JP5356937B2 - ワイヤハーネス配索装置 - Google Patents

ワイヤハーネス配索装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5356937B2
JP5356937B2 JP2009171050A JP2009171050A JP5356937B2 JP 5356937 B2 JP5356937 B2 JP 5356937B2 JP 2009171050 A JP2009171050 A JP 2009171050A JP 2009171050 A JP2009171050 A JP 2009171050A JP 5356937 B2 JP5356937 B2 JP 5356937B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire harness
support
protector
rail
parallel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009171050A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011025746A (ja
Inventor
友康 寺田
司 関野
伸次 加藤
洋行 若松
康裕 西井
晋士 倉知
誠 須野原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Auto Body Co Ltd
Yazaki Corp
Original Assignee
Toyota Auto Body Co Ltd
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Auto Body Co Ltd, Yazaki Corp filed Critical Toyota Auto Body Co Ltd
Priority to JP2009171050A priority Critical patent/JP5356937B2/ja
Priority to CN200980160555.XA priority patent/CN102625758B/zh
Priority to PCT/JP2009/069861 priority patent/WO2011010405A1/ja
Publication of JP2011025746A publication Critical patent/JP2011025746A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5356937B2 publication Critical patent/JP5356937B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R16/00Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for
    • B60R16/02Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements
    • B60R16/0207Wire harnesses
    • B60R16/0215Protecting, fastening and routing means therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/02Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable
    • B60N2/0224Non-manual adjustments, e.g. with electrical operation
    • B60N2/0244Non-manual adjustments, e.g. with electrical operation with logic circuits
    • B60N2/0264Non-manual adjustments, e.g. with electrical operation with logic circuits characterised by the type of electrical connection, e.g. wiring, plugs or USB
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/02Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable
    • B60N2/04Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable the whole seat being movable
    • B60N2/06Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable the whole seat being movable slidable
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60NSEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60N2/00Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
    • B60N2/02Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable
    • B60N2/04Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable the whole seat being movable
    • B60N2/06Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles the seat or part thereof being movable, e.g. adjustable the whole seat being movable slidable
    • B60N2/07Slide construction
    • B60N2/0722Constructive details
    • B60N2/0725Closing members for covering the slide

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Details Of Indoor Wiring (AREA)
  • Electric Cable Arrangement Between Relatively Moving Parts (AREA)

Description

本発明は、例えば、自動車の床などの車体と、この車体に対しスライド自在に設けられたシートなどのスライド体とに亘ってワイヤハーネスを配索するワイヤハーネス配索装置に関するものである。
自動車には、車体としての乗員室の床などに対してスライド自在なスライド体としてのシートが設けられていることがある。また、前記シートには、例えば乗員が着座しているか否かを検出する着座センサ等の電子機器が取り付けられている。このため、前述したスライド自在なシートを有した自動車には、前記シートに取り付けられた電子機器と前記床に固定された電子機器とを接続するために、前記床と前記シートとに亘ってワイヤハーネスを配索する種々のワイヤハーネス配索装置が用いられてきた(例えば特許文献1を参照。)。
例えば特許文献1に記載された上記ワイヤハーネス配索装置は、前記シートの足部を支持する支持体をスライド自在に取り付ける支持レールと平行に配置されたワイヤハーネスレールと、このワイヤハーネスレールにスライド自在に取り付けられかつ前記シートに連動してスライドするプロテクタと、を有している。前記支持レール及び前記ワイヤハーネスレールは、マットの下に配置されている。また、前記ワイヤハーネスレールは、ワイヤハーネスを取り付けた前記プロテクタをスライド自在に取り付けるプロテクタ移動部と、前記ワイヤハーネスの余長部分を収容する余長収容部と、を有している。前記プロテクタは、前記マットに設けられた切れ目を通されて乗員室側に突出しており、前記ワイヤハーネスの一端部を乗員室側に配置された前記シートに導く。
このような従来のワイヤハーネス配索装置においては、部品点数が多く、大きな設置スペースが必要になる上に、当該ワイヤハーネス配索装置が取り付けられる自動車のマットに、前記支持体を乗員室側に突出させるための切れ目の他に、前記プロテクタを乗員室側に突出させるための切れ目を設ける必要があり、数多くの切れ目をマットに設けなければならないという問題があった。
また、特許文献2に記載されたワイヤハーネス配索装置100は、図13に示すように、シート101の足部102を支持する支持体103と、この支持体103をスライド自在に取り付ける支持レール104と、ワイヤハーネス105の余長部分を渦巻状に巻き取った状態でハウジング107内に収容した巻取装置106と、を有している。
この巻取装置106のハウジング107の導出口107aから引き出されたワイヤハーネス105の一端部105aは、支持レール104の一端部に位置する開口部から当該支持レール104内に引き込まれるとともに当該支持レール104内を通され、支持体103の内部空間に装着されたガイドパイプ(不図示)の内側を通され、そして、支持体103に設けられた穴を通されて支持体103外に引き出され、足部102に接続されている。また、図13においては、前記マットは省略しているが、このマットには、支持レール104にスライド自在に取り付けられた支持体103を乗員室側に突出させるための切れ目が設けられている。
上記巻取装置106は、図14に示すように、ハウジング107と、リール132と、渦巻きスプリング133と、を有している。リール132は、ハウジング107の中央部に軸支されており、その中心部にはワイヤハーネス105の他端部105bが導出されて抜け止めされている。従って、ワイヤハーネス105は、リール132が一側に回転することでその外周面周りに巻き取られ、リール132が他側に回転することでその外周面周りから繰り出される。渦巻きスプリング133は、一端部がハウジング107に係止され、他端部がリール132に係止されている。この渦巻きスプリング133は、リール132を一側に回転させる付勢力を発生するためのものである。従って、ワイヤハーネス105は、この渦巻きスプリング133の付勢力によって巻き取られ、また、この付勢力に抗して繰り出されることで常に緊張状態に保持される。
このようなワイヤハーネス配索装置100においては、支持レール104内にワイヤハーネス105を引き込むようにして、特許文献1に記載されたワイヤハーネスレールを省いているので、このワイヤハーネスレールの設置スペースが不要になる上に、マットに設けられる切れ目の数を少なくすることができる。
特開2006−42457号公報 特開2005−313662号公報
しかしながら、図13及び図14に示されたワイヤハーネス配索装置100は、上述したように非常に複雑な構成の巻取装置106が必要であるという問題があった。また、巻取装置106は、ハウジング107の一辺の寸法を、ハーネス105の渦巻状に巻き取られた部分の直径よりも小さくすることができず、さらに、リール132と渦巻きスプリング133の2段構造で厚みが必要となることから、大きな設置スペースが必要になるという問題があった。また、ワイヤハーネス配索装置100は、支持体103の内部空間に前記ガイドパイプを装着したり、支持体103に前記ガイドパイプから引き出されたハーネス105の一端部105aを通す前記穴(大きな穴)を設けなければならず、非常に複雑な構成の支持体103が必要であるという問題があった。また、前記ガイドパイプを支持体103に装着したり、装着されたガイドパイプにハーネス105を通す作業は、非常に煩雑で、容易に行える作業ではないという問題があった。
したがって、本発明は、大きな設置スペースを必要とせず、かつ、簡素な構成のワイヤハーネス配索装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載された発明は、車体と、前記車体に固定されたレールにスライド自在に取り付けられた支持体に支持されたスライド体と、に亘ってワイヤハーネスを配索するワイヤハーネス配索装置において、前記支持体に固定される支持体固定部と、前記ワイヤハーネスを当該ワイヤハーネスの中心軸方向が前記支持体のスライド方向と平行になる向きで取り付けるワイヤハーネス取付部と、を有するプロテクタを有し、前記支持体と前記プロテクタとが別体であり、前記支持体固定部が、前記ワイヤハーネス取付部に取り付けられた前記ワイヤハーネスの中心軸の延長線上に配置されており、前記支持体固定部が、前記支持体に重ねられると共に前記支持体に設けられた突起部に引っ掛けられる重なり部を有し、該重なり部が前記突起部に引っ掛けられることで前記プロテクタが前記支持体に固定されることを特徴とするワイヤハーネス配索装置である。
請求項2に記載された発明は、車体と、前記車体に固定されたレールにスライド自在に取り付けられた支持体に支持されたスライド体と、に亘ってワイヤハーネスを配索するワイヤハーネス配索装置において、前記支持体に固定される支持体固定部と、前記ワイヤハーネスを当該ワイヤハーネスの中心軸方向が前記支持体のスライド方向と平行になる向きで取り付けるワイヤハーネス取付部と、を有するプロテクタを有し、前記支持体と前記プロテクタとが別体であり、前記支持体固定部が、前記ワイヤハーネス取付部に取り付けられた前記ワイヤハーネスの中心軸の延長線上に配置されており、前記支持体固定部が、前記支持体に重ねられる重なり部と、該重なり部に設けられた突起部通し孔と、で構成され、前記支持体に設けられた突起部が前記突起部通し孔に通されることで前記支持体固定部が前記支持体に固定されていることを特徴とするワイヤハーネス配索装置である。
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、前記プロテクタが、前記支持体に設けられた凸部または凹部に嵌まることで前記支持体固定部が前記突起部通し孔を中心として回転することを防止する回転防止部をさらに有していることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1ないし請求項3のうち1項に記載された発明において、前記レールが、当該レールの長手方向の一端部に開口部が設けられた筒状に形成され、前記長手方向に延びるとともに前記スライド体側に開口したスリットを有しており、前記プロテクタが、前記開口部から前記レール内に引き込まれた前記ワイヤハーネスを取り付けた前記ワイヤハーネス取付部に連なりかつ前記スリットを通されて前記レール外に導出され、内側に前記ワイヤハーネスを通すことで当該ワイヤハーネスを前記スライド体に導く導出部を有していることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項4に記載された発明において、前記レールに平行に沿わされた筒状の平行部と、該平行部の一端部から前記レールの前記開口部に筒状に延び、前記開口部から前記レール外に引き出された前記ワイヤハーネスの余長部分を前記平行部に案内する接続部と、を有し、前記平行部内に前記ワイヤハーネスの余長部分をU字状に曲げた状態で収容する余長収容部を有していることを特徴とするものである。
請求項1に記載された発明によれば、前記支持体に固定される支持体固定部と、前記ワイヤハーネスを当該ワイヤハーネスの中心軸方向が前記支持体のスライド方向と平行になる向きで取り付けるワイヤハーネス取付部と、を有するプロテクタを有し、前記支持体と前記プロテクタとが別体であり、前記支持体固定部が、前記ワイヤハーネス取付部に取り付けられた前記ワイヤハーネスの中心軸の延長線上に配置されているので、大きな設置スペースを必要とせず、かつ、簡素な構成のワイヤハーネス配索装置を提供することができ、さらに、前記プロテクタ及び前記ワイヤハーネスのスライド時に前記支持体固定部に作用する荷重方向が前記プロテクタのスライド方向と平行になり、そのために、前記プロテクタに生じるねじれを低減でき、当該プロテクタの破損を回避することができる。
請求項2に記載された発明によれば、前記支持体に固定される支持体固定部と、前記ワイヤハーネスを当該ワイヤハーネスの中心軸方向が前記支持体のスライド方向と平行になる向きで取り付けるワイヤハーネス取付部と、を有するプロテクタを有し、前記支持体と前記プロテクタとが別体であり、前記支持体固定部が、前記ワイヤハーネス取付部に取り付けられた前記ワイヤハーネスの中心軸の延長線上に配置されているので、大きな設置スペースを必要とせず、かつ、簡素な構成のワイヤハーネス配索装置を提供することができ、さらに、前記プロテクタ及び前記ワイヤハーネスのスライド時に前記支持体固定部に作用する荷重方向が前記プロテクタのスライド方向と平行になり、そのために、前記プロテクタに生じるねじれを低減でき、当該プロテクタの破損を回避することができる。また、前記支持体固定部が、前記支持体に重ねられる重なり部と、該重なり部に設けられた突起部通し孔と、で構成され、前記支持体に設けられた突起部が前記突起部通し孔に通されることで前記支持体固定部が前記支持体に固定されているので、簡素な構成の支持体及びプロテクタを用いることができ、容易に組み立てることが可能なワイヤハーネス配索装置を提供することができる。
請求項3に記載された発明によれば、前記プロテクタが、前記支持体に設けられた凸部または凹部に嵌まることで前記支持体固定部が前記突起部通し孔を中心として回転することを防止する回転防止部をさらに有しているので、前記プロテクタの移動を円滑に行うことができる。
請求項4に記載された発明によれば、前記レールが、当該レールの長手方向の一端部に開口部が設けられた筒状に形成され、前記長手方向に延びるとともに前記スライド体側に開口したスリットを有しており、前記プロテクタが、前記開口部から前記レール内に引き込まれた前記ワイヤハーネスを取り付けた前記ワイヤハーネス取付部に連なりかつ前記スリットを通されて前記レール外に導出され、内側に前記ワイヤハーネスを通すことで当該ワイヤハーネスを前記スライド体に導く導出部を有しているので、前記ワイヤハーネスが前記支持体や前記レール等に当たって傷付くことを防止できる。
請求項5に記載された発明によれば、前記レールに平行に沿わされた筒状の平行部と、該平行部の一端部から前記レールの前記開口部に筒状に延び、前記開口部から前記レール外に引き出された前記ワイヤハーネスの余長部分を前記平行部に案内する接続部と、を有し、前記平行部内に前記ワイヤハーネスの余長部分をU字状に曲げた状態で収容する余長収容部を有しているので、ワイヤハーネスを渦巻状に巻き取った状態でハウジング内に収容した従来例と比較して、非常に簡素な構成のワイヤハーネス配索装置とすることができ、さらに、前記平行部の幅方向の寸法を前記ハウジングの一辺の寸法よりも小さくすることができる。また、前記平行部の長手方向の寸法を、前記プロテクタのスライド範囲よりも小さくすることができる。即ち、ワイヤハーネス配索装置をコンパクトかつ簡素な構成にすることができる。
本発明の第1の実施形態に係るワイヤハーネス配索装置を示す斜視図である。 図1中のA−A線に沿った断面図である。 図1に示されたワイヤハーネス配索装置の概略構成図である。 図1に示されたワイヤハーネス配索装置の余長収容部の分解図である。 図1に示されたワイヤハーネス配索装置の支持体及びプロテクタを示す斜視図である。 図5に示された支持体の斜視図である。 図5に示された支持体の平面図である。 図5に示されたプロテクタの斜視図である。 図5に示されたプロテクタの平面図である。 本発明の第2の実施形態に係るワイヤハーネス配索装置を構成する支持体及びプロテクタを示す斜視図である。 図10に示された支持体及びプロテクタの平面図である。 図10に示された支持体の斜視図である。 従来のワイヤハーネス配索装置を示す斜視図である。 (a)は、図13に示されたワイヤハーネス配索装置の巻取装置のハウジング内を示す断面図であり、(b)は、(a)中のC−C線に沿った断面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るワイヤハーネス配索装置を図1ないし図9を用いて説明する。
上記ワイヤハーネス配索装置1Aは、自動車の「車体」としての乗員室の床11(図2中に一点鎖線で示す。)と、この床11に対してスライド自在に設けられた「スライド体」としてのシートとに亘ってワイヤハーネス4を配索する装置である。また、床11の上にはマット12が敷かれている(図2中に一点鎖線で示す。)。
上記シートには、シートに乗員が着座しているか否かを検出する着座センサや、シートに着座した乗員がシートベルトをしているか否かを検出するシートベルトセンサなどの電子機器が取り付けられている。また、前記シートは、図2において、床11及びマット12の矢印Y方向に沿った上方に配置されている(図示は省略する。)。
上記ワイヤハーネス4は、1本または複数本の電線5と、これら電線5を収容したコルゲートチューブ6と、で構成されている。前記電線5は、周知の被覆電線であり、シートに取り付けられた前記電子機器と、床11即ち前記車体に取り付けられたECU(Electronic Control Unit)などの電子機器とを電気接続している。コルゲートチューブ6は、ポリプロピレンなどの合成樹脂で構成され、かつ、小径の谷部と大径の山部とが交互に連続した蛇腹状の筒状に設けられており、内側に電線5を通すことで、この電線5を保護している。
上記ワイヤハーネス配索装置1Aは、図1に示すように、前記シートを支える支持体7と、プロテクタ8と、支持体7及びワイヤハーネス4を取り付けたプロテクタ8をスライド自在に取り付ける金属製のレール2と、一対のモール9,10と、ワイヤハーネス4の余長部分を出し入れ自在に収容する合成樹脂製の余長収容部3と、を有している。
また、図1〜5中の矢印Zは、シートのスライド方向、即ちレール2の長手方向、を表している。また、本実施形態では、矢印Zは自動車の前後方向と平行である。さらに、レール2の長手方向の一端部2aは自動車の前側に位置し、レール2の長手方向の他端部2bは自動車の後ろ側に位置する。また、矢印Xは、レール2の幅方向を表している。また、本実施形態では、矢印Xは自動車の幅方向と平行である。また、矢印Yは、鉛直方向を表している。
上記支持体7は、金属板にロール成形加工やプレス加工、溶接等が施されて得られるものであり、図2、図5ないし図7に示すように、前記シートに取り付けられるシート取付部70と、レール2の内部に位置付けられてレール2の後述の支持体収容部30内に矢印Z方向に沿ってスライド自在に収容されるスライド部71と、プロテクタ8と固定されるプロテクタ固定部74と、プロテクタ8が引っ掛けられるプロテクタ掛け部75と、を有している。
上記スライド部71は、シート取付部70の下端部に連なり、断面U字状に形成された第1スライド部72と、同じくシート取付部70の下端部に連なり、断面U字状に形成された第2スライド部73と、で構成されている。また、これら第1スライド部72と第2スライド部73とは、矢印Yと平行な仮想軸に対して線対称形状に形成されている。
上記プロテクタ固定部74は、上記第2スライド部73の長手方向の一端部から矢印Z方向に延設された延設部74aと、この延設部74aの幅方向の一端部(矢印X方向の一端部)に連なり表面が平らに形成された基部74bと、この基部74bから矢印Y方向に立設した突起部74cと、を有している。突起部74cは、円柱状に形成され、外周面に螺旋状の雄ねじが切られている。このプロテクタ固定部74は、突起部74cにナット76が螺合され、プロテクタ8の後述の支持体固定部89と固定される。
上記プロテクタ掛け部75は、スライド部71の長手方向の一端部に溶接されて設けられているとともに、上記プロテクタ固定部74と支持体7の幅方向に沿って隣り合う位置に設けられている。また、プロテクタ掛け部75は、支持体7の幅方向の中央に設けられている。このプロテクタ掛け部75は、板状の板部75aと、この板部75aから矢印Y方向に円柱状に立設した「凸部」としての柱部75bと、を有している。このプロテクタ掛け部75は、プロテクタ8の後述の回転防止部88が引っ掛けられる。
上記レール2は、床11に固定されかつマット12の下に配置されている。このレール2は、長尺の帯状金属板が所定の長さで切断され、切断された金属板にロール成形加工等が施されることにより得られるものである。このレール2は、図2に示すように、床11に重ねられる平らな底壁20と、底壁20の幅方向(矢印X方向)の両端部それぞれからシート側、即ち上側、に立設した一対の側壁21と、各側壁21の上端から互いに離れる方向に延びて床11と相対する一対の下壁22と、各下壁22の側壁21から離れた端部それぞれからシート側、即ち上側、に立設した一対の第2側壁23と、各第2側壁23の上端から互いに近付く方向に延びて下壁22と相対する一対の上壁24と、各上壁24の第2側壁23から離れた端部それぞれから底壁20側に延びた一対の内壁25と、を有している。また、レール2は、図1に示すように、長手方向(矢印Z方向)の一端部2aから他端部2bに亘って断面形状が等しく形成されている。即ち、レール2は、当該レール2の長手方向の一端部2aに開口部が設けられた筒状に形成されている。
また、上述した一対の内壁25は、互いに間隔を空けているとともに、底壁20との間に間隔を空けている。このため、一対の内壁25間には、自動車の乗員室側、即ちシート側に向かって開口し、レール2の長手方向に沿って延びたスリット26が形成されている。また、前記スリット26の矢印X方向に沿った両側には、前述したそれぞれの下壁22と第2側壁23と上壁24と内壁25とで囲まれた一対の空間27,28が形成されている。また、前記スリット26及び一対の空間27,28の下側には、これらスリット26と一対の空間27,28同士を連通させる空間29が形成されている。本発明では、前述した一対の空間27,28と空間29とを合わせて「支持体収容部」と称し、符号30を付す。
また、上述した支持体7のスライド部71は、上述したスリット26を通されて上述した支持体収容部30内に収容されているとともに、この支持体収容部30内にレール2の長手方向、即ちシートのスライド方向、に沿ってスライド自在に収容されている。さらに、スライド部71の幅方向(矢印X方向)の両端部72a,73aのうち前記第1スライド部72を構成する一方の端部72aは、上述した一方の空間27内に収容されており、前記第2スライド部73を構成する他方の端部73aは、上述した他方の空間28内に収容されている。また、上述したシート取付部70は、スリット26の上側、即ちレール2の外部、に配置されており、マット12に設けられた切れ目12aを通されて乗員室側に突出している。
また、下壁22と第2側壁23と上壁24と内壁25とで囲まれた前記「他方の空間28」には、余長収容部3から引き出されたワイヤハーネス4と、このワイヤハーネス4を構成するコルゲートチューブ6の一端部6aを取り付けたプロテクタ8の後述のワイヤハーネス取付部80と、プロテクタ8の後述の支持体固定部89と、がレール2の長手方向に沿ってスライド自在に収容されている。本発明では、前記「他方の空間28」を形成する下壁22と第2側壁23と上壁24と内壁25と、空間28とを「ハーネス収容部」と称し、符号13を付す。このハーネス収容部13は、四角筒状の形状をなしている。また、余長収容部3から引き出されたワイヤハーネス4は、四角筒状のハーネス収容部13の、レール2の一端部2aに位置する開口部からハーネス収容部13内に引き込まれている。
このように、空間28、即ちハーネス収容部13内、には、スライド部71の他方の端部73aの他に、ワイヤハーネス4と、後述のワイヤハーネス取付部80と、後述の支持体固定部89と、がスライド自在、即ち出し入れ自在、に収容されている(図2を参照。)。即ち、ハーネス収容部13は、支持体収容部30の一部を構成している。
また、本発明では、一対の空間27,28とスリット26とがレール2の幅方向に沿って互いに位置ずれしているので、スリット26を介してレール2内に侵入した異物が、一対の空間27,28に詰まって支持体7やワイヤハーネス4やプロテクタ8の移動の妨げとなることを防止できる。また、スリット26を介して杖などの異物がレール2内に侵入しても、該異物が空間28即ちハーネス収容部13内に収容されたワイヤハーネス4及び後述のワイヤハーネス取付部80などに接触することを防止でき、ワイヤハーネス4及びワイヤハーネス取付部80などが破損することを防止できる。
上記一対のモール9,10は、図2に示すように、上記一対の上壁24の外表面にそれぞれ取り付けられている。これら一対のモール9,10は、矢印Z方向に延びた長尺状に形成され、かつ、矢印Yと平行な仮想軸に対して線対称形状に形成されている。これら一対のモール9,10は、各上壁24の外表面に重ねられる装着部9a,10aと、各第2側壁23の外表面に重ねられる第2装着部9b,10bと、レール2の幅方向の外側からレール2の幅方向の中心に向かって延び、スリット26を覆って、スリット26からレール2内に塵や埃などの異物が侵入することを防止する覆い部9c,10cと、を一体に有している。また、覆い部9c,10cは、支持体7やプロテクタ8に当接した際に弾性変形し易いように、柔軟性を有する合成樹脂で構成されている。
上記余長収容部3は、図3に示すように、ワイヤハーネス4の余長部分をU字状に曲げた状態で収容する、レール2に平行に沿わされた角筒状の平行部31と、この平行部31の一端部31aからレール2の一端部2aの開口部に筒状に延び、ハーネス収容部13の開口部からレール2外に引き出されたワイヤハーネス4の余長部分を平行部31に案内する接続部32と、を一体に有している。また、平行部31は、レール2の一方の空間27に隣接している。また、平行部31の一端部31aは、レール2の一端部2aに隣接しており、平行部31の他端部31bは、レール2の他端部2bに隣接している。また、接続部32は、平行部31の一端部31aから離れた側の部分が、ハーネス収容部13の開口部に隣接している。この余長収容部は、床11に固定されかつマット12の下に配置されている。
また、上記余長収容部3は、図4に示すように、箱状の収容部本体50と、蓋状に形成され収容部本体50の上面を覆う収容部蓋体40と、で構成されている。
上記収容部本体50は、床11に重ねられる板状の底壁51と、底壁51の幅方向(矢印X方向)の両端部それぞれから立設した一対の側壁52,53と、これら底壁51及び側壁52,53の一端部に連なり略半円柱状に形成された本体部57と、本体部57の上面から凹に形成されるとともに平面視がU字状に形成され、内部にワイヤハーネス4を収容することが可能な溝状の案内部58と、本体部57の外表面から突出し、レール2の一端部2aに固定される固定部59と、案内部58に案内されて平行部31内(即ち側壁52と側壁53との間の空間)に引き込まれて平行部31内でU字状に折り返されたワイヤハーネス4を、案内部58と上下に違った高さで交差させて余長収容部3外に引き出す第2案内部60と、一対の側壁52,53の他端部同士を繋いだ、平行部31の他端部31bに位置する側壁54と、側壁54の外表面に設けられた、床11への取付用の取付片55と、を一体に有している。
また、上記案内部58は、ハーネス収容部13の開口部から引き出されたワイヤハーネス4の余長部分をU字状に曲げて、平行部31の一端部31a、即ち側壁52と側壁53との間の空間、に案内するとともに、ワイヤハーネス4をレール2から離れた側壁53の内面に当接するように案内する。また、案内部58に案内されて平行部31の一端部31a内に引き込まれたワイヤハーネス4は、平行部31内でさらにU字状に折り返され、かつ、当該折り返された部分がコルゲートチューブ6の弾性復元力によってレール2寄りの側壁52の内面に当接している。即ち、ワイヤハーネス4は、同一の曲げ方向に二回曲げられることによりコルゲートチューブ6に生じる弾性復元力によって、平行部31内で拡がり、側壁53の内面及び側壁52の内面に張り付いている。また、本発明において、「曲げ方向が同一である」とは、複数箇所で曲げられたものが全体として螺旋方向に曲げられていることを意味する。
また、上記第2案内部60は、平行部31の一端部31aに位置付けられたコルゲートチューブ6の他端部6bから引き出された電線5を余長収容部3外に引き出す。また、この第2案内部60から余長収容部3外に引き出された電線5は、上述したように、床11即ち前記車体に取り付けられた前記電子機器と直接、または他の電線等を介して電気接続している。
上記収容部蓋体40は、収容部本体50に取り付けられた状態で底壁51と相対する上壁41aと、上壁41aの幅方向の両端部それぞれから立設した一対の側壁42,43aと、上壁41aの一端部に連なり、上記本体部57の上面を覆う第2上壁41bと、前記側壁43aの一端部に連なるとともに第2上壁41bの端部から立設した側壁43bと、を一体に有している。
即ち、図4に示すように、底壁51、側壁52,53,54、上壁41a、側壁42,43aが本発明の「平行部31」を構成している。また、本体部57、案内部58、第2案内部60、第2上壁41b、側壁43bが本発明の「接続部32」を構成している。
このように、本発明では、非常に簡素な構成でありながらもワイヤハーネス4に弛みや絡まりを生じさせない余長収容部3が用いられている。また、余長収容部3は、ワイヤハーネス4の余長部分をU字状に曲げた状態で平行部31内に収容するようにしているので、ワイヤハーネスを渦巻状に巻き取った状態でハウジング内に収容した従来例(図13及び図14を参照。)と比較して、平行部31の幅方向の寸法を前記ハウジングの一辺の寸法よりも小さくすることができる。また、平行部31の長手方向の寸法を、プロテクタ8のスライド範囲よりも小さくすることができる。即ち、ワイヤハーネス配索装置1Aをコンパクトかつ簡素な構成にすることができる。
また、本発明では、案内部58によって、ハーネス収容部13の開口部から引き出されたワイヤハーネス4の余長部分を平行部31のレール2から離れた側壁53の内面に当接するように案内しているので、ワイヤハーネス4の配索経路が大周りになり、即ち曲げ半径が大きくなり、ワイヤハーネス4の移動が円滑に行われるとともに、ワイヤハーネス4にきつい曲げ癖がつくことを防止できる。さらに、このワイヤハーネス4が平行部31内でさらに案内部58による曲げ方向と同一の曲げ方向でU字状に折り返されているので、ワイヤハーネス4にS字状の曲げ癖がつくことを防止できる。
また、本発明では、平行部31内に収容されたワイヤハーネス4を案内部58と上下に違った高さで交差させて余長収容部3外に引き出す第2案内部60を有しているので、ワイヤハーネス4が余長収容部3から出し入れされる際に、これらワイヤハーネス4の交差した部分同士が擦れ合うことを防止できる。また、本実施形態では、第2案内部60が案内部58の下側に設けられている。
上記プロテクタ8は、合成樹脂で構成されており、図2、図5、図8、図9に示すように、ハーネス収容部13にスライド自在に収容され、余長収容部3から引き出されてハーネス収容部13内に引き込まれたワイヤハーネス4のコルゲートチューブ6の一端部6aを取り付けるワイヤハーネス取付部80と、支持体7のプロテクタ固定部74に固定される支持体固定部89と、支持体7のプロテクタ掛け部75に引っ掛けられる回転防止部88と、前記ワイヤハーネス取付部80に連なりかつ略L字状に延び、レール2のスリット26及びマット12の切れ目12aを通されて乗員室側に突出し、ワイヤハーネス取付部80に取り付けられたコルゲートチューブ6の一端部6aから引き出された電線5をその内側に通して、この電線5をシートに導く導出部84と、を一体に有している。
上記ワイヤハーネス取付部80は、矢印Y方向に相対して互いの間にコルゲートチューブ6の一端部6aを挟む一対の挟持板81,82と、これら一対の挟持板81,82の一端部同士を連結したヒンジ83と、を有している。一対の挟持板81,82各々の内面には、コルゲートチューブ6の前記谷部、即ち隣り合う前記山部同士の間、に入り込む複数の爪81a,82aが設けられている。また、一対の挟持板81,82には、互いに係止し合う係止部81b,82bが設けられている。このワイヤハーネス取付部80は、ワイヤハーネス4即ちコルゲートチューブ6の一端部6aを、当該コルゲートチューブ6の中心軸方向が支持体7のスライド方向、即ち矢印Z方向、と平行になる向きで取り付ける。
上記支持体固定部89は、上記ワイヤハーネス取付部80の挟持板81の一端部から板状に延び、支持体7のプロテクタ固定部74の基部74bに重ねられる重なり部89aと、重なり部89aに設けられ、プロテクタ固定部74の突起部74cが通される突起部通し孔89bと、で構成されている。この支持体固定部89は、突起部通し孔89bに通された突起部74cにナット76(図5を参照。)が螺合されることによってプロテクタ固定部74即ち支持体7に固定される。また、支持体固定部89は、ワイヤハーネス取付部80に取り付けられるワイヤハーネス4即ちコルゲートチューブ6の中心軸の延長線上に配置されている。
上記回転防止部88は、板状に形成され、支持体7のプロテクタ掛け部75の板部75aに重ねられる第2重なり部88aと、第2重なり部88aに設けられ、プロテクタ掛け部75の柱部75bが通される柱部通し孔88bと、で構成されている。また、回転防止部88は、ワイヤハーネス取付部80に取り付けられるコルゲートチューブ6の中心軸方向と直交する方向に沿って支持体固定部89と隣り合う位置に配置されている。この回転防止部88は、柱部通し孔88bに柱部75bが通されること、即ちプロテクタ掛け部75に引っ掛けられることで、支持体固定部89が突起部通し孔89bを中心として回転することを防止する。
上記導出部84は、上記挟持板81に連なり、ワイヤハーネス取付部80に取り付けられたコルゲートチューブ6の中心軸方向と直交する方向に樋状に延びた第1導出部85と、第1導出部85のワイヤハーネス取付部80から離れた端部から上側に向かって四角筒状に立設した第2導出部86と、第2導出部86の上端から棒状に延びた第3導出部87と、を有している。前記第1導出部85は、下側に開口した樋状に形成されており、レール2内の空間29に収容されている。この第1導出部85は、コルゲートチューブ6の一端部6aから引き出された電線5をその内側に位置付けて第2導出部86に導く。前記第2導出部86は、その上端に位置する開口部からその下端に位置する開口部に亘って当該第2導出部86を切り欠いた切り欠き86aを有している。この第2導出部86は、レール2のスリット26内及びレール2の外部に位置付けられている。この第2導出部86は、第1導出部85から導かれた電線5をその内側に通して第3導出部87に導く。前記第3導出部87はレール2の外部に位置付けられており、第2導出部86の上端の開口部から引き出された電線5の外表面に沿うとともにこの電線5をシートに導く。
上記構成のプロテクタ8は、支持体固定部89が支持体7のプロテクタ固定部74に固定されることで支持体7に取り付けられる。また、支持体7に取り付けられたプロテクタ8は、支持体7と矢印Z方向に沿って並んでいる。このように支持体7に取り付けられたプロテクタ8は、支持体7、即ちシート、に連動してレール2内をスライドするとともに、ワイヤハーネス4をシートの移動に合わせて移動させる。さらに、支持体7に取り付けられたプロテクタ8は、レール2の内表面に非接触となっている。このことによって、プロテクタ8とレール2とが擦れ合うことがなく、プロテクタ8の移動を円滑に行うことができる。また、マット12の切れ目12aには、前述した支持体7と、プロテクタ8の導出部84との双方が通される。
このように、本発明では、支持体7とプロテクタ8とをレール2の長手方向に沿って並ぶ配置とした上で、従来は支持体7のみをスライド自在に収容するものであったレール2内に、プロテクタ8及びワイヤハーネス4をスライド自在に収容しているので、プロテクタ8をスライド自在に取り付けるためのレール等を専用に設ける必要が無く、ワイヤハーネス配索装置1Aを部品点数が少なくコンパクトで簡素な構成にすることができる。また、大きな設置スペースを必要としないワイヤハーネス配索装置1Aとすることができる。また、従来は支持体7のみが通されるマット12の切れ目12aに、支持体7とプロテクタ8の導出部84、即ちワイヤハーネス4、の双方を通すことができ、マット12に設けられる切れ目12aの数を少なくすることができる。
また、本発明では、プロテクタ8を用い、導出部84によってワイヤハーネス4を保護しながら、該ワイヤハーネス4をレール2内を通して「スライド体」としてのシートに導いているので、ワイヤハーネス4のレール2への出し入れ、即ちレール2内での移動、を円滑に行うことができ、また、ワイヤハーネス4がレール2の角の部分(例えば内壁25の下端の縁など)や支持体7などに当たって傷付くことを防止できる。
また、本発明では、支持体7のプロテクタ固定部74とプロテクタ8の支持体固定部89とを突起部74cとナット76とで締め付けて固定する構成としているので、簡素な構成の支持体7及びプロテクタ8を用いることができ、また、容易に組み立てることができるワイヤハーネス配索装置1Aとすることができる。
さらに、本発明では、支持体固定部89が、ワイヤハーネス取付部80に取り付けられたワイヤハーネス4即ちコルゲートチューブ6の中心軸の延長線上に配置されているので、プロテクタ8及びワイヤハーネス4のスライド時に支持体固定部89に作用する荷重方向がプロテクタ8のスライド方向(矢印Z)と平行になり、そのために、プロテクタ8に生じるねじれを低減でき、このプロテクタ8の破損を回避することができる。また、「支持体固定部89に作用する荷重」とは、ワイヤハーネス4の重力によるものである。
また、本発明では、回転防止部88を有しているので、突起部74cとナット76との締め付けが緩むことを防止でき、また、プロテクタ8の移動を円滑に行うことができる。また、この回転防止部88は、支持体7とプロテクタ8とを固定することを目的とするものではなく、支持体固定部89が回転することを防止するものであるので、支持体固定部89のように突起部74cとナット76とで強固に締め付けてプロテクタ掛け部75に固定する必要はない。即ち、凹状の部分と凸状の部分とが嵌まりあって引っ掛かる程度のもので良い。また、本実施形態では、支持体7に設けられた「凸部」としての柱部75bに嵌まる柱部通し孔88bが設けられた回転防止部88を用いているが、本発明では、前記「回転防止部」を支持体7に設けられた「凹部」に嵌まる突起としても良い。
上記構成のワイヤハーネス配索装置1Aは、シート及び支持体7がレール2の一端部2a側から他端部2b側に移動すると、プロテクタ8がこれらシート及び支持体7に連動して移動し、ワイヤハーネス4が余長収容部3から引き出されてハーネス収容部13内に引き込まれる。また、シート及び支持体7がレール2の他端部2b側から一端部2a側に移動すると、プロテクタ8がこれらシート及び支持体7に連動して移動し、ワイヤハーネス4がハーネス収容部13から引き出されて余長収容部3内に引き込まれる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係るワイヤハーネス配索装置を図10ないし図12を用いて説明する。また、図10ないし図12において、前述した第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態のワイヤハーネス配索装置は、シートを支える支持体7’と、プロテクタ8’と、前述したレール2と、一対のモール9,10と、余長収容部3と、を有している。また、レール2、一対のモール9,10、余長収容部3については、第1の実施形態と同一構成であるので、説明を省略する。
上記支持体7’は、図12に示すように、シート取付部70と、スライド部71と、プロテクタ8’と固定される突起部74’と、を有している。突起部74’は、第2スライド部73の長手方向の一端部に設けられており、矢印Y方向に立設した突起状に形成されている。また、突起部74’は、第2スライド部73の長手方向の一端部よりも中央寄りの部分77が切り欠かれて形成されている。
上記プロテクタ8’は、2つの合成樹脂部材が互いに組み付けられて構成されており、図10及び図11に示すように、ワイヤハーネス4のコルゲートチューブ6の一端部6aを取り付けるワイヤハーネス取付部80’と、支持体7’の突起部74’に固定される支持体固定部89’と、前記ワイヤハーネス取付部80’に連なりかつ略L字状に延び、ワイヤハーネス取付部80’に取り付けられたコルゲートチューブ6の一端部6aから引き出された電線5をその内側に通して、この電線5をシートに導く導出部84’と、を有している。
上記ワイヤハーネス取付部80’は、矢印Y方向に相対して互いの間にコルゲートチューブ6の一端部6aを挟む一対の挟持板81’,82’を有している。また、一対の挟持板81’,82’には、互いに係止し合う係止部81b’,82b’が設けられている。
上記支持体固定部89’は、上記ワイヤハーネス取付部80’の挟持板81’の一端部から板状に延び、支持体7’の第2スライド部73に重ねられる重なり部89a’と、重なり部89a’に設けられ、突起部74’が通される突起部通し孔89b’と、で構成されている。この支持体固定部89’は、突起部74’が突起部通し孔89b’に通されることで支持体7’に固定される。また、支持体固定部89’は、ワイヤハーネス取付部80’に取り付けられるワイヤハーネス4即ちコルゲートチューブ6の中心軸の延長線上に配置されている。
このように、本発明では、支持体7’に設けられた突起部74’に支持体固定部89’を引っ掛けてプロテクタ8’を支持体7’に固定する構成としているので、簡素な構成の支持体7’及びプロテクタ8’を用いることができ、また、容易に組み立てることができるワイヤハーネス配索装置とすることができる。
また、本発明では、第1の実施形態で示したように、プロテクタ固定部74とプロテクタ8の支持体固定部89とを突起部74cとナット76とで締め付ける構成にすることで支持体7とプロテクタ8とを最も確実に固定することができるが、第2の実施形態で示したように、突起部74’が、支持体固定部89’が外れない十分な高さを有している場合は、前記ナット76を省略して、支持体固定部89’を突起部74’に引っ掛けるだけの簡便な構成にすることができる。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1A ワイヤハーネス配索装置
2 レール
3 余長収容部
4 ワイヤハーネス
7,7’ 支持体
8,8’ プロテクタ
11 床(車体)
26 スリット
31 平行部
32 接続部
74c,74’ 突起部
75b 柱部(凸部)
80,80’ ワイヤハーネス取付部
84,84’ 導出部
88 回転防止部
89,89’ 支持体固定部
89a,89a’ 重なり部
89b,89b’ 突起部通し孔

Claims (5)

  1. 車体と、前記車体に固定されたレールにスライド自在に取り付けられた支持体に支持されたスライド体と、に亘ってワイヤハーネスを配索するワイヤハーネス配索装置において、
    前記支持体に固定される支持体固定部と、前記ワイヤハーネスを当該ワイヤハーネスの中心軸方向が前記支持体のスライド方向と平行になる向きで取り付けるワイヤハーネス取付部と、を有するプロテクタを有し、
    前記支持体と前記プロテクタとが別体であり、
    前記支持体固定部が、前記ワイヤハーネス取付部に取り付けられた前記ワイヤハーネスの中心軸の延長線上に配置されており、
    前記支持体固定部が、前記支持体に重ねられると共に前記支持体に設けられた突起部に引っ掛けられる重なり部を有し、該重なり部が前記突起部に引っ掛けられることで前記プロテクタが前記支持体に固定される
    ことを特徴とするワイヤハーネス配索装置。
  2. 車体と、前記車体に固定されたレールにスライド自在に取り付けられた支持体に支持されたスライド体と、に亘ってワイヤハーネスを配索するワイヤハーネス配索装置において、
    前記支持体に固定される支持体固定部と、前記ワイヤハーネスを当該ワイヤハーネスの中心軸方向が前記支持体のスライド方向と平行になる向きで取り付けるワイヤハーネス取付部と、を有するプロテクタを有し、
    前記支持体と前記プロテクタとが別体であり、
    前記支持体固定部が、前記ワイヤハーネス取付部に取り付けられた前記ワイヤハーネスの中心軸の延長線上に配置されており、
    前記支持体固定部が、前記支持体に重ねられる重なり部と、該重なり部に設けられた突起部通し孔と、で構成され、前記支持体に設けられた突起部が前記突起部通し孔に通されることで前記支持体固定部が前記支持体に固定されている
    ことを特徴とするイヤハーネス配索装置。
  3. 前記プロテクタが、前記支持体に設けられた凸部または凹部に嵌まることで前記支持体固定部が前記突起部通し孔を中心として回転することを防止する回転防止部をさらに有していることを特徴とする請求項2に記載のワイヤハーネス配索装置。
  4. 前記レールが、当該レールの長手方向の一端部に開口部が設けられた筒状に形成され、前記長手方向に延びるとともに前記スライド体側に開口したスリットを有しており、
    前記プロテクタが、前記開口部から前記レール内に引き込まれた前記ワイヤハーネスを取り付けた前記ワイヤハーネス取付部に連なりかつ前記スリットを通されて前記レール外に導出され、内側に前記ワイヤハーネスを通すことで当該ワイヤハーネスを前記スライド体に導く導出部を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち1項に記載のワイヤハーネス配索装置。
  5. 前記レールに平行に沿わされた筒状の平行部と、該平行部の一端部から前記レールの前記開口部に筒状に延び、前記開口部から前記レール外に引き出された前記ワイヤハーネスの余長部分を前記平行部に案内する接続部と、を有し、前記平行部内に前記ワイヤハーネスの余長部分をU字状に曲げた状態で収容する余長収容部を有していることを特徴とする請求項4に記載のワイヤハーネス配索装置。
JP2009171050A 2009-07-22 2009-07-22 ワイヤハーネス配索装置 Active JP5356937B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009171050A JP5356937B2 (ja) 2009-07-22 2009-07-22 ワイヤハーネス配索装置
CN200980160555.XA CN102625758B (zh) 2009-07-22 2009-11-25 线束布线装置
PCT/JP2009/069861 WO2011010405A1 (ja) 2009-07-22 2009-11-25 ワイヤハーネス配索装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009171050A JP5356937B2 (ja) 2009-07-22 2009-07-22 ワイヤハーネス配索装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011025746A JP2011025746A (ja) 2011-02-10
JP5356937B2 true JP5356937B2 (ja) 2013-12-04

Family

ID=43498889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009171050A Active JP5356937B2 (ja) 2009-07-22 2009-07-22 ワイヤハーネス配索装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5356937B2 (ja)
CN (1) CN102625758B (ja)
WO (1) WO2011010405A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012218312B4 (de) * 2012-10-08 2022-03-03 Airbus Operations Gmbh Sitzanordnung mit einer längenvariablen Schienenabdeckung für eine Passagierkabine eines Transportmittels und Luftfahrzeug
JP6054198B2 (ja) * 2013-02-19 2016-12-27 矢崎総業株式会社 スライド給電装置
JP6092182B2 (ja) * 2014-12-25 2017-03-08 矢崎総業株式会社 摺動プロテクタ
JP6412808B2 (ja) * 2015-01-23 2018-10-24 矢崎総業株式会社 摺動プロテクタ
JP6766768B2 (ja) * 2017-07-20 2020-10-14 株式会社オートネットワーク技術研究所 ワイヤーハーネス配索装置
JP6812922B2 (ja) * 2017-07-21 2021-01-13 株式会社オートネットワーク技術研究所 外装体とプロテクタとの接続構造及びワイヤーハーネス
JP6760228B2 (ja) * 2017-08-07 2020-09-23 株式会社オートネットワーク技術研究所 ワイヤーハーネス配索装置、及びスライド配線装置
JP7180531B2 (ja) * 2019-05-14 2022-11-30 株式会社オートネットワーク技術研究所 ワイヤーハーネス配索装置
CN113492770B (zh) * 2020-03-19 2024-04-16 矢崎总业株式会社 滑动座椅用的布线结构
CN114435195B (zh) * 2021-12-24 2023-12-19 上海哈隆科技有限公司 一种电动座椅用收线装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3743279B2 (ja) * 2000-10-30 2006-02-08 日産自動車株式会社 スライドドアのドアハーネス配索構造
JP2004210103A (ja) * 2002-12-27 2004-07-29 T S Tec Kk 電装品装備自動車用スライドリアシート
KR20050100886A (ko) * 2004-04-16 2005-10-20 기아자동차주식회사 와이어 하니스의 슬라이딩 장치
JP2008220150A (ja) * 2007-02-06 2008-09-18 Yazaki Corp ワイヤハーネス配索装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011010405A1 (ja) 2011-01-27
CN102625758B (zh) 2014-10-15
JP2011025746A (ja) 2011-02-10
CN102625758A (zh) 2012-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5356937B2 (ja) ワイヤハーネス配索装置
JP5451274B2 (ja) ワイヤハーネス配索装置
JP5718299B2 (ja) ハーネス配索装置
JP5550631B2 (ja) スライド装置
JP5378826B2 (ja) 電線配索装置
JP5180157B2 (ja) レール装置、該レール装置を有するワイヤハーネス配索装置
JP5523568B2 (ja) ワイヤハーネス配索装置
JP5248436B2 (ja) ワイヤハーネス配索装置
JP5522996B2 (ja) ワイヤハーネス配索装置
JP5249871B2 (ja) ワイヤハーネス配索装置
JP5275467B2 (ja) ワイヤハーネス配索装置
JP5552388B2 (ja) ワイヤハーネス配索装置
JP5286063B2 (ja) スライド装置
JP5800608B2 (ja) ハーネス配索装置
JP5608516B2 (ja) ハーネス配索装置
JP5627752B2 (ja) 電線配索装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130402

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130607

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20130712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130806

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5356937

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250