JP5366068B2 - 柔軟性に富む生分解性材料とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、柔軟性に富む生分解性材料とその製造方法に関する。
ポリウレタンウレアについては、現在までに種々の報告がなされている。
例えば非特許文献1は、LDI(リジンジイソシアネート)、ポリカプロラクトンジオール(PCL1250)、1,4ブタンジアミンを用いてポリウレタンウレアを製造しているが、破断時強度が大きく、破断時伸びが不十分であり、柔軟性が劣っていた。
さらに、非特許文献2〜6は、ポリウレタン又はポリウレタンウレアを開示しているが、生分解性と柔軟性を両立させる材料は得られていなかった。
波多野ら、日本ゴム協会誌 79, 219 (2006) A. Takahara et al、Macromol. Symp., 224, 207 (2005) T. T Reddy et al、Macromol. Symp., 242 241(2006) 片柳 稲葉、香西、高分子論文集 61, 365 (2004) 稲葉、香西、高分子論文集 62, 570 (2005) 稲葉、香西、高分子論文集 62, 541 (2005)
本発明は、生分解性材料であり、かつ、柔軟性に富むポリウレタンウレアを提供することを目的とする。
低分子量の生分解性ポリエステルをベースにジイソシアネートと側鎖を有するジアミンを組み合わせることで合成したセグメント化ポリウレタンウレアは弾性に富み、柔軟な材料となった。特にジアミンとして1,2-プロパンジアミンなどの側鎖を有するジアミンを用いることで、小さな引っ張り応力で大きな延伸性を示す材料が得られることを見出した。
本発明は、以下のポリウレタンウレアを提供するものである。
項1. 生分解性ポリエステルジオールとジイソシアネートとジアミンを反応させて得られるポリウレタンウレアであって、前記ジアミンが側鎖を有する脂肪族ジアミンであり、前記ジオールが生分解性ポリエステルセグメントを有する、セグメント化ポリウレタンウレア。
項2. 前記ジオールが、ポリ−ε−カプロラクトンジオール、ポリ乳酸ジオール、ポリグリコール酸ジオール、ポリ(ヒドロキシブチレート)ジオール、ポリ(ヒドロキシバリレート)ジオール、ポリ(ブチレンアジペート)、ポリ(ブチレンスクシネート)、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(エチレンスクシネート)、これらの共重合体、あるいはこれらとポリエチレングリコールの共重合体のジオールである、項1に記載のセグメント化ポリウレタンウレア。
項3. 前記ジアミンが1,2-プロパンジアミンである、項1または2に記載のセグメント化ポリウレタンウレア。
項4. 前記ジイソシアネートがリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートからなる群から選択される、項1〜3のいずれかに記載のセグメント化ポリウレタンウレア。
項5. さらに可塑剤を含む、項1〜4のいずれかに記載のセグメント化ポリウレタンウレア。
項6. 可塑剤がグリセロールジアセタートラウラートである、項5に記載のセグメント化ポリウレタンウレア。
項7. 以下の工程を含む、項1に記載のセグメント化ポリウレタンウレアの製造方法
工程1:ジイソシアネートと生分解性ポリエステルジオールを反応させて、両末端イソシアネート基を持つプレポリマーを合成する;
工程2:ハロゲン化アルカリ金属塩あるいはハロゲン化アルカリ土類金属塩の存在下で側鎖を有する脂肪族ジアミンをさらに反応させて鎖長延長反応を行い、セグメント化ポリウレタンウレアを得る。
項8. ハロゲン化アルカリ土類金属塩が塩化カルシウムである、項7に記載のセグメント化ポリウレタンウレアの製造方法。
本発明によれば、生分解性材料であり、かつ、柔軟性に富むポリウレタンウレアを得ることができる。
本発明のセグメント化ポリウレタンウレアは、(1)低分子量の生分解性ポリエステルジオール、(2)ジイソシアネート、(3)側鎖を有するジアミンを反応させて得ることができるものである。
ここで、「セグメント化」とは、生分解性ポリエステルのセグメントをポリウレタンウレア内に含むことを意味する。
生分解性ポリエステルジオールは、生分解性ポリエステルとジオールを反応させて得られ、両末端に水酸基を有するものである。生分解性ポリエステルとしては、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ヒドロキシバリレート)などのヒドロキシカルボン酸のポリマーと、ポリ(ブチレンアジペート)、ポリ(ブチレンスクシネート)のような二塩基酸とジオールの縮合系ポリマーが挙げられる。
これらの生分解性ポリエステルのカルボン酸部分と反応して生分解性ポリエステルジオールを形成するためのジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールなどの炭素数2〜6のアルキレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジブチレングリコールなどの炭素数4〜12のジアルキレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリアルキレングリコール、あるいはこれらの共重合体が挙げられる。
ジイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートのいずれも用いることができる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
側鎖を有する脂肪族ジアミンとしては、例えば、1,2-プロパンジアミン、1,2-ブタンジアミン、1,3-ブタンジアミン、イソホロンジアミン等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて、もしくは直鎖状ジアミンとの混合物として用いてもよい。
生分解性ポリエステルジオールは、3000以下の分子量が好ましく、例えば分子量1250のポリカプロラクトンジオール(PCL1250)やポリ乳酸ジオールなどが好ましく用いられる。
本発明のセグメント化ポリウレタンウレアは、ジイソシアネート2モルに対し、生分解性ポリエステルジオール0.3〜1.7モル程度、側鎖を有する脂肪族ジアミン1.7〜0.3モル程度、好ましくは、ジイソシアネート2モルに対し、生分解性ポリエステルジオール0.5〜1.5モル程度、側鎖を有する脂肪族ジアミン1.5〜0.5モル程度、より好ましくはジイソシアネート2モルに対し、生分解性ポリエステルジオール0.7〜1.3モル程度、側鎖を有する脂肪族ジアミン1.3〜0.7モル程度、特に好ましくは、ジイソシアネート2モルに対し、生分解性ポリエステルジオール1モル程度、側鎖を有する脂肪族ジアミン1モル程度の割合で使用する。
本発明の好ましいセグメント化ポリウレタンウレアの部分構造を以下に示す。
Figure 0005366068
(式中、nは5〜25の整数を示す。)
セグメント化ポリウレタンウレアの数平均分子量は、好ましくは5000以上である。
セグメント化ポリウレタンウレアは、以下の(1)および(2)に示す2段階の反応で製造することができる::
(1)ジイソシアネート、生分解性ポリエステルジオールから両末端イソシアネート基を持つプレポリマーを合成する。反応はジイソシアネート2モルに対し、生分解性ポリエステルジオール0.3〜1.7モル程度を使用し、室温程度から100℃程度の温度下に30分から12時間程度反応させることにより有利に進行する。
(2)ハロゲン化アルカリ金属塩あるいはハロゲン化アルカリ土類金属塩の存在下で側鎖を有する脂肪族ジアミンで鎖長延長反応を行う。この反応は上記の混合比率で必要に応じて非プロトン性有機溶媒の存在下に室温から100℃程度の温度下に30分から12時間程度反応させることにより有利に進行する。
非プロトン性有機溶媒としては、酢酸エチル、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられ、沸点および溶解性のバランスからN,N−ジメチルアセトアミドが好ましい。
ハロゲン化アルカリ金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウムなどが挙げられ、ハロゲン化アルカリ土類金属塩としては、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化バリウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化バリウムなどが挙げられる。
可塑剤としては、グリセリンエステル、脂肪酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステルなどが挙げられ、耐ブリードアウト性および生分解性からグリセロールジアセタートラウラートが好ましい。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明する。
なお、以下の実施例に記載されている測定項目は次の方法により測定した値である。
・分子量測定:ヘキサフルオロイソプロパノールを溶離液としたGPC測定によるポリメタクリル酸メチル換算値で求めた。
・引張試験:「JIS K 6251(2004)加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張特性の求め方」に準じて行った。
100%応力とは100%伸度の時の応力の値を示す。
・引張試験サンプルは溶媒キャスティング法により形成したフィルムを使用した。フィルムは各ポリマー試料に可塑剤としてグリセロールジアセタートラウラートをそれぞれの割合加え合計1.0gにしたものをLDI,IPDI系はクロロホルム10mlに、HDI系はトリフルオロエタノール10mlに溶解した溶液をシャーレにキャストして溶媒を減圧下で蒸発させることにより作製した。
(実施例1)
フラスコにポリカプロラクトンジオール「数平均分子量1250」(PCL1250) 10g(8mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc) 5mlを入れ50℃で溶解させた。リジンジイソシアネート(LDI) 3.4g(16mmol)を加えて、80℃で5時間反応させた。DMAc 10mlを加え、DMAc 10mlに溶解させた1,2-プロパンジアミン(1,2-PDA) 0.6g(8mmol)を滴下しながら80℃で1.5時間反応させた。
生成した重合物をDMAc 100mlで溶解し、蒸留水で沈殿させ、蒸留水で洗浄し精製した。重合物が12.9g(収率92.2%)得られた。重合物の物性は前述の方法により求めその結果を表1に示す。
(実施例2、3、4、5、6)
引張試験サンプルを調製する際に、表1の割合で可塑剤グリセロールジアセタートラウラートを配合した以外は実施例1と同様に試験を行った。
(実施例7)
フラスコにPCL1250 10g(8mmol)を入れ60℃で溶融させた。イソホロンジイソシアネート(IPDI) 3.6g(16mmol)を加えて、90℃で5時間反応させた。DMAc 10mlを加え、DMAc 10mlに溶解させた1,2-プロパンジアミン(1,2-PDA) 0.6g(8mmol)を滴下しながら80℃で1.5時間反応させた。生成した重合物をDMAcで溶解し、蒸留水で沈殿させ、蒸留水で洗浄し精製した。重合物が13.2g(収率93.0%)得られた。重合物の物性は前述の方法により求めその結果を表1に示す。
(実施例8、9、10、11)
引張試験サンプルを調製する際に、表1の割合で可塑剤グリセロールジアセタートラウラートを配合した以外は実施例7と同様に試験を行った。
(実施例12)
フラスコにPCL1250 10g(8mmol)、ポリエチレングリコール「数平均分子量400」(PEG400) 2g(5mmol)を入れ60℃で溶融させた。IPDI 5.8g(26mmol)を加えて、85℃で5時間反応させた。DMAc 15mlを加え、DMAc 10mlに溶解させた1,2-プロパンジアミン(1,2-PDA) 1.0g(13mmol)を滴下しながら80℃で1.5時間反応させた。生成した重合物をDMAc50mlで溶解し、蒸留水で沈殿させ、蒸留水で洗浄し精製した。重合物が17.9g(収率95.5%)得られた。重合物の物性は前述の方法により求めその結果を表1に示す。
(実施例13、14、15、16、17)
引張試験サンプルを調製する際に、表1の割合で可塑剤グリセロールジアセタートラウラートを配合した以外は実施例12と同様に試験を行った。
(実施例18)
フラスコにポリカプロラクトンジオール「数平均分子量2000」(PCL2000)10g(5mmol)、PEG400 2g(5mmol)を入れ60℃で溶融させた。IPDI 4.5g(20mmol)を加えて、85℃で5時間反応させた。DMAc 5mlを加え、DMAc 10mlに溶解させた1,2-プロパンジアミン(1,2-PDA) 0.7g(10mmol)を滴下しながら80℃で1.5時間反応させた。生成した重合物をDMAc50mlで溶解し、蒸留水で沈殿させ、蒸留水で洗浄し精製した。重合物が15.9g(収率92.2%)得られた。重合物の物性は前述の方法により求めその結果を表1に示す。
(実施例19、20、21、22、23)
引張試験サンプルを調製する際に、表1の割合で可塑剤グリセロールジアセタートラウラートを配合した以外は実施例18と同様に試験を行った。
(実施例24)
フラスコにPCL1250 5g(4mmol)を入れ60℃で溶融させた。ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI) 1.2g(7.2mmol)を加えて、100℃で5時間反応させた。塩化カルシウム1.0g、DMAc 20mlを加え、DMAc 10mlに溶解させた1,2-プロパンジアミン(1,2-PDA) 0.3g(4mmol)を室温で30分滴下し、全て滴下後に昇温し80℃で1時間反応させた。生成した重合物をDMAc50mlで溶解し、蒸留水で沈殿させ、蒸留水で洗浄し精製した。重合物が5.9g(収率90.2%)得られた。重合物の物性は前述の方法により求めその結果を表1に示す。
(実施例25、26、27)
引張試験サンプルを調製する際に、表1の割合で可塑剤グリセロールジアセタートラウラートを配合した以外は実施例24と同様に試験を行った。
(実施例28)
フラスコにPCL1250 10g(8mmol)、PEG400 2g(5mmol)を入れ60℃で溶融させた。HDI 3.9g(23mmol)を加えて、100℃で5時間反応させた。塩化カルシウム2.0g、DMAc 100mlを加え、DMAc 10mlに溶解させた1,2-プロパンジアミン(1,2-PDA) 1.0g(13mmol)を室温で30分滴下し、全て滴下後に昇温し80℃で1時間反応させた。生成した重合物をDMAc50mlで溶解し、蒸留水で沈殿させ、蒸留水で洗浄し精製した。重合物が15.1g(収率89.3%)得られた。重合物の物性は前述の方法により求めその結果を表1に示す。
(実施例29、30、31)
引張試験サンプルを調製する際に、表1の割合で可塑剤グリセロールジアセタートラウラートを配合した以外は実施例28と同様に試験を行った。
(実施例32)
フラスコにPCL2000 10g(5mmol)、PEG400 2g(5mmol)を入れ60℃で溶融させた。HDI 3.0g(18mmol)を加えて、100℃で5時間反応させた。塩化カルシウム2.0g、DMAc 100mlを加え、DMAc 10mlに溶解させた1,2-プロパンジアミン(1,2-PDA) 0.7g(10mmol)を室温で30分滴下し、全て滴下後に昇温し80℃で1時間反応させた。生成した重合物をDMAc50mlで溶解し、蒸留水で沈殿させ、蒸留水で洗浄し精製した。重合物が14.1g(収率89.4%)得られた。重合物の物性は前述の方法により求めその結果を表1に示す。
(実施例33、34、35)
引張試験サンプルを調製する際に、表1の割合で可塑剤グリセロールジアセタートラウラートを配合した以外は実施例32と同様に試験を行った。
(比較例1)
フラスコにPCL1250 20g(16mmol)、DMAc 10mlを入れ50℃で溶解させた。LDI 6.8g(32mmol)を加えて、80℃で5時間反応させた。DMAc 10mlに溶解させた1,4-ブタンジアミン(1,4-BDA) 1.4g(16mmol)を滴下しながら80℃で1.5時間反応させた。生成した重合物をDMAc 100mlで溶解し、蒸留水で沈殿させ、蒸留水で洗浄し精製した。重合物が24.9g(収率88.3%)得られた。重合物の物性は前述の方法により求めその結果を表1に示す。
(比較例2)
引張試験サンプルを調製する際に、表1の割合で可塑剤グリセロールジアセタートラウラートを配合した以外は比較例1と同様に試験を行った。
(比較例3)
フラスコにPCL2000 5g(2.5mmol)を入れ60℃で溶融させた。HDI 0.8g(4.5mmol)を加えて、100℃で5時間反応させた。塩化カルシウム1.0g、DMAc 20mlを加え、DMAc 10mlに溶解させた1,4-ブタンジアミン(1,4-BDA) 0.2g(2.5mmol)を室温で30分滴下し、全て滴下後に昇温し80℃で1時間反応させた。生成した重合物をDMAc50mlで溶解し、蒸留水で沈殿させ、蒸留水で洗浄し精製した。重合物が5.6g(収率93.5%)得られた。重合物の物性は前述の方法により求めその結果を表1に示す。
(比較例4、5、6)
引張試験サンプルを調製する際に、表1の割合で可塑剤グリセロールジアセタートラウラートを配合した以外は比較例3と同様に試験を行った。
(比較例7)
フラスコにPCL1250 10g(8mmol)を入れ60℃で溶融させた。HDI 2.7g(16mmol)を加えて、85℃で5時間反応させた。DMAc 5mlを加え、DMAc 10mlに溶解させた1,2-プロパンジアミン(1,2-PDA) 0.6g(8mmol)を滴下したところゲル化してしまった。
Figure 0005366068
Figure 0005366068
(表中の‘>‘で標記された数字は装置の測定限界に達したものでこの値以上であることを示す。)
試験例1:生分解試験方法
ISO14852に記載されている組成を持つ無機培養液500ml にポリマー試料200mg を分散させ、(財)化学物質評価研究機構より提供された標準活性汚泥30ml を加え、撹伴しながら二酸化炭素を除いた空気で曝気を行い、培養槽の排気をアルカリトラップ(0.025N水酸化ナトリウム水溶液)に通し、ポリマーの生分解および微生物の代謝により発生した二酸化炭素を捕捉した。発生二酸化炭素量は無機炭素量として全有機体炭素計(TOC-V CSH、島津製作所)を用いて約1ヶ月間、1週間ごとに測定した。ポリマー試料の生分解性は100% 分解した場合に発生する二酸化炭素量を理論値として、以下の式により評価した。
生分解(%)= 100 × 二酸化炭素量(測定値)/ 二酸化炭素量(理論値)
結果を表2に示す。
Figure 0005366068

Claims (9)

  1. 生分解性ポリエステルジオールと脂肪族ジイソシアネートとジアミンを反応させて得られるポリウレタンウレアであって、前記ジアミンがメチル基からなる側鎖を有する脂肪族ジアミンであり、前記ジオールが生分解性ポリエステルセグメントを有し、
    前記ジオールが、ポリ−ε−カプロラクトンジオール、ポリ乳酸ジオール、ポリグリコール酸ジオール、ポリ(ヒドロキシブチレート)ジオール、ポリ(ヒドロキシバリレート)ジオール、ポリ(ブチレンアジペート)、ポリ(ブチレンスクシネート)、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(エチレンスクシネート)、これらの共重合体、あるいはこれらとポリエチレングリコールの共重合体のジオールであり、ただしアジピン酸とエチレングリコールと1,4−ブタンジオールの3成分重合体は除く、
    セグメント化ポリウレタンウレア。
  2. 生分解性ポリエステルジオールと脂肪族ジイソシアネートとジアミンを反応させて得られるポリウレタンウレアであって、前記ジアミンがメチル基からなる側鎖を有する脂肪族ジアミンであり、前記ジオールが生分解性ポリエステルセグメントを有し、
    前記ジオールが、ポリ−ε−カプロラクトンジオール、ポリ乳酸ジオール、ポリグリコール酸ジオール、ポリ(ヒドロキシブチレート)ジオール、ポリ(ヒドロキシバリレート)ジオール、ポリ(ブチレンアジペート)、ポリ(ブチレンスクシネート)、ポリ(エチレンスクシネート)、これらの共重合体、あるいはこれらとポリエチレングリコールの共重合体のジオールである、
    セグメント化ポリウレタンウレア。
  3. 前記ジオールが、ポリ−ε−カプロラクトンジオールあるいはポリ−ε−カプロラクトンジオールとポリエチレングリコールの共重合体のジオールである、請求項1または2に記載のセグメント化ポリウレタンウレア。
  4. 前記ジアミンが1,2-プロパンジアミンである、請求項1〜3のいずれかに記載のセグメント化ポリウレタンウレア。
  5. 前記脂肪族ジイソシアネートがリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネートからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載のセグメント化ポリウレタンウレア。
  6. さらに可塑剤を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のセグメント化ポリウレタンウレア。
  7. 可塑剤がグリセロールジアセタートラウラートである、請求項6に記載のセグメント化ポリウレタンウレア。
  8. 以下の工程を含む、請求項1または2に記載のセグメント化ポリウレタンウレアの製造方法
    工程1:脂肪族ジイソシアネートと生分解性ポリエステルジオールを反応させて、両末端イソシアネート基を持つプレポリマーを合成する;
    工程2:ハロゲン化アルカリ金属塩あるいはハロゲン化アルカリ土類金属塩の存在下でメチル基からなる側鎖を有する脂肪族ジアミンをさらに反応させて鎖長延長反応を行い、セグメント化ポリウレタンウレアを得る。
  9. ハロゲン化アルカリ土類金属塩が塩化カルシウムである、請求項8に記載のセグメント化ポリウレタンウレアの製造方法。
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