JP2009110934A5 - - Google Patents

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セリア及びステンレス鋼に基づく電極
本発明は、金属支持型の複合アノードを含む固体酸化物燃料電池(SOFC)に関する。詳しくは、本発明は、鉄−クロム合金、例えばステンレス鋼の電子伝導性相と、上記の電子伝導性相内に微細に分散されたセリアに基づく酸化物相とを含むサーメットアノード構造体に関する。より詳しくは、本発明は、ナノサイズのセリア結晶子のガドリウムドープドセリア相(CGO)を中に分散して含むステンレス鋼複合アノードに関する。
固体酸化物燃料電池(SOFC)などの燃料電池中で有用であるためには、アノード(燃料極)は、高い電気化学的活性及び高いレドックス安定性の面で高い性能を持たなければならない。Ni−YSZ種のアノードの現状は、しばしば800℃を超える高い運転温度において妥当な電気化学的活性を与えるが、通常はレドックス安定性ではない。Niの還元及び酸化を原因とするNi−YSZアノード内での体積変化は、アノード材料中で不利な機械的応力を発生させて、燃料電池の性能を悪化させる。
非特許文献“Ni/YSZ and Ni−CeO/YSZ anodes prepared by impregnation of a solid oxide fuel cell”(固体酸化物燃料電池の含浸処理によって製造されたNi/YSZ及びNi−CeO2/YSZアノード),Journal of Power Sourcesにおいて、Qiaoらは、テープキャスト及び減圧含浸処理によるNi−CeO/YSZの製造法を開示している。CeOの添加が、電池の性能を高めると記載されている。
米国特許第5,350,641号明細書(Mogensenら)は、燃料電池のアノードとしてCeOに基づくセラミックを使用することを開示している。
米国特許第6,752,979号明細書(Talbotら)は、テンプレート界面活性剤を用いたナノサイズのセリア粒子の製法を開示している。この界面活性剤の除去及びそれに伴う2〜10nmの粒度を有するナノサイズ粒子の形成は、例えば300℃でか焼することによって行われる。
非特許文献“Mesoporous thin films of high−surface−area crystalline cerium dioxide”(高表面積結晶性二酸化セリウムのメソ孔性薄膜),Microporous and Mesoporous Materials 54(2002),97〜103頁において、Lundergらは、約400℃でか焼しながらテンプレート界面活性剤を除去することによってナノサイズセリア粒子を形成することを開示している。
従来の製造方法では、金属支持型電池は、Ni含有アノードテープと接触した金属支持テープを共焼結することによって製造されてきた。これは、焼結温度に直接依存して、アノード層におけるNi、Cr及びFeの高程度の合金化/混合をもたらす。還元性雰囲気中で高温度下にNiに基づくアノードを焼いても、Ni粒子が許容できないほどに大きな粒度に粗大化する。これは、触媒の低い性能と、金属製支持体の熱膨張係数、機械的性質または耐酸化性の変化とをまねく恐れがある。加えて、このタイプのアノード層は運転条件下に部分的に酸化して、次いでアノード層の膨張及び最終的には電極の破裂を招く。
国際公開第2005/122300号パンフレットは、FeCr合金を含む粉末懸濁物、ScYSZ及びFeCr合金を含むアノード含浸用の層、及び電解質層から製造された金属支持型アノード構造体を記載している。こうして得られた半電池を焼結し、そしてNi、Ce、Gdの各硝酸塩の溶液を減圧浸透法(vacuum infiltration)によってアノード層中に含浸させ、そうしてNiを40体積%の割合で含むアノードとする。次いで、カソード層を電解質表面上に堆積させる。
国際公開第2006/116153号パンフレットは、金属塩、界面活性剤及び溶媒を含む溶液の溶媒を浸透工程の前に除去することによって、多孔性構造体の有孔壁上に微粒子の連続網を単一の段階で形成する方法を開示している。溶媒の除去は、加熱によって行われる。
より安定した構造を有する金属支持型燃料電池を製造した。セルの設計は、金属製支持体をナノ構造化ドープドセリアで直接含浸することによる活性アノード構造体の形成に基づき、この際、結果生ずるアノードはNiを10重量%未満の割合で含む。
本発明者らは、ナノサイズセリア粒子を以下に記載のようにしてFeCrMx合金の電子伝導相(electronically conductive phase)中に供する方法によって得ることができる新規のサーメット電極を用いることにより、アノードの不所望な膨張及びそれによる低い安定性を防ぐ他、予期できないほどの高い性能、すなわち広い温度範囲下での高い電気化学的活性が得られることを見出した。
それゆえ、本発明に従い、本発明者らは、次の段階、すなわち
(a)電子伝導相の粉末を分散させ及びバインダーをこの分散物に加えることによってスラリーを用意し、この際、前記電子伝導相はFeCrMx合金を含み、ここでMxは、Ni、Ti、Nb、Ce、Mn、Mo、W、Co、La、Y、Al及びこれらの混合物からなる群から選択され、
(b)前記の電子伝導相スラリーから金属製支持層を形成し、
(c)セリアの前駆体溶液を用意し、この際、この溶液は溶媒及び界面活性剤を含み、(d)段階(b)の構造体を段階(c)の前駆体溶液で含浸し、
(e)得られた段階(d)の構造体をか焼に付し、及び
(f)段階(d)〜(e)を少なくとも一度行う、
ことを含み、更に、この際、前記のセリアの前駆体溶液をニッケル前駆体溶液と組み合わせることを含み、ここで結果生ずるアノード中のニッケルの全量が10重量%またはそれ未満である方法によって得ることができるサーメットアノード構造体を提供するものである。
段階(b)での金属製支持層の形成は、例えば、前記電子伝導相スラリーをテープキャストし、次いで焼結することによって行うことができる。
好ましい態様の一つでは、電解質、すなわち、酸素イオン伝導相、例えばイットリウム安定化酸化ジルコニウム(YSZ)またはスカンジウム−イットリウム安定化酸化ジルコニウム(ScYSZ)も前記アノード構造体上に設けられる。これは、電子伝導性成分を含む金属製支持層上に上記電解質を形成することによって行われる。それゆえ、本発明は、次の段階、すなわち
(a)電子伝導相の粉末を分散させ及びバインダーをこの分散物に加えることによってスラリーを用意し、この際、前記電子伝導相はFeCrMx合金を含み、ここでMxは、Ni、Ti、Nb、Ce、Mn、Mo、W、Co、La、Y、Al及びこれらの混合物からなる群から選択され、
(b)前記の電子伝導相スラリーから金属製支持層を形成し、
(c)段階(b)の構造体上に電解質を形成し、そして得られた構造体を焼結し、
(d)セリアの前駆体溶液を用意し、この際、この溶液は溶媒及び界面活性剤を含み、
(e)得られた段階(c)の焼結構造体を段階(d)の前駆体溶液で含浸し、
(f)得られた段階(e)の構造体をか焼に付し、及び
(g)段階(e)〜(f)を少なくとも一度行う、
ことを含み、更に、この際、前記のセリアの前駆体溶液をニッケル前駆体溶液と組み合わせることを含み、ここで、結果生ずるアノード中のニッケルの全量が10重量%またはそれ未満である方法によって得ることができる、電解質を更に含むサーメットアノード構造体も包含する。
電解質の形成は、完全な電気化学的デバイス、例えば固体酸化物燃料電池(SOFC)及び固体酸化物電解セル(SOEC)を得るための一つの追加のステップであり、この際、欠けているものは、単純に他の電極、例えば電解質の他の側に設けられるSOFCのカソードなどである。
好ましい態様の一つでは、上記のうちの任意の態様の段階(a)における電子伝導相は、最初に追加の酸素イオン伝導相、例えばイットリウム安定化酸化ジルコニウム(YSZ)(すなわち、電子伝導相と組み合わせた酸素イオン伝導相)も含むか、または混合酸素イオン−電子伝導相、例えばGdドープドセリア(CGO(Ce1−xGd2−δ))(
すなわち、電子伝導相と組み合わせた混合酸素イオン−電子伝導相)も含む。例えば、金属製支持体には、約20体積%のYSZ(20体積%50/50 1μm/7μm YSZ)を供することができ、それによって金属製支持体全体で複合体(例えばFeCrMx合金の粉末と酸素イオン伝導相とを混合して形成される複合体)を形成することができる。還元性雰囲気、例えばSOFCのアノード室に蔓延する還元性雰囲気中で、YSZは、酸素イオンしか伝導しないが、CGOは混合伝導体である(すなわち、酸素イオンと電子の両方を伝導する)と理解される。電子伝導相は、最初に他の添加物、特に孔形成剤、例えば熱処理時に除去し得る炭素質材料を含むこともできる。
金属製支持層の上に形成した電解質を有する態様では、この金属製支持体は、好ましくは、電子伝導相のスラリーをテープキャストすることによって形成される。焼結された金属製支持体を形成するために一つまたはそれ以上の焼結段階を行うこともできる。態様の一つでは、電解質を金属製支持体上に形成し、次いで共焼結する。この際、電子伝導相は、集電体として働く。こうして形成された金属製支持体は焼結して支持型構造体とされる。この際、電解質、例えばTZ8Y(Tosoh)またはScYSZは、約10μmの薄い層を形成し、他方で、電子伝導性集電体のみからなる金属製支持体の厚さは有利には100〜300μmの範囲であることができる。
本明細書で使用する“サーメット”という用語は、セラミック−金属複合体、すなわちセラミックと金属との組み合わせを意味する。
本明細書で使用する“粉末”という用語は、0.2〜100μm、好ましくは0.1〜10μmの範囲の平均粒径、例えば約0.2、0.5、1.0または5μmの平均粒径を有する粒子の集合体と定義される。
本明細書中において、“相”及び“成分”という用語は、互換可能に使用される。すなわち、電子伝導相は、電子伝導性成分と同じ意味を有する。また、“電解質”という用語と“酸素イオン伝導相”という用語が、本明細書全体において互換可能に使用されていることも明らかである。更に、“混合酸素イオン−電子伝導相”という用語及び“混合伝導相”という用語は、同じ意味を有し、互換可能に使用される。
本明細書で使用する“金属製支持相”という用語は、電子伝導相を含むスラリーの焼結、テープキャスト、またはテープキャストと焼結から得られるFeCrMx合金の電子伝導相を定義するものであり、これはまた、場合によっては最初に酸素イオン伝導相または混合酸素イオン−電子伝導相と混合される。更に、金属製支持相には、以下に記載するように、それの上に形成された電解質層及び/または含浸層が供されていてもよい。
“結果生じたアノード”という用語には、金属製支持体及び任意の含浸層を包含する。なぜならば、これらは、最終の電池のアノード側の一部であるが、電解質を含まないからである。
それゆえ、更に他の態様の一つでは、上記金属製支持層の形成の後、電解質を形成する前及びセリアの前駆体溶液で含浸する前に、金属、サーメット、セラミックまたはセラミック複合体を含む含浸層が供される。それ故、金属製支持層は、段階的な構造体(graded structure)として加工される。前記含浸層は、好ましくは、金属、サーメット、セラミックまたはセラミック複合体であり、電子伝導相、または酸素イオン伝導相、例えばYSZ、または混合伝導相、例えばCGO(Ce1−xGd2−δ)、または電子伝導相と組み合わせた混合伝導相、例えばCGO/FeCrMx、または電子伝導相と組み合わせた酸素イオン伝導相、例えばYSZ/FeCrMxからなる。
最初に、電子伝導相(これは、上述のように、最初に、追加的に酸素イオン伝導相または混合伝導相を含むことができる)を、例えばテープキャストによって金属製支持層として形成する。次いで、この金属製支持体上に金属、サーメット、セラミックまたはセラミック複合体(これらは、電子伝導相、または酸素イオン伝導相、例えばYSZ、または混合伝導相、例えばCGO(Ce1−xGd2−δ)、または電子伝導相と組み合わせた混合伝導相、または電子伝導相と組み合わせた酸素イオン伝導相からなる)を適用することによって含浸層を形成する。この際、前記電子伝導相は、FeCrMx合金、ニオブをドープしたチタン酸ストロンチウム、バナジウムをドープしたチタン酸ストロンチウム、タンタルをドープしたチタン酸ストロンチウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、前記含浸層は、CGO(Ce1−xGd2−δ)を約50体積%の割合で及び電子伝導性成分を約50体積%の割合で含むが、20%CGO及び80%などの他の割合も使用できる。前記金属、サーメット、セラミックまたはセラミック複合体は、10〜50μm厚の含浸層、しばしば約20μm厚の含浸層を形成し、これは、請求項1に従う金属製支持体上に形成する電解質の無い態様及び請求項2に従う金属製支持体上に形成した電解質を有する態様のどちらにも、特に以下に記載するように後者の態様に有用である。前者では、含浸層は、金属製支持体の形成後であるが、ただし構造体をセリアで含浸する前に形成される。
それゆえ、金属製支持層の上に形成する電解質がある態様または無い態様のどちらの場合でも、段階(b)は、更に、含浸層を供する段階を含むことができ、この際、前記含浸層は、電子伝導相、または酸素イオン伝導相、例えばYSZ、または混合伝導相、例えばCGO(Ce1−xGd2−δ)、または電子伝導相と組み合わせた混合伝導相、または電子伝導相と組み合わせた酸素イオン伝導相からなり、ここで前記電子伝導相は、FeCrMx、ニオブをドープしたチタン酸ストロンチウム、バナジウムをドープしたチタン酸ストロンチウム、タンタルをドープしたチタン酸ストロンチウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
含浸層の存在は、電解質に対する金属製支持体のより良好な結合、及び電解質に近似するより高いイオン伝導性を可能にし、かつ電解質に近似する向上された多孔性を有することによって次の段階でのセリア溶液での含浸を容易にし、それによって金属製支持体全体で複合体を形成する。
本発明においては、前記金属製支持体及び任意の含浸層の表面を覆うナノサイズのセリア粒子/結晶子をその場で形成させるために、セリア溶液を前記金属製支持体中に含浸させそしてか焼する。このナノサイズセリア粒子は、FeCrMx合金(例えばステンレス鋼)製の金属製支持体内に微細に分散し、それによってFeCrMx合金粒子を完全に覆う他、場合によっては該金属製支持体の他の表面、例えば上述した電子伝導相と一緒に最初に存在する酸素イオン伝導相、例えばYSZの表面や、含浸層の表面を完全に覆う。
“その場で”(in−situ)という表現は、作業中のことまたはアノード構造体の製造プロセスを行っている最中のことを意味する。
“ナノサイズセリア粒子または結晶子”という表現は、1〜100nm、好ましくは1〜50nm、例えば5〜40nm、例えば5〜20nmの粒度(平均粒径)を有する粒子を意味する。
含浸は、好ましくは、界面活性剤を含むセリア前駆体溶液が、金属製支持体の多孔中に及び任意の含浸層中に浸透することを保証するために減圧下に行われる。
ナノサイズセリア粒子は、テンプレート界面活性剤を除去することによって形成される。これらの粒子は、ナノサイズの表面構造を形成し、これは、電子伝導相の高い電導度と組み合わさって、幅広い温度範囲において驚くべき程に高い電気化学的活性(低い分極抵抗)をもたらす。
FeCrMx合金、例えばステンレス鋼の形の電子伝導相を供することは、70体積%未満、しばしば10〜60体積%の孔体積、及び1〜50μm、好ましくは2〜10μmの平均孔サイズを有する金属製支持体の形成をもたらす。この多孔性金属製支持層はガスの移送を可能にする。上記FeCrMx合金は0〜約50体積%の割合で金属酸化物を含むこともでき、この際、前記金属酸化物は、ドープド酸化ジルコニウム、ドープドセリア、Mg/Ca/SrO、CoO、MnO、B、CuO、ZnO、VO、Cr、FeO、MoO、WO、Ga、Al、TiO、Nb及びこれらの混合物の群から選択される。一種またはそれ以上の上記酸化物の添加は、アノード構造体中に形成された他の層を有する形成された金属製支持層のTEC(熱膨張係数)を、それらのTECの差を低減するように調節することに寄与する。また、前記酸化物は、層の焼結性及び粒成長の制御のためにも使用できる。例えばMg/Ca/SrOまたはCoOの場合には、TECは高まり、他方、例えばCr、Al、TiO、酸化ジルコニウム及び恐らくはセリアの場合には、TECは小さくなる。それ故、各々の酸化物の添加は、望む通りにTECの差を制御するために使用することができる。
更に別の好ましい態様の一つでは、前記FeCrMx多孔性支持層は、全ての内部及び外部表面上に酸化物層を含む。前記酸化物層は、適当な雰囲気中でFeCrMx合金自体を酸化することによって形成することができる。またその代わりに、前記酸化物層は、前記合金上にコーティングすることができる。酸化物層は、金属の腐食を有利に防止する。適当な酸化物層は、例えば、Cr、CeO、LaCrO、SrTiO及びこれらの混合物を含む。更に、酸化物層は、例えばアルカリ土類金属酸化物または他のドーパントによって適切にドーピングすることが好ましくできる(例えば、SrTiO中にNbまたはCeO中にGd)。
電子伝導相のみを含む金属製支持層の厚さは、好ましくは約50〜約2000μmの範囲、より好ましくは約100〜1000μmの範囲、例えば100〜300μmの範囲である。
本発明の態様の一つでは、界面活性剤は、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び双性イオン性界面活性剤からなる群から選択される。好ましくは、界面活性剤はノニオン界面活性剤、例えばPluronic P123(BASF)の商標で販売されている界面活性剤である。
更に別の態様の一つでは、セリアの前駆体溶液はガドリニウム(Gd)を含む。ガドリニウムはドーパントとして働き、そして含浸とか焼の後に、FeCrMx合金及び金属製支持体中に最初に存在する他の表面を覆うナノサイズCGO(Ce1−xGd2−δ)粒子の形成をもたらす。他の好適なドーパントとしては、Sm、Y及びCa、及びこれらの混合物が挙げられる。それ故、セリアの前駆体溶液は、Gd、Sm、Y、Ca及びこれらの混合物からなる群から選択されるドーパントを含むことができる。
二価もしくは三価のカチオンをドープした酸化セリウムは、十分に高いイオン伝導性を有して、それによりSOFCの用途で魅力的であることが文献、例えばMogensenら、Solid State Ionics(固体イオニクス),129(2000),63〜94頁に記載されている。多くのドーパント、例えばアルカリ性希土類金属酸化物及びYが、Ce副格子中に高い可溶性を有する。Ce4+を+3または+2カチオンで置き換えると、前記格子中の電荷を埋め合わせるアニオン原子価サイトが生ずる結果となる。伝導性を高めるためには、ドーパントの選択が重要であろう。最も高いイオン伝導性は、歪みの無い格子、すなわちドーパントのイオン半径が、“マッチング”半径にできるだけ近い場合に得られる。例えば、Mogensenら、Solid State Ionics(固体イオニクス),174(2004),279〜286頁を参照されたい。本発明者らは、Gd、Sm、Y及びある程度はCaが、セリア(CeO)のための適切なドーパントであることを見出した。セリアの前駆体溶液中でのドーパント(Gd、Sm、Y、Ca)の量は、溶解度及びドーパントに依存して、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲である。
前記含浸及びか焼段階を少なくとも一回、好ましくは5回まで行うことによって、より多くの量のセリアが、金属製支持体及び任意の含浸層中のFeCrMx合金粒子及び他の表面に浸透しかつこれらを覆うことが保証される。
セリア結晶子粒子を約20nm以下に抑えそしてFeCrMx合金上での酸化物スケールの形成(腐食)を防ぐためには、か焼段階は、好ましくは650℃またはそれ未満、より好ましくは350℃またはそれ未満、例えば250℃の温度で行われる。か焼を保証するためには、前記温度は、0.5時間またはそれ以上の保持時間、好ましくは1時間を超える保持時間、例えば3時間または5時間または10時間の間、維持する。か焼は、酸素環境中、好ましくは空気(約20%v/v酸素)中で行うことができるが、他の雰囲気、例えばH/N雰囲気、例えば9%v/vHと残部のNを含むH/N雰囲気なども適当である。その場で形成したセリア粒子のより小さな粒度(結晶子サイズ)、それゆえより大きなBET表面積は、低いか焼温度、比較的短い保持時間及び酸素含有雰囲気を用いて達成される。それゆえ、好ましい態様の一つでは、か焼段階は、350℃で4時間空気中で行われ、それによって約5nmのセリア粒子が形成される。セリア粒子が小さいほど、アノードの金属製支持体及び任意の含浸層中でのそれらの分散はより微細になる。加えて、か焼温度が低いほど、例えば約250℃またはそれ未満、例えば200℃において、か焼プロセスを加速することができ、それによってより高速な含浸サイクルを容易にすることができる。すなわち、より小さい時間規模内において複数の含浸が可能である。それで、製造方法全体で消費される時間をかなり短縮することができる。
本発明のアノード構造体は、活性アノード構造体として、Ni−YSZを有する慣用の金属支持型SOFCよりも優れている。驚くべきことに、金属製支持体中でアノードの重量の数重量%の範囲、具体的には約10重量%よりも少ない範囲の少量の金属触媒を使用することができ、これがアノード性能の更なる向上をもたらすことが見出された。特に、ニッケルを少量供すると、500℃〜850℃の温度でのより高い電気化学的活性という点で性能が向上する。セリア相はなおも主な電気触媒活性成分であるが、Niが、セリア粒子及び電子伝導相へのまたはこれらからの電子の除去及び/または分配によって触媒性能をある程度向上させる。ニッケル前駆体溶液は、好ましくはニッケルの水溶液、例えばNi(NO)・6HOである。
Ni−CGO溶液中でのニッケルの量は、約10重量%であることができ、他方、CGOは、結果生ずるアノード重量の2〜3%を占める。結果生ずるアノードは、最終の電池のアノード側の部材である金属製支持体及び任意の含浸層を含み、電解質は含まない。結果生ずるアノード構造体中のNiの量は、有利には0.05〜5.0重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%、最も好ましくは0.2〜0.3重量%であり、この後者の範囲は、Ni−CGO溶液においてNiがそれの10重量%を占めそしてCGOが全アノード重量の2〜3%を占めるNi−CGO溶液に相当する。これは、結果生ずるアノード中のNiの量がかなりより多く、例えば40重量%または更にこれより多量になり得る従来技術によるアノードと対照的である。多量のNiはニッケル粒子を生じさせ、これは、焼結時に合体して、それによってニッケルの粗大化が起こり、これが、時間中のセルの活性のより高い低下または損失の原因となる。本発明者らは、このように少量でニッケルを含む体酸化物燃料電池が、800℃で20時間までの間、急速な加熱及び冷却に耐え、例えば従来技術によるNi−YSZ支持型電池よりもより高い性能を示し、そして特に、約650℃で約4%/1000時間という低い劣化速度を示すことを見出した。少量のニッケルを有することによって、ニッケル粒子は互いに隔離され、そしてむしろ、上述のようにCGO相中で一種の触媒酸センター(catalytic acid centers)として働く。これらは、合体してより大きなニッケル粒子または集塊物にならない。その結果、電池の性能ばかりでなく、耐久性も、幅広い温度範囲、特に非常に注目される500〜850℃の範囲、就中約650℃の温度において、より長い時間維持される。
Niの前駆体溶液は、界面活性剤及び溶媒を含むニッケル溶液を調製することによって、上記のドープドセリア溶液と類似の方法で別途作ることもできる。ニッケルの前駆体溶液での含浸は、次いで、セリアの含浸の後の独立した段階で行うことができる。
溶媒及び界面活性剤を含むセリアの前駆体溶液の製造プロセスの間、セリウム及びガドリニウムを含む各溶液を先ず適当な溶媒、例えばエタノールと混合することができる。例えば、硝酸セリウム及び硝酸ガドリニウムの各エタノール溶液を別々に調製することができる。次いで、界面活性剤、好ましくはPluronic P123を、硝酸セリウム溶液中にまたは硝酸セリウム及び酸ガドリニウムの一緒にした溶液中に、例えば室温下に溶解することができる。
一方は硝酸セリウム及び硝酸ガドリニウムを含む溶液、他方はPluronic P123界面活性剤を含む溶液の二つの溶液を別々に調製することができる。上記の化学種が完全に各溶媒中に溶解する場合は前記の各溶液を混合することができる。エタノールばかりでなく、上記の硝酸塩及び界面活性剤を溶解することができる他の溶媒または複数種の溶媒の混合物、例えば水も溶媒として使用することができる。
前記界面活性剤は、セリウム及びガドリニウムを一つに纏めるゲルを形成し、これは、最後には、セリア及び酸化ガドリニウムの個々の相のみを含むそれぞれの溶液と比べると、より均一な溶液を与える。
焼結された構造体の含浸時のセリアの前駆体溶液の濡れを向上するためには、一種または二種以上の追加の界面活性剤を、界面活性剤−硝酸セリア溶液にまたは界面活性剤−硝酸セリウム及び硝酸ガドリニウム溶液に加えることができる。この一種または二種以上の追加の界面活性剤は、好ましくは、第一の界面活性剤(Pluronic P123)とは異なる非イオン性界面活性剤、例えばTritonX−45またはTritonX−100である。
か焼の後は、セリアに基づく酸化物相は、結晶性もしくは半結晶性のナノサイズ結晶子の網状体、例えば空気中で350℃で4時間か焼した後は5nmの範囲のこのような結晶子の網状体からなると理解されるであろう。これらの結晶子は、金属製支持体及び任意の含浸層の粒子の表面を覆う。電子伝導性成分の高い導電性と組み合わさったこの特殊な表面構造は、該アノードの高い電気化学的活性をもたらすものと考えられる。
金属製支持体中のFeCrMx合金は、集電体層として使用できるか及び/またはこれは、それの高い導電性の故に電極支持層として使用することができる。それゆえ、金属支持型SOFCと称される。
ツゥー・アトモスフィア・セットアップ(two−atmosphere set−up)で開路電圧(OCV)下にボタン電池で測定すると、固体酸化物燃料電池の用途で活性燃料電極としてNi−YSZを有する現在の金属支持型電池と比べると、電気化学的活性は維持されるかまたは向上される。該電極のだいたい0.5〜0.7evの見たところ低い活性化エネルギーの故に、より低い運転温度においても性能は維持される。言い換えれば、温度変化に対する敏感さは低下し、そして広い範囲の温度、特に650〜850℃の範囲、更に非常に重要な500〜850℃の範囲の温度において高い性能が維持される。
固体酸化物燃料電池用の電極の製造または類似の用途に現在使用されている様々な製造技術を使用することができる。該新規複合アノード構造は、固体酸化物燃料電池(SOFC)に現在使用されている燃料電極(アノード)及び固体酸化物電解セル(SOEC)のカソードの補足となるかまたはこれらに置き換わることができる。それ故、本発明は、請求項10に記載の本発明のアノード構造体を含む固体酸化物燃料電池(SOFC)もその範囲に含む。SOFCに使用する場合は、該アノード構造体自体は電解質を含まない、もちろん、SOFCを製造する場合には、請求項1のアノード構造体自体以外に電解質及びカソード層も必要である。次いで、このようなSOFCを複数含むSOFCスタックを組み立てることができる。
本発明のアノード構造体は、アノード(及びカソード)が燃料電池の場合とは異なって働き得る、燃料電池以外の用途での電極としても使用することができる。このような用途には、電解セル及び分離膜などが挙げられる。それ故、本発明者らは、本発明に従い製造されたアノード構造体を、請求項11に記載のように、電解セル、酸素分離膜、水素分離膜、及び電気化学的煙道ガス清浄セルの電極として使用する方法も提供する。
特に、該アノード構造体は、固体酸化物電解セル(SOEC)の電極として使用することができ、この際、この電極は実際にはカソード(水素電極)として働く。上述の通り、請求項2に定義される電解質を設けることは、完全な電気化学的デバイス、例えば固体酸化物燃料電池(SOFC)及び固体酸化物電解セル(SOEC)を得るための追加の一段階であり、無いものは単に、電解質の他の側の他の電極のみである。
発明の詳細な説明
図1は、本発明に従い得られた半電池(カソード無し)の写像を示す。この電池では、電解質(YScSZ)が、含浸層を有するステンレス鋼(FeCr(350N))からなる金属製支持体の表面に直接設けられており、前記含浸層は、前記電解質とステンレス鋼層の間にある。この含浸層は、約50体積%のCGO(Ce0.9Gd0.12−δ)及び50体積%のステンレス鋼を有するサーメットからなり、約20μm厚の層であり、電解質と接触している。この半電池は、セリア前駆体溶液で五回含浸し、各々の含浸の間にか焼した。
前記ステンレス鋼は、金属製支持体中で電子伝導相として働く。前記含浸層中の初期CGO成分は、電解質へのステンレス鋼の結合を向上するためと、電解質に似た向上した多孔度を有することによって次のセリアによる含浸を容易化するために存在する。前記CGO複合構造体は、電解質のイオン伝導性に近似する程までイオン伝導性も向上する。含浸されたセリア溶液は、か焼後には、金属製支持体構造体の全体の表面(図2参照)及び含浸層を覆うCGOのナノサイズ結晶を形成し、そして電気触媒活性材料として働く。前記含浸層中の初期CGO成分もまた、幾らかの電気触媒性能を有し得る。ただし、より大きな貢献は、含浸されたナノサイズセリア相のかなりより小さな粒子(結晶)に由来する。
ボタン電池(寸法2×2cm、CGO、すなわち(La0.6Sr0.40.99Co0.2Fe0.8−Ce0.9Gd0.12−δ(50:50)を含む複合未焼結カソードを噴霧した
有効面積約0.5cm)を、ツゥー・アトモスフィア・セットアップにおいて燃料電池として検証した。それゆえ、このボタン電池は、図1に示すようなアノード構造体とカソードの両方を含む。全試験中、時間を関数として電池電圧を測定した。この電池電圧を図3に示す。この電池は、アノード側では含湿させた9%H/Ar、カソード側では空気を用いて加熱した。約13時間後に、この燃料ガスを含湿Hに換えた。図3の結果は、該電池を開路電圧で4日間置いた650℃の試験の間、良好な安定性を有することを示している。
試験の開始時に含湿H、約3%HO中で650℃で記録した該ボタン電池の電気インピーダンススペクトルは、図4の右側に示されるように大きな低周波円弧を示した。この低周波領域は、拡散の問題によって生じたものと考えられ、電極の性能には無関係である。図5を参照されたい。
電極の性能は主に高周波領域に関連するので、650℃での分極抵抗(R)は最初は約4Ωcmであり、試験中に約2.5Ωcmまで低下し、他方、650℃での電極からのオーム直列抵抗(Rs)は、比較的経時的に安定であった。これは、650℃での試験期間の間、約1.08Ωcmから1.15Ωcmにしか増加しなかった。電気インピーダンススペクトルは850℃でも記録した。これを図6に示す。高周波数での分極抵抗(R)は、約0.8Ωcmであり、そしてRは、0.16Ωcmであった。これは、R及びRについてそれぞれおおよそ0.6±0.1eV及び0.88±0.05eVの活性化エネルギーの結果となる。それゆえ、広い温度範囲(650〜850℃)での高い電気化学的活性(低R)が得られ、これと同時に、アノードの不所望な膨張による電解質の破壊もない。
上に示した分極抵抗の結果は、本発明のアノード構造体及びカソードの両方を含むボタン電池で測定が行われたために、控えめになっている。すなわち、分極抵抗は、両方の電極からの抵抗を合わせたものである。カソードからの分極抵抗は比較的大きい。なぜならば、該カソード複合体(La0.6Sr0.40.99Co0.2Fe0.8−Ce0.9Gd0.12−δ(50:50)は、測定の開始時にはまだ焼結されておらず、これは運転温度下に
その場でか焼/焼結されたからである。
他のボタン電池(2×2cm、有効面積0.5cm)を試験したところ、高い性能が得られた。650℃で燃料として水素を用いると、この電池は、従来技術によるNi−YSZ支持型電池と類似かまたはより良好な性能を与える。この例の金属支持型電池(図7参照)は、i)FeCr(433)ステンレス鋼及び5体積%のYSZを含む金属製支持体(MS)(350μm厚)、ii)FeCr(433)ステンレス鋼及び50体積%YSZを含む含浸層(IL)(40μm厚)、iii)ScYSZに基づく電解質(E)、及びiv)スクリーンプリントした(グリーン)LSCF:CGO複合カソードからなる。カソードを形成する前、アノード側に、Ni−CGO20(CGO20に対してNi10重量%)の界面活性剤で補助した硝酸塩溶液を二度浸透した。CGOは、結果生じるアノードの約10重量%の割合である。含浸処理した半電池を、カソードの形成前に各々の含浸処理の間に350℃で2時間か焼した。
電池の性能及び安定性に対する加熱の影響を調べるために、この電池をより高い温度下にしばらくおいた。図8は、電池を開路電圧OCVで維持した時の初期相における試験の電池電圧履歴を示す。この初期試験は、この電池が急速な加熱/冷却(240℃/h)に耐えること、及びこの電池が約800℃までの加熱に耐えることを示した。電池電圧は、理論電池電圧に近く、安定しており、そして温度逸脱(temperature excursions)の後にも漏れ/ガスクロスオーバーの大きな増加は示さなかった。
電池の性能を以下の表に纏める。この表は、4%HO及び残部のHの燃料組成物に酸化剤としての純粋な酸素を用いて655℃及び749℃で得られた表面比抵抗(area specific resistance, ASR)を示す。これらのASR値は、0.6Vの電池電圧での値である。
電池の耐久性を、0.25Acm −2 及び655℃で定電流的に試験した。この耐久性試験の間の電池電圧履歴を図9に示す。観察された劣化速度は、電池電圧の変化に基づいて4.2%/1000時間であった。纏めると、この電池試験は、本発明による電池の設計及含浸処理が、急速な加熱/冷却に耐え、800℃で20時間までの期間持ちこたえ、650℃においてNi−YSZ支持型SOFCと比べてかなりより良好に機能し、そして655℃の運転温度において5%/1000時間を下回る劣化速度を示すことを示している。
対称電池の結果:
厚い電極上に形成したNi−CGO20(CGO20に対してNi10重量%)を含浸した各含浸層(上記のものと類似のIL及び含浸手順)からなる対称電池についても測定を行った。これは、上記のボタン電池で測定したように全体の電池抵抗に対するアノードの寄与を評価することを試みたものである。IL−E−ILを有する対称電池を図10Aに示す。各電極は、界面活性剤で補助したNi−CGO20の硝酸塩溶液(10重量%Ni)、すなわち上記のボタン電池のアノードで使用したものと同じ溶液で二度浸透した。含湿H中での試験後の含浸相を図10Bに示す。
対称電池上での電極分極抵抗(Rp)を、ワン・アトモスフィア・セットアップ(one−atmosphere set−up)において電気化学的インピーダンス分光法(EIS)によって特徴づけした。測定は、水で飽和(周囲温度下)したH/Nガス混合物を含む様々な雰囲気中で500〜800℃で行った。本発明の含浸されたアノードの分極抵抗(R)は、650℃及び750℃下に含湿水素(約3%HO)中でそれぞれ0.119Ωcm及び0.057Ωcmと測定された。これらの結果は、該アノードが、幅広い温度範囲において優れた性能を有することを示しており、このような広い温度範囲は、更に、金属支持型SOFC用の燃料電極における性能を向上する目的での本発明の有用性を示すものである。
例1
金属支持型サーメットSOFCアノードを作製するために使用する浸透溶液を調製するために以下の手順を用いた。
1.硝酸セリウム0.8モル/リットル及び硝酸ガドリニウム0.2モル/リットルを含むエタノール溶液(エタノール10g)を調製した。
2.前記硝酸塩溶液中にPluronic P123界面活性剤1gを室温で溶解した。
3.(任意)一つは硝酸セリウム及び硝酸ガドリニウムを含む溶液、もう一つはPluronic P123溶液を含む溶液の二つの溶液を別々に用意する。これらの化学種がエタノール中に完全に溶解したら、これらの溶液を混合する。
4.(任意)浸透溶液の濡れを向上するために追加の界面活性剤(例えばTritonX−45またはTritonX−100)を加える。一つの実験では、約0.3gのTritonX−100を、硝酸塩及びPluronic P123を含む溶液に加えた。
5.多孔性の電子伝導相を含む金属製支持層を作製する。この電子伝導相は、FeCrMx合金(FeCr(350N))からなる。
6.ステンレス鋼の粉末及び他の添加剤(例えば孔形成剤)を分散させることによって、前記電子伝導相のスラリーを調製した。分散後にバインダーを加え、そしてこのスラリーをテープキャストした。
7.テープキャストしたこの構造体の上に、ScYSZの電解質層をスプレー塗布して形成する。この電解質層のスプレー塗布の後、得られた半電池を、H/Arの混合物中で1200〜1300℃で焼結して、電子伝導相(ステンレス鋼)及び電解質を含む金属製支持体を形成した。
8.前記アノード金属製支持体の作製後、用意したセリアの浸透溶液を、このアノード金属製支持体の開口した孔中に含浸する。この浸透は減圧下に行われる。
9.浸透後、この電池を空気中で350℃下にか焼する。この熱処理は界面活性剤を除去し、目的の酸化物(Ce1−xGd2−δ)を与える。
10.(任意)段階8〜9を複数回繰り返して、ドープされた酸化セリウム相の増量を図る。
例2
例1と同様に行われるが、ただし、金属製支持体(ステンレス鋼)は、最初に、イットリウム安定化酸化ジルコニウム(YSZ)(20体積%50/50 1μm/7μmYSZ)の追加の酸素イオン伝導相も含む。
例3
例1または例2と同様に行われるが(段階1〜6、8〜10)、ただし電解質層を形成する前に、約20μm厚の含浸層を、金属製支持体と電解質との間に形成する。この含浸層は、約50体積%のCGO(Ce1−xGd2−δ)及び50体積%の電子伝導性成分(FeCr(350N))を含む。
例4
図7〜9の構造体(カソードを持たない半電池)の作製:
金属支持型サーメットSOFCアノードを作製するのに使用する浸透溶液を調製するために以下の手順を用いた。
1.硝酸セリウム2.4モル/リットル及び硝酸ガドリニウム0.6モル/リットルを含む水溶液(水10g)を、硝酸ニッケルと一緒に調製した。硝酸ニッケルの量は、CGO20に対して10重量%のNiに相当する。
2.上記硝酸塩溶液中にPluronic P123界面活性剤1gを室温で溶解した。
3.多孔性の電子伝導相を含む金属製支持層を作製する。この金属製支持層は、5体積%のYSZも含む。前記電子伝導相は、FeCrMx合金(FeCr(433))からなる。
4.金属製支持体の作製用のスラリーを、ステンレス鋼の粉末及びYSZ及び他の添加剤(例えば孔形成剤)を分散させることによって調製した。分散後にバインダーを加え、そしてこのスラリーをテープキャストした。
5.多孔性の電子伝導相を含む含浸を作製する。この含浸層は50体積%のYSZを含む。この電子伝導相は、FeCrMx合金(FeCr(433))からなる。
6.含浸層の作製用のスラリーを、ステンレス鋼の粉末及びYSZ及び他の添加剤(例えば孔形成剤)を分散させることによって調製した。分散後にバインダーを加え、そしてこのスラリーをテープキャストした。
7.4及び6の二つのテープキャストされた層を積層して合わせた。この積層された構造体の上に、テープキャストしたScYSZの電解質層を積層する。電解質層の積層後、この半電池を、1200〜1300℃下にH/Arの混合物中で焼結して、電子伝導相(ステンレス鋼)、含浸層及び電解質を含むアノード金属製支持体を形成した。
8.アノード金属製支持体の作製後に、セリア及びニッケルを含む調製された前記浸透溶液を、このアノード金属製支持体の開口した孔中に含浸する。浸透は減圧下に行う。
9.浸透後、この電池を空気中で350℃下にか焼する。この熱処理は界面活性剤を除去し、目的の酸化物(Ce1−xGd2−δ/NiO)を形成する。
10.(任意)段階8〜9を複数回(この場合は二回)繰り返して、ドープされた酸化セリウム/NiO層の増量を図る。
本発明に従い得られた含浸セリアを有する、金属支持型半電池、すなわちカソードのない電池の走査電子顕微鏡写像(SEM)を示す。 本発明に従い得られた含浸セリアを有する金属支持型半電池の破断面の高倍率のSEM写像を示す。 図1のアノード構造体を含むボタン電池の試験履歴プロットを示す。 試験時間の開始及び終了時における650℃での電気インピーダンス分光(EIS)スペクトルを示す。 様々なH流量を用いた際の試験時間の開始時における650℃での電気インピーダンス分光(EIS)スペクトルを示す。これは、低周波円弧における拡散の問題を示す。 850℃での電気インピーダンス分光(EIS)スペクトルを示す。 実施例4に従う含浸前のカソードを持たない半電池のSEM写像を示す。 図7の電池の試験の初期相における電池電圧履歴を示す。 図7の電池の0.25A/cmでの耐久性試験における電池電圧履歴を示す。 図10Aは、含浸前の、Ni−CGO20(CGO20に対して10重量%のNi)からなる対称セルの断面のSEM写像を示す。IL=含浸層、E=電極。図10Bは、上記対称電池の試験の後の、含浸された含浸層の断面のSEM写像を示す。最大試験温度は750℃であった。

Claims (11)

  1. 次の段階、すなわち
    (a)電子伝導相の粉末を分散し、そしてこの分散物にバインダーを加えることによってスラリーを用意し、この際、前記電子伝導相はFeCrMx合金を含み、Mxは、Ni、Ti、Nb、Ce、Mn、Mo、W、Co、La、Y、Al、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
    (b)上記電子伝導相スラリーから金属製支持体を形成し、
    (c)セリアの前駆体溶液を用意し、この際、前記溶液は溶媒及び界面活性剤を含み、
    (d)段階(b)の構造体を、段階(c)の前駆体溶液で含浸し、
    (e)段階(d)で得られた構造体をか焼し、
    (f)段階(d)〜(e)を少なくとも一回繰り返す、
    段階を含む方法であって、前記セリアの前駆体溶液をニッケル前駆体溶液と組み合わせることを更に含み、この際、結果生じるアノード中のニッケルの総量が10重量%またはそれ未満である前記方法によって得ることができるサーメットアノード構造体。
  2. 次の段階、すなわち
    (a)電子伝導相の粉末を分散しそしてこの分散物にバインダーを加えることによってスラリーを用意し、この際、前記電子伝導相はFeCrMx合金を含み、Mxは、Ni、Ti、Nb、Ce、Mn、Mo、W、Co、La、Y、Al、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
    (b)前記電子伝導相スラリーから金属製支持層を形成し、
    (c)段階(b)の構造体の上に電解質を形成し、そして得られた構造体を焼結し、
    (d)セリアの前駆体溶液を用意し、この際前記溶液は溶媒及び界面活性剤を含み、
    (e)段階(c)で得られた焼結された構造体を、段階(d)の前駆体溶液で含浸し、
    (f)段階(e)の構造体をか焼し、及び
    (g)段階(e)〜(f)を少なくとも一回行う、
    段階を含む方法であって、前記セリアの前駆体溶液とニッケル前駆体溶液とを組み合わせることを更に含み、この際、結果生ずるアノード中のニッケルの総量が10重量%またはそれ未満である前記方法によって得ることができるサーメットアノード構造体。
  3. 段階(a)の電子伝導相が、最初に、追加的な酸素イオン伝導相、または混合酸素イオン−電子伝導相も含む、請求項1または2のアノード構造体。
  4. 段階(b)が含浸層を供することを更に含み、この際、前記含浸層が、電子伝導相、または酸素イオン伝導相、または混合伝導相、または電子伝導相と組み合わせた混合伝導相、または電子伝導相と組み合わせた酸素イオン伝導相からなり、前記電子伝導相は、FeCrMx合金、ニオブをドープしたチタン酸ストロンチウム、バナジウムをドープしたチタン酸ストロンチウム、タンタルをドープしたチタン酸ストロンチウムまたはこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1または2のアノード構造体。
  5. 界面活性剤が、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び双性イオン性界面活性剤からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一つのアノード構造体。
  6. セリアの前駆体溶液が、Gd、Sm、Y、Ca及びこれらの混合物からなる群から選択されるドーパントを含む、請求項1〜5のいずれか一つのアノード構造体。
  7. 焼結された構造体の含浸及びか焼段階が最大5回行われる、請求項1〜6のいずれか一つのアノード構造体。
  8. か焼段階が、250℃またはそれ未満の温度で行われる、請求項1〜7のいずれか一つのアノード構造体。
  9. 結果生ずるアノード中のニッケルの総量が0.05〜5.0重量%である、請求項1〜8のいずれか一つのアノード構造体。
  10. 請求項1及び請求項3〜9に従うアノード構造体を含む、固体酸化物燃料電池。
  11. 電解セル、酸素分離膜、水素分離膜、及び電気化学的煙道ガス清浄セルにおける電極としての、請求項1〜9のいずれか一つに従い製造されたアノード構造体の使用。
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