JP5365945B1 - 空気含有食品のプロセス評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来比約百分の一程度のスモールスケールにて、空気含有食品のプロセス評価を行える方法を提供すること。
【解決手段】 空気含有食品を製造する際に、原料となる液体5g〜100gを撹拌しながら室温よりも低温に冷やす工程において、粘度と温度とを数値化して時系列的にモニタリングすることを特徴とする空気含有食品の製造工程の評価方法によって達成される。このとき、空気含有食品が、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、及び氷菓からなる群から選択される少なくとも一つの空気含有氷食品であることが好ましい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気含有食品のプロセス評価方法に関する。
近年、食品分野において、特定の食感を客観的に評価したり、特定の食感を出すための材料に関する研究開発が進んでいる。例えば、特許文献1には、衣の食感に優れ、具のジューシー感が保たれた揚げ物を提供できる揚げ物用衣材が、特許文献2には、非ニュートン流体の飲食物の食感、特にざらつきを定量的に客観評価し得るようにした飲食物のざらつき感測定方法が開示されている。
特許第4838390号 特開2011−158360号公報
ここで、食品分野の一つである空気含有食品については、上記のような評価方法の開発が十分には行われていなかった。例えば、空気含有食品の一分野である空気含有氷食品の一つであるアイスクリームに関する開発技術としては、アイスクリームになる前のアイスクリーム原料(ミックス)と、最終製品としてのアイスクリームの評価に限られており、アイスクリームミックスからアイスクリームが形成される過程をリアルタイムでモニタリングする評価技術は認められなかった。
すなわち、アイスクリームの製造において、最も重要な工程である撹拌・凍結工程の評価は、ラボスケール(2kg〜4kg仕込み)、パイロットスケール(50kg〜400kg仕込み)、及び生産ライン(数t仕込み)の各規模のそれぞれについて、アイスクリーム製造(フリージング)テストを経て、生産に至っていた。
各規模について、アイスクリームミックスと最終製品の品質評価を繰り返し行うため、時間と労力の両方を要することに加え、相当程度の廃棄量が発生し、無駄が発生することに加え、コストが掛かるという課題があった。
また、ミックスから最終製品に至るフリージング工程は、密閉容器内で行われるため、ミックスの粘度変化は不明であり、作業者の経験や勘に依存することが多く、作業者が換わると、アイスクリームの安定的な製造が困難になることや新製品の開発に支障をきたすことがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来比(ラボスケールに対して)約百分の一程度のスモールスケールにて、空気含有食品のプロセス評価を行える方法等を提供することである。
発明者らは、鋭意検討の結果、空気含有食品の原料となる液体をスモールスケールにて、冷却しながら撹拌する工程において、粘度と温度とをモニタリングすることにより、製品のプロセス評価を行うことに成功した。
こうして、上記課題を解決するための第1の発明に係る空気含有食品の製造工程の評価方法は、空気含有食品を製造する際に、原料となる液体5g〜100gを撹拌しながら室温よりも低温に冷やす工程において、粘度と温度とを数値化して時系列的にモニタリングすることを特徴とする。
上記発明において、空気含有食品が、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、及び氷菓からなる群から選択される少なくとも一つの空気含有氷食品であることが好ましい。
上記第1の発明を実施するための空気含有食品の評価装置は、原料を入れる容器と、前記原料を前記容器中で撹拌する撹拌装置と、前記容器内の原料の温度を室温よりも低い温度に冷やすことが可能な冷却装置と、前記容器内の原料の粘度を測定する粘度センサと、前記容器内の原料の温度を測定する温度センサとを備えたことを特徴とする。
前記空気含有食品が空気含有氷食品のときに、前記空気含有氷食品を製造する方法であって、前記第1の発明を実施しつつ、空気量が0.1%〜150%であって、−20℃〜0℃の前記空気含有氷食品を製造することを特徴とする。
空気含有食品の原料配合及び製造工程の最適化を図る方法であって、前記第1の発明を実施して、粘度及び温度のモニタリング評価結果を用いて、最適なデータを利用することを特徴とする。
本発明において、空気含有食品とは、撹拌操作を施した後に空気を含有させた食品のことを意味しており、例えば乳化系食品や空気含有氷食品が含まれる。
この明細書において、乳化系食品とは、乳化を経た食品のことを意味しており、例えばホイップクリーム・牛乳・マヨネーズ・バター・マーガリン・魚肉練り製品・畜肉加工品・チョコレート・キャンディ・チューインガム・プリンなどが含まれる。乳化とは水と油のように混合しない成分の一方を、他方に分散させることを意味しており、ホイップクリーム・牛乳・マヨネーズのような水中油型(O/W型)、又はバター・マーガリンのような油中水型(W/O型)がある。また、近年では、W/O/W型やO/W/O型のような多相型の乳化もある。本発明においては、上記いずれの乳化パターンを用いた乳化系食品も評価できる。
一般に、乳化系食品とは、乳化剤(特に、食品用乳化剤)を含有するものを意味するが、明細書における乳化系食品としては、乳化剤を用いる場合と、明確な乳化剤を用いない場合とがあり得る。乳化剤を用いる場合に、使用可能な乳化剤としては、生クリーム(生乳・牛乳を分離して取り出した乳脂肪のみを原料としたクリーム)、各種材料を混合したクリーム(植物性脂肪、乳脂肪に植物油脂等の植物性脂肪や乳化剤、安定剤等の添加物を加えたクリーム)、コンパウンドクリーム(乳脂肪と植物性脂肪を混合したもの)、食品用乳化剤として認められたもの(グリセリン脂肪酸エステル(グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル)、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、レシチン、酵素分解レシチン、酵素処理レシチン)が含まれる。
本発明において、空気含有氷食品とは、食品衛生法において、脂肪分の種類や配合量により、「アイスクリーム」、「アイスミルク」、「ラクトアイス」、「氷菓」に分別されているアイスクリーム類を意味する。
時系列的にモニタリングするとは、原料となる液体を撹拌しながら冷やす工程において、時間に沿って連続的に、または適当な時間を置きつつ断続的に、粘度と温度とを測定することを意味する。下記実施形態に示すように、空気含有食品の製造工程においては、製品に応じて特異的な相変化を示すことが多い。本発明では、このような変化が、時系列的に温度データ及び粘度データを評価することにより観測されることを見出した。
本発明によれば、スモールスケールにおいて、空気含有食品の製造工程中の粘度及び温度データを数値化して評価することにより、製造過程の変化を知ることができるので、実生産へのスケールアップを効率よく実施できる。こうして、商品開発の時間の短縮化、コストの削減、少人数での検討といった利点が生まれる。
本実施形態における食品の評価装置の概要を示す斜視図である。 実施例1のミックスを冷却しつつ撹拌したときの粘度データと温度データとを経時的に示したグラフである。グラフ中、「Time」は撹拌後の時間を、「Temp.」は温度データを、「Viscosity」は、粘度データを、「Liquid」は、原料が液体状である領域を、「Icecream」は、原料がアイスクリーム状である領域を、「Freezing point」は、凝固点を、それぞれ意味する。 実施例1〜実施例3について、撹拌時間に伴う粘度データの変化を示すグラフである。 実施例1〜実施例3について、撹拌時間に伴う温度データの変化を示すグラフである。 実施例4について、撹拌時間に伴う粘度データ及び温度データの変化を示すグラフである。 実施例5〜実施例7について、撹拌時間に伴う粘度データの変化を示すグラフである。 生クリームをホイッピングしたときの撹拌時間とずり応力(shear stress)との関係を示すグラフにおいて、実施例8〜実施例10のサンプリングポイントを示すものである。 実施例8〜実施例10の官能試験の結果を示す棒グラフである。
次に、本発明の実施形態について、図表を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
<食品の評価装置>
図1には、本実施形態に使用した空気含有食品の評価装置1の概要を示した。評価装置1には、原料(ミックス)を入れる容器2と、原料を容器2中で撹拌する撹拌装置3と、容器2内の温度を0℃以下に冷やすことが可能な冷却装置4と、容器2内の原料の粘度を測定する粘度センサ5と、容器2内の原料の温度を測定する温度センサ6とが設けられている。容器2は、熱伝導性の良好な材質(例えば、アルミ材)により円筒状に形成されている。この容器2は、容器2とほぼ同等の収容部7Aを備えた本体部7に装着される。本体部7は、略円筒状に形成されており、その内部には、収容部7Aに収容された容器2を冷却可能な冷却装置4が設けられている。また、本体部7には、容器2の温度を測定可能な温度センサ6が設けられている。撹拌装置3には、容器2内の原料を撹拌する羽根部8と、この羽根部8を所定の速度で回転させるモータ9が設けられている。粘度センサ5は、モータ9の制御によって、原料の粘度を測定できるようになっている。
容器2に所定の原料を入れ、収容部7Aに装着し、冷却装置4を働かせた状態で撹拌装置3を駆動する。このとき、粘度センサ5と温度センサ6によって、原料の粘度と温度を連続的にモニタリングした。
また、最終製品の空気量を評価した。
<実施例1,2,3>
回転数を変化させたときの温度及び粘度を経時的に測定し、空気含有氷食品の空気量を評価した。
1.測定条件
実施例1:無脂乳固形分6.0%、植物性脂肪分6.0%のミックス(商品名:ソフトサーブミックスバニラ、日世)を10℃以下の状態で、動的粘弾性装置(AR-G2レオメーター、TA Instruments)専用のアルミ製円柱状の容器(内径約37mm、高さ約64mm)に25gを計量した。専用の撹拌治具(Rotor SPC Smart-Swap、幅約33mm)を設定し、回転数15回転/秒、凍結速度約1.0℃/分、撹拌治具と容器の距離1.0mmとして、温度変化、粘度変化および空気量を測定した。
実施例2は、上記実施例1において、回転数を5回転/秒とした以外は同じ条件とした。また、実施例3は、上記実施例1において、回転数を25回転/秒とした以外は同じ条件とした。
2.官能試験
官能評価項目は、見た目の色の濃さ、ざらつき、後味の三項目とした。実施例1に対する実施例2の評価と、実施例1に対する実施例3の評価を4人で実施し、平均値を表示した。
評点は、いずれも−3,−2,−1,0,1,2,3の7段階とし、下記基準に沿った評価を行った。
・見た目の色の濃さ:「濃い」3から「薄い」−3
・ざらつき:「ある」3から「ない」−3
・後味:「残る」3から「残らない」−3
3.測定結果
実施例1のミックスを撹拌・冷却しながら温度と粘度の変化をリアルタイムでモニタリングした結果を図2に示した。約150秒経過した頃から0℃を下回り、過冷却状態となった。その後、凝固点(Freezing point)に達すると同時に粘度が急上昇し(約280秒、−5.4℃)、氷結晶の生成とオーバーランの増加が進行すると考えられた。装置停止後に結果物のオーバーランを測定したところ約20%であった。
実施例2の結果物のオーバーランは8%、実施例3の結果物のオーバーランは37%であった。
図3及び図4には、実施例1〜実施例3について、撹拌時間に伴う粘度及び温度の変化をまとめて示した。
官能検査結果をまとめたものを表1に示した。
<実施例4>
1.測定条件
オレンジ・うんしゅうみかん混合果汁(商品名:POMポンジュース、えひめ飲料)70%、水あめ(商品名:水飴、三重化糧)30%の基準品と、ペクチン(商品名:共立ペクチン、共立食品)1.0%添加品を作製した。原料を調合し、75℃、10分の殺菌後、冷却して、ミックスを作製した。ミックスは、pH、粘度、糖度を測定した。実施例1と同様の装置を用いて、次に示すような条件にて測定した。
容器に氷菓用ミックス25gを計量し、回転数15回転/秒、凍結速度約1.0℃/分、撹拌治具と容器の距離1.0mmとして、温度変化、粘度変化および空気量を測定した。
2.測定結果
撹拌時間に伴う粘度及び温度の変化をまとめたものを図5に示した。また、装置停止後に結果物のオーバーランを測定したところ、ペクチン無添加品では14%、ペクチン1.0%添加品では22%であった。
粘度の上昇とオーバーランの値に違いがみられた。
<実施例5,6,7>
1.測定条件
オレンジ・うんしゅうみかん混合果汁(商品名:POMポンジュース、えひめ飲料)70%、水あめ(商品名:水飴、三重化糧)30%、ペクチン(商品名:共立ペクチン、共立食品)1.0%添加品を作製した。原料を調合し、75℃、10分の殺菌後、冷却して、ミックスを作製した。ミックスは、pH、粘度、糖度を測定した。実施例1と同様の装置を用いて、次に示すような条件にて測定した。
実施例5では、容器に氷菓用ミックス25gを計量し、回転数15回転/秒、凍結速度約1.0℃/分、撹拌治具と容器の距離1.0mmとして、温度変化、粘度変化および空気量を測定した。
実施例6は、上記実施例5において、回転数を5回転/秒とした以外は同じ条件とした。また、実施例7は、上記実施例5において、回転数を25回転/秒とした以外は同じ条件とした。
2.官能試験
官能試験として、上記<実施例1,2,3>と同じ項目について行った。このとき、実施例5に対する実施例6の評価を、実施例5に対する実施例7の評価を4人で実施し平均値を表示した。
3.測定結果
図6には、実施例5〜実施例7について、撹拌時間に伴う粘度の変化をまとめて示した。実施例5の結果物のオーバーランは22%、実施例6の結果物のオーバーランは2.8%、実施例7の結果物のオーバーランは1.7%であった。
官能検査結果をまとめたものを表2に示した。
<実施例8,9,10> 生クリームからホイッピングクリームの製造とその製造過程の物性モニタリング
1.測定条件
市販の生クリームを原料とし、ホイッピングクリームの製造とその製造過程のずり応力(shear stress (Pa))をモニタリングした。さらに製造したホイッピングクリームの官能試験を実施し、本発明によりホイッピングクリームが製造できているかどうか確認した。
市販の生クリームは、「明治北海道十勝フレッシュ100」(株式会社明治)を使用した。成分表によると無脂肪乳固形分4%,乳脂肪47%であった。この生クリーム100mlに対し、10グラムのショ糖を加え、試料とした。試料は7℃で保存し、使用の都度、冷蔵庫より取り出した。試料は測定容器に直接6g秤とり、10℃の恒温に達したところで測定を開始した。測定は、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製AR-G2スターチセルを使用した。攪拌部の回転数は960rpmの一定とし、粘度の評価と考え得る「ずり応力(shear stress)」の変化をモニタリングした。
2.評価方法及び結果
shear stressは時間経過に対応して上昇し、約120秒を超えると急激に減少した。一般に、生クリームのホイッピングは、生クリームに分散している脂肪球が攪拌により凝集し、連続的なネットワーク構造を発達させるのと同時に空気を取り込んだ状態である。攪拌が弱い(時間が短い)とネットワークが不十分であり、つのが立ちにくく、利用しにくい。過剰の場合は脂肪球が大きく発達しすぎ沈殿する(チャーニング:バター化)。そこで図7に示すように、shear stressを目安として、shear stress over 160 Pa(実施例8)、shear stress 80 Pa(実施例9)およびshear stress over 55 Pa(実施例10)のものを製造した(各shear stressに達したところで製造を終了し、各実施例とした)。
製造直後の各試料の特徴は次のとおりであった。実施例8は、過剰な攪拌のため、バター状の凝集がみられ、離水が見られた。実施例9は、一般的なホイッピングクリームと何ら遜色が無かった。実施例10は、ケーキのデコレーションに使用するホイッピングクリームと同等の物性があった。
これら各実施例を保存容器に移し替え、一晩7℃で保存したものを官能試験に供した。試験項目は次のとおり設定した。味以外は外観で評価した。各項目について5段階評価とし、5が好評価、1が低評価とした。官能試験は、3人で実施し、平均値を表示した。
・色:「黄色」から「白」を5段階評価
・つの:「立たない」から「立つ」を5段階評価
・分散状態:「不良」から「良好」までを5段階評価
・味:「ざらつく」から「滑らか」まで5段階評価。
官能試験の結果を図8に示した。実施例8は分散状態が著しく低評価であり、チャーニングが生じていることを裏付けていた。実施例9は、全ての評価項目において、実施例8の評価を上回り、特に「つの」に関して好評価であった。一般的な固めのホイッピングクリームと同等であるとの感想であった。実施例10は、官能評価の全ての項目において好評価であった。
これらの結果より、本発明により生クリームからホイッピングクリームの製造を評価することが可能であることが分かった。また、本発明によって時系列的に連続に得られる物性値(今回は粘度の変形としてshear stressを使用した。)を指標にすることにより、様々な状態のホイッピングクリームが得られる。
さらに、実施例8のとおり、生クリームがホイッピングを経てチャーニングに至る曲線を得ることができ、生クリームの性能を評価することにも利用できた。例えば、最大shear stressが高い生クリームは、つのの状態を様々に調整することが容易であり、また、同じく最大shear stressに至る時間が長いものは、安定性が高いと評価できた。
このように本実施形態によれば、スモールスケールにおいて、乳化系食品の製造工程中の粘度及び温度データを数値化して評価することにより、製造過程の変化を知ることができるので、実生産へのスケールアップを効率よく実施できることが分かった。
1…空気含有食品の評価装置、2…容器、3…撹拌装置、4…冷却装置、5…粘度センサ、6…温度センサ

Claims (4)

  1. 空気含有食品を製造する際に、原料となる液体5g〜100gを撹拌しながら室温よりも低温に冷やす工程において、粘度と温度とを数値化して時系列的にモニタリングすることを特徴とする空気含有食品の製造工程の評価方法。
  2. 前記空気含有食品が、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、及び氷菓からなる群から選択される少なくとも一つの空気含有氷食品であることを特徴とする請求項1に記載の空気含有食品の製造工程の評価方法。
  3. 請求項2に記載の評価方法を用いて、前記空気含有氷食品を製造する方法であって、空気量が0.1%〜150%であって、−20℃〜0℃の空気含有氷食品を製造することを特徴とする製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の評価方法を実施して、空気含有食品の原料配合及び製造工程の最適化を図る方法であって、粘度及び温度のモニタリング評価結果を用いて、最適なデータを利用することを特徴とする方法。
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