JP7220903B2 - 起泡性水中油型乳化物 - Google Patents
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Description
[1](A)乳脂肪分と、(B)バターミルクパウダーと、(C)寒天及びゼラチンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分とを含有する、起泡性水中油型乳化物。
[2]前記起泡性水中油型乳化物は、植物性脂肪分を実質的に含有しない起泡性水中油型乳化物である、[1]に記載の起泡性水中油型乳化物。
[3]前記起泡性水中油型乳化物は、指定添加物及び既存添加物を実質的に含有しない起泡性水中油型乳化物である、[1]~[2]のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物。
[4]前記成分(B)の含有量は、0.1質量%~15質量%である、[1]~[3]のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物。
[5]前記成分(C)の含有量は、0.01質量%~5質量%である、[1]~[4]のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物。
[6]原料として[1]~[5]のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物を含有する、ホイップドクリーム。
[7][1]~[5]のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物をホイップすることにより、ホイップドクリームを得る工程を含む、ホイップドクリームの製造方法。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、(A)乳脂肪分(以下、「成分(A)」とよぶ場合がある)と、(B)バターミルクパウダー(以下、「成分(B)」とよぶ場合がある)と、(C)寒天及びゼラチンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分(以下、「成分(C)」とよぶ場合がある)とを少なくとも含有する。
[起泡性水中油型乳化物の具体的態様1]
乳脂肪分:32質量%~50質量%
バターミルクパウダー:0.1質量%~15質量%
寒天:0.01質量%~5質量%
無脂乳固形分:3質量%~8質量%
水分:27質量%~66質量%
乳脂肪分:32質量%~47質量%
バターミルクパウダー:0.5質量%~10質量%
ゼラチン:0.05質量%~3質量%
無脂乳固形分:5質量%~8質量%
水分:32質量%~62質量%
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物を製造する方法は、成分(A)~(C)を含有した起泡性水中油型乳化物を得る方法であれば特に限定されないが、例えば、後述する実施例に記載の方法等が挙げられ、具体的には混合、殺菌、均質化、冷却及びエージングを順次行う以下の手順で製造する方法等が挙げられる。
本発明の一態様のホイップドクリームは、原料として本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物を少なくとも含有する。すなわち、本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物を常法に従ってホイップ(起泡)することにより得られる。例えば、本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物を、泡立器具や専用のミキサー等を用いて空気を抱き込ませるように撹拌することによって、起泡状態を維持するホイップドクリームを製造することができる。なお、ホイップする際に、グラニュー糖、砂糖、液糖等の糖類、香料、リキュール等を添加してもよい。本発明の一態様のホイップドクリームを製造する方法は、本発明の別の側面として提供される。
1-1.起泡性水中油型乳化物の製造
水、脱脂粉乳(無脂乳固形分95.0質量%)、クリーム(乳脂肪47.0質量%)、バターミルクパウダー(「SM-2 POWDER」;CORMAN社製)及び寒天(「伊那寒天 柔」;伊那食品工業社製)を仕込タンクへ投入した。この際、バターミルクパウダーの量は表1に示す量とし、寒天の量は0.1質量%とした。また、脱脂粉乳、水及びクリームの量は、仕込タンク内の混合物中の無脂乳固形分が7.2質量%及び乳脂肪分が35.5質量%となるような量とした。
液状物性として、ゲル試験を実施した。すなわち、100ml容ビーカーに、5℃に調整した起泡性水中油型乳化物を60g計量し、20℃の気温下で2時間静置した。静置後の起泡性水中油型乳化物に、スリーワンモーターにて四枚羽根のプロペラを160rpmで回転させ、起泡性水中油型乳化物が凝固及び増粘する(いわゆるボテる)までの時間を測定した。なお、起泡性水中油型乳化物が凝固及び増粘するまでの時間が長いほど、乳化安定性が高いことを示す。
以下のとおりに、ホイップ性として、起泡性水中油型乳化物から得たホイップドクリームのオーバーランを測定した。
オーバーラン(%)=[(定容積の起泡性水中油型乳化物質量-定容積のホイップドクリーム質量)/(定容積のホイップドクリーム質量)]×100
ホイップ後のしまりを確認するために、上記1-3で作製したホイップドクリームについて、20℃でホイップした直後(保存前)及び30分間静置した後(保存後)の硬度を測定した。硬度は、レオメーター(「FUDOH RHEO METER RTC-3002」;レオテック社製)を用いて測定した。レオメーターの設定は、プランジャー:20mmΦ、進入速度:6cm/分、進入距離:3.5mm、RANGE設定:200/2Nとした。硬度変化(保存後の硬度-保存前の硬度)は、+1~+5gfであることが好ましい。
各試験の測定結果を表1に示す。
2-1.起泡性水中油型乳化物の製造
寒天又は寒天に代えたゼラチン(「ゼラチンAP-50」;ニッピ食品社製)若しくは粉飴(「VIANDEX-BH」;昭和産業社製)の量を表2に示す量とし、バターミルクパウダーの量を1.0質量%としたこと以外は、上記1-1と同様に、実施例4~6の起泡性水中油型乳化物及び比較例2~4の起泡性水中油型乳化物を調製した。
生クリーム等の、植物性脂肪分を実質的に含有しない起泡性水中油型乳化物において、粘度が低い場合には、乳脂肪が浮上しやすく、クリーム栓が発生しやすい。そのため、本例では、起泡性水中油型乳化物のクリーム栓抑制性を、粘度を指標として測定した。すなわち、10℃、3時間で保存後の起泡性水中油型乳化物を、B型粘度計(「TVB-10形粘度計」、東機産業社製)を用いて測定した。保存中のクリーム栓抑制となる目安数値は100cPとし、以下の基準により評価した。
○:100cP以上
×:100cP未満
ホイップ後の保形性を目視で確認するために、上記1-3と同様にして、起泡性水中油型乳化物からホイップドクリームを作製した。
○:ほとんど型崩れが無い
×:型崩れが見られる
上記2-3で得たホイップドクリームの一定量を茶漉しに入れ、5℃で一晩保存し、離水量を測定することにより離水率を測定し、以下の基準により離水性を評価した。
○:離水率が10%未満
×:離水率が10%以上
各試験の測定結果を表2に示す。
上記1-3と同様にして、実施例2の起泡性水中油型乳化物からホイップドクリームを作製した。
Claims (6)
- (A)乳脂肪分と、
(B)バターミルクパウダーと、
(C)寒天及びゼラチンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分と
を含有し、かつ植物性脂肪分を実質的に含有しない、起泡性水中油型乳化物。 - 前記起泡性水中油型乳化物は、指定添加物及び既存添加物を実質的に含有しない起泡性水中油型乳化物である、請求項1に記載の起泡性水中油型乳化物。
- 前記成分(B)の含有量は、0.1質量%~15質量%である、請求項1~2のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物。
- 前記成分(C)の含有量は、0.01質量%~5質量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物。
- 原料として請求項1~4のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物を含有する、ホイップドクリーム。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物をホイップすることにより、ホイップドクリームを得る工程を含む、ホイップドクリームの製造方法。
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