JP7220903B2 - 起泡性水中油型乳化物 - Google Patents

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Description

本発明は、起泡性水中油型乳化物に関する。さらに、本発明は、起泡性水中油型乳化物を使用して得られるホイップドクリーム及びホイップドクリームの製造方法に関する。
菓子類やパン類を製造する際に使用されるクリームのうち、ホイップ用途のクリームとしては、生乳から乳脂肪分を分離して製造される天然の生クリームが用いられている。なお、乳等省令(非特許文献1)では、このような生クリームを「クリーム」とよび、「生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したものをいう」とされている。また、乳等省令では、クリームは乳脂肪分が18.0質量%以上のものをいうとされている。
生クリーム(乳等省令上のクリーム)の代替品としては、乳脂肪分の一部を植物性脂肪分に置き換えたコンパウンドタイプ(いわゆる、コンパウンドクリーム)や乳脂肪分の全てを植物性脂肪分に置き換えた純植物性タイプのクリーム類がある。これらのクリーム類と比較すると、生クリームは、風味の点で非常に優れている。
しかし、生クリームには種々の問題点がある。すなわち、生クリームは、ホイップする際の起泡性(ホイップ性)が悪く、静置保管すると、乳脂肪分が上面に集まることを要因とするクリーム栓が発生しやすく、賞味期限を長くすることができない。さらに、生クリームは、輸送時に振動や温度上昇により凝固しやすいという性質を有する。
また、生クリームをホイップして得られるホイップドクリームは、しまりが強いことによって作業性が悪く、離水やダレが生じやすいことから、安定した品質を維持できないという問題がある。
そこで、このような生クリームが有する問題を解消するものとして、乳脂肪分の他に乳化剤や安定剤等の食品添加物を添加及び混合して得られる純乳脂肪タイプのクリーム類がこれまでに用いられてきた。
乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(平成30年厚生労働省令第106号)
しかし、純乳脂肪タイプのクリーム類は、脂肪分が乳脂肪分のみで構成されていても、乳化剤や安定剤を含有することにより、生クリームと比べると風味が低下する。また、消費者の中には、乳化剤や安定剤等の食品添加物を使用したクリーム類に抵抗感を抱く者がいる。
そこで、本発明は、脂肪分が乳脂肪分で構成される起泡性水中油型乳化物でありながら、乳化剤や安定剤等の食品添加物を含有しないことにより風味が優れており、生クリームに比して、ホイップ性及び乳化安定性が良好であり、さらに該起泡性水中油型乳化物それ自体及び該起泡性水中油型乳化物をホイップして得られるホイップドクリームの品質を安定的に保ち得る起泡性水中油型乳化物を提供することを、発明が解決しようとする課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を積み重ねたところ、驚くべきことに、乳脂肪分とバターミルクパウダーと寒天及び/又はゼラチンとを混合して得られる起泡性水中油型乳化物は、ホイップ性が良好であり、室温下での物理的衝撃への耐久性を有していて乳化安定性が良好であった。
さらに驚くべきことに、該起泡性水中油型乳化物はクリーム栓抑制性を有しており、該起泡性水中油型乳化物をホイップして得られるホイップドクリームは、しまりが低減されていることから作業性が良好なものであり、さらに離水やダレが抑制されたものであることから外観や食感といった品質を安定に維持できるものであった。
これらの結果として、遂に、本発明者らは、上記課題を解決するものとして、乳脂肪分とバターミルクパウダーと寒天及び/又はゼラチンとを含有する起泡性水中油型乳化物、ホイップドクリーム及び方法を創作することに成功した。本発明はこのような知見及び成功例に基づいて完成するに至った発明である。
したがって、本発明の一態様によれば、以下[1]~[7]の起泡性水中油型乳化物、ホイップドクリーム及び方法が提供される。
[1](A)乳脂肪分と、(B)バターミルクパウダーと、(C)寒天及びゼラチンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分とを含有する、起泡性水中油型乳化物。
[2]前記起泡性水中油型乳化物は、植物性脂肪分を実質的に含有しない起泡性水中油型乳化物である、[1]に記載の起泡性水中油型乳化物。
[3]前記起泡性水中油型乳化物は、指定添加物及び既存添加物を実質的に含有しない起泡性水中油型乳化物である、[1]~[2]のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物。
[4]前記成分(B)の含有量は、0.1質量%~15質量%である、[1]~[3]のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物。
[5]前記成分(C)の含有量は、0.01質量%~5質量%である、[1]~[4]のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物。
[6]原料として[1]~[5]のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物を含有する、ホイップドクリーム。
[7][1]~[5]のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物をホイップすることにより、ホイップドクリームを得る工程を含む、ホイップドクリームの製造方法。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物によれば、ホイップドクリームを製造するための起泡性が良く作業性が良好であることから、簡便かつ短時間でホイップドクリームを製造及び使用することができる。また、本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、クリーム栓の発生を抑制して賞味期限を比較的長く設定することができる。さらに、本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、物理的衝撃への耐久性を通じて輸送時の振動や温度上昇によって凝固することを低減することができるので、安定した輸送が可能なものであることから、広く流通に置かれることが可能である。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物を利用した本発明の一態様のホイップドクリーム及び方法によれば、乳化剤や安定剤等の食品添加物を含有しないことにより風味が優れており、しまりが低減されていることから作業性が良く、離水やダレが抑制された優れた品質を備えたホイップドクリームを提供することが可能である。
以下、本発明の一態様である起泡性水中油型乳化物、ホイップドクリーム及び方法の詳細について説明するが、本発明の技術的範囲は本項目の事項によってのみに限定されるものではなく、本発明はその目的を達成する限りにおいて種々の態様をとり得る。
本明細書における各用語は、別段の定めがない限り、当業者により通常用いられている意味で使用され、不当に限定的な意味を有するものとして解釈されるべきではない。また、本明細書においてなされている憶測や推論は、本発明者らのこれまでの知見や経験によってなされたものであることから、本発明の技術的範囲はこのような憶測や推論のみによって拘泥されるものではない。
本明細書における用語の意味のうち、非特許文献1である「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」(以下、乳等省令)に記載があるものは、乳等省令に記載されているとおりの意味として解釈される。
「及び/又は」は、列記した複数の関連項目のいずれか1つ、又は2つ以上の任意の組み合わせ若しくは全ての組み合わせを意味する。
「含有量」は、濃度と同義であり、起泡性水中油型乳化物の全体量に対する成分の量の割合を意味する。ただし、成分の含有量の総量は、100%を超えることはない。
数値範囲の「~」は、その前後の数値を含む範囲であり、例えば、「0質量%~100質量%」は、0質量%以上であり、かつ、100質量%以下である範囲を意味する。
特定の成分を「実質的に含有しない」とは、例えば、特定の成分以外の成分の原料や製造工程等によって不可避的に混入される場合を除き、意図的に含有させないことを意味する。したがって、「実質的に含有しない」は、全く含まれないか、仮に含まれていても極微量であることをいう。
[起泡性水中油型乳化物]
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、(A)乳脂肪分(以下、「成分(A)」とよぶ場合がある)と、(B)バターミルクパウダー(以下、「成分(B)」とよぶ場合がある)と、(C)寒天及びゼラチンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分(以下、「成分(C)」とよぶ場合がある)とを少なくとも含有する。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、通常知られているとおりのものであり、例えば、水中油型乳化物であって、撹拌などによって起泡を生じさせることのできるものである。本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、起泡されていない液状の形態で、容器に容れられて流通可能なものである。
成分(A)である乳脂肪分は、動物の乳に由来する脂肪分を意味する。乳の由来する動物は特に限定されないが、例えば、牛や山羊等が挙げられ、風味が良く嗜好性が良好であることから、好ましくは牛である。
起泡性水中油型乳化物の原材料として、生クリーム、バター等の乳脂肪分を比較的大量に含有する乳製品を配合することにより、本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物に乳脂肪分を含有させることができる。なお、良好な乳化安定性を得るために、生クリームを用いることが好ましい。生クリームは、乳等省令に「クリーム」として記載されているとおりのものであり、すなわち、生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したものであって、乳脂肪分が18.0質量%以上のものをいう。
成分(A)の含有量は、生クリームに比して良好なホイップ性を起泡性水中油型乳化物に付与し得る量であれば特に限定されず、例えば、32質量%以上であり、良好な風味を得るためには、32質量%~50質量%であることが好ましく、32質量%~47質量%であることがより好ましく、32質量%~40質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、より良好な風味及び乳化安定性を有するものとすることが期待できることから、無脂乳固形分を含有することが好ましい。無脂乳固形分は、脱脂粉乳、無脂肪牛乳、低脂肪牛乳、加工乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、クリーム等の各種乳製品に含まれていることから、これらの乳製品を配合することにより、本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物に無脂乳固形分を含有させることができる。
無脂乳固形分の含有量は特に限定されないが、例えば、1質量%以上であり、乳に由来する風味と乳化安定性とのバランスの観点から、3質量%~8質量%であることが好ましく、5質量%~8質量%であることがより好ましい。
乳脂肪分及び無脂乳固形分を含有する乳製品は特に限定されず、市販の乳製品であっても、乳から常法に従って調製した乳製品であっても、どちらでもよい。
成分(B)であるバターミルクパウダーは、乳等省令で定めるバターミルクパウダー、すなわち、バターを製造する際に生じた脂肪粒以外の部分であるバターミルクからほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたものに加えて、ベルギー国等で知られている、いわゆるSweet butter milk powderであってもよい。Sweet butter milk powderは、例えば、生クリームよりAMF(Anhydrous milk fat;無水乳脂肪分)を製造する工程で発生する水溶性部分を濃縮及び乾燥させて粉末状にしたものをいう。
成分(B)の含有量は、良好なホイップ性及び/又は乳化安定性を起泡性水中油型乳化物に付与し得る量であれば特に限定されず、例えば、0.1質量%~15質量%であり、良好なホイップ性及び乳化安定性を得るためには、0.5質量%~10質量%であることが好ましく、0.5質量%~5質量%であることがより好ましく、0.5質量%~2質量%であることがさらに好ましい。成分(B)の含有量が10質量%を超えると、起泡性水中油型乳化物をホイップして得られるホイップドクリームはダレる傾向にあることから好ましくない。
バターミルクパウダーは、市販のバターミルクパウダーであっても、乳から常法に従って調製したバターミルクパウダーであっても、どちらでもよい。バターミルクパウダーの具体例としては、通常のバターの製造方法によって得られるバターミルクを粉末状にしたもの、生クリームを遠心分離し、得られた上清をチャーニング及び/又はろ過して水不溶性乳脂肪分を除くことにより得られる液性成分を粉末状にしたもの、市販品である「SM-2 POWDER」(CORMAN社製)、「ミルクセラミドMC-5」(雪印メグミルク社製)等が挙げられるが、これらに限定されない。
成分(C)である寒天及びゼラチンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分は、寒天、ゼラチン又はこれらの両方である。
成分(C)の含有量は、起泡性水中油型乳化物にクリーム栓抑制性を付与し得る量、起泡性水中油型乳化物から得られるホイップドクリームに良好な保形性を付与し得る量及び該ホイップドクリームに良好な離水性を付与し得る量のいずれかの量であれば特に限定されず、例えば、0.01質量%以上であり、起泡性水中油型乳化物にクリーム栓抑制性を付与し、さらに起泡性水中油型乳化物から得られるホイップドクリームに良好な保形性及び離水性を付与するためには、0.01質量%~5質量%であることが好ましく、0.05質量%~3質量%であることがより好ましく、0.1質量%~1質量%であることがさらに好ましい。
寒天及びゼラチンは、市販の寒天及びゼラチンであっても、紅藻類やコラーゲン等から常法に従って調製した寒天及びゼラチンであっても、どちらでもよい。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、本発明の課題解決を妨げない限り、成分(A)~(C)に加えて、無脂乳固形分やその他の成分を含有し得る。その他の成分は特に限定されず、例えば、食品添加物等が挙げられるが、消費者心理を鑑みれば植物性脂肪分、指定添加物又は既存添加物とは異なる成分が好ましく、天然香料及び一般飲食物添加物がより好ましい。ここで、指定添加物とは、食品衛生法第10条に基づき、厚生労働大臣が定めたもので、食品衛生法施行規則別表1に収載されているものをいう。既存添加物、天然香料及び一般飲食物添加物は、それぞれ平成22年10月20日 消食表第377号 消費者庁次長通知「食品衛生法に基づく添加物の表示等について」別添1~3に記載されているものをいう。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物の好ましい態様は、植物性脂肪分を実質的に含有しない、又は指定添加物及び既存添加物を実質的に含有しない起泡性水中油型乳化物である。本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物のより好ましい態様は、植物性脂肪分、指定添加物及び既存添加物を実質的に含有しない起泡性水中油型乳化物である。本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物のさらに好ましい態様は、成分(A)~(C)及び無脂乳固形分並びにこれらの成分の原料に含まれる成分を含有する起泡性水中油型乳化物である。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、植物性脂肪分を実質的に含有せず、脂肪分が乳脂肪分からなり、乳化剤や安定剤等の指定添加物又は指定添加物を実質的に含有しないことにより、クリーム本来の豊潤な優れた風味を有するものとすることができる。また、本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、指定添加物及び既存添加物を実質的に含有せず、食経験のある安全な成分からなることにより、風味を損なわずに広く消費者に受けいれられるものとすることができる。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、成分(A)~(C)を含有することにより、ホイップ性及び乳化安定性が良好であり、クリーム栓抑制性を有することから品質を安定的に維持し得るものである。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物が有するホイップ性、乳化安定性及びクリーム栓抑制性は、後述する実施例に記載の方法により確認することができる。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物が有するホイップ性は、例えば、オーバーラン値が115%以上、好ましくは120%以上、より好ましくは125%以上になるようなホイップ性である。オーバーラン値の上限は特に限定されないが、典型的には200%である。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物が有する乳化安定性は、例えば、起泡性水中油型乳化物が凝固及び増粘するまでの時間が900秒以上、好ましくは1,000秒以上、より好ましくは1,300秒以上になるような乳化安定性である。起泡性水中油型乳化物が凝固及び増粘するまでの時間の上限は特に限定されないが、典型的には10,000秒である。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物が有するクリーム栓抑制性は、例えば、粘度がクリーム栓の発生し難い値、好ましくは100cP以上になるようなクリーム栓抑制性である。粘度の上限は特に限定されないが、典型的には300cPである。
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物は、容器に詰めて密封した容器詰起泡性水中油型乳化物とすることができる。容器は特に限定されないが、例えば、紙、PETやPTPなどのプラスチック、ガラス、アルミなどの金属等を素材とする包装容器が挙げられる。容器詰起泡性水中油型乳化物は、それ自体で独立して、流通におかれて市販され得るものである。
以下に起泡性水中油型乳化物の具体的態様1~2を挙げるが、本発明の技術的範囲はこれらのものに限定されない。
[起泡性水中油型乳化物の具体的態様1]
乳脂肪分:32質量%~50質量%
バターミルクパウダー:0.1質量%~15質量%
寒天:0.01質量%~5質量%
無脂乳固形分:3質量%~8質量%
水分:27質量%~66質量%
[起泡性水中油型乳化物の具体的態様2]
乳脂肪分:32質量%~47質量%
バターミルクパウダー:0.5質量%~10質量%
ゼラチン:0.05質量%~3質量%
無脂乳固形分:5質量%~8質量%
水分:32質量%~62質量%
[起泡性水中油型乳化物の製造方法]
本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物を製造する方法は、成分(A)~(C)を含有した起泡性水中油型乳化物を得る方法であれば特に限定されないが、例えば、後述する実施例に記載の方法等が挙げられ、具体的には混合、殺菌、均質化、冷却及びエージングを順次行う以下の手順で製造する方法等が挙げられる。
まず、乳脂肪分、バターミルクパウダー、寒天、ゼラチン、その他乳原料、水等の各成分を混合して予備乳化する。予備乳化には、撹拌可能なタンクやホモミキサー等を用いることができる。予備乳化は、例えば60℃~75℃で行うことができる。
予備乳化した後、均質化を行う。均質化は、ホモジナイザーを用いて、従来より起泡性水中油型乳化物の製造に用いられている圧力等の条件を適宜に設定して行うことができる。この均質化の工程において油滴のメディアン径を調整することができる。なお、均質化については、殺菌前に行う前均質であっても、殺菌の後に行う後均質であっても、前均質及び後均質の両者を組み合わせた二段均質であってもよい。
殺菌の方法は、バッチ殺菌、直接加熱殺菌(インジェクション式、インフュージョン式)、間接加熱殺菌(プレート式、チューブラー式、シェル&チューブ式、バッチ式)等の従来公知の殺菌方法を用いることができ、殺菌のレベルとしては超高温殺菌(UHT)や高温短時間殺菌法(HTST)等を適宜選択すればよい。
その後、乳化物を冷却することにより、起泡性水中油型乳化物を製造することができる。冷却は、短時間で目的の温度まで冷却できる設備を用いて行うことが好ましく、このような設備としては、例えば、プレート式熱交換器、チューブ式熱交換器、掻き取り式熱交換器等を挙げることができる。このような設備を用いて短時間で1℃~7℃の温度範囲まで冷却することが好ましい。このような温度範囲であると、製品の粘度増加も抑制できる。冷却後、例えば1日~2日程度放置し安定化させる(エージング)。その後、容器に充填され、流通可能な製品とすることができる。
[ホイップドクリーム及びその製造方法]
本発明の一態様のホイップドクリームは、原料として本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物を少なくとも含有する。すなわち、本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物を常法に従ってホイップ(起泡)することにより得られる。例えば、本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物を、泡立器具や専用のミキサー等を用いて空気を抱き込ませるように撹拌することによって、起泡状態を維持するホイップドクリームを製造することができる。なお、ホイップする際に、グラニュー糖、砂糖、液糖等の糖類、香料、リキュール等を添加してもよい。本発明の一態様のホイップドクリームを製造する方法は、本発明の別の側面として提供される。
本発明の一態様のホイップドクリームは、起泡された状態を維持して、保管、流通及び販売され、食されるものである。また、ホイップドクリームの保管、流通及び販売は、冷蔵や冷凍であることが好ましい。
本発明の一態様のホイップドクリームは、原料として本発明の一態様の起泡性水中油型乳化物を含有することにより、しまりが低減されていることから作業性が良く、離水やダレが抑制された優れた品質を備え得るものである。
本発明の一態様のホイップドクリームが有するしまり、保形性及び離水性は、後述する実施例に記載の方法により確認することができる。
本発明の一態様のホイップドクリームが有するしまりは、例えば、硬度変化が+8gf以下、好ましくは+5gf以下、より好ましくは+3gf以下になるようなしまりである。硬度変化の下限は特に限定されないが、典型的には0gfである。なお、硬度変化が上記の範囲内にあることにより、例えば、ホイップドクリームをナッペや絞り等に用いる場合において、作業中の、ばさつき、硬度上昇及び/又は荒れが起こりにくくなる傾向にあることから好ましい。
本発明の一態様のホイップドクリームが有する保形性は、例えば、型崩れがほとんど見られない、好ましくはほとんど型崩れが無いような保形性である。
本発明の一態様のホイップドクリームが有する離水性は、例えば、離水率がわずかな値、好ましくは10%未満であるような離水性である。離水率の下限は特に限定されないが、典型的には0%である。
本発明の一態様のホイップドクリームは、容器に詰めて密封した容器詰ホイップドクリームとすることができる。容器は特に限定されないが、例えば、紙、PETやPTPなどのプラスチック、ガラス、アルミなどの金属等を素材とする包装容器が挙げられる。容器詰ホイップドクリームは、それ自体で独立して、流通におかれて市販され得るものである。
ホイップドクリームは、食品の各種用途、例えば、ショートケーキ等のナッペ用、ロールケーキ、パン、パイ、シュー、デニッシュ、クッキー、ビスケット等のサンド用、デザートやコーヒーなどのトッピング用等に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
[例1.起泡性水中油型乳化物及びホイップドクリームの物性評価]
1-1.起泡性水中油型乳化物の製造
水、脱脂粉乳(無脂乳固形分95.0質量%)、クリーム(乳脂肪47.0質量%)、バターミルクパウダー(「SM-2 POWDER」;CORMAN社製)及び寒天(「伊那寒天 柔」;伊那食品工業社製)を仕込タンクへ投入した。この際、バターミルクパウダーの量は表1に示す量とし、寒天の量は0.1質量%とした。また、脱脂粉乳、水及びクリームの量は、仕込タンク内の混合物中の無脂乳固形分が7.2質量%及び乳脂肪分が35.5質量%となるような量とした。
仕込タンク内の混合物を、68℃~72℃で15分間程度、撹拌しながら分散混合して予備乳化した。次いで、得られた予備乳化物を、80℃までプレートで予備加熱し、149℃、2秒で直接殺菌(インジェクション式)した。直接殺菌後に冷却し、70℃、2.5MPaの条件下で均質化した後、プレートで5℃まで冷却し、更に5℃の冷蔵庫で約18時間エージングすることにより、実施例1~3の起泡性水中油型乳化物及び比較例1の起泡性水中油型乳化物を得た。
1-2.乳化安定性試験
液状物性として、ゲル試験を実施した。すなわち、100ml容ビーカーに、5℃に調整した起泡性水中油型乳化物を60g計量し、20℃の気温下で2時間静置した。静置後の起泡性水中油型乳化物に、スリーワンモーターにて四枚羽根のプロペラを160rpmで回転させ、起泡性水中油型乳化物が凝固及び増粘する(いわゆるボテる)までの時間を測定した。なお、起泡性水中油型乳化物が凝固及び増粘するまでの時間が長いほど、乳化安定性が高いことを示す。
1-3.ホイップ性試験
以下のとおりに、ホイップ性として、起泡性水中油型乳化物から得たホイップドクリームのオーバーランを測定した。
起泡性水中油型乳化物900gに砂糖63gを加え、ミキサー(ハクラ精機社製)を用いて、375rpmの速度でホイップさせて、後述する硬度試験の方法により、硬度が45gfとなった時点(10分立てとなった時点)でホイップを終了させ、ホイップドクリームを得た。ホイップドクリームのオーバーランを、以下に示す式から、ホイップドクリームの増加体積の割合(オーバーラン(%))を算出した。オーバーランの値が大きいほど、起泡性が良好であることを示す。
オーバーラン(%)=[(定容積の起泡性水中油型乳化物質量-定容積のホイップドクリーム質量)/(定容積のホイップドクリーム質量)]×100
1-4.しまり試験
ホイップ後のしまりを確認するために、上記1-3で作製したホイップドクリームについて、20℃でホイップした直後(保存前)及び30分間静置した後(保存後)の硬度を測定した。硬度は、レオメーター(「FUDOH RHEO METER RTC-3002」;レオテック社製)を用いて測定した。レオメーターの設定は、プランジャー:20mmΦ、進入速度:6cm/分、進入距離:3.5mm、RANGE設定:200/2Nとした。硬度変化(保存後の硬度-保存前の硬度)は、+1~+5gfであることが好ましい。
1-5.試験結果及び評価
各試験の測定結果を表1に示す。
Figure 0007220903000001
表1が示すとおり、実施例1~3の起泡性水中油型乳化物は、バターミルクパウダーを含有し、さらにバターミルクパウダーの含有量依存的に、乳化安定性が向上し、物理的衝撃への耐久性が上昇することがわかった。
また、実施例1~3の起泡性水中油型乳化物から得たホイップドクリームは、バターミルクパウダーを含有し、さらにバターミルクパウダーの含有量依存的にオーバーランが上昇し、ホイップ性が良好であることがわかった。さらにバターミルクパウダーを含有していることにより硬度変化が抑制されていることから、ホイップ後のしまりが抑制されたものであることがわかった。したがって、実施例1~3の起泡性水中油型乳化物を用いれば、ホイップドクリームを作製するに際して作業性が向上し、さらに得られるホイップドクリームは食感及び成形性を維持したものであることがわかった。
[例2.起泡性水中油型乳化物及びホイップドクリームの品質評価]
2-1.起泡性水中油型乳化物の製造
寒天又は寒天に代えたゼラチン(「ゼラチンAP-50」;ニッピ食品社製)若しくは粉飴(「VIANDEX-BH」;昭和産業社製)の量を表2に示す量とし、バターミルクパウダーの量を1.0質量%としたこと以外は、上記1-1と同様に、実施例4~6の起泡性水中油型乳化物及び比較例2~4の起泡性水中油型乳化物を調製した。
2-2.クリーム栓抑制性試験
生クリーム等の、植物性脂肪分を実質的に含有しない起泡性水中油型乳化物において、粘度が低い場合には、乳脂肪が浮上しやすく、クリーム栓が発生しやすい。そのため、本例では、起泡性水中油型乳化物のクリーム栓抑制性を、粘度を指標として測定した。すなわち、10℃、3時間で保存後の起泡性水中油型乳化物を、B型粘度計(「TVB-10形粘度計」、東機産業社製)を用いて測定した。保存中のクリーム栓抑制となる目安数値は100cPとし、以下の基準により評価した。
○:100cP以上
×:100cP未満
2-3.保形性試験
ホイップ後の保形性を目視で確認するために、上記1-3と同様にして、起泡性水中油型乳化物からホイップドクリームを作製した。
得られたホイップドクリームを絞り袋に入れ、タッパー容器へ絞り出し、5℃で一晩保管し、以下の基準により、ダレ(型崩れ)の有無を指標として目視で確認した。
○:ほとんど型崩れが無い
×:型崩れが見られる
2-4.離水性試験
上記2-3で得たホイップドクリームの一定量を茶漉しに入れ、5℃で一晩保存し、離水量を測定することにより離水率を測定し、以下の基準により離水性を評価した。
○:離水率が10%未満
×:離水率が10%以上
2-5.試験結果及び評価
各試験の測定結果を表2に示す。
Figure 0007220903000002
表2が示すとおり、寒天又はゼラチンを含有することにより、実施例4~6の起泡性水中油型乳化物はクリーム栓抑制性があり、さらに該起泡性水中油型乳化物から得られたホイップドクリームは保形性及び離水性が良好なものであることがわかった。
したがって、実施例4~6の起泡性水中油型乳化物は品質が維持できるものであり、さらに該起泡性水中油型乳化物から得られるホイップドクリームは、外観及び食感を維持し得る品質が良好なものであることがわかった。
[例3.ホイップドクリームの風味評価]
上記1-3と同様にして、実施例2の起泡性水中油型乳化物からホイップドクリームを作製した。
また、実施例2の起泡性水中油型乳化物と同じ配合量になるように水、脱脂粉乳、クリーム、バターミルクパウダー及び寒天を加えた上で、乳化剤として、ポリグリセリン脂肪酸エステル 0.05質量%及びレシチン 0.1質量%と、安定剤として、キサンタンガム 0.05質量%とを添加して、上記1-1と同様の手順により比較例5の起泡性水中油型乳化物を調製した。上記1-3と同様にして、比較例5の起泡性水中油型乳化物からホイップドクリームを作製した。
実施例2の起泡性水中油型乳化物から作製したホイップドクリームと、比較例5の起泡性水中油型乳化物から作製したホイップドクリームとをパネラー5名で試食したところ、比較例5の起泡性水中油型乳化物から作製したホイップドクリームに対して、実施例2の起泡性水中油型乳化物から作製したホイップドクリームの風味が良好だった。
本発明によれば、簡便かつ短時間でホイップドクリームを製造及び使用することができ、さらに広く流通に置くことが可能である起泡性水中油型乳化物を、工業的規模で製造及び使用することができる。

Claims (6)

  1. (A)乳脂肪分と、
    (B)バターミルクパウダーと、
    (C)寒天及びゼラチンからなる群から選ばれる少なくとも1種の成分と
    を含有かつ植物性脂肪分を実質的に含有しない、起泡性水中油型乳化物。
  2. 前記起泡性水中油型乳化物は、指定添加物及び既存添加物を実質的に含有しない起泡性水中油型乳化物である、請求項1に記載の起泡性水中油型乳化物。
  3. 前記成分(B)の含有量は、0.1質量%~15質量%である、請求項1~のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物。
  4. 前記成分(C)の含有量は、0.01質量%~5質量%である、請求項1~のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物。
  5. 原料として請求項1~のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物を含有する、ホイップドクリーム。
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の起泡性水中油型乳化物をホイップすることにより、ホイップドクリームを得る工程を含む、ホイップドクリームの製造方法。
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