JP2006204129A - 起泡済み製菓・製パン用フィリング材 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な口溶け及び常温流通における保形性を有する起泡済み製菓・製パン用フィリング材を提供する。
【解決手段】澱粉および乳由来の蛋白質を含有する製菓・製パン用フィリング材であって、フィリング材全体中、油脂5〜35重量%および主構成脂肪酸がベヘン酸である乳化剤0.2〜2重量%を含有することを特徴とする起泡済み製菓・製パン用フィリング材。
【選択図】なし
【解決手段】澱粉および乳由来の蛋白質を含有する製菓・製パン用フィリング材であって、フィリング材全体中、油脂5〜35重量%および主構成脂肪酸がベヘン酸である乳化剤0.2〜2重量%を含有することを特徴とする起泡済み製菓・製パン用フィリング材。
【選択図】なし
Description
本発明は、良好な口溶けを有し、常温においても保形性の良好な起泡済み製菓・製パン用フィリング材に関する。
パン、菓子業界においてカスタードクリームやフラワーペースト等のフィリング類およびホイップドクリームは、菓子パンのセンター材、洋菓子のトッピング、デコレーション等として、商品価値を左右する非常に重要な役割を果たす食材となっている。
ホイップドクリームは、含気性が良好で、且つ、口溶けが良く、滑らかな食感を有するが、連続層が水相であり、固体脂による保形構造のため衛生面・物性面に制約があり、菓子パンなどの常温流通に耐えることができないという欠点を有する。これら欠点を克服するため糖濃度を高くすることで日持ちを向上させたり、融点の高い油脂を使うことで保形性を向上させたりといった工夫がなされているが、甘くなり過ぎたり、口溶けが悪くなったりといった問題がある。
一方、カスタードクリームやフラワーペースト等のフィリング類は、菓子パンなどの常温流通に耐える衛生・物性を備えているものの、口溶けの点でホイップドクリームよりも劣ってしまう。これら欠点を克服するため澱粉をできるだけ少なくしていくと保形性が失われるので上記ホイップドクリームの様に融点の高い油脂やゲル化剤を使うと同様な問題が出てくる。
また、カスタードクリームに起泡性クリームと乳化剤を配合することで、食感改良を狙った記載があるが、その乳化剤としてモノグリセリドやシュガーエステル等のケーキ用起包剤を用いたものであり、澱粉が多く入った系での常温での保形性は十分とはいえない(特許文献1)。
また、カスタードクリームに起泡性クリームと乳化剤を配合することで、食感改良を狙った記載があるが、その乳化剤としてモノグリセリドやシュガーエステル等のケーキ用起包剤を用いたものであり、澱粉が多く入った系での常温での保形性は十分とはいえない(特許文献1)。
あるいは、起泡性エマルジョンにゲル化剤を配合し、含気させながら冷却・ゲル化を行う方法が試みられているが、滑らかな食感が失われ、口溶けの点でも充分とは言えない状況にある(特許文献2)。
さらには、起泡済みホイップクリームとカスタードクリームを混合することで食感改良はできるものの、常温流通における保形性を付与することは難しく、用途が限られてしまう(特許文献3)。
以上のような欠点等により、いまだ口溶けが良く、常温流通に耐える保形性を持った製菓・製パン用フィリング材は存在しないのである。
特開平10−295306号公報
特開平2−128651号公報
特開昭61−170339号公報
以上のような欠点等により、いまだ口溶けが良く、常温流通に耐える保形性を持った製菓・製パン用フィリング材は存在しないのである。
本発明は、良好な口溶けを有し、常温においても保形性の良好な起泡済み製菓・製パン用フィリング材を提供すること。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、製菓・製パン用フィリング材において、澱粉および乳由来の蛋白質を含み、さらには油脂および主構成脂肪酸がベヘン酸である乳化剤を特定量含有させることで起泡性が向上し、良好な口溶けと保形性も有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、澱粉および乳由来の蛋白質を含有する製菓・製パン用フィリング材であって、フィリング材全体中、油脂5〜35重量%および主構成脂肪酸がベヘン酸である乳化剤0.2〜2重量%を含有することを特徴とする起泡済み製菓・製パン用フィリング材に関する。好ましい実施態様は、更に乳化剤としてHLB9以上のショ糖脂肪酸エステルをフィリング材全体中0.03〜2重量%含有する上記記載の起泡済み製菓・製パン用フィリング材に関する。
本発明の気泡済み製菓・製パン用フィリング材を提供することで、良好な口溶けを有し、さらには常温においても保形性を有するという、従来製品にはない特徴がある。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明で使用できる乳由来の蛋白質は特に限定はないが、全脂粉乳、脱脂粉乳、カゼインNa、レンネットカゼイン、酸カゼイン、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン、ホエー蛋白(WPC、WPI)等の、牛乳、山羊乳、羊乳等の乳類から得られた蛋白質、および山羊乳、羊乳、牛乳などの乳類から作製される濃縮乳、脱脂濃縮乳、生クリーム、クリームチーズ等に含有される蛋白質が例示でき、これらを少なくとも1種用いることができる。添加量としては使用する乳由来の蛋白質の種類により最適値は当然異なるが、フィリング材全体中、0.3重量%以上、且つ10重量%以下の範囲で添加されることが好ましい。添加量が0.3重量%よりも少ないと、乳化が不安定になったり、風味を損ねる場合がある。10重量%より多いと食感のもたつき等の悪影響が生じる場合がある。
本発明で使用できる澱粉類は特にその種類に限定はなく、小麦粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、米粉、キャッサバ澱粉、甘藷澱粉等の穀物澱粉類、及びそれらの加工澱粉が例示できる、中でも食感、味の点で、小麦粉、コーンスターチ及びこれらの加工澱粉類を用いることが好ましい。これらを少なくとも1種使用することができ、添加量はフィリング材全体中0.5重量%以上、且つ10重量%以下の範囲で添加されることが好ましい。より好ましくは、添加量はフィリング材全体中0.5重量%以上、且つ7重量%以下である。更に好ましくは、添加量はフィリング材全体中0.5重量%以上、且つ6重量%以下である。添加量が0.5重量%より少ないと軟らかくなり、充填適性を十分に付与できにくい場合がある。また10重量%より多いと硬くなり、滑らかな食感が得られにくくなる場合がある。
本発明で使用できる油脂は、特にその種類に限定はないが、菜種油、コーン油、オリーブ油、パーム油、ひまわり油、サフラワー油、大豆油、カノーラ油等の植物油、牛脂、ラード、魚油、乳脂等の動物油、これらを水素添加した硬化油、エステル交換したウムエス油、分別精製した分別油等の各種加工油脂が例示できる。本発明の製菓・製パン用フィリング材に含有される油脂は、製造時に油脂として添加する上記のようなものを少なくとも1種と、乳由来の蛋白質として添加される生クリーム、全脂粉乳等に含有される乳脂を合わせたものをいう。
本発明の製菓・製パン用フィリング材に含有される油脂の含有量は、フィリング材全体中、5〜35重量%の範囲であることが好ましい。含有量が5重量%より少ないと滑らかな食感やクリーミーな風味を実現しにくい場合がある。また、含有量が35重量%より多いと食感がグリース的になりもたつき感がでる等の悪影響を生じる場合がある。
本発明で使用できる、主構成脂肪酸がベヘン酸である乳化剤とは、水酸基を有する有機化合物を脂肪酸でエステル化した乳化剤で、結合した脂肪酸のうち、ベヘン酸が60〜100mol%であるものをいう。結合した脂肪酸の全て、即ち100mol%がベヘン酸であるとより好ましい。結合したベヘン酸が60mol%未満であると、乳化剤を多く添加する必要があり、口溶けや風味が悪くなる場合がある。水酸基を有する有機化合物としては食品用途に用いることができるものであれば特に限定されないが、ショ糖、ソルビタン、グリセリン、プロピレングリコール等が例示できる。主構成脂肪酸がベヘン酸である乳化剤の添加量はフィリング材全体中0.2重量%以上、且つ2重量%以下が好ましい。添加量が0.2重量%より少ないと含気操作の際、気泡の分散性・安定性が悪くなり、オーバーランが低く口溶けの悪い状態になってしまう場合がある。また2重量%より多いと口溶けと風味に悪影響が出る場合がある。
また、ここで重要なことは、フィリング材全体中の乳化剤に結合されたベヘン酸残基の含有量を、0.2重量%〜0.9重量%の範囲内にすることである。ベヘン酸残基の含有量の計算方法は、例えばフィリング材全量が100gの時、添加した乳化剤をプロピレングリコールモノベヘン酸エステル(C25H50O3、分子量:398、構成脂肪酸は全てベヘン酸)0.3gとすると、フィリング材中のベヘン酸残基(C22H43O2、分子量:339)の含有量は、0.256g(0.3×339/398=0.256)となる。フィリング材全量が100gの時、添加した乳化剤がテトラグリセリンヘキサベヘン酸エステル(C144H278O15、分子量:2246、構成脂肪酸は全てベヘン酸)1gとすると、フィリング材中のベヘン酸残基の含有量は、0.906g(1×339×6/2246=0.906)となる。ベヘン酸残基の含有量が0.2重量%より少ないと、オーバーランが低く口溶けが悪くなる場合があり、0.9重量%より多いと風味に悪影響が出る場合がある。
本発明で使用できるHLB9以上のショ糖脂肪酸エステルとしてショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル等が例示できる。これらを少なくとも1種用いることができる。添加量としては使用する乳化剤の種類により当然異なるが、フィリング材全体中、0.03重量%以上、且つ2重量%以下の範囲で添加されることが好ましい。添加量が0.03重量%よりも少ないと、オーバーランが低く口溶けが悪くなる場合がある。2重量%より多いと食感のもたつき等の悪影響が生じる場合がある。
また、本発明の製菓・製パン用フィリング材に使用できる原料として増粘剤、ゲル化剤、糖類、乳製品、各種呈味材、フレーバー類、洋酒、各種天然或いは合成着色料などが挙げられ、それらを加えても差し支えない。主構成脂肪酸がベヘン酸やHLB9以上のショ糖脂肪酸エステル以外の乳化剤を添加することも特に支障はなく、また日持ち向上のために各種保存料、抗菌剤を併用してもかまわない。
本発明における起泡済み製菓・製パン用フィリング材の具体的作製方法は以下の通りである。まず水、乳由来の蛋白質、澱粉類、水溶性の乳化剤、必要に応じてその他乳製品、呈味剤、糖類等の原料をこれに添加し混合した後、油溶性の乳化剤を添加した油脂類を添加して充分に撹拌し、予備乳化する。この際、乳化剤は水相部、油相部の少なくとも何れかに入っていればよい。常法によりホモジナイザー等で均質化した後、加熱冷却装置等を用いて一般的な条件で殺菌を行う。その後、常法により掻き取り冷却や真空冷却等の装置を用いて冷却を行うが、あまり低い温度に下げてしまうとフィリング材の粘度増加により含気しにくい状態になってしまうため30℃以上の温度を保つのが好ましい。その後、連続式あるいはバッチ式の起泡装置を用いてオーバーラン30%〜60%の本発明の起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得る。
この発明における、起泡装置として、連続式の場合は株式会社モンドミックス製のMONDOMIXやベーカーパーキンス社製の2軸エクストルーダー等が例示できる。またバッチ式の場合は関東混合機工業株式会社製のカントーミキサー等が例示できる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。
<食感評価方法>
得られた起泡済み製菓・製パン用フィリング材を、5人のパネラーに試食させ、以下の4段階の基準により評価し、その結果を集約した。評価基準は次の通りである。◎:口溶けが良く極めて良好、○:まずまず口溶けが良く良好、△:口溶けがやや悪い、×;口溶けが悪い。
得られた起泡済み製菓・製パン用フィリング材を、5人のパネラーに試食させ、以下の4段階の基準により評価し、その結果を集約した。評価基準は次の通りである。◎:口溶けが良く極めて良好、○:まずまず口溶けが良く良好、△:口溶けがやや悪い、×;口溶けが悪い。
<保形性評価方法>
得られた起泡済み製菓・製パン用フィリング材を、コロネパンに約15g手絞りで充填し、個包装した上で30℃3日間保存した。その時のフィリング材のヘタリ具合を以下の4段階の基準により評価した。◎:保存前の状態を完全に保っており極めて良好、○:保存前の状態をほぼ保っており良好、△:保存前後でややヘタリが観られる、×;保存前後で完全にヘタリが観られる。
得られた起泡済み製菓・製パン用フィリング材を、コロネパンに約15g手絞りで充填し、個包装した上で30℃3日間保存した。その時のフィリング材のヘタリ具合を以下の4段階の基準により評価した。◎:保存前の状態を完全に保っており極めて良好、○:保存前の状態をほぼ保っており良好、△:保存前後でややヘタリが観られる、×;保存前後で完全にヘタリが観られる。
<オーバーラン評価方法>
オーバーランは次の式で定義されている。
オーバーラン(%)=ホイップ後の体積/ホイップ前の体積×100
オーバーランは次の式で定義されている。
オーバーラン(%)=ホイップ後の体積/ホイップ前の体積×100
(実施例1)
表1に示す配合に従い、起泡済み製菓・製パン用フィリング材を以下の方法にて作製した。水相部の原料が均一になるよう攪拌・混合しながら45℃に昇温し、油相部を添加し攪拌した。その後、ホモゲナイザー(株式会社イズミフードマシナリ製)を用い5MPaの圧力で均質化した。得られた乳化液をコンサーム掻き取り式熱交換機(アルファラバル社製)で加熱温度110℃、加熱時間2分間、の条件で殺菌した後、60℃まで冷却した。次にMONDOMIX(株式会社モンドミックス製)を用いて含気させ、充填包装した。その後、5℃の冷水にて冷却し起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは35%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
表1に示す配合に従い、起泡済み製菓・製パン用フィリング材を以下の方法にて作製した。水相部の原料が均一になるよう攪拌・混合しながら45℃に昇温し、油相部を添加し攪拌した。その後、ホモゲナイザー(株式会社イズミフードマシナリ製)を用い5MPaの圧力で均質化した。得られた乳化液をコンサーム掻き取り式熱交換機(アルファラバル社製)で加熱温度110℃、加熱時間2分間、の条件で殺菌した後、60℃まで冷却した。次にMONDOMIX(株式会社モンドミックス製)を用いて含気させ、充填包装した。その後、5℃の冷水にて冷却し起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは35%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
(実施例2)
カスタードクリームへの応用として表1に従い、水を46重量部、菜種油を20重量部、プロピレングリコールモノベヘン酸エステルからテトラグリセリンヘキサベヘン酸エステルを1重量部、脱脂粉乳を6重量部に変更し、卵黄を3重量部添加した以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは30%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
カスタードクリームへの応用として表1に従い、水を46重量部、菜種油を20重量部、プロピレングリコールモノベヘン酸エステルからテトラグリセリンヘキサベヘン酸エステルを1重量部、脱脂粉乳を6重量部に変更し、卵黄を3重量部添加した以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは30%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
(実施例3)
表1に従い、水相部の水を45.9重量部に変更し、ショ糖ステアリン酸エステル0.1重量部添加した以外は、実施例2と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは40%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
表1に従い、水相部の水を45.9重量部に変更し、ショ糖ステアリン酸エステル0.1重量部添加した以外は、実施例2と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは40%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
(実施例4)
表1に従い、水相部の水を44.4重量部に変更し、ショ糖ステアリン酸エステル1.6重量部添加した以外は、実施例2と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは50%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
表1に従い、水相部の水を44.4重量部に変更し、ショ糖ステアリン酸エステル1.6重量部添加した以外は、実施例2と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは50%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
(実施例5)
表1に従い、水相部の水を43重量部に変更し、ショ糖ステアリン酸エステル3重量部添加した以外は、実施例2と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは70%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
表1に従い、水相部の水を43重量部に変更し、ショ糖ステアリン酸エステル3重量部添加した以外は、実施例2と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは70%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
(実施例6)
表1に従い、水相部の水を33重量部に、油相部の菜種油を30重量部に変更した以外は、実施例5と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは55%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
表1に従い、水相部の水を33重量部に、油相部の菜種油を30重量部に変更した以外は、実施例5と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは55%であった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
(比較例1)
表1に従い、水を32.7重量部、菜種油を40重量部にした以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは10%であり、従来より存在する製菓・製パン剤と同様口溶けがやや悪いものであった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
表1に従い、水を32.7重量部、菜種油を40重量部にした以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは10%であり、従来より存在する製菓・製パン剤と同様口溶けがやや悪いものであった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
(比較例2)
表1に従い、水を72.7重量部にし、菜種油を添加しない以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは30%であるが、油脂が無いためにクリーミーさが無く食感がやや悪いものであった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
表1に従い、水を72.7重量部にし、菜種油を添加しない以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは30%であるが、油脂が無いためにクリーミーさが無く食感がやや悪いものであった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
(比較例3)
表1に従い、水を60重量部、プロピレングリコールモノベヘン酸エステルを3重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは60%であるが、乳化剤特有のネチャつき感が出ており口溶けが悪いものであった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
表1に従い、水を60重量部、プロピレングリコールモノベヘン酸エステルを3重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは60%であるが、乳化剤特有のネチャつき感が出ており口溶けが悪いものであった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
(比較例4)
表1に従い、水を62.9重量部、プロピレングリコールモノベヘン酸エステルを0.1重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは5%であり、従来より存在する製菓・製パン剤と同様口溶けがやや悪いものであった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
表1に従い、水を62.9重量部、プロピレングリコールモノベヘン酸エステルを0.1重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは5%であり、従来より存在する製菓・製パン剤と同様口溶けがやや悪いものであった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
(比較例5)
表1に従い、水を62.2重量部、プロピレングリコールモノベヘン酸エステルからジグリセリンモノステアリン酸エステル0.8重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは10%であり、従来より存在する製菓・製パン剤と同様口溶けがやや悪いものであった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
表1に従い、水を62.2重量部、プロピレングリコールモノベヘン酸エステルからジグリセリンモノステアリン酸エステル0.8重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして起泡済み製菓・製パン用フィリング材を得た。その時のオーバーランは10%であり、従来より存在する製菓・製パン剤と同様口溶けがやや悪いものであった。このようにして得た起泡済み製菓・製パン用フィリング材の評価結果は表1に示した。
Claims (2)
- 澱粉および乳由来の蛋白質を含有する製菓・製パン用フィリング材であって、フィリング材全体中、油脂5〜35重量%および主構成脂肪酸がベヘン酸である乳化剤0.2〜2重量%を含有することを特徴とする起泡済み製菓・製パン用フィリング材。
- 更に乳化剤としてHLB9以上のショ糖脂肪酸エステルをフィリング材全体中0.03〜2重量%含有する請求項1記載の起泡済み製菓・製パン用フィリング材。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010136695A (ja) * | 2008-12-12 | 2010-06-24 | Sakamoto Yakuhin Kogyo Co Ltd | 澱粉改質剤および澱粉含有食品 |
WO2015025730A1 (ja) * | 2013-08-19 | 2015-02-26 | 株式会社カネカ | ホイップドクリームおよびその製造方法 |
CN108651955A (zh) * | 2018-05-16 | 2018-10-16 | 广州华宝食品有限公司 | 一种咸蛋黄粉末香精及其制备方法 |
-
2005
- 2005-01-26 JP JP2005017716A patent/JP2006204129A/ja active Pending
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