JP5365016B2 - 半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

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この発明は、p型の領域とn型の領域とが交互に配置された並列pn層を備える半導体素子およびその製造方法に関する。
以下の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。超接合半導体素子とは、オン状態では電流を流すとともに、オフ状態では空乏化する並列pn層からなるドリフト部を備える半導体素子のことである。
図15は、従来の超接合半導体素子の構成を示す断面図である。図15に示す超接合半導体素子は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。図15に示すように、n+基板1の一方の主面上に、n領域3およびp領域4からなる並列pn層が設けられている。p領域4は、n+基板1に達している。p領域4の上部には、pベース領域5が設けられている。pベース領域5には、n+ソース領域6が選択的に設けられている。
pベース領域5の、n+ソース領域6とn領域3に挟まれた領域上には、ゲート酸化膜7を介してゲート電極8が設けられている。ソース電極9は、pベース領域5およびn+ソース領域6に接している。ドレイン電極10は、n+基板1の他方の主面に接している。ゲート電極8とソース電極9は、層間絶縁膜11により絶縁されている。
超接合MOSFETでは、n領域3およびp領域4が比較的高濃度でも、縦方向に延びるpn接合から横方向へ空乏層が伸びる2次元効果により、両側から伸びる空乏層が繋がり、ドリフト部全体が空乏化し易い。そのため、オン抵抗を小さくしつつ、耐圧を高くすることができるので、いわゆるオン抵抗と耐圧のトレードオフを改善することができる。
図16は、従来の超接合半導体素子の他の構成を示す断面図である。図16に示す超接合半導体素子は、ダイオードである。図16に示すように、pベース領域の代わりに、pアノード領域16が素子表面の全体に設けられている。n+ソース領域、ゲート酸化膜、ゲート電極および層間絶縁膜は設けられていない。ソース電極の代わりに、アノード電極17が設けられている。ドレイン電極の代わりに、カソード電極18が設けられている。
図16に示すダイオードと図15に示すMOSFETは、超接合の耐圧構造という点で同じである。従って、超接合半導体素子の耐圧に関して、説明を簡単にするため、図16に示す超接合ダイオードを用いて説明する。
図17は、図16のX−X'線およびY−Y'線に沿った電界強度分布を示す模式図である。図17において、21はn領域3の中央を通るX−X'線に沿った電界分布であり、22はp領域4の中央を通るY−Y'線に沿った電界分布である。また、x1およびx2は、それぞれ、pアノード領域16とn領域3との接合位置、およびn領域3とn+基板1との接合位置である。y1およびy2は、それぞれ、pアノード領域16とp領域4との接合位置、およびp領域4とn+基板1との接合位置である。n領域3の電界分布21およびp領域4の電界分布22のいずれも、逆バイアス時のアバランシェ電流が流れ始める直前の状態を示している。
図17に示すように、n領域3の濃度およびp領域4の濃度がチャージバランス条件を満たす場合には、接合部近傍を除いてほぼ均一な電界分布となる。チャージバランス条件では、n領域3およびp領域4のいずれも、不純物濃度と領域の幅の積が2×1012/cm2〜4×1012/cm2程度である。例えば領域の幅が10μmである場合、不純物濃度は2×1015/cm3〜4×1015/cm3程度である。MOSFETなどに適用した場合に領域の幅と不純物濃度を調整することで、領域の幅を小さくすればするほどオン抵抗を低減することができる。
電圧は、電界強度を距離で積分した値である。従って、均一な電界分布にすることにより最大電界強度の上昇を抑え、衝突電離によるアバランシェ増倍を抑えることにより、短い距離で高い耐圧を保持することが可能である。特に、MOSFETやショットキーダイオードなどのユニポーラデバイスでは、伝導度変調による低オン抵抗化を図ることができないので、超接合構造を適用することは有効である。ドリフト領域が単一の導電型領域で構成された通常のMOSFET等のユニポーラデバイスでは、オン抵抗は耐圧のほぼ2.4乗に比例する。それに対して、超接合半導体素子のオン抵抗は耐圧のほぼ1乗に比例するので、超接合半導体素子は、高耐圧素子に有効であり、耐圧250V以上の素子に多く適用されつつある。
ところで、従来、超接合構造を有する半導体素子において、並列pn層に不純物濃度分布を設けることが提案されている。例えば、下記特許文献1に開示された半導体素子は、第1と第2の主面と、主面に設けられた二つの主電極と、第1と第2の主面間に低抵抗層と、オフ状態で空乏化する第1導電型ドリフト領域と第2導電型仕切り領域とを交互に配置した並列pn層とを備える超接合半導体素子において、少なくとも並列pn層の一部において、厚さ方向で不純物濃度が異なることを特徴とする。また、下記特許文献2に開示された半導体素子は、第1導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層に電気的に接続された第1の主電極と、前記第1の半導体層内に形成され、横方向に周期的に配置され、縦方向における不純物量の分布が前記第1の半導体層内の縦方向における不純物量の分布とは異なる第2導電型の第2の半導体層と、前記第1の半導体層および第2の半導体層の表面に選択的に形成された第2導電型の第3の半導体層と、前記第3の半導体層の表面に選択的に形成された第1導電型の第4の半導体層と、前記第3の半導体層および前記第4の半導体層の表面に接合するように形成された第2の主電極と、前記第1の半導体層、第3の半導体層および第4の半導体層の表面にゲート絶縁膜を介して形成された制御電極とを具備し、前記第1の半導体層は、前記第2の主電極から前記第1の主電極に向かう縦方向において不純物濃度が大きくなる分布を有し、前記第2の半導体層は、前記第2の主電極から前記第1の主電極に向かう縦方向において不純物濃度が小さくなる分布を有することを特徴とする。また、下記特許文献3に開示された半導体素子は、第1と第2の主面と、第1と第2の主面にそれぞれ設けられた主電極と、第1と第2の主面間に第1導電型低抵抗層と、第1導電型領域と第2導電型領域とを交互に配置した並列pn層とを備える半導体素子において、第1主面側における前記第2導電型領域の不純物濃度が隣接する第1導電型領域の不純物濃度より高く、第2主面側における前記第2導電型領域の不純物濃度が隣接する第1導電型領域の不純物濃度より低いことを特徴とする。
特開2002−134748号公報(請求項14) 特許第3634830号公報(請求項1) 特開2004−72068号公報(請求項1)
しかしながら、図15に示すMOSFETでは、pn接合に逆バイアスが印加されてアバランシェによる電流が多く流れると負性抵抗が発生する。そのため、素子が破壊され易く、L負荷でターンオフする場合などに必要なアバランシェ耐量が低いという課題がある。この課題について、以下に詳細に説明する。
図18は、図16のX−X'線に沿った電界分布のアバランシェ電流依存性および不純物濃度分布を示す模式図である。図18において、23、24および25は、それぞれ、衝突電離によりアバランシェ電流が流れる直前の電界分布、アバランシェ電流が少ないときの電界分布およびアバランシェ電流が多いときの電界分布であり、26は不純物濃度分布である。図18に示すように、不純物濃度分布26は、位置x1と位置x2の間、すなわち図16のn領域3において均一である。p領域における電界分布のアバランシェ電流依存性については、電子と正孔のイオン化率の違いや飽和速度の違いなどで若干異なるが、基本的にはn領域の場合と同様である。
図18に示すように、アバランシェ電流が流れる直前の状態では、23の電界分布のように、位置x1と位置x2の間で電界分布は均一となる。アバランシェ電流が少ない状態では、24の電界分布のように、位置x2付近の電界強度が増加する。その理由は、以下の通りである。図18の23のような電界分布にあるときに、最大電界強度を有する位置x1付近でアバランシェが起こると、衝突電離により発生した正孔はX方向、すなわちアノード電極へ向かって、また電子はX'方向、すなわちカソード電極へ向かって、高い電界により高速で移動する。電子および正孔の飽和速度は107cm/s程度と大きく、少ないキャリアで大きな電流を流すことができる。
従って、アバランシェ電流がある程度よりも少ない場合には、キャリアの電荷による影響を無視することができる。しかし、アバランシェ電流がある程度よりも多くなると、キャリアの電荷による影響を無視することができなくなる。電荷密度と電界強度の関係は、次の(1)式のポアソン方程式により決定される。(1)式において、qは素電荷であり、pは正孔濃度であり、nは電子濃度であり、Ndはドナー濃度であり、εは誘電率である。
dE/dx=−q(p−n+Nd)/ε ・・・(1)
位置x1近傍よりX'側、すなわちカソード電極側では、上記(1)式の電子濃度nが増加するので、dE/dxの値が大きくなる。なお、図18の23のような電界分布の場合には、位置x1近傍のみで衝突電離による電子・正孔対の生成が起こるので、位置x1近傍よりもX'側では、正孔濃度pは無視できるほどに小さい。また、pn接合構造が通常の1次元の構造である場合には、ドナー濃度Ndが有限の値であるときにdE/dxは負の値となる。それに対して、超接合構造の場合には、上述した2次元効果により、ドナー濃度Ndが有限の値であるときにdE/dxが0になる。
アバランシェ電流が増加してdE/dxが正の大きな値になると、図18の24のような電界分布になり、位置x2付近の電界強度が増加する。それによって、位置x2付近でも衝突電離が発生するようになる。その衝突電離により発生した電子がX'方向へ高速で移動するので、位置x2よりもX'側では、さらに電子濃度nが増加し、dE/dxがさらに大きくなる。一方、位置x2よりもX側、すなわちアノード電極側では、位置x2近傍での衝突電離により生成された正孔がX方向へ高速で移動する。それによって、正孔濃度pが増加するので、dE/dxの値は小さくなる。このような過程を経て、図18の25の電界分布のように、n領域の中央部で低く両端で高い略M字状の分布となる。
衝突電離による電子・正孔対の生成確率は、電界に非常に大きく依存する。図18の略M字状の電界分布25では、両端の電界強度の高い部分の電界は、電流が増加してもわずかしか増加しない。換言すれば、両端の電界強度が高い部分の電界強度を少し増加させるだけで、大きなアバランシェ電流を流すことができる。このため、略M字状の電界分布25になると、アバランシェ電流が少ないときの電界分布24に比較して、電圧が小さくなる。すなわち、図18においてS1で示す電界強度積分値減少分(左下がりのハッチング領域)と、S2で示す電界強度積分値増加分(右下がりのハッチング領域)の関係がS1>S2となる場合には、電流が増加すると電圧が減少するという、いわゆる負性抵抗となる。この様子を図19に示す。
図19は、図16のX−X'線に沿った部分のI−V特性を示す模式図である。図19のI−V特性曲線27において、23'、24'および25'は、それぞれ、アバランシェにより電流が流れ始める点、位置x2で衝突電離が発生し始めて負性抵抗が現われ始める点、アバランシェ電流が増加して電圧が低下した点であり、図18の23、24および25の電界分布に対応している。負性抵抗が現われると、電流の集中箇所にさらに電流が集中するという正帰還が発生する。そのため、素子の破壊が容易に起こる。
このように、アバランシェ電流が流れる直前の電圧状態のときに均一に近い電界分布を有する素子では、アバランシェ電流密度が低い段階で負性抵抗になるため、通常の縦型MOSFETよりもアバランシェ電流を多く流すことができない。このことが、超接合半導体素子の適用分野を制限する原因となっている。これを改善するため、n領域の濃度をチャージバランス条件よりも高くすることが考えられる。
図20は、n領域の濃度をチャージバランス条件よりも高くした場合の図16のX−X'線に沿った電界分布のアバランシェ電流依存性を示す模式図である。図20において、28、29、30および31は、それぞれ、衝突電離によりアバランシェ電流が流れる直前の電界分布、アバランシェ電流が少ないときの電界分布、それよりも少しアバランシェ電流が増えたときの電界分布およびアバランシェ電流が多いときの電界分布である。図20に示すように、アバランシェ電流が流れる直前の電界分布28は、図18のアバランシェ電流が流れる直前の電界分布23と比較して位置x1よりもX'側でdE/dxが負になっている。
この場合、電圧は、図18の電界分布よりも低くなる。X'側の電界強度分布は、アバランシェ電流が流れてdE/dxが増加すると、ある時点で図18の23の電界分布のような均一な電界分布29となる。アバランシェ電流が増加すると、図18の24の電界分布に相当する電界分布30となる。さらにアバランシェ電流が増加すると、図18の25の電界分布に相当する略M字状の電界分布31となる。このため、図18の電界分布と比較して高いアバランシェ電流まで負性抵抗が現われない。従って、アバランシェ電流が流れる直前の電圧状態のときに負のdE/dxを有する素子は、高いアバランシェ耐量を有することになる。この様子を図21に示す。
図21は、n領域の濃度をチャージバランス条件よりも高くした場合の図16のX−X'線に沿った部分のI−V特性を示す模式図である。図21において、実線のI−V特性曲線32は、n領域の濃度がチャージバランス条件よりも高い場合のものである。一点鎖線のI−V特性曲線27は、n領域の濃度がチャージバランス条件にある場合のものであり、図19のI−V特性曲線と同じである。I−V特性曲線32の30'およびI−V特性曲線27の24'は、負性抵抗が現われ始める点であり、それぞれ、図20の30の電界分布および図18の24の電界分布に対応している。
図21に示すように、n領域の濃度がチャージバランス条件よりも高い場合(I−V特性曲線32)、n領域の濃度がチャージバランス条件にある場合(I−V特性曲線27)と比較して、初期アバランシェ耐圧は低いが、負性抵抗が現われる電流が大きくなっている。つまり、n領域の濃度をチャージバランス条件よりも高くすると、アバランシェ耐量が増加する。しかし、n領域の濃度を高くし過ぎると、並列pn層において横方向の空乏層の広がりが不十分となり、空乏層が繋がらずに耐圧が急激に低下するおそれがある。
このため、n領域を高濃度化するのにも限界があり、アバランシェ耐量を大幅に改善するのは困難である。また、実際にはn領域の濃度にばらつきがあり、n領域において濃度の高い部分では耐圧が大きく低下し、濃度の低い部分では負性抵抗によりアバランシェ耐量が低下してしまうため、安定に製品を作ることが困難である。図16のn+基板1とn領域3の間に、n領域3よりも高い一定濃度の中間濃度領域を挿入することによって、負性抵抗が現われる電流を大きくすることができる。
図22は、中間濃度領域を挿入した場合の図16のX−X'線に沿った電界分布のアバランシェ電流依存性および不純物濃度分布を示す模式図である。図22において、33、34および35は、それぞれ、アバランシェ電流が流れる直前の電界分布、アバランシェ電流が少ないときの電界分布およびアバランシェ電流が多いときの電界分布であり、36は不純物濃度分布である。また、x1、x3およびx4は、それぞれ、pアノード領域とn領域との接合位置、n領域と中間濃度領域との接合位置、および中間濃度領域とn+基板との接合位置である。図22に示すように、不純物濃度分布36において、位置x1と位置x3の間(n領域)の濃度、および位置x3と位置x4の間(中間濃度領域)の濃度は、ともに均一である。また、位置x3と位置x4の間(中間濃度領域)の濃度の方が位置x1と位置x3の間の濃度よりも高い。
図23は、中間濃度領域を挿入した場合の図16のX−X'線に沿った部分のI−V特性を示す模式図である。図23において、実線のI−V特性曲線37は、中間濃度領域がある場合のものである。一点鎖線のI−V特性曲線27は、中間濃度領域がない場合のものであり、図19のI−V特性曲線と同じである。図23に示すように、中間濃度領域がある場合(I−V特性曲線37)、一定のアバランシェ電流までは正の大きな抵抗を有するので、中間濃度領域がない場合(I−V特性曲線27)と比較して、負性抵抗が現われる電流密度が増加する。しかし、中間濃度領域がある場合(I−V特性曲線37)、一旦、負性抵抗が現われると、電圧が大きく減少し、素子の破壊が発生しやすくなる。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、アバランシェ耐量の高い半導体素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、の発明にかかる半導体素子は、第1導電型高濃度半導体層と、第1導電型半導体領域と第2導電型半導体領域とを交互に配置した並列pn層とを前記第1導電型高濃度半導体層上に備える半導体素子において、前記第1導電型高濃度半導体層と前記第1導電型半導体領域の間に、前記第1導電型半導体領域との接合面から前記第1導電型高濃度半導体層との接合面に向かって不純物濃度が高くなるような濃度勾配を有する第1導電型濃度勾配領域を備え、前記並列pn層はドリフト領域であり、前記第1導電型半導体領域の不純物濃度は均一であることを特徴とする。
また、の発明にかかる半導体素子は、上述した発明において、前記第1導電型濃度勾配領域の濃度勾配が5×1018cm-4以下であることを特徴とする。
また、の発明にかかる半導体素子は、上述した発明において、前記第1導電型濃度勾配領域の濃度勾配が5×1018cm-4の領域では、前記第1導電型半導体領域と第2導電型半導体領域とのチャージバランス条件に相当する前記第1導電型半導体領域の濃度に5×1014cm-3を加えた濃度以下であることを特徴とする。
また、の発明にかかる半導体素子は、上述した発明において、前記第2導電型半導体領域に接する第2導電型ベース領域と、前記第2導電型ベース領域内に選択的に設けられた第1導電型ソース領域と、前記第2導電型ベース領域の、前記第1導電型ソース領域と前記第1導電型半導体領域に挟まれた部分の表面にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、前記第1導電型ソース領域および前記第2導電型ベース領域に接するソース電極と、前記第1導電型高濃度半導体層に接するドレイン電極と、をさらに備えることを特徴とする。
また、の発明にかかる半導体素子は、上述した発明において、前記第2導電型半導体領域にオーミック接触し、かつ前記第1導電型半導体領域にショットキー接合するアノード電極と、前記第1導電型高濃度半導体層に接するカソード電極と、をさらに備えることを特徴とする。
また、の発明にかかる半導体素子は、上述した発明において、前記第2導電型半導体領域の、前記第1導電型高濃度半導体層側に対して反対側の表面に、該表面に向かって濃度が高くなる第2導電型濃度勾配領域を備え、前記第2導電型半導体領域の、前記第1導電型高濃度半導体層側の不純物濃度は均一であることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体素子は、上述した発明において、前記第2導電型半導体領域の不純物濃度は均一であることを特徴とする。また、の発明にかかる半導体素子は、上述した発明において、前記第2導電型半導体領域が前記第1導電型高濃度半導体層に接することを特徴とする。
また、の発明にかかる半導体素子は、上述した発明において、前記第2導電型半導体領域が前記第1導電型高濃度半導体層および前記第1導電型濃度勾配領域から離れていることを特徴とする。
また、の発明にかかる半導体素子は、上述した発明において、前記第2導電型半導体領域が前記第1導電型高濃度半導体層から離れ、かつ前記第1導電型濃度勾配領域に接することを特徴とする。
また、の発明にかかる半導体素子の製造方法は、第1導電型高濃度半導体層の表面に、前記第1導電型高濃度半導体層よりも濃度の低い第1導電型中間濃度半導体領域をエピタキシャル成長させる工程と、前記第1導電型中間濃度半導体領域の表面に、前記第1導電型中間濃度半導体領域よりも濃度く、かつ濃度が均一な第1導電型低濃度半導体領域をエピタキシャル成長させる工程と、高温熱処理を行って前記第1導電型中間濃度半導体領域を、前記第1導電型低濃度半導体領域との接合面から前記第1導電型高濃度半導体層との接合面に向かって不純物濃度が高くなるような濃度勾配を有する第1導電型濃度勾配領域とする工程と、前記第1導電型低濃度半導体領域の表面から所定の間隔おきにトレンチを形成する工程と、第2導電型半導体をエピタキシャル成長させて前記トレンチを第2導電型半導体領域で埋めることにより、前記第1導電型低濃度半導体領域と前記第2導電型半導体領域とを交互に配置した並列pn層からなるドリフト領域を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
また、の発明にかかる半導体素子の製造方法は、不純物を含むガス濃度を連続的に変化させながらエピタキシャル成長を行って第1導電型高濃度半導体層の表面に、前記第1導電型高濃度半導体層から遠ざかるのに連れて不純物濃度が低くなるような濃度勾配を有する第1導電型濃度勾配領域を積層する工程と、前記第1導電型濃度勾配領域の表面に、該表面における前記第1導電型濃度勾配領域の濃度以下で、かつ濃度が均一な第1導電型低濃度半導体領域をエピタキシャル成長させる工程と、前記第1導電型低濃度半導体領域の表面から所定の間隔おきにトレンチを形成する工程と、第2導電型半導体をエピタキシャル成長させて前記トレンチを第2導電型半導体領域で埋めることにより、前記第1導電型低濃度半導体領域と前記第2導電型半導体領域とを交互に配置した並列pn層からなるドリフト領域を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、第1導電型高濃度半導体層と並列pn層の第2導電型半導体領域の間に逆バイアス電圧が印加された場合、空乏層端が、アバランシェ開始電圧付近で第1導電型濃度勾配領域に到達し、アバランシェ電流の増加に伴って第1導電型濃度勾配領域の高濃度側に広がる。それによって、アバランシェ電流の増加による強電界領域中央部の電界強度の低下が補償されるので、負性抵抗が現われるのを防ぐことができる。
本発明にかかる半導体素子およびその製造方法によれば、アバランシェ耐量を高くすることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体素子およびその製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる超接合半導体素子の構成を示す断面図である。図1に示すように、実施の形態1の超接合半導体素子はMOSFETであり、n+基板(高濃度半導体層)1と並列pn層のn領域3の間にn濃度勾配領域2が設けられている。n濃度勾配領域2の不純物濃度は、n領域3との接合面からn+基板1との接合面に向かって緩やかに増加する。
並列pn層のp領域4は、n+基板1に達している。p領域4の形状は、図1の奥行き方向に延びるストライプ状であってもよいし、方形状または格子状であってもよい。p領域4がストライプ状である場合には、pベース領域5は、p領域4に沿ってp領域4の上部に設けられていてもよいし、p領域4の延びる方向と異なる斜め方向または直交方向にストライプ状に延びるように形成されていてもよい。その他の構成は、図15に示す従来のMOSFETと同じであるので、説明を省略する。実施の形態1のMOSFETを含め、本発明を適用した超接合半導体素子の耐圧については、簡単のため、実施の形態2において説明する。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2にかかる超接合半導体素子の構成を示す断面図である。図2に示すように、実施の形態2の超接合半導体素子はダイオードであり、並列pn層のn領域3およびp領域4とn+基板1との間に、実施の形態1と同様のn濃度勾配領域2が設けられている。p領域4は、n濃度勾配領域2に達しているが、n+基板1には達していない。その他の構成は、図16に示す従来のダイオードと同じであるので、説明を省略する。
図3は、図2のn領域3の中央を通るX−X'線に沿った電界分布のアバランシェ電流依存性および不純物濃度分布を示す模式図である。図3において、x1、x5、x6およびx7は、それぞれ、pアノード領域とn領域との接合位置、n領域とn濃度勾配領域との接合位置、n濃度勾配領域の中間位置、およびn濃度勾配領域とn+基板との接合位置である。また、41および42は、それぞれ、アバランシェ電流が流れる直前の電界分布およびアバランシェ電流が多いときの電界分布であり、43は不純物濃度分布である。図3に示すように、不純物濃度分布43において、位置x1と位置x5の間(n領域)の濃度は均一である。位置x5と位置x7の間(n濃度勾配領域)の濃度は、位置x5から位置x7に向かって緩やかに増加する。
図3に示すように、アバランシェ電流が流れる直前の状態では、41の電界分布のように、位置x1と位置x5の間で電界分布は均一となる。アバランシェ電流が増加すると、図3の42の電界分布のように、略M字状の分布となる。しかし、n濃度勾配領域があることによって、電流の増加により空乏層端(強電界領域端)がX'側(カソード電極側)に伸びるので、電圧が増加し、負性抵抗が現われない。これは、電界強度が低下する領域において、電界強度積分値減少分S1と電界強度積分値増加分S2の関係がS2>S1である場合に相当する。正確には、位置x1近傍よりX側(アノード電極側)の電界強度も変化するが、簡単のため、ここでは省略する。
このように、アバランシェ電流の増加に対して常にS2>S1が満足される条件であれば、負性抵抗が現われない。従って、図3の43のような不純物濃度分布を有する素子では、負性抵抗による電流集中が起こらないので、アバランシェ電流を多く流しても、容易に破壊することなく、高いアバランシェ耐量を有する。また、並列pn層のn領域にある程度の濃度のばらつきがある場合でも、アバランシェ電流の増加に対して電圧が増加する。従って、図20および図21を参照しながら説明した素子では、濃度絶対値のばらつきによって耐圧が大きく低下したり、アバランシェ耐量が低下することがあるが、本発明を適用した素子では、そのようなことがない。
次に、空乏層端がX'側に伸びる理由について説明する。位置x5よりもX'側では、ほとんどが電子電流である。従って、前記(1)式において、正孔濃度pを0に近似すると、dE/dxが0となる点は、電子濃度nとドナー濃度Ndが等しくなる点である。アバランシェ電流が増加するのに伴って電子電流が増加すると、電子濃度nが増加する。そのため、dE/dxが0となる点は、ドナー濃度Ndが高くなる方へ移動することになる。これに伴って、空乏層端がX'側に移動する。実際には、上述した2次元効果により、dE/dxが0となる点では、電子濃度nがドナー濃度Ndよりも小さくなるが、電子濃度nの増加に伴ってdE/dxが0となる点がX'側に移動するという点においては、同様である。
このように空乏層端が移動することによって負性抵抗が現れない条件は、250V耐圧素子においてn濃度勾配領域の濃度勾配が5×1018cm-4程度である。耐圧が高くなると空乏層幅が増加し、アバランシェ電流の増加に伴って電界強度が低下する中央部分の幅(電界強度積分値減少分S1)が増加するので、n濃度勾配領域の濃度勾配はより緩やかである必要がある。従って、n濃度勾配領域の濃度勾配は、5×1018cm-4以下であるのが適当である。濃度勾配領域の濃度勾配が緩いほど負性抵抗になりにくいが、その分、低濃度領域の幅が増えるため、オン電圧が上昇してしまう。従って、低濃度勾配のn濃度勾配領域の幅を短くすることが好ましい。このn濃度勾配領域に必要な幅は、アバランシェ耐量の要求電流密度によって決まる。
アバランシェ耐量の要求電流密度の値は、耐圧により異なり、耐圧が高いほど低い。これは、耐圧が高いとオン抵抗が高くなるため、損失との関係で定格電流密度が低くなるからである。用途によっても異なるが、通常、アバランシェ耐量が必要とされる用途において、例えば250V付近の耐圧素子におけるアバランシェ耐量の要求電流密度の値は、300〜800A/cm2程度である。電流密度Jにおける電子濃度nは、次の(2)式で与えられる。(2)式において、Jは電流密度(A/cm2)であり、qは電子の素電荷であり、Vsは電子の飽和速度である。
n=J/qVs ・・・(2)
例えば、電流密度Jが800A/cm2である場合には、電子濃度nは5×1014cm-3となる。pn接合構造が通常の1次元の構造である場合には、前記(1)式よりX'側の空乏層端付近のdE/dxが0となる点は、ドナー濃度Ndが5×1014cm-3となる点である。しかし、本発明を適用した超接合半導体素子では、上述した2次元効果により、さらにチャージバランス条件に相当する濃度分高い濃度でdE/dxがほぼ0となる。
例えば、並列pn層におけるn領域の幅が10μmである場合、ドナー濃度Ndが3×1015cm-3程度であるときにチャージバランス条件となる。従って、次の(3)式より、実際には3.5×1015cm-3付近までの濃度領域において濃度勾配が緩やかなn濃度勾配領域である必要がある。
3×1015cm-3+5×1014cm-3=3.5×1015cm-3 ・・・(3)
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3にかかる超接合半導体素子の構成を示す断面図である。図4に示すように、実施の形態3の超接合半導体素子はMOSFETであり、p領域4がn濃度勾配領域2には達しているが、n+基板1に達していない点で、図1に示すMOSFETとは異なる。その他の構成は、図1に示すMOSFETと同じであるので、説明を省略する。
図5は、図4のp領域4の中央を通るY−Y'線に沿った電界分布のアバランシェ電流依存性および不純物濃度分布を示す模式図である。図5において、y1、y3およびy4は、それぞれ、pベース領域とp領域との接合位置、p領域とn濃度勾配領域との接合位置、およびn濃度勾配領域とn+基板との接合位置である。また、51および52は、それぞれ、アバランシェ電流が流れる直前の電界分布およびアバランシェ電流が多いときの電界分布であり、53は不純物濃度分布である。図5の52の電界分布のように、アバランシェ電流が増加すると、p領域とn濃度勾配領域の接合付近で空乏層がY'側(ドレイン電極側)に広がるので、p領域で負性抵抗が現われるのを抑制することができる。実施の形態3は、特に大きなアバランシェ耐量が要求され、p領域での負性抵抗が問題になる場合に有効である。
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4にかかる超接合半導体素子の構成を示す断面図である。図6に示すように、実施の形態4の超接合半導体素子はMOSFETであり、p領域4がn濃度勾配領域2には達していない点で、図4に示すMOSFETとは異なる。その他の構成は、図4に示すMOSFETと同じであるので、説明を省略する。実施の形態4でも実施の形態3と同様の効果が得られる。しかし、p領域4とn濃度勾配領域2の間の距離を大きくすると、n領域3のうち、p領域4のない深さの部分が等価的に高濃度となり、負性抵抗が現われる可能性があるため、注意が必要である。
実施の形態5.
図7は、本発明の実施の形態5にかかる超接合半導体素子の構成を示す断面図である。図7に示すように、実施の形態5の超接合半導体素子はMOSFETであり、p領域4とpベース領域5の間にp濃度勾配領域19が設けられている点で、図1に示すMOSFETとは異なる。p濃度勾配領域19は、p領域4からpベース領域5へ向かって濃度が高くなる。その他の構成は、図1に示すMOSFETと同じであるので、説明を省略する。実施の形態5は、特に大きなアバランシェ耐量が要求され、p領域での負性抵抗が問題になる場合に有効である。p領域4は、n+基板1に達していてもよいし(図7)、図4のようにn濃度勾配領域2には達しているが、n+基板1には達していなくてもよいし、図6のようにn濃度勾配領域2に達していなくてもよい。また、ダイオードなどのMOSFET以外の素子においても、p濃度勾配領域19を設けることができる。
実施の形態6.
図8は、本発明の実施の形態6にかかる超接合半導体素子の構成を示す断面図である。図8に示すように、実施の形態6の超接合半導体素子はショットキーバリアダイオードである。アノード電極17は、n領域3に対してショットキー接合となり、p領域4に対してオーミック接触する。p領域4は、n濃度勾配領域2には達しているが、n+基板1には達していなくてもよいし(図8)、図1のようにn+基板1に達していてもよいし、図6のようにn濃度勾配領域2に達していなくてもよい。
実施の形態7.
図9〜図12は、本発明の実施の形態7にかかる超接合半導体素子の製造方法を説明する断面図である。まず、図9に示すように、高濃度(低抵抗)のn+基板1を用意し、その一方の主面に、n+基板1よりも濃度の低い中間濃度のn領域61、および中間濃度のn領域61よりも濃度の低い低濃度のn領域62を順次エピタキシャル成長させる。中間濃度のn領域61と低濃度のn領域62は、同一のチャンバー内で、不純物を含むガス濃度を変化させるだけで、連続して成長させることができる。
次いで、高温熱処理によりn+基板1からn領域61への拡散を行い、中間濃度のn領域61をn濃度勾配領域2とする。そして、その後図10に示すように、低濃度のn領域62の表面から例えばn濃度勾配領域2に達するように、所定の幅のトレンチ63を所定の間隔おきに形成する。低濃度のn領域62の残った部分が並列pn層のn領域3となる。次いで、図11に示すように、p領域64をエピタキシャル成長させてトレンチ63を埋める。
次いで、図12に示すように、エピタキシャル成長層(p領域64)のn領域3の表面よりも上の部分を研磨により取り除き、n領域3の表面を露出させる。トレンチ内に埋め込まれたp領域64が並列pn層のp領域4となる。これ以降は、通常のMOSFETやダイオードを形成する場合と同様である。なお、トレンチエッチングの時間を調整することにより、トレンチ63をn+基板1に達するように形成することもできるし、n濃度勾配領域2に達しないように形成することもできる。
実施の形態8.
図13および図14は、本発明の実施の形態8にかかる超接合半導体素子の製造方法を説明する断面図である。まず、図13に示すように、高濃度(低抵抗)のn+基板1を用意し、不純物を含むガス濃度を連続的に変化させながらエピタキシャル成長を行うことにより、n+基板1の一方の主面に、不純物濃度が連続的に変化するn濃度勾配領域2を積層する。次いで、図14に示すように、n濃度勾配領域2の上に低濃度のn領域62をエピタキシャル成長させる。n濃度勾配領域2と低濃度のn領域62は、同一のチャンバー内で、不純物を含むガス濃度を変化させるだけで、連続して成長させることができる。次いで、図10に示すように、トレンチ63を形成する。これ以降は、実施の形態7と同じである。
ここで、エピタキシャル成長工程やその後のMOSFETの形成工程での熱処理によっても、n+基板1とn領域3の間に濃度勾配を有する領域を形成することはできる。しかし、それらの工程における温度条件では、上述したような所望の効果が得られるような緩やかな濃度勾配にならない。また、それらの工程における温度条件を高くすると、n領域3とp領域4の間で相互拡散が起こり、n領域3およびp領域4の両方とも濃度が低下してしまうため、耐圧とオン抵抗のトレードオフを改善することができない。従って、実施の形態7や実施の形態8の方法により、n濃度勾配領域2を形成する必要がある。
以上説明したように、各実施の形態によれば、n+基板1とp領域4の間に逆バイアス電圧が印加された場合、空乏層端が、アバランシェ開始電圧付近でn濃度勾配領域2に到達し、アバランシェ電流の増加に伴ってn濃度勾配領域2の高濃度側に広がる。それによって、アバランシェ電流の増加による強電界領域中央部の電界強度の低下を補償することができるので、負性抵抗が現れるのを防ぐことができる。従って、オン抵抗と耐圧のトレードオフを悪化させることなく、アバランシェ耐量を改善することができる。
以上において本発明は、上述した実施の形態に限らず、種々変更可能である。例えば、実施の形態中に記載した寸法や濃度などは一例であり、本発明はそれらの値に限定されるものではない。また、Siデバイスでは移動度の大きいn領域をドリフト領域として用いるのが一般的であるので、各実施の形態では第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、本発明は第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としても同様に成り立つ。また、本発明は、n+基板1をp+基板またはp+層としたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)においても同様である。
以上のように、本発明にかかる半導体素子およびその製造方法は、高耐圧かつ大電流容量のMOSFET、ダイオードおよびIGBT等の超接合半導体素子に有用であり、特に、スイッチング電源などに使用される低オン抵抗のパワースイッチング素子に適している。
本発明の実施の形態1にかかる超接合MOSFETの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる超接合ダイオードの構成を示す断面図である。 図2のX−X'線に沿った電界分布のアバランシェ電流依存性および不純物濃度分布を示す模式図である。 本発明の実施の形態3にかかる超接合MOSFETの構成を示す断面図である。 図4のY−Y'線に沿った電界分布のアバランシェ電流依存性および不純物濃度分布を示す模式図である。 本発明の実施の形態4にかかる超接合MOSFETの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態5にかかる超接合MOSFETの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態6にかかる超接合ダイオードの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態7にかかる超接合半導体素子の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態7にかかる超接合半導体素子の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態7にかかる超接合半導体素子の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態7にかかる超接合半導体素子の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態8にかかる超接合半導体素子の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態8にかかる超接合半導体素子の製造方法を説明する断面図である。 従来の超接合MOSFETの構成を示す断面図である。 従来の超接合ダイオードの構成を示す断面図である。 図16のX−X'線およびY−Y'線に沿った電界強度分布を示す模式図である。 図16のX−X'線に沿った電界分布のアバランシェ電流依存性および不純物濃度分布を示す模式図である。 図16のX−X'線に沿った部分のI−V特性を示す模式図である。 図16のX−X'線に沿った電界分布のアバランシェ電流依存性を示す模式図である。 図16のX−X'線に沿った部分のI−V特性を示す模式図である。 図16のX−X'線に沿った電界分布のアバランシェ電流依存性および不純物濃度分布を示す模式図である。 図16のX−X'線に沿った部分のI−V特性を示す模式図である。
符号の説明
1 n+基板
2 n濃度勾配領域
3 n領域
4,64 p領域
5 pベース領域
6 n+ソース領域
7 ゲート酸化膜
8 ゲート電極
9 ソース電極
10 ドレイン電極
17 アノード電極
18 カソード電極
19 p濃度勾配領域
61 中間濃度のn領域
62 低濃度のn領域
63 トレンチ

Claims (12)

  1. 第1導電型高濃度半導体層と、第1導電型半導体領域と第2導電型半導体領域とを交互に配置した並列pn層とを前記第1導電型高濃度半導体層上に備える半導体素子において、
    前記第1導電型高濃度半導体層と前記第1導電型半導体領域の間に、前記第1導電型半導体領域との接合面から前記第1導電型高濃度半導体層との接合面に向かって不純物濃度が高くなるような濃度勾配を有する第1導電型濃度勾配領域を備え
    前記並列pn層はドリフト領域であり、
    前記第1導電型半導体領域の不純物濃度は均一であることを特徴とする半導体素子。
  2. 前記第1導電型濃度勾配領域の濃度勾配が5×1018cm-4以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体素子。
  3. 前記第1導電型濃度勾配領域の濃度勾配が5×1018cm-4の領域では、前記第1導電型半導体領域と第2導電型半導体領域とのチャージバランス条件に相当する前記第1導電型半導体領域の濃度に5×1014cm-3を加えた濃度以下であることを特徴とする請求項2に記載の半導体素子。
  4. 前記第2導電型半導体領域に接する第2導電型ベース領域と、
    前記第2導電型ベース領域内に選択的に設けられた第1導電型ソース領域と、
    前記第2導電型ベース領域の、前記第1導電型ソース領域と前記第1導電型半導体領域に挟まれた部分の表面にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
    前記第1導電型ソース領域および前記第2導電型ベース領域に接するソース電極と、
    前記第1導電型高濃度半導体層に接するドレイン電極と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の半導体素子。
  5. 前記2導電型半導体領域にオーミック接触し、かつ前記第1導電型半導体領域にショットキー接合するアノード電極と、
    前記第1導電型高濃度半導体層に接するカソード電極と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の半導体素子。
  6. 前記第2導電型半導体領域の、前記第1導電型高濃度半導体層側に対して反対側の表面に、該表面に向かって濃度が高くなる第2導電型濃度勾配領域を備え
    前記第2導電型半導体領域の、前記第1導電型高濃度半導体層側の不純物濃度は均一であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の半導体素子。
  7. 前記第2導電型半導体領域の不純物濃度は均一であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の半導体素子。
  8. 前記第2導電型半導体領域が前記第1導電型高濃度半導体層に接することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の半導体素子。
  9. 前記第2導電型半導体領域が前記第1導電型高濃度半導体層および前記第1導電型濃度勾配領域から離れていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の半導体素子。
  10. 前記第2導電型半導体領域が前記第1導電型高濃度半導体層から離れ、かつ前記第1導電型濃度勾配領域に接することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の半導体素子。
  11. 第1導電型高濃度半導体層の表面に、前記第1導電型高濃度半導体層よりも濃度の低い第1導電型中間濃度半導体領域をエピタキシャル成長させる工程と、
    前記第1導電型中間濃度半導体領域の表面に、前記第1導電型中間濃度半導体領域よりも濃度が低く、かつ濃度が均一な第1導電型低濃度半導体領域をエピタキシャル成長させる工程と、
    高温熱処理を行って前記第1導電型中間濃度半導体領域を、前記第1導電型低濃度半導体領域との接合面から前記第1導電型高濃度半導体層との接合面に向かって不純物濃度が高くなるような濃度勾配を有する第1導電型濃度勾配領域とする工程と、
    前記第1導電型低濃度半導体領域の表面から所定の間隔おきにトレンチを形成する工程と、
    第2導電型半導体をエピタキシャル成長させて前記トレンチを第2導電型半導体領域で埋めることにより、前記第1導電型低濃度半導体領域と前記第2導電型半導体領域とを交互に配置した並列pn層からなるドリフト領域を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  12. 不純物を含むガス濃度を連続的に変化させながらエピタキシャル成長を行って第1導電型高濃度半導体層の表面に、前記第1導電型高濃度半導体層から遠ざかるのに連れて不純物濃度が低くなるような濃度勾配を有する第1導電型濃度勾配領域を積層する工程と、
    前記第1導電型濃度勾配領域の表面に、該表面における前記第1導電型濃度勾配領域の濃度以下で、かつ濃度が均一な第1導電型低濃度半導体領域をエピタキシャル成長させる工程と、
    前記第1導電型低濃度半導体領域の表面から所定の間隔おきにトレンチを形成する工程と、
    第2導電型半導体をエピタキシャル成長させて前記トレンチを第2導電型半導体領域で埋めることにより、前記第1導電型低濃度半導体領域と前記第2導電型半導体領域とを交互に配置した並列pn層からなるドリフト領域を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
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