JP5364099B2 - 伸縮ブームを有するクレーン - Google Patents

Description

本発明は、伸縮ブームを有するクレーンであって、基本ブーム内に配置されて個々に伸縮可能な複数の伸縮区分が、ロックピン接続部との係合から外れた後、油圧ピストン・シリンダユニットによって、伸長および短縮可能とされ、かつ、伸長位置および短縮位置にてロックピンで固定されるようなクレーンを対象にしている。このクレーンでは、前記ピストン・シリンダユニットのピストンロッドは、その後端が前記基本ブームの内端に連結され、前記伸縮区分の凹部に接続可能な安全ロッキングユニットが、移動可能なシリンダハウジングの内端および外端に固定されており、異形ガイドヘッドが、前記安全ロッキングユニットの前記基本ブームの前記内端の連結点から離れた端に配置されている。

前述の形式のクレーンは、特許文献１によって知られている。

実際に、５０ｍの長さの主ブームが実現可能となっている。

特許文献２は、最終ブーム区分のヘッドピースが、このヘッドピース内に追加ブーム区分が挿入可能に構成され、これにより、設定された全てのブーム区分で、例えば２倍に伸長した場合には１００ｍに及ぶ、長大なブーム長さを達成できる技術を提案している。

欧州特許第０９８４８９５号（Ｂ１）明細書 独国特許出願公開第１０２００６０２３３７１号（Ａ１）明細書

本発明の目的は、伸縮システム自体、すなわち、安全ロッキングユニットを実質的に変更することなく、このブームの延長化を達成することにある。

伸縮ブームを有するクレーンであって、基本ブーム内に配置されて個々に伸縮可能な複数の伸縮区分が、ロックピン接続部との係合から外れた後、油圧ピストン・シリンダユニットによって、伸長および短縮可能とされ、かつ、伸長位置および短縮位置にてロックピンで固定されるように構成されており、前記ピストン・シリンダユニットのピストンロッドは、その後端が前記基本ブームの内端に連結され、前記伸縮区分の凹部に接続可能な安全ロッキングユニットが、移動可能なシリンダハウジングの内端および外端に固定されており、異形ガイドヘッドが、前記安全ロッキングユニットの前記基本ブームの前記内端の連結点から離れた端に配置されているものにおいて、前述の目的は、前記異形ガイドヘッドが、前記安全ロッキングユニットに取外し可能に固定されており、前記伸縮ブーム内に挿入された追加区分によって延長された前記伸縮ブームの長さに対応した所定の長さを有する追加ガイドフレームが、前記異形ガイドヘッドの代わりに取り付け可能であるとともに、前記ガイドフレームの自由端に、前記異形ガイドヘッドを配置可能である構成によって達成されることになる。

前記安全ロッキングユニットから取り外された前記異形ガイドヘッドが、前記ガイドフレームに対して固定可能であることが好適である。しかし、異形ガイドヘッドをガイドフレームにも固定配置し、これによって、異形ガイドヘッドとガイドフレームの両方がユニットを形成し、このユニットが取り付けられ、または取り外されるように構成することも可能である。

本発明による解決策によって、多数の利点が得られることになる。すなわち、先ず、主ブーム区分を節約して、簡単に、ブームを１００ｍまで延長することができ、または、同様の方法によって、ブームを５０ｍに戻すことができる。

さらに、ピストン・シリンダユニットのシリンダ重量が節約され、パイプ肉厚をより薄くすることができる。何故なら、ピストン・シリンダユニットに必要な揚程がより短いからである。これに関連して、シリンダの坐屈長さを短くすることができる。従って、少ない資材を用いて、最大伸縮長さを変更することができる。例えば、１００ｍの最大主ブーム長さを有する従来のクレーンと比較して、例えば、５０ｍの基本ブームの構成を備える調整可能な基本ユニットを、どのようなブーム長さに変更するときにも、基本クレーンとして用いることができる。基本ユニット内に挿入可能な追加ブームユニットまたは付加伸縮区分を挿入することによって、５０ｍの基本クレームが、１００ｍの最大長さを有する主ブームを備えるクレーンに変更されることになる。勿論、他の長さも可能である。何故なら、ガイドフレームの長さは、追加的に挿入される区分によるブームの延長に適合させうるからである。

以下、図面を参照して、本発明を説明する。

５０ｍの主ブームの概略図である。 １００ｍの主ブームの対応する図である。 ガイドフレームによる改造を示す図である。 安全ロッキングユニットの詳細図である。

図面では、同一の部品には、同一の参照番号が用いられている。

図１，２は、安全ロッキングユニットＳＶＥが内部に配置されている伸縮ブームの最も内側のボックスまたは伸縮区分を示している。

図１，２を比較すれば、安全ロッキングユニットＳＶＥを備えるこの伸縮システムが両方の変更例において変化していないことが明らかである。一方、図３ａ，３ｂを同じように比較すれば、新しいより長いガイドフレーム６が、ガイドフレームに配置されていた（図４に詳細に示されている）異形ガイドヘッド７に代わって配置されていることが明らかである。

このガイドフレーム６は、ブーム長さに適合させることができる。すなわち、このガイドフレーム６は、実施されるブームの延長化に適合させることができる。異形ガイドヘッド７は、ガイドフレーム５に取外し可能に接続されており、５０ｍ主ブームから１００ｍ主ブームに変更されるとき、ガイドフレーム５から取り外され、ガイドフレーム６に取り換えられることになる。基本ボックスおよび主ブームボックスの種々の組合せを、１つの安全ロッキングユニットＳＶＥさえも変更することなく実現できる。安全ロッキングユニットＳＶＥは、ピストン・シリンダユニットの端に必ずしも配置される必要がなく、如何なる所望の方法によって、基本ボックス内に配置されてもよい。１つまたは複数の安全ロッキングユニットＳＶＥは、互いに独立して制御可能であり、これによって、従来の融通の利かない伸縮システムに順応性をもたらすことができる。

より長いガイドフレーム６が固定された後、その自由端に異形ガイドヘッド７を取り付けることによって、ブームの延長化が完了することになる。この異形ガイドヘッドは、ガイドフレーム５から取り外した異形ガイドヘッド７であってもよいし、または異なる異形ガイドヘッド７が、ガイドフレーム６と共にユニットを形成し、このユニットがブームの延長化に用いられるようにしてもよい。

１ 基本ボックス
２ ５０ｍ主ブーム用の伸縮ボックスまたは伸縮区分
３ 安全ロッキングユニットを有する伸縮ユニット
４ １００ｍ主ブーム用の追加区分
５ ５０ｍ主ブーム用ガイドフレーム
６ １００ｍ主ブーム用ガイドフレーム
７ 異形ガイドヘッド

Claims (2)

1. 伸縮ブームを有するクレーンであって、基本ブーム（１）内に配置されて個々に伸縮可能な複数の伸縮区分（２，４）が、ロックピン接続部との係合から外れた後、油圧ピストン・シリンダユニットによって、伸長および短縮可能とされ、かつ、伸長位置および短縮位置にてロックピンで固定されるように構成されており、前記ピストン・シリンダユニットのピストンロッドは、その後端が前記基本ブームの内端に連結され、前記伸縮区分の凹部に接続可能な安全ロッキングユニットが、移動可能なシリンダハウジングの内端および外端に固定されており、異形ガイドヘッド（７）が、前記安全ロッキングユニットの前記基本ブームの前記内端の連結点から離れた端に配置されているものにおいて、
   前記異形ガイドヘッド（７）は、前記安全ロッキングユニットに取外し可能に固定されており、前記伸縮ブーム内に挿入された追加区分（４）によって延長された前記伸縮ブームの長さに対応した所定の長さを有する追加ガイドフレーム（６）が、前記異形ガイドヘッド（７）の代わりに取り付け可能であるとともに、前記ガイドフレーム（６）の自由端に、前記異形ガイドヘッド（７）を配置可能であることを特徴とするクレーン。
2. 前記安全ロッキングユニットから取り外された前記異形ガイドヘッド（７）が、前記ガイドフレーム（６）に対しても固定可能であることを特徴とする請求項１に記載のクレーン。

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