JP6812255B2 - 内面材嵌着装置 - Google Patents
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Description
ここで、ライニング体には第1係合部が形成される一方で、接続部材には第2係合部が形成され、第1係合部と第2係合部との係合により、隣り合うライニング体が接続部材を介して接合されている。
このライニング装置は、接続部材上を転動可能な回転部材と、回転部材を接続部材に押し付けるための推力を発生するエアシリンダと、既設管の内周面に対し反力をとる固定パッドとを備え、回転部材に設けられたフランジ状の凸部を接続部材の撓み領域に設けられた凹部に嵌め込み、既設管の内周面に対し固定パッドで反力をとりながらエアシリンダからの推力を回転部材に伝達して回転部材を接続部材に押し付けながら転動させることにより、ライニング体の第1係合部と接続部材の第2係合部とを係合させて隣り合うライニング体を接続部材を介して接合することができるように構成されている。
この場合、回転部材に設けられたフランジ状の凸部を内面材に突き当てた点接触状態で回転部材から内面材へと押圧力が加えられることになる。
このため、内面材における回転部材の凸部が突き当てられた点接触部分に局所的に強い力が作用し、これによって内面材が傷付いたり、変形したりするといった不具合が発生する恐れがある。
なお、上記回転部材として転動面に凸部等を有しない単なるローラを用いることも考えられるが、この場合、内面材に対しローラが線接触となり、内面材におけるローラの線接触部分に強い力が集中的に作用することになり、上記不具合と同様の不具合が発生する恐れがある。
(1)作業者が、内面材固定部材の位置で、その都度、内面材押圧装置を操作する必要があるため、作業性が低く、施工に時間を要する。
(2)作業者が管内に入って内面材押圧装置を操作する必要があるため、小径(呼び径:800〜1000mm以下)の管には適用できず、また、雨水による事故の危険性がある。
(3)施工の確実性が、内面材押圧装置を操作する作業者の技術力に左右される。
図1〜図3に、本発明の内面材嵌着装置の一実施例を示す。
この内面材嵌着装置1は、管Pの内周面に設置された内面材固定部材4に、表面に管Pの長手方向に延びる溝21aを備えた内面材21を嵌着するために用いられるもので、管Pの直径方向に設けられる支柱部11と、支柱部11の両端に設けられ、内面材21の表面を内面材固定部材4に対して押圧する圧力伝達部12と、圧力伝達部12を管Pの長手方向に案内する、内面材21の溝21aに沿って移動する案内部を有する案内機構13とを備え、管Pの長手方向に移動しながら内面材21の表面を内面材固定部材4に向けて押圧することで内面材21を内面材固定部材4に嵌着するようにするものである。
内面材21は、ファスナ22と組み合わせて用いることによって、内面材構造体2を構成するもので、管Pの長手方向に沿って延びる、例えば、合成樹脂製の帯板状部材よりなり、表面に管Pの長手方向に延びる溝21aを備えるようにしている。
すなわち、内面材構造体2は、内面材固定部材4に嵌着して取り付けられる内面材21と、内面材固定部材4に取り付けられた隣接する内面材21同士を接続するファスナ22とからなる。
そして、内面材21には、ファスナ22を取り付けるための溝21aが設けられるとともに、溝21aの内部には、ファスナ22と係合する係合爪21bが形成されている。また、内面材21には、内面材固定部材4に形成された内面材装着部42に嵌着される嵌着部21cを形成するようにする。
ここで、内面材21を取り付けるための骨格構造としては、特許文献3や本件出願人の出願である特願2016−90985に記載のものを適用することができる。
この骨格構造は、図4〜図7に示すように、管Pの長手方向に間隔をあけて、管Pの内周面に沿って設けられるリング状支持部材3と、背面側にリング状支持部材3に沿って取り付けるための嵌合部41を備え、表面側に内面材21を取り付けるための内面材装着部42を備えた内面材固定部材4と、この内面材固定部材4を介して管Pの長手方向に沿って取り付けられることによって、隣接するリング状支持部材3間の距離を規定する連結スペーサ5とからその主要部が構成されている。
なお、リング状支持部材3には、鉄製棒材や異形鉄筋を用いることが好ましいが、断面形状が四角形や多角形の棒状部材や中空体(パイプ部材)を用いることもでき、また、金属製の部材以外の合成樹脂製や複合材料製の部材も使用することができる。
ここで、内面材固定部材4の嵌合部41には、リング状支持部材3に嵌合した内面材固定部材4の嵌合部41が外れないようにするための突起41a、41bを形成するようにしている。
これにより、連結スペーサ5の内面材固定部材4への取り付けを簡易に行うことができる。
そして、連結スペーサ5に備えた連結部52bを、その幅を他の部分より大きくなるように段状に形成して、内面材固定部材4の挿通空間43に挿通した連結スペーサ5がこの位置で止まるようにするとともに、連結スペーサ5の中間位置に連結スペーサ5の挿通空間43の反対側の開口縁に当接する係止爪51aを形成して、連結スペーサ5の嵌着部51を構成するようにしている。
これにより、連結スペーサ5同士を連結することによって、相互に隣接するリング状支持部材3間の距離を規定することができる。
なお、連結スペーサ5を、内面材固定部材4に対して挿通方向に摺動しないように固定するための手段は、これに限定されず、例えば、嵌着部51の両側に係止爪51aを形成して、連結スペーサ5をいずれの側からも内面材固定部材4に挿通できるようにしたり(この場合、連結スペーサ5に備えた連結部52bの幅を他の部分と同一にする。)、内面材固定部材4側に連結スペーサ5に嵌着する嵌着部を形成するようにしたり、内面材固定部材4及び連結スペーサ5の所定位置にピン孔を形成し、ピン孔に固定ピンを挿入する等、任意の固定方式を採用することができる。
なお、係止爪51aは、連結スペーサ5の中間位置の側面に形成するほか、連結スペーサ5の中間位置の上面に形成することもでき、また、係止爪51aを含めて嵌着部51を形成する位置も、自由に設定することができる。
そして、連結スペーサ5を挿通しない挿通空間43には、必要に応じて、鉄製棒材や異形鉄筋等からなる補強部材(図示省略)を挿通して、管Pの長手方向に沿って取り付けることができる。
この補強部材は、管Pの内周面と内面材21によって区画された環状の隙間に充填される硬化材6中に埋設され、管Pの強度を高めることができる。
これにより、管Pの内周面に沿って設けられるリング状支持部材3を、内面材固定部材4を介して、安定して設置することができる。
ここで、内面材固定部材4は、そのすべてを管Pの内周面に接地して設ける必要はなく、内面材固定部材4を介してリング状支持部材3を安定して設置することができる限りにおいて、リング状支持部材3に沿って取り付けた内面材固定部材4のうちの任意の位置の内面材固定部材4を接地して設けるようにすればよい。
以下、図1〜図3に基づいて、管Pの内周面に設置された内面材固定部材4に、表面に管Pの長手方向に延びる溝21aを備えた内面材21を嵌着するために用いられる内面材嵌着装置1の詳細について説明する。
この伸縮機構には、多重伸縮管(長さを調整は、ピン(図示省略)を挿入することによって行うことができる。)、ターンバックル等のねじ機構、エアシリンダ等のアクチュエータ等の任意の伸縮機構を適用することができる。
また、支柱部11の長さに若干の遊びを形成し、内面材固定部材4に形成された内面材装着部42に内面材21の嵌着部21cを嵌着させることができる付勢力を備えたばね(図示省略)によって当該遊びをなくすようにすることによって、管径の変動を吸収することができる。
このように、伸縮機構を備えるようにすることにより、内面材嵌着装置1の管P内への搬入及び据え付け(初期セット)、管径の変動への対応、内面材嵌着装置1の径の異なる管への適用を容易に行うことができる。
ここで、フレーム部10には、図3に示すように、内面材嵌着装置1を管Pの長手方向に移動させる際に、前方に位置する内面材21の垂れ下がりを防止し、フレーム部10に安定して引き込むようにするための内面材支持部16を備えるようにしている。
これにより、内面材嵌着装置1の管P内への搬入及び据え付け(初期セット)を容易に行うことができる。
これにより、案内機構13によって、支柱部11の両端に設けられた圧力伝達部12を正確に案内することができる。
これにより、圧力伝達部12及び(又は)案内機構13によって、支柱部11の両端に設けられた圧力伝達部12を円滑かつ正確に案内することができる。
ここで、圧力伝達部12のローラは、内面材21の嵌着部21cの対応位置に2分割して設け、それぞれの外側端に、内面材21の溝21aに入り込むフランジ(片フランジ)を形成するようにしている。
また、案内機構13のローラは、圧力伝達部12を挟んで内面材嵌着装置1の移動方向の前位置に設けたローラと後ろ位置に設けたローラのそれぞれ異なる側の外側端に、内面材21の溝21aに入り込むフランジ(片フランジ)を形成するようにしている。
このため、図3に示すように、フレーム部10(又は支柱部11)を、索条14(ロープやワイヤ)を介して、ウインチ15により牽引するようにしている。
これにより、作業者が管P内に入ることなく、内面材嵌着装置1を管Pの長手方向に移動させながら、圧力伝達部12によって、内面材21の表面を内面材固定部材4に向けて押圧することで内面材21を内面材固定部材4に嵌着するようにすることができる。
この場合、内面材嵌着装置1を管Pの長手方向に移動させる起点より上流側の内面材21は、事前に手動で、内面材21の表面を内面材固定部材4に向けて押圧することで内面材21を内面材固定部材4に嵌着させておくようにする。
なお、内面材嵌着装置1を管Pの長手方向に移動させる手段としては、管Pの内部を走行する走行台車や作業者が、牽引するようにしたり、押し移動するようにすることもできる。
1 内面材嵌着装置
10 フレーム部
11 支柱部
12 圧力伝達部
13 案内機構
14 索条
15 ウインチ
2 内面材構造体
21 内面材
21a 溝
21b 係合爪
21c 嵌着部
22 ファスナ
3 リング状支持部材
4 内面材固定部材
41 嵌合部
42 内面材装着部
5 連結スペーサ
6 硬化材
Claims (4)
- 管の内周面に設置された内面材固定部材に、表面に管の長手方向に延びる溝を備えた内面材を嵌着するために用いられる内面材嵌着装置であって、
前記管の直径方向に設けられる支柱部と、
前記支柱部の両端に設けられ、内面材の表面を内面材固定部材に対して押圧するローラを備えた圧力伝達部と、
前記圧力伝達部を管の長手方向に案内する、内面材の溝に沿って移動する案内部を有する案内機構とを備え、
前記案内機構の案内部を、圧力伝達部を挟んで内面材嵌着装置の移動方向の前後位置に設けてなり、
前記管の長手方向に移動しながら内面材の表面を内面材固定部材に向けて押圧することで内面材を内面材固定部材に嵌着するようにしたことを特徴とする内面材嵌着装置。 - 前記支柱部が、該支柱部の長さを調整可能とする伸縮機構を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の内面材嵌着装置。
- 前記圧力伝達部及び/又は案内機構が、内面材の溝に入り込むフランジを形成したローラからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の内面材嵌着装置。
- 牽引することにより管の長手方向に移動するようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の内面材嵌着装置。
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