JP5357502B2 - 低屈折率コーティング材組成物及び塗装品 - Google Patents
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Description
(Xはシラン系官能基を示す)
この低屈折率コーティング材組成物の硬化被膜が形成された塗装品は、光反射性が低減されると共に、高い防汚性を発揮し、更に耐摩耗性や耐薬品性も優れたものとなる。
(Z1及びZ2はH、OH、OR1、R2又はハロゲンであって、Z1とZ2は互いに異なる基である。前記R1、R2は置換又は非置換の一価の炭化水素基を示す。Yは二価の炭化水素基を有する有機基である。nは1〜3の整数を示す。)
この場合、式(1)に示す化合物中の末端のシラン系官能基が他のシラン官能基と結合することにより、硬化被膜の高い擦傷性、耐薬品性を実現することができる。
式(1)中のXはシラン系官能基を示し、この両末端のシラン系官能基は互いに同一の構造を有していてもよく、互いに異なる構造を有していてもよい。式(1)中のp及びqの値は特に制限されず、1以上の整数であればよいが、特にpは1〜20の整数であることが好ましく、2〜20の整数であれば更に好ましい。またqは1〜40の整数であることが好ましく、2〜40の整数であれば更に好ましい。また、この式(1)で示される化合物の重量平均分子量は800〜3000の範囲であることが好ましい。
式(2)中のZ1及びZ2はH、OH、OR1、R2又はハロゲンであって、Z1とZ2は互いに異なる基である。前記R1、R2は置換又は非置換の一価の炭化水素基を示す。また、式(2)中のYは二価の炭化水素基を有する有機基である。また、nは1〜3の整数を示す。
前記熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を使用することができ、これらの熱硬化性樹脂に必要に応じて架橋剤、重合開始剤、硬化剤、硬化促進剤、溶剤を加えて使用することもできる。
テトラエトキシシラン208部にメタノール356部を加え、さらに水18部及び0.01Nの塩酸水溶液18部を加え、これをディスパーを用いてよく混合して混合液を得た。この混合液を25℃の恒温槽中で2時間攪拌することで加水分解反応を進行させ、重量平均分子量850、固形分量10%のシラン化合物の溶液(A)を得た。
上記式(3)で表される両末端シラン化合物78部に、イソプロピルアルコール486部を加え、さらに水18部及び0.01Nの塩酸水溶液18部を加え、これをディスパーを用いてよく混合して混合液を得た。この混合液を25℃恒温槽中で2時間攪拌することで加水分解反応を進行させ、重量平均分子量1000、固形分量10%の両末端シラン化合物成分の溶液(B)を得た。
式(1)で表される両末端シラン化合物として、下記式(1a)で表される、重量平均分子量が約1500の化合物を用いた。
この両末端シラン化合物3.16部を、上記溶液(A)600部に加えて混合液を調製し、この混合液を25℃の恒温槽中で1時間攪拌して加水分解反応を進行させ、両末端シラン化合物の溶液(C)を得た。
式(1)で表される両末端シラン化合物として、下記式(1b)で表される、重量平均分子量が約1500の化合物を用いた。
この両末端シラン化合物3.16部を、上記溶液(A)600部に加えて混合液を調製し、この混合液を25℃の恒温槽中で1時間攪拌して加水分解反応を進行させ、両末端シラン化合物成分の溶液(D)を得た。
式(1)で表される両末端シラン化合物として、実施例2と同様に上記式(1b)で表される、重量平均分子量が約1500の化合物を用い、この式(1b)で表される両末端シラン化合物3.16部と、上記溶液(A)100部と、上記溶液(B)500部とを混合して混合液を調製し、この混合液を25℃の恒温槽中で1時間攪拌して加水分解反応を進行させ、溶液(E)を得た。
式(1)で表される両末端シラン化合物を含有しない以外は実施例1と同様の組成を有するコーティング材組成物を得た。
中空シリカ粒子を含有しない以外は実施例1と同様の組成を有するコーティング材組成物を得た。
実施例1において、式(1)に示す両末端シラン化合物に代えて、片末端シラン化合物であるフルオロアルキルシラン(CF3(CF2)7CH2CH2Si(OMe)3)を用いた。それ以外は実施例1と同様にして低屈折率コーティング材組成物を得た。
実施例1において、溶液(C)中の全樹脂固形分量(縮合化合物換算量)と中空シリカ粒子との合計量に対する中空シリカ粒子の割合を85質量%となるようにした。それ以外は実施例1と同様にして低屈折率コーティング材組成物を得た。
各実施例及び比較例で得られたコーティング材組成物をガラス基材(屈折率1.51)上にワイヤーバーコータNo.4にて塗布し、120℃で5分間加熱乾燥することにより、厚み100nmの硬化被膜を形成した。各実施例及び比較例における硬化被膜の屈折率を、反射分光膜厚計(大塚電子株式会社製「FE3000」)で測定した結果を表1に示す。
硬化被膜に可視光を照射すると共に5度正反射の反射光の350〜800nmの範囲の分光波形を分光光度計(日立製作所製「U−4100」)で計測した。この分光波形に基つき、反射率が最も低い波長の反射率(最小反射率)を導出した。
摩耗試験機(新束科学社製「HEIDON−14DR」、スチールウール#0000、荷重9.8kPa(100g/cm2))を用いて硬化被膜の表面を擦過した後、この硬化被膜を目視で観察し、この硬化被膜に発生した傷の発生レベルを下記評価基準で機械的強度(耐摩耗性)を評価した。
A:傷が発生しない。
B:傷が僅かに発生する。
C:傷が発生する。
D:傷が多数発生する(又は剥離する)。
25℃の0.1N(0.1mol/L)水酸化ナトリウム水溶液中に、硬化被膜を1時間浸漬した後、この硬化被膜の外観を目視で観察し、下記評価基準で耐アルカリ性を評価した。
A:被膜に変化無し。
B:被膜に浸漬した跡が見えるが、布で擦っても剥離以上無し。
C:浸漬だけでは剥離はみられないが、布で擦ると剥離する。
D:浸漬により剥離する。
硬化被膜の表面に指紋を付着させた後、この硬化被膜の表面を布で擦ることで指紋を拭き取った。そして、指紋を除去するまでに要した布の擦り回数に基づき、下記評価基準で防汚性(指紋除去性)を判断した。
A:数回で指紋を除去できた。
B:10数回で指紋を除去できた。
C:かなり拭くと指紋を除去できた。
D:指紋を除去できなかった。
Claims (4)
- シラン化合物、このシラン化合物の加水分解物及び部分加水分解物から選択される少なくとも一種と、低屈折率粒子とを含有し、
前記シラン化合物が、両末端にシラン系官能基を有する両末端シラン化合物と、テトラアルコキシシランとを含み、
前記両末端シラン化合物が、下記式(1a)又は(1b)で表される化合物を含み、
硬化被膜の屈折率nが1.20<n<1.45の範囲であることを特徴とする低屈折率コーティング材組成物。
(CH 3 O) 3 Si(CH 2 ) 2 −CF 2 O−(CF 2 CF 2 O) p −(CF 2 O) q −CF 2 −(CH 2 ) 2 Si(OCH 3 ) 3 …(1a)
(CH 3 O) 3 Si(CH 2 ) 3 NHCO−CF 2 O−(CF 2 CF 2 O) p −(CF 2 O) q −CF 2 −CONH(CH 2 ) 3 Si(OCH 3 ) 3 …(1b)
(p及びqは1以上の整数。) - 上記低屈折率粒子が、中空状のシリカ粒子を含有することを特徴とする請求項1に記載の低屈折率コーティング材組成物。
- 式(1a)又は(1b)で表される化合物の含有量が、低屈折率コーティング材組成物中の樹脂固形分全量に対して0.01〜20質量%の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の低屈折率コーティング材組成物。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の低屈折率コーティング材組成物で形成された硬化被膜を備えることを特徴とする塗装品。
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