JPH05284914A - オーバーランを有する食品の連続製造装置 - Google Patents

オーバーランを有する食品の連続製造装置

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JPH05284914A
JPH05284914A JP4122700A JP12270092A JPH05284914A JP H05284914 A JPH05284914 A JP H05284914A JP 4122700 A JP4122700 A JP 4122700A JP 12270092 A JP12270092 A JP 12270092A JP H05284914 A JPH05284914 A JP H05284914A
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overrun
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ice cream
air
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JP4122700A
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Hidenari Hagita
秀成 萩田
Hideki Ooka
英樹 大岡
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アイスクリーム等のオーバーランを有する食
品を連続的に製造するに際し、オーバーランに影響を及
ぼす種々の要因の影響を受けることなく、かつ、シンプ
ルな制御系により、常に安定したオーバーラン値でアイ
スクリーム等を連続製造する。 【構成】 オーバーランを有する食品を製造する気液混
合機に於いて、オーバーランに大きく影響を及ぼす要因
である液状原料の供給流量,気液混合機内の圧力,吐出
製品の温度を常に一定とする為の制御装置と、気液混合
機により吐出された製品の密度を一定圧力下で検出し、
供給空気量をフィードバック制御する装置、即ち、気液
混合機の吐出側に設けた密度計,温度計,圧力計によ
り、該密度計内での製品中の含有気泡の容積変化量を算
出し、この変化量に基づき大気圧下に於ける製品中の含
有気泡の容積値に補正することにより大気圧下に於ける
製品のオーバーラン値を算出し、所望のオーバーラン値
となる様に空気流量をPID制御するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状原料と気体原料を
気液混合機によって混合した食品のオーバーラン、即
ち、気泡含有率を常に一定値で連続的に制御することが
出来るオーバーランを有する食品の連続製造装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】液状原料と気体原料を気液混合機によっ
て混合したオーバーランを有する食品の製造に、例えば
アイスクリームの製造がある。従来、アイスクリームの
製造は、液状原料のアイスクリームミックスと、適量の
空気を気液混合機であるアイスクリームフリーザーの冷
凍シリンダー内で混合かつ適温に冷凍することにより、
微細な気泡を含んだアイスクリーム製品を連続的に製造
している。また、アイスクリーム中の気泡含有率をオー
バーランと称し、数4で定義されている。
【0003】
【数4】 である。従って、アイスクリームのオーバーラン、即
ち、気泡含有率を低くすることは、特に乳原料の高濃度
のアイスクリームの場合、口の中でまったりとした感じ
を醸し出し、コクの持続性へとつながり高級感のあるも
のとなる。更に、均質化の条件によっては、口溶けが非
常に遅くなり高級感を引き出す。逆に、オーバーランを
高くすることは、口溶けのさっぱりとした商品やコーン
製品或いはソフトクリーム製品での保型性を強化するこ
とにつながり、オーバーランはその商品のコンセプトや
商品形態によって細かい設定が為される。その為、定め
られたオーバーランが製造中に変化してしまうことは、
品質設計上重大な問題となり、更に、生産コストにも大
きく影響してくる為、アイスクリーム製造上、このオー
バーラン値を一定に維持することは極めて重要な課題と
なっている。
【0004】このオーバーランは、アイスクリームフリ
ーザーに供給されるアイスクリームミックスの物性、或
いはアイスクリームミックス及び空気供給時の微徴な流
量及び圧力変動、またはアイスクリームフリーザー内で
の内圧及び温度変化、アイスクリームフリーザーから吐
出されるアイスクリーム製品の流量変化等、種々の要因
により変動してしまう。しかしながらこれらの因子全て
を制御しオーバーランを一定に保つことは不可能であり
一般に、熟練者がアイスクリームフリーザーより吐出さ
れたアイスクリーム製品をテスターカップと呼ばれる一
定容量の容器にすり切りに取り出し、その重量を計測す
ることによりオーバーラン値を算出し、所望するオーバ
ーラン値との差を考えて、空気供給ラインに取り付けら
れたバルブの開度を微徴に調整していた。しかし、オー
バーラン値を一定に維持することは困難で多年の経験を
積んだ熟練者においても5%程度のバラツキを発生させ
ていた。
【0005】また、最近オーバーランを自動制御するア
イスクリームフリーザーとして、アイスクリームフリー
ザー内に供給されるアイスクリームミックスの流量を電
磁流量計で測定し、ミックスポンプの回転数を一定に制
御すると共に、供給空気の流量を熱式質量流量計で測定
し、このアイスクリームミックス及び空気の流量値を基
にオーバーラン値を算出し、予め設定したオーバーラン
値と比較演算することにより、前記空気の添加比率を空
気供給ラインに取り付けたバルブにより制御し、更にオ
ーバーラン制御をより安定化させる為に、冷凍シリンダ
ー内の圧力を測定し、この測定値に基づきアイスクリー
ム製品の吐出ポンプの回転数を制御することにより、冷
凍シリンダー内の圧力を一定に維持するアイスクリーム
フリーザーが市販されている。
【0006】しかしながら、この装置は、アイスクリー
ムフリーザーから吐出されたアイスクリーム製品のオー
バーラン値を直接検出し、空気量を制御するフィードバ
ック制御ではなく、アイスクリームフリーザーに供給さ
れるアイスクリームミックス及び空気の流量を計測し、
これらの流量値に追従させて空気をある量だけ供給しよ
うとする比例制御である為、前記した如く、アイスクリ
ームミックス自体の物性である空気の抱き込み易さの状
態の変化や、アイスクリームミックス再生品の混合量の
違いによるアイスクリームミックスに予め含まれる気泡
含有量の変化、或いは、各ポンプの摩耗による空気漏れ
等の種々の要因に対応することが出来ず、アイスクリー
ムフリーザーから吐出されるアイスクリーム製品を常に
所望する一定のオーバーラン値に維持することが不可能
であった。
【0007】また、この様な問題点を解決する自動制御
方法として種々の提案がなされている。特開昭63−6
3346号の発明は、気液混合製品の一部をバルブで仕
切った一定容量のセルに導入し、そのセル中の気液混合
製品を圧縮したときの容積変化及び圧力変化によって、
気液混合製品のオーバーラン値を自動的に計測する方法
が提案されている。或いは、特開平2−156860号
の発明は、気液混合機の排出側に取り付けられた質量流
量計によりオーバーランを有する食品の質量流量値Mを
計測し、その計測値と予め入力された液状原料の密度D
の値から液状原料の体積流量値VL を算出する。
【数5】
【0008】また、排出ラインに取り付けられた圧力計
及び二周波励磁方式の電磁流量計でオーバーランを有す
る食品の圧力値P及び体積流量値VORを計測し、これら
の計測値を基に数6より大気圧下のオーバーラン値を算
出し、予め設定された所望のオーバーラン値と比較演算
し、気体原料の流量制御弁を制御して、所望のオーバー
ランを有する食品を連続的に製造する方法が提案されて
いる。
【数6】
【0009】また、特開平2−212760号の発明
は、アイスクリームフリーザーの製品出口側の配管中に
静電容量検出電極を挿入し、該検出電極により検出され
るキャパシタンスから、4辺ブリッジ,前置増幅器,演
算増幅器を介してアドミタンス値を測定してオーバーラ
ン値を検出し、該オーバーラン値を原料ミックス/気体
の比率制御系にフィードバックする方法が提案されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記したこれら3つの
発明の特徴は、アイスクリームフリーザーから吐出され
たアイスクリーム製品のオーバーラン値を何らかの方法
で直接検出し、また、この検出値に基づきアイスクリー
ムフリーザーに供給されるアイスクリームミックス及び
空気の流量をフィードバック制御することにより、前記
したオーバーランに影響を及ぼす因子の変動等の外乱を
無視することが出来る様にしたことにある。
【0011】しかしながら、特開昭63−63346号
の発明は、アイスクリーム製品を吐出ラインのバイパス
に設けたセル内に導入し、一旦バルブを閉めてからオー
バーラン測定を行い、その後バルブを開け、再度、セル
内にアイスクリーム製品を導入し測定をくり返すもの
で、連続的にオーバーラン値を検出するものではなかっ
た。また、前記セル内に導入したアイスクリーム製品の
圧縮容積を一定にする為にはステッピングモータを使用
する必要があるが、ステッピングモータは精密機械であ
るため、常にアイスクリームフリーザー周辺を水や蒸気
で洗浄するアイスクリーム製造工場では実際使用できな
かった。
【0012】また、前記特開平2−156860号の発
明は、オーバーランを算出するに当りアイスクリームフ
リーザーから吐出されたアイスクリーム製品の体積流量
と質量流量をそれぞれ電磁流量計及び質量流量計の2つ
の測定器で測定する為、装置の構成が非常に複雑であ
り、かつ、2つの計測値よりオーバーラン値を算出する
ので、2倍の計測誤差がオーバーラン値に含まれてしま
う為、電磁流量計及び質量流量計には非常に高い測定精
度が要求されるものであった。更に、排出側ラインは充
填機の作動サイクル等によって脈動するにもかかわら
ず、電磁流量計と質量流量計が直接排出ラインに設けら
れている為、計測誤差が大きかった。
【0013】更に、特開平2−212760号の発明
は、アイスクリームフリーザーから吐出されたアイスク
リーム製品が吐出圧により配管内で圧縮される為、キャ
パシタンスが吐出圧の影響を受け変動すること、及び、
アイスクリームミックス組成の違いによるキャパシタン
スの変化等を考慮しておらず、正確にオーバーラン値を
検出することは困難なものであった。
【0014】即ち、本発明は前述した問題点に鑑みなさ
れたもので、オーバーランを算出する為の検出器を1つ
にまとめると共に、この検出器を排出ラインとは別の圧
力を一定にしたバイパスラインに設けることにより、常
に高い精度で、かつ、安定したオーバーラン値で連続的
に製造することが出来るオーバーランを有する食品の連
続製造装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、個々に指
示値に基づき定量供給制御をするミックス供給ライン、
空気供給ライン、アイスクリームフリーザー、製品排出
ラインからなるオーバーランを有する食品の製造装置に
おいて、前記アイスクリームフリーザー排出側へ製品排
出ラインに製品の一部をバイパスさせるバイパスライン
を設け、このバイパスラインを一定圧力に調節する開度
調節弁と圧力コントローラを設けると共に、この一定圧
力下の圧力を検出する圧力検出器と、その製品密度を検
出する密度検出器を設け、この密度検出器の検出値ρ
(I)と、その予め設定されたミックスの密度ρ(M)
より数7により密度検出器内の製品の単位体積当りの空
気含有量a′を算出する手段と、この求めた一定圧力p
下での空気含有量a′から数8により標準気圧下におけ
る空気含有量aを算出する手段と、この空気含有量aか
ら数9により標準気圧下における製品のオーバーラン値
ORを算出し、予め設定された製品のOR値と比較演算
し、予め設定された製品のオーバーラン値を得るのに必
要な空気供給ラインに供給する空気量の流量を算出する
手段と、その予め設定された製品のオーバーラン値を得
るのに必要な空気供給ラインに供給する空気量の流量の
算出値により空気供給ラインの流量制御を行う空気流量
調節弁が空気供給ラインに取付けられていること、を特
徴とするオーバーランを有する食品の連続製造装置によ
って達成される。
【0016】
【数7】
【数8】
【数9】
【0017】
【作用】本発明に係るオーバーランを有する食品のオー
バーラン連続製造装置は、オーバーランコントローラー
に予め所望するアイスクリーム製品のオーバーラン値,
温度及び吐出流量を設定することにより、各コントロー
ラーにその製造条件に基づく指示が与えられ、その指示
値に基づき、オーバーランの変動に特に大きく影響を及
ぼす要因であるアイスクリームフリーザーへ供給される
ミックス流量,冷凍シリンダー内での圧力,アイスクリ
ーム温度を所望する値に一定となる様に各コントローラ
ーがそれぞれ制御する。そして、製造中に於けるアイス
クリームフリーザー吐出側のオーバーラン測定用バイパ
スラインに設けた密度計,温度計及び圧力計の値をオー
バーランコントローラーに入力することより、大気圧下
に於けるアイスクリーム製品のオーバーラン値をリアル
タイムに算出し、所望のオーバーラン値になる様に空気
供給量をフィードバック制御するものである。
【0018】さて、本発明の装置によるアイスクリーム
製品の算出理論を以下に示す。オーバーランとは、前述
した如く数4で定義されているが説明を簡単とする為、
数4を数12に変換する。即ち、オーバーランとは、ア
イスクリーム製品の単位体積あたり中に存在する空気容
量acm3 とアイスクリームミックス容量bcm3 の比
に100を乗じたもので表すことが出来る。
【数10】
【数11】
【数12】
【0019】また、大気圧下に於けるアイスクリーム製
品の密度ρ(I)g/cm3 は、製品中のアイスクリー
ムミックス重量に対して空気重量が無視出来る程小さい
ことより、アイスクリームミックス密度ρ(M)g/c
3 にアイスクリームミックス容量bcm3 を乗じた数
13,数14で表すことが出来る。
【数13】
【数14】
【0020】ところで、密度計内では管内での圧力損失
を受け、アイスクリーム製品の単位体積あたり中の空気
容量が大気圧下に於ける空気容量acm3 からa′cm
3 に変化する。この現象は、ボイル・シャルルの法則に
基づくものであり、密度計内での製品の単位体積あたり
中の空気容量a′cm3 は、密度計内での管内圧力Pk
g・f/cm2 と製品温度Tを測定することにより算出
することが出来る。また、アイスクリーム製品は、一般
に−15℃前後で食されるので、大気圧下に於ける−1
5℃のアイスクリーム製品の単位体積当り中の空気容量
acm3 とすると密度計内での製品の単位体積あたり中
の空気容量a′cm3 は数16に表すことが出来る。
【数15】
【数16】
【0021】また、密度計で測定したアイスクリーム製
品の密度ρ′(I)g/cm3 は、密度計内での製品の
単位体積あたり中の空気容量がa′cm3 であることよ
り数17,数18に表すことが出来る。
【数17】
【数18】
【0022】即ち、密度計で測定したアイスクリーム製
品の密度ρ′(I)g/cm3 より、大気圧下に於ける
アイスクリーム製品の単位体積あたり中の空気容量ac
3を数19に於いて算出することが出来る。
【数19】
【0023】故に、大気圧下に於ける−15℃のアイス
クリーム製品のオーバーラン値は数19を数12に代入
することにより算出することが出来る。
【数20】 したがって、オーバーランに影響を及ぼす種々の要因が
変動しても、これに追随して空気供給量を調節するよう
にしたから、常に安定したオーバーランを有する食品を
連続的に製造することが可能となり、品質を向上させる
と共に生産性を大きく伸ばすことが出来る。
【0024】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳述す
る。図1は、本発明に係わるオーバーランを有する食品
のオーバーラン自動制御装置を組み込んだアイスクリー
ム製品の制御系統図を示す。アイスクリームフリーザー
1の運転者が予めオーバーランコントローラー2にアイ
スクリーム製品のオーバーラン値,温度,吐出流量及び
アイスクリームミックスの密度を設定することにより、
該オーバーランコントローラー2からその製造条件に基
づく値が各ミックスポンプコントローラー3、マスフロ
ーコントローラー4、吐出ポンプコントローラー5、ア
イスクリーム温度コントローラー6に出力される。そし
て、アイスクリームフリーザー1の冷凍シリンダー11
内にミックスポンプ31より供給されるアイスクリーム
ミックスは、ミックス供給ライン7の該ミックスポンプ
31より下流に設けた質量流量計32によりミックス流
量が計測され、この計測値とオーバーランコントローラ
ー2より出力されたミックス流量指示値との差をミック
スポンプコントローラー3で演算し、計測値と指示値と
を一致させる様ミックスポンプ31の電源周波数をPI
D制御し、常に一定のミックス流量としている。
【0025】また、アイスクリームフリーザー1に供給
される空気は、空気供給ライン8に取り付けた空気流量
を測定する為のマスフロー42と呼ばれる圧力特性に優
れた熱式質量流量計により空気流量が計測され、この計
測値とオーバーランコントローラー2から指示された空
気流量値との差をマスフローコントローラー4で演算
し、計測値と指示値とが一致する様に空気流量調節弁4
1の開度をPID制御し、常に所定の空気流量としてい
る。
【0026】次に、所定の量だけ供給されるアイスクリ
ームミックスと空気とを冷凍・混合しアイスクリーム製
品とするアイスクリームフリーザー1の冷凍シリンダー
11内には、その内圧を測定する為の圧力計52が設け
てあり、該圧力計52の計測値とオーバーランコントロ
ーラー2からの指示値との差を吐出ポンプコントローラ
ー5で演算し、計測値と指示値とが一致する様に、吐出
ポンプ51の電源周波数をPID制御し、常に一定の圧
力に冷凍シリンダー11内を維持している。
【0027】次に、アイスクリームフリーザー1のアイ
スクリーム製品排出ライン9に設けたアイスクリーム製
品のオーバーラン計測用バイパスライン10の上流側に
取り付けたアイスクリーム製品の温度を検出する為の温
度計22の計測値とオーバーランコントローラー2から
の指示値との差をアイスクリーム温度コントローラー6
で演算し、計測値と指示値とが一致する様に、冷凍シリ
ンダー11を冷やす為の冷媒のサクションライン62に
設けた蒸発圧力調節弁63の開度をPID制御し、常に
一定の温度のアイスクリーム製品が吐出される様にして
いる。
【0028】更に、オーバーラン計測用バイパスライン
10に温度計22、圧力計23、密度計21を設けてあ
り、これらの計測値をオーバーランコントローラー2に
入力し、前述した演算処理を行う。即ち、密度計21の
計測値、該密度計内のアイスクリーム製品の温度及び圧
力値より、密度計内でのアイスクリーム製品中の気泡の
容積変化量を算出し、この変化量に基づき大気圧下に於
けるアイスクリーム製品の気泡容積に補正することによ
り、大気圧下に於けるオーバーラン値を算出する。ま
た、このオーバーラン算出値と予め設定したオーバーラ
ン設定値との差を演算し所望する一定のオーバーラン値
のアイスクリーム製品となる様にマスフローコントロー
ラー4に空気流量値を指示する。
【0029】また、密度計21の計測をより安定させる
為に、バイパスライン10に設けた圧力計23の計測値
を密度計内圧力コントローラー24に入力し、予め手入
力した圧力設定値との差を演算し、この差を無くす様に
バイパスラインの下流に設けた開度調節弁25の開度を
PID制御することにより密度計21を吐出量変動の影
響を受けることなく常に一定の圧力下で検出するように
している。
【0030】尚、前記密度計21は、音叉の原理を利用
し、2本のチューブに励磁コイルで逆位相の共振振動を
させ、その中に被測定液を流すことによりチューブ振動
数が被測定液の密度変化に対応し固有振動数になること
を利用して密度を検出するものである。そして、この密
度計21は、通路内には突起物や可動部がないので耐久
性,保守性,洗浄性に優れる。また、この密度計21内
の測定管の外部にはアルゴンガスを封入しており、結露
及び霜の付着による測定誤差の発生を防止している。
【0031】次に、上述したオーバーラン制御装置を組
み込んだアイスクリーム製造に於けるオーバーラン制御
結果を図2に示す。横軸は経過時間、縦軸はアイスクリ
ーム製品をテスターカップで5分毎に測定したオーバー
ラン計測値を示す。即ち、本発明に係るオーバーラン連
続製造装置を用いる事によりアイスクリーム製品のオー
バーランを3%以内の精度で制御していることがわか
る。
【0032】また、同様に従来の人手によるオーバーラ
ン制御状態を図3に示す。即ち、人手によるオーバーラ
ン制御ではオーバーランに最大10%程度のばらつきを
有していたことがわかる。
【0033】尚、実施例に於いて、アイスクリーム製品
でのオーバーラン自動制御について述べたが、これに制
約されず、他のオーバーランを有する食品の製造、例え
ば、バター,ホイップクリーム等についても当然に適用
できる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明は、オーバー
ランを有する食品を製造する気液混合機に於いて、オー
バーランに大きく影響を及ぼす要因である液状原料の供
給流量、気液混合機内の圧力、吐出製品の温度を常に一
定に維持し、かつ、気液混合機より吐出される製品のオ
ーバーラン値を一つの検出器により、しかも一定の圧力
下で検出し、その検出結果に基づき空気流量をフィード
バック制御するようにした為、外乱要因に左右されるこ
となく常に一定のオーバーランを有する製品を得ること
が出来る。
【0035】この為、オーバーランを有する食品のオー
バーランの一定化が図れ、品質の均質化及び操業の安定
に寄与することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のオーバーランを有する食品の連続製造
装置の全体制御系統図である。
【図2】実施例のオーバーラン自動制御結果のグラフで
ある。
【図3】従来の人手によるオーバーラン制御状態のグラ
フである。
【符号の説明】
1 アイスクリームフリーザー 2 オーバーランコントローラー 3 ミックスポンプコントローラー 4 マスフローコントローラー 5 吐出ポンプコントローラー 6 アイスクリーム温度コントローラー 7 ミックス供給ライン 8 空気供給ライン 9 アイスクリーム製品排出ライン 10 オーバーラン計測用バイパスライン 11 冷凍シリンダー 21 密度計 22 温度計 23 圧力計 24 密度計内圧力コントローラー 25 開度調節弁 31 ミックスポンプ 32 質量流量計 41 空気質量調節弁 42 マスフロー 51 吐出ポンプ 52 圧力計 61 冷媒の供給ライン 62 サクションライン 63 蒸発圧力調節弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 個々に指示値に基づき定量供給制御をす
    るミックス供給ライン、空気供給ライン、アイスクリー
    ムフリーザー及び製品排出ラインからなるオーバーラン
    を有する食品の製造装置において、 前記アイスクリームフリーザー排出側へ製品排出ライン
    に製品の一部をバイパスさせるバイパスラインを設け、
    このバイパスラインを一定圧力に調節する開度調節弁と
    圧力コントローラを設けると共に、この一定圧力下の圧
    力を検出する圧力検出器と、その製造密度を検出する密
    度検出器を設け、 この密度検出器の検出値ρ(I)と、その予め設置され
    たミックスの密度ρ(M)より数1により密度検出器内
    の製品の単位体積当りの空気含有量a′を算出する手段
    と、 この求めた一定圧力p′下での空気含有量a′から数2
    により標準気圧下における空気含有量aを算出する手段
    と、 この空気含有量aから数3により標準気圧下における製
    品のオーバーラン値ORを算出し、予め設定された製品
    のOR値と比較演算し、予め設定された製品のオーバー
    ラン値を得るのに必要な空気供給ラインに供給する空気
    量の流量を算出する手段と、 その予め設定された製品のオーバーラン値を得るのに必
    要な空気供給ラインに供給する空気量の流量の算出値に
    より空気供給ラインの流量制御を行う空気流量調節弁が
    空気供給ラインに取付けられていること、を特徴とする
    オーバーランを有する食品の連続製造装置。 【数1】 【数2】 【数3】
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012068238A (ja) * 2010-08-23 2012-04-05 Meiji Co Ltd 飲食品のオーバーランのインライン連続測定方法及び測定装置、並びに、当該測定方法を使用した飲食品の製造方法と、これにより製造した飲食品
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