JP5360064B2 - メタマテリアルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、負の誘電率または負の透磁率、あるいは、負の誘電率および負の透磁率をもつメタマテリアルに関する。
近年、メタマテリアル(metamaterial)と称されるデバイスが注目されている。このメタマテリアルとは、自然界に存在する物質が有さないような電磁気的および/または光学的な特性をもつ人工物質である。このようなメタマテリアルの代表的な特性として、負の透磁率(μ<0)、負の誘電率(ε<0)、あるいは負の屈折率(透磁率および誘電率がいずれも負の場合)が挙げられる。なお、μ<0かつε>0の領域、またはμ>0かつε<0の領域は「エバネッセント解領域」とも称され、μ<0かつε<0の領域は「左手系領域」とも称される。
μ<0かつε<0である左手系メタマテリアルは、負のεを持つ物質と負のμを持つ物質を組み合わせて作られることが一般的である。
負のμを実現する手段としては、スプリットリング共振器(SRR:Split Ring Resonator)を用いることができる(例えば、非特許文献1参照)。
一方、負のεを実現する手段としては、金属棒を用いることができる。負のεを実現する主流の方法は、無限の(つまり、電磁波の波長に対して十分大きい)長さを持った金属棒によりプラズマ周波数を下げる、というものである。非特許文献2には、金属細線のアレイにより負のεを実現できることが記載されている。また、特許文献1(特表2008−507733号公報)には、周期格子のワイヤが負の誘電率となるとの記述がある。
これに対し、有限長の金属ロッドにより負の誘電率が発生することも知られている。電磁波の波長λの半分の長さの金属ロッドを、電磁波に共振させると、負の誘電率が生じる。
特表2008−507733号公報
「左手系メタマテリアル」、日経エレクトロニクス1月2日号、日経BP社、2006年1月2日、pp.75−81 J B Pendry他, "Low Frequency Plasmons in thin−wire structures", J. Phys.: Condens. Matter Vol.10 (1998) 4785−4809
波長より十分長い金属棒により負の誘電率を実現したメタマテリアルは、電子部品に応用するにはサイズが大きすぎる。また、λ/2の金属棒を用いる方法でも、メタマテリアルの小型化は難しい。例えば、3GHzで負の誘電率を発現するメタマテリアルを作成するには、50mmの金属棒が必要になる。このサイズのメタマテリアルは、電子部品に用いるには大きすぎる。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであって、小型のメタマテリアルを提供することを課題とする。
この発明のある局面に従えば、所定の波長において負の誘電率を示すメタマテリアルを提供する。本メタマテリアルは、所定の波長の略半分の長さの、ばね状に巻かれた金属線と、金属線の位置を固定する支持部材とを含む。支持部材は、金属線の中心軸が、金属線の周囲に発生する電界の方向と平行となるように、金属線の位置を固定する。
この発明の別の局面に従えば、所定の波長において負の誘電率を示すメタマテリアルを提供する。本メタマテリアルは、所定の波長の略半分の長さの、ばね状に巻かれた金属線と、電流が流れる導体と、基準電位となるグランドと、導体とグランドとの間に配置され、金属線の位置を固定する支持部材とを含む。支持部材は、金属線の中心軸が、導体とグランドとの間の電界の方向に平行となるように、金属線の位置を固定する。
この発明のさらに別の局面に従えば、所定の波長において負の誘電率を示すメタマテリアルを提供する。本メタマテリアルは、各々が所定の波長の略半分の長さで、ばね状に巻かれた複数の金属線と、電流が流れる導体と、基準電位となるグランドと、導体とグランドとの間に配置され、複数の金属線の位置を固定する支持部材とを含む。支持部材は、金属線の各々の中心軸が、導体とグランドとの間の電界の方向に平行となるように、金属線の位置を固定する。
この発明のさらに別の局面に従えば、所定の波長において負の透磁率を示すメタマテリアルを提供する。本メタマテリアルは、所定の波長の略半分の長さの、ばね状に巻かれた金属線と、金属線の位置を固定する支持部材とを含む。支持部材は、金属線の中心軸が、金属線の周囲に発生する磁界の方向と平行となるように、金属線の位置を固定する。
この発明のさらに別の局面に従えば、所定の波長において負の透磁率を示すメタマテリアルを提供する。本メタマテリアルは、所定の波長の略半分の長さの、ばね状に巻かれた金属線と、電流が流れる導体と、基準電位となるグランドと、導体とグランドとの間に配置され、金属線の位置を固定する支持部材とを含む。支持部材は、金属線の中心軸が電流により生じる磁界の方向に平行となるように、金属線の位置を固定する。
この発明のさらに別の局面に従えば、所定の波長において負の透磁率を示すメタマテリアルを提供する。本メタマテリアルは、各々が所定の波長の略半分の長さで、ばね状に巻かれた複数の金属線と、電流が流れる導体と、基準電位となるグランドと、導体とグランドとの間に配置され、複数の金属線の位置を固定する支持部材とを含む。支持部材は、金属線の各々の中心軸が電流により生じる磁界の方向に平行となるように、複数の金属線の位置を固定する。
この発明のさらに別の局面に従えば、所定の波長において負の誘電率および負の透磁率を示すメタマテリアルを提供する。本メタマテリアルは、所定の波長の略半分の長さの、ばね状に巻かれた金属線と、電流が流れる導体と、基準電位となるグランドと、導体とグランドとの間に配置され、金属線の位置を固定する支持部材とを含み。支持部材は、金属線の中心軸方向と電流により生じる電界方向とが非直交、かつ、中心軸方向と電流により生じる磁界方向とが非直交であるように、金属線を固定する。
この発明のさらに別の局面に従えば、所定の波長において負の誘電率および負の透磁率を示すメタマテリアルを提供する。本メタマテリアルは、各々が所定の波長の略半分の長さで、ばね状に巻かれた複数の金属線と、電流が流れる導体と、基準電位となるグランドと、導体とグランドとの間に配置され、複数の金属線の位置を固定する支持部材とを含む。支持部材は、金属線の各々の中心軸方向が、電流により生じる電界方向と非直交で、かつ、電流により生じる磁界方向と非直交であるように、複数の金属線を固定する。
好ましくは、支持部材は、複数の金属線を、不規則な方向で固定する。
さらに好ましくは、金属線の各々は絶縁皮膜を有する。
好ましくは、金属線は、球面に沿うように巻かれている。
好ましくは、金属線は、両端部のピッチが中心部のピッチよりも小さい。
好ましくは、金属線は、両端部のピッチが中心部のピッチよりも大きい。
好ましくは、金属線の端部に接続された導体板をさらに備える。
この発明のさらに別の局面に従えば、所定の波長において負の誘電率および負の透磁率を示すメタマテリアルを製造するメタマテリアル製造方法を提供する。本製造方法は、各々が所定の波長の略半分の長さでばね状に巻かれた複数の金属線を準備するステップと、流体状の媒質中に複数の金属線をランダムに配置するステップと、複数の金属線が配置された前記媒質を固形化するステップとを含む。
好ましくは、各金属線は、絶縁皮膜を有する。
好ましくは、各金属線は、球面に沿うように巻かれている。
本発明によれば、メタマテリアルに用いる金属線は、長さが電磁波の波長の略半分であって、ばね状に巻かれている。そのため、本発明によれば、小型のメタマテリアルを実現できる。
第1の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。 図1に示す金属線の比誘電率を示す図である。 図1に示す金属線の比透磁率を示す図である。 ばね状に巻かれた金属線と直線状の金属線との違いを説明するための図である。 金属線および信号線路を含む空間の電界分布の概略を示す図である。 図1とは長さの異なる金属線を用いた第1の実施の形態に係るメタマテリアルを示す図である。 図6に示す金属線の比透磁率を示す図である。 図6に示す金属線の比誘電率を示す図である。 第2の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。 図9に示すメタマテリアルの比透磁率を示す図である。 図9に示すメタマテリアルの比誘電率を示す図である。 第3の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。 図12に示すメタマテリアルの比透磁率を示す図である。 図12に示すメタマテリアルの比誘電率を示す図である。 第4の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。 第5の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。 図16に示す金属線の比誘電率を示す図である。 図16に示す金属線と同じ長さで、ピッチが均一な金属線を用いるメタマテリアルを示す図である。 図18に示す金属線の比誘電率を示す図である。 第6の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。 図20に示す金属線の比誘電率を示す図である。 第7の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。 図22に示すメタマテリアルの比誘電率を示した図である。 図22に示すメタマテリアルと同じ共振周波数を持つ、メタマテリアルを示す図である。 図24に示すメタマテリアルの比誘電率を示す図である。 第8の実施の形態に係るメタマテリアルの概念図である。 第8の実施の形態に係るメタマテリアルの製造方法をフローチャート形式で示す図である。 印刷法を用いて形成した金属線を含むメタマテリアルの外観図である。 図28に示すメタマテリアルの構造を説明するための図である。
[第1の実施の形態]
図1を参照して、第1の実施の形態に係るメタマテリアルの構成について説明する。図1は、第1の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。
第1の実施の形態に係るメタマテリアルは、金属線100と外装部10とを含む。金属線100は、非磁性体である外装部10により覆われている。金属線100は、信号線路200と、グランド220との間に配置されている。グランド220は基準電位となる。
信号線路200には、所定の周波数成分を含む電流Iが流れる。本実施の形態においては、信号線路200は、ストリップラインであるとする。ただし、信号線路200は、電流を流す導体の一例であって、導体の形態はこれに限られるものではない。
金属線100の線材の全長は、信号線路200を流れる電流の波長の半分程度に設定される。ここでは、信号線路200を流れる電流の周波数はGHz帯であり、金属線100の長さは、13mmであるとする。
また、金属線100は、中心軸110を中心に巻かれている。すなわち、金属線100は、ばね形状を有する。ただし、金属線100の形状は、図1に示した、円筒面に沿うように巻かれたものに限られない。例えば、金属線100は、四角柱に沿って巻かれたような形状であってもよい。なお、金属線100の形状の変形例については、後にも示す。
金属線100は、上述のような長さおよび形状を有していればよい。金属線100としては、金属線を巻いたコイルなどを利用できる。金属線100としては、既成のもの(例えば、既成のコイル)を用いてもよいし、専用に作成したものを用いてもよい。代替的に、金属線100としては、金属線に限られず、印刷法などにより形成された導体ラインであってもよい(この構成については後述する)。
外装部10は、金属線100の位置を固定する。外装部10としては、テフロン(登録商標)などの樹脂材料が適している。ただし、外装部10は、金属線100の位置を固定する支持部材の一例であり、金属線100は、他の部材により固定されていてもよい。
金属線100は、信号線路200にもグランド220にも電気的に接続されておらず、浮いた状態で支持部材である外装部10により固定されている。
金属線100の中心軸110は、信号線路200を流れる電流が作る電界E、より詳しくは、信号線路200とグランド220との間に生じる電界Eに対して平行である。すなわち、外装部10は、中心軸110が電界に平行になるように、金属線100を固定する。言い換えると、金属線100は、電界の勾配に沿って、両端の電位に差があるように、配置される。
図1に示す例では、中心軸110を、信号線路200からグランド220に向かう方向にとっている。すなわち、中心軸110は、グランド220面に直交し、かつ、信号線路200を貫通する。この配置により、中心軸110は、信号線路200を流れる電流が作る電界に平行(信号線路200を流れる電流が作る磁界Hに垂直)になっている。
信号線路200に対して、金属線100は、信号線路200を流れる電流が発生する電場の特定の周波数(共振周波数)成分を受けて、共振を生じる。
図2および図3を参照して、金属線100の電磁的性質について説明する。図2は、図1に示す金属線100の比誘電率を示す図である。また、図3は、図1に示す金属線100の比透磁率を示す図である。ここで、比誘電率とは真空の誘電率に対する誘電率の比を表し、比透磁率とは真空の透磁率に対する透磁率の比を表わす。図2に示すように、金属線100は、6.6GHz付近で負の誘電率を示す。一方、金属線100の透磁率は、6.6GHz付近で変化するものの、常に正の値をとる。
以上のとおり、波長の1/2の長さのばね状に巻かれた金属線によって、負の誘電率が発現することが分かる。本実施の形態に係るメタマテリアルは、直線状の金属線を用いて負の誘電率を実現するメタマテリアルに比べ、小型にできる。
なお、負の誘電率が生じる周波数は、ばね状に巻かれた金属線100の場合、その全長の1/2に完全に一致するわけではなく、金属線100を巻いたことにより、全長の1/2とは少しずれる。
このことを図4を参照して説明する。図4は、ばね状に巻かれた金属線100と直線状の金属線300との違いを説明するための図である。金属線100および金属線300は、負電荷が存在する負電荷領域430と、正電荷が存在する正電荷領域440との間に配置されている。金属線100の中心軸および直線状の金属線300は、それぞれ、負電荷領域430と正電荷領域440との間に生じる電界方向に平行である。
上述のように配置されているため、金属線100および金属線300の両端には電位差が生じる。金属線100および金属線300の端部のうち、負電荷領域430に面した端部には、正の電荷410が集まる。また、金属線100および金属線300の端部のうち、正電荷領域440に面した端部には、負の電荷420が集まる。
図4から分かるように、直線上の金属線300の場合、正負の電荷が集まるのは、最端部のみであるので、線路長に応じた周波数で共振する。一方、ばね状の金属線100においては、正負の電荷の集まる領域は、最端部のみではなく、図4に示すように、金属線100の端からいくらか広がりをもつ。このため、金属線100においては、共振する実質的な長さが短くなって周波数が高くなる。なお、ばね上の金属線100の共振は、正負電荷間の距離が最短の部分に対応した周波数のみで起こるのではなく、ある程度幅を持った共振の合成となる。
設計者は、金属線100の長さを、以上の性質を考慮して、負の誘電率を得たい共振周波数に対応する共振波長の略1/2になるように設計する。設計時には、例えば、設計者は、共振波長の半分程度の長さの複数の金属線に対し、シミュレーションあるいは実験を行なうことで、適切な共振周波数をもつ金属線を探せばよい。
金属線100および信号線路200を含む空間の電界分布の概略を図5に示す。図5は、信号線路200に電流が流れており、図5の下方から上方に向かった電界が印加されている状況での電界解析結果を簡略的に示したものである。
図5を参照して分かるように、金属線100の上端部において信号線路200から下向きの電界が発生していて、金属線100の下端部においては、グランドに向かって下向きの電界が発生しており、金属線100が負の誘電率を示していることが分かる。誘電率の正負を論じるにあたっては、信号線路200およびグランドの周囲における電界ベクトルが重要であり、金属線100の中央部の電界ベクトルはさほど重要でない。
また、上述の原理からも分かるように、本実施の形態に係るメタマテリアルでは、金属線100の長さを変えることにより、所望の共振周波数が得られる。このことの具体例を、図6〜図8を参照して説明する。
図6は、図1と同様に、金属線100の中心軸110が、電界と平行になるように配置された金属線100を示す図である。ただし、図1の場合と異なり、金属線100の長さは、28mmであるとする。
図6に示すメタマテリアルが示す比透磁率および比誘電率をそれぞれ図7および図8に示す。図8に示すように、図6のメタマテリアルは、2.6GHz付近で負の誘電率を示す。一方、透磁率は、図7に示すように、常に正である。
以上では、1つの金属線100を外装部10内に配置したメタマテリアルについて説明してきた。しかし、複数の金属線100と、複数の金属線100を固定する支持部材とを含むメタマテリアルを作成してもよい。この場合、支持部材により、各金属線100を電界に平行な方向に固定する。複数の金属線100を用いることで、より広範な領域にわたり、負の誘電率を発現するメタマテリアルを実現することができる。
一定の広がりをもつ空間にわたり均一な性質を持つように、支持部材は、各金属線100を周期的な位置に固定することが好ましい。例えば、支持部材は、信号線路200に沿って、1次元的に、等間隔に各金属線100を固定してもよい。また、支持部材は、中心軸110を法線方向に持つ平面内に2次元的に周期的に各金属線100を固定してもよい。金属線100を巻いていることにより、金属線100の中心軸110方向の厚みを薄くできるため、薄型の平面状のメタマテリアルを実現することができる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、ばね状の金属線100を用いて負の誘電率(ε)を持つメタマテリアルを実現する例について説明した。第2の実施の形態では、ばね状の金属線を用いて負の透磁率(μ)を持つメタマテリアルを実現する例について説明する。
第2の実施の形態に係るメタマテリアルは、図6に示した金属線100と同様の長さおよび形状の金属線100を、その中心軸110が磁界に平行(信号線路200を流れる電流が作る電界に垂直)になるように置いたものである。
このように配置された金属線100が、負の透磁率を示すことを、図9から図10を参照して、以下、説明する。
図9は、第2の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。図9に示すように、第2の実施の形態に係るメタマテリアルは、図6に示す金属線100をY軸周りに90度回転して、金属線100の中心軸が、信号線路200を流れる電流により生じる磁界と平行になるように配置したものである。
図9に示すメタマテリアルが示す比透磁率および比誘電率をそれぞれ図10および図11に示す。図10に示すように、図9のメタマテリアルは、2.6GHz付近で負の透磁率を示す。一方、図11に示すように、誘電率は常に正である。
このように中心軸方向を変えることにより、同じ構造の金属線100が、負の誘電率を示す場合も、負の透磁率を示す場合もあることが分かる。
なお、第1の実施の形態と同様に、複数の金属線100と、複数の金属線100を固定する支持部材とを含むメタマテリアルを作成してもよい。
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態で示した金属線100は、電界および磁界に対する角度によっては、負の誘電率と負の透磁率とを同時に実現できる。第3の実施の形態では、そのようなメタマテリアルについて説明する。
図12は、第3の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。図12に示すように、第3の実施の形態に係るメタマテリアルは、図6に示す金属線100(中心軸がZ方向を向いたもの)を、Y軸について52度回転させて配置したものである。
図12に示すメタマテリアルが示す比透磁率および比誘電率をそれぞれ図13および図14に示す。図13に示すように、図12のメタマテリアルは、2.6GHz付近で負の透磁率を示す。また、図14に示すように、図12のメタマテリアルは、2.6GHz付近で負の誘電率を示す。
なお、負の誘電率と負の透磁率とを同時に実現するための配置は、図12に示したものに限られるわけではない。一般に、金属線100の中心軸方向が、電界方向(図12ではZ方向)、および、磁界方向(図12ではX方向)に非直交であれば、金属線100は、負の誘電率と負の透磁率とを同時に発現する。
ただし、負の誘電率および負の透磁率の両方を効率よく発現するには、図12に示すように、電界方向および磁界方向で張られる平面内に中心軸を配置することが好ましい。
なお、負の誘電率および負の透磁率の両方をベストの値にするための、中心軸と磁界方向のなす角度は、必ずしも45度ではない。コイルの全長および形状によっては、45度ではない角度にしたほうがよい結果が得られる。図12に示すコイルでは、52度程度で、最良の結果が得られた。
最良の結果を得るための角度は、メタマテリアルの設計者が、シミュレーションや実験などの結果に基づいて、決定すればよい。ただし、実用的な負の誘電率と負の透磁率を同時に実現するためには、中心軸の磁界に対する角度は、30〜70度程度に設定するのが望ましいと考えられる。中心軸方向を電界方向あるいは磁界方向にあまりに近づけると、十分な負の透磁率あるいは誘電率が得られなくなる。
なお、第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様、複数の金属線100と支持部材とを備えるメタマテリアルを作成してもよい。ここで、各金属線100の中心軸の方向は、共通にとってもよいし、ランダムにとってもよい。前者の各金属線100の中心軸の方向を共通としたメタマテリアルは、方向性がある。すなわち、負の誘電率および透磁率が発生するための、電磁界とメタマテリアルとの方向が制限される。後者の各金属線100の中心軸の方向をランダムにとったメタマテリアルは、方向性がない。また、製造が容易であるという利点がある。後者のメタマテリアルについては、第8の実施の形態で詳述する。
[第4の実施の形態]
以上説明した、第1から第3の実施の形態では、円柱状の金属線100を用いるメタマテリアルを示したが、金属線100の形状は円柱状に限られない。
例えば、図15に示すような、球面に沿って巻かれ、中心部が膨らんだ球状の金属線500を、金属線100の代わりに用いることもできる。なお、図15では、第1の実施の形態における金属線100を金属線500に置き換える例を示したが、第2の実施の形態および第3の実施の形態における金属線100を金属線500に置き換えることができるのはもちろんである。特に、第3の実施の形態において金属線500を用いたものは、どのように金属線500を傾けてもメタマテリアルのサイズが変わらない、という利点がある。
[第5の実施の形態]
以上の各実施の形態で示した金属線100は、一定のピッチで周回していた。しかし、ピッチが均一でない金属線を用いることもできる。第5の実施の形態および後述の第6の実施の形態では、ピッチが均一でない金属線を用いたメタマテリアルについて例示する。
第5の実施の形態に係るメタマテリアルについて図16を参照して説明する。図16は、第5の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。
図16に示すように、第5の実施の形態においては、中心部のピッチが、両端部のピッチよりも小さい、ばね状に巻かれた金属線600を用いる。つまり、金属線600においては、中心部で金属が多く周回している。本実施の形態では、金属線600の全長は15mmであるとする。
図16では、紙面に垂直な方向に、信号線路200中を電流が流れる。金属線600は、第1の実施の形態と同様、信号線路200の下部に、中心軸が電界と平行になるように、配置されている。また、図16中の下面は、グランド220である。
金属線600は、端部の形状が直線に近いので、第1〜第3の実施の形態に示したような、均一なピッチのばね状の金属体に比べ、共振する波長が長く、したがって、共振周波数が小さい。
図17に、図16の金属線600の比誘電率を示す。図17から、金属線600は、10.2GHz付近で、負の誘電率を持つことが分かる。
比較のため、金属線600と長さが同じ(15mm)で、ピッチが均一なばね状に巻かれた金属線700について説明しておく。金属線700を、図18に示すように配置すると、金属線700は、図19のような比誘電率を示す。図19から分かるように、金属線700は、11.4GHz付近で負の誘電率を示す。
図17および図19の結果を比較し、金属線600は、金属線700に比べ、共振周波数が小さいことが分かる。この結果によれば、ある共振周波数を得る場合、均一なピッチの金属体よりも、端部が直線に近い形で中心付近に多く周回を持つ金属体を用いるほうが、メタマテリアル全体の大きさを小型にできる。
ここでは、第1の実施の形態の金属線100を変形させた例を示した。しかし、第2の実施の形態あるいは第3の実施の形態における金属線100を同様に変形させてもよいのはもちろんである。
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態では、第5の実施の形態とは逆に、両端部のピッチが、中心部のピッチよりも小さい、ばね状に巻かれた金属線800を用いる。第6の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を図20に示す。金属線800の全長は、金属線600および金属線700と同様、15mmである。
第6の実施の形態では、電位の最も高いところと最も低いところに、金属線700の周回部分が集中するため、電界強度が強くなり比誘電率の変動も大きくなる。
図21に、図20の金属線800の比誘電率を示す。図19と比較して、比誘電率の変動が大きいことが分かる。また、広い帯域にわたって負の誘電率を得られることが分かる。なお、両端部のピッチを小さくしたことにより、両端部の電界強度が強くなり、共振周波数は、図18に示す金属線700に比べ、小さくなる。
ここでは、第1の実施の形態の金属線100を変形させた例を示した。しかし、第2の実施の形態あるいは第3の実施の形態における金属線100を同様に変形させてもよいのはもちろんである。
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態に係るメタマテリアルを、図22に示す。図22は、第7の実施の形態に係るメタマテリアルの構成を説明するための図である。
図22に示すように、第7の実施の形態に係るメタマテリアルは、ばね状に巻かれた金属線900と、平板電極910,920とを備える。平板電極910,920は、それぞれ、金属線900の異なる端部に接続されている。
本実施の形態に係るメタマテリアルは、平板電極910,920により、静電容量が金属線900の両端に付加されるため、共振周波数が下がる。これは、ある共振周波数を得るために必要な金属線の長さが短くてすむことを意味する。したがって、平板電極を備えないタイプのメタマテリアルに比べ、さらに小型化できる。また、本実施の形態に係るメタマテリアルによれば、より絶対値の大きな負の誘電率を実現できる。コイルが短くてよく、その結果、電極によるロスが減ってQが上がるためである。
このことを図23から図25を参照して説明する。図23は、図22のメタマテリアルの比誘電率を示した図であり、11.2〜11.3GHzの間で、負の誘電率が生じている。一方、図24は、図22のメタマテリアルと同じ共振周波数を持つ、平板電極をゆうしていない金属線1000を含むメタマテリアルを示す図である。また、図25は、図24に示すメタマテリアルの比誘電率を示す図である。図23と図25とを比較して、本実施の形態に係るメタマテリアルは、負の誘電率を絶対値にしたときの値が大きいことが分かる。
なお、図22では、金属線の両端に平板電極を有するメタマテリアルを示した。しかし、共振周波数を下げる効果は減るものの、金属線の一方の端のみに平板電極を有する構成を採用してもよい。
[第8の実施の形態]
第1〜第3の実施の形態で説明したように、ばね状の金属線は、その中心軸の方向によって、負の誘電率および負の透磁率の一方、あるいは、その両方を発現する。これは、ばね状の金属線を、媒質中にランダムに分散させる事で、左手系のメタマテリアルが実現できることを示している。図26に、第8の実施の形態に係るメタマテリアルの概念図を示す。
従来のメタマテリアルでは、金属棒を電界に平行に、共振器を磁界に平行に置く必要があるなど、メタマテリアルを構成する部品の配置方向に制限があった。金属棒や共振器をそれぞれ電界や磁界に対して垂直に置いても、共振が起きず、負の誘電率あるいは透磁率が発現しないためである。
これに対し、ばね状の金属線であれば、電界および磁界に対し、どのような方向においても、負の誘電率もしくは負の透磁率(角度によっては両方)を持つ。そのため、媒質中にランダムに分散させることにより左手系メタマテリアルを実現できる。このようなメタマテリアルは、金属棒や共振器を整列させたものよりも、工業的に安価な方法で製造することができる。また、このようなメタマテリアルは、方向性を持たない、すなわち、どのような方向の電磁界に対しても、負の誘電率および負の透磁率を示すという特性をもつ。
本実施の形態に係るメタマテリアルの製造方法を図27を参照して説明する。図27は、第8の実施の形態に係るメタマテリアルの製造方法をフローチャート形式で示す図である。
ステップS101において、複数の金属線100を準備する。各金属線100は、既に説明した各実施の形態と同様、ばね状に巻かれており、共振波長の略1/2の長さを有する。
ステップS103において、複数の金属線100を、流体上の媒質中にランダムに配置する。具体的には、例えば、枠内に媒質を満たし、媒質に複数の金属線100を投入する。あるいは、枠内に複数の金属線100をランダムに配置し、その後で、媒質を注いでもよい。媒質としては、例えば、エポキシ樹脂などを用いる。
ステップS105において、媒質を固形化する。例えば、熱を加えて、媒質を固化する。
なお、金属線100としては、絶縁皮膜をもった金属線100を用いることが好ましい。絶縁皮膜を持った金属線100は、媒質中で他の金属線100と接触しても、絶縁皮膜の中にある線材は接触しないので、負の誘電率あるいは透磁率を示す。また、金属線100として、第4の実施の形態に示した球状のものを用いれば、工業化しやすい。
[導体ライン]
次に、印刷法などを用いて金属線100を形成する構成について説明する。
図28は、印刷法を用いて形成した金属線100を含むメタマテリアルの外観図である。図29は、図28に示すメタマテリアルの構造を説明するための図である。
図28を参照して、印刷法を用いたメタマテリアルは、複数の絶縁性のシート13a〜13dを含む。これらのシート13a〜13dは、誘電性を有することが好ましい。なお、図28には、一例として4層構造のメタマテリアルを示すが、この積層数は、サイズや用途などに応じて適宜設計される。これらの積層されたシートの各面には、導体ラインが形成されており、これらの導体ラインが立体的に電気的に接続されることで、全体としてコイルが形成される。
より具体的には、シート13a〜13dに表面には、それぞれ、図29(A)〜図29(D)に示すような金属性の導体ラインが印刷などにより形成される。すなわち、シート13a〜13dの表面には、それぞれ円弧状の導体ライン14a〜14dが形成されている。導体ライン14a〜14dは、シート13a〜13dが順次積層されることで、一連のコイルを形成するように順次接続される。このため、導体ライン14aの一方端には、隣接する導体ライン14bの一方端に接続されるためのバイアホール15が形成されている(図29(A))。同様に、導体ライン14bの他方には、隣接する導体ライン14cの一方端に接続されるためのバイアホール16が形成されている(図29(B))。さらに、導体ライン14cの他方端には、隣接する導体ライン14dの一方端に接続されるためのバイアホール17が形成されている(図29(C))。
このような構成を採用することで、シート13a〜13dの積層によって、導体ライン14a〜14dが順次電気的に接続され、これによって、積層体の厚み方向に延びる中心軸線を有するコイルが形成される。
[その他]
これまで示したように金属線の両端がオープンの場合には、金属線は、長さが電磁波の波長λ/2の奇数倍付近のときに、電磁波に共振する。したがって、波長λ/2の3倍、5倍の長さの金属線を用いてもメタマテリアルとして機能する。しかしながら、略λ/2の長さの金属線を用いることが、小型化のためには好ましい。
また、金属線の片側がグランドもしくは信号線路に接続されている場合、金属線は、長さがλ/4の整数倍付近のときに、電磁波に共振する。この場合、金属線が短くてすむメリットがある。一方で、信号線路および/またはGNDと接続しなければならず、人工材料としての汎用性にはデメリットとなる。汎用性を考えると、以上説明してきたように、金属線の両端を信号線路および/またはGNDと接続しない構造が好ましい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 外装部、100 金属線、110 中心軸、200 信号線路、220 グランド、300 金属線、410 正電荷、420 負電荷、430 負電荷領域、440 正電荷領域、500 金属線、600 金属線、700 金属線、800 金属線、900 金属線、910,920 平板電極、1000 金属線。

Claims (16)

  1. 所定の波長において負の誘電率を示すメタマテリアルであって、
    前記所定の波長の略半分の長さの、ばね状に巻かれた金属線と
    電流が流れる導体と
    基準電位となるグランドと
    前記導体と前記グランドとの間に配置され、前記金属線の位置を固定する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記金属線の中心軸が、前記導体と前記グランドとの間の電界の方向に平行となるように、前記金属線の位置を固定する、メタマテリアル。
  2. 所定の波長において負の誘電率を示すメタマテリアルであって、
    各々が前記所定の波長の略半分の長さで、ばね状に巻かれた複数の金属線と
    電流が流れる導体と
    基準電位となるグランドと
    前記導体と前記グランドとの間に配置され、前記複数の金属線の位置を固定する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記金属線の各々の中心軸が、前記導体と前記グランドとの間の電界の方向に平行となるように、前記金属線の位置を固定する、メタマテリアル。
  3. 所定の波長において負の透磁率を示すメタマテリアルであって、
    前記所定の波長の略半分の長さの、ばね状に巻かれた金属線と
    前記金属線の位置を固定する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記金属線の中心軸が、前記金属線の周囲に発生する磁界の方向と平行となるように、前記金属線の位置を固定する、メタマテリアル。
  4. 所定の波長において負の透磁率を示すメタマテリアルであって、
    前記所定の波長の略半分の長さの、ばね状に巻かれた金属線と
    電流が流れる導体と
    基準電位となるグランドと
    前記導体と前記グランドとの間に配置され、前記金属線の位置を固定する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記金属線の中心軸が前記電流により生じる磁界の方向に平行となるように、前記金属線の位置を固定する、メタマテリアル。
  5. 所定の波長において負の透磁率を示すメタマテリアルであって、
    各々が前記所定の波長の略半分の長さで、ばね状に巻かれた複数の金属線と
    電流が流れる導体と
    基準電位となるグランドと
    前記導体と前記グランドとの間に配置され、前記複数の金属線の位置を固定する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記金属線の各々の中心軸が前記電流により生じる磁界の方向に平行となるように、前記複数の金属線の位置を固定する、メタマテリアル。
  6. 所定の波長において負の誘電率および負の透磁率を示すメタマテリアルであって、
    前記所定の波長の略半分の長さの、ばね状に巻かれた金属線と
    電流が流れる導体と
    基準電位となるグランドと
    前記導体と前記グランドとの間に配置され、前記金属線の位置を固定する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記金属線の中心軸方向と前記電流により生じる電界方向とが非直交、かつ、前記中心軸方向と前記電流により生じる磁界方向とが非直交であるように、前記金属線を固定する、メタマテリアル。
  7. 所定の波長において負の誘電率および負の透磁率を示すメタマテリアルであって、
    各々が前記所定の波長の略半分の長さで、ばね状に巻かれた複数の金属線と
    電流が流れる導体と
    基準電位となるグランドと
    前記導体と前記グランドとの間に配置され、前記複数の金属線の位置を固定する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記金属線の各々の中心軸方向が、前記電流により生じる電界方向と非直交で、かつ、前記電流により生じる磁界方向と非直交であるように、前記複数の金属線を固定する、メタマテリアル。
  8. 前記支持部材は、前記複数の金属線を、不規則な方向で固定する、請求項7に記載のメタマテリアル。
  9. 前記金属線の各々は絶縁皮膜を有する、請求項8に記載のメタマテリアル。
  10. 前記金属線は、球面に沿うように巻かれている、請求項1〜9のいずれか1項に記載のメタマテリアル。
  11. 前記金属線は、両端部のピッチが中心部のピッチよりも小さい、請求項1〜9のいずれか1項に記載のメタマテリアル。
  12. 前記金属線は、両端部のピッチが中心部のピッチよりも大きい、請求項1〜9のいずれか1項に記載のメタマテリアル。
  13. 前記金属線の端部に接続された導体板をさらに備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載のメタマテリアル。
  14. 所定の波長において負の誘電率および負の透磁率を示すメタマテリアルを製造するメタマテリアル製造方法であって、
    各々が前記所定の波長の略半分の長さでばね状に巻かれた複数の金属線を準備するステップと
    流体状の媒質中に前記複数の金属線をランダムに配置するステップと
    前記複数の金属線が配置された前記媒質を固形化するステップとを備える、メタマテリアル製造方法。
  15. 前記金属線は、絶縁皮膜を有する、請求項14に記載のメタマテリアル製造方法。
  16. 前記金属線は、球面に沿うように巻かれている、請求項14に記載のメタマテリアル製造方法。
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