JP5359327B2 - モータ制御駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ゼロクロス点検出装置及びモータ制御駆動装置に関する。
同期モータ/発電機のセンサレス制御における、ロータの位相推定に関する発明として、下記特許文献1には、同期発電機をセンサレス制御で回転子位置を推定しながら駆動し、精度よく変換器を制御し安定した出力を得ることが出来る同期発電機の制御装置と制御方法が開示されている。
この制御装置は、同期発電機の固定子に接続する順変換器と、該順変換器に接続しかつ電力系統に接続する逆変換器とを備え、同期発電機の可変周波数の発電電力を順変換器で直流電力に変換し、変換器で直流電力を固定周波数の交流電力に変換する制御装置であって、同期発電機固定子端子電圧を検出する電圧検出器と、固定子電流を検出する電流検出器と、電圧検出値と電流検出値とから同期発電機の回転子位置を推定する回転子位置推定手段とを備え、回転子位置推定手段により推定された回転子位置推定値に基づいて順変換器を制御する。
また、下記特許文献2には、コストの低減、現地調整作業の時間短縮が可能となると共に、さらなる高性能・高力率な制御も可能となる同期発電機起動装置の制御装置が開示されている。この制御装置では、同期発電機の起動時に界磁電流立上りで電機子に誘起される電圧から回転子位置を検出し、同期発電機が低速領域の場合では、同期化力によってインバータ出力周波数に自動的に同期発電機が追従してくるような速度指令値と制御進み角指令値で運転し、同期発電機が中・高速領域では誘起電圧を推定して回転子位置(位相)を検出して運転させることによって、分配器等の位置検出器を同期発電機に一切取り付けなくても運転を可能になる。
特願2007−96988号公報 特開2005−82525号公報
ところで、上記従来技術では、センサレス制御方式の同期モータにおいて、同期モータに供給する駆動電圧または駆動電流から同期ロータの回転位置を算出することによって、ロータの回転位置を推定している。しかしながら、上記従来技術のように、同期モータに供給する駆動電圧または駆動電流からロータ回転位置を推定する場合に、駆動電圧または駆動電流に含まれるノイズ、駆動電圧または駆動電流のサンプリングの遅れまたはプロセッサが計算に要する計算時間等によって、ロータの回転位置の推定結果に誤差が生じてしまう。そして、この誤差が大きくなってしまうと、同期モータの動作の効率の低下、また脱調(回転磁界の回転速度とロータの回転速度とが一致しない状態)が発生してしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、従来よりも、センサレス制御方式の永久磁石同期モータの推定したロータの位置の誤差を低減することが出来るものを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、ゼロクロス点検出装置に係る第1の解決手段として、所定のサンプリングレートでサンプリングすることによって交流信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換手段と、前記A/D変換手段によってサンプリングされた現在の交流信号の値と、直前の交流信号の値とを乗算することによってゼロクロス点検出用乗算値を算出し、当該ゼロクロス点検出用乗算値が所定のしきい値以下になるタイミングを前記交流信号のゼロクロス点として検出するゼロクロス点検出手段とを、具備するという手段を採用する。
本発明では、ゼロクロス点検出装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記ゼロクロス点検出用乗算値が、前記所定のしきい値より高い値に設定された第2のしきい値以下になると、前記A/D変換手段のサンプリングレートを高くするという手段を採用する。
また、本発明では、モータ制御駆動装置に係る第1の解決手段として、センサレス制御方式の永久磁石同期モータの各相巻線に電圧を供給することによって前記永久磁石同期モータを駆動するモータ制御駆動装置であって、前記永久磁石同期モータへ供給する相電圧を検出する相電圧検出手段と、請求項1また2に記載のゼロクロス点検出装置と、前記ゼロクロス点のタイミングで、前記永久磁石同期モータのロータ位置推定値をゼロクロス点に応じた適正値に補正するロータ位置推定値補正手段とを、具備し、前記A/D変換手段は、前記相電圧をサンプリングし、前記ゼロクロス点検出手段は、前記A/D変換手段によってサンプリングされた現在の相電圧の値と、直前の相電圧の値とを乗算することによって前記ゼロクロス点検出用乗算値を算出し、当該ゼロクロス点検出用乗算値が前記所定のしきい値以下になるタイミングを前記相電圧のゼロクロス点として検出するという手段を採用する。
本発明では、モータ制御駆動装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記相電圧検出手段によって検出された後に前記A/D変換手段によってサンプリングされた2つ以上の相巻線の相電圧から線間電圧を算出する線間電圧算出手段を具備し、前記ゼロクロス点検出手段は、前記線間電圧からゼロクロス点を検出するという手段を採用する。
本発明では、モータ制御駆動装置に係る第3の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記相電圧検出手段は、2つ以上の相巻線の相電圧を検出し、前記ゼロクロス点検出手段は、前記2つ以上の相巻線の相電圧のゼロクロス点を検出するという手段を採用する。
本発明によれば、ゼロクロス点検出装置が、所定のサンプリングレートでサンプリングすることによって交流信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換手段と、A/D変換手段によってサンプリングされた現在の交流信号の値と、直前の交流信号の値とを乗算することによってゼロクロス点検出用乗算値を算出し、当該ゼロクロス点検出用乗算値が所定のしきい値以下になるタイミングを交流信号のゼロクロス点として検出するゼロクロス点検出手段とを、具備する。
これにより、センサレス制御方式の永久磁石同期モータでは、ロータ位置推定値を補正する際に、ゼロクロス点検出装置が検出したゼロクロス点に基づいて推定したロータ位置推定値を補正することが出来る為、的確なベクトル制御及びあるいはV/F制御を実行することが出来る。また、ゼロクロス点検出装置は、簡単な方法でゼロクロス点を検出することが出来る為、ゼロクロス点の検出及びロータ位置推定値の補正における制御の負荷は、小さなものになる。
本発明の一実施形態に係るモータ制御駆動装置Aの機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係るモータ制御駆動装置Aの動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るモータ制御駆動装置AのU−V間線間電圧Vuv、ゼロクロス点検出用乗算値Vz及びしきい値Lを示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るモータ制御駆動装置Aのロータ位置/ロータ速度推定部5eが補正したロータ位置推定値θeを示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
まず、モータ制御駆動装置Aの機能構成について、図1を参照して、説明する。図1は、本実施形態に係るモータ制御駆動装置Aの機能ブロック図である。
モータ制御駆動装置Aは、負荷である永久磁石同期モータBを回転駆動するものである。永久磁石同期モータBは、中央に回転軸が挿通されると共に当該回転軸を中央として環状に配列される複数の永久磁石を内部に収容する円筒状のロータと、当該ロータの周面に対向配置されると共にロータの回転を制御するための電機子巻線を内部に収容するステータとから構成され、ロータの回転状態(回転位置、回転速度、回転数等)を検出するセンサを具備しないセンサレスタイプの永久磁石同期モータであり、モータ制御駆動装置Aの制御の下、ロータを回転する。
そして、モータ制御駆動装置Aは、図1に示すように、モータ駆動部1、U相電流検出部2a、V相電流検出部2b、U相電圧検出部3a、V相電圧検出部3b、A/D変換部4及びモータ制御部5から構成されている。
なお、U相電圧検出部3a及びV相電圧検出部3bは、本実施形態における相電圧検出手段を構成し、またA/D変換部4は、本実施形態におけるA/D変換手段である。
モータ駆動部1は、図1に示すように、直流電源1a、昇圧回路1b及びインバータ1cから構成されている。
直流電源1aは、1つあるいは複数のバッテリを直列接続したものであり、所定の直流電源電圧を昇圧回路1bへ出力する。
昇圧回路1bは、例えばDC/DCコンバータであり、直流電源1aから供給された直流電源電圧を昇圧してインバータ1cへ供給する。
インバータ1cは、モータ制御部5から供給されるPWM(PulseWidth Modulation)信号に基づいて昇圧回路1bから供給された直流電圧をスイッチングすることにより、U相、V相及びW相からなる3相のモータ駆動電力を生成して永久磁石同期モータBへ供給する。
U相電流検出部2aは、インバータ1cと永久磁石同期モータBのU相巻線とを接続するU相駆動信号線に設けられており、インバータ1cからU相巻線へ流れるモータ駆動電流Iuを検出してモータ制御部5へ出力する。
V相電流検出部2bは、V相駆動信号線に設けられており、インバータ1cからV相巻線へ流れるモータ駆動電流Ivを検出してモータ制御部5へ出力する。
U相電圧検出部3aは、インバータ1cと永久磁石同期モータBのU相巻線とを接続するU相駆動信号線に設けられており、インバータ1cからU相巻線へ流れるモータ駆動電圧Vuを検出してA/D変換部4へ出力する。
V相電圧検出部3bは、V相駆動信号線に設けられており、インバータ1cからV相巻線へ流れるモータ駆動電圧Vvを検出してA/D変換部4へ出力する。
A/D変換部4は、U相電圧検出部3aから入力されるモータ駆動電圧Vuをアナログ信号からデジタル信号に変換し、このデジタル信号に変換したモータ駆動電圧Vuをモータ制御部5へ出力する。また、A/D変換部4は、V相電圧検出部3bから入力されるモータ駆動電圧Vvをアナログ信号からデジタル信号に変換し、このデジタル信号に変換したモータ駆動電圧Vvをモータ制御部5へ出力する。
モータ制御部5は、インバータ1cのPWM制御によって、永久磁石同期モータBをインバータ1cに回転駆動させるものであり、図1に示すように、減算部5a、速度制御部5b、電流制御部5c、第1座標変換部5d、ロータ位置/ロータ速度推定部5e、第2座標変換部5f、PWM信号発生部5g、線間電圧演算部5h及びゼロクロス点演算部5iから構成されている。
なお、ロータ位置/ロータ速度推定部5eは、本実施形態におけるロータ位置推定値補正手段であり、また線間電圧演算部5hは、本実施形態における線間電圧算出手段であり、さらにゼロクロス点演算部5iは、本実施形態におけるゼロクロス点検出手段である。
減算部5aは、上位制御装置であるエンジン制御装置(ECU)から供給される角速度目標値ω0とロータ位置/ロータ速度推定部5eから出力される角速度推定値ωeとの差分を速度誤差Δωとして算出し、当該速度誤差Δωを速度制御部5bへ出力する。
速度制御部5bは、一種のPID制御器であり、上記速度誤差Δωに所定の比例積分・微分演算を施すことによって、速度誤差Δωに対応するq軸電流操作量Iqsを算出し、当該q軸電流操作量Iqsを電流制御部5cへ出力する。
電流制御部5cは、上記q軸電流操作量Iqs、ECUから供給されるd軸電流操作量Ids、第1座標変換部5dから入力されるq軸駆動電流検出量Iq及びd軸駆動電流検出量Idに基づいてq軸電流操作量Iqs及びd軸電流操作量Idsに各々対応するq軸電圧操作量Vq及びd軸電圧操作量Vdを算出し、ロータ位置/ロータ速度推定部5e及び第2座標変換部5fに出力する。
第1座標変換部5dは、U相電流検出部2a、V相電流検出部2bによって各々検出されたU相及びV相のモータ駆動電流Iu,Ivと、ロータ位置/ロータ速度推定部5eから入力されるロータ位置推定値θeとに基づいて永久磁石同期モータBのロータ上に設定された2次元座標系(q軸とd軸とからなる座標系)上におけるq軸駆動電流検出量Iqとd軸駆動電流検出量Idを生成する。
より詳細には、第1座標変換部5dは、上記モータ駆動電流Iu,Ivに基づく内部演算によってW相のモータ駆動電流Iwを求め、U相、V相及びW相からなる3次元座標系上のモータ駆動電流Iu,Iv,Iwに所定の座標変換を施すことにより上記q軸駆動電流検出量Iq及びd軸駆動電流検出量Idを求める。なお、上記d軸は、回転子の磁束方向、すなわち永久磁石のS極とN極とを結ぶ線の直交方向に設定された座標軸であり、q軸は、上述したd軸に直交する座標軸である。
ロータ位置/ロータ速度推定部5eは、上記q軸駆動電流検出量Iq、d軸駆動電流検出量Id、q軸電圧操作量Vq及びd軸電圧操作量Vdに基づいて永久磁石同期モータBの回転状態を推定するものである。ロータ位置/ロータ速度推定部5eは、例えば、内部に永久磁石同期モータBを模擬したモータモデルを備えており、このモータモデルにq軸電圧操作量Vq、d軸電圧操作量Vd、q軸駆動電流検出量Iq及びd軸駆動電流検出量Idを入力値として入力することによって角速度推定値ωe及びロータ位置推定値θeを算出する。そして、ロータ位置/ロータ速度推定部5eは、算出したロータ位置推定値θeを、ゼロクロス点演算部5iから入力されるゼロクロス点Pzに基づいて補正する。
ロータ位置/ロータ速度推定部5eは、このような手法で推定したロータ位置推定値θeを第1座標変換部5d及び第2座標変換部5fへそれぞれ出力すると共に角速度推定値ωeを上記減算部5aへ出力する。なお、一般的に、センサレスタイプの永久磁石同期モータBの回転制御では、モータの角速度及びロータ位置等を推定し、その推定値に基づいて永久磁石同期モータBをベクトル制御あるいはV/F制御する。
第2座標変換部5fは、上記ロータ位置/ロータ速度推定部5eから入力されるロータ位置推定値θeに基づいて電流制御部5cから入力される上記q軸電圧操作量Vq及びd軸電圧操作量VdをU相、V相及びW相からなる3次元座標系上の電圧操作量Vus,Vvs,Vwsに変換し、当該電圧操作量Vus,Vvs,VwsをPWM信号発生部5gへ出力する。
PWM信号発生部5gは、上記電圧操作量Vu,Vv,Vwに基づいてインバータ1cをスイッチング動作させるためのPWM信号を生成し、当該PWM信号をインバータ1cへ出力する。モータ制御部5は正弦波通電方式に基づいて動作するものであり、したがってPWM信号発生部5gは、インバータ1cが永久磁石同期モータBの全回転角(360°)に亘ってモータ駆動信号を出力するようにPWM信号を出力する。
線間電圧演算部5hは、A/D変換部4を介してU相電圧検出部3a及びV相電圧検出部3bから入力されるU相及びV相のモータ駆動電圧Vu,Vvに基づいて、U相巻線及びV相巻線の巻線間のU−V間線間電圧Vuvを算出し、このU−V間線間電圧Vuvをゼロクロス点演算部5iへ出力する。
ゼロクロス点演算部5iは、線間電圧演算部5hから入力されるU−V間線間電圧Vuvのゼロクロス点Pz(セロになるタイミング)を検出し、当該ゼロクロス点Pzをロータ位置/ロータ速度推定部5eへ出力する。
次に、このように構成されたモータ制御駆動装置Aの動作について、図2を参照して詳しく説明する。図2は、本実施形態に係るモータ制御駆動装置Aの動作を示すフローチャートである。
モータ制御駆動装置Aでは、永久磁石同期モータBを回転制御する為に、インバータ1cから永久磁石同期モータBへ電力を供給すると、U相電圧検出部3a及びV相電圧検出部3bが、各々に対応するモータ駆動電圧Vu及びモータ駆動電圧Vvを検出し、このモータ駆動電圧Vu及びモータ駆動電圧VvをA/D変換部4へ出力する。
A/D変換部4は、モータ制御部5の制御の下、所定のサンプリングレートで、U相電圧検出部3aから入力されるモータ駆動電圧Vuと、U相電圧検出部3aから入力されるモータ駆動電圧Vvとを、アナログ信号からデジタル信号に変換し、このデジタル信号に変換したモータ駆動電圧Vu及びモータ駆動電圧Vvを線間電圧演算部5hへ出力する。
線間電圧演算部5hは、A/D変換部4からデジタル信号のモータ駆動電圧Vu、Vvが入力されると、モータ駆動電圧Vu、VvからU−V間線間電圧Vuvを算出し、このU−V間線間電圧Vuvをゼロクロス点演算部5iへ出力する(ステップS1)。
ゼロクロス点演算部5iは、以下のゼロクロス点検出用乗算値算出式に従って、U−V間線間電圧Vuvのサンプリングに応じた現在の電圧V(nΔt)とその直前のサンプリングの電圧V(nΔt−Δt)を乗算することによってゼロクロス点検出用乗算値Vzを算出する(ステップS2)。
<ゼロクロス点検出用乗算値算出式>:ゼロクロス点検出用乗算値Vz=現在の電圧V(nΔt)×直前の電圧V(nΔt−Δt)
そして、ゼロクロス点演算部5iは、ステップS2の後に、ゼロクロス点検出用乗算値Vzが所定のしきい値L以下になった時の直前の電圧V(nΔt−Δt)のタイミングをゼロクロス点Pzとして検出し、当該ゼロクロス点Pzをロータ位置/ロータ速度推定部5eへ出力する(ステップS3)。なお、1周期毎にU−V間線間電圧Vuvでは、ロータ位置推定値θeが「0」度になるタイミングと「180」度になるタイミングの2回ゼロクロスする、すなわちU−V間線間電圧Vuvの1周期毎にゼロクロス点検出用乗算値Vzが2回しきい値L以下になるが、ゼロクロス点演算部5iでは、ロータ位置推定値θeが「0」度になるタイミングのみをゼロクロス点Pzとして検出する。
上記ステップS2及びステップS3の動作について、図3を参照して、詳細に説明する。図3は、本実施形態に係るモータ制御駆動装置AのU−V間線間電圧Vuv、ゼロクロス点検出用乗算値Vz及びしきい値Lを示すグラフである。なお、図3における縦軸は、電圧であり、横軸は時間である。
U−V間線間電圧Vuvは、図3に示すように、交流の正弦波となる。そして、ゼロクロス点検出用乗算値Vzは、図3に示すように、U−V間線間電圧Vuvの波形に応じたほぼ0[V/Vpeak]以上の正弦波となる。これは、現在の電圧V(nΔt)がプラスである場合は、直前の電圧V(nΔt−Δt)もプラスである可能性が高く、また現在の電圧V(nΔt)がマイナスである場合は、直前の電圧V(nΔt−Δt)もマイナスである可能性が高い為に、現在の電圧V(nΔt)と直前の電圧V(nΔt−Δt)を乗算した値であるゼロクロス点検出用乗算値Vzがプラスになる可能性が高い為である。
そして、ゼロクロス点演算部5iは、上記ステップS3において、図3に示すよう0[V/Vpeak]に近似するしきい値L以下になると、0[V/Vpeak]に近似する直前の電圧V(nΔt−Δt)のタイミングを、ゼロクロス点Pzとして検出し、当該ゼロクロス点Pzをロータ位置/ロータ速度推定部5eへ出力する。
そして、ゼロクロス点演算部5iは、上記ステップS3において、図3に示すように、U−V間線間電圧Vuvの1周期毎にゼロクロス点検出用乗算値Vzがしきい値L以下になる2回の内の1回の直前の電圧V(nΔt−Δt)のタイミンを、ゼロクロス点Pzとして検出し、当該ゼロクロス点Pzをロータ位置/ロータ速度推定部5eへ出力する。なお、図3に示すように、しきい値Lは、0[V/Vpeak]に近似する値に設定する。
そして、ロータ位置/ロータ速度推定部5eは、ステップS3の後に、ゼロクロス点演算部5iからゼロクロス点Pzが入力されると、ゼロクロス点Pzに基づいてロータ位置推定値θeを強制的に補正する(ステップS4)。
上記ステップS4の動作について、図4を参照して、詳細に説明する。図4は、本実施形態に係るモータ制御駆動装置Aのロータ位置/ロータ速度推定部5eが補正したロータ位置推定値θeを示すグラフである。図4の(a)は、U−V間線間電圧Vuv、ゼロクロス点検出用乗算値Vz及びしきい値Lを示すグラフであり、図4の(b)は、図4の(a)のゼロクロス点Pzに応じてロータ位置/ロータ速度推定部5eが補正したロータ位置推定値θe及び正しいロータ位置Sを示すグラフである。なお、図4の(a)のグラフは、縦軸に電圧、横軸に時間を示し、また図4の(b)のグラフは、縦軸にロータ位置、横軸に時間を示す。ロータ位置/ロータ速度推定部5eでは、図4に示すように、ゼロクロス点Pzになる毎に、ロータ位置推定値θeの適正値である「0」度に補正する。なお、ロータ位置/ロータ速度推定部5eは、ゼロクロス点に応じた適正値を、予め記憶しておく。
以上のように、本実施形態によれば、モータ制御駆動装置Aにおいて、ゼロクロス点演算部5iが上記方法によってゼロクロス点Pzを検出し、ロータ位置/ロータ速度推定部5eが、ゼロクロス点演算部5iから入力されるゼロクロス点Pzに基づいて、ロータ位置推定値θeを補正する。このように、モータ制御駆動装置Aでは、上述した方法でロータ位置推定値θeを補正することによって、ロータの位置の推定における誤差を低減することが出来きる為に、的確なベクトル制御及びあるいはV/F制御を実行することが出来る。また、ゼロクロス点演算部5iは、簡単な方法でゼロクロス点Pzを検出することが出来る為、ゼロクロス点Pzの検出及びロータ位置推定値θeの補正における制御の負荷は、小さなものになる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形が考えられる。
(1)上記実施形態では、線間電圧演算部5hが、U−V間線間電圧Vuvを算出し、ゼロクロス点演算部5iが、当該U−V間線間電圧Vuvからゼロクロス点Pzを検出したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、モータ制御駆動装置AにW相電圧検出部を設け、線間電圧演算部5hが、U−V間線間電圧Vuv以外のV−W間線間電圧及びW−U間線間電圧を算出し、ゼロクロス点演算部5iが、当該V−W間線間電圧及びW−U間線間電圧からゼロクロス点Pzを検出するようにしてもよい。また、U相、V相、W相のモータ駆動電圧Vu、Vv、VwからU−V間線間電圧、V−W間線間電圧及びW−U間線間電圧を算出するのではなく、モータ駆動電圧Vu、Vv、Vwのゼロクロス点Pzを検出し、ロータ位置/ロータ速度推定部5eが当該ゼロクロス点Pzに基づいてロータ位置推定値θeを補正するようにしてもよい。
その際、U相電圧検出部3a、V相電圧検出部3b及びW相電圧検出部が検出したモータ駆動電圧Vu、Vv、Vwは、矩形波である為、矩形波における基本波のみをフィルタリングによって取り出す必要がある。そして、このフィルタリングによって信号に時間的な遅れが生じてしまう為、フィルタリングによる時間の遅れを考慮して、ゼロクロス点Pzすると共にロータ位置推定値θeを補正する必要がある。
(2)上記実施形態では、A/D変換部4のサンプリングレートに一定にしたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ゼロクロス点演算部5iが、サンプリングに応じた現在の電圧V(nΔt)とその直前のサンプリングの電圧V(nΔt−Δt)を乗算することによってゼロクロス点検出用乗算値Vzを算出しているが、ゼロクロス点検出用乗算値Vzがしきい値Lより高い値の第2のしきい値を設け、ゼロクロス点検出用乗算値Vzが第2のしきい値以下になるとA/D変換部4のサンプリングレート(1秒間にサンプリングする回数)を高くする、すなわちA/D変換部4のサンプリングを行う間隔を短くするようにしてもよい。これにより、ゼロクロス点演算部5iは、ゼロクロス点検出用乗算値Vzによって、高精度のゼロクロス点を検出することが出来る。
(3)上記実施形態では、ゼロクロス点演算部5iが、ゼロクロス点検出用乗算値Vzがしきい値L以下になった直前の電圧V(nΔt−Δt)のタイミングをゼロクロス点Pzとして検出したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ゼロクロス点演算部5iは、ゼロクロス点検出用乗算値Vzがしきい値L以下になった現在の電圧V(nΔt)のタイミングをゼロクロス点Pzとして検出してもよいし、また現在の電圧V(nΔt)と直前の電圧V(nΔt−Δt)との中間のタイミングをゼロクロス点として検出するようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、ゼロクロス点演算部5iが、U−V間線間電圧Vuvの1周期毎にゼロクロス点検出用乗算値Vzがしきい値L以下になる2回の内の1回のロータ位置推定値θeが「0」度になるタイミングを、ゼロクロス点として検出したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ゼロクロス点演算部5iは、U−V間線間電圧Vuvの1周期毎にゼロクロス点検出用乗算値Vzがしきい値L以下になる2回のタイミング(ロータ位置推定値θeが「0」度になるタイミングと「180」度になるタイミング)をゼロクロス点として検出し、ロータ位置/ロータ速度推定部5eへ出力する。そして、ロータ位置/ロータ速度推定部5eは、2種類のゼロクロス点に応じて、それぞれの適正値である「0」度または「180」度にロータ位置推定値θeを補正するようにしてもよい。
A…モータ制御駆動装置、B…永久磁石同期モータ、1…モータ駆動部、1a…直流電源、1b…昇圧回路、1c…インバータ、2a…U相電流検出部、2b…V相電流検出部、3a…U相電圧検出部、3b…V相電圧検出部、4…A/D変換部、5…モータ制御部、5a…減算部、5b…速度制御部、5c…電流制御部、5d…第1座標変換部、5e…ロータ位置/ロータ速度推定部、5f…第2座標変換部、5g…PWM信号発生部、5h…線間電圧演算部、5i…ゼロクロス点演算部

Claims (4)

  1. センサレス制御方式の永久磁石同期モータの各相巻線に電圧を供給することによって前記永久磁石同期モータを駆動するモータ制御駆動装置であって、
    前記永久磁石同期モータへ供給する相電圧を検出する相電圧検出手段と、
    所定のサンプリングレートでサンプリングすることによって相電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換手段と、
    前記A/D変換手段によってサンプリングされた相電圧の値と、直前の相電圧の値とを乗算することによってゼロクロス点検出用乗算値を算出し、当該ゼロクロス点検出用乗算値が所定のしきい値以下になるタイミングを相電圧のゼロクロス点として検出するゼロクロス点検出手段と
    前記ゼロクロス点のタイミングで、前記永久磁石同期モータのロータ位置推定値をゼロクロス点に応じた適正値に補正するロータ位置推定値補正手段とを、
    具備することを特徴とするモータ制御駆動装置。
  2. 前記ゼロクロス点検出用乗算値が、前記所定のしきい値より高い値に設定された第2のしきい値以下になると、前記A/D変換手段のサンプリングレートを高くすることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御駆動装置
  3. 前記相電圧検出手段によって検出された後に前記A/D変換手段によってサンプリングされた2つ以上の相巻線の相電圧から線間電圧を算出する線間電圧算出手段を具備し、
    前記ゼロクロス点検出手段は、前記線間電圧からゼロクロス点を検出することを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御駆動装置。
  4. 前記相電圧検出手段は、2つ以上の相巻線の相電圧を検出し、
    前記ゼロクロス点検出手段は、前記2つ以上の相巻線の相電圧のゼロクロス点を検出することを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御駆動装置。
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