、Pt、Au若しくはRu、又はこれらの金属の合金が適している。これらは、材料の該セラミック構造体を基準として、10体積%以下の割合で、特に5体積%以下の割合で存在し得る。
このとき、有利には、触媒は、該多孔質セラミック構造体の表面上の孔内に配置されている。その割合が少なく、且つ粒度が小さい(一般に20〜200nm、特に50〜150nmであり、従って該セラミック構造体の平均孔径よりずっと小さい)ため、一般に触媒が酸化する時の組織の損傷を回避することができる。
以下で、図面および実施例を参照して本発明をより詳細に説明するが、それによって本発明がこれらの例に限定されるものではない。
Ni/YSZ−アノード基板を有する典型的な平板型SOFCの層構造を示す図である:1:カソード集電体層(KSSS)、LSM、約50〜100μm、2:カソード機能層(KFS)LSM/YSZ、約10〜30μm、3:電解質層、YSZ、5〜10μm4:アノード機能層(AFS)Ni/YSZ、5〜15μm、5:アノード集電体層(ASSS)/アノード基板/Ni/YSZ、300〜1500μm。 800℃における、湿潤Ar/4%H(A)と空気(B)のガス交換時のSYT/YSZ(65:35体積%)材料の電気伝導率の変化を示す図である。 830℃における、湿潤Ar/4%H(A)とAr/20%O(C)のガス交換時のSYT(7原子%のYを有する)の化学的膨張挙動を示す図である(Ar=アルゴン)。 SYT/YSZ−複合材料(65:35体積%)の熱化学的膨張挙動を示す図であり、試料はまず1060℃に加熱された後、820℃まで(Ar中で)冷却され、続いて複数の酸化還元サイクル(湿潤Ar/4%H(A)とAr/20%O(C)、820℃)を経て、最後に室温にまで冷却された。 SYT/CGO−複合材料(65:35体積%)の熱化学的膨張挙動を示す図であり、試料はまず1060℃に加熱された後、820℃まで(Ar中で)冷却され、続いて複数の酸化還元サイクル(湿潤Ar/4%H(A)とAr/20%O(C)、820℃)を経て、最後に室温にまで冷却された。 様々な温度(850、800、および750℃)で、湿潤Ar/5%Hを燃料ガスとして用いて測定された5体積%のNiを含有するかまたは5体積%のNiを含有しないSYT/YSZ−アノードのインピーダンススペクトルを示す図である。分極抵抗だけを比較するために、オーム抵抗は差し引いた。 5体積%のNi(還元状態)でa)含浸する前とb)含浸した後のSYT/YSZ−アノードの走査型電子顕微鏡写真である。YSZ相は薄灰色に、SYT相は中灰色に、孔は黒色に見える。b)では、孔の壁に更に小さく丸いNi粒子(白色)があることが分かる。 従来技術によるアノード支持型SOFC、及び、SYT/YSZ/Niからなる酸化還元に対して安定なアノード基板を実現するためのアノード支持型SOFCそれぞれの製造プロセスフローチャートである。
本発明によれば、本発明の課題は、ランタノイド置換チタン酸ストロンチウム(Sr1−XLnTiO(Ln=Y、Gd〜Lu、および0.03<x<0.2))からなる第1の電子伝導性酸化物材料(相)を含む複合材料によって解決される。好ましい化合物として、Sr1−XTiO(0.07<x<0.1)(SYT)が考えられるが、その理由は、異なる、かつ、より多くの置換によって確かに伝導率を高くすることはできるが、酸化条件から還元条件への又はその逆のガス交換時に、亀裂形成の形態で故障が起こる可能性もあるからである。高温(>1300℃)で還元された後のSYTの電気伝導率は、アノード雰囲気中で800℃において20〜100S/cmである。SYTは、高温で還元された後、80S/cmの初期伝導率を有するが、これは、1回の酸化後に約20〜30S/cmにまで減少し、その後、更にガス交換した後も一定である。
主としてイオン伝導性を有する第2のセラミック構成要素(相)としては、Y又はScで安定化された二酸化ジルコニウム(YSZ又はScSZ)が複合材料に使用される。SYTとYSZ(65:35体積%)からなる混合物は、アノード条件で、酸化還元に対して安定な10S/cmの伝導率を示す(図2)。この値は確かにNi/YSZサーメットの場合よりも一桁小さいが、燃料電池の全抵抗に対して本質的な寄与があるべきではない。面抵抗としては、この材料の組み合わせでは、厚さ1.5mmのアノード基板について約15mΩcmの値が得られる。
基板の厚さを、十分な機械的強度を維持したままで0.5又は更には0.2mmに減少させることができるならば、面抵抗は単に5又は2mΩcmになるであろう。
SYTとYSZの反応性は無視できるほど小さいことが分かった。この材料混合物を1400℃で5時間焼結したとき、X線回折では反応生成物は検出できなかった。SYTの熱膨張係数は、11〜12×10−6−1であり、これはYSZの値(10.6〜10.9×10−6−1)に非常に近い。SYTの膨張は、Cr、Mnおよび他の遷移金属カチオンを有する二酸化セリウム又は他の酸化物とは対照的に、材料の還元時ではなく酸化時に起こり、830℃において、Ar/4%H/3%HO(p(O)=10−18バール)から空気(又はAr/20%O)になるとき、0.14%である(図3)。前述のように、これは100×100mmのセルの場合、長さの変化は140μmとなり、これを更に減少させる必要がある。長さが変化しないYSZの混合によって、この値を0.045%に低下させ得る(SYT/YSZ=65:35体積%、図4)。
ガス交換時に電子伝導体の挙動と相反する挙動を有するCGOのようなイオン伝導体を使用するとき、結果として生じるアノードの長さにおける変化を更に減少させることができる。これによって、原則的に、ガス交換時に全く長さが変化しない組み合わせ(Verbund)が得られる。図5に示すように、SYTとCGO(65:35体積%)からなる組み合わせでは、実際、ほとんど長さが変化しない。ガス交換の時点でだけ0.016〜0.017%の変化が起こる。
この非常に有利な挙動にも関わらず、電解質との焼結時の他の欠点が予期され得る。その理由は、電解質がYSZと反応する可能性があり、それによって電解質の伝導性が低下するからである。従って、SYT/CGOの組み合わせは、CGO電解質を有する燃料電池で<600℃の作動温度の場合にのみ有利に使用される。本明細書に記載されるSYT/YSZ又はSYT/CGOからなるセラミック構造体は、アノード基板の材料として直接使用することができる。しかし、燃料ガスを酸化させるための電気触媒活性は、600〜800℃の温度では一般に不十分である。SYT/YSZの組織内に触媒として少量のNiを浸透させることによって、触媒作用は非常に改善される。
図6に示すように、Ni不含SYT/YSZアノードの分極抵抗は、湿潤Ar/5%H中、850℃で0.49Ωcmである。5体積%のNiを浸透させた後、電極の分極抵抗は、同じ試験条件のとき0.17Ωcmに低下し、それはNi/YSZアノードに匹敵する。この形態では、50〜150nmのサイズの粒子であるNi粒子は組織中に十分に分散した。これらは、0.5〜1μmの平均孔径よりずっと小さい(図7)。これによって多数の触媒活性中心が生じるだけでなく、それらの周囲の孔体積が大きいため、酸化時の組織の損傷が回避される。代替として、Co、Cu、Pd、Pt、Au若しくはRu、又はこれらの金属の合金からなる触媒も該セラミック構造体に導入することができる。
SOFCの全製造工程の終了後に低いパーセンテージのNiが浸透され、そのNi粒子のサイズが孔径の約1/10に過ぎないSYT/YSZアノード基板を用い、このようにして酸化還元に対して安定なSOFCを製造することができた。
従来技術によるアノードの特性と比較して、例えば、SYT/YSZ/Niからなる、酸化還元に対して安定な本発明による新規なアノードは、次の特性を有する:
電気伝導率(800℃で):10〜20S/cm
イオン伝導率(800℃で):約0.001〜0.005S/cm
熱膨張係数:11〜12×10−6−1
Ni含有率:全固体材料を基準にして(従来の35〜45体積%ではなく)2〜10体積%。
しかし、図1による燃料電池を製造するためには、アノードに電気伝導性の構成要素を得るために、従来技術のプロセス工程を変更しなければならない。図8では、本質的な変更をフローチャートに示している。
本発明による材料混合物の製造方法では、まず、平均粒度1〜5μmの粉末の形態の電子伝導相とイオン伝導相の出発物質を混合し、典型的には有機バインダー系と混合し、それから、例えば、フィルムキャスティング又はホットプレス若しくはコールドプレスで基板(アノード集電体層、図1)を製造する。
最も簡単な製造方法は、基板に電解質層を直接コーティングし、続いて焼結することである。アノードとしての基板の機能は、最後に金属塩を浸透させることによって実現される。これまでの経験から、アノード基板中の粒子よりも微細な粒子を有する追加のアノード機能層(AFS)によって、燃料電池としてより良好な出力密度が得られることが分かった。そのときアノード機能層中の好ましい平均粒度は、一般に、アノード基板中の平均粒度を基準にして1/10である。平均粒度は、アノード機能層では特に0.1〜0.7μmである。従って、本発明による燃料電池でも、YSZおよびSYTの粒子が基板中の粒度とは異なる粒度を有するAFSが意図されている。アノード機能層の使用は、基板の層厚に依存する。薄い基板(<0.5mm)ではアノード機能層は必要ではなく、請求項1〜5に従って燃料電池のアノードを構成することができる。厚い基板(約0.5〜2mm)では、より良好なガス交換を確実なものにするために、より大きい孔と粒子(各1〜5μm)が有利である。しかし、匹敵する良好な出力密度を達成し、かつ、電気触媒作用を改善するために、5〜50μmの厚さのAFSを基板上にさらに設けなければならない。
セルをできるだけ経済的に構成するために、電解質層又はアノード機能層を直接アノード基板上に、例えば、スクリーン印刷で設け、次いでこの積層体を1300〜1500℃の温度で焼結する。従来技術では、通常、空気中で焼結させるが、本発明によるアノードの場合、有機助剤を焼き尽くす(auszubrennen)ために、まず空気中で約900〜1000℃でこれを加熱し、その後、アノード基板中に電子伝導相を形成するために雰囲気をAr/Hに交換し、続いて1300〜1500℃で1〜5時間焼結する。
積層体が焼結工程で十分良好に形成されない場合には、アノード機能層と電解質層を塗布する前に有機助剤の焼尽とアノード基板の予備焼結を実施することができる。これは、確かに追加の焼結プロセスを必要とするが、設備的に(anlagenbedingt)温度プログラム中の雰囲気の交換が可能でない限りは、Ar/H中で、完全な温度サイクルで還元焼結を実施できるという利点を場合によっては有する。
アノード集電体層(ASSS)−アノード機能層(AFS)−電解質層の積層体を製造した後、カソード機能層(KFS)とカソード集電体層(KSSS)を設けることができ、それらを一緒に空気中で800〜1000℃で焼結させる。それによって、アノード集電体層の電気伝導率は低下するが、燃料電池の作動中に再び元に戻る。
カソードの焼結を実施した後、最後に、請求項6〜11による触媒(Ni、Co、Cu又は貴金属)を、希釈された水溶性塩溶液の形態で多孔質アノード基板に浸透させる。塩は、セル又はセルのスタックを最初に加熱したときに分解して、残留物なく焼き尽くされるという特性を有しているのがよい。可能な塩としては、硝酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、又は、他の有機酸の塩を使用することができ、かなりの数の貴金属では塩化物又は錯塩も使用できる。塩溶液の濃度は、浸透プロセス1回当たり少なくとも1〜2重量パーセントの充填が達成され、従ってできるだけ3〜5回以下の浸透工程と乾燥工程で済むような高さに選択される。通常、これは、飽和硝酸塩溶液で達成できる。
この製造順序は、従来技術と比較して、全製造プロセスで健康に害のある粉末状の酸化ニッケルを使用せず、通常使用される酸化ニッケルの量よりも、浸透される金属塩の量がずっと少ないという更なる利点がある。

Claims (21)

  1. アノード基板及び/又はアノード機能層を有するアノードの製造方法であって、該アノードは、一般総合式Sr1−XLnTiO(Ln=Y、Gd〜Lu、および0.03<x<0.2)を有する主として電子伝導性の第1の相と、イットリウム又はスカンジウムで安定化された二酸化ジルコニウム(YSZ又はScSZ)からなる主としてイオン伝導性の第2の相成分とを有する多孔質のセラミック構造体を含んでなり、
    −一般総合式Sr1−XLnTiO(Ln=Y、Gd〜Lu、および0.03<x<0.2)を有する主として電子伝導性の該第1の相の出発粉末と、イットリウム又はスカンジウムで安定化された二酸化ジルコニウム(YSZ又はScSZ)からなる主としてイオン伝導性の該第2の相成分の出発粉末とを混合して、混合物を得るステップと、
    −該混合物を、有機バインダーと混合して、混合物を製造するステップと、
    該有機バインダーを含む混合物を、Ar/H雰囲気中で、1300℃を超える温度で焼結して、セラミック構造体を製造するステップであって、それにより、主として電子伝導性の該相を還元形態で存在させる、焼結するステップと、
    を含む、該方法。
  2. 前記アノード基板及び/又はアノード機能層が、フィルムキャスティング又はホットプレスもしくはコールドプレスで製造される、請求項1に記載のアノードの製造方法。
  3. 前記第1の相と前記第2の相の比率が80:20体積%〜50:50体積%に調整される、請求項1又は2のいずれかに記載のアノードの製造方法。
  4. 前記第1の相と前記第2の相の比率が70:30体積%〜60:40体積%に調整される、請求項1又は2のいずれかに記載のアノードの製造方法。
  5. 前記セラミック構造体の前記焼結するステップ後に初めて、触媒を該セラミック構造体に浸透させる、請求項1からのいずれかに記載のアノードの製造方法。
  6. 一般総合式Sr1−XLnTiO(Ln=Y、Gd〜Lu、および0.03<x<
    0.2)を有する主として電子伝導性の相の該第1の相、並びに、イットリウム又はスカンジウムで安定化された二酸化ジルコニウム(YSZ又はScSZ)からなる主としてイオン伝導性の該第2の相成分を有する、アノード基板及び/又はアノード機能層を有する、高温型燃料電池のアノードであって、
    −該主として電子伝導性の相が、還元形態で存在し、かつ、
    −温度800度における電気伝導率が20S/cm以上を示す、
    該アノード。
  7. 前記第1の相と前記第2の相の体積比率が、80:20〜50:50の範囲である、請求項6に記載のアノード。
  8. 前記第1の相と前記第2の相の体積比率が、70:30〜60:40の範囲である、請求項6に記載のアノード。
  9. 15〜50体積%の多孔率を有する、請求項6から8のいずれかに記載のアノード。
  10. 平均孔径が、0.2〜5μmである、請求項6から9のいずれかに記載のアノード。
  11. 平均孔径が、0.5〜1μmである、請求項6から9のいずれかに記載のアノード。
  12. 前記主として電子伝導性の第1の相として、Sr1−XTiOおよび0.07<x<0.1を有する、請求項6から11のいずれかに記載のアノード。
  13. 最大で全体量の15%の量の触媒を更に含む、請求項6から12のいずれかに記載のアノード。
  14. 最大で全体量の2〜10%の量の触媒を更に含む、請求項6から12のいずれかに記載のアノード。
  15. 前記触媒が、前記多孔質セラミック構造体の孔の表面上に配置される、請求項13に記載のアノード。
  16. 前記触媒が粒子の形態で存在し、該触媒粒子の平均直径と前記セラミック構造体の平均孔径の比が≦1:10である、請求項13から15のいずれか一つに記載のアノード。
  17. 前記触媒が、20〜500nmの平均直径の平均直径を有する触媒粒子の形態で存在する、請求項13から16のいずれか一項に記載のアノード。
  18. 前記触媒が、50〜150nmの平均直径を有する触媒粒子の形態で存在する、請求項13から16のいずれか一項に記載のアノード。
  19. Ni、Co、Au、Pd、Pt又はRuを触媒として有する、請求項13から18のいずれか一項に記載のアノード。
  20. Cuを触媒として有する、請求項13から18のいずれか一項に記載のアノード。
  21. アノード基板とアノード機能層とを有し、それらが、一般総合式Sr1−XLnTiO(Ln=Y、Gd〜Lu、および0.03<x<0.2)を有する主として電子伝導性の第1の相と、イットリウム又はスカンジウムで安定化された二酸化ジルコニウム(YSZ又はScSZ)からなる主としてイオン伝導性の第2の相成分をそれぞれ含み、ここで、前記アノード機能層中の平均粒度は前記アノード基板中の平均粒度より小さく、かつ、前記アノード機能層が、アノード機能層の全体量の最大15体積%の量の追加の触媒を有する、請求項6から20のいずれか一項に記載のアノード。
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